説明

メールアドレス交換サーバ、メールアドレス交換システム、サーバの制御方法及び携帯電話端末

【課題】電子メール送受信可能な端末を保持したユーザの間で、より簡易な手段でのメールアドレスの交換を実現すること。
【解決手段】本発明かかるメールアドレス交換サーバ20は、電子メール41を受信し、電子メール41の宛先メールアドレスと過去に受信された電子メールの宛先メールアドレスとの関連性有無を判定する。関連性無しの場合、宛先メールアドレスを新たな仲介用メールアドレス50として記憶し、仲介用メールアドレス50と電子メール41の送信元メールアドレス51を関連付けて記憶する。その後、電子メール42を受信し、電子メール41の宛先メールアドレスと、記憶された仲介用メールアドレス50との関連性有無を判定する。関連性有りと判定された場合、送信元メールアドレス51宛に電子メール42の送信元メールアドレス52を通知し、送信元メールアドレス52宛に送信元メールアドレス51を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メールアドレス交換サーバ、メールアドレス交換システム、サーバの制御方法及び携帯電話端末に関するものであり、特に、メールアドレス交換サーバで発行される関連性を有するメールアドレスを仲介に、端末間でメールアドレス交換を実現するメールアドレス交換システム、サーバの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末における電子メールによるコミュニケーションが活発になっている。そのため、携帯電話端末の利用者間で、携帯電話のメールアドレスの交換が必要になるケースが増えている。
【0003】
携帯電話端末の利用者間で、メールアドレスを交換する場合は、携帯電話端末間で赤外線やBluetooth(登録商標)などを用いて、メールアドレスのデータを交換することが可能である。この方法は、双方の携帯電話端末が上記機能に対応している必要がある。しかし、いずれかの携帯電話端末が上記機能に非対応である場合は利用ができない。または、いずれかの利用者が操作を理解していない場合は、利用が困難である。
【0004】
そのため、一方の携帯電話端末の利用者が自己のメールアドレスを他方へ口頭又はメモで伝え、他方が伝え聞いた電話番号を自己の携帯電話端末に入力し、一方の携帯端末宛に電子メール送信することでメールアドレスの交換を行うことが一般的となっている。この方法は、交換対象の情報が電話番号である場合は、口頭又はメモの伝達に困難さを伴わないが、メールアドレスの場合は、電話番号に比較して相対的に文字数が長く、記憶が困難であり、入力が煩雑で、誤入力の確率が高いなど、有効な方法とは言えない。
【0005】
特許文献1に開示されたメールアドレス交換仲介システムは、利用者が自己の氏名、メールアドレス、連絡希望相手氏名をWEBサーバ上のデータベースに登録し、検索をして連絡希望相手氏名と氏名が一致する登録者が存在して、かつその登録者の連絡希望相手氏名と利用者の指名が一致する場合WEBサーバから両者に互いのメールアドレスを知らせるメールを送信することで、メールアドレス交換を実現するものである。
【特許文献1】特開2006−238396号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、メールアドレス交換を行うための入力情報が多く、携帯電話端末で利用するには操作が煩雑であるという問題がある。それは、予め自己の情報(氏名、メールアドレス)と交換相手の情報を登録しておく必要があり、交換相手も同様の情報の登録が必要なためである。
【0007】
本発明は、電子メール送受信可能な端末を保持したユーザの間で、より簡易な手段でのメールアドレスの交換を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様にかかるメールアドレス交換サーバは、電子メールを受信するメール受信手段と、電子メールアドレスを交換するための複数の仲介用メールアドレスと、電子メールアドレスの交換対象である複数の交換希望者メールアドレスとを記憶可能な記憶手段と、前記メール受信手段により受信された電子メールの宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスの各々との関連性の有無を判定する判定手段と、前記判定手段により関連性が有ると判定された場合に、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスを前記メール受信手段により受信された電子メールの送信元メールアドレス宛てに通知するとともに、前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスに通知する通知手段と、前記判定手段により関連性が有ると判定された場合に、前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させ、前記判定手段により関連性が無いと判定された場合に、前記宛先メールアドレスを新たな仲介用メールアドレスとして前記記憶手段に記憶させるとともに、前記送信元メールアドレスを当該新たな仲介用メールドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、を備えるものである。
【0009】
つまり、本発明の第1の態様にかかるメールアドレス交換サーバは、仲介用メールアドレス宛の1通目の電子メールに対して、前記判定手段により関連性が無いと判定される。これにより、当該仲介用メールアドレスは新規なものとして、また、1通目の電子メールの送信元メールアドレスは、交換希望者メールアドレスとして前記記憶手段に記憶される。そのため、メールアドレス交換サーバは、当該仲介用メールアドレス宛の2通目の電子メールに対しては、前記判定手段により関連性が有ると判定される。これにより、前記通知手段から、1通目及び2通目の送信元メールアドレス宛に双方のメールアドレスが通知されることになる。さらにこれは、当該仲介用メールアドレス宛の3通目以降の電子メールについても、同様に処理がされる。これは、1通目の電子メールの受信時には、判定対象の仲介用メールアドレスが存在しないことを利用しており、事前登録手続きに相当すると言える。また、2通目以降の電子メールの受信時には、事前登録手続き及びメールアドレスの通知(受信済みのメールアドレス同士の交換)を兼ねることができる。よって、メールアドレスを交換する端末の双方から関連性を有するメールアドレス宛に電子メールを送信するという簡易な手続きのみで、事前登録手続きが不要なメールアドレスの交換をすることができる。
【0010】
また、本発明の第1の態様にかかるメールアドレス交換サーバの前記判定手段は、前記宛先メールアドレスと前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスとが予め定められた許容条件を満たすことにより関連性が有ると判定してもよい。その際、前記宛先メールアドレス及び前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスはともに位置情報を含み、前記判定手段は、前記宛先メールアドレスに含まれる位置情報から特定される位置と、前記仲介用メールアドレスに含まれる位置情報から特定される位置との距離が予め定められた許容値以下である場合に関連性が有ると判定してもよい。さらに、前記宛先メールアドレス及び前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスはともに時刻情報を含み、前記判定手段は、前記宛先メールアドレスに含まれる時刻情報から特定される時刻と、前記仲介用メールアドレスに含まれる時刻情報から特定される時刻との差が予め定められた許容値以下である場合に関連性が有ると判定するようにしてもよい。これにより、予め文字列を取り決める必要がなく、端末の位置情報や電子メール送信時の時刻情報といった共通点から宛先メールアドレスを生成することができる。
【0011】
または、本発明の第1の態様にかかるメールアドレス交換サーバの前記判定手段は、前記宛先メールアドレスと前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスとが一致することにより関連性が有ると判定するようにしてもよい。宛先メールアドレスの文字列の一致とすることで、明瞭な交換条件とすることができる。
【0012】
また、本発明の第1の態様にかかるメールアドレス交換サーバは、前記記憶手段に記憶された前記複数の仲介用メールアドレスの有効期限の経過を判定し、有効期限が経過した前記仲介用メールアドレスと当該アドレスに関連付けられた交換希望者メールアドレスとを前記記憶手段から削除するメールアドレス削除手段をさらに備えることが望ましい。これにより、仲介用メールアドレスを一定時間のみ有効な一時的なものとすることで、簡易な文字列を基にしたメールアドレスを繰り返し発行することができ、仲介用メールアドレスの周知を容易にすることができる。
【0013】
また、本発明の第1の態様にかかるメールアドレス交換サーバは、電子メールを送信可能な端末からのメールアドレス発行依頼を受信し、前記発行依頼に応じて新たな仲介用メールアドレスを生成し、生成した仲介用メールアドレスを前記端末に通知するメールアドレス発行手段をさらに備えるとよい。これにより、同時期に同じ文字列を基にしたメールアドレスの発行依頼の一方を排除することができ、偶然、一致したメールアドレスによる予期せぬメールアドレスの漏洩を防ぐことができる。
【0014】
本発明の第2の態様にかかるメールアドレス交換システムは、請求項3に記載のメールアドレス交換サーバと、電子メールの送受信が可能な携帯電話端末を備える。前記携帯電話端末は、GPS(Global Positioning System)衛星から送出される信号を受信するGPSアンテナと、前記GPSアンテナによる受信信号を用いて位置測定を行う位置測定部と、前記位置測定部より得られた位置情報が含まれた前記請求項3に記載のメールアドレス交換サーバ宛ての電子メールを送信する通信部とを有する。これにより、端末が近接する場合に端末ごとの位置情報は一定範囲内であるという特徴を利用することができ、端末を所持するユーザ同士で、予め文字列の取り決めをする必要がなく、メールアドレス交換を行うことができる。
【0015】
本発明の第3の態様にかかるサーバの制御方法は、電子メールアドレスを交換するための複数の仲介用メールアドレス、及び電子メールアドレスの交換対象である複数の交換希望者メールアドレスを記憶可能な記憶手段を有する。第1の電子メールを受信し、前記第1の電子メールの宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスの各々との関連性の有無を判定する。その際、前記宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスのいずれかの間に関連性が有ると判定された場合に、(1)関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスを前記第1の電子メールの送信元メールアドレス宛てに通知し、(2)前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスに通知し、(3)前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させる。また、前記宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスの間に関連性が無いと判定された場合に、前記宛先メールアドレスを新たな仲介用メールアドレスとして前記記憶手段に記憶させるとともに、前記送信元メールアドレスを当該新たな仲介用メールドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させるものである。
【0016】
これにより、メールアドレスを交換する端末の双方から関連性を有するメールアドレス宛に電子メールを送信するという簡易な手続きのみで、事前登録手続きなどが不要な、メールアドレスの交換をすることができる。
【0017】
本発明の第4の態様にかかるメールアドレス交換システムは、電子メールの送受信が可能な第1及び第2の端末と、メールサーバを備える。前記第1及び第2の端末は、自身の端末の位置情報を含む電子メールを前記メールサーバ宛に送信するメール送信部を有する。前記メールサーバは、前記第1及び第2の端末から送信された電子メールを受信するメール受信部と、前記メール受信部により受信された電子メールに含まれる位置情報に基づいて前記第1及び第2の端末が近接するかを判定する判定部と、前記判定部により前記第1及び第2の端末が近接すると判定された場合に、前記第1の端末宛に前記第2の端末のメールアドレスを通知し、前記第2の端末宛に前記第1の端末のメールアドレスを通知する通知部とを有する。
【0018】
これにより、端末が近接する場合に端末ごとの位置情報は一定範囲内であるという特徴を利用することができ、端末を所持するユーザ同士で、予め文字列の取り決めをする必要がなく、メールアドレス交換を行うことができる。
【0019】
また、本発明の第4の態様にかかるメールアドレス交換システムの前記第1及び第2の端末は、GPS衛星から送出される信号を受信するGPSアンテナと、前記GPSアンテナによる受信信号を用いて位置測定を行う位置測定部とをさらに有する。また、前記メール送信部は、前記位置測定部により測定された位置情報を含む電子メールを前記メールサーバ宛に送信する。これにより、位置情報の取得が容易となり、端末ごとの位置情報に基づいた判定をすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、電子メール送受信可能な端末の間で、各々が関連性を有するメールアドレス宛に電子メール送信するという簡易な手段により、メールアドレス交換を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0022】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態にかかるメールアドレス交換システム1の概略図である。始めに、図1を用いてメールアドレス交換システム1に含まれる各構成要素の概要を説明する。メールアドレス交換システム1は、メールサーバ20と、携帯電話端末11及び携帯電話端末12を含む。
【0023】
携帯電話端末11は、電子メールを送受信可能な携帯電話端末である。また、携帯電話端末11は、メールアドレス51(例えば、a11@yyy.zzz)が設定されている。そのため、携帯電話端末11から送信される電子メールの送信元メールアドレスはメールアドレス51となる。また、携帯電話端末11は、メールアドレス51宛の電子メールを受信する。また、携帯電話端末12は、メールアドレス52(例えば、b12@uuu.xxx)が設定されている。尚、携帯電話端末11でメールアドレス51に該当する部分は、携帯電話端末12においてメールアドレス52と読み替えるものとする。その他、携帯電話端末12は、構成や機能については携帯電話端末11と同様であるために重複説明は省略する。
【0024】
メールサーバ20は、電子メールの送受信が可能なメールサーバである。メールサーバ20が受信可能な電子メールは、宛先が自己のメールサーバ宛(ドメイン宛、メールアドレスの@以降)のものである。また、メールサーバ20は、任意のユーザID(メールアドレスの@以前)を持つメールアドレスを発行可能である。メールサーバ20は、発行されたメールアドレスを、発行されてから一定時間後に削除する機能を持つ。例えば、発行されたメールアドレスは、発行されてから30分後に削除される。つまり、発行されたメールアドレスは、一定時間内のみ使用可能な有効期限付きのメールアドレスである。尚、有効期限は、任意の時間を設定して構わない。メールサーバ20により発行されるメールアドレスは、メールアドレス交換の仲介に用いるため、以降では、仲介メールアドレスと呼ぶ。
【0025】
次に、携帯電話端末11及び携帯電話端末12の間で双方のメールアドレスが交換される処理の概要を説明する。携帯電話端末11及び携帯電話端末12は、メールサーバ20宛となるメールアドレス50(例えば、12345@aaa.bbb)宛の電子メール41及び42を送信する。メールサーバ20は、電子メール41及び42を受信することを契機に、携帯電話端末11に向けて、電子メール42を転送(電子メール43を送信)する。また、携帯電話端末12に向けて、電子メール41を転送(電子メール44を送信)する。電子メール41には、送信元メールアドレスとして、携帯電話端末11のメールアドレス51が記載されているため、電子メール44を通じて、携帯電話端末12にメールアドレス51が通知されることになる。同様に、携帯電話端末11にメールアドレス52が通知されることになる。このことから、携帯電話端末11及び携帯電話端末12の間で双方のメールアドレスを交換することができる。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態1にかかるメールサーバ20の構成を示すブロック図である。図2に示すように、メールサーバ20には、典型的なコンピュータシステムを用いることができる。図2において、CPU(Central Processing Unit)201は、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203又は不揮発性記憶装置である記憶装置205に格納されたオペレーションシステム(OS)710及びメールアドレス交換仲介プログラム720を実行する。メールアドレス交換仲介プログラム720に記述された命令がCPU201で実行されることにより、図2のコンピュータシステムがメールサーバ20として動作する。尚、メールアドレス交換仲介プログラム720は、1つのプログラムである必要は無く、複数のプログラムの集合として構成されてよい。その場合、さらに、メールアドレス交換仲介プログラム720は、ネットワークにより接続された複数のコンピュータシステムに分割して処理されても構わない。各コンピュータシステム間の通信は、SOAP(Simple Object Access Protocol)通信や、その他の分散システム技術により実現することができる。
【0027】
通信インタフェース204は、メールサーバ20をネットワークに接続し、携帯電話端末11及び12との間で電子メールの送受信を行うためのインタフェースである。
【0028】
記憶装置205は、OS710及びメールアドレス交換仲介プログラム720のほか、携帯電話端末11及び12から通信インタフェース204により受信した電子メールデータ740、メールアドレスデータ730を格納する。メールアドレスデータ730は、上述した宛先メールアドレス及び送信元メールアドレスを含み、電子メールデータ740と関連付けられて格納される。記憶装置205には、ハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、フラッシュメモリ等が利用可能である。また、記憶装置205は、他の構成要素と共に単一のコンピュータ内に設けられた記憶装置でもよいが、例えば、物理的に離隔されたネットワーク・ストレージとして構成されてもよく、複数のハードディスク装置やフラッシュメモリの組み合わせにより構成されてもよい。
【0029】
以降では、メールアドレス交換システム1にてメールアドレスが交換される流れを、図3及び図4を参照して説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかるメールアドレス交換システム1のシーケンス図である。また、図4は、本発明の実施の形態1にかかるメールサーバ20の処理を示すフローチャートである。
【0030】
まず、携帯電話端末11を所持するユーザ及び携帯電話端末12を所持するユーザは、近傍におり、お互いのメールアドレスを交換することを確認済みであり、交換する際の共通文字列として任意の数字5桁(例えば、12345)を取り決める。それにより、メールサーバ20のドメイン名と、取り決めた数字5桁をユーザIDとして、仲介メールアドレスをメールアドレス50(12345@aaa.bbb)とする。但し、この時点では、ユーザ間の取り決めのみであるため、メールサーバ20では、メールアドレス50は発行されていない。
【0031】
次に、図3のステップS101では、携帯電話端末11に仲介メールアドレスであるメールアドレス50が入力される。次に、ステップS110では、携帯電話端末11からメールアドレス50宛に電子メール41が送信される。ここで、電子メール41の送信元メールアドレスは、携帯電話端末11に設定されたメールアドレス51となっている。また、電子メール41の宛先メールアドレスは、メールアドレス50であるため、メールサーバ20に到達する。
【0032】
続いて、ステップS120では、メールサーバ20にて、電子メール41の受信、仲介メールアドレスの発行、電子メール41等の保存、通知判定処理が行われる。ステップS120の処理の詳細は、図4において説明する。図4のステップS121は、メールサーバ20にて、電子メール41が受信される。ステップS122では、電子メール41の宛先であるメールアドレス50のユーザIDを確認し、新規であることが判定され、ステップS123へ進む。ステップS123では、メールアドレス50をメールサーバ20に所属するメールアドレス(仲介メールアドレス)として発行する。その後、ステップS124にて、受信した電子メール41と、その宛先であるメールアドレス50及び送信元であるメールアドレス51とを関連付けて、メールサーバ20の記憶装置205に保存される。
【0033】
その後、ステップS125及びS126にて、メールアドレスの通知判定処理及び通知処理が行われる。通知判定処理とは、前回以前に記憶装置205に保存された宛先メールアドレスを対象に、今回受信された電子メールの宛先メールアドレスと一致するものを検索する。(A)一致するものが検索された場合、通知判定となり、ステップS126へ進み、通知処理を行う。通知処理とは、(A−1)今回の送信元メールアドレスを前回以前の全ての送信元メールアドレスへ通知し、(A−2)前回以前の全ての送信元メールアドレスを今回の送信元メールアドレスへ通知する。ここで、通知は、電子メールの転送により行われる。また、(B)一致するものが検索されない場合、非通知判定となり、ステップS126の処理を行わずに、処理を終了する。
【0034】
ここでは、ステップS125にて、前回以前に記憶装置205に保存された宛先メールアドレスが存在しないため、(B)一致するものが検索されず、メールサーバ20は処理を終了する。
【0035】
図3に戻って説明を続ける。ステップS130では、ステップS110が実施された後、有効期限内(例えば、30分以内)に、携帯電話端末12からメールアドレス50宛に電子メール42を送信する。ここで、電子メール42の送信元メールアドレスは、携帯電話端末12に設定されたメールアドレス52となっている。また、電子メール41と同様に、電子メール42は、メールサーバ20に到達する。
【0036】
続いて、ステップS140では、メールサーバ20にて、電子メール42の受信、電子メール42等の保存、通知判定処理が行われる。ここでも、図4の処理が行われるが、ステップS120と異なる部分を中心に説明し、同様の処理は省略する。図4のステップS122では、電子メール42の宛先であるメールアドレス50のユーザIDは、新規でないため、ステップS124へ進む。ステップS124にて、受信した電子メール42と、その宛先であるメールアドレス50及び送信元であるメールアドレス52とを関連付けて、メールサーバ20の記憶装置205に保存される。
【0037】
その後、ステップS125にて、前回以前に記憶装置205に保存された宛先メールアドレスから、電子メール42の宛先であるメールアドレス50を検索し、ステップS120にて保存されたメールアドレス50が検索され、通知判定となる。そこで、ステップS126では、(A−1)今回の送信元メールアドレス52を前回の送信元メールアドレス51へ通知し、(A−2)前回の送信元メールアドレス51を今回の送信元メールアドレス52へ通知する。具体的には、図3のステップS151にて、メールアドレス51宛に、電子メール42を転送する(電子メール43)。また、ステップ152にて、メールアドレス52宛に、電子メール41を転送する(電子メール44)。ここで、電子メール41には、送信元メールアドレスとして、携帯電話端末11のメールアドレス51が記載されているため、電子メール44を通じて、携帯電話端末12にメールアドレス51が通知されることになる。同様に、携帯電話端末11にメールアドレス52が通知されることになる。このことから、携帯電話端末11及び携帯電話端末12の間で双方のメールアドレスが交換される。
【0038】
最後に、ステップS170にて、仲介メールアドレスの解放処理を行う。それは、メールアドレス50の有効期限後に、メールサーバ20は、メールアドレス50を無効化すると共に、前記記憶装置内のメールアドレス50に関連付けられたデータを消去する。
【0039】
以上のように、本発明の実施の形態1にかかるメールアドレス交換システム1では、携帯電話端末を所持するユーザ間で、簡易な文字列を基にした仲介メールアドレスを取り決め、仲介メールアドレス宛へ双方が送信するだけで、メールサーバ20により、双方のメールアドレスが通知される。発行される仲介メールアドレスに有効期限を設けることにより、ユーザIDを再利用可能としている。そのため、ユーザIDを簡易(例えば、数字5桁)な文字列としても、重複して使用される可能性が低くなり、かつ、携帯電話端末への入力が容易なメールアドレスを提供できる。尚、ユーザIDは、桁数は5桁である必要はなく、文字も数字以外(例えば、英文字)であってよい。また、有効期限後に、別のユーザ等によるメールアドレス交換に、同一名のユーザIDが使用されても、すでに過去に交換されたメールアドレスは消去されているため、情報漏洩することを防ぐことができる。
【0040】
また、メールサーバ20が、自己のドメイン名と、新規なユーザIDから構成されるメールアドレス宛の電子メールを受信し、そのメールアドレスを発行し、その上、送信元メールアドレスを交換対象として登録することができる。これにより、各携帯電話端末から1回ずつ電子メールを送信するのみで済むため、複雑な手順を要求することなく、メールアドレス交換を実現できる。
【0041】
さらに、ステップS126にて、受信済みの電子メール本文を転送するため、交換相手に自己紹介などのメッセージを直接送ることができ、円滑なコミュニケーションを提供できる。
【0042】
尚、ここでは、図3の携帯電話端末11における処理であるステップS101及びS110を先に処理をしたが、携帯電話端末12における処理であるステップS102及びS130を先に処理しても構わない。メールサーバ20にとっては、同じ宛先メールアドレスの電子メールが2通以上受信された場合に、通知判定がなされるため、ここでの順序は影響がない。
【0043】
また、メールアドレス交換システム1は、3台以上の携帯電話端末間のメールアドレス交換も可能である。図5は、3台の携帯電話端末間でメールアドレス交換が行われる概要図である。図5は、図1のメールアドレス交換システム1に、携帯電話端末11及び12と同等の機能を有する携帯電話端末13をさらに備えたものである。また、図3において、ステップS152まで処理がされた状態とする。すなわち、仲介メールアドレスとしてメールアドレス50が発行済みであり、携帯電話端末11及び12の間で、お互いのメールアドレスが交換済みである。また、ステップS170は実施されておらず、メールサーバ20の記憶装置205からメールアドレス50に関連付けられたデータは消去されていないものとする。
【0044】
携帯電話端末13は、メールアドレス53(c13@sss.ttt)が設定されている。携帯電話端末13は、メールアドレス50が発行されてから30分以内にメールアドレス50宛の電子メール45を送信する。メールサーバ20は、電子メール45を受信することを契機に、携帯電話端末11及び12に向けて、電子メール45を転送(電子メール46及び47を送信)する。また、携帯電話端末13に向けて、電子メール41及び42を転送(電子メール48及び49を送信)する。これにより、携帯電話端末11及び12には、携帯電話端末13のメールアドレス53が通知され、携帯電話端末13には、携帯電話端末11及び12のメールアドレス51及び52が通知されることになる。このことから、携帯電話端末11乃至13の間でメールアドレスが交換される。
【0045】
また、メールアドレス50が発行されてから30分以内であれば、4台目以降の携帯電話端末に対しても、同様に交換をし続けることができる。但し、メールアドレス交換システム1は、交換相手数分の通知の電子メールが送信される。
【0046】
尚、本発明の実施の形態1では、携帯電話端末同士が近接している例を挙げたが、必ずしも近接している必要はない。携帯電話端末間の距離が離れている場合であっても、お互いの携帯電話番号を知っており、携帯電話端末のメールアドレスを知らない場合であれば、本発明の実施の形態1は適用できる。すなわち、あらかじめ、携帯電話端末間の通話にて、仲介メールアドレスの共有をすることができれば、双方が仲介メールアドレス宛に電子メール送信することで、メールアドレスの交換が可能である。
【0047】
また、本発明の実施の形態1では、携帯電話端末を所持するユーザ間におけるメールアドレス交換の例を挙げたが、交換対象の端末が携帯電話端末である必要はない。例えば、メールアドレス交換を希望するユーザ同士が、お互いの固定電話番号を知っており、携帯電話専用以外の一般プロバイダのメールアドレスを知らない場合であれば、本発明の実施の形態1における携帯電話端末を電子メール送受信可能なパーソナルコンピュータ端末に置き換えて適用することができる。すなわち、あらかじめ、固定電話通話にて、仲介メールアドレスの共有をすることができれば、双方が仲介メールアドレス宛に、各自のパーソナルコンピュータ端末から電子メールを送信することで、メールアドレスの交換が可能である。
【0048】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2にかかるメールアドレス交換システム2は、メールアドレス交換システム1から、仲介メールアドレスの発行依頼をWEB経由で行うように変更したものである。図6は、本実施の形態にかかるメールアドレス交換システム2の概略図である。メールアドレス交換システム2は、メールサーバ21と、WEBサーバ30と、携帯電話端末14及び携帯電話端末15を含む。
【0049】
メールサーバ21は、メールサーバ20との機能の違いとして、受信された電子メールのユーザIDが未発行の場合、仲介メールアドレスの発行は行わない。代わりに、メールサーバ21は、WEBサーバ30からの発行依頼により仲介メールアドレスの発行をする。WEBサーバ30は、WEBクライアントとHTTP(HyperText Transfer Protocol)通信が可能である。また、WEBサーバ30には、後述する図7のWEBページが配置されているものとする。WEBサーバ30は、メールサーバ21とは、ネットワークを介して接続されており、SOAP通信等、任意のメッセージ通信が可能である。そのため、WEBサーバ30は、WEBクライアントからの要求を受けて、メールサーバ21へ仲介メールアドレスの発行要求を行い、発行された仲介メールアドレスを要求のあったWEBクライアントへの応答と共に通知する。尚、WEBサーバ30は、メールサーバ21と同じコンピュータシステム上で実現されていても構わない。携帯電話端末14及び15は、携帯電話端末11乃至13と同等の機能に加え、WEBクライアントとして動作し、WEB画面閲覧機能を有している。
【0050】
図7は、仲介メールアドレスの自動発行機能におけるWEBページを示す図である。図7(a)のWEBページ60は、携帯電話端末のWEBサイトのトップページである。尚、WEBページ60は、WEBサーバ30上に配置されていなくてもよい。WEBページ60は、リンク601を含む。リンク601は、図7(b)のWEBページ61へのリンクが設定されている。WEBページ61は、自動発行ボタン611を含む。自動発行ボタン611は、メールサーバ21へ仲介メールアドレスの発行を依頼するものである。図7(c)のWEBページ62は、自動発行ボタン611押下後に、メールサーバ21により発行された仲介メールアドレスを表示する画面である。尚、WEBページ62は、WEBページ61のリクエストから生成される動的WEBページである。これにより、携帯電話端末は、仲介メールアドレスを通知され、仲介メールアドレス宛に電子メールを送信可能になる。
【0051】
図8は、本発明の実施の形態2にかかるメールアドレス交換システム2のシーケンス図である。図3との違いは、仲介メールアドレス宛のメール送信前までの処理であるため、主にその部分を中心に説明する。ステップS201では、携帯電話端末14は、WEB画面閲覧機能にて、WEBページ60からWEBページ61へ画面遷移し、自動発行ボタン611が押下されることにより、WEBサーバ30に仲介メールアドレスの発行依頼をする。ステップS202では、発行依頼を受けたWEBサーバ30は、メールサーバ21へ仲介メールアドレスの発行依頼をする。ステップS203で、メールサーバ21は、発行済みのメールアドレスのユーザIDを除き、任意の数字5桁をランダムに発生させてユーザIDとし、メールアドレス50を発行する。ステップS204で、メールサーバ21はWEBサーバ30へ、発行されたメールアドレス50を通知する。ステップS205では、WEBサーバ30は、携帯電話端末14への応答画面として、発行されたメールアドレス50を含めてWEBページ62を生成し、携帯電話端末14へ応答する。
【0052】
WEBページ62に表示されたメールアドレス50により、ステップS101及びステップS102で、携帯電話端末14及び15に、メールアドレス50が入力される。この後、ステップS110及びステップS130にて、携帯電話端末14乃至15からメールアドレス50宛に電子メールが送信される。以降のシーケンスは、図2と同様のため、説明を省略する。尚、ステップS110及びステップS130の順序は問わない。
【0053】
また、ステップS220及びステップS240の処理は、図9で説明される。図9は、本発明の実施の形態2にかかるメールサーバ21の処理を示すフローチャートである。図4との違いは、ステップS122及びS123がなくなったことである。メールサーバ21では、仲介メールアドレスの発行は、別途実施済みの状態で、ステップS121にて電子メールが受信される。その後、ステップS124へ進み、以降の処理は、本発明の実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0054】
また、本発明の実施の形態2にかかるメールアドレス交換システム2は、仲介メールアドレスを自動発行するのではなく、実施の形態1のようにユーザが任意の文字列を選択するように変更することによっても実現可能である。その場合、文字列自体を仲介メールアドレスの発行依頼と共に送信し、メールサーバ21に発行させるようにすればよく、その処理について以下に説明する。図10は、仲介メールアドレスの文字列指定発行機能におけるWEBページを示す図である。WEBページ63は、文字列入力フォーム631及び発行依頼ボタン632を含む。文字列入力フォーム631は、仲介メールアドレスのユーザID部分に使用したい任意の数字5桁を入力する文字列入力フォームである。発行依頼ボタン632は、文字列入力フォーム631に入力された文字列を含めて、WEBサーバ30へ送信し、仲介メールアドレスの発行依頼とする。尚、WEBページ63へのリンクを図7(a)のWEBページ60のリンク601に設定してもよい。また、発行依頼ボタン632の実行結果の表示を図7(c)のWEBページ62により行ってもよい。
【0055】
また、上述した変更例においては処理シーケンスの変更はなく、図8と同様である。但し、ステップS201では、仲介メールアドレス発行依頼に、文字列を含める。これは、HTTPのPOSTパラメータとして送信することで実現できる。また、ステップS203では、POSTパラメータに含まれる文字列をユーザIDとして、仲介メールアドレスを発行する。以降は、同様のため説明を省略する。
【0056】
このように、本発明の実施の形態2にかかるメールアドレス交換システム2では、仲介メールアドレスの発行依頼を、WEB画面を通じて行う。これは、発行依頼の手段と、自己のメールアドレスを登録する手段を分けることになるため、発行時に仲介メールアドレスの重複チェックを行うことができる。これにより、有効期限である30分以内に複数の携帯電話端末から同じユーザIDについてのメールアドレス発行依頼に対して、後の要求を排除することができる。そのため、偶然、30分以内に別々のグループ間で同じ数字5桁の文字列が使用されて、予期せぬ相手にメールアドレスが漏洩してしまうことを回避することができる。
【0057】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3にかかるメールアドレス交換システム3は、携帯電話端末の位置情報に基づいて、メールアドレスの通知判定を行うものである。そのため、GPS(Global Positioning System)機能を有する携帯電話端末側で、取得された位置情報からユーザIDを自動生成する。本発明の実施の形態3にかかるメールアドレス交換システム3の概略図は、図1と同等のため、図を省略する。但し、図1のメールサーバ20がメールサーバ22、図1の携帯電話端末11及び12が携帯電話端末16及び17にそれぞれ置き換わったものとし、さらに携帯電話端末18が加えられたものである。
【0058】
メールサーバ22は、メールサーバ20と同等の機能を有する。また、携帯電話端末16乃至18は、携帯電話端末11及び12と同等の機能を有し、さらに、GPS機能を有する。
【0059】
図11は、本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末16の構成を示すブロック図である。携帯電話端末16は、GPSアンテナ160と、位置測定部161と、ユーザID生成部162と、通信部163と、制御部164と、表示デバイス165と、入力デバイス166と、記憶部167とを備える。GPSアンテナ160は、GPS衛星から送出される信号を受信する。位置測定部161は、GPSアンテナ160による受信信号を用いて位置測定を行う。なお、GPS衛星からの受信信号を用いた測位方法は公知技術としてよく知られているものであるから、ここでは詳細な説明を省略する。また、ユーザID生成部162は、位置測定部161により測定された位置情報からユーザID文字列を生成する。通信部163、制御部164、表示デバイス165及び入力デバイス166は、一般的な携帯電話端末と同等の機能であれば実現できるため、説明を省略する。また、携帯電話端末17及び18は、携帯電話端末16と同等の構成であるため、説明を省略する。
【0060】
図12は、本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末の位置情報に基づくメールアドレスの通知判定の原理を説明する図である。本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末16乃至18は、GPS機能により取得される位置座標をユーザIDとして、メールサーバ22に対して仲介メールアドレスの発行依頼をするものである。ここで、GPS機能は、GPSにおける位置座標801(x0、y0)を中心とした領域80内を同一の位置座標として測定する。また、メールアドレス交換を行う予定の携帯電話端末16乃至18の3台は、領域80内に存在しているとする。その時、携帯電話端末16乃至18がGPS機能により取得される位置座標は、同一の位置座標801となる。そのため、携帯電話端末16乃至18がGPS機能により取得される位置座標をユーザIDとして個別に仲介メールアドレスの発行依頼をすると、発行される仲介メールアドレスは、同一のメールアドレス802(例えば、x0.y0@aaa.bbb)となる。故に、メールサーバ22は、仲介メールアドレスの一致を通知判定とするため、メールアドレス802宛に電子メール送信をした携帯電話端末16乃至18を近接する端末として判断することができる。
【0061】
図13は、本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末16におけるユーザID生成の処理を示すフローチャートである。ステップS301では、携帯電話端末16のGPSアンテナ160により、GPS衛星から送出される電波を受信される。ステップS302では、位置測定部161により、受信された電波から位置座標801(x0、y0)が測定される。ステップS303では、測定された位置座標から、仲介メールアドレスのユーザID(x0.y0)が生成される。これにより、携帯電話端末16に仲介メールアドレス802(x0.y0@aaa.bbb)が入力され(図3のステップS101に相当)、メールサーバ22へ、仲介メールアドレス宛の電子メール送信がされる(図3のS110に相当)。これを、携帯電話端末17及び18についても行うことで、メールサーバ22にて通知判定され、メールアドレスを交換することができる。この処理自体は、本発明の実施の形態1と同等のため、説明を省略する。
【0062】
尚、図13のフローチャートに示される処理は、プログラムにより実現されてもよい。その場合、プログラムは、図11の記憶部167に格納された携帯電話アプリケーションであればよい。
【0063】
このように、本発明の実施の形態3にかかるメールアドレス交換システム3は、近接した位置に存在する複数の携帯電話端末において、GPS機能により取得される位置座標が同一となることを利用し、メールアドレス交換を行う携帯電話端末のGPS機能により取得される位置座標に基づいた仲介メールアドレスを発行することで、携帯電話端末が個別に発行した仲介メールアドレスが一致するため、お互いのメールアドレスを通知するものである。これにより、携帯電話端末を所持するユーザ同士で、予めユーザIDを取り決める必要なく、メールアドレス交換を行うことができる。
【0064】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4にかかるメールアドレス交換システム4は、通知判定を行う条件をメールアドレスの一致ではなく、一定の幅(許容条件)を持たせるものである。そのために、位置情報が一定範囲内であることを通知判定の条件とする。本発明の実施の形態4にかかるメールアドレス交換システム4の概略図は、図1と同等のため、図を省略する。但し、図1のメールサーバ20がメールサーバ23に置き換わったものとし、本発明の実施の形態3の携帯電話端末16乃至18を同様に備えるものとする。
【0065】
図14は、本発明の実施の形態4にかかるメールアドレス交換システム4において、複数の携帯電話端末の個々の位置情報が異なる場合におけるメールアドレスの通知判定の原理を説明する図である。本発明の実施の形態4にかかるメールサーバ23は、通知判定の条件として、個々の携帯電話端末の位置情報が一定距離内であることとするものである。ここで、メールアドレス交換を行う予定の携帯電話端末16乃至18は、近接した場所に存在しているが、GPS機能から取得される位置情報が異なるとする。このとき、携帯電話端末16は、GPS機能より位置座標811と測定され、発行される仲介メールアドレスは、メールアドレス812(x1.y1@aaa.bbb)となる。同様に、携帯電話端末17及び18については、GPS機能により位置座標821及び831と測定され、発行される仲介メールアドレスは、メールアドレス822(x2.y2@aaa.bbb)及び832(x3.y3@aaa.bbb)となる。この場合、本発明の実施の形態3では、仲介メールアドレスが一致しないため、通知判定がされない。そこで、位置座標811に対して、一定距離を許容値とした領域を許容領域81とする。例えば、GPS機能による位置座標の測定精度が8メートルの場合、許容値は、位置座標から32メートルとする。同様に、位置座標821及び831の許容領域82及び83とする。この場合、領域84は、許容領域81乃至83の重なる領域となる。そこで、領域84が存在することで携帯電話端末16乃至18が近接した位置に存在していると判断することができる。すなわち、携帯電話端末における位置情報からの一定距離を許容領域とし、複数の許容領域が重なる領域を持つ場合に、それらを近接する端末の判断とすることができる。
【0066】
図15は、本発明の実施の形態4にかかるメールサーバ23の処理を示すフローチャートである。図4との違いは、ステップS125aであるため、その部分を中心に説明し、重複する箇所は説明を省略する。本発明の実施の形態4では、携帯電話端末16乃至18のそれぞれが、GPS機能による位置情報に基づき、仲介メールアドレスを生成し、メールサーバ23により発行される(ステップS123)。その後、ステップS125aでは、通知判定処理がおこなわれる。ここでの通知判定処理は、前回以前に記憶装置205に保存された宛先メールアドレスを対象に、今回受信された電子メールの宛先メールアドレスと重なる許容範囲を持つものを検索する。重なりは、二つの位置座標の距離と、双方の許容値を足し合わせたものとの比較することで判定する。ここでは、メールアドレス812が前回以前に記憶装置205に保存されており、メールアドレス822が今回受信された宛先メールアドレスであるとする。その場合、位置座標811及び位置座標821の距離Aと、許容値81及び許容値82の和の値Bとを比較し、距離A<値Bであれば、一定距離内であり、それ以外であれば、一定距離外と判定する。以降の処理は、図4と同様であるため、説明を省略する。
【0067】
これにより、メールアドレス交換をする携帯電話端末16乃至18がGPS機能により異なる位置座標と測定された場合であっても、近づく必要がなくメールアドレス交換を実施できる。
【0068】
また、本発明の実施の形態4は、一定範囲内の条件の許容値を可変にしてもよい。仲介メールアドレス宛の電子メール本文に都度、指定した許容値を含めるようにすれば実現可能である。これにより、自由度の高い通知判定条件を設定できる。
【0069】
また、本発明の実施の形態4は、実施の形態2のように事前に仲介メールアドレスを発行した上で、改めて、発行された仲介メールアドレス宛に電子メール送信してもよい。これは、メールサーバ23に予め、仲介メールアドレス発行受付用のメールアドレスを発行しておき、携帯電話端末16乃至18が図13のステップS303に続いて、自動的に前記メールアドレス宛に、電子メール本文にユーザIDを記載して送信し、メールサーバ23による仲介メールアドレス発行後に、仲介メールアドレスの通知を電子メールにて送信元メールアドレスへ返信することで実現できる。これにより、メールサーバ23には、メールサーバ20のような動的なメールアドレス発行機能は不要となり、改造量を少なく、実施ができる。また、ユーザにとっては、自動的に仲介メールアドレスが発行されるという点では実施の形態2と同レベルの手順で済む。
【0070】
尚、本発明の実施の形態4の変更として、現在の時刻情報を用いることができる。これは、図13のステップS301及びS302の代わりに、携帯電話端末の現在時刻を取得し、S303にてユーザIDを生成すればよい。また、図15のステップS125aの代わりに、時刻情報の差が有効期限の30分以内であるか否かで判定すればよい。これにより、携帯電話端末が遠距離に離れていても、あらかじめ現在時刻の取得時期を同期しておけば、メールアドレスの交換が可能となる。また、時刻情報は、一致を条件とするのではなく、一定範囲内を条件とすることにより、実用上は効果が高い。
【0071】
さらに、本発明の実施の形態4の変更として、通知判定を行う条件に位置情報と時刻情報を組み合わせてもよい。それにより、仲介メールアドレス自体での有効期限の取扱が可能となる。
【0072】
さらに、本発明の実施の形態4における上述の変更の場合、位置情報は携帯電話端末で取得し、時刻情報は、メールサーバ23側で取得することができる。これにより、仲介メールアドレスの有効期限管理がメールサーバ23側の時刻で行えるため、より正確にできる。
【0073】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5にかかるメールアドレス交換システム5は、本発明の実施の形態1にかかるメールアドレス交換システム1におけるメールアドレス交換のやり取りを、各携帯電話端末内のメールアドレス交換機能を備えたアプリケーションプログラムにより行うようにしたものである。本発明の実施の形態5にかかるメールアドレス交換システム5の概略図は、図1と同等のため、図を省略する。但し、図1の携帯電話端末11及び12が、携帯電話端末11a及び12aに置き換わったものとする。
【0074】
携帯電話端末11aは、本発明の実施の形態1にかかる携帯電話端末11と同等の機能を有し、さらに、メールアドレス交換機能を備えたアプリケーションプログラム(AP1、以下単にAP1)を有する。携帯電話端末11aは、AP1の実行により、画面が生成され、入力文字列を受け付け、電子メールを送受信する処理を行う。また、携帯電話端末12aは、構成や機能については、携帯電話端末11aと同様であるため、端末単体の説明は省略する。尚、携帯電話端末11aは、メールアドレス51が設定されており、携帯電話端末12aは、メールアドレス52が設定されている。
【0075】
図16は、メールアドレス交換機能を有するAP1の処理を示すフローチャートである。図16(a)は、携帯電話端末11aからメールサーバ20宛に電子メールを送信する処理を示し、図3のステップS101及びS110に相当する。
【0076】
ステップS401では、AP1が稼働している携帯電話端末11aは、携帯電話端末11aを所持するユーザからのキーワード(例えば、"12345")の入力を受け付ける。キーワードは、仲介メールアドレスのユーザIDに使用されるため、メールアドレスを交換する携帯電話端末12aを所持するユーザと予め取り決めたものである。例えば、英数字5桁など、簡易な文字列であることが望ましい。しかし、実施の形態1と同様に、ユーザIDは、桁数は5桁である必要はなく、文字も数字以外(例えば、英文字)であってよい。
【0077】
ステップS402では、携帯電話端末11aは、ステップS401で入力されたキーワードをユーザIDとして仲介メールアドレス50(例えば、12345@aaa.bbb)を生成する。但し、ここでの生成とは、仲介メールアドレスとしての文字列を生成することであり、本発明の実施の形態1と同様に、この時点ではメールサーバ20には、仲介メールアドレス50は発行されていないものとする。ステップS403では、仲介メールアドレス50宛に電子メールの送信を行う。
【0078】
ステップS403で送信された電子メールは、本発明の実施の形態1と同様に、メールサーバ20にて処理(図3のステップS120)がされる。また、携帯電話端末12aにおいても同様に、図16(a)の処理(図3のステップS102及びS130に相当)がなされ、メールサーバ20においても、図3のステップS140相当の処理がされる。そのため、メールサーバ20にて通知判定がなされ、図3のステップS151及びS152が処理される。
【0079】
図16(b)は、図3のステップS151を受信した後の携帯電話端末11a内のAP1における処理を示すフローチャートである。ステップS411では、メールサーバ20から携帯電話端末11aのメールアドレス51宛の電子メールを受信する。この電子メールの送信元メールアドレスは、携帯電話端末12aのメールアドレス52となっているため、ステップS412では、電子メールの送信元メールアドレスからメールアドレス52を抽出する。ステップS413では、抽出されたメールアドレス52を携帯電話端末11aの画面上に表示する。同様に、図3のステップS152を受信した後の携帯電話端末12aにおいても、画面上に携帯電話端末11aのメールアドレス51が表示される。これにより、携帯電話端末11a及び12aの双方のメールアドレスが交換されることとなる。
【0080】
図17は、携帯電話端末11aのAP1のユーザインタフェースの例を示す。図17(a)は、図16(a)のステップS401において、ユーザから入力を受け付ける際の画面64である。画面64は、文字列入力フォーム641及びメールアドレス交換依頼ボタン642を含む。文字列入力フォーム641は、図10の文字列入力フォーム631と同様である。メールアドレス交換依頼ボタン642は、押下されると、文字列入力フォーム631に入力された文字列を渡して、図16(a)のステップS402及びS403の処理を呼び出す。
【0081】
図17(b)は、図16(b)のステップS413において表示される画面65である。画面65は、図16(b)のステップS412にて抽出された交換希望者メールアドレスである携帯電話端末12aのメールアドレス52を表示する。
【0082】
このように、本発明の実施の形態5にかかるメールアドレス交換システム5は、AP1の稼働する携帯電話端末11aが、仲介メールアドレスを宛先とした電子メールを作成し、電子メール送信を行い、交換希望者メールアドレスの通知メールを受信後に画面表示を行う。そのため、ユーザは、携帯電話端末の標準的な電子メール送受信アプリケーションプログラムを使用する場合に比べてメールアドレス入力等の操作をする必要がなくなる。その代りに、ユーザは、メールアドレス交換機能を備えたAP1の稼働する携帯電話端末11aにより表示される画面にキーワードの入力、ボタンの押下といった簡易な操作のみでメールアドレスを交換することができる。
【0083】
尚、本発明の実施の形態5にかかるAP1は、携帯電話端末の標準的な電子メール送受信アプリケーションプログラムに、上述したメールアドレス交換機能を追加したものであってもよい。ユーザは新たなAP1を起動する必要がなくなる。
【0084】
また、図16(b)のステップS412は、メールサーバ20により送信時に付加された件名、メールヘッダ等により、交換希望者メールアドレスを含んだ電子メールであることを判定し、判定された電子メールに限り、メールアドレスを抽出してもよい。これにより、メールアドレス交換とは無関係の電子メールについては画面表示対象外となり、余分なメールアドレスが表示されない。
【0085】
尚、本発明の実施の形態5にかかるAP1は、図16(a)の処理が含まれていれば良く、図16(b)の処理は必須ではない。その場合、携帯電話端末には、交換希望者メールアドレスの通知メールが受信されているため、ユーザは標準的な電子メール受信画面で直接電子メールを確認することができるためである。
【0086】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6にかかるメールアドレス交換システム6は、本発明の実施の形態2にかかるメールアドレス交換システム2におけるWEB画面を通じた仲介メールアドレス発行依頼のやり取りを、各携帯電話端末内の仲介メールアドレス発行依頼機能を備えたアプリケーションプログラムにより行うようにしたものである。本発明の実施の形態6にかかるメールアドレス交換システム6の概略図は、図6と同等のため、図を省略する。但し、図6のWEBサーバ30は必要とせず、図6の携帯電話端末14及び15が、携帯電話端末14a及び15aに置き換わったものとする。また、図6のメールサーバ21は、メールサーバ24に置き換わったものとする。
【0087】
携帯電話端末14aは、本発明の実施の形態5にかかる携帯電話端末11aと同等の機能を有し、さらに、メールアドレス交換機能及び仲介メールアドレス発行依頼機能を備えたアプリケーションプログラム(AP2、以下単にAP2)を有する。AP2は、本発明の実施の形態5にかかるAP1の機能に、仲介メールアドレス発行依頼機能をさらに加えたものである。仲介メールアドレス発行依頼機能とは、メールアドレス交換システム2におけるWEB画面を通じた仲介メールアドレス発行依頼のやり取りを指す。携帯電話端末14aは、AP2の実行により、画面が生成され、入力文字列を受け付け、電子メールを送受信する処理を行う。その他、携帯電話端末14aは、携帯電話端末11aと同等の構成、機能、設定であるため、説明を省略する。また、携帯電話端末15aは、携帯電話端末14a又は携帯電話端末12aと同等であればよい。つまり、携帯電話端末15aは、AP1が稼働していれば、AP2が稼働してなくてもよい。
【0088】
メールサーバ24は、本発明の実施の形態2のメールサーバ21との機能の違いとして、WEBサーバ30からの仲介メールアドレス発行依頼を受ける代わりに、仲介メールアドレス発行受付用のメールアドレス宛の電子メールを受信することにより、仲介メールアドレスを発行する。
【0089】
図18は、AP2のユーザインタフェースの例を示す。図18(a)は、メールアドレス交換機能及び仲介メールアドレス発行依頼機能を呼び出す画面である画面66を示す。画面66は、リンク661及びリンク662を含む。リンク661は、図18(b)の画面67への画面遷移が設定されており、仲介メールアドレス発行依頼機能を呼び出すことができる。リンク662は、図17(a)への画面遷移が設定されており、メールアドレス交換機能を呼び出すことができる。リンク662以降の処理は、本発明の実施の形態5と同様のため説明を省略する。
【0090】
図18(b)は、仲介メールアドレスの発行依頼画面である画面67を示す。画面67は、ボタン671を含む。ボタン671は、メールサーバ24へ任意の仲介メールアドレス発行を依頼するものである。図18(c)は、仲介メールアドレスの発行結果表示画面である画面68を示す。画面68は、キーワード681を含む。キーワード681は、メールサーバ24によって発行された仲介メールアドレスのユーザID部分を表わす文字列である。
【0091】
ここで、本発明の実施の形態6にかかるメールアドレス交換システム6における仲介メールアドレス発行の流れを説明する。まず、ユーザによりボタン671が押下されると、携帯電話端末11bは、予め記憶している仲介メールアドレス発行受付用のメールアドレス宛に電子メールを送信する。この後、メールサーバ24は、前記メールアドレス宛の電子メールを受信し、発行済みのメールアドレスのユーザIDを除き、任意の数字5桁をランダムに発生させてユーザIDとし、仲介メールアドレスを発行する。その後、発行依頼元である携帯電話端末11bのメールアドレス宛に、前記仲介メールアドレスを本文に記載した電子メールを送信する。尚、前記仲介メールアドレスの記載場所は、電子メールの本文である必要はなく、携帯電話端末11b側でユーザIDを抽出可能であれば、送信元メールアドレス、件名、メールヘッダなどでもよい。携帯電話端末11bは、前記電子メールを受信した後、本文から前記仲介メールアドレスのユーザIDを抽出し、抽出されたユーザIDをキーワード681として含めて画面68を表示する。これにより、携帯電話端末11bの画面64にてキーワード681が入力されることで、また併せて、携帯電話端末12bの画面64にてキーワード681が入力されることで、以降は本発明の実施の形態5と同様にメールアドレス交換をすることができる。
【0092】
このように、本発明の実施の形態6にかかるメールアドレス交換システム6は、AP2に仲介メールアドレス発行依頼機能を備えることで、重複したユーザIDを排除した仲介メールアドレスを発行することができる。すなわち、画面68に表示されたキーワード681は、メールアドレス交換を行う者の間でのみ共有されることが保障される。
【0093】
尚、図18(b)の画面67は、図17(a)の画面64のように文字列入力フォーム641を含めてもよい。その場合、ユーザから入力された文字列をメールアドレス54宛の電子メールの本文に記載することで、メールサーバ24側で抽出することができる。これにより、ユーザが希望する任意の文字列をユーザIDの候補として仲介メールアドレス発行依頼し、同じユーザIDが発行済みか否かを判別でき、重複したユーザIDを排除できる。
【0094】
尚、本発明の実施の形態6にかかるAP2は、メールアドレス交換機能を備えておらず、仲介メールアドレス発行依頼機能のみを備えていればよい。その場合、携帯電話端末14a及び15aは、図8のステップS101及びS102のように、直接仲介メールアドレスが入力され、以降は本発明の実施の形態2と同様のメールアドレス交換を行うことができる。
【0095】
その他の実施の形態.
尚、上述した実施の形態では、メールアドレスの通知手段に電子メールデータの転送を用いたが、通知する電子メールの本文に通知対象のメールアドレスを記載するようにしてもよい。これにより、メールアドレス自体の交換は実現できる。
【0096】
さらに、通知判定手段を電子メールの受信の都度ではなく、通知開始メールの受信時にしてもよい。その場合、上述の通知手段を併せて利用すれば、通知メール内に複数の通知対象のメールアドレスを記載されることになる。これにより、通知開始メール当たり通知メールは1通ずつとなる。これにより、通知メールを減らすことができる。
【0097】
尚、本発明の実施の形態2にかかるメールサーバ21及び本発明の実施の形態6にかかる24で発行される仲介メールアドレスのユーザID部分は、数字5桁である必要はなく、任意の文字列であればよい。但し、メールアドレスを交換するユーザ間で共有するため、簡易な文字列がより好ましい。
【0098】
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本実施の形態にかかるメールアドレス交換システム1の概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかるメールサーバ20の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかるメールアドレス交換システム1のシーケンス図である。
【図4】本発明の実施の形態1にかかるメールサーバ20の処理を示すフローチャートである。
【図5】3台の携帯電話端末間でメールアドレス交換が行われる概要図である。
【図6】本実施の形態にかかるメールアドレス交換システム2の概略図である。
【図7】仲介メールアドレスの自動発行機能におけるWEBページを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2にかかるメールアドレス交換システム2のシーケンス図である。
【図9】本発明の実施の形態2にかかるメールサーバ21の処理を示すフローチャートである。
【図10】仲介メールアドレスの文字列指定発行機能におけるWEBページを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末16の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末の位置情報に基づくメールアドレスの通知判定の原理を説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態3にかかる携帯電話端末16におけるユーザID生成の処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態4にかかるメールアドレス交換システム4において、複数の携帯電話端末の個々の位置情報が異なる場合におけるメールアドレスの通知判定の原理を説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態4にかかるメールサーバ23の処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態5にかかるアプリケーションプログラムの処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態5にかかるアプリケーションプログラムのユーザインタフェースの例を示す。
【図18】本発明の実施の形態6にかかるアプリケーションプログラムのユーザインタフェースの例を示す。
【符号の説明】
【0100】
1−6 メールアドレス交換システム
11-18 携帯電話端末
20−24 メールサーバ
30 WEBサーバ
41−49 電子メール
50−53 メールアドレス
60−63 WEBページ
64−68 画面
160 GPSアンテナ
161 位置測定部
162 ユーザID生成部
163 通信部
164 制御部
165 表示デバイス
166 入力デバイス
167 記憶部
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 通信インタフェース
205 記憶装置
710 オペレーションシステム
720 メールアドレス交換仲介プログラム
730 メールアドレスデータ
740 電子メールデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールを受信するメール受信手段と、
電子メールアドレスを交換するための複数の仲介用メールアドレスと、電子メールアドレスの交換対象である複数の交換希望者メールアドレスとを記憶可能な記憶手段と、
前記メール受信手段により受信された電子メールの宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスの各々との関連性の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により関連性が有ると判定された場合に、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスを前記メール受信手段により受信された電子メールの送信元メールアドレス宛てに通知するとともに、前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスに通知する通知手段と、
前記判定手段により関連性が有ると判定された場合に、前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させ、前記判定手段により関連性が無いと判定された場合に、前記宛先メールアドレスを新たな仲介用メールアドレスとして前記記憶手段に記憶させるとともに、前記送信元メールアドレスを当該新たな仲介用メールドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
を備えるメールアドレス交換サーバ。
【請求項2】
前記判定手段は、前記宛先メールアドレスと前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスとが予め定められた許容条件を満たすことにより関連性が有ると判定する請求項1に記載のメールアドレス交換サーバ。
【請求項3】
前記宛先メールアドレス及び前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスはともに位置情報を含み、
前記判定手段は、前記宛先メールアドレスに含まれる位置情報から特定される位置と、前記仲介用メールアドレスに含まれる位置情報から特定される位置との距離が予め定められた許容値以下である場合に関連性が有ると判定する請求項1又は2に記載のメールアドレス交換サーバ。
【請求項4】
前記宛先メールアドレス及び前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスはともに時刻情報を含み、
前記判定手段は、前記宛先メールアドレスに含まれる時刻情報から特定される時刻と、前記仲介用メールアドレスに含まれる時刻情報から特定される時刻との差が予め定められた許容値以下である場合に関連性が有ると判定する請求項1又は2に記載のメールアドレス交換サーバ。
【請求項5】
前記判定手段は、前記宛先メールアドレスと前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスとが一致することにより関連性が有ると判定する請求項1に記載のメールアドレス交換サーバ。
【請求項6】
前記記憶手段に記憶された前記複数の仲介用メールアドレスの有効期限の経過を判定し、有効期限が経過した前記仲介用メールアドレスと当該アドレスに関連付けられた交換希望者メールアドレスとを前記記憶手段から削除するメールアドレス削除手段をさらに備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載のメールアドレス交換サーバ。
【請求項7】
電子メールを送信可能な端末からのメールアドレス発行依頼を受信し、前記発行依頼に応じて新たな仲介用メールアドレスを生成し、生成した仲介用メールアドレスを前記端末に通知するメールアドレス発行手段をさらに備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載のメールアドレス交換サーバ。
【請求項8】
請求項3に記載のメールアドレス交換サーバと、
電子メールの送受信が可能な携帯電話端末を備えるメールアドレス交換システムであって、
前記携帯電話端末は、
GPS(Global Positioning System)衛星から送出される信号を受信するGPSアンテナと、
前記GPSアンテナによる受信信号を用いて位置測定を行う位置測定部と、
前記位置測定部より得られた位置情報が含まれた前記請求項3に記載のメールアドレス交換サーバ宛ての電子メールを送信する通信部とを有するメールアドレス交換システム。
【請求項9】
電子メールアドレスを交換するための複数の仲介用メールアドレス、及び電子メールアドレスの交換対象である複数の交換希望者メールアドレスを記憶可能な記憶手段を有するサーバの制御方法であって、
第1の電子メールを受信し、
前記第1の電子メールの宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスの各々との関連性の有無を判定し、
前記宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスのいずれかの間に関連性が有ると判定された場合に、
(1)関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスを前記第1の電子メールの送信元メールアドレス宛てに通知し、
(2)前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けられた前記交換希望者メールアドレスに通知し、
(3)前記送信元メールアドレスを、関連性が有ると判定された仲介用メールアドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させ、
前記宛先メールアドレスと前記複数の仲介用メールアドレスの間に関連性が無いと判定された場合に、前記宛先メールアドレスを新たな仲介用メールアドレスとして前記記憶手段に記憶させるとともに、前記送信元メールアドレスを当該新たな仲介用メールドレスに関連付けて前記記憶手段に記憶させる、制御方法。
【請求項10】
前記関連性の判定は、前記宛先メールアドレスと前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスとが予め定められた許容条件を満たすか否かにより行う請求項9に記載の制御方法。
【請求項11】
前記宛先メールアドレス及び前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスはともに位置情報を含み、
前記関連性の判定は、前記宛先メールアドレスに含まれる位置情報から特定される位置と、前記仲介用メールアドレスに含まれる位置情報から特定される位置との距離が予め定められた許容値以下であるか否かにより行う請求項9又は10に記載の制御方法。
【請求項12】
前記宛先メールアドレス及び前記記憶手段に記憶された前記仲介用メールアドレスはともに時刻情報を含み、
前記関連性の判定は、前記宛先メールアドレスに含まれる時刻情報から特定される時刻と、前記仲介用メールアドレスに含まれる時刻情報から特定される時刻との差が予め定められた許容値以下であるか否かにより行う請求項9又は10に記載の制御方法。
【請求項13】
前記記憶手段に記憶された前記複数の仲介用メールアドレスの有効期限の経過を判定し、有効期限が経過した前記仲介用メールアドレスと当該アドレスに関連付けられた交換希望者メールアドレスとを前記記憶手段から削除する請求項9乃至12のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項14】
電子メールの送受信が可能な携帯電話端末であって、
GPS(Global Positioning System)衛星から送出される信号を受信するGPSアンテナと、
前記GPSアンテナによる受信信号を用いて位置測定を行う位置測定部と、
前記位置測定部より得られた位置情報に基づいてユーザIDを生成するユーザID生成部と、
前記位置測定部より得られた位置情報が含まれた電子メールを送信する通信部と、
を備える携帯電話端末。
【請求項15】
電子メールの送受信が可能な第1及び第2の端末と、
メールサーバを備えるメールアドレス交換システムであって、
前記第1及び第2の端末は、
自身の端末の位置情報を含む電子メールを前記メールサーバ宛に送信するメール送信部を有し、
前記メールサーバは、
前記第1及び第2の端末から送信された電子メールを受信するメール受信部と、
前記メール受信部により受信された電子メールに含まれる位置情報に基づいて前記第1及び第2の端末が近接するかを判定する判定部と、
前記判定部により前記第1及び第2の端末が近接すると判定された場合に、
前記第1の端末宛に前記第2の端末のメールアドレスを通知し、
前記第2の端末宛に前記第1の端末のメールアドレスを通知する通知部とを有するメールアドレス交換システム。
【請求項16】
前記第1及び第2の端末は、
GPS衛星から送出される信号を受信するGPSアンテナと、
前記GPSアンテナによる受信信号を用いて位置測定を行う位置測定部とをさらに有し、
前記メール送信部は、前記位置測定部により測定された位置情報を含む電子メールを前記メールサーバ宛に送信する請求項15に記載のメールアドレス交換システム。
【請求項17】
前記判定部は、前記第1の端末から送信された電子メールに含まれた位置情報と前記第2の端末から送信された電子メールに含まれた位置情報とが一致することにより前記第1及び第2の端末が近接するかを判定する請求項15又は16に記載のメールアドレス交換システム。
【請求項18】
前記判定部は、前記第1の端末から送信された電子メールに含まれた位置情報と前記第2の端末から送信された電子メールに含まれた位置情報とが予め定められた範囲内であることにより前記第1及び第2の端末が近接するかを判定する請求項15又は16に記載のメールアドレス交換システム。
【請求項19】
前記メール受信部により受信された電子メールは、時刻情報をさらに含み、
前記判定部は、前記時刻情報が予め定められた範囲内であることをさらに加味して判定を行う請求項15又は16に記載のメールアドレス交換システム。
【請求項20】
前記位置情報は、前記電子メールの宛先メールアドレスに含まれる請求項15乃至19のいずれか1項に記載のメールアドレス交換システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2009−55166(P2009−55166A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218008(P2007−218008)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(501275178)ソフトバンクBB株式会社 (112)
【Fターム(参考)】