モノレール車両輸送システム
【課題】輸送コストの低減を図ることができると共に、本線桁への搬入作業が容易なモノレール車両輸送システムを提供すること。
【解決手段】モノレール車両輸送システム200は、本線桁の上面で転動させる走行輪及び前記本線桁の側面で転動させる案内輪を有する跨座式のボギー台車とこのボギー台車に載置される車体とを組立てた状態のモノレール車両100を輸送するものである。このモノレール車両輸送システム200は、モノレール車両100を支持する輸送桁1と、輸送桁1を支持する輸送台車2と、輸送台車2を牽引する輸送駆動車3とを備えて構成されている。
【解決手段】モノレール車両輸送システム200は、本線桁の上面で転動させる走行輪及び前記本線桁の側面で転動させる案内輪を有する跨座式のボギー台車とこのボギー台車に載置される車体とを組立てた状態のモノレール車両100を輸送するものである。このモノレール車両輸送システム200は、モノレール車両100を支持する輸送桁1と、輸送桁1を支持する輸送台車2と、輸送台車2を牽引する輸送駆動車3とを備えて構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノレール車両輸送システムに係り、特に、モノレール車両を輸送桁を用いて輸送するモノレール車両輸送システムに好適なものである。
【背景技術】
【0002】
モノレール車両を製造場所から本線桁のある場所まで輸送する場合には、車体とボギー台車とを分解した状態で、それぞれを輸送することが行われていた。
【0003】
なお、鉄道車両の輸送システムとしては、特開昭60−116554号公報(特許文献1)に示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭60−116554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術のモノレール車両の輸送システムでは、モノレール車両が車体とボギー台車とに分割されてそれぞれが輸送されるため、車体とボギー台車の輸送スペースが必要であると共に、輸送が煩雑で輸送効率が劣り、輸送コストの増大を招いていた。さらには、この従来技術では、本線桁にモノレール車両を搬入する際に、車体とボギー台車との組立作業を必要とするため、本線桁への搬入場所に組立て要員が必要になると共に、組立て時の気象条件、特に風の影響で組立作業が困難となる場合があった。
【0006】
本発明の目的は、輸送コストの低減を図ることができると共に、本線桁への搬入作業が容易なモノレール車両輸送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するために、本発明は、本線桁の上面で転動させる走行輪及び前記本線桁の側面で転動させる案内輪を有する跨座式のボギー台車とこのボギー台車に載置される車体とを組立てた状態のモノレール車両を輸送するモノレール車両輸送システムであって、前記モノレール車両を支持する輸送桁と、前記輸送桁を支持する輸送台車と、前記輸送台車を牽引する輸送駆動車とを備えて構成されていることにある。
【0008】
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)前記輸送桁は前記走行輪と前記案内輪との間の空間に配置され前記走行輪を載置して支持する輸送桁本体を備えていること。
(2)前記(1)において、前記輸送桁本体は、前記車体の下面の前側に設置された第1のボギー台車から前記車体の下面の後側に設置された第2のボギー台車にわたって延び、当該2台のボギー台車の各走行輪を載置して支持するものであること。
(3)前記(2)において、前記輸送桁本体は複数の鋼材を溶接したトラス構造で構成されていること。
(4)前記(3)において、前記輸送桁は前記輸送桁本体の下面の前側及び後側に平面ロの字状の輸送桁脚部をそれぞれ備え、前記各輸送桁脚部は、前記輸送桁本体より左右両側に突出され両端部に、前記モノレール車両の横幅より広い間隔で、クレーンのフックを引っ掛ける穴を有する吊部鋼材を溶着して設けていること。
(5)前記(3)において、前記輸送桁本体の複数の鋼材は、前記走行輪の支持面及び前記案内輪との対向面を構成する2本の上部角パイプ鋼材を有していること。
(6)前記(5)において、前記複数の鋼材は、前記案内輪より下方に位置する前記ボギー台車の安定輪との対向面を構成する2本の下部角パイプ鋼材を有していること。
(7)前記(4)から(6)の何れかにおいて、前記輸送桁本体は前記各ボギー台車の走行輪に対応して設置された補助輪の前後動を制限する補助輪止めを備えていること。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、輸送コストの低減を図ることができると共に、本線桁への搬入作業が容易なモノレール車両輸送システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。
【図2】第1実施形態のモノレール車両輸送システムの輸送桁にモノレール車両を搭載した状態を示す側面図である。
【図3】図2のボギー台車の案内輪及び安定輪付近の拡大図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】図2のボギー台車の補助輪付近の拡大図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】図2の輸送桁の側面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の底面図である。
【図10】図2の状態から輸送桁を吊り上げた状態の側面図である。
【図11】図10の正面図である。
【図12】第1実施形態におけるモノレール車両100を本線桁7へ搬入する方法の説明図である。
【図13】本発明の第2実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態のモノレール車両輸送システムを図1から図12を用いて説明する。
【0013】
まず、本実施形態のモノレール車両輸送システム200の全体概要について、図1を参照しながら説明する。図1は本実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。
【0014】
モノレール車両100は、乗客を乗せて本線桁7を走行させるためのものであり、跨座式のボギー台車6と、このボギー台車6の上に載置された車体5とから構成されている。ボギー台車6は、車体5の下面の前側に設置された第1のボギー台車6Aと、車体5の下面の後側に設置された第2のボギー台車6Bとから構成されている。
【0015】
モノレール車両輸送システム200は、ボギー台車6と車体5とを組立てた状態のモノレール車両100を輸送するためのものであり、モノレール車両100を搭載する輸送桁1と、この輸送桁1を搭載してモノレール車両100を搭載する輸送台車2と、この輸送台車2を牽引する輸送駆動車3とから構成されている。このモノレール車両100は、例えば、モノレール車両100の製造場所からモノレール車両100を搭載して道路などを通って港まで輸送する際に用いられ、或いは、船から陸揚げされたモノレール車両100を搭載して道路などを通って本線桁7(図12参照)のある場所まで輸送する際などに用いられる。
【0016】
このモノレール車両輸送システム200は、車体5とボギー台車6とを分割して輸送する従来技術の車両輸送システムと比較して、モノレール車両100のみを輸送すればよく、輸送スペースがコンパクトとなり、輸送効率が優れていると共に、船内に積み込む場合にモノレール車両100の設置スペースがあればよく積載効率にも優れており、これらによって輸送コストの低減を図ることができる。
【0017】
輸送台車2は、輸送桁1を搭載することによってモノレール車両100を搭載するものであり、汎用トレーラで構成されている。この輸送台車2は、輸送桁1を載置する輸送台車本体21と、この輸送台車本体21に取り付けられた複数の輸送台車輪22と、輸送台車本体21を輸送駆動車3に連結する連結装置23とから構成されている。
【0018】
輸送駆動車3は、輸送台車2を連結装置23により連結し、この輸送台車2を牽引することにより、輸送桁1に搭載したモノレール車両100を輸送する。
【0019】
次に、ボギー台車6について、図1から図6を参照しながら説明する。図2は第1実施形態のモノレール車両輸送システム200の輸送桁1にモノレール車両100を搭載した状態を示す側面図、図3は図2のボギー台車6の案内輪63及び安定輪64付近の拡大図、図4は図3の背面図、図5は図2のボギー台車6の補助輪65付近の拡大図、図6は図5の平面図である。
【0020】
各ボギー台車6A、6Bは、ボギー台車枠61、走行輪62、案内輪63、安定輪64、補助輪65〜67、中心ピン68、空気ばね69などを備えて構成されている。2つのボギー台車6A、6Bの構造は同一であるので、共通する部分については一方のみを説明することとし、重複する説明を省略する。
【0021】
ボギー台車枠61の中心部には中心ピン68が取り付けられ、中心ピン68の上端部はモノレール車両100に取り付けられている。中心ピン68の左右両側には空気ばね69が配置されている。空気ばね69は、ボギー台車枠61に取り付けられ、車体5の下面に当接されている。その結果、車体5は、中心ピン68及び空気ばね69を介してボギー台車枠61に支持されている。
【0022】
ボギー台車枠61には複数の走行輪62が回転可能に取り付けられている。走行輪62は、モノレール車両100を走行させるためのものであり、モノレール車両100の走行時に本線桁7の上面で転動される前後に2輪、左右に2輪の合計4輪からなっている。走行輪62は電動機で駆動される。なお、走行輪62、案内輪63及び安定輪64は、タイヤで構成されている。
【0023】
ボギー台車枠61には複数の案内輪63が回転可能に取り付けられている。案内輪63は、モノレール車両100の走行を案内するためのものであり、モノレール車両100の走行時に本線桁7の側面で転動される前後に2輪、左右に2輪の合計4輪からなっている。案内輪63は、走行輪62よりも下方に配置され、ボギー台車枠61の案内輪支持腕に取り付けられている。
【0024】
ボギー台車枠61には複数の安定輪64が回転可能に取り付けられている。安定輪64は、モノレール車両100の走行を安定するためのものであり、モノレール車両100の走行時に本線桁7の側面で転動される前後に1輪、左右に2輪の合計2輪からなっている。案内輪63は、走行輪62及び案内輪63よりも下方に配置され、ボギー台車枠61の安定輪支持腕に取り付けられている。
【0025】
走行輪62、案内輪63及び安定輪64で囲まれた空間内に本線桁7が収納された状態でモノレール車両100が走行される。換言すれば、本線桁7の上面及び両側面を走行輪62、案内輪63及び安定輪64で囲んだ状態でモノレール車両100が走行される。
【0026】
走行輪62の前後に位置して走行用補助輪65が設けられている。走行用補助輪65はボギー台車枠61に取り付けられており、走行輪62がパンクした場合に、本線桁7の上面を転動するように設置されている。
【0027】
案内輪63の直下に案内用補助輪66が設けられている。案内用補助輪66は案内輪63の下面に案内輪63と同軸に取り付けられており、案内輪63がパンクした場合に、本線桁7の側面を転動するように設置されている。
【0028】
安定輪64の直上に安定用補助輪67が設けられている。安定用補助輪67は安定輪64の上面に安定輪64と同軸に取り付けられており、案内輪63がパンクした場合に、本線桁7の側面を転動するように設置されている。
【0029】
次に、輸送桁1について、図2から図9を参照しながら説明する。図7は図2の輸送桁1の側面図、図8は図7の平面図、図9は図7の底面図である。
【0030】
輸送桁1は、複数の鋼材を溶接したトラス構造で構成された輸送桁本体11と、輸送桁本体11に溶接された複数の鋼材からなる輸送桁脚部12と、車輪止め13とを備えている。輸送桁本体11がトラス構造で構成されていることにより、軽量であってもモノレール車両100を支持するのに十分な強度を持たせることができる。
【0031】
輸送桁本体11は、その縦断面における外観形状及び寸法が本線桁7の概観形状及び寸法と実質的に同じとなっている。例えば、走行輪62が載置される輸送桁本体11の上面の横幅は本線桁7の上面の横幅とほぼ同一であり、案内輪63及び安定輪64に対応する輸送桁本体11の側面の横幅は本線桁7の側面の横幅とほぼ同一である。また、輸送桁本体11の長さ寸法はモノレール車両100の長さとほぼ同じであり、輸送桁本体11の高さ寸法は走行輪62の下端から安定輪64の下端までの寸法より若干小さく設定されている。
【0032】
そして、輸送桁本体11は、走行輪62と案内輪63と安定輪64との間の空間に配置され、走行輪62を載置して支持するものである。具体的には、輸送桁本体11は、第1のボギー台車6Aから第2のボギー台車6Bにわたって延び、当該2台のボギー台車6A、6Bの各走行輪62を載置して支持するものである。係る構成によって、モノレール車両100を輸送する際に、輸送桁本体11が邪魔にならず、コンパクトな状態で輸送することができる。
【0033】
また、輸送桁本体11は、走行輪62の支持面及び案内輪63との対向面を構成する2本の上部角パイプ鋼材11aと、安定輪63との対向面を構成する2本の下部角パイプ鋼材11bとを有している。
【0034】
2本の上部角パイプ鋼材11aは平行に前後に延び、2本の下部角パイプ鋼材11bは平行に前後に延びている。これらの角パイプ鋼材11a、11bは、輸送桁本体11の骨格をなすと共に、モノレール車両100を輸送桁1から本線桁7へ移動させる際の転動面を構成する。
【0035】
輸送桁本体11の下面には2つ輸送桁脚部12が溶接されて設けられている。前側の輸送桁脚部12は前側のボギー台車6Aに対応して設けられ、後側の輸送桁脚部12は後側のボギー台車6Bに対応して設けられている。各輸送桁脚部12の中心位置と各ボギー台車6の中心位置とがほぼ一致している。
【0036】
輸送桁脚部12は、各パイプ鋼材を溶接して、平面からみてロの字形に形成された輸送桁脚部本体12aを備えている。輸送桁脚部本体12aの左右両側は、輸送桁1にモノレール車両100を搭載した状態で、モノレール車両100の両側面より外方に突出している。輸送桁脚部12の両側に突出した部分には、モノレール車両100の横幅より広い間隔で、クレーンのフックを引っ掛ける穴を有する吊部鋼材12bが溶着されて設けられている。
【0037】
輸送桁本体11の上面には、走行用補助輪65の前後動を制限する2つの車輪止め13が溶接して設けられている。前側の車輪止め13はボギー台車6Aの前側の走行用補助輪65の前方に設置され、後側の車輪止め13はボギー台車6Bの後側の走行用補助輪65の後方に設置されている。なお、モノレール車両100の輸送時には、木材製の車輪係合部材14が車輪止め13と走行用補助輪65との間に設置される。
【0038】
次に、モノレール車両輸送システム200を用いてモノレール車両100の製造場所から本線桁7のある場所まで輸送し、モノレール車両100を本線桁7に搬入する方法について、図1、図2、図10〜図12を参照しながら説明する。図10は図2の状態から輸送桁1を吊り上げた状態の側面図、図11は図10の正面図、図12は第1実施形態におけるモノレール車両100を本線桁7へ搬入する方法の説明図である。
【0039】
図2に示すように輸送桁1にモノレール車両100を搭載し、この輸送桁本体11の吊部鋼材12bの穴にクレーンのロープ70の先端に設けられたフック71を引っ掛けて、輸送桁1を図10及び図11に示すようにクレーンで吊り上げる。これによってモノレール車両100は輸送桁1と共にクレーンによって吊り上げられる。
【0040】
吊り上げられた輸送桁1及びモノレール車両100を、図1に示すように、輸送台車2の輸送台車本体21上に載置する。この状態で輸送駆動車3を駆動し、輸送台車2、輸送桁1及びモノレール車両100を港まで牽引し、輸送桁1及びモノレール車両100を図10及び図11に示す要領で吊り上げて船の中に搬入する。
【0041】
船が港に着いたら、図10及び図11に要領で輸送桁1及びモノレール車両100を吊り上げて船から搬出し、輸送桁1及びモノレール車両100を図1に示すように輸送台車本体21に載置する。この状態で輸送駆動車3を駆動し、輸送台車2、輸送桁1及びモノレール車両100を本線桁7のある場所まで牽引する。
【0042】
本線桁7のある場所において、輸送台車2に搭載された輸送桁1の吊部鋼材12bの穴にクレーンのロープ70の先端に設けられたフック71を引っ掛けて輸送桁1を吊り上げ、輸送桁1を仮床15の上に本線桁7と一致するように載置する。そして、前側の補助輪止め13及び車輪係合部材14を外し、図12に示すようにモノレール車両100を本線桁7に移動させる。これによって、モノレール車両100を本線桁7に容易に搬入することができる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態のモノレール車両輸送システムについて図13を用いて説明する。図13は本発明の第2実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。この第2実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
【0044】
この第2実施形態では、輸送台車2が前側輸送台車2Aと後側輸送台車2Bとで構成されたものである。前側輸送台車2Aは輸送桁1の前面を保持し、後側輸送台車2Bは輸送桁1の後面を保持するものである。そして、輸送駆動車3が前側輸送台車2Aを牽引することにより、輸送桁1を介して後側輸送台車2Bが牽引される。
【0045】
この第2実施形態によれば、第1実施形態における輸送台車2の高さ分が省略できるので、輸送桁1及びモノレール車両100の高さを低くした状態で輸送できる。
【符号の説明】
【0046】
1…輸送桁、2…輸送台車、2A…前側輸送台車、2B…後側輸送台車、3…輸送駆動車、5…車体、6…ボギー台車、6A…第1のボギー台車、6B…第2のボギー台車、7…本線桁、11…輸送桁本体、11a…上部角パイプ鋼材、11b…下部角パイプ鋼材、12…輸送桁脚部、12a…輸送桁脚部本体、12b…吊部鋼材、13…車輪止め、14…車輪係合部材、15…仮床、21…輸送台車本体、22…輸送台車輪、23…連結装置、61…ボギー台車枠、62…走行輪、63…案内輪、64…安定輪、65…走行用補助輪、66…案内用補助輪、67…安定用補助輪、68…中心ピン、69…空気ばね、70…ロープ、71…フック、100…モノレール車両、200…モノレール車両輸送システム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノレール車両輸送システムに係り、特に、モノレール車両を輸送桁を用いて輸送するモノレール車両輸送システムに好適なものである。
【背景技術】
【0002】
モノレール車両を製造場所から本線桁のある場所まで輸送する場合には、車体とボギー台車とを分解した状態で、それぞれを輸送することが行われていた。
【0003】
なお、鉄道車両の輸送システムとしては、特開昭60−116554号公報(特許文献1)に示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭60−116554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術のモノレール車両の輸送システムでは、モノレール車両が車体とボギー台車とに分割されてそれぞれが輸送されるため、車体とボギー台車の輸送スペースが必要であると共に、輸送が煩雑で輸送効率が劣り、輸送コストの増大を招いていた。さらには、この従来技術では、本線桁にモノレール車両を搬入する際に、車体とボギー台車との組立作業を必要とするため、本線桁への搬入場所に組立て要員が必要になると共に、組立て時の気象条件、特に風の影響で組立作業が困難となる場合があった。
【0006】
本発明の目的は、輸送コストの低減を図ることができると共に、本線桁への搬入作業が容易なモノレール車両輸送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するために、本発明は、本線桁の上面で転動させる走行輪及び前記本線桁の側面で転動させる案内輪を有する跨座式のボギー台車とこのボギー台車に載置される車体とを組立てた状態のモノレール車両を輸送するモノレール車両輸送システムであって、前記モノレール車両を支持する輸送桁と、前記輸送桁を支持する輸送台車と、前記輸送台車を牽引する輸送駆動車とを備えて構成されていることにある。
【0008】
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)前記輸送桁は前記走行輪と前記案内輪との間の空間に配置され前記走行輪を載置して支持する輸送桁本体を備えていること。
(2)前記(1)において、前記輸送桁本体は、前記車体の下面の前側に設置された第1のボギー台車から前記車体の下面の後側に設置された第2のボギー台車にわたって延び、当該2台のボギー台車の各走行輪を載置して支持するものであること。
(3)前記(2)において、前記輸送桁本体は複数の鋼材を溶接したトラス構造で構成されていること。
(4)前記(3)において、前記輸送桁は前記輸送桁本体の下面の前側及び後側に平面ロの字状の輸送桁脚部をそれぞれ備え、前記各輸送桁脚部は、前記輸送桁本体より左右両側に突出され両端部に、前記モノレール車両の横幅より広い間隔で、クレーンのフックを引っ掛ける穴を有する吊部鋼材を溶着して設けていること。
(5)前記(3)において、前記輸送桁本体の複数の鋼材は、前記走行輪の支持面及び前記案内輪との対向面を構成する2本の上部角パイプ鋼材を有していること。
(6)前記(5)において、前記複数の鋼材は、前記案内輪より下方に位置する前記ボギー台車の安定輪との対向面を構成する2本の下部角パイプ鋼材を有していること。
(7)前記(4)から(6)の何れかにおいて、前記輸送桁本体は前記各ボギー台車の走行輪に対応して設置された補助輪の前後動を制限する補助輪止めを備えていること。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、輸送コストの低減を図ることができると共に、本線桁への搬入作業が容易なモノレール車両輸送システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。
【図2】第1実施形態のモノレール車両輸送システムの輸送桁にモノレール車両を搭載した状態を示す側面図である。
【図3】図2のボギー台車の案内輪及び安定輪付近の拡大図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】図2のボギー台車の補助輪付近の拡大図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】図2の輸送桁の側面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の底面図である。
【図10】図2の状態から輸送桁を吊り上げた状態の側面図である。
【図11】図10の正面図である。
【図12】第1実施形態におけるモノレール車両100を本線桁7へ搬入する方法の説明図である。
【図13】本発明の第2実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態のモノレール車両輸送システムを図1から図12を用いて説明する。
【0013】
まず、本実施形態のモノレール車両輸送システム200の全体概要について、図1を参照しながら説明する。図1は本実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。
【0014】
モノレール車両100は、乗客を乗せて本線桁7を走行させるためのものであり、跨座式のボギー台車6と、このボギー台車6の上に載置された車体5とから構成されている。ボギー台車6は、車体5の下面の前側に設置された第1のボギー台車6Aと、車体5の下面の後側に設置された第2のボギー台車6Bとから構成されている。
【0015】
モノレール車両輸送システム200は、ボギー台車6と車体5とを組立てた状態のモノレール車両100を輸送するためのものであり、モノレール車両100を搭載する輸送桁1と、この輸送桁1を搭載してモノレール車両100を搭載する輸送台車2と、この輸送台車2を牽引する輸送駆動車3とから構成されている。このモノレール車両100は、例えば、モノレール車両100の製造場所からモノレール車両100を搭載して道路などを通って港まで輸送する際に用いられ、或いは、船から陸揚げされたモノレール車両100を搭載して道路などを通って本線桁7(図12参照)のある場所まで輸送する際などに用いられる。
【0016】
このモノレール車両輸送システム200は、車体5とボギー台車6とを分割して輸送する従来技術の車両輸送システムと比較して、モノレール車両100のみを輸送すればよく、輸送スペースがコンパクトとなり、輸送効率が優れていると共に、船内に積み込む場合にモノレール車両100の設置スペースがあればよく積載効率にも優れており、これらによって輸送コストの低減を図ることができる。
【0017】
輸送台車2は、輸送桁1を搭載することによってモノレール車両100を搭載するものであり、汎用トレーラで構成されている。この輸送台車2は、輸送桁1を載置する輸送台車本体21と、この輸送台車本体21に取り付けられた複数の輸送台車輪22と、輸送台車本体21を輸送駆動車3に連結する連結装置23とから構成されている。
【0018】
輸送駆動車3は、輸送台車2を連結装置23により連結し、この輸送台車2を牽引することにより、輸送桁1に搭載したモノレール車両100を輸送する。
【0019】
次に、ボギー台車6について、図1から図6を参照しながら説明する。図2は第1実施形態のモノレール車両輸送システム200の輸送桁1にモノレール車両100を搭載した状態を示す側面図、図3は図2のボギー台車6の案内輪63及び安定輪64付近の拡大図、図4は図3の背面図、図5は図2のボギー台車6の補助輪65付近の拡大図、図6は図5の平面図である。
【0020】
各ボギー台車6A、6Bは、ボギー台車枠61、走行輪62、案内輪63、安定輪64、補助輪65〜67、中心ピン68、空気ばね69などを備えて構成されている。2つのボギー台車6A、6Bの構造は同一であるので、共通する部分については一方のみを説明することとし、重複する説明を省略する。
【0021】
ボギー台車枠61の中心部には中心ピン68が取り付けられ、中心ピン68の上端部はモノレール車両100に取り付けられている。中心ピン68の左右両側には空気ばね69が配置されている。空気ばね69は、ボギー台車枠61に取り付けられ、車体5の下面に当接されている。その結果、車体5は、中心ピン68及び空気ばね69を介してボギー台車枠61に支持されている。
【0022】
ボギー台車枠61には複数の走行輪62が回転可能に取り付けられている。走行輪62は、モノレール車両100を走行させるためのものであり、モノレール車両100の走行時に本線桁7の上面で転動される前後に2輪、左右に2輪の合計4輪からなっている。走行輪62は電動機で駆動される。なお、走行輪62、案内輪63及び安定輪64は、タイヤで構成されている。
【0023】
ボギー台車枠61には複数の案内輪63が回転可能に取り付けられている。案内輪63は、モノレール車両100の走行を案内するためのものであり、モノレール車両100の走行時に本線桁7の側面で転動される前後に2輪、左右に2輪の合計4輪からなっている。案内輪63は、走行輪62よりも下方に配置され、ボギー台車枠61の案内輪支持腕に取り付けられている。
【0024】
ボギー台車枠61には複数の安定輪64が回転可能に取り付けられている。安定輪64は、モノレール車両100の走行を安定するためのものであり、モノレール車両100の走行時に本線桁7の側面で転動される前後に1輪、左右に2輪の合計2輪からなっている。案内輪63は、走行輪62及び案内輪63よりも下方に配置され、ボギー台車枠61の安定輪支持腕に取り付けられている。
【0025】
走行輪62、案内輪63及び安定輪64で囲まれた空間内に本線桁7が収納された状態でモノレール車両100が走行される。換言すれば、本線桁7の上面及び両側面を走行輪62、案内輪63及び安定輪64で囲んだ状態でモノレール車両100が走行される。
【0026】
走行輪62の前後に位置して走行用補助輪65が設けられている。走行用補助輪65はボギー台車枠61に取り付けられており、走行輪62がパンクした場合に、本線桁7の上面を転動するように設置されている。
【0027】
案内輪63の直下に案内用補助輪66が設けられている。案内用補助輪66は案内輪63の下面に案内輪63と同軸に取り付けられており、案内輪63がパンクした場合に、本線桁7の側面を転動するように設置されている。
【0028】
安定輪64の直上に安定用補助輪67が設けられている。安定用補助輪67は安定輪64の上面に安定輪64と同軸に取り付けられており、案内輪63がパンクした場合に、本線桁7の側面を転動するように設置されている。
【0029】
次に、輸送桁1について、図2から図9を参照しながら説明する。図7は図2の輸送桁1の側面図、図8は図7の平面図、図9は図7の底面図である。
【0030】
輸送桁1は、複数の鋼材を溶接したトラス構造で構成された輸送桁本体11と、輸送桁本体11に溶接された複数の鋼材からなる輸送桁脚部12と、車輪止め13とを備えている。輸送桁本体11がトラス構造で構成されていることにより、軽量であってもモノレール車両100を支持するのに十分な強度を持たせることができる。
【0031】
輸送桁本体11は、その縦断面における外観形状及び寸法が本線桁7の概観形状及び寸法と実質的に同じとなっている。例えば、走行輪62が載置される輸送桁本体11の上面の横幅は本線桁7の上面の横幅とほぼ同一であり、案内輪63及び安定輪64に対応する輸送桁本体11の側面の横幅は本線桁7の側面の横幅とほぼ同一である。また、輸送桁本体11の長さ寸法はモノレール車両100の長さとほぼ同じであり、輸送桁本体11の高さ寸法は走行輪62の下端から安定輪64の下端までの寸法より若干小さく設定されている。
【0032】
そして、輸送桁本体11は、走行輪62と案内輪63と安定輪64との間の空間に配置され、走行輪62を載置して支持するものである。具体的には、輸送桁本体11は、第1のボギー台車6Aから第2のボギー台車6Bにわたって延び、当該2台のボギー台車6A、6Bの各走行輪62を載置して支持するものである。係る構成によって、モノレール車両100を輸送する際に、輸送桁本体11が邪魔にならず、コンパクトな状態で輸送することができる。
【0033】
また、輸送桁本体11は、走行輪62の支持面及び案内輪63との対向面を構成する2本の上部角パイプ鋼材11aと、安定輪63との対向面を構成する2本の下部角パイプ鋼材11bとを有している。
【0034】
2本の上部角パイプ鋼材11aは平行に前後に延び、2本の下部角パイプ鋼材11bは平行に前後に延びている。これらの角パイプ鋼材11a、11bは、輸送桁本体11の骨格をなすと共に、モノレール車両100を輸送桁1から本線桁7へ移動させる際の転動面を構成する。
【0035】
輸送桁本体11の下面には2つ輸送桁脚部12が溶接されて設けられている。前側の輸送桁脚部12は前側のボギー台車6Aに対応して設けられ、後側の輸送桁脚部12は後側のボギー台車6Bに対応して設けられている。各輸送桁脚部12の中心位置と各ボギー台車6の中心位置とがほぼ一致している。
【0036】
輸送桁脚部12は、各パイプ鋼材を溶接して、平面からみてロの字形に形成された輸送桁脚部本体12aを備えている。輸送桁脚部本体12aの左右両側は、輸送桁1にモノレール車両100を搭載した状態で、モノレール車両100の両側面より外方に突出している。輸送桁脚部12の両側に突出した部分には、モノレール車両100の横幅より広い間隔で、クレーンのフックを引っ掛ける穴を有する吊部鋼材12bが溶着されて設けられている。
【0037】
輸送桁本体11の上面には、走行用補助輪65の前後動を制限する2つの車輪止め13が溶接して設けられている。前側の車輪止め13はボギー台車6Aの前側の走行用補助輪65の前方に設置され、後側の車輪止め13はボギー台車6Bの後側の走行用補助輪65の後方に設置されている。なお、モノレール車両100の輸送時には、木材製の車輪係合部材14が車輪止め13と走行用補助輪65との間に設置される。
【0038】
次に、モノレール車両輸送システム200を用いてモノレール車両100の製造場所から本線桁7のある場所まで輸送し、モノレール車両100を本線桁7に搬入する方法について、図1、図2、図10〜図12を参照しながら説明する。図10は図2の状態から輸送桁1を吊り上げた状態の側面図、図11は図10の正面図、図12は第1実施形態におけるモノレール車両100を本線桁7へ搬入する方法の説明図である。
【0039】
図2に示すように輸送桁1にモノレール車両100を搭載し、この輸送桁本体11の吊部鋼材12bの穴にクレーンのロープ70の先端に設けられたフック71を引っ掛けて、輸送桁1を図10及び図11に示すようにクレーンで吊り上げる。これによってモノレール車両100は輸送桁1と共にクレーンによって吊り上げられる。
【0040】
吊り上げられた輸送桁1及びモノレール車両100を、図1に示すように、輸送台車2の輸送台車本体21上に載置する。この状態で輸送駆動車3を駆動し、輸送台車2、輸送桁1及びモノレール車両100を港まで牽引し、輸送桁1及びモノレール車両100を図10及び図11に示す要領で吊り上げて船の中に搬入する。
【0041】
船が港に着いたら、図10及び図11に要領で輸送桁1及びモノレール車両100を吊り上げて船から搬出し、輸送桁1及びモノレール車両100を図1に示すように輸送台車本体21に載置する。この状態で輸送駆動車3を駆動し、輸送台車2、輸送桁1及びモノレール車両100を本線桁7のある場所まで牽引する。
【0042】
本線桁7のある場所において、輸送台車2に搭載された輸送桁1の吊部鋼材12bの穴にクレーンのロープ70の先端に設けられたフック71を引っ掛けて輸送桁1を吊り上げ、輸送桁1を仮床15の上に本線桁7と一致するように載置する。そして、前側の補助輪止め13及び車輪係合部材14を外し、図12に示すようにモノレール車両100を本線桁7に移動させる。これによって、モノレール車両100を本線桁7に容易に搬入することができる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態のモノレール車両輸送システムについて図13を用いて説明する。図13は本発明の第2実施形態のモノレール車両輸送システムを用いてモノレール車両を輸送する状態を示す側面図である。この第2実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
【0044】
この第2実施形態では、輸送台車2が前側輸送台車2Aと後側輸送台車2Bとで構成されたものである。前側輸送台車2Aは輸送桁1の前面を保持し、後側輸送台車2Bは輸送桁1の後面を保持するものである。そして、輸送駆動車3が前側輸送台車2Aを牽引することにより、輸送桁1を介して後側輸送台車2Bが牽引される。
【0045】
この第2実施形態によれば、第1実施形態における輸送台車2の高さ分が省略できるので、輸送桁1及びモノレール車両100の高さを低くした状態で輸送できる。
【符号の説明】
【0046】
1…輸送桁、2…輸送台車、2A…前側輸送台車、2B…後側輸送台車、3…輸送駆動車、5…車体、6…ボギー台車、6A…第1のボギー台車、6B…第2のボギー台車、7…本線桁、11…輸送桁本体、11a…上部角パイプ鋼材、11b…下部角パイプ鋼材、12…輸送桁脚部、12a…輸送桁脚部本体、12b…吊部鋼材、13…車輪止め、14…車輪係合部材、15…仮床、21…輸送台車本体、22…輸送台車輪、23…連結装置、61…ボギー台車枠、62…走行輪、63…案内輪、64…安定輪、65…走行用補助輪、66…案内用補助輪、67…安定用補助輪、68…中心ピン、69…空気ばね、70…ロープ、71…フック、100…モノレール車両、200…モノレール車両輸送システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本線桁の上面で転動させる走行輪及び前記本線桁の側面で転動させる案内輪を有する跨座式のボギー台車とこのボギー台車に載置される車体とを組立てた状態のモノレール車両を輸送するモノレール車両輸送システムであって、
前記モノレール車両を支持する輸送桁と、前記輸送桁を支持する輸送台車と、前記輸送台車を牽引する輸送駆動車とを備えて構成されている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記輸送桁は前記走行輪と前記案内輪との間の空間に配置され前記走行輪を載置して支持する輸送桁本体を備えている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項3】
請求項2において、
前記輸送桁本体は、前記車体の下面の前側に設置された第1のボギー台車から前記車体の下面の後側に設置された第2のボギー台車にわたって延び、当該2台のボギー台車の各走行輪を載置して支持するものである
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記輸送桁本体は複数の鋼材を溶接したトラス構造で構成されている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記輸送桁は前記輸送桁本体の下面の前側及び後側に平面ロの字状の輸送桁脚部をそれぞれ備え、
前記各輸送桁脚部は、前記輸送桁本体より左右両側に突出され両端部に、前記モノレール車両の横幅より広い間隔で、クレーンのフックを引っ掛ける穴を有する吊部鋼材を溶着して設けている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項6】
請求項4において、
前記輸送桁本体の複数の鋼材は、前記走行輪の支持面及び前記案内輪との対向面を構成する2本の上部角パイプ鋼材を有している
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記複数の鋼材は、前記案内輪より下方に位置する前記ボギー台車の安定輪との対向面を構成する2本の下部角パイプ鋼材を有している
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項8】
請求項5から7の何れかにおいて、
前記輸送桁本体は前記各ボギー台車の走行輪に対応して設置された補助輪の前後動を制限する補助輪止めを備えている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項1】
本線桁の上面で転動させる走行輪及び前記本線桁の側面で転動させる案内輪を有する跨座式のボギー台車とこのボギー台車に載置される車体とを組立てた状態のモノレール車両を輸送するモノレール車両輸送システムであって、
前記モノレール車両を支持する輸送桁と、前記輸送桁を支持する輸送台車と、前記輸送台車を牽引する輸送駆動車とを備えて構成されている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記輸送桁は前記走行輪と前記案内輪との間の空間に配置され前記走行輪を載置して支持する輸送桁本体を備えている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項3】
請求項2において、
前記輸送桁本体は、前記車体の下面の前側に設置された第1のボギー台車から前記車体の下面の後側に設置された第2のボギー台車にわたって延び、当該2台のボギー台車の各走行輪を載置して支持するものである
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記輸送桁本体は複数の鋼材を溶接したトラス構造で構成されている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記輸送桁は前記輸送桁本体の下面の前側及び後側に平面ロの字状の輸送桁脚部をそれぞれ備え、
前記各輸送桁脚部は、前記輸送桁本体より左右両側に突出され両端部に、前記モノレール車両の横幅より広い間隔で、クレーンのフックを引っ掛ける穴を有する吊部鋼材を溶着して設けている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項6】
請求項4において、
前記輸送桁本体の複数の鋼材は、前記走行輪の支持面及び前記案内輪との対向面を構成する2本の上部角パイプ鋼材を有している
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記複数の鋼材は、前記案内輪より下方に位置する前記ボギー台車の安定輪との対向面を構成する2本の下部角パイプ鋼材を有している
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【請求項8】
請求項5から7の何れかにおいて、
前記輸送桁本体は前記各ボギー台車の走行輪に対応して設置された補助輪の前後動を制限する補助輪止めを備えている
ことを特徴とするモノレール車両輸送システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−20655(P2011−20655A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169908(P2009−169908)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000153546)株式会社日立物流 (23)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000153546)株式会社日立物流 (23)
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