説明

モバイル通信のための等価ホームID

【課題】異種タイプの基地局(BS)を有するワイヤレスネットワークへのユーザ端末(UT)アクセスを可能にする方法を提供する。
【解決手段】固有の識別子(ID)が、特定のタイプのネットワークアクセスポイント用に予約される。固有のIDはそのようなアクセスポイントによってブロードキャストされ、アクセスポイントタイプが識別される。いくつかの態様では、固有のIDをネットワークの所定の領域内にある端末にユニキャストする。したがって、少なくともそのような領域内で、好適なタイプのアクセスポイントを探索するか、またはそれにハンドオフするように端末を導くことができる。そのような態様では、領域固有のアクセスを与えることによって、主題の開示は、ホームまたは好適アクセスポイントが発見されることが予想されるホーム領域の外部でのオーバーヘッドシグナリングを著しく低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【米国特許法第119条に基づく優先権の主張】
【0001】
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、2007年10月1日に出願された「METHODS, APPARATUS, AND SYSTEM FOR SUPPORTING ACCESS POINT BASE STATIONS WITHIN A WIRELESS WAN SYSTEM」と題する米国仮出願第60/976,738号の優先権を主張する。
【同時係属特許出願の参照】
【0002】
本特許出願は、本明細書と同時に出願され、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、弁理士整理番号072497(QUAFP1280US)を有する、Aziz Gholmiehらによる同時係属の米国特許出願「MOBILE ACCESS IN A DIVERSE ACCESS POINT NETWORK」に関連する。
【技術分野】
【0003】
以下の開示は一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、多様なアクセスポイント環境においてデバイスのリモートアクセスを管理することに関する。
【背景技術】
【0004】
ワイヤレス通信システムは、様々なタイプの通信(たとえば、音声、データ、マルチメディアサービスなど)を複数のユーザに提供するために広く展開されている。加入ベースのサービスにより、ユーザは、サービスプロバイダのネットワークを介して様々な通信コンテンツにアクセスし、通信コンテンツを利用することができる。高速なマルチメディアデータサービスの需要が急速に増大するにつれて、向上した性能をもつ効率的で堅牢な通信システムを実装することが課題となっている。
【0005】
デジタル加入者回線(DSL)、ケーブル回線、ダイヤルアップ、あるいはインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって提供される同様の接続など、従来の固定回線通信システムはワイヤレス通信の代替物であり、時々、競合通信プラットフォームである。しかしながら、近年、ユーザは固定回線通信の代わりにモバイル通信を使用し始めた。ユーザモビリティ、相対サイズの小さいユーザ装置(UE)、公衆交換電話ネットワークならびにインターネットへの容易なアクセスなど、モバイル通信システムのいくつかの利点により、そのようなシステムは非常に便利になり、したがって非常に普及した。ユーザが、従来、固定回線システムを通して取得していた通信サービスのためにモバイルシステムをより多く利用し始めるにつれて、帯域幅の増大、確実なサービス、高い音声品質および低価格の需要が高まっている。
【0006】
現在実施されているモバイル電話ネットワークに加えて、新しい種類の小型基地局が出現した。これらの小型基地局は、低電力であり、一般に、固定回線通信を利用してモバイル事業者のコアネットワークに接続することができる。さらに、これらの基地局は、家庭、オフィス、共同住宅、民間レクリエーション施設などでパーソナル/プライベート用に分配して、屋内/屋外のワイヤレスカバレージをモバイルユニットに与えることができる。これらのパーソナル基地局は、一般に、アクセスポイント基地局として、または、代替的に、ホームノードBユニット(HNB)またはフェムトセルとして知られている。フェムトセル基地局はモバイルネットワーク接続性に新しいパラダイムを与え、モバイルネットワークアクセスおよびアクセス品質の直接加入者制御を可能にする。
【発明の概要】
【0007】
以下に、1つまたは複数の態様の基本的な理解を与えるために、そのような態様の簡略化した概要を提示する。この概要は、すべての企図される態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0008】
主題の開示は、ワイヤレスネットワークにおいてアクセスポイントの選択グループを識別することを提供する。いくつかの態様では、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)識別子(ID)が、そのようなアクセスポイントの選択されたカテゴリ用に予約される。アクセスポイントは、少なくとも1つの態様では、アクセスタイプ、再使用タイプ、送信電力、セルサイズなど、またはそれらの組合せに応じて分類できる。さらに、予約済みのPLMN ID内に、ID(たとえば、登録エリア識別子、追跡エリア識別子、ルーティングエリア識別子、位置登録エリア識別子など)に関連する地理的領域またはネットワーク領域に応じて、選択されたアクセスポイントの領域グループを確立することができる。モバイル端末が(たとえば、IDによって判断された)ホーム領域に入った場合、予約済みPLMN IDがネットワークからモバイル端末に与えられる。特定の態様では、予約済みPLMN IDは事業者のPLMN IDの等価物として確立され、あたかも選択されたアクセスポイントが事業者のPLMN IDの一部であるかのように、モバイル端末がそれらのアクセスポイントを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフできるようにする。したがって、モバイル端末がホーム領域内にあるとき、選択されたアクセスポイントは事業者のアクセスポイントと等価であると考えられる。ホーム領域内にないときは、予約済みPLMN IDのアクセスポイントは別個であると考えられ、事業者のアクセスポイントとは別に扱われ、あるいは無視されるなどである。
【0009】
上記に加えて、主題の開示は、限定アクセス(RA)基地局(BS)環境においてモバイル端末のシグナリングの低減を提供する。モバイル端末へのネットワークアクセスを与えるホームBSは、BSの位置を包含するホーム領域に関連付けられる。さらに、ホームBSは、(たとえば、BSまたはネットワークセルのカテゴリによって識別された)ホーム領域の選択されたアクセスポイントに関係する予約済みPLMN IDに関連付けられる。モバイル端末がホーム領域に入ると、予約済みPLMN IDがネットワークから受信され、端末は、RA BSを探索し、それへのアクセスおよび/またはハンドオフを可能とする。そして、ホーム領域の外部では、RA BSはシグナリングオーバーヘッドを保存するために無視される。
【0010】
ホーム領域内でシグナリングオーバーヘッドを保存するために、ネットワークへのアクセス要求が拒否されたとき、BSのセル識別子および/または位置(position location)が追跡される。さらなる態様によれば、端末は、RA BSへの過剰なシグナリングを防ぐために、遅延期間の間、予約済みPLMN IDに関連するBSへのアクセスを控える。モバイル端末へのアクセスが与えられる場合、セル識別子または位置を追跡して、将来のアクセスのためにセルおよび/またはセルの位置を識別する。したがって、端末は、ネットワークアクセスを限定する端末をアクセスを許可する端末と区別して、稠密に展開された環境における潜在的なBSシグナリングを大幅に低減することができる。
【0011】
さらに他の態様によれば、パラメータのセットをネットワークから受信し、BSの選択カテゴリの識別、それへのアクセスおよび/またはハンドオフの可能性(likelihood)を増加する。モバイル端末がホーム領域に遭遇するとき、ホームBS(たとえば、ホームノードB[HNB])と同様の(1つまたは複数の)タイプのBSに遭遇する可能性を高めるパラメータが与えられる。したがって、端末は、たとえば、ホーム領域内でマクロネットワークにキャンプする可能性が低くなり、ホームBSまたは選択されたタイプのBSを識別する可能性が高くなる。
【0012】
ここに記載される1つ以上の態様に従って、ワイヤレスネットワークにおいて領域アクセスを与える方法が開示される。本方法は、ユーザ端末(UT)に関係する加入者プロファイル情報を取得することと、情報からネットワーク領域を表すデータを抽出することとを備える。さらに、本方法は、ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較することと、ネットワーク領域がセルのネットワーク領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子をUTに提出することとを備える。
【0013】
他の態様では、ワイヤレスネットワークへの選択的な領域アクセスを与える装置が開示される。本装置は、UTに関係する加入者プロファイル情報を取得する照会モジュールを備える。さらに、本装置は、情報からネットワーク領域を表すデータを抽出し、抽出されたネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較する分析モジュールを備える。上記に加えて、本装置は、ネットワーク領域がセルのネットワーク領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子をUTに提出する通信プロセッサを備える。
【0014】
1つ以上の更なる態様では、ワイヤレスネットワークにおいて領域アクセスを与える装置が開示される。本装置は、UTに関係する加入者プロファイル情報を取得するための手段と、情報からネットワーク領域を表すデータを抽出するための手段とを備える。さらに、本装置は、ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較するための手段と、ネットワーク領域がセルのネットワーク領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子をUTに提出するための手段とを備える。
【0015】
さらに他の態様では、ワイヤレスネットワークにおいて領域アクセスを与えるように構成されたプロセッサが開示される。本プロセッサは、UTに関係する加入者プロファイル情報を取得する第1のモジュールと、情報からネットワーク領域を表すデータを抽出する第2のモジュールとを備える。さらに、本プロセッサは、ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較する第3のモジュールを備える。本装置は、さらに、ネットワーク領域がセルのネットワーク領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子をUTに提出する第4のモジュールを備える。
【0016】
さらに他の態様では、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が開示される。コンピュータ可読媒体は、コンピュータに、UTに関係する加入者プロファイル情報を取得させるためのコードの第1のセットと、コンピュータに、情報からネットワーク領域を表すデータを抽出させるためのコードの第2のセットとを備える。さらに、コンピュータ可読媒体は、コンピュータに、ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較させるためのコードの第2のセットを備える。上記に加えて、コンピュータ可読媒体は、ネットワーク領域がセルのネットワーク領域に一致する場合、コンピュータに、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子を提出させるコードの第3のセットを備える。
【0017】
主題の開示の他の態様によれば、ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するための方法が提供される。本方法は、特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得することを備える。少なくとも1つの態様では、本方法は、要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークにアクセスするために識別子に関連するアクセスポイントを選択することをさらに備える。
【0018】
いくつかの態様によれば、ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するように構成されたUTが提供される。本UTは、特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得する信号プロセッサを備える。さらに、本UTは、UTが位置する領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークにアクセスするために識別子に関連するアクセスポイントを選択するアクセスモジュールを備える。
【0019】
追加の態様によれば、ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するように構成された装置が提供される。本装置は、特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得するための手段を備える。さらに、本装置は、要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークにアクセスするために識別子に関連するアクセスポイントを選択するための手段を備える。
【0020】
主題の開示のさらに他の態様によれば、ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するように構成されたプロセッサが提供される。本プロセッサは、特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得するように構成された第1のモジュールを備える。さらに、本プロセッサは、要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークにアクセスするために識別子に関連するアクセスポイントを選択するように構成された第2のモジュールを備える。
【0021】
さらなる態様によれば、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が開示される。本コンピュータ可読媒体は、コンピュータに、特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得させるためのコードの第1のセットを備える。本コンピュータ可読媒体は、要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、コンピュータに、ワイヤレスネットワークにアクセスするために識別子に関連するアクセスポイントを選択させるためのコードの第2のセットをさらに備える。
【0022】
上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面に1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な態様を詳細に記載する。ただし、これらの態様は、様々な態様の原理を使用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、説明する態様は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むよう意図される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】主題の開示の態様による例示的なワイヤレス通信環境のブロック図。
【図2】他の態様による、限定アクセス(RA)基地局(BS)を備える例示的なワイヤレスネットワークのブロック図。
【図3】いくつかの態様による、異種アクセスポイントネットワークにおいてモバイルデバイスアクセスを与える例示的なシステムのブロック図。
【図4】いくつかの態様による、領域アクセスを可能にするために加入者プロファイルデータを取得する例示的なシステムのブロック図。
【図5】領域RA BSと一般アクセス(GA)マクロBSとを備える例示的なネットワーキング環境のブロック図。
【図6】1つまたは複数のカテゴリのBSを探索またはアクセスする可能性に重み付けするための例示的なパラメータ化レコードのブロック図。
【図7】主題の開示の態様による、UTへの領域アクセスを与える例示的な基地局のブロック図。
【図8】他の態様による、領域限定ネットワークアクセスを可能にする例示的なUTのブロック図。
【図9】いくつかの態様による、選択されたカテゴリのBSへの領域アクセスを与えるための例示的な方法のフローチャート。
【図10】異なるカテゴリのBSの稠密な展開においてシグナリングの低減を可能にするための例示的な方法のフローチャート。
【図11】本明細書で開示する態様による、選択されたBSの領域グループに基づいてネットワークにアクセスするための例示的な方法のフローチャート。
【図12】異種カテゴリのBSの稠密な展開においてシグナリングオーバーヘッドの低減を可能にするための例示的な方法のフローチャート。
【図13】選択されたタイプのネットワークBSへの領域アクセスを与える例示的なシステムのブロック図。
【図14】選択されたタイプのネットワークBSへの領域アクセスを可能にする例示的なシステムのブロック図。
【発明の詳細な説明】
【0024】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。図面では、全体にわたって同様の要素を指すために同様の参照符号を使用する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の特定の詳細を記載する。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの特定の詳細なしに実施できることは明らかであろう。他の例では、1つまたは複数の態様の説明を円滑にするために、よく知られた構造およびデバイスはブロック図の形態で示す。
【0025】
さらに、本開示の様々な態様について以下で説明する。本明細書の教示は多種多様な形で実施でき、本明細書で開示する特定の構造および/または機能は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示する態様は他の態様とは無関係に実現できること、およびこれらの態様のうちの2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることは当業者において理解されよう。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置を実現し、および/または方法を実施することができる。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外に、他の構造および/または機能を使用して装置を実現し、および/または方法を実施することができる。一例として、本明細書で説明する方法、デバイス、システムおよび装置の多くは、異なるタイプのアクセスポイントを備えるワイヤレス環境において改善された基地局(BS)アクセスを実現するという文脈で説明される。同様の技法が他の通信環境に適用できることを当業者であれば理解するであろう。
【0026】
通信ネットワークへのワイヤレスアクセスポイントの開発は、従来のワイヤレス通信システムと従来の固定回線通信システムとの間の収束をもたらすために提供される1つの解決策となっている。固定ワイヤレス収束としても知られている収束は、固定回線ネットワーク(たとえば、イントラネット、インターネットなど)とモバイル通信ネットワーク(たとえば、セルラー電話ネットワーク)との間のある程度のインターオペラビリティを必要とする。ここで利用されるアクセスポイントは、ユーザ端末(UT)を通信ネットワークに通信可能に結合するように構成された適切なノード、ルータ、スイッチ、ハブなどを含む。アクセスポイントは、有線(たとえば、イーサネット(登録商標)、ユニバーサルシリアルバス[USB]または通信用の他の有線接続を使用する)、ワイヤレス(たとえば、通信用の無線信号を使用する)、または両方とすることができる。アクセスポイントの例には、アクセスポイント基地局(BS)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)BSを含むワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)アクセスポイントなどがある。アクセスポイントBSは、回線交換音声ネットワーク、組み合わされた回線交換とパケット交換の音声およびデータネットワーク、または全パケット音声およびデータネットワークなど、モバイル通信事業者のネットワークへのアクセスポイントを備える。アクセスポイントBS(本明細書では代替としてBSと呼ぶ)の例には、マクロセル、マイクロセル、ピコセル、フェムトセルなどを含む様々な送信電力/セルサイズのノードB(NB)、送受信基地局(BTS)、ホームノードB(HNB)、ホームeノードB(HeNB)、または単にBSがある。
【0027】
従来のマクロBSネットワークへの様々なタイプのアクセスポイントBSの導入により、著しい柔軟性がもたらされ、そのようなネットワークへのパーソナルアクセスに対するコンシューマ制御が可能になる。ユーザは、しばしば、どちらがより良い信号を与えるかに応じて近くのアクセスポイントBSまたはマクロネットワークBSを選択するように、端末デバイスを構成することができる。さらに、アクセスポイントBSは、少なくともいくつかの状況において、マクロネットワークと比較して好ましい料金プランを提供することができ、ユーザは利用料金を減らせるようになる。
【0028】
ワイヤレス通信帯域幅およびデータ転送速度が時間とともに増加し、UT処理およびユーザインターフェース機能がより洗練されたため、ユーザは、以前はパーソナルコンピュータおよび固定回線通信でのみ利用可能であった機能をモバイルデバイスを使用して実行することができる。しかしながら、典型的なマクロネットワークは、しばしば一次市場として大規模な公共使用とともに展開されるので、(たとえば、建築物、絶縁材、土地整備などによる無線周波信号の吸収により)屋内受信は、しばしば屋外受信よりも劣悪であり、モバイルデバイスは、そのような環境において固定回線コンピュータよりも有効でなくなる。しかしながら、アクセスポイントBSは、この環境において著しい改善を与えることができる。一例として、HNBおよびHeNB技術(以下集合的にHNBと呼ぶ)は、屋内および屋外でのパーソナルワイヤレス接続に対するかなりの制御をユーザに与え、しばしば、大部分またはすべてのそのような接続の問題をなくす。したがって、HNBは、マクロネットワークの準最適環境においてもUTモビリティをさらに拡張することができる。
【0029】
HNBおよび他のアクセスポイント展開の著しい利点にもかかわらず、アクセスポイントBSを事業者のマクロネットワークに結合する際の複雑さが増したために、いくつかの問題が生じている。たとえば、特にHNBの場合のアクセスポイント展開は一般に無計画または半計画であり、これは、これらのBSがネットワーク事業者の制御外で設置されることを意味する。したがって、事業者は、他のそのようなアクセスポイントまたはマクロBSに対するこれらのアクセスポイントの理想的な配置を実現するための容量が制限される。さらに、他のアクセスポイントセルに対するワイヤレス信号の空間整形、またはそのようなアクセスポイントセルの位置特定の正確な知識さえ厳しく制限されることがある。さらに、HNB展開がコンシューマの購買および設置にオープンである場合、高人口の都市または商業エリアにおいて、そのようなセルの非常に稠密な設置が行われ、近くのHNBおよびマクロセルの中でのワイヤレスリソース競合をもたらすことがある。さらに、HNBは、一般に限定加入者グループ(CSG)に関連し、CSGのメンバーのみにネットワークアクセスを与え、たとえば、一般のセルラー利用者にはアクセスが与えられない。したがって、マクロネットワークの中のHNB展開は、限定アクセス(RA)BSを一般アクセス(GA)BSに統合する。
【0030】
特にそのようなBSが両方ともセルラー周波数を利用する場合、多数のレガシーUTは、GA BSとRA BSを区別する能力がなく、したがって、UTへのサービスを拒否するRA BSを探索し、RA BSへのアクセスを試みることにかなりの電力を費やすことがある。さらに、レガシー端末およびレガシーワイヤレスネットワーキング規格では、モバイル端末が最適な信号を特定するために着信ワイヤレス信号を走査する必要がある。端末が区別することができる近くのBSが少数しかない場合、これは、一般に実行可能なプロセスである。しかしながら、稠密なアクセスポイント展開では、非常に近接して(たとえば、大きい都市の共同住宅内に)数十または数百ものアクセスポイントが存在することがある。UTを含むCSGを有するUTのホームアクセスポイントが稠密な展開内にある場合、ホームアクセスポイントを何百または何千もの近くの外部アクセスポイントと区別することは重大な問題となる。たとえば、UTは、UTへのネットワークアクセスを拒む外部アクセスポイントのキャンプ(パイロットおよび制御チャネルの分析)またはシグナリングにかなりの電力を利用することになる。
【0031】
UTがホームアクセスポイントを含む領域中にない場合、RA BSを一般アクセス(GA)BSと区別し、RA BSを無視することが問題になる。マクロネットワークとは異なる周波数を利用するアクセスポイントは、一般に周波数フィルタリングによって区別できる。しかしながら、HNBは、しばしばマクロネットワーク周波数を共用し、したがって、それほど容易には区別されない。したがって、HNB BSをマクロネットワークBSと区別する必要がある。さらに、ホームBSが発見される可能性がないとき、RA BSへのUTシグナリングを制限することが有益である。さらに、ホームBSが発見されることが予想される場合、RA BSのためのシグナリングまたは探索の可能性を高めること、および外部HNBへの冗長シグナリングを緩和することが有益である。主題の開示の態様は、上記の問題の多くを改善することができる。
【0032】
主題の開示は、統合または異種ワイヤレスアクセスポイント展開においてUTアクセスの効率の改善を提供する。効率は、アクセス可能なアクセスポイントをアクセス不可能なアクセスポイントと区別することによってオーバーヘッドシグナリングを低減することから生じる。たとえば、アクセスポイントBSは特定のタイプのアクセスポイント用に予約された識別子(ID)に関連付けられる。そのようなBSは、BSによってサービスされるセル内で送信されるパイロット/捕捉信号とともに(1つまたは複数の)IDをブロードキャストする。したがって、パイロット/捕捉信号を受信したUTは、含まれているIDに基づいて特定のタイプのアクセスポイントを識別する。適切に構成されたUTは、次に、IDタイプに基づいてアクセスポイントと選択的に対話する。
【0033】
上記を説明するために、1つの例示的な実装形態は、特定のタイプのネットワークアクセスポイント用の固有のパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)IDのセットを確立することを含む。たとえば、HNB用、WiMAXアクセスポイント用、WiFiアクセスポイント用、および/またはコアモバイル通信ネットワーク(たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト[3GPP]ネットワーク)へのワイヤレスアクセスを与える同様のアクセスポイント用に、異なるPLMN IDを予約する。アクセスポイントは、リモート端末にアクセスポイントタイプについて通知するために、関連する予約済みPLMN IDをブロードキャストする。タイプによってアクセスポイントを区別するように構成された端末は、キャンプすべきまたはサービスを要求すべき特定のタイプのアクセスポイントを選択する。代替的に、または上記に加えて、予約済みPLMN IDは事業者のPLMN IDの等価物としてネットワークによって送信する。端末は次いで、あたかもそのようなアクセスポイントが事業者のPLMN IDに関連しているかのように、等価PLMN IDに関連するアクセスポイントにキャンプし、および/またはサービスを要求する。そのような方法で、アクセスポイントのタイプを区別するためにIDを使用するように構成されていないレガシー端末は、ネットワークによって提供される等価の予約済みPLMN IDに基づいて(たとえば、アクティブなサブスクリプションに関連する)特定のアクセスポイントのみと効果的に対話する。
【0034】
上記に加えて、ネットワーク領域は、地理的エリア、ネットワークエリア、ルーティングエリア、登録エリアなどに基づいてアクセスポイントネットワークの部分を区別するように定義される。したがって、たとえば、国内でのHNBの展開は国の様々な地理的領域にセグメント化でき、特定の地理的領域内のHNBは登録エリアIDに関連する。したがって、いくつかの例では、領域は、地理的境界(たとえば、緯度/経度、湖、川、山、海、峡谷などの地形上の特徴)または法律上の/政治的な境界(たとえば、市町村、郡、州、省など)に基づいて確立される。代替的に、または追加として、領域は、ネットワーク境界(たとえば、登録エリア識別子、位置登録エリア識別子[LAI]、ルーティングエリア識別子[RAI]、追跡エリア識別子[TAI])に関して確立される。したがって、たとえば、領域は、ネットワークアクセスエリア、ネットワーク登録エリア、ネットワーク追跡エリア、ネットワーク位置登録エリアなどに基づいて確立される。
【0035】
上記に加えて、アクセスポイントネットワークがホーム、好適および/または限定BS(たとえば、ホームHNB)を備える場合、(1つまたは複数の)ホーム領域はUTのために確立され、UTがホーム/好適/非限定アクセスポイントとの遭遇を予想することができるネットワークおよび/または地理的領域を定義する。したがって、加入者のホームHNBが常駐する領域はホーム領域/エリアとして確立される。UTがホーム領域内にあるとき、ホームアクセスポイントを備える特定のタイプのアクセスポイントをネットワークインターフェース機能(たとえば、セル探索、ハンドオフおよび/またはアクセス要求機能)に含める。したがって、たとえば、UTがホームHNBを含む領域に入った場合、UTはHNBをそのような機能に含める。他の領域では、HNBを無視して、非ホーム領域におけるシグナリングオーバーヘッドを低減する。上述のように、HNBは、HNBに関連する予約済みPLMN ID、または事業者等価物として確立されている予約済みPLMN ID、またはその両方に基づいて識別される。
【0036】
ホーム/好適アクセスポイントを識別する可能性を高めるために、主題の開示は、アクセスポイントタイプに基づいてアクセスポイントを探索し、それにキャンプし、またはハンドオフする可能性に重み付けするデバイスパラメータ化(device parameterization)を提供する。パラメータ化は、特定のアクセスポイントID(たとえば、HNB ID、WiFi ID、マクロネットワークIDなど)に関連するアクセスポイントおよび/または周波数チャネルに相対優先度を与える優先度階層(たとえば、階層セル構造[HCS])を確立する。結果として、高優先度タイプのアクセスポイントに接続したとき、端末は、より低い優先度の他のアクセスポイントを探索し、より低い優先度のアクセスポイントに関連する周波数を探索し、および/またはより低い優先度のアクセスポイントにハンドオフする可能性が低くなる。同様に、中または低優先度タイプのアクセスポイントに接続したとき、端末は、より高い優先度アクセスポイントを探索し、それにチャネル周波数を切り替え、および/またはハンドオフする可能性が高くなる。そのようなパラメータ化は、さらに、端末を様々なタイプのアクセスポイントの間で負荷分散するために利用できる。
【0037】
主題の開示の他の態様によれば、端末は、オーバーヘッドシグナリングをさらに低減するためにアクセス履歴を追跡する。したがって、UTがサービスの要求をアクセスポイントに送信し、要求が拒否された場合、UTは、アクセスポイントのセルID、アクセスポイントの位置、または他の識別情報を追跡する。追跡されたID/位置にその後遭遇した場合、無駄なシグナリングを回避するためにアクセスポイントは無視される。
【0038】
さらなる態様によれば、アクセス拒否を受信した時に、UTは遅延期間またはペナルティ期間を実装することができる。遅延/ペナルティ期間は、同じタイプまたはカテゴリのアクセスポイントを、拒否しているアクセスポイントとして所定時間の間、無視することを含むことができる。これは、たとえば、UTが近位の外部HNBであるとき、急速なピンポンシグナリングを低減することができる。
【0039】
別の態様では、拒否の後にアクセスが成功する可能性を高めるために、UTは、アクセス拒否を受信した時に、GAアクセスポイントによって使用される周波数チャネルに切り替える。一方、アクセス要求が許可された場合、UTは、接続したアクセスポイントがGA BS(たとえば、マクロネットワークBS)であるかどうかを最初に判断する。GA BSでない場合、ホームRA BSが(アクセスを拒否するか、またはUTへの制限されたアクセスを与える)多数の外部RA BSの近くに位置することが珍しくないので、UTは、許可している非GAアクセスポイントのセルID、セル位置などを追跡する。セルID/位置情報は、後続の時間に許可しているアクセスポイントを識別するために記憶され、利用される。その後、許可している非GAアクセスポイントが識別されると、(たとえば、上述のように)そのアクセスポイントに高い優先度を与えるか、または(少なくとも最小しきい値信号強度、信号品質などの範囲内で)他のアクセスポイントを除外して、そのアクセスポイントを利用する。UTへのアクセスを許可および/または拒否するアクセスポイントを追跡することによって、無駄なシグナリングの著しい低減を達成し、より効率的なモバイル通信を提供することができる。
【0040】
本明細書で説明する技法は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、SC−FDMA(シングルキャリアFDMA)および他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムに使用できる。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAシステムは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、CDMA2000などの無線技術を実装することができる。UTRAは広帯域CDMA(W−CDMA)およびCDMAの他の変形を含む。CDMA2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは広域移動通信システム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装することができる。OFDMAシステムは、Evolved UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実装することができる。UTRAおよびE−UTRAはユニバーサル移動通信システム(UMTS)の一部である。LTE(ロングタームエボリューション)は、E−UTRAを使用するUMTSの今度のリリースであり、これは、ダウンリンク上ではOFDMAを使用し、アップリンク上ではSC−FDMAを使用する。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。
【0041】
主題の開示で使用する「構成要素」、「システム」、「モジュール」などの用語は、ハードウェア、ソフトウェア、実行中のソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、および/またはそれらの任意の組合せなど、コンピュータ関連のエンティティを指すものとする。たとえば、モジュールは、プロセッサ上で動作するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、デバイス、および/またはコンピュータとすることができるが、これらに限定されない。1つまたは複数のモジュールがプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、モジュールは、1つの電子デバイス上に配置すること、および/または2つ以上の電子デバイス間に分散させることが可能である。さらに、これらのモジュールは、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらのモジュールは、たとえば、1つまたは複数のデータパケット(たとえば、ローカルシステム、分散システム内の別の構成要素と対話する、および/またはインターネットなどのネットワーク上で信号を介して他のシステムと対話する1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従ってローカルプロセスおよび/またはリモートプロセスを介して通信することができる。さらに、当業者なら諒解するように、本明細書で説明するシステムの構成要素またはモジュールは、それに関して説明する様々な態様、目的、利点などを達成することができるように追加の構成要素/モジュール/システムによって再構成および/または補完でき、所与の図に記載のままの構成に限定されない。
【0042】
さらに、様々な態様についてユーザ端末UTに関して本明細書で説明する。UTは、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル通信デバイス、モバイルデバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末(AT)、ユーザエージェント(UA)、ユーザデバイス、またはユーザ装置(UE)などと呼ばれることもある。加入者局は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または処理デバイスとのワイヤレス通信を可能にするワイヤレスモデムもしくは同様の機構に接続された他の処理デバイスとすることができる。
【0043】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの適切な組合せで実装することができる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体とハードウェア通信媒体とを含むコンピュータ可読ハードウェアと、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にするソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、マイクロコードおよび/またはハードウェア媒体を含む通信媒体とを備える。
【0044】
本明細書で利用するコンピュータ記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の物理媒体である。限定ではなく例として、そのような記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、キードライブ...)、あるいは命令またはデータ構造の形態のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の適切な媒体を備えることができる。ハードウェア通信媒体は、電気、機械および/または電気機械ハードウェアを少なくとも部分的に利用して、あるエンティティから別のエンティティへのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の適切なデバイスまたはデータ接続を含むことができる。一般に、データ接続は、正しくはコンピュータ可読媒体とも呼ばれる。たとえば、プログラム、ソフトウェアまたは他のデータが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、通信バス構造、イーサネット、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれ、そのような媒体に関連する任意の適切なハードウェア構成要素は、ハードウェア通信媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、この場合、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はデータをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0045】
ハードウェア実装の場合、本明細書で開示する態様に関して説明する処理ユニットの様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態マシンとすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他の適切な構成としても実装できる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、本明細書で説明するステップおよび/または動作の1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備えることができる。
【0046】
さらに、本明細書で説明する様々な態様または特徴は、標準のプログラミングおよび/またはエンジニアリング技法を使用した方法、装置、または製造品として実装できる。さらに、本明細書で開示する態様に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、直接ハードウェアで実施するか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施するか、またはその2つの組合せで実施することができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができるデバイス可読媒体、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の少なくとも1つまたは任意の組合せもしくはセットとして常駐することができる。本明細書で使用する「製造品」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイスまたは媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0047】
さらに、「例示的」という単語は、本明細書では、例、事例、または例示の働きをすることを意味するために使用する。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様または設計も、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利なものと解釈すべきではない。むしろ、例示的という単語の使用は、概念を具体的な形で提示するものである。本出願および添付の特許請求の範囲で使用する「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という表現は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。すなわち、XがAを使用するか、XがBを使用するか、またはXがAとBの両方を使用する場合、「XはAまたはBを使用する」は上記の例のいずれの下でも満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0048】
本明細書で使用する「推論する(infer)」または「推論」という用語は、概して、事象および/またはデータを介して捕捉される観察のセットから、システム、環境、および/またはユーザの状態を推理または推論するプロセスを指す。推論は、特定のコンテキストまたは動作を識別するために使用でき、あるいは、たとえば、状態の確率分布(probability distribution)を生成することができる。推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考察に基づく当該の状態の確率分布の計算とすることができる。推論は、事象および/またはデータのセットからより高いレベルの事象を構成するために採用される技法を指すこともある。そのような推論から、事象が時間的に緊切して相関するか否かにかかわらず、および事象およびデータが1つまたは複数の事象およびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観察された事象および/または記憶された事象データのセットから新しい事象または動作が構成される。
【0049】
図面を参照すると、図1は、様々な開示する実施形態および態様を実装することができる、いくつかのユーザをサポートするように構成された例示的なワイヤレス通信システム100を示す。図1に示すように、システム100は、マクロセル102a、102b、102c、102d、102e、102f、102g(代替的に、マクロセル102a〜102g)など、複数のセルの通信を可能にし、各セルは、対応するアクセスポイント(AP)104a、104b、104c、104d、104e、104f、104g(代替的に、AP104a〜104g)によってサービスされる。各セル102a〜102gは、さらに1つまたは複数のセクタに分割される。様々なUT106a、106b、106c、106d、106e、106f、106g、106h、106i、106j、106k(代替的に、UT106a〜106k)は、システム100全体に分散している。各AT106a〜106kは、たとえば、AT(106a〜106k)がアクティブかどうか、またはATがソフトハンドオフ中であるかどうかに応じて、所与の時点において順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)上の1つまたは複数のAP104a〜104gと通信する。ワイヤレス通信システム100は大きい地理的エリアにわたってサービスを提供し、たとえば、マクロセル102a〜102gは近傍の数個のブロックをカバーする。
【0050】
図2に、ネットワーク環境内でアクセスポイントBS(たとえば、HNB)の展開を可能にする例示的な通信システム200を示す。システム200は、HNB210を含む複数のアクセスポイントBSを含み、アクセスポイントBSの各々は、対応する小規模ネットワーク環境に設置される。小規模ネットワーク環境の例には、ユーザ居住地、事業所、屋内/屋外設備230などがある。HNB210は、(たとえば、HNB210に関連するCSG中に含まれる)関連するUT220、または随意に(たとえば、HNB210のCSG用に構成されていない)外来またはビジターUT220にサービスするように構成される。各HNB210は、さらに、DSLルータ(図示せず)、あるいは、代替的に、ケーブルモデム、電力線を介したブロードバンド接続、衛星インターネット接続、または同様のブロードバンドインターネット接続(図示せず)を介してインターネット240とモバイル事業者コアネットワーク250とに結合される。
【0051】
HNB210を介したワイヤレスサービスを実施するために、HNB210の所有者は、モバイル事業者コアネットワーク250を介して提供される、3Gモバイルサービスなどのモバイルサービスに加入する。また、UE220は、本明細書で説明する様々な技法を利用して、マクロセルラー環境および/または宅内小規模ネットワーク環境において動作することができる。したがって、少なくともいくつかの開示する態様では、HNB210は任意の適切な既存のUE220と後方互換性がある。さらに、マクロセルモバイルネットワーク250に加えて、UE220は、所定数のHNB210、特に、対応する(1つまたは複数の)ユーザ居住地、(1つまたは複数の)事業所、または屋内/屋外設備230内に常駐するHNB210によってサービスされ、マクロネットワーク250とのソフトハンドオーバ状態になることはない。本明細書で説明する態様は3GPP用語を採用しているが、態様は、3GPP技術(リリース99[Rel99]、Rel5、Rel6、Rel7)、ならびに3GPP2技術(1xRTT、1xEV−DO Rel0、RevA、RevB)および他の知られている関連する技術にも適用できることを理解すべきであることを諒解されたい。
【0052】
図3に、種々のタイプまたはカテゴリのアクセスポイントを備えるモバイルネットワークへのアクセスを可能にすることができる例示的なシステム300のブロック図を示す。いくつかの態様では、システム300はGAマクロBSをモバイルネットワークへのデフォルトアクセスポイントとして確立する。同じくモバイルネットワークとのワイヤレス通信を可能にすることができる、HNB、WiFiアクセスポイント、WiMAXアクセスポイントなど、種々のタイプのアクセスポイントを、専用アクセスポイントとして確立する。固有のIDは、あるタイプのアクセスポイントを他のタイプと区別するために、各タイプの専用アクセスポイント用に予約される。UT304が専用アクセスポイントに関係するサブスクリプションを有する場合、そのようなアクセスポイントのタイプに関連するIDをUT304に与える。いくつかの態様によれば、IDは、デフォルトGAマクロBSに関連するIDの等価物として確立される。したがって、専用アクセスポイントIDを特定するように構成されていないレガシーUT(304)は、少なくともいくつかの状況において、専用アクセスポイントをデフォルトアクセスポイントの等価物として利用することができる。
【0053】
システム300は、リモート端末デバイス(たとえば、UT304)のためのモバイルネットワーク(図示せず)へのワイヤレスアクセスを可能にするBS302を備える。BS302は、そのような端末デバイス(304)とともにワイヤレスデータを送信および受信するように構成されたトランシーバ306を使用する。そのような通信を可能にするために、通信プロセッサ312は、BS302に関連するアクセスポイントタイプIDを取得する。アクセスポイントタイプIDは、トランシーバ306によって送信される信号中に含められる。そのような信号を受信するUT304は、IDからBS302のタイプを判断し、BSのタイプに少なくとも部分的に基づいてBS302にアクセスすべきかどうかを判断する。したがって、たとえば、タイプIDがデフォルトタイプ(たとえば、サービス事業者のPLMN ID)であるか、あるいはUT304がアクティブなサブスクリプションを有するか、または他の方法で構成され、アクセスを許可される専用タイプである場合、UT304は、BS302にハンドオフし、および/またはネットワークサービスをそのようなBS302に要求する。さもなければ、タイプIDがUT304によって認識されないか、または無許可のタイプのBSに関連する場合、UT304は、処理能力およびバッテリ寿命を保つために、BS302へのシグナリングを控える。
【0054】
主題の開示のいくつかの態様では、システム300はモバイルネットワークへの領域ベースのアクセスを与える。そのような態様では、地理的領域(たとえば、法律および/または地形上の境界によって示される)またはネットワーク領域(たとえば、登録エリア識別子、LAI、RAI)が確立される。特定領域内に含まれるアクセスポイントはその領域の部分と考えられ、その領域に固有のIDが割り当てられる。いくつかの態様では、アクセスポイントタイプにかかわらず、単一の領域のセットをすべてのアクセスポイントに割り当てる。他の態様では、複数の領域のセット(そのうちの一部は重なることができる)を種々のタイプのアクセスポイントネットワークに割り当てる。したがって、たとえば、ある領域のセットおよび関連するIDがHNBのために確立され、別の領域のセットおよびIDがマクロBSのために確立される。ネットワークID(たとえば、事業者のPLMN ID)に加えて、各アクセスポイントに、アクセスポイントが位置するIDが割り当てられる。
【0055】
主題の開示のいくつかの態様では、IDは、訪問先PLMN ID内での領域限定ローミングに使用される領域サブスクリプションデータを備える。そのような態様では、各領域は固有の領域サブスクリプションデータを有し、そのような各領域を他の領域と区別する。領域のサブセットは、加入者のホームまたは好適な領域/登録エリアとして選択される。たとえばネットワーク事業者によって維持される加入者のプロファイルは、ホームマクロネットワークBS、訪問先マクロネットワークBSのID(たとえば、PLMN ID)、ならびに加入者の端末(304)によって使用可能な専用アクセスポイント(specialized access points)のIDを備える。各専用アクセスポイントのホーム/好適な領域は、各専用アクセスポイントID(たとえば、そのようなタイプのアクセスポイント用に予約されたPLMN ID)に関連する領域サブスクリプションデータフィールドに書き込まれる。したがって、一例として、UT304が構成され、特定のネットワーク事業者ならびにHNBのセットに関連するマクロBSへのアクセスが許可される場合、UT304に関連する加入者プロファイル(316)は、ネットワーク事業者用のPLMN IDならびにHNB用に予約された専用PLMN IDを含む。さらに、(たとえば、UT304に関連するホームHNBが位置する)任意の(1つまたは複数の)HNBホーム領域に関連する(1つまたは複数の)IDがプロファイル(316)の領域サブスクリプションデータフィールドに書き込まれ、そのような領域の効率的な識別を行う。
【0056】
UT304がネットワークへのアクセスを要求するとき、BS302は、UT304に関連する識別子(たとえば、モバイル加入者識別子[MSI]、国際モバイル加入者識別子[IMSI]、ネットワーク指定識別子など)を取得する。照会モジュール(query module)308は、UT IDを使用して、ネットワークデータストア314からUT304に関連する加入者プロファイル316を取得する。分析モジュール310は、プロファイル316からアクセスポイントIDおよび領域/登録エリアID情報を取得する。そのような情報に基づいて、分析モジュール310は、UT304がいずれかの専用アクセスポイントに関連するかどうかを判断し、そうであれば、いずれかのホーム領域が指定されるかどうかを判断する。BS302がプロファイル316によって識別されたホーム領域内にある場合、UT304がホーム領域内にある間、そのようなアクセスポイントを介したモバイルネットワークとのインターフェースを可能にするために、BS302によって専用アクセスポイントIDをUT304に送信する。BS302がプロファイル316によって識別されたホーム領域内にない場合、マクロネットワークIDのみがUT304に送信される。
【0057】
説明したように、領域アクセスはUT304のより効率的なモビリティを可能にする。具体的に言うと、特定のタイプのBS(302)を使用する許可がホーム領域内にあることを必要とする場合、UT304は、ホーム領域にあるときにのみ、そのタイプのBSと選択的に対話する。ホーム領域外にあるとき、特定のタイプのBS(302)を無視して、UT304のシグナリングオーバーヘッドを低減させる。
【0058】
図4は例示的なネットワーク環境400のブロック図を示す。ネットワーク環境400は、いくつかのネットワーク領域、408A、408B、408C、408D(408A〜408D)を備える。ネットワーク領域は、本明細書で説明するように、地理的エリアまたはネットワークエリアによって定義される。さらに、ネットワーク領域408A〜408Dは、ワイヤレス通信サービスを提供するために、コアモバイルネットワーク(図示せず)に結合された異なるモバイルネットワークアクセスポイントを含む。特定領域内に位置するアクセスポイントは、そのような領域の部分と見なされ、領域のIDを割り当てられる。さらに、アクセスポイントは、本明細書で説明するように、アクセスポイントタイプ(たとえば、GA、RA、部分リソース再使用または完全リソース再使用、送信電力、セルサイズなど)に少なくとも部分的に基づいてIDを割り当てられる。
【0059】
図示のように、ネットワーク環境400は、専用アクセスポイントを含む少なくとも4つのネットワーク領域408A〜408Dを備える。専用アクセスポイントは、本明細書で説明するように、ワイヤレスインターフェースをモバイル事業者のネットワークに直接または間接的に与える、非マクロBSを含む。しかしながら、簡単のために、ネットワーク環境400の以下の説明では、そのようなアクセスポイントをHNBと呼ぶが、他のそのようなアクセスポイントが企図され、当業者であれば諒解するように、以下で与えるHNBに特有の機能の説明の代わりに、そのような他のアクセスポイントに適する機能の説明を使用できることを諒解されたい。
【0060】
図示の領域408A〜408Dは、UT404とのアクセス関係に応じて標示されている。したがって、領域408A〜408Dは、ホームHNB406Aを有する第1のホームPLMN領域408Aと、(ホームHNBを有しない)第1および第2の外部PLMN領域408B、408Cと、(ホームHNB406Bを有する)第2のホームPLMN領域408Dとを備える。ホームHNB406A、406Bは、ホームHNB406A、406Bの利用を許可された、CSGに記載されているUT(404)を備える(1つのそのようなUTはUT404である)。CSG内に含まれないUTには、制限されたネットワークアクセス/通信サービスのみが提供されるか、またはネットワークアクセス/通信サービスが提供されない。同様に、CSG内に含まれるUTは完全なネットワークアクセス/通信サービスを提供される。
【0061】
UT404は、ネットワーク環境400全体にわたって動いていくにつれて、マクロネットワークアクセスポイント402から通信サービスを取得する。しかしながら、UT404は、しばしばホームHNB406A、406Bから優遇的なサービス(たとえば、増加した帯域幅、増加したデータ転送速度、より高いサービス品質、低減された料金プランなど)を取得する。さらに、ホームHNB406A、406Bを利用することによって、マクロネットワーク負荷が低減される。したがって、可能な場合は、UT404がホームHNB406A、406Bからアクセスを取得することが有益である。
【0062】
レガシーネットワークパラメータの下で、UT404は、マクロBS402と実質的に同様の方法でホームHNB406A、406Bとインターフェースする。したがって、UT404は、最も強い信号を探索し、最も強いまたは最高品質の信号を与える、いずれかのBS(402、406A、406B)にキャンプし/アクセスを要求する。PLMN領域408A〜408Dの外部が専用アクセスポイントを備えるとき、マクロネットワークは、おそらく最良の信号を与え、典型的にはUT404によって選択される。しかしながら、UT404が、1つまたは複数のHNB(406A、406B)を備える領域(408A〜408D)に近位である場合、近くのHNBは遠くのマクロBS402よりもはるかに良好な信号特性を有する。したがって、UT404は、HNBを探索し、HNBにキャンプし、アクセスを要求する可能性が高くなる。HNBの展開は、典型的には、ホームHNBよりもはるかに多くの外部HNB(たとえば、UT404がCSG中に含まれない)を含むので、UT404は、最も強い近くの信号へのアクセスを試みる際に多数のアクセス拒否にさらされる。そのような結果は、著しい処理オーバーヘッドおよびUT404のバッテリ寿命の低減をもたらす。
【0063】
上記の問題を緩和するために、たとえば、事業者PLMN IDの中で一意である専用PLMN IDをHNBアクセスポイントのために予約する。専用PLMN IDがUT404に送信されると、UT404は、そのようなPLMN IDをブロードキャストするアクセスポイントへのアクセスまたはハンドオフを試みる。さらに、領域408A〜408Dは、固有の領域または登録エリアIDに関連付けられる。HNBワイヤレスサブスクリプションへの加入時に、UT404のユーザプロファイルは、ホームHNBが常駐する1つまたは複数のPLMN領域に関連付けられる。一般に、UT404が外部PLMN領域(406B、406C)内にあるとき、ネットワーク400は専用PLMN IDをUT404に送信せず、そのようなPLMN IDを備える信号は無視され、UT404にサービスを提供しない外部HNBへのオーバーヘッドシグナリングを低減する。しかしながら、UT404が(1つまたは複数の)ホームPLMN領域406A、406D内にあるとき、ネットワーク400は専用PLMN IDをUT404に送信する。したがって、ホームPLMN領域406A、406D内で、UT404は、HNB406A、406B、ならびにマクロネットワーク402を探索し、それにアクセスを要求する。
【0064】
いくつかの態様によれば、領域アクセスを与える方法はUT404の機能に基づく。たとえば、UT404が、HNB(406A、406B)とマクロネットワーク402とを区別するためにアクセスポイントIDを使用できることを加入者プロファイル情報が示す場合、専用PLMN IDをUT404に直接送信する。しかしながら、加入者プロファイル情報がそのような機能を示さない場合、専用PLMN IDが事業者のPLMN IDの等価物として送信される。したがって、レガシーUT(404)は、ホーム領域にあるときに、HNBをマクロBS(402)として扱い、HNBまたはマクロBS(402)のいずれかによってネットワークへのアクセスを試みる。
【0065】
主題の開示のさらなる態様によれば、ネットワーク400は、さらに、UT404が、マクロネットワークを介してHNBを見つけ、HNBにアクセスする可能性、またはその逆の可能性を高めるように構成されたパラメータを与える。したがって、UT404がホームPLMN領域408A、408D内にある場合、HNBに有利なパラメータを与える。一方、UT404が外部PLMN領域(408B、408C)内にあるか、または専用アクセスポイントを含む領域内にない場合、マクロBS(402)に有利なパラメータを与える。パラメータは、好適なアクセスポイントの位置を特定するのに必要な平均時間を減少させ、好適なアクセスポイントにキャンプする/サービスを要求する可能性を高め、および/または好適でないアクセスポイントに対する、そのような可能性を低めるように構成できる(たとえば、以下の図6参照)。
【0066】
主題の開示の少なくともいくつかの態様では、本明細書で説明するパラメータ化に加えて、UT404は、ホームPLMN領域408A、408D内でのホームHNB406A、406Bの検出を改善するように構成できる。一例では、UT404は、UT404へのネットワークアクセスを拒否するHNBのIDおよび/またはそのようなHNBの位置を(たとえば、GPS位置、最も近いマクロBSの位置などに基づいて)記録する。ID/位置は限定リストまたはブラックリスト中に含められる。どのHNBが限定されているかを「覚えている」ことによって、UT404は、限定リスト上のHNB IDへのシグナリングを回避して、シグナリングを低減し、バッテリ電力を節約する。上記に加えて、UT404は、UT404へのアクセスを可能にするホームHNB406A、406BのHNB IDおよび/または位置を記憶する。ホームHNB IDは優先リスト中に含めらる、ホームHNB IDを含む信号には、他の信号に勝る優先度を与えられる。したがって、ホームHNB IDを備える信号を受信するとき、またはホームHNBの位置に実質的に一致する位置にあるとき、(たとえば、本明細書で説明するように、ホームHNBからの信号が少なくとも低い相対しきい値を上回る限り)UT404は、ホームHNB406A、406Bにキャンプするかまたはアクセスを要求し、他のBSの信号を無視する。
【0067】
図5は、モバイルネットワークへの領域アクセスを与える例示的なシステム500のブロック図を示す。システム500は、リモート端末デバイスをコアモバイルネットワーク(たとえば、3GPPコアネットワーク)にワイヤレスに結合する、様々なタイプのアクセスポイントと基地局とを含む。領域アクセスは、端末デバイスの1つまたは複数のホーム領域に基づき、そのようなデバイスのアクセス機能に応じる。RAがサポートされる場合、デバイスの(1つまたは複数の)ホーム領域が取得され、サービングアクセスポイントが位置する領域と比較される。アクセスポイント領域とホーム領域が一致する場合、デバイスは、RAアクセスポイントの認識を可能にする情報を与える。さらに、特定のタイプのアクセスポイントを識別するか、または特定のタイプのアクセスポイントにキャンプする確率に重み付けするパラメータのセットをデバイスに与える。パラメータのセットは、好適なアクセスポイントまたはホームアクセスポイントを発見する可能性を高め、ならびに様々なタイプのアクセスポイントの間で負荷分散を行う。したがって、システム500はモバイル通信の効率を高めることができる。
【0068】
図示のように、システム500は1つまたは複数のBS502を備える。BS502は、リモートUT(図示せず)からアクセス要求を取得する登録モジュール504を備える。UTを識別する情報はアクセス要求から抽出でき、データ照会モジュール506に与えられる。データ照会モジュール506は、識別する情報を使用して、コアネットワーク512の構成要素から加入者プロファイル516を取得する。たとえば、データ照会モジュール506は、構成要素間プロトコル(たとえば、シグナリングシステム7[SS7]、モバイル応用部[MAP])を利用するシグナリングインターフェース508を使用して、ローカルネットワークレジストリおよび/またはデータストア510(たとえば、移動交換センター[MSC]/ビジター位置レジストリ[VLR]、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード[SGSN]など)と通信する。ローカルレジストリ510は、ホーム加入者レジストリ514(たとえば、HLR)に、UTを識別する情報に関連する加入者データ(516)を要求する。加入者プロファイル516は、ネットワーク間通信(たとえば、MAPインターフェース)を利用してローカルレジストリ510に与えられ、データ照会モジュール506に転送される。
【0069】
BS502が加入者プロファイル516を受信すると、領域ネットワークアクセスを実現するために、加入者プロファイル516からデータを抽出する。データ分析モジュール518は、アクセスポイントID、領域/ネットワークID情報およびサブスクリプションステータス情報、ならびにUTのアクセス機能(たとえば、UTがHNBアクセス、WiFiアクセス、WiMAXアクセス、マクロネットワークアクセスなどに対して構成および/または許可されるかどうか)を取得するために、加入者プロファイル516を解析する。一例として、サービスプロバイダのネットワークに関連するPLMN IDならびにHNBに関連する専用PLMN IDは、要求元UTがHNBアクセスに対して構成される場合、プロファイル516から抽出される。さらに、専用PLMN IDに関連するホーム領域IDも抽出される。要求に応答してネットワークアクセスをUTに与えるべきかどうかを判断するために、情報は登録モジュール504に与えられる。BS502がRA BSである場合、登録モジュール504は、さらに、要求元UTがBS502の利用を許されるかどうか判断するためにCSG522をチェックする。
【0070】
主題の開示のいくつかの態様では、BS502は、BS502が常駐する領域、および要求元UTの機能に基づいて、要求元UTにアクセスポイントID情報を与える選択的アクセスモジュール520を含む。選択的アクセスモジュール520は、たとえば、アクセスポイントタイプIDを加入者プロファイル516中に含まれるUTに与える。本明細書で説明するように、随意に、1つまたは複数のそのようなアクセスポイントタイプIDは、BS502がUTのホーム領域内にあるかどうか(プロファイル516で示される)に応じて省略できる。UTが1つまたは複数の専用アクセスポイントを備える領域内にある場合、選択的アクセスモジュール520は、さらに、UTが専用アクセスポイントIDに関連するアクセスポイントを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフする確率を上げるように構成されたパラメータのセットをUTに与える。代替的に、BS502が専用アクセスポイントタイプに関連する領域にない場合、UTがGAマクロBSを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフする確率を上げる、異なるパラメータのセットをUTに与える。少なくともいくつかの態様によれば、UTに与えられるパラメータのセットは、現在のネットワーク負荷に少なくとも部分的に基づく。したがって、たとえば、専用アクセスポイントに高い負荷がかかる場合、マクロBSに接続する確率を上げるパラメータをUTに送信する。同様に、マクロBSに高い負荷がかかり、UTが1つまたは複数の専用アクセスポイント(たとえば、WiMAX)に対して構成および/または許可される場合、専用アクセスポイントに接続する確率を上げるように構成されたパラメータのセットを代わりに与える。したがって、BS502は、異種タイプのそのようなアクセスポイントを備えるネットワークにおいて、様々なアクセスポイントの間の負荷分散に役立つことができる。
【0071】
図6は、ネットワークBS602によってUT604に送信される例示的なパラメータ化レコード606のブロック図である。パラメータ化レコード606は、BS602によってサービスされるワイヤレス通信ネットワークのセクタ内でBS602によってUT604にブロードキャストするか、あるいは、特にUT604またはそのようなUT(604)のグループにユニキャストする。主題の開示のいくつかの態様によれば、パラメータ化レコード606は、UT604が特定のタイプのネットワークアクセスポイント(602)を探索し、獲得し、および/またはそのネットワークアクセスポイント(602)にハンドオフする可能性に重み付けする、しきい値パラメータを与える。したがって、パラメータ化レコード606は、RA BSおよびGAマクロBSなどの異種アクセスタイプBS(602)を備えるネットワーク中で、UT(604)を1つまたは他のタイプのBSに向けるために利用される。好適なおよび/または好適でないBS(602)の選択は、セクタ負荷、UT機能、セクタ間干渉などに基づく。
【0072】
パラメータ化レコード606は、ワイヤレスアクセスネットワーク中でBS602および近接するBS(図示せず)の相対優先度を確立するHCSパラメータ608を備える。HCSパラメータ608は、UT604のデフォルト探索パラメータを変更するためにセル探索パラメータ612に結合される。したがって、たとえば、HCSパラメータ608は、相対優先度(たとえば、数値的スケールなどの量的優先度、または高、中、低もしくは他の相対的インジケータなどの質的優先度を備える)を、異なるアクセスタイプ、異なる再使用タイプ(たとえば、完全再使用、部分再使用など)、異なる送信電力(たとえば、50ワットのマクロセル、25ワットのマイクロセル、5ワットのピコセル、1ワットのフェムトセル、またはネットワークセルサイズと送信電力の何らかの他の適切な組合せ)、異なるアクセス技術(たとえば、ワイヤレスフィデリティー[WiFi]、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス[WiMAX]、認可されたセルラー無線周波数)など、またはそれらの組合せのBS(602)に与える。セル探索パラメータ612は、様々なタイプのBS(602)の1つまたは複数の最小しきい値を確立し、(1つまたは複数の)しきい値より下では、UT604はBSタイプの第1のセットを探索し、(1つまたは複数の)しきい値より上では、UT604はBSタイプの第2のセットを探索する。いくつかの態様では、BSタイプの(1つまたは複数の)セットはHCS優先度パラメータ608によって確立される。
【0073】
上記の一例として、HCSパラメータ608は、任意の適切なタイプのGA BSのための低優先度、部分再使用BS(たとえば、チャネルの帯域幅のすべてを使用する完全再使用BSよりも効率的である、チャネルの帯域幅一部分のみを使用するマイクロまたはピコセル)のための中優先度、およびHNBのための高優先度の3つの優先度を確立する。セル探索パラメータ612は、次いで(たとえば、GAマクロセルBSなどの)低優先度BSのための高い最小しきい値、中優先度BSのための中程度の最小しきい値、および高優先度BSのための低い最小しきい値を確立する。そのような場合では、UT604がサービスされるかまたはHNB上にキャンプしている場合、HNBの信号が低い最小しきい値を満たす限り、UT604は、他のBSを探索しないか、または随意に他の高優先度BS(たとえば、他のHNB)をのみ探索する。しかしながら、UT604が中優先度の部分再使用BSによってサービスされる場合、部分再使用BSの信号が中程度の最小しきい値を満たす限り、UT604は、高優先度BSをのみ探索するか、または随意にサービング部分再使用BSよりも良い信号を有する他の中優先度BSを探索する。サービングBSが低優先度BSである場合、信号強度が高い最小しきい値を満たすならば、UT604は高または中優先度BSを探索し、信号強度が高い最小しきい値を満たさないならば、任意の他の適切なBSを探索することになる。WCDMAネットワークにおけるHCSパラメータ608およびセル探索パラメータ612の具体例は、それぞれHCS_PRIOパラメータおよびSsearchHCSパラメータである。ただし、主題の開示はWCDMAネットワークおよびパラメータに限定されないことを諒解されたい。そうではなく、3GPP LTE、UMB、WiMAX、UMTSなど、類似したBS優先度および/または探索パラメータを有する他の適切なワイヤレスネットワークシステムは、主題の開示の一部として企図される。
【0074】
パラメータ化レコード606はまた、UT604のいくつかの機能を含むUEアクセスタイプ610パラメータを含む。機能は、UT604から、またはネットワーク事業者のHLR、または他の適切なネットワークデータソースから取得することができる。さらに、UEアクセスタイプ610は、様々なUT機能に対して構成され、パラメータ化レコード606中に含まれる、パラメータ608、612、614、616、618の複数のセットのうちの1つを選択する、選択的パラメータ化フラグとして利用される。したがって、前述の例を続けると、UT604のUEアクセスタイプがGAマクロネットワークのみである場合、前述の例に記載したパラメータの代わりに、HCSパラメータ608とセル探索パラメータ612の異なるセットがUT604に与えられ、および/またはUT604によって選択される。たとえば、HCSパラメータ608は、GAマクロBSに高い優先度を与え、RA BSに低い優先度を与える。さらに、セル探索パラメータ612は、RA BSには高い最小しきい値を確立し、UT604が、RA BSによってサービスされるときに、そのようなBSを無視するか、または他のBSを探索する可能性を高め、GA BSには低い最小しきい値を確立する。異なるUT機能と相関する他の適切な優先度および探索パラメータ構成が存在することがあることを諒解されたい。たとえば、異なるパラメータのセットがマルチモードWiFi/セルラーUT(604)のために確立されて、WiFiアクセスポイント、セルラーアクセスポイント、または両方の優先度を確立し、他のアクセスポイントタイプ(たとえば、WiMAX)と比較される。
【0075】
上記のパラメータに加えて、パラメータ化レコード606は、周波数探索パラメータ614と、モバイル選択パラメータ616と、近接セルパラメータ618とを備える。WCDMAの文脈における上記のパラメータの例には、SINTERSEARCHパラメータ(たとえば、ネットワークの異なる利用可能な周波数チャネル間で探索する)、SINTRASEARCHパラメータ(たとえば、周波数チャネル内で探索する)、ならびにQhyst1およびQoffset1S,N(たとえば、別のBSにハンドオフするかまたは別のBSをアクティブなハンドオーバセットに追加するかどうかを判断する)がある。上記と同様の方式で、周波数探索パラメータ614、モバイルセル選択パラメータ616および近接セル選択パラメータ618を、HCS優先度タイプごとに変動する最小しきい値とともに確立する。さらに、好適なおよび好適でないパラメータ614、616、618のセットをUEアクセスタイプ610に応じて与える。このようにして、たとえば、UT604がRA対応である場合、パラメータ614、616、618は、HNBなどのRA BSには低い最小しきい値を確立し、他のタイプのBSには中程度のおよび/または高い最小しきい値を確立する。そのような場合には、UT604は、周波数チャネル内および周波数チャネル間で探索し、RA BSにハンドオフする可能性が高く、RA BSにキャンプし/RA BSによってサービスされるままである可能性が高い。
【0076】
図7に、主題の開示の態様による、BS702と1つまたは複数のUT704(たとえば、モバイルデバイス)とを備える例示的なシステム700のブロック図を示す。BS702は、本明細書で説明するように、異種タイプのモバイルネットワークアクセスポイントへの選択的アクセスを与えるように構成される。そのようなタイプのアクセスポイントを識別し、区別するように構成されたUT704では、そのようなアクセスポイントによって開始された信号の受入れを可能にするために、適切なタイプのアクセスポイントの(1つまたは複数の)IDがUT704に送信される。UT704が種々のタイプのアクセスポイントを識別および/または区別するように構成されていない場合、アクセスポイントIDをマクロネットワークIDの等価物として確立し、それによって、UT704は、あたかもそれらがマクロネットワークBSであるかのように、アクセスポイントIDを備える信号を受け入れることができる。本開示の他の態様では、本明細書で説明するように、アクセスポイントタイプに応じて探索および/またはアクセス優先度に重み付けするためのパラメータ化(parameterization) がUT704に送信される。そのようなパラメータ化は、UT704が1つのタイプのアクセスポイントを発見/アクセスする可能性を高め、またはUT704が第2のタイプのアクセスポイントを発見/アクセスする可能性を低める。いくつかの態様では、与えられるパラメータはUT704の機能に基づく。
【0077】
BS702(たとえば、アクセスポイント、...)は、1つまたは複数のUT704から1つまたは複数の受信アンテナ706を介して(1つまたは複数の)信号および無線(OTA)メッセージを受信する受信機710と、変調器730によって与えられたコード化/被変調OTA信号およびメッセージを1つまたは複数のUT704に(1つまたは複数の)送信アンテナ708を介して送信する送信機732とを備える。受信機710は、受信アンテナ706から情報を受信し、さらに、(1つまたは複数の)UT704によって送信されたアップリンクデータを受信する信号受信者(図示せず)を備える。さらに、受信機710は、受信した情報を復調する復調器712に動作可能に連結される。復調されたシンボルはプロセッサ714によって分析される。プロセッサ714はメモリ716に結合され、このメモリ716は、基地局702によって提供される機能に関係する情報を記憶する。一例では、記憶される情報は、様々なアクセスポイントIDを取得すること、およびそのようなIDをUT704に与えること、および/または1つまたは複数のそのようなIDをマクロネットワークIDの等価物として確立することに対するルールを備える。さらに、記憶される情報は、好適なおよび好適でないBS(702)を確立するように構成されたパラメータのセットを備える。特に、記憶される情報は、本明細書で説明するように、GA BSに対してRA BSを優先させるHCSを確立し、相対優先度を設定するためにUT704のRA機能を使用するパラメータを備える。
【0078】
さらに、プロセッサ714は、UT704からアクセス要求を取得する登録モジュール722に結合される。登録モジュール722は、要求元UT(704)を識別するデータを取得し、そのような情報をデータ照会モジュール718に与える。データ照会モジュールは、識別データを使用して、モバイルコアネットワークからシグナリングインターフェース728を介して加入者プロファイル情報を取得する。取得すると、分析モジュール720は、本明細書で説明するように、UT機能、適切なアクセスポイントタイプID、領域アクセスID情報、および同様の情報を抽出する。そのような情報に基づいて、および随意に、要求元UT(704)がBS702に関連するCSG中に含まれるかどうかに基づいて、登録モジュール722は、要求元UT(704)へのアクセスを与えるべきかどうかを判断する。
【0079】
上記に加えて、BS702は選択的アクセスモジュール726を含む。選択的アクセスモジュール726は、UT704がRA BSを取得し、RA BSにアクセスする確率を上げるか、またはUT704がRA BSのほうを優先してGA BSにアクセスする確率を下げるUTパラメータのセットを確立し、送信する。さらに、BS702は限定モジュール724を備える。限定モジュール724は、RA BS環境においてUT704のオーバーヘッドシグナリングの低減を可能にする。たとえば、登録モジュール722が(たとえば、BS702はRA BSであり、要求元UTはBS702に関連するCSG中に含まれないので)要求元UT(704)からのアクセス要求を拒否する場合、そのようなUT(704)は他の近くのBSとの接続を直ちに試みる。RA BSの稠密な展開では、そのような結果は、最終的に拒否される多数の要求をもたらし、要求元UT(704)のバッテリ電力を著しく消耗させることがある。したがって、登録モジュール722が要求を拒否した場合、限定モジュール724は遅延パラメータをUTに提出する。遅延パラメータは、遅延期間の間、BS702と共通のアクセスポイントID(たとえば、共通のPLMN ID、または共通の予約済みPLMN ID)を有するアクセスポイントを無視することをUTに要求する。随意に、選択的アクセスモジュール726はまた、要求元UT(704)が、BS702とは異なるアクセスポイントIDを有するアクセスポイントを探索する確率を上げるパラメータ化セットを提出する。したがって、要求元UTは、非RA BSにアクセスする可能性が高まり、外部RA BSへの無駄なオーバーヘッドシグナリングが著しく低減される。
【0080】
図8は、BS804とインターフェースするように構成されるUT(たとえば、モバイルデバイス)802を備える例示的なシステム800のブロック図を示す。UT802は、ワイヤレスネットワークの1つまたは複数のそのようなBS804(たとえば、アクセスポイント)にワイヤレスに結合するように構成される。したがって、たとえば、UT802は、当技術分野で知られているように、FLチャネル上でBS804からOTA信号を受信し、RLチャネル上でOTA信号およびメッセージで応答する。さらに、UT802は、BS804からアクセスポイントIDを取得し、アクセスポイントIDは、UT802がインターフェースするように構成および/または許可されるアクセスポイントのタイプを識別する。いくつかの態様では、アクセスポイントIDは、UT802がワイヤレス通信において使用するように構成された事業者のマクロネットワークIDの等価物として確立される。代替的に、または追加として、UT802は、BS804によって送信されるBS探索およびアクセスパラメータ化を取得する。パラメータ化は、本明細書で説明するように、BS804および近接するBS(図示せず)のタイプ(たとえば、送信電力、アクセスタイプ、再使用タイプ)に基づき、および随意でUT802のアクセス機能に基づく。
【0081】
UT802は、信号を受信する少なくとも1つのアンテナ806(たとえば、入力インターフェースを備える送信受信機、またはそのような受信機のグループ)と、受信信号に対して典型的な動作(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバートなど)を行う(1つまたは複数の)受信機808とを含む。少なくともいくつかの態様によれば、(1つまたは複数の)プロセッサ812は、復調器810から受信された信号の部分を選択的に分析し、選択された基地局(804)または基地局のタイプに関連する同期および/または制御情報を取得する。一般に、変調器832によって与えられた被変調シンボルをワイヤレスで送信するアンテナ806および送信機834(トランシーバと総称される)は、(1つまたは複数の)基地局804とのワイヤレスデータ交換を可能にするように構成される。
【0082】
アンテナ806および(1つまたは複数の)受信機808はまた、受信シンボルを復調し、復調されたシンボルを評価のために(1つまたは複数の)プロセッサ812に供給する復調器810に結合される。(1つまたは複数の)プロセッサ812は、UT802の1つまたは複数の構成要素(806、808、810、814、816、818、820、822、824、826、828)を制御および/または参照することを諒解されたい。さらに、(1つまたは複数の)プロセッサ812は、UT802の機能を実行することに関連する情報または制御を備える1つまたは複数のモジュール、アプリケーション、エンジンなど(816、818、822、824、826、828)を実行する。たとえば、そのような機能は、本明細書で説明するように、BS804に関連する事業者のPLMN ID、BS804の識別ID、専用ネットワークアクセスポイント(たとえば、HNB、WiFiアクセスポイント、WiMAXアクセスポイントなど)の固有のIDに関して受信したワイヤレス信号を走査すること、好適でないBSタイプに勝る好適なBSタイプを確立し、識別するために探索および/またはアクセスパラメータ化を使用すること、あるいは同様の動作を含む。
【0083】
UT802はさらに、(1つまたは複数の)プロセッサ812に動作可能に結合されたメモリ814を含む。メモリ814は、送信、受信などすべきデータと、リモートデバイス(804)とのワイヤレス通信を行うのに適した命令(820)とを記憶する。さらに、メモリ814は、上記の(1つまたは複数の)プロセッサ812によって実行されるモジュール、アプリケーション、エンジンなど(816、818、822、824、826、828)を記憶する。
【0084】
上記に加えて、プロセッサ812およびメモリ814は、ネットワークアクセス要求を生成し、BS804に提出するように構成されたアクセスモジュール818に結合される。さらに、UT802は、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連するIDを取得する信号プロセッサ816を備える。そのようなIDは、アクセスタイプ、再使用タイプ、送信電力、セルサイズなど、またはそれらの組合せを含むタイプに応じて、選択されたアクセスポイントを区別する。IDは、アクセスモジュール818によって提出されるアクセス要求の承認を条件としてUT802に与える。そのような場合には、IDは、そのようなBS(804)にアクセスするために利用されるパイロットおよび/または捕捉データ中でIDを送信するBS(804)への後続のアクセス要求においてアクセスモジュール818によって提出される。少なくとも1つの態様では、アクセスモジュール818は、BS804によって送信されたセルID(たとえば、追跡エリア[TA])がRAセルIDであるかGAセルIDであるかを識別するデータについて、解析モジュール830に受信したワイヤレス信号を走査するように要求する。セルIDがRA IDである場合、アクセスモジュール818は、セルIDがホームHNBなどのホームRA BSに関連するかどうか、または、タイミングモジュール826によって課される、RA BSへのアクセスを限定する遅延時間が実施されているかどうかに基づいて、アクセス要求をBS804に提出することを決定する(下記参照)。
【0085】
上記に対してさらに、UT802は、BS804のアクセスポイントIDをメモリ814に記憶されたホーム領域IDのセットに対して照合するフィルタリングモジュール820を備える。ホーム領域IDは、加入ベースのサービスまたは好適なアクセスサービスをUT802に与える1つまたは複数の地理的領域またはネットワーク領域を識別する。適切なホーム領域IDが識別された場合、フィルタリングモジュール820は、そのようなアクセスポイントIDを好適または高優先度BSとして送信するBS(804)を確立する。アクセスモジュール818は、次いで、それより下ではアクセス要求がそのようなBSに提出されるしきい値を上げる。いくつかの態様では、フィルタリングモジュール820は、事業者のPLMN ID、または事業者に関連する同様の識別子の等価物としてアクセスポイントIDを確立する。等価IDは、アクセスモジュール818が、そのようなIDを利用するアクセスポイントを事業者によって管理されるマクロBSと実質的に同様の方法で扱うことを可能にする。
【0086】
1つまたは複数の他の態様では、UT802は、BS(804)へのアクセス履歴を記録する接続性追跡モジュール822を備える。そして、たとえば、接続性追跡モジュール822は、セルIDまたはアクセス要求を承認するアクセスポイントの位置データを記録する。位置データおよび/またはアクセス位置データは、UT802が位置する登録エリアIDまたはアクセスエリアIDを参照するか、あるいは、地理的位置特定デバイス(たとえば、GPS)、または位置を判断するための他の適切なデバイスを含む位置追跡モジュール828によって与えられる。アクセス位置または位置は、好適アクセスポイントまたは高優先度アクセスポイントとして確立されるホームアクセスポイントと相関される。代替的に、または追加として、接続性追跡モジュール822は、アクセス要求を拒否するアクセスポイントのセルIDまたはアクセス位置データを記録する。そのような場合には、セルID/アクセス位置は外部アクセスポイントと相関され、ブラックリストに載せられる。ブラックリストに載せられたセルID/アクセス位置は、アクセス要求を開始すべきかどうかを判断するとき、アクセスモジュール818によって無視される。上記に加えて、アクセス要求が拒否された場合、タイミングモジュール826は、UT802へのアクセスを拒否するBSと共通のアクセスポイントIDを共用するアクセスポイントへの後続のシグナリングに遅延時間を課す。遅延時間は、たとえば、外部HNBへの冗長または無駄なシグナリングを回避することに役立つ。
【0087】
上述のシステムは、いくつかの構成要素、モジュールおよび/または通信インターフェースの間の相互作用に関して説明された。そのようなシステムおよび構成要素/モジュール/インターフェースは、本明細書中で指定された構成要素もしくは下位構成要素、指定された構成要素もしくは下位構成要素の一部、および/または追加の構成要素を含むことができることを諒解されたい。たとえば、システムは、HNB210、インターネット240、コアネットワーク502、およびUT802、またはこれらおよび他の構成要素の様々な組合せを含むことができる。下位構成要素は、親構成要素内に含まれるのではなく、他の構成要素に通信可能に結合された構成要素として実装することもできる。さらに、1つまたは複数の構成要素を組み合わせて、集約機能を提供する単一の構成要素にすることができることに留意されたい。たとえば、データ照会モジュール506は、単一の構成要素によって加入者プロファイル情報を照会し、その情報を分析することを可能にするためにデータ分析モジュール518を含むことができ、またその逆も同様である。構成要素はまた、特に本明細書に記載されていないが当業者に知られている1つまたは複数の他の構成要素と相互作用することもできる。
【0088】
さらに、諒解されるように、開示した上記のシステムおよび下記の方法の様々な部分は、人工知能、または知識ベースもしくはルールベースの構成要素、下位構成要素、プロセス、手段、方法、または機構(たとえば、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、エキスパートシステム、ベイズの信念ネットワーク(Bayesian belief networks)、ファジー論理、データ融合エンジン、クラシファイヤなど)を含むか、またはそれらからなる。そのような構成要素は、特に、および本明細書ですでに説明したものに加えて、システムおよび方法の部分をより適応的ならびに効率的で知的にするために、それによって実行されるいくつかの機構またはプロセスを自動化することができる。
【0089】
上記で説明した例示的なシステムに鑑みて、開示する主題に従って実施できる方法は、図9〜図12のフローチャートを参照すればより良く諒解されよう。説明を簡単にするために、方法を一連のブロックとして図示および説明したが、いくつかのブロックは本明細書で図示および説明したブロックとは異なる順序で、および/または他のブロックと同時に行うことができるので、主張する主題はブロックの順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。さらに、以下で説明する方法を実施するために、図示されたすべてのブロックが必要とされるわけではない。さらに、以下および本明細書の全体にわたって開示する方法は、そのような方法をコンピュータに移送および転送することを可能にする製造品に記憶することが可能であることをさらに諒解されたい。使用する製造品という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリアに関連するデバイス、または記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0090】
図9は、主題の開示のいくつかの態様による、選択されたカテゴリのBSへの領域アクセスを与えるための例示的な方法900のフローチャートを示す。方法900は、902において、UTに関係する加入者プロファイル情報を取得する。加入者プロファイル情報は、UTに関連する(たとえば、ワイヤレスサービスをUTに与える)ネットワーク事業者によって維持されるネットワーク構成要素から取得される。さらに、プロファイル情報は、UTのアクセス機能(たとえば、本明細書で説明するように、UTが、RA BSにアクセスするように構成/許可されるか、またはWiFi、HNB、WiMAX、または他のそのようなアクセスポイントなど、専用アクセスポイントにアクセスするように構成されるか)、UTに関連するネットワーク事業者のPLMN ID、専用アクセスポイントに関連するアクセスポイントID、登録エリアID情報、ホームセルID、サブスクリプションステータスなどを含む。
【0091】
904において、方法900はプロファイル情報からネットワーク領域を表すデータを抽出する。一例として、ネットワーク領域は、エリア限定ローミングをサポートする領域ゾーンコードなどの領域サブスクリプションデータを備える。他の例では、ネットワーク領域は、ネットワークの登録エリア識別子、TAI、LAIまたはRAIを備える。さらに他の例では、ネットワーク領域は、固有の地理的および/または政治的な境界(たとえば、市町村、郡区、住宅地区、郡、州、省など)に割り当てられた適切な識別子(たとえば、番号)に基づく。906において、方法900は、ネットワーク領域を、UTにサービスするセルまたは近接するセルなど、ワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較する。908において、方法900は、ネットワーク領域がセルのネットワーク領域に一致する場合、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連するIDをUTに提出する。いくつかの態様では、選択されたアクセスポイントは、ネットワーク領域内に位置する専用アクセスポイント(たとえば、HNB)であり、それによって、UTがネットワーク領域内にある場合、そのようなアクセスポイントとの通信を可能とする。UTがネットワーク領域内にあるときにアクセスポイントIDを提出することによって、UTは、領域内にある間に、そのような選択されたアクセスポイント、またはいくつかの例では好適なアクセスポイントが発見されうることを推論する。
【0092】
図10は、異種カテゴリのBSの稠密な展開の中でユーザ端末のシグナリングの低減を可能にするための例示的な方法1000のフローチャートを示す。以下で説明するように、方法1000は、特にそのような端末が利用可能なBSのサブセットのみにアクセスするように構成または許可される場合、モバイル効率を改善することができる。1002において、方法1000は、モバイルネットワークにアクセスするか、またはネットワークから音声またはデータサービスを取得する要求を備えるワイヤレス信号を取得する。1004において、方法1000は、アクセス要求から要求元UTのIDを取得する。1006において、方法1000は、要求元UTに関連する1つまたは複数のホーム領域を指定する加入者プロファイル情報を取得する。1008において、方法1000は、要求を受信したセルが、加入者プロファイル情報で指定された(1つまたは複数の)ホーム領域に一致するかどうかを決定する。セルが(1つまたは複数の)ホーム領域に一致する場合、方法1000は1014に進む。他の場合、方法1000は1010に進む。
【0093】
1010において、方法1000は事業者PLMN IDを要求元UTに提出する。PLMN IDは、事業者のネットワークへのアクセスを与えるマクロネットワークBSへのアクセスを可能にする。1012において、方法1000は、事業者に有利なパラメータを要求元UTに送信する。そのようなパラメータは、UTがマクロネットワークBSを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフする可能性を高めるか、またはUTがマクロネットワークBS以外のBSを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフする可能性を低める。したがって、UTが、関連するホーム領域外にあるとき、方法1000は、UTをマクロネットワークに向けて、非マクロBSへのシグナリングを緩和するかまたはなくすことができる。
【0094】
1014において、方法1000は予約済みPLMN IDを事業者のPLMN IDの等価物として送信する。予約済みPLMN IDは、UTが利用するように許可され、構成された(1つまたは複数の)ホーム領域内に含まれる選択アクセスポイントに関連付けられる。予約済みPLMN IDを事業者のPLMN IDの等価物として確立することによって、選択アクセスポイントは事業者によって維持されるマクロBSと実質的に同様に扱われうる。したがって、UTが選択アクセスポイントをマクロBSと明確に区別できない場合でも、方法1000は、そのような選択アクセスポイントへのアクセスを可能とする。
【0095】
1016において、方法1000は、予約済みPLMN IDに関連する選択されたアクセスポイントに有利なパラメータをUTに送信する。そのようなパラメータは、UTが予約済みPLMN IDに関連するアクセスポイントを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフする可能性を高めるか、または、UTが予約済みPLMN IDに関連しないアクセスポイントを探索し、それにアクセスおよび/またはハンドオフする可能性を低める。したがって、パラメータは、マクロネットワーク上の端末の負荷を低減し、および/または、UTが予約済みPLMN IDに関連するホームまたは好適アクセスポイントの位置をより効率的に特定できる。
【0096】
方法1000は、(たとえば、UTからアクセス要求を受信したセルがRA BSである場合)随意に参照番号1018〜1024に進む。1018において、方法1000はUTのモバイルIDを受信セルに関連するCSGと比較する。1020において、モバイルIDがCSG中に含まれるIDに一致するかどうかに関する決定を行う。一致が発見された場合、方法1000は1024に進み、セルへのアクセスを許可する。さもなければ、一致が発見されない場合、方法1000は1022に進み、セルへのアクセスを拒否する。アクセスは方法1000によって拒否される場合があるが、UTがホームRA BSを識別する可能性を高めることを諒解されたい。特に、参照番号1014および1016において、それぞれ予約済みPLMN IDおよびRA BSに有利なネットワークパラメータを送信することによって、UTは、他のタイプのBSよりもRA BSにシグナリングする可能性が高くなり、ホームRA BSの位置を特定するのに必要な時間を潜在的に低減することができる。したがって、多くの状況において、方法1000により、モバイルアクセスをより効率的にし、シグナリングオーバーヘッドを低減することができる。
【0097】
図11に、好適なネットワークアクセスポイントを介してネットワークアクセスを改善するための例示的な方法1100のフローチャートを示す。1102において、方法1100はワイヤレスネットワークのアクセスポイントにシグナリングする。いくつかの態様では、シグナリングはアクセスポイントへのネットワークアクセス要求を備える。さらに、追加の態様によれば、アクセス要求は要求元デバイスのIDを含む。1104において、方法1100は、ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連するIDを取得する。そのようなIDは、選択されたアクセスポイントをタイプ(たとえば、アクセスタイプ、再使用タイプ、送信電力、セルサイズなど)に応じて他のネットワークアクセスポイントと区別するために利用される。さらに、1つまたは複数の特定の態様によれば、IDは、ネットワークアクセス要求を受信したセルによって、そのような要求の承認を条件として与えられる。
【0098】
1106において、方法1100は、選択されたアクセスポイントのうちの少なくとも1つを介したワイヤレスネットワークへのアクセスを可能にするためにIDを使用する。いくつかの態様では、IDを利用して、選択されたアクセスポイントのうちの1つを他のタイプのアクセスポイントと区別する。ワイヤレスネットワークに接続するために選択されたアクセスポイントの利用を続けるべきかどうかの決定は、そのような区別に少なくとも部分的に基づく。さらに、IDを使用して潜在的なアクセスポイントをフィルタ処理することにより、好適アクセスポイントを発見する確率を上げることができる。他の態様では、IDを使用して潜在的なアクセスポイントをフィルタ処理することにより、異種タイプのアクセスポイントの間の負荷分散を改善することができる。したがって、本明細書で説明するように、異種タイプのネットワークアクセスポイントを備えるワイヤレスネットワーク環境において、モバイル効率を改善することができる。
【0099】
図12は、主題の開示の特定の態様による、稠密なアクセスポイント展開においてシグナリングオーバーヘッドの低減を可能にするための例示的な方法1200のフローチャートである。1202において、方法1200はネットワークアクセスポイントにシグナリングする(たとえば、そのような信号はネットワークアクセス要求を備える)。1204において、方法1200は、信号に応答して領域/ネットワークIDを受信する。領域/ネットワークIDは、随意に、ネットワークアクセス要求の承認を条件として受信される。1206において、方法1200は、領域/ネットワークIDをUTに関連したホーム領域IDのセットと比較する。1208において、方法1200は、領域/ネットワークIDがホーム領域IDに一致する場合、領域/ネットワークIDに関連する専用アクセスポイント(たとえば、HNB、WiFi、WiMAXなど)を介してワイヤレスネットワークにアクセスする。1210において、方法1200は、ネットワークへのアクセスを承認または拒否する専用アクセスポイントのセルIDを追跡し、分類する。いくつかの態様では、そのような追跡はアクセスポイントがRA BSであることを条件とする。1212において、方法1200は、アクセス要求が拒否された場合、専用アクセスポイントに対して遅延期間を実行する。1214において、方法1200は、アクセス要求が拒否された場合、非RAアクセスポイントによって少なくとも部分的に使用されるアクセス周波数に切り替える。1216において、方法1200は、アクセス要求の承認または拒否に応じて要求元デバイス(たとえば、UT)の位置を追跡する。位置は、要求が承認または拒否されたかどうかに基づいて、それぞれ承認しているかまたは限定している専用アクセスポイントに相関される。1218において、方法1200は、領域内に位置するマクロBSと比較して領域/ネットワークIDに関連する専用アクセスポイントにアクセスまたはハンドオフする可能性に重み付けするパラメータセットを取得する。したがって、たとえば、アクセス要求が拒否された場合、パラメータは、マクロBSにアクセスする/ハンドオフする可能性を高めることができる。さもなければ、アクセス要求が成功した場合、パラメータは、領域/ネットワークIDに関連する専用アクセスポイントにアクセスする/ハンドオフする可能性を高めることができる。
【0100】
図13および図14に、本明細書で説明するように、それぞれモバイルネットワークの専用アクセスポイントへのリモートデバイスのアクセスを可能にし、アクセスを実装する例示的なシステム1300、1400のブロック図を示す。たとえば、システム1300、1400は、少なくとも部分的にワイヤレス通信ネットワーク内に、および/またはノード、基地局、アクセスポイント、ユーザ端末、モバイルインターフェースカードに結合されたパーソナルコンピュータなどの送信機内に常駐する。システム1300、1400は機能ブロックを含むように表されており、その機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表すものであることを諒解されたい。
【0101】
システム1300は、ワイヤレスネットワークの専用アクセスポイントへのUTアクセスを可能にし、専用アクセスポイントとマクロBSの混合展開においてオーバーヘッドシグナリングを低減することができる。システム1300は、UTに関連する加入者プロファイル情報を取得するための手段1302を備える。そのような手段1302は、UTからワイヤレス信号を取得するトランシーバ、ならびにプロファイル情報を識別し、抽出するために信号をパースすることができる信号プロセッサを備える。他の例では、手段1302は、コアモバイルネットワークの構成要素と通信するシグナリングインターフェースを使用するデータ照会手段を備える。照会手段は、ワイヤレスサービスをUTに提供するネットワーク事業者によって維持されるHLR、または類似した構成要素からプロファイル情報を取得する。
【0102】
上記に加えて、システム1300は、加入者プロファイルからネットワーク領域ID(たとえば、登録エリア識別子)を抽出するための手段1304を備える。特に、本明細書で説明するように、手段1304は、あるタイプの専用ネットワークアクセスポイント用に予約されたPLMN IDのプロファイルを解析する。登録エリアIDは、そのような専用アクセスポイントの選択されたグループが位置する領域を示す。ネットワーク登録エリアIDをセルIDと比較するための手段1306は、システム1300に関連するセルがネットワーク登録エリアIDに一致するかどうかを決定する。そうであれば、登録エリアIDを提出するための手段1308は、識別された領域内で専用アクセスポイントにアクセスすることを可能にするために、そのようなIDをUTに送信する。いくつかの態様では、手段1308は、さらに、加入者プロファイルから取得された予約済みPLMN IDを事業者のPLMN IDと同等と考えることができる。したがって、UTは、事業者のマクロBSを用いて実行されるのと実質的に同様の方法で専用アクセスポイントとインターフェースすることができる。
【0103】
システム1400は、モバイルネットワークの専用アクセスポイントへの領域アクセスを与える。システム1400は、ネットワークの適切なアクセスポイントにネットワークアクセス要求を提出するための手段1402を備える。手段1402は、たとえば、そのようなアクセスポイントとワイヤレスに通信するように構成されたワイヤレストランシーバを備える。さらに、選択されたアクセスポイントのネットワークIDを取得するための手段1404は、アクセス要求に応答して受信されたデータを分析する。特に、手段1404は、そのような情報が応答中に含まれる場合、アクセスポイントがRAアクセスポイントかGAアクセスポイントかを決定し、事業者のPLMN IDを決定し、1つまたは複数の登録エリアIDを決定し、特定のタイプのアクセスポイント用に予約された1つまたは複数の専用アクセスポイントIDを決定する。上記に加えて、システム1400は、モバイルネットワークにアクセスする際に受信した情報を使用するための手段1406を備える。特に、手段1406は、登録エリアIDが、アクセスポイントが位置する領域に一致する場合、専用アクセスポイントIDを利用する。そのような場合、手段1406は、専用アクセスポイントIDを使用して、システム1400によって取得されたワイヤレス信号をフィルタ処理する。フィルタリングは、モバイルネットワークに接続するための好適なタイプのアクセスポイントを決定するために利用され、ネットワーク負荷の改善および/または好適なタイプのアクセスポイントによって提供される有利なサービスもしくは料金プランの利用を可能にする。
【0104】
以上の説明は、請求する主題の態様の例を含む。もちろん、請求する主題について説明する目的で構成要素または方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは不可能であるが、開示した主題の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを、当業者なら認識できよう。したがって、開示した主題は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語は、そのような用語が、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語が請求項において移行語として使用されるときの解釈と同様に包括的なものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスネットワークにおいて領域アクセスを与える方法であって、
ユーザ端末(UT)に関係する加入者プロファイル情報を取得することと;
前記情報からネットワーク領域を表すデータを抽出することと;
前記ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較することと;
前記ネットワーク領域が前記セルのネットワーク領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子を前記UTに提出することと;
を備える方法。
【請求項2】
前記識別子を、前記UTに関連するネットワーク事業者のパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)識別子(ID)の等価物として与えることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別子は前記選択されたアクセスポイントに関連する専用PLMN IDであり、前記選択されたアクセスポイントはホームノードB(HNB)である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UTからネットワークアクセス要求を受信した時に前記加入者プロファイル情報を取得することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UTが前記セルを介して前記ワイヤレスネットワークにアクセスすることを許可されるかどうかを確認するために、前記セルの限定加入者グループ(CSG)を使用することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記UTが前記セルへのアクセスを許可されない場合、前記UTへのネットワークアクセスを拒否することと、遅延期間の間、前記識別子に関連するアクセスポイントを無視することを前記UTに要求する遅延パラメータを前記UTに提出することとをさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワーク領域を表すデータを抽出することは、前記UTに関連する領域サブスクリプションデータ(RSD)を取得することをさらに備え、前記RSDは前記選択されたアクセスポイントを識別する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワーク領域を表すデータを抽出することは、エリア限定ローミングをサポートする領域ゾーンコード(RZC)を取得することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記UTが前記選択されたアクセスポイントのうちの少なくとも1つからのサービスを可能にするアクティブなサブスクリプションに関連することを確認することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記UTが前記選択されたアクセスポイントのうちの少なくとも1つを探索し、それにアクセスまたはハンドオフする可能性を高めるか、あるいは前記UTが前記選択されたアクセスポイントとは異なるタイプのアクセスポイントを探索し、それにアクセスまたはハンドオフする可能性を低めるパラメータ化セットを提出することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
事業者のコアネットワークへのシグナリングインターフェースを介して前記加入者プロファイル情報を取得することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレスネットワークへの選択的な領域アクセスを与える装置であって、
ユーザ端末(UT)に関係する加入者プロファイル情報を取得する照会モジュールと;
前記情報からネットワーク領域を表すデータを抽出し、前記抽出されたネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較する分析モジュールと;
前記ネットワーク領域が前記セルのネットワーク領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子を前記UTに提出する通信プロセッサと;
を備える装置。
【請求項13】
前記通信プロセッサは、前記識別子を前記UTに関連するネットワーク事業者のパブリックランドモバイルネットワーク識別子(PLMN ID)の等価物として確立する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記選択されたアクセスポイントは、ホームノードB(HNB)ネットワーク、部分再使用ネットワーク、サブマクロ電力ネットワークまたはサブマクロセルネットワークを備え;
前記識別子は、それぞれ前記HNB、部分再使用、サブマクロ電力またはサブマクロセルネットワークのアクセスポイント用に予約されたPLMN IDである;
請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記UTによって開始されたワイヤレス信号中に含まれるアクセス要求から前記UTのIDを抽出し、前記加入者プロファイル情報を取得するために前記IDを前記照会モジュールに提出する登録モジュールをさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記登録モジュールは、前記UTの前記IDを前記セルに関連するCSGと比較することによって、前記UTが前記セルからサービスを取得することを許可されるかどうかを確認する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記登録モジュールは、前記UTが前記選択されたアクセスポイントに関係するアクティブなサブスクリプションに関連するかどうかを確認する、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記UTが前記セルへのアクセスを許可されない場合、遅延パラメータを前記UTに提出する限定モジュールをさらに備え、前記遅延パラメータは、遅延期間の間、前記識別子に関連するアクセスポイントを無視することを前記UTに要求する、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記分析モジュールは、前記加入者プロファイル情報から前記選択されたアクセスポイントを識別する領域サブスクリプションデータ(RSD)を抽出する、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記分析モジュールは、前記加入者プロファイル情報からエリア限定ローミングに関係する領域ゾーンコード(RZC)を抽出し、
前記通信プロセッサは、前記ネットワーク領域が前記セルの前記ネットワーク領域に一致するかどうかを判断するために前記セルのRZCを前記抽出されたRZCと比較する、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記UTが前記選択されたアクセスポイントのうちの少なくとも1つを探索し、それにアクセスまたはハンドオフする確率を上げるか、あるいは前記UTがマクロネットワーク基地局を探索し、それにアクセスまたはハンドオフする確率を下げるパラメータのセットを前記UTに提出する選択的アクセスモジュールをさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項22】
コアモバイル通信ネットワークの構成要素へのシグナリングインターフェースをさらに備え、前記照会モジュールは前記シグナリングインターフェースを介して前記加入者プロファイル情報を取得する、請求項12に記載の装置。
【請求項23】
ワイヤレスネットワークにおいて領域アクセスを与える装置であって、
ユーザ端末(UT)に関係する加入者プロファイル情報を取得するための手段と;
前記情報からネットワーク領域を表すデータを抽出するための手段と;
前記ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較するための手段と;
前記ネットワーク領域が前記セルのネットワーク領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子を前記UTに提出するための手段と;
を備える装置。
【請求項24】
ワイヤレスネットワークにおいて領域アクセスを与えるように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
ユーザ端末(UT)に関係する加入者プロファイル情報を取得するように構成された第1のモジュールと;
前記情報からネットワーク領域を表すデータを抽出するように構成された第2のモジュールと;
前記ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較するように構成された第3のモジュールと;
前記ネットワーク領域が前記セルのネットワーク領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子を前記UTに提出するように構成された第4のモジュールと;
を備えるプロセッサ。
【請求項25】
コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品コンピュータであって、前記コンピュータ可読媒体は、
コンピュータにUTに関係する加入者プロファイル情報を取得させるための第1のコードセットと;
前記コンピュータに、前記情報からネットワーク領域を表すデータを抽出させるための第2のコードセットと;
前記コンピュータに、前記ネットワーク領域をワイヤレスネットワークのセルに関連するデータと比較させるための第3のコードセットと;
前記ネットワーク領域が前記セルのネットワーク領域に一致する場合、前記コンピュータに、前記ワイヤレスネットワークの選択されたアクセスポイントに関連する識別子を提出させる第4のコードセットと;
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項26】
ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するための方法であって、
特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得することと;
要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークにアクセスするために前記識別子に関連する前記アクセスポイントを選択することと;
を備える方法。
【請求項27】
前記識別子をモバイル事業者の等価パブリックランドモバイルネットワーク識別子(PLMN ID)として使用することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
加入ベースのワイヤレスサービスに関連するホーム領域IDのセットを維持することをさらに備え、前記ホーム領域IDは、前記ワイヤレスサービスが利用可能または好適である1つまたは複数の地理的領域またはネットワーク領域を定義する、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記識別子がホーム領域IDの前記セットのうちの1つであることを確認することをさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記ワイヤレスネットワークにアクセスするために、ホーム領域IDの前記セットのうちの1つに一致する前記識別子を条件とすることをさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記選択されたアクセスポイントへのアクセス要求が拒否された場合、そのようなアクセスポイントのセルIDを追跡することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記選択されたアクセスポイントのうちの1つへのアクセス要求が拒否された場合、前記遅延パラメータによって定義された遅延期間の間、前記識別子に関連するアクセスポイントの探索またはシグナリングを控えるために遅延パラメータを使用することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記アクセス要求が拒否された場合、前記特定のタイプのアクセスポイント以外の前記ワイヤレスネットワークの基地局によって少なくとも部分的に利用されるセル階層レベルに切り替えることをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
少なくとも1つの選択されたアクセスポイントへのアクセス要求が承認された場合、そのようなアクセスポイントのセルIDを記憶することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
前記ワイヤレスネットワークへのアクセスが承認された場合、要求元UTの位置を追跡することと、前記位置を前記選択されたアクセスポイントへの許されるアクセス位置と相関させることとをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項36】
前記識別子に関連しない前記ワイヤレスネットワークのアクセスポイントの代わりに、前記特定のタイプのアクセスポイントを探索し、それにアクセスまたはハンドオフする可能性に重み付けするパラメータのセットを取得することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項37】
ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するように構成されたユーザ端末(UT)であって、
特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得する信号プロセッサと;
前記UTが位置する領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークにアクセスするために前記識別子に関連する前記アクセスポイントを選択するアクセスモジュールと;
を備えるUT。
【請求項38】
加入ベースのサービスまたは好適なサービスを前記UTに与える1つまたは複数の地理的領域またはネットワーク領域に関連するホーム領域IDのセットに対して前記識別子を照合するフィルタリングモジュールをさらに備える、請求項37に記載のUT。
【請求項39】
前記識別子は、前記ワイヤレスネットワークの識別子、位置登録エリア識別子(LAI)、ルーティングエリア識別子(RAI)、追跡エリアID(TAI)、または領域ゾーンコード(RZC)である、請求項38に記載のUT。
【請求項40】
前記識別子がホーム領域IDの前記セットのうちの1つに一致する場合、前記フィルタリングモジュールは、前記識別子をネットワーク事業者パブリックランドモバイルネットワーク識別子(PLMN ID)の等価物として使用する、請求項38に記載のUT。
【請求項41】
前記アクセス要求が拒否された場合の前記アクセスポイントのセルIDまたは位置データ;または
前記アクセス要求が承認された場合の前記アクセスポイントのセルIDまたは位置データ;
のうちの少なくとも1つを記録する接続性追跡モジュールをさらに備える、請求項37に記載のUT。
【請求項42】
前記アクセス要求が拒否された場合、前記識別子に関連するアクセスポイントへの後続のシグナリングに遅延時間を課するタイミングモジュールをさらに備える、請求項37に記載のUT。
【請求項43】
前記アクセス要求が承認または拒否された場合、前記UTのアクセス位置を取得する位置追跡モジュールをさらに備える、請求項37に記載のUT。
【請求項44】
接続性追跡モジュールは、前記アクセス位置を、
前記要求が拒否された場合の限定アクセス位置;または
前記要求が承認された場合の現在の登録エリア;
のうちの少なくとも1つに相関させる、請求項43に記載のUT。
【請求項45】
前記選択されたアクセスポイントに関連する登録エリアが限定登録エリアであるか一般アクセス登録エリアであるかを識別するデータのために、前記選択されたアクセスポイントにおいて開始された受信ワイヤレス信号を走査する解析モジュールをさらに備える、請求項37に記載のUT。
【請求項46】
前記アクセスモジュールが、前記識別子に関連するアクセスポイントが現在前記ワイヤレスネットワークとの通信に適していないと決定した後、前記識別子に関連しないアクセスポイントを探索し、前記識別子に関連しないアクセスポイントにアクセスまたはハンドオフする、請求項37に記載のUT。
【請求項47】
前記アクセスモジュールが、前記識別子に関連するアクセスポイントが現在前記通信に適していないと決定する前に、前記識別子に関連するアクセスポイントによって利用される周波数内セルまたは周波数間セルを探索する、請求項46に記載のUT。
【請求項48】
ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するように構成された装置であって、
特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得するための手段と;
要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークにアクセスするために前記識別子に関連する前記アクセスポイントを選択するための手段と;
を備える装置。
【請求項49】
ワイヤレスネットワークへの領域アクセスを取得するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得するように構成された第1のモジュールと;
要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、前記ワイヤレスネットワークにアクセスするために前記識別子に関連する前記アクセスポイントを選択するように構成された第2のモジュールと;
を備えるプロセッサ。
【請求項50】
コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ可読媒体は、
コンピュータに、特定のタイプのワイヤレスネットワークアクセスポイントに関連する識別子を取得させるための第1のコードセットと;
要求元デバイスの現在の領域が選択されたアクセスポイントの領域に一致する場合、前記コンピュータに、前記ワイヤレスネットワークにアクセスするために前記識別子に関連する前記アクセスポイントを選択させるための第2のコードセットと;
を備える、コンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−13133(P2013−13133A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−193241(P2012−193241)
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【分割の表示】特願2010−528058(P2010−528058)の分割
【原出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】