説明

メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランの製造方法

メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物は、過酸化物触媒の存在下で、不飽和有機基を含有するアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させることによって調製される。このステップにより、チオールエステルが生成される。次のステップでは、塩基性触媒の存在下で、チオールエステルのメタノリシスが実行される。その結果得られる生成物は、メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、メルカプトメチルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、またはメルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物である。反応の第1のステップを少なくとも部分的に空気の存在下で実行すると、最大効率が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
工業用途に使用されるシーラントの1つの種類は、特定のメルカプト官能性シロキサンの、酸素で誘発される架橋によって硬化されるシーラントである。このようなシーラントを得るために通常使用されるいくつかのモノマーとしては、2つのメルカプトアルキルメチルジメトキシシラン、すなわちメルカプトメチルメチルジメトキシシランおよびメルカプトエチルメチルジメトキシシランなどのメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランがある。
【0002】
本発明は、そのために、メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランの新しい製造方法に関する。特に、(i)過酸化2,4−ジクロロベンゾイルの存在下で、ジメトキシメチルビニルシランCH(CHO)SiCH=CHおよびチオ酢酸を反応させて、チオールエステルを形成するステップと、それに続いて、(ii)塩基性触媒、すなわちナトリウムメトキシドNaOCHの存在下で、(i)で調製されたチオールエステルのメタノリシス(methanolysis)を行なうステップとを含む2段階で、メルカプトエチルメチルジメトキシシランCH(CHO)SiCHCHSHをその場で(in situ)合成した。
【背景技術】
【0003】
メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランの製造方法に関して、合成経路は、パブリックドメインにはほとんど存在しない。例えば、本発明と同じ譲受人に譲渡された米国特許第4,082,790号明細書(1978年4月4日)は、ハロアルコキシシランと、硫化水素ならびにアンモニアかまたはブチルアミンなどの炭化水素アミンかのどちらかを含有する混合物とを反応させることによって、本明細書で調製される組成物と類似したメルカプタンを製造するためのプロセスについて記載している。しかしながら、このプロセスは、換気装置、加圧反応器、ならびに無水および無酸素大気中における塩化アンモニウムなどの副産物のろ過が必要とされるという不利益を受ける。
【0004】
しかしながら、過酸化物触媒の存在下で、不飽和有機基を含有するアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させた後、塩基性触媒の存在下でメタノリシスを行い、メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランを得ることによって、メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランを製造する方法については、パブリックドメインではどれも記載していない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物を2段階反応で製造する方法に関する。第1のステップは、過酸化物触媒の存在下で、不飽和有機基を含むアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させることを含む。この第1のステップでは、チオールエステルが得られる。該方法の第2のステップは、塩基性触媒の存在下で、第1のステップで形成されたチオールエステルのメタノリシスを行なうことである。第2のステップのメタノリシスの結果として得られる生成物は、所望のメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物である。一般に、反応の第1のステップは、最大効率を得るために、少なくとも部分的に空気の存在下で実行されるべきである。
【0006】
使用することができるいくつかのアルコキシシランとしては、ジエトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルアリルシラン、およびジエトキシメチルアリルシランがある。一般に、硫黄含有有機酸は、チオ酢酸またはチオ安息香酸である。好ましい過酸化物触媒は、過酸化2,4−ジクロロベンジルまたは過酸化ベンゾイルである。いくつかの好ましい塩基性触媒としては、ナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、またはナトリウムエトキシドが挙げられる。
【0007】
方法は、メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、メルカプトエチルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、およびメルカプトプロピルメチルジエトキシシランなどのメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物を製造するために特に有用である。
【0008】
本発明のこれらのおよびその他の特徴は、詳細な説明を考慮することから、明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に従って調製することができるメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランは、一般に、化学式R(OR)SiR’SHに一致する。式中、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、およびブチルなどの1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基、あるいはシクロペンチルおよびシクロへキシルなどのシクロアルキル基であり、R’は、エチレン、1,2−プロピレン、2−メチル−1,3−プロピレン、および3−メチル−1,3−プロピレンなどの2〜6個の炭素原子を有する2価のアルキレン連結基である。
【0010】
本発明に従って調製することができるメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランのいくつかの特定の例としては、例えば、
メルカプトエチルメチルジメトキシシランCH(CHO)SiCHCHSH、
メルカプトエチルメチルジエトキシシランCH(CO)SiCHCHSH、
メルカプトプロピルメチルジメトキシシランCH(CHO)SiCHCHCHSH、および
メルカプトプロピルメチルジエトキシシランCH(CO)SiCHCHCHSHが挙げられる。
【0011】
不飽和有機基を含有するアルコキシシランのいくつかの例としては、例えば、
ジエトキシメチルビニルシランCH(CO)SiCH=CH
ジメトキシメチルビニルシランCH(CHO)SiCH=CH
ジメトキシメチルアリルシランCH(CHO)SiCHCH=CH、および
ジエトキシメチルアリルシランCH(CO)SiCHCH=CHが挙げられる。
【0012】
硫黄含有有機酸は、例えば、チオ酢酸CHCOSHまたはチオ安息香酸CCOSHでよい。使用することができる過酸化物触媒としては、例えば、過酸化2,4−ジクロロベンジルまたは過酸化ベンゾイルがある。有用な塩基性触媒のいくつかの例は、ナトリウムメトキシドNaOCH、リチウムメトキシドLiOCH、リチウムエトキシドLiOC、およびナトリウムエトキシドNaOC、カリウムメトキシドKOCH、およびカリウムエトキシドKOCである。
【0013】
本発明の方法に従って、そして該方法を更に詳細に説明するために、(i)50重量パーセントの過酸化2,4−ジクロロベンゾイルを含有するシリコーンオイルの存在下で、チオ酢酸をジメトキシメチルビニルシランCH(CHO)SiCH=CHに添加して、中間チオールエステルを形成するステップと、それに続いて、(ii)塩基性触媒ナトリウムメトキシド(NaOCH)の存在下で、中間チオールエステルのメタノリシスを行い、所望のメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランを形成するステップとによる2段階において、メルカプトエチルメチルジメトキシシランCH(CHO)SiCHCHSHをその場で(in situ)合成した。
【0014】
この2段階反応は、メチル基を表すためにMeが使用され、ビニル基を表すためにViが使用される簡略化した式で以下に示される。
【化1】

【0015】
過酸化2,4−ジクロロベンゾイルなどの過酸化物触媒の存在下、チオ酢酸とMe(MeO)SiViとの最も効率的な反応は、空気で促進される場合に得られることが分かった。空気は、チオールエステルの形成に対して有益な効果を有すると思われる。最も有効なプロセスは、反応混合物中に空気をスパージング(sparging)することによって実行することができる。この特徴は、以下に示される2つの実施例1および実施例2に示される。
【0016】
メタノリシスは、通常、塩基性触媒を必要とする。一般に、過剰のメタノールが使用される。というのは、その過剰の存在は、反応の完了を保証するからである。メタノールは蒸留により除去することができる。この手順の間のpHは、約10〜約12の間に保持されるべきである。残存する過剰のナトリウムメトキシドなどの塩基性触媒は、重力ろ過によって除去することができる。
【0017】
プロセスの両方のステップにおいて使用される反応物およびその他の成分の相対量は、変化させることができる。化学量論的な条件下でプロセスを実行することが好ましく、化学量論的な過剰は、通常、上記の理由のためにメタノールの場合においてのみ必要とされる。プロセスは、バッチ式で、または連続的に実行することができるが、バッチ処理が最も好ましいやり方である。反応物間の接触は、80〜350℃の間の温度で生じ得るが、好ましくは、温度は約50〜約150℃の間に保持され、最も好ましくは70〜100℃の間である。最適な反応時間は、反応物、反応温度、ならびに様々な反応物および成分の濃度に依存して変化し得る。通常、反応物および成分の接触時間を、24時間を越えて延長しても利益はないが、極めて低い温度が使用されない限りは、同様に、通常は不都合もない。本明細書において使用される特定の反応物および成分のほとんどでは、12時間で実用的な量の収率を得ることができる。反応は、大気圧、減圧、超減圧下で実行することができる。ここでもう一度、条件の選択は、主として、反応物の性質および利用可能な装置に基づいた論理的な事柄である。不揮発性反応物は、特に、大気圧下での加熱に適合でき、還流装置はあってもなくてもよい。常温で気体である反応物は、好ましくは、自生のまたは誘発された圧力下で実質的に一定の体積で反応される。最良の結果は、プロセスで使用される全ての反応物および成分を液相に保持することによって得られる。
【実施例】
【0018】
以下の実施例は、本発明を更に詳細に説明するために示される。実施例では、160℃で等温的に動作されるChromosorb W HP80メッシュカラムを備えたHewlett Packardのモデル5890GC装置で、水素炎イオン化検出器(FID)を用いてガスクロマトグラフィ(GC)データを得た。定量化のためにHewlett Packardのモデル3392A記録積分器を用いた。また、ガスクロマトグラフィ/質量分析(GC/MS)も、モデル5970シリーズの選択検出器を備えたHewlett Packardのモデル5890GCから得た。Perkin Elmerの1600シリーズのフーリエ変換赤外(FTIR)分光分析装置を用いて、赤外スペクトルを得た。
【0019】
[実施例1−アルゴン/空気で促進されたメルカプトエチルメチルジメトキシシランの合成]
磁気棒および攪拌器、滴下(addition)の漏斗、30’Allihn還流冷却器、アルゴン吸気系、加熱マントル、ならびにGardsman温度制御装置に接続された温度計および熱電対を備えた2リットルの三つ口丸底フラスコ内に、メチルジメトキシビニルシラン(500g、3.78モル)と、シリコーンオイル中に分散された50重量パーセントの過酸化2,4−ジクロロベンゾイルを含有する溶液形態の7gの過酸化物触媒とを入れた。過酸化物触媒は、Luperco(登録商標)CSTという商標で販売されるペンシルベニア州、フィラデルフィアのElf Atochem North America Inc.の製品であった。フラスコ内の混合物をアルゴン雰囲気下で85〜90℃に加熱した。わずかに黄色い混合物が観察された。過剰のチオ酢酸(322g、4.24モル)を、滴下漏斗を介して5mL/分の速度で熱い混合物に添加した。酸の添加は1時間未満で完了し、濃いオレンジ色の混合物が見られた。混合物のGC分析によって、わずか0.65パーセントのチオールエステルCH(CHO)SiCHCHSC(=O)CHが示された。反応温度を85〜90℃に保持した。4時間後、混合物のGC分析によって、2.6パーセントのチオールエステルが示された。この時点で、アルゴン導入系を中断した。次に、反応混合物をエアスパージングした。5分後、混合物のGC分析によって、15.5パーセントのチオールエステルが示された。7時間のエアスパージング後、暗褐色の反応混合物が観察され、混合物のGC分析によって、ほんの微量の未反応メチルジメトキシビニルシランの存在が示された。この時点で、788gのメタノール中に87.5gのナトリウムメトキシドを含有する溶液を混合物にゆっくりと添加した。得られた混合物のpHは、10〜12であった。pHを10より上に保持するために、ナトリウムメトキシドの断続的な添加が必要とされた。反応温度を80〜85℃に保持した。5時間後、混合物のGC分析によって、1パーセント未満の未反応チオールエステルの存在が示された。次に、混合物を蒸留して、メタノール、ジメチルカーボネート、および存在し得る任意の未反応低沸点化合物などの低沸点物質を除去した。残留物を加熱して、大気圧でメルカプトエチルメチルジメトキシシランを蒸留した。しかしながら、温度が150〜160℃に到達すると、混合物は固化した。結果として、混合物を冷却し、減圧下で蒸留して、36〜40℃/18mmHgにおいて生成物を回収した。80gのメルカプトエチルメチルジメトキシシランが80パーセントの純度で捕集された。
【0020】
[実施例2−空気雰囲気下の後、エアスパージングによる実行]
この実施例は、空気雰囲気下で実行した。メチルジメトキシビニルシラン(200g、1.51モル)および3gの実施例1で使用した過酸化物触媒を、実施例1で使用した装置と同じ装置内に入れた。混合物を85〜90℃に加熱した。わずかに黄色の混合物が観察された。過剰のチオ酢酸(161g、2.12モル)を、滴下漏斗を介して5mL/分の速度で熱い混合物に添加した。添加は30分以内に完了し、濃いオレンジ色の混合物が観察された。チオ酢酸の添加の完了から15分後に、混合物のGC分析によって、10パーセントのチオールエステルCH(CHO)SiCHCHSC(=O)CHが示された。この時点で、空気を混合物内にスパージングし、混合物の攪拌を85℃で継続した。5時間後、暗褐色の反応混合物が観察された。混合物のGC分析によって、メチルジメトキシシランのチオールエステルへの転換がほぼ完了したことが示された。この時点で、173mlのメタノール中に25重量パーセントのナトリウムメトキシドを含有する57gの溶液を混合物にゆっくり添加した。得られた混合物のpHは11〜12であった。pHを10より上に保持するために、ナトリウムメトキシドの断続的な添加が必要であった。反応温度を80〜85℃に保持した。6時間後、混合物のGC分析によって、1パーセントの未反応チオールエステルの存在が示された。混合物を室温に冷却し、ろ過して過剰のナトリウムメトキシドを除去し、次に蒸留して、過剰のメタノール、ジメチルカーボネート、および任意の未反応低沸点物質を除去した。次に、減圧下で20cmVigreauxカラムを用いて24/40ジョイントJヘッドにおいて残留物を分別蒸留した。蒸留によって、(i)85℃/40mmHgにおける、87パーセントの純度の45gのメルカプトエチルメチルジメトキシシランと、(ii)86℃/40mmHgにおける、91パーセントの純度の31.5gのメルカプトエチルメチルジメトキシシランと、(iii)88〜89℃/40mmHgにおける、96パーセントの純度の70gのメルカプトエチルメチルジメトキシシランとがもたらされた。メルカプトエチルメチルジメトキシシランのこの2段階のその場(in situ)合成の全体的な収率は、75パーセントであった。赤外(IR)スペクトルによって、S−Hバンドの特徴である、2565cm−1における中程度の伸縮吸収バンドが示された。
【0021】
表1は、本発明の方法に従って調製することができるメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシランのいくつかの特性を示す。表中のMeは、メチルを表す。
【0022】
【表1】

【0023】
本発明の本質的な特徴から逸脱することなく、本明細書に記載される化合物、組成物および方法には、その他の変化が成され得る。本明細書中に特に示される本発明の実施形態は典型的であるというだけであり、特許請求の範囲で定義される場合を除いてその範囲に対する限定であるとは意図されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
初めに、(i)過酸化物触媒の存在下で、不飽和有機基を含有するアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させて、チオールエステルを得るステップと、
それに続いて、(ii)塩基性触媒の存在下で、(i)で形成されたチオールエステルのメタノリシスを行い、メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物を得るステップと、
を含むメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物の製造方法。
【請求項2】
前記不飽和有機基を含有するアルコキシシランが、ジエトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルアリルシラン、およびジエトキシメチルアリルシランのうちの1つである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硫黄含有有機酸が、チオ酢酸またはチオ安息香酸である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記過酸化物触媒が、過酸化2,4−ジクロロベンジルまたは過酸化ベンゾイルである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記塩基性触媒が、ナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、またはナトリウムエトキシドである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物が、メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、メルカプトメチルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、またはメルカプトプロピルメチルジメトキシシランである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
過酸化物触媒の存在下で不飽和有機基を含有するアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させる前記第1のステップ(i)が、少なくとも部分的に空気の存在下で実行される請求項1に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
初めに、(i)過酸化物触媒の存在下で、不飽和有機基を含有するアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させて、チオールエステルを得るステップと、
それに続いて、(ii)塩基性触媒の存在下で、(i)で形成されたチオールエステルのメタノリシスを行い、メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物を得るステップと、
を含むメルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物の製造方法。
【請求項2】
前記不飽和有機基を含有するアルコキシシランが、ジエトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルアリルシラン、およびジエトキシメチルアリルシランのうちの1つである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硫黄含有有機酸が、チオ酢酸またはチオ安息香酸である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記過酸化物触媒が、過酸化2,4−ジクロロベンゾイルまたは過酸化ベンゾイルである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記塩基性触媒が、ナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、またはナトリウムエトキシドである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記メルカプトアルキルアルキルジアルコキシシラン組成物が、メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、メルカプトチルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、またはメルカプトプロピルメチルジメトキシシランである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
過酸化物触媒の存在下で不飽和有機基を含有するアルコキシシランを硫黄含有有機酸と反応させる前記第1のステップ(i)が、少なくとも部分的に空気の存在下で実行される請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2006−512399(P2006−512399A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566550(P2004−566550)
【出願日】平成15年12月15日(2003.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/039851
【国際公開番号】WO2004/063204
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】