説明

メラミン化粧板

【課題】 コア層は乳白色で、反りが小さく、合板、パーティクルボード、スチール鋼板などの基板に貼りあわせた時、基板の色調が化粧層に現れないメラミン化粧板を得る。
【解決手段】 化粧層として樹脂含浸パターン紙と、コア層としてメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物と2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルが添加された樹脂液が白色系繊維質基材に含浸され、乾燥された樹脂含浸コア紙複数枚と、裏面層としてメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物が繊維質基材に含浸され、乾燥された樹脂含浸裏面紙とを積層し、熱圧成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメラミン化粧板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メラミン化粧板は、化粧層にメラミン樹脂含浸紙、コア層にフェノール樹脂含浸紙、必要により裏面紙を用いて製造するのが一般的に知られている。近年においてはメラミン化粧板をテーブル、カウンター、机などの天板に接着加工した際、コア層のフェノールの茶褐色が目立ち、近年では、この問題を解消するためコア層として、灰分の少ない白色系繊維質基材にメラミン樹脂を用いた樹脂含浸紙を用いたものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2008−073979号公報
【特許文献2】特開2002−212389号公報
【特許文献3】特開2001−001480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コア層に灰分の少ない白色系繊維質基材を使用しているため、化粧層に白色、黄色などの淡く、薄い色の化粧紙を用いた化粧板を、合板、パーティクルボード、スチール鋼板などの芯材に接着加工すると芯材の色調が透けて化粧表面にうっすらと現れ、化粧層本来の色調に影響を及ぼすことがあった。また、化粧板の厚みはコア層に用いる
樹脂含浸コア紙の枚数により0.6〜1.8mmに適宜調整されるが、枚数が少なくなると化粧層との硬化収縮のバランスが劣りやすくなり、温度、湿度の影響で化粧層が反って凹面状になるといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はかかる前記の課題を解決するために検討されたもので、化粧層とコア層と裏面層とが積層され、熱圧成形されてなり、
前記化粧層が樹脂含浸パターン紙であり、
前記コア層がメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物と2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルが添加された樹脂液が白色系繊維質基材に含浸され、乾燥された樹脂含浸コア紙複数枚であり、
前記裏面層がメラミンとホルムアルデヒドとの合物が繊維質基材に含浸され、乾燥された樹脂含浸裏面紙であることを特徴とするメラミン化粧板を主たる構成要素とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明のメラミン樹脂化粧板では、基材として白色系繊維質基材を使用しているため、コア層が乳白色で木口面のフェノール樹脂特有の茶褐色が現れることがなく、違和感がない。
また、裏面層として隠蔽性が高い樹脂含浸裏面紙を用いているため、隠蔽性が向上し、合板、パーティクルボード等の芯材の地の色が現れることがなく意匠的に見栄えのあるものとなる。
更に、前記化粧層の熱圧成形後におけるJIS K 6902による寸法安定性が、前記裏面層の前記寸法安定性よりも大きい、若しくは同等とすることにより反りが抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明について詳細に説明する。メラミンとホルムアルデヒドとの縮合物は、ホルムアルデヒド/メラミンのモル比1.0以上として配合したものを弱アルカリ下において80〜100℃の温度に加熱してメチロール化反応を進行させ、ついで縮合させて所定反応レベルに到達させたのち、中和、冷却して反応樹脂液を得ることができる。また、メラミン単独でも使用できるが、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、シクキロヘキサングアナミン、尿素類等との共縮合も可能であり、パラトルエンスルホンアミド、カプロラクタム等による変性樹脂も利用できる。
【0008】
前記の縮合物には、変性剤として、分子量が2000以下で2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体が、縮合物の固形分100重量部に対して9〜20重量部、分子量が2000以下で3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルの場合は、13〜30重量部の範囲で配合され、含浸用の樹脂液とされる。この変性剤は、メチルアルコールに溶解し、含浸乾燥及び成型時の加熱によって、マトリックスとなるメラミン−ホルムアルデヒド縮合物と相分離し均一にミクロ分散を起こし、得られるメラミン樹脂化粧板のコア層の半透明性、及びメラミン樹脂化粧板の寸法安定性、耐クラック性、可撓性等の改善に寄与する。
【0009】
含浸用に供される樹脂液の状態においては、メラミンとホルムアルデヒドとの縮合物と変性剤とが溶解していて、熱硬化した際には変性剤が分離、分散していることが必要である。熱硬化した際に変性剤が均一に溶け合った状態であっては寸法安定性、耐クラック性に優れたメラミン化粧板を得ることができない。本発明では熱硬化した際、樹脂中に分離、分散していることの確認として樹脂液を硬化した時点において透明均一状態であるか、乳白濁状であるか、変性剤が分離して滲み出しているかにより判断している。透明均一状態であれば樹脂と変性剤が分離、分散しておらず溶解しあっていると判断される。一方、乳白濁状態であれば分離、分散していると判断され寸法安定性、耐クラック性に優れたメラミン化粧板を得ることができる。また、変性剤が硬化物より滲み出している状態では分散せずに分離していると判断され効果を期待できない。
【0010】
変性剤の配合比が下限重量部未満であっては樹脂中に変性剤の十分な分離、分散状態が得られず、目的の寸法安定性、耐クラック性が改良されなく、コア層のみを成形すると斑点ムラができ、化粧層の色調に影響を及ぼす。また配合比が上限重量部を越えると、耐熱性等の物性が低下し、さらにメラミン化粧板を得る際、熱圧成形時に変性剤の染み出しが生じ、押し板(成形プレート)を汚す等の問題が生じるため好ましくない。
【0011】
2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体の具体的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリ(オキシエチレンーオキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレンーオキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレンーオキシテトラメチレン)グリコールが挙げられる。3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルの具体的な例としては、3価のものとして、ポリエチレングリコールグリセリルエーテル、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテル、ポリブチレングリコールグリセリルエーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)グリセリルエーテル、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)グリセリルエーテル、4価のものとして、ポリエチレングリコールペンタエリスリトールエーテル、ポリプロピレングリコールペンタエリスリトールエーテル、ポリブチレングリコールペンタエリスリトールエーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)ペンタエリスリトールエーテル等が挙げられる。
【0012】
コア層としての樹脂含浸コア紙は、白色系繊維質基材に、前記の縮合物に2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルが添加されたワニスを含浸、乾燥して得られ、用いる白色系繊維質基材としては、漂白されたクラフトパルプ紙を始め、ガラス繊維、ビニロン繊維等の濡れ色となった時透明或いは半透明になる白色繊維を使用する紙、混抄紙、不織布、織布等、種々の基材を適用することができ、坪量は100〜200g/m程度であればよい。
【0013】
前記白色系繊維質基材としては、乳白色のコア層を確保し、かつ耐クラック性、可撓性を得るため、灰分を10重量%以下とするのが好ましく、上限を超えると、コア層が乳白色にならず、また、目的である化粧板の寸法安定性、耐クラック性、可撓性等の改善が見られず好ましくない。更に樹脂含浸コア紙のみの成形品のJIS K 7136による全光線透過率を30%以下とするのが好ましく、上限を超えると、接着加工した際のコア層の色調が得られず好ましくない。
【0014】
裏面層としての樹脂含浸裏面紙は、隠蔽性を有する化粧板用の原紙、例えば晒しクラフト紙にワニスを含浸し、乾燥したものが適用でき、ワニスとして前記の2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルを含まないものが、メラミン化粧板の反りを抑制でき好ましい。これは2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルを含むコア層では樹脂の硬化速度が遅く、硬化密度が低い。逆に2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルを含まない裏面層では硬化速度が速く、硬化密度が高いためである。
【0015】
晒しクラフト紙はパルプ原料を長網多筒式、長網ヤンキーあるいは丸網式の抄紙機で抄造したもので、合板、パーティクルボード、スチール鋼板などの基板の色調が透けないように酸化チタンなどで灰分は3〜10重量%とするのが好ましく、下限に満たないと隠蔽性が劣り基板の色調が表れやすく、上限を超えると、メラミン化粧板の耐クラック性が劣りやすくなる。
【0016】
裏面紙のスペックとしては、隠蔽性を確保するため樹脂含浸裏面紙のみの成形品のJIS K 7136による全光線透過率を30%以下とするのが好ましく、上限を超えると、隠蔽性が低く、接着加工した際のコア層の色調が得られず好ましくない。坪量は120〜200g/mであればよい。
【0017】
本発明の更なる目的であるメラミン化粧板として反りの小さいものとするためには、前記化粧層の熱圧成形後におけるJIS K 6902による寸法安定性が、前記裏面層の前記寸法安定性よりも大きい、若しくは同等であるのが望ましい。
とりわけ、化粧層と裏面層の寸法安定性の比率は1:0.3以上1.0以下、より好ましくは0.4以上0.7以下となるようにするとバランスが保て好ましい。また、コア層のみの熱圧成型後のJIS K6902による寸法安定性は0.5%以下であることが耐クラック性に優れ好ましい。
上記条件を満たす中でも、コア層のみの熱圧成形後のJIS K 6902による寸法安定性が縦方向0.1%以上0.3%以下、横方向0.3%以上0.5%以下、裏面層のみを熱圧成形した後のJIS K 6902による寸法安定性が縦方向0.2%以上0.4%以下、横方向0.5%以上1.0%以下であると、反り、耐クラックが良好なものとなる。
【0018】
化粧層との硬化収縮のバランスを保ち反りの小さいものとすることにより、加工時に取り扱いが容易で破損、割れなどのないものとなる。裏面層を用いないと、化粧層の収縮に硬化密度の低いコア層が負けてしまい、化粧面を凹面にして反りやすくなる。
【0019】
本発明のメラミン樹脂化粧板は、樹脂含浸裏面紙と、複数枚の樹脂含浸コア紙と、樹脂含浸パターン紙、必要に応じて表面に樹脂含浸表面紙を順次積層し、温度120〜160℃、圧力40〜70kg/cm、時間30〜70分の熱圧条件でプレスすることにより得られる。
【実施例1】
【0020】
攪拌装置、温度計、冷却コンデンサーを装備したフラスコにメラミン8.7モル、アセトグアナミン1.8モル、37%ホルマリン水溶液13.6モル(ホルムアルデヒド換算)、水を仕込み、反応液をカセイソーダでpH9.4に調整した。次いで95℃にて1時間反応させた後pH9.2に調整し、濃縮し、パラトルエンスルホン酸アミドを加えた後、pH7.2に調整して熟成した後にカセイソーダでpH9.2に調整して変性メラミンーアセトグアナミン共縮合樹脂を得た。
次いで、この変性メラミンーアセトグアナミン共縮合樹脂固形分100重量部に対して、3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルとして平均分子量350、水酸基価440〜480のポリプロピレングリコールグリセリルエーテルを固形分で20重量部、尿素を7.5重量部、メタノールを100重量部、硬化剤としてパラトルエンスルホン酸2重量部を配合し、無色透明なワニスを得た。
次に、灰分含有量0重量%、坪量180g/mの晒しクラフトに数1で示す樹脂含浸率57%、揮発分7%となるように含浸、乾燥して樹脂含浸コア紙を得た。
【数1】

【0021】
化粧層として、坪量140g/mの化粧板用のパターン紙に数1で示す樹脂含浸率が80%となるようにメラミン樹脂を主成分とするワニスを含浸、乾燥し、樹脂含浸パターン紙を得た。
【0022】
広葉樹晒クラフトパルプと、針葉樹晒クラフトパルプを叩解したパルプスラリーとする灰分8重量%、185g/mのクラフト紙に前記の変性メラミン−アセトグアナミン共縮合樹脂を主成分とするワニスを数1で示す樹脂含浸率が57%となるように含浸、乾燥し、樹脂含浸裏面紙を得た。
【0023】
下から順に、樹脂含浸裏面紙を1枚、樹脂含浸コア紙を3枚、樹脂含浸パターン紙を1枚積層し、128℃、70kg/cm−120分の熱圧条件で成形し、厚さ1.0mmのメラミン化粧板を得た。
【実施例2】
【0024】
実施例1において、灰分8重量%、185g/mのクラフト紙の代わりに、灰分2重量%、160g/mのクラフト紙を用いた以外は同様に実施した。
【実施例3】
【0025】
実施例1において、灰分8重量%、185g/mのクラフト紙の代わりに、灰分10重量%、190g/mのクラフト紙を用いた以外は同様に実施した。
【実施例4】
【0026】
実施例1において、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテルを固形分で13重量部とした以外は同様に実施した。
【実施例5】
【0027】
実施例1において、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテルを固形分で30重量部とした以外は同様に実施した。
【実施例6】
【0028】
実施例1において、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテルをポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)グリセリルエーテルとした以外は同様に実施した。
【実施例7】
【0029】
実施例1において、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテルに代えて、2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体として、平均分子量1400、水酸基価70〜86のポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリコールを固形分で15重量部とした以外は同様に実施した。
【実施例8】
【0030】
実施例7において、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリコールを固形分で9重量部とした以外は同様に実施した。
【実施例9】
【0031】
実施例7において、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリコールを固形分で20重量部とした以外は同様に実施した。
【0032】
比較例1
実施例1において、樹脂含浸裏面紙を用いず、樹脂含浸コア紙を4枚、樹脂含浸パターン紙を1枚用いた以外は同様に実施した。尚、表1の裏面層の寸法安定性は一番下の樹脂含浸コア紙1枚を熱圧成型後に試験を実施した値である。
【0033】
比較例2
比較例1において、樹脂含浸コア紙用の樹脂液にはポリプロピレングリコールグリセリルエーテルを配合しない樹脂含浸紙を用いた以外は同様に実施した。なお、表1の裏面層の寸法安定性は一番下の樹脂含浸紙1枚を熱圧成型後に試験を実施した値である。
【0034】
参考例1
実施例1において、灰分8重量%、185g/mのクラフト紙の代わりに、灰分0重量%、180g/mの晒しクラフト紙を用いた以外は同様に実施した。
【0035】
参考例2
実施例1において、灰分8重量%、185g/mのクラフト紙の代わりに、灰分50重量%、140g/mのクラフト紙を用いた以外は同様に実施した。
【0036】
参考例3
実施例1において、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテルの配合量を5重量部とした以外は同様に実施した。
【0037】
参考例4
実施例1において、ポリプロピレングリコールグリセリルエーテルの配合量を40重量部とした以外は同様に実施した。

【0038】
評価結果を表1に示す。
【表1】

【0039】
評価方法は以下の通りとした。
成型性:132℃、70kg/cm−64分の熱圧条件で成形し、メラミン化粧板を得る際に、良好に得られたものを○、裏面または側面より変性剤のブリードアウト(染み出し)が見られたものを×とした。
【0040】
コア層、裏面層の外観:樹脂含浸コア紙を3枚積層、または裏面層を1枚のみで、メラミン化粧板を得るのと同様に熱圧成形した後に、外観を確認した。
【0041】
隠蔽性:JIS K 6902(1998年版)「熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」の耐光性試験に基づき測定した色調(LΔE)を用いて、熱圧成型した裏面層1枚を白色基材と合板基材上で色調測定し、この色調差(ΔE)を測定した。
ΔEの値が2.0以下を◎、2.0〜5.0を○、5.0〜10.0を△、10.0以上を×とした。
【0042】
全光線透過率: JIS K 7361−1(2000年版)3.2の規定に基づいて行った。測定装置としては、株式会社東洋精機製作所製のヘイズガードIIを用いた。
【0043】
耐クラック性:150mm×50mm(幅方向×繊維方向)の化粧板に繊維方向と平行で3mm幅、深さ15mmの切り込みを入れたものを試験片とし、40℃−90%RHの恒温層にて15時間養生させた後、直ちにJIS K−6902の圧力下の耐クラック性の試験に用いる器具(図2参照)に固定し、80℃の恒温層中に一定時間放置後、クラック長さを測定した。
9時間後のクラック長さが0mm〜10mmを◎、10mm〜20mmを○、20mm〜30mmを△、30mm以上または9時間経過前に貫通(約35mm長のクラック)したものを×とした。
【0044】
反り:化粧板を280mm×50mm(幅方向×繊維方向)に切り出し、各端4点の反りの大きさを測定した。化粧板の反り最大値が0〜5mmを○、5〜10mmを△、10mm以上を×とした。
【0045】
寸法安定性:JIS K 6902「熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法」の寸法安定性試験に基づき測定した。コア層は樹脂含浸コア紙を3枚積層して、実施例1と同一条件で成形、裏打ち層は裏面層を1枚のみ実施例1と同一条件で成形した。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のメラミン化粧板の構成断面図。
【図2】耐クラック性試験を示す斜視図。
【符号の説明】
【0047】
2 樹脂含浸化粧紙層
3 樹脂含浸コア紙層
5 樹脂含浸裏面紙層
6 メラミン化粧板



【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧層とコア層と裏面層とが積層され、熱圧成形されてなり、
前記化粧層が樹脂含浸パターン紙であり、
前記コア層が、メラミンとホルムアルデヒドとの縮合物と2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体若しくは3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルとを含む樹脂液が白色系繊維質基材に含浸され、乾燥された樹脂含浸コア紙複数枚であり、
前記裏面層がメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物が繊維質基材に含浸され、乾燥された樹脂含浸裏面紙であることを特徴とするメラミン化粧板。
【請求項2】
前記化粧層の熱圧成形後におけるJIS K 6902による寸法安定性が、前記裏面層の前記寸法安定性よりも大きい、若しくは同等であることを特徴とする請求項1記載のメラミン化粧板。
【請求項3】
前記裏面層として用いられる繊維質基材の灰分が2〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のメラミン化粧板。
【請求項4】
前記コア層のみの熱圧成形後のJIS K 7136による全光線透過率が30%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のメラミン化粧板。
【請求項5】
前記2価のポリアルキレングリコール又はこの誘導体の添加量が、前記縮合物の固形分100重量部に対して9〜20重量部であることを特徴とする請求項1記載のメラミン化粧板。
【請求項6】
前記3価以上のポリアルキレングリコール多価エーテルの添加量が、前記縮合物の固形分100重量部に対して13〜30重量部であることを特徴とする請求項1記載のメラミン化粧板。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−218792(P2011−218792A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28098(P2011−28098)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000100698)アイカ工業株式会社 (566)
【Fターム(参考)】