説明

モーションセンシティブコントローラを介したポータブルデバイスインタラクション

スタンドにより支持されるポータブルデバイスとのワイヤレスインタラクションを行うための方法、システム、およびコンピュータプログラムが示されている。ある方法オペレーションでは、ポータブルデバイスとスタンド間に通信リンクが確立される。スタンドは、インタラクティビティゾーン内の入力デバイスの動作をトラッキングする。別の方法オペレーションでは、ポータブルデバイスは、ポータブルデバイスのゲームオブジェクトと関連づけられるアクションを生成するために、入力デバイスがインタラクティビティゾーンに、あるいはインタラクティビティゾーン近くに存在するときに入力デバイスとインターフェースする。さらに、トラッキングにより入力デバイスがインタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外に存在することが検出されると、スタンドは移動する。スタンド移動情報は通信リンクを介して転送され、インタラクティビティゾーンの位置がアップデートされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポータブルデバイスとワイヤレスインタラクションを行うための方法、システムおよびプログラムに関し、より詳細には、ゲームコンソールとインタラクトするように定義されたコントローラとポータブルデバイスとの間でインタラクションを行うためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビゲーム業界は、長年にわたり多くの変化を遂げてきた。コンピュータの処理能力の向上とともに、テレビゲームの開発者らも、このような処理能力の高度化を利用したゲームソフトウェアを開発してきた。このため、テレビゲームの開発者らは、非常にリアルなゲーム体験となるように高度な演算や数値演算を組み込んだゲームをコーディングしてきた。
【0003】
このようなゲームのプラットフォームの例には、ソニープレイステーション(登録商標)、ソニープレイステーション2(登録商標)(PS2)およびソニープレイステーション3(登録商標)(PS3)があり、これらは共にゲームコンソールの形態で販売されている。ゲームコンソールは、CPU、重いグラフィック演算を処理するためのグラフィックシンセサイザ、ジオメトリ変換を実行するためのベクトル演算ユニット、およびグルーハードウェアと呼ばれるその他のハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアを含む専用の処理ハードウェアで設計されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モバイルゲームプラットフォームは、ディスプレイや電源へ接続せずにゲームをプレイするように設計されている。このようなモバイルゲームプラットフォームの例には、ソニープレイステーションポータブル(PSP)やPSPGoがある。さらに、携帯電話や携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)、MP3プレーヤなど、ゲームのプレイ以外を主機能とする他のデバイスもモバイルゲーム機能を提供することができる。また、ユーザがインターネットを介して他のユーザとインタラクティブに対戦したり、他のユーザと一緒にインタラクティブにプレイすることができるオンラインゲームも可能である。
【0005】
ゲームを複雑にしてプレーヤの興味を引き付けるために、ゲームのソフトウェアおよびハードウェアの製造業者らは、新しい手法を取り入れてさらなるインタラクティビティ、つまり対話性を可能にしようとしてきた。しかし、現実には、ユーザがゲームとインタラクトする手法は長年にわたり劇的な変化はなされていない。一般に、ユーザは未だに携帯コントローラを使ってコンピュータゲームをしているか、マウスポインティングデバイスを使ってプログラムとインタラクトしている。ポータブルゲームデバイスはジャイロや位置の検出機能を有しており、多くの場合、ゲームのユーザインターフェースに対応するように、ゲームプレイ中にツイストされたり回転される。しかし、スクリーンを視覚的にトラッキングするために、ユーザが自身の頭をゲーム機器のツイストや回転方向と同じ方向に動かすのは厄介である。多くの場合において、このような手法を実行することは難しく、十分なゲーム体験ができなくなってしまう。
【0006】
ゲームを複雑にしてプレーヤの興味を引き付けるために、ゲームおよびハードウェアの製造業者らは、新しい手法を取り入れてさらなるインタラクティビティ、つまり対話性、とコンピュータプログラムとを可能にしようとしてきた。
【0007】
コンピュータゲーム業界においては、ユーザとゲームシステム間のインタラクションを高めるゲームを開発する傾向が広がっている。より質の高いインタラクティブな体験を実現する1つのやり方として、ゲームシステムによってその動作がトラッキングされる無線ゲームコントローラによってプレーヤの動作をトラッキングし、この動作をゲームの入力として使用するようにする方法がある。一般的に言うと、ジェスチャ入力とは、コンピューティングシステム、テレビゲームコンソール、インテリジェント家電などの電子装置を、物体をトラッキングするビデオカメラがキャプチャした何らかのジェスチャに反応させることを指す。
【0008】
本発明は、この状況においてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、ポータブルデバイスとワイヤレスインタラクションを行うための方法、システムおよびプログラムのための方法、システム、およびコンピュータプログラムを提供する。一実施形態では、方法オペレーションにおいて、ポータブルデバイスとスタンド間に通信リンクが確立される。該スタンドは、インタラクティビティゾーン内の入力デバイスの動作をトラッキングする。他の方法オペレーションでは、ポータブルデバイスは、該ポータブルデバイスのゲームオブジェクトと関連付けられるアクションを生成するために、入力デバイスがインタラクティビティゾーンに、またはインタラクティブゾーンの近くに存在するときに、入力デバイスとインターフェースする。さらに、トラッキングによって入力デバイスがインタラクティビティゾーンのエッジに近い、所定の境界の外側に存在することが検出されると、スタンドは移動する。該スタンドの移動情報は通信リンクを介して転送され、インタラクティビティゾーンの位置がアップデートされる。
【0010】
別の実施形態では、スタンドは、ポータブルデバイスと入力デバイス間でワイヤレスインタラクションを行うために定義され、この場合、該スタンドは、ポータブルデバイスを保持するために定義される。該スタンドはカメラ、入力デバイス検出モジュール、スタンドモーションモジュール、および通信モジュールを含む。カメラは画像データをキャプチャする。また、入力デバイス検出モジュールはこの画像データに基づいて、ポータブルデバイスの位置と移動とをトラッキングする。入力デバイス検出モジュールは、入力デバイスの動作がトラッキングされるインタラクティビティゾーンを決定するように定義される。さらに、スタンドモーションモジュールは、入力デバイスがインタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外に存在するときにスタンドを移動させる。通信モジュールはスタンド移動情報をポータブルデバイスに転送する。
【0011】
さらに別の実施形態では、コンピュータ可読記録媒体に組み込まれたコンピュータプログラムは、1つ以上のプロセッサによって実行されるときには、スタンドにより支持されるポータブルデバイスとのワイヤレスインタラクションを行うように定義される。コンピュータプログラムは、ポータブルデバイスとスタンド間に通信リンクを確立するためのプログラム命令と、インタラクティビティゾーン内の入力デバイスの動作をスタンドがトラッキングするためのプログラム命令と、を含む。さらに、コンピュータプログラムは、ポータブルデバイスのゲームオブジェクトと関連付けられるアクションを生成するために、ポータブルデバイスを入力デバイスとインターフェースさせるためのプログラム命令を含む。デバイス間のインターフェースは、入力デバイスがインタラクティビティゾーンに、またはインタラクティビティゾーンの近くに存在するときに行われる。コンピュータプログラムは、トラッキングにより入力デバイスがインタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外に存在することが検出されるとスタンドを移動させるようにするプログラム命令と、通信リンクを介してスタンド移動情報を伝達し、インタラクティビティゾーンの位置をアップデートするためのプログラム命令と、をさらに含む。
【0012】
本発明はプロセス、装置、システム、デバイス、あるいは方法など、様々な形態でコンピュータ可読媒体に実装することができる。以下に本発明の、発明性を有する実施形態をいくつか記載する。
【0013】
本発明の他の態様は、例示のために本発明の原理を示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を読めば明らかとなるであろう。
また、本発明は添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を参照すれば最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明の実施形態を実装するためのコンピュータシステムの簡略化した説明図。
【図1B】一実施形態による、ワイヤレスコントローラをモバイルゲームデバイスとインターフェースさせるためのプレイ環境を示す説明図。
【図2】ポータブルデバイスを保持するためのスタンドを示す説明図。
【図3A】一実施形態によるインタラクティビティゾーンの決定を示す説明図。
【図3B】一実施形態によるインタラクティビティゾーンの決定を示す説明図。
【図4】本発明の一実施形態によるモバイルスタンドとポータブルデバイスのアーキテクチャの説明図。
【図5】一実施形態によるインタラクティビティゾーンを較正するためのシステムの説明図。
【図6】一実施形態によるコンピューティングデバイスとインタラクト中の3Dメガネを装着したプレーヤの説明図。
【図7A】ポータブルデバイス用スタンドの様々な態様の説明図。
【図7B】ポータブルデバイス用スタンドの様々な態様の説明図。
【図8】入力デバイスとのワイヤレスインタラクションを行うために携帯電話を保持しているスタンドの説明図。
【図9】本発明の一実施形態によるポータブルデバイスとインタラクションを行うためのアルゴリズムのフロー図。
【図10】本発明の一実施形態によるゲーム機器とワイヤレスインタラクションを行うために使用されうるユーザインターフェースとハードウェアの説明図。
【図11】本発明の一実施形態による命令の処理に使用されうる付加的ハードウェアの説明図。
【図12】本発明の一実施形態によるシーンA〜シーンEと、インターネットを介して処理サーバに接続されているゲームクライアント1102とインターフェース中のそれぞれのユーザA〜ユーザEを例示的に示す説明図。
【図13】情報サービスプロバイダ(ISP:Information Service Provider)アーキテクチャの形態の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の実施形態では、ポータブルデバイスと入力デバイス(コントローラなどの、ゲームコンソールとインタラクトするように定義されたもの)間でインタラクションを行うための方法、装置、およびコンピュータプログラムを記載する。
【0016】
しかし、当業者にとっては、これらの特定の詳細の一部あるいは全てが記載されていなくても本発明を実施し得ることは明らかであろう。他の例では、本発明を不要に曖昧にしないように 周知のプロセスオペレーションは詳細に記載されていない。
【0017】
図1は本発明の実施形態を実装するためのコンピュータシステムの簡略図である。ポータブルデバイス102はスタンド104に固定して取り付けられており、スタンドが移動するときにポータブルデバイス102が離れることはない。一実施形態では、ポータブルデバイス102はスタンド104との電気通信部を有しており、これにより情報と電力の交換ができるようなる。他の実施形態では、WiFi、ブルートゥース(BlueTooth(登録商標))、赤外線(IR)などのワイヤレス通信により、スタンド104とポータブルデバイス102間でインタラクションが行われる。
【0018】
ポータブルデバイスやスタンドにより実行されるオペレーションの多くは、ポータブルデバイスまたはスタンドのいずれかに関して記載されるものとするが、他の各実施形態は、他のエンティティあるいは構成要素によって、あるいはポータブルデバイスとスタンドの両方によって実行されるものと同じオペレーションを有していてもよい点に留意されたい。例えば、本文中においてはインタラクティビティゾーンとも称されるプレイゾーンはポータブルデバイスにより確立されてスタンドと通信されてもよいし、スタンドによりプレイゾーンが確立されてポータブルデバイスと通信されてもよい。あるいは、スタンドとポータブルデバイスとから独立してプレイゾーンが確立されるようにしてもよい。以下に記載する各実施形態は各オペレーションが実行される方法の例であることを理解されたい。他の実施形態においては、上述のオペレーションを実行するために、他のデバイスを有していてもよい。従って本文中に記載される各実施形態は排他的あるいは限定的に解釈されるべきではなく、むしろ例示的であると解釈されるべきである。
【0019】
プレーヤ116とワイヤレスコントローラ118とをトラッキングできるようにするために、ポータブルデバイス102のカメラ110とスタンド104のカメラ108とによりインタラクティビティゾーンを撮像する。一実施形態では、ポータブルデバイス上のカメラは調整可能な、アジャスタブルなものであり、様々な方向に旋回してインタラクティビティゾーンにおいてより望ましい視野角を得ることができる。本文中において、インタラクティビティゾーンとは、ポータブルデバイスが視覚的にトラッキングするエリアのことであり、ポータブルデバイスは、このエリア内に配置された入力デバイスとインタラクトする。
【0020】
別の実施形態では、ポータブルゲームデバイスはディスプレイの反対側にカメラを備える。この場合、スタンドのリフレクタにより、ポータブルデバイスはディスプレイ正面にインタラクティビティゾーンのビューを得ることができる。プレーヤのトラッキングにおいて、プレーヤの顔、手、体などの位置が決定され、プレーヤの動作を予測するようにする。片手で操作可能なワンハンドワイヤレスコントローラ118は、PS3などのゲームコンソールとインターフェースするように設計されたコントローラである。本発明の各実施形態において、プレーヤは、様々なゲームデバイス用に設計されたワンハンドワイヤレスコントローラを使用してポータブルデバイスとインターフェースすることができる。
【0021】
ワンハンドワイヤレスコントローラ118はポータブルデバイス110と無線通信し、ボタンが押されたことなどのゲーム情報、慣性コントローラ情報、触覚フィードバックなどを送受信する。一実施形態では、コントローラの一方の端部は円形であり、この形状により、コントローラの動作をトラッキングするためのコントローラの視覚認識がやりやすくなる。本発明の実施形態は片手用コントローラに関して記載されているが、両手用コントローラ、キーボード、マウスなど他のタイプのコントローラを使用してもよいことを理解されたい。一実施形態では、入力は、別の物理的入力デバイスを必要とせずに、プレーヤの動作によって生じる。従って、図1Aに示す実施形態は排他的であるとか限定的であると解釈されるべきではなく、むしろ例示的であると解釈されるべきである。
【0022】
別の実施形態では、ワイヤレスコントローラは、スタンドオペレーションを要求するために、あるいは、トラッキングされるプレイエリア外にデバイスが存在することを示すために発光ダイオード(LED)を照光するといったアクションをコントローラにおいて起こすために、スタンドと通信する。スタンド104のスピーカ112はプレイ中に音声出力する。スピーカの音声は、プレーヤの動作範囲を較正するときなどにプレーヤにフィードバックを送るためにポータブルデバイスやスタンドによって生成されうる。
【0023】
図1Aに示す実施形態は、ポータブルデバイスとスタンドにおいてそれぞれカメラを含むものであるが、その他の構成であってもよい。例えば、一構成では、スタンド104はカメラを含まず、入力デバイスのトラッキングはポータブルデバイス単独で行われる。この場合、ポータブルデバイスは、必要に応じて移動するようにスタンドに命令を出す。他の構成では、各カメラの位置が異なる。例えば、ポータブルデバイス上のカメラを左右のどちらのサイドに設けることができる。カメラの位置が離れれば離れるほど、プレーヤや入力デバイスのトラッキングを向上させるためのステレオカメラ処理が利用しやすくなる。さらに別の実施形態では、スタンドやポータブルデバイスは1以上のカメラを含んでもよく、そのようなカメラとしては例えば、ゲームデバイスまでのオブジェクトの距離を測定するための深度カメラが挙げられる。
【0024】
プレーヤが動くと、プレーヤが見ることのできるディスプレイの視界は、ゲームプレイが難しくなるくらいまで悪くなってしまう。プレーヤが斜めからディスプレイを見る場合、解像度が損なわれ、有用なゲーム情報を見逃しやすくなる。この問題を解決するために、本発明の一実施形態では、スタンドを移動させてディスプレイをプレーヤの目の前に配置する。スタンドが移動することで、カメラの視界の中心にプレーヤがいる場合に、入力デバイスやプレーヤをトラッキング性能も向上する。
【0025】
ベース106は実質的に水平面に置かれており、スタンド104に接続されている。一実施形態では、ベース106は静止しており、このベースに対してスタンド104が動く。図1Aの実施形態では、スタンド104をx方向とy方向とに動かすことができる。さらにヨー運動によりスタンドを回転させてプレーヤ116の方に向けることができる。他の実施形態においては、ベースは移動するものであってもよい。あるいは、スタンド104は、ピッチ、ロール、あるいはこれらの組合せといった、ある程度の移動度があるものであってよい。ピッチ運動によって、ディスプレイをユーザにうまく向かい合わせることができる。また、ロール運動により、ベースが位置する面が水平でない場合にベーススタンドが調整される。ディスプレイが小型であることから、ディスプレイをプレーヤの視野角に対してできる限りスクエア状に設けることは重要である。
【0026】
スタンド104は電池でも動作するが、電源コネクタ114を使ってスタンドやベースを電源に接続することができる。一実施形態では、ポータブルデバイス102はスタンド104への電気的接続部を有しており、これにより、ポータブルデバイスの充電と、スタンドからの電源の使用が可能になる。さらに、ポータブルデバイス102やスタンド104には、多人数プレイゲームを可能とすべく、ネットワークに接続するための有線または無線機能が含まれてもよい。
【0027】
図1Bは、一実施形態による、ワイヤレスコントローラをモバイルゲームデバイスとインターフェースさせるためのプレイ環境を示している。ポータブルデバイスがワイヤレスコントローラとインターフェースするためにスタンドは必要とされない。プレイの間、ポータブルデバイスは静止しており、垂直面に立てかけられていてよい。あるいは、ほぼ垂直にポータブルデバイスを置くことができるように、背面に何らかの形態のスタンディングメカニズムが取り付けられていてもよい。この場合、デバイスが移動することはないので、調整の可能性がさらに制限されてしまう。一つのオプションとしては、プレーヤがいるエリアの画像認識の焦点を合わせるようにカメラの視野角を調整することが挙げられる。
【0028】
図2はポータブルデバイスを保持するためのスタンドの実施形態を示している。スタンド202は、スタンドのそれぞれの側に一つのステレオカメラ210を含む。コネクタ206は、ポータブルデバイスのコネクタと結合するように設計されており、このために、ポータブルデバイスとスタンド間の通信ができるようになり、さらに、電力伝送もできるようになる。領域204には、ポータブルデバイスが設けられ、更にスタンドに接続される。しかしながら、スタンドは複数の種類のポータブルデバイスとインタラクトするように構成されているので、エリア204はデバイスに応じて変化しうる。ベース208は平面上に置かれており、スタンド202はスタンド208の上部を側方向に移動する。スタンド202の別のメカニズムでは、スタンドはベース208に対して前後に移動することができる。
【0029】
図3A〜3Bは、一実施形態によるインタラクティビティゾーンの決定を示した図である。図3Aはポータブルデバイス304とスタンド306とに向かい合うプレーヤ302を示す。ポータブルデバイス304とスタンド306の両方には、コントローラ308の位置と移動とを視覚的にトラッキングするためのカメラが含まれる。ポータブルデバイス304は、スタンドが移動したときを検出するための慣性センサとジャイロセンサとを含む。ポータブルデバイス304がポータブルデバイス自体の動作を検出したときは、ポータブルデバイス304は、コントローラがスムーズにトラッキングされるようにコントローラの動作の読み出しを補償する。
【0030】
別の実施形態では、ポータブルデバイスはスタンド306と通信しており、スタンドの動きに関する情報を受信する。スタンドから受信した動作情報は慣性センサとジャイロセンサとから取得した動作情報と結合され、ポータブルデバイスの現実の動作をよりよく予測するようにする。例えば、スタンドの現実の動作は必ずしも正確ではないこともあり、あるいは、例えば、プレーヤがテーブルをキックした場合や、プレーヤがジャンプし、スタンドが動いてしまう場合等、スタンドが不意に動くこともありうる。さらに、ポータブルデバイス304は、カメラによってキャプチャされた画像の背景をトラッキングし、デバイスまたはスタンドが移動したときを検知するようにしてもよい。以下に図3Bを参照しながら更なる詳細を記載する。
【0031】
図3Bは多人数参加型環境の上面図を示している。はじめに、テーブル348上に置かれているポータブルデバイスは位置322aにあり、スタンドは位置320aにある。面332と338との間に第1インタラクティビティゾーンが決定される。両プレーヤ324と326aとは、第1インタラクティビティゾーン内に配置される。一実施形態では、境界334と336とは、インタラクティビティゾーンの端部に形成されており、全プレーヤが境界334と33内にいる限り、インタラクティビティゾーンは変化しないようにされている。一旦プレーヤが境界の外で検出されると、新たなインタラクティビティゾーンが確立される。なお、プレイエリアの外を移動中のユーザにフィードバックを送り、プレーヤが中心エリアから離れていることを示して、中心から離れすぎないようにプレーヤを促すようにしてもよい。このようにしない場合、プレーヤたちは中心から離れすぎるおそれがあり、また、プレーヤたちは、ポータブルデバイスのディスプレイを、結果としてその表示が損なわれる角度から見ることになるおそれがある。さらに、2人のプレーヤを同時にトラッキングすることができないまでに、プレーヤがプレイゾーンから離れすぎてしまうおそれもある。この場合、エラー信号(例えば、触覚フィードバック)が生成され、インタラクティビティゾーンの外に移動中のプレーヤはポータブルデバイスとインタラクトする機能を一時的に失ってしまう。
【0032】
図3Bに示す例では、プレーヤ326aは第1インタラクティビティゾーン外である位置326bに移動している。プレーヤ324は引き続きインタラクティビティゾーン内にいる。プレーヤのコントローラが第1インタラクティビティゾーン外に存在することがスタンドにより検出され、面332と342の間で、面334と340をそれぞれ境界として第2インタラクティビティゾーンが決定される。より望ましい視野角を得るために、スタンドは位置320aから位置320bとなり、カメラの視野角をインタラクティビティゾーン内に集中させるようにする。場合によっては、プレーヤが視界から消えてしまうおそれがあることから、スタンドは、インタラクティビティゾーンエリアが決定される前に移動を開始する。逆のプロセスでは、一定の期間にわたってプレーヤと境界との間にスペースが観察されると、インタラクティビティゾーンを縮小して、入力デバイスのトラッキングを向上するように、インタラクティビティゾーンが再構築されることになる。
【0033】
他の実施形態では、プレーヤが存在するかどうかに関係なく、インタラクティビティゾーンは一定の間隔で決定される。これにより、スタンドがさらに動き、プレーヤに対してディスプレイを中心に置くことができるようになる。インタラクティビティゾーンを再計算する間のインターバルは、ゲームとトラッキング量に応じて、ほんの1秒から30秒、あるいはそれ以上と様々であってよい。
【0034】
別の実施形態では、ポータブルデバイスはプレイフィールドにおいて視覚マークを特定する。そのようなマークは、例えば、プレーヤの背後の壁346のマーク328、プレーヤの前に配置されているテーブル344上のマーク330である。1以上のマークの突発的な移動がポータブルデバイスにより検出される場合、プレーヤのデバイスは、ポータブルデバイスまたはスタンドの移動を補償するために、コントローラのトラッキングを補償することになる。マークのうちの1つが移動し、その他のマークが移動しないとの検出がなされる場合、マークは移動したが、ベースステーションは移動していないと想定されることから、トラッキングは補償されない。ポータブルデバイスは入力デバイスとインターフェースし、入力デバイスがインタラクティビティゾーンに存在する限り、ポータブルデバイスのゲームオブジェクトに関連付けられる対応するアクションを生成する。さらに、ポータブルデバイスとスタンド間に通信リンクが確立される。この通信リンクにより、スタンドが移動する場合にスタンド移動情報が転送される。ポータブルデバイスは、この移動情報を利用してポータブルデバイス前方の空間におけるインタラクティビティゾーンの位置をアップデートし、さらに、ポータブルデバイスの空間的基準を維持するようにする。例えば、スタンドが左に5度移動すれば、ポータブルデバイスはこの情報を利用して、プレーヤと背景とを5度シフトさせるようにする。このように、ポータブルデバイスと入力デバイス間のインターフェースは、ポータブルデバイスやスタンドの移動による影響を受けない。
【0035】
別の実施形態では、システムは、新たなコントローラやプレーヤがインタラクティビティゾーンに出現し既存のゲームに参加する場合、または、いくつかのコントローラや何人かのプレーヤがゲームのプレイを中止したことを検出する。従って、新たなコントローラが検出された場合や、いくつかのコントローラがインタラクティビティゾーンから所定の時間の間消えるか又はいくつかのコントローラが長期間静止状態になった場合には、システムはインタラクティビティゾーンを再計算する。
【0036】
図4は、本発明の一実施形態による、モバイルスタンド402とポータブルデバイス404のアーキテクチャを示している。モバイルスタンド406はコンピュータプログラムオペレーションを実行するためのプロセッサ406とメモリ408とを含む。入力デバイス動作検出部410は、カメラ416により提供される視覚情報を読み取ることにより、入力デバイスの動作をトラッキングする。一実施形態では、入力デバイス動作検出部410はさらに、入力デバイスの動作と位置のトラッキングが向上するように入力デバイスについての慣性情報とジャイロ情報とを受信する。
【0037】
環境マーカ検出部412は、プレイフィールドにおいて、静止状態にあるスタティックマーカを特定するために視覚データを読み取る。これらのスタティックマーカを利用してポータブルデバイスの移動が検出され、例えば、スタティックマーカの位置が同時に変化したことは、ポータブルデバイスの位置が変更したこと意味する、といった利用がなされる。ポータブルデバイスの移動は、スタンドが置かれているテーブルが移動するといった予想外のものや、視覚フィールドにいるプレーヤが、より中心にくるようにスタンドを移動させるといった意図的なものでありうる。
【0038】
電力供給部414は電源に、つまり、ポータブル電力供給部450に接続しうる。電力供給部414はさらに、標準のバッテリや充電式バッテリで動作し、独立した動作を行うことができる。深度カメラ418は、入力デバイスからインタラクティビティゾーンのオブジェクトまでの距離に関する情報を提供する。この情報を定期的な視覚データと結合させて動作トラッキングが向上するようにする。入力デバイスの動作がゲームの対応するアクションにどのように変換されるかについて影響を及ぼすように、深度情報にギアリングを行う、つまり、ギア比を調整するように、重み付けを行うようにしてもよい。したがって、プレーヤがカメラの近くにいようが、プレーヤがカメラから離れていようが関係なく、プレーヤによる同一動作は、ゲーム中の同一アクションに変換される。
【0039】
音声モジュール420はスピーカに接続され音声信号を生成する。さらに、マイクロフォンに接続されプレイエリアの音声をキャプチャする。一実施形態では、音声コマンドはモバイルスタンド402により処理される。ポータブルデバイスまたはコントローラとの情報交換を行うために通信リンクが利用される。スタンド位置制御部424によりスタンドの動作が管理される。例えば、図3Bに関連して上述したスタンドの動作を参照されたい。スタンドの動作に関する情報をポータブルデバイスに送るために、スタンド位置制御部424とポータブルデバイス間で、通信リンク422を介して動作同期信号426が交換される。スタンド位置制御モジュール424により命令が出されると、スタンド動作部428はスタンドを実際に物理的に動作させる。
【0040】
さらに、ポータブルゲームデバイス404は、モバイルスタンド402に対して上述したものと同様の機能性を備えたカメラ430、深度カメラ432、入力デバイス動作検出部434、ポータブル動作検出部452、プロセッサ436、メモリ438、および音声部442を含む。ポータブルデバイスの動作検出はポータブルデバイスに組み込まれた様々な方法および、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなどのデバイスによって実現される。ディスプレイ440はプレーヤに視覚的出力を表示する。触覚フィードバック444は、プレーヤに触覚情報(例えば、ポータブルデバイスを振動させる)を送るか、コントローラに命令を出して、コントローラを把持しているプレーヤにコントローラの触覚フィードバックを与えるようにする。
【0041】
通信リンク446により、スタンド402またはゲームコントローラとの情報交換が行われる。WiFiやBlueTooth(登録商標)、赤外線など、多くのプロトコルが対応されうる。バッテリ448はポータブルデバイスの構成要素に対して電力を供給し、ポータブルデバイスがモバイルスタンドに接続されているときに、スタンドにより充電されうる。
【0042】
図4に例示した実施形態は例示的なデバイスアーキテクチャであることを理解されたい。他の実施形態では別のモジュールを利用してもよいし、別のモジュールを介して同一の機能性がアレンジされていてもよい。図4のモジュールはソフトウェア、ハードウェア、あるいはハードウェアとソフトウェアとの組合せにおいて例示化されてよい。ハードウェアに実装される場合、該モジュールはプロセッサ、集積回路(IC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field−Programmable Gate Array;FPGA)、プログラム可能論理回路(Programmable Logic Device;PLD)、フラッシュメモリ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor;DSP)に実装されてよい。従って、図4に例示される実施形態は、排他的であるとか限定的であると解釈されるべきではなく、むしろ例示的であると解釈されるべきである。
【0043】
図5に、一実施形態によるインタラクティビティゾーンを較正するためのシステムを示す。一形態における較正の間、プレーヤはコントローラをそれぞれの手に把持した状態で身体から両腕を伸ばす。別の実施形態では、較正において、まず、片方の手のコントローラにより測定され、次に、もう片方の手のコントローラで測定される。さらに、較正中に他のプレーヤが加わり、本文においてはインタラクティビティゾーンとも呼ばれるプレイフィールドを決定するたようにしてもよい。
【0044】
コントローラ508の位置が決定されると、プレーヤのちょっとした動作に対応することができるように、両側にある程度の移動範囲を与えることによって、最初のインタラクティビティゾーンが決定されることになる。深度カメラが利用可能であれば、プレイフィールド内のプレーヤの位置をうまく特定できるように、プレーヤに対するフィールドの深度が測定される。一実施形態では、コントローラとカメラとに関連してプレーヤの位置を決定するために顔認識が利用される。カメラからプレーヤまでの距離を決定するために顔認識を利用することができる。顔認識ソフトウェアにより、顔面の片側と、目と目の間の距離とが特定される。プレーヤがカメラから離れるにつれて顔面の片側が小さくなり、さらに目と目の間の距離が狭くなることから、これらの、時間の経過とともに変動するパラメータがプレーヤの動作の指標として利用される。
【0045】
さらに、システムは、コントローラが別々の位置にある状態(例えば、腕が上方や下方に伸びている状態)で他の基準や指標を採用してもよい。別の実施形態では、システムは、プレーヤが両手を横に広げたときの幅、つまりアームスパンを定めるコントローラ間の距離に基づいてプレーヤが到達できる範囲を予測し、ジャンプや中腰になる、回転するといったアクションをも考慮して、コントローラが上方やその他の方向にある場合に到達できる範囲を演繹的に推論する。
【0046】
インタラクティビティゾーンは様々な形状であってもよい。一実施形態では、インタラクティビティゾーンは、カメラを頂点とする円錐形として決定され、この円錐の点における角度により画定される。他の実施形態では、インタラクティビティゾーンは、プレーヤの左右のサイドの、床に対して垂直な平面により決定される。これらの面はゲームデバイスに垂直なラインに対して角度α1と角度α2を有しており、プレイフィールドに向かって拡張している。図5に例示する実施形態は例示的なインタラクティビティゾーンと較正法であることを理解されたい。他の実施形態では異なるインタラクティビティゾーンを利用してもよいし、異なるオペレーションで較正がなされてもよい。従って、図5に例示される実施形態は、排他的であるとか限定的であると解釈されるべきではなく、むしろ例示的であると解釈されるべきである。
【0047】
図6に、一実施形態によるコンピュータデバイス610とインターフェース中の、3Dメガネを装着したプレーヤ602を示す。一実施形態では、3Dメガネ604は、プレーヤ602に3D経験をさせるために用いられてもよい。別の実施形態では、3Dメガネ604は、一つの画面で多人数プレイゲームを行うために用いられてもよく、従って、3Dメガネ604を装着している各プレーヤは、ポータブルデバイス610のディスプレイの様々に異なる画像を認識する。
【0048】
図7A〜7Bにポータブルデバイス用スタンドの様々な実施形態を示す。図7Aに例示するポータブルデバイスは、その底部がスタンド704のくぼみ部分に載せられており、後部分はスタンド704の表面に接している。カメラ708はスタンド704の上部にある。ベース702はコネクタ710を介してスタンド704を保持している。コネクタ710はベース702に沿ってスライドするので、スタンド704は側方向に移動可能である。さらにスタンド704の底部には溝が設けられており、ここでスタンド704はコネクタ710を結合し、スタンド704の前後の動作を可能にしている。
【0049】
図7Bに、スタンド724の上部に位置するブラケット732により適切な位置に保持されているポータブルデバイス726を示す。図7Aのように、スタンド724はベース722に接続されており、経度と緯度の方向に移動可能である。ベース722はインタラクティブプレイ用のカメラ728を含む。他の実施形態では、プレーヤがディスプレイを見やすくできるように、ポータブルデバイスはスタンド724に対して様々な角度で保持されてもよい。別の実施形態では、ディスプレイをプレーヤに対して最適な位置に配置することができるように、ポータブルデバイス726のピッチはアジャスタブルであり、プレーヤの目の位置に応じて変化する。
【0050】
図8に、入力デバイスとワイヤレスインタラクションを行うために携帯電話802を保持しているスタンド804を示す。携帯電話802はプラットフォーム816に載せられており、サイドアーム812によって適切な位置にしっかりと保持されている。スタンド804は右上コーナーにカメラを備えており、スタンド804上部上方に伸びるモバイルデバイス(例えば、携帯電話802)によってブロックされないようにしている。スピーカ810とマイクロフォン814とは音声出力と音声入力とをそれぞれ行う。スタンド804底部のホイール806により、ホイールに接触している面に沿ってスタンドを動かすことができる。ホイールは回転可能であり、スタンドをどの方向にも動かすことができる。底部のホイールは互いに独立して動かすことができる。このように、スタンドは、プレーヤにうまく向き合うことができるように、一方の側のホイールを動かし、もう一方の側のホイールを動かさないように回転できる。別の実施形態では、ホイール806は一方向にのみ動き、スタンドを前後に動かすようにしている。
【0051】
図9に、本発明の一実施形態によるポータブルデバイスとワイヤレスインタラクションを行うためのアルゴリズムのフロー図を示す。オペレーション902において、方法はポータブルデバイスとスタンド間の通信リンクを確立する。さらに、オペレーション904において、スタンドはインタラクティビティゾーンにおける入力デバイスの動作をトラッキングする。例えば、インタラクティビティゾーンにおいて入力デバイスとインタラクションしている場面を描いた図3A〜3Bを参照されたい。さらに、オペレーション906では、ポータブルデバイスのゲームオブジェクトと関連づけられるアクションを生成するために、入力デバイスがインタラクティビティゾーンに、あるいはインタラクティビティゾーン近くにあるときに、ポータブルデバイスは入力デバイスとインターフェースする。入力デバイスがインタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外にあることがトラッキングにより検出されると、オペレーション908においてスタンドが移動される。オペレーション910では、方法は、通信リンクを介してスタンド移動情報を伝達し、インタラクティビティゾーンの位置をアップデートし、さらに、ポータブルデバイスを入力デバイスとインターフェースさせるための空間的基準を維持するようにする。
【0052】
図10に、本発明の一実施形態に従う、ポータブルゲームデバイスと無線でインタラクトするために用いられうるユーザインターフェースとハードウェアとを示す。システムユニット1400は、システムユニット1400に接続可能な様々な周辺機器を備える。システムユニット1400は、セルプロセッサ(Cellプロセッサ)1428、Rambus(登録商標)ダイナミックランダムアクセスメモリ(XDRAM)ユニット1426、専用のビデオランダムアクセスメモリ(VRAM)ユニット1432を有するリアリティシンセサイザ(Reality Synthesizer)グラフィックユニット1430、およびI/Oブリッジ1434を備える。また、システムユニット1400は、I/Oブリッジ1434を介してアクセス可能な、ディスク1440aから読み出すためのブルーレイ(登録商標)ディスクBD−ROM(登録商標)(Blu Ray(R)Disk BD−ROM(R))光ディスクリーダ1440、および着脱可能なスロットインハードディスクドライブ(HDD)1436も備える。任意選択で、システムユニット1400は、同様にI/Oブリッジ1434を介してアクセス可能な、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード、メモリスティック(登録商標)(Memory Stick(R))メモリカードなどを読み出すためのメモリカードリーダ1438も備える。
【0053】
また、I/Oブリッジ1434は、6つのユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus(USB))2.0ポート1424、 ギガビットイーサネット(登録商標)ポート1422、 IEEE 802.11b/g無線ネットワーク(Wi−Fi)ポート1420、 および最大7つのブルートゥース(登録商標)(BlueTooth(登録商標))接続に対応可能なブルートゥース(登録商標)無線リンクポート1418にも接続している。
【0054】
動作時に、I/Oブリッジ1434は、1台以上のゲームコントローラ1402〜1403からのデータを含む、全ての無線、USB、およびイーサネット(登録商標)データを処理する。例えば、ユーザがゲームをプレイ中に、I/Oブリッジ1434はブルートゥースリンクを介してゲームコントローラ1402〜1403からデータを受信して、これをセルプロセッサ1428に転送し、セルプロセッサ1428が適宜ゲームの現在の状態を更新する。
【0055】
また、無線、USB、およびイーサネット(登録商標)の各ポートを介して、ゲームコントローラ1402〜1402のほかに、他の周辺機器も接続することが可能となる。このような周辺機器には、例えば、リモコン1404、キーボード1406、マウス1408、ソニープレイステーションポータブル(登録商標)エンターテイメントデバイスなどのポータブルエンターテイメントデバイス1410、アイトイ(登録商標)(EyeToy(R))ビデオカメラ1412などのビデオカメラ、マイクロフォンヘッドセット1414、および、マイクロフォン1415、などがある。このため、これらの周辺機器は、原則としてシステムユニット1400に無線で接続されうる。例えば、ポータブルエンターテイメントデバイス1410はWi−Fiアドホック接続を介して通信し、マイクロフォンヘッドセット1414はブルートゥースリンクを介して通信しうる。
【0056】
これらのインターフェースを提供することにより、プレイステーション3デバイスは、デジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、デジタルカメラ、ポータブルメディアプレーヤ、VoIP電話、携帯電話、プリンタ、およびスキャナなどの他の周辺機器と場合によっては互換となりうる。
【0057】
さらに、USBポート1424を介して旧式メモリカードリーダ1416をシステムユニットに接続することができ、プレイステーション(登録商標)デバイスまたはプレイステーション2(登録商標)で用いられていたタイプのメモリカード1448の読み出しが可能となる。
【0058】
ゲームコントローラ1402〜1403は、ブルートゥースリンクを介してシステムユニット1400と無線通信するように動作可能である。あるいは、ゲームコントローラ1402〜1403はUSBポートに接続されもよく、これにより、ゲームコントローラ1402〜1403のバッテリに充電するための電力も供給する。ゲームコントローラ1402〜1403は、メモリ、プロセッサ、メモリカードリーダ、フラッシュメモリなどの永続的なメモリ、LEDや赤外光などの発光体、超音波通信用のマイクロフォンおよびスピーカ、アコースティックチェンバ、デジタルカメラ、内部クロック、ゲームコンソールに面している球形部分などの認識可能な形状、および、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(商標)などのプロトコルを使用した無線通信、などを含むことができる。
【0059】
ゲームコントローラ1402は、両手で使用するように設計されたコントローラであり、ゲームコントローラ1403はボールが取り付けられた片手用のコントローラである。1つ以上のアナログジョイスティックおよび従来のコントロールボタンに加えて、ゲームコントローラは、3次元の位置決定に敏感である。このため、従来のボタンやジョイスティックコマンドに加えて、あるいはこれらの代わりに、ゲームコントローラのユーザによるジェスチャや動作がゲームへの入力として変換されうる。任意選択で、プレイステーション(商標)ポータブルデバイスなどの他の無線対応の周辺機器をコントローラとして使用することができる。プレイステーション(商標)ポータブルデバイスの場合、追加のゲーム情報または制御情報(例えば、制御命令あるいはライブの数)が該デバイスの画面に提示されうる。他の代替的または補助的な制御装置が使用されてもよく、これには、ダンスマット(不図示)、ライトガン(不図示)、ハンドルおよびペダル(不図示)、あるいは、即答クイズゲームのための1つまたは複数の大型のボタン(これも図示なし)などの特注品のコントローラなどがある。
【0060】
また、リモコン1404も、ブルートゥースリンクを介してシステムユニット1400と無線通信するように動作可能である。リモコン1404は、ブルーレイ(商標)ディスクBD−ROMリーダ1440の操作、およびディスク内容の閲覧のために適した制御を備える。
【0061】
ブルーレイ(商標)ディスクBD−ROMリーダ1440は、従来の記録済みCD、記録可能CD、およびいわゆるスーパーオーディオCDのほか、プレイステーションデバイスおよびプレイステーション2デバイスと互換のCD−ROMを読み出すように動作可能である。また、リーダ1440は、従来の記録済みDVDおよび記録可能DVDのほか、プレイステーション2デバイスおよびプレイステーション3デバイスと互換のDVD−ROMを読み出すように動作可能である。さらに、リーダ1440は、従来の記録済みブルーレイディスクおよび記録可能ブルーレイディスクのほか、プレイステーション3デバイスと互換のBD−ROMを読み出すように動作可能である。
【0062】
システムユニット1400は、リアリティシンセサイザグラフィックユニット1430を介して、プレイステーション3デバイスによって生成またはデコードされた音声およびビデオを、音声コネクタおよびビデオコネクタ経由で、ディスプレイ1444および1つ以上のスピーカ1446を備えた表示および音声出力デバイス1442(モニタまたはテレビ受像機など)に提供するように動作可能である。音声コネクタ1450は、従来のアナログ出力およびデジタル出力を備える一方、ビデオコネクタ1452は、コンポーネントビデオ、S−ビデオ、コンポジットビデオ、および1つ以上の高品位マルチメディアインタフェース(High Definition Multimedia Interface(HDMI))の出力などを種々備えうる。したがって、ビデオ出力は、PALまたはNTSC、あるいは720p、1080iまたは1080pの高解像度などのフォーマットであってもよい。
【0063】
音声処理(生成、デコードなど)はセルプロセッサ1428によって実行される。プレイステーション3デバイスのオペレーティングシステムは、ドルビー(登録商標)(Dolby (R)))5.1サラウンドサウンド、ドルビー(登録商標)シアターサラウンド(Dolby Theatre Surround)(DTS)、およびブルーレイディスク(登録商標)からの7.1サラウンドサウンドのデコードに対応している。
【0064】
本実施形態では、ビデオカメラ1412は、1つの電荷結合素子(CCD)、LEDインジケータ、およびハードウェアベースのリアルタイムデータ圧縮およびエンコード装置を備え、圧縮ビデオデータが、システムユニット1400によるデコードのために、イントラ画像ベースのMPEG(Motion Picture Expert Group)標準などの適切なフォーマットで送信されるようになる。カメラのLEDインジケータは、適切な制御データ、例えば不利な照明条件を示す制御データ、をシステムユニット1400から受け取ると、発光するように配置されている。ビデオカメラ1412の実施形態は、USB、ブルートゥースまたはWi−Fiの通信ポートを介して、システムユニット1400にさまざまな方法で接続しうる。ビデオカメラの実施形態は、1つ以上の関連するマイクロフォンを備えており、音声データを送信することができる。ビデオカメラの実施形態では、CCDは、高解像度のビデオキャプチャに適した解像度を備えうる。使用時に、ビデオカメラによってキャプチャされた画像が、例えば、ゲーム内に取り込まれるか、またはゲームの制御入力として解釈されうる。別の実施形態では、カメラは、赤外光の検出に適した赤外線カメラである。
【0065】
一般に、システムユニット1400の通信ポートの1つを介して、ビデオカメラまたはリモコン等などの周辺機器とのデータ通信がうまく行われるように、デバイスドライバ等の適切なソフトウェアを提供する必要がある。デバイスドライバ技術は公知であり、ここで詳細に説明しないが、当業者であればデバイスドライバまたは同様のソフトウェアインタフェースが、記載する本実施形態で必要とされうることを理解するであろう。
【0066】
図11に、本発明の一実施形態による、命令の処理に使用されうる付加的ハードウェアを示す。セルプロセッサ1428は、メモリコントローラ1560およびデュアルバスインタフェースコントローラ1570A、Bを含む外部入出力構造、パワープロセッシング要素(Power Processing Element)1550と呼ばれるメインプロセッサ、シナジスティックプロセッシング要素(Synergistic Processing Element(SPE))1510A〜Hと呼ばれる8基のコプロセッサ、要素相互接続バス(Element Interconnect Bus)1580と呼ばれる上記のコンポーネントに接続している環状データバス、の4つの基本コンポーネントを備えたアーキテクチャを有する。プレイステーション2デバイスのエモーションエンジン(Emotion Engine)は6.2ギガフロップスであるのに対し、Cellプロセッサの総浮動小数点演算性能は、218ギガフロップスである。
【0067】
パワープロセッシング要素(PPE))1550は、3.2GHzの内部クロックで動作し、双方向同時マルチスレッディングPower1470準拠のPowerPCコア(PPU)1555をベースにしている。PPE1550は、512kBのレベル2(L2)キャッシュと、32kBのレベル1(L1)キャッシュとを備える。PPE1550は、クロックサイクルごとに8つのシングルポジション操作、いわゆる単一位置操作ができ、これは、3.2GHzで25.6ギガフロップスに相当する。PPE1550の主な役割は、演算作業負荷の大部分を処理するシナジスティックプロセッシング要素1510A〜Hのコントローラとして機能することにある。動作時に、PPE1550はジョブキューを保持し、シナジスティックプロセッシング要素1510A〜Hのジョブをスケジュールしており、その進捗を監視する。したがって、各シナジスティックプロセッシング要素1510A〜Hはカーネルを実行し、その役割は、ジョブを取り出して、これを実行し、PPE1550と同期されることにある。
【0068】
各シナジスティックプロセッシング要素(SPE)1510A〜Hは、シナジスティックプロセッシングユニット(Synergistic Processing Unit(SPU))1520A〜Hおよびメモリフローコントローラ(Memory Flow Controller(MFC))1540A〜Hをそれぞれ備え、MFC1540A〜Hは、ダイナミックメモリアクセスコントローラ(Dynamic Memory Access Controller(DMAC)1542A〜H、メモリ管理ユニット(Memory Management Unit(MMU)1544A〜H、およびバスインタフェース(不図示)をそれぞれ備える。各SPU1520A〜Hは3.2GHzでクロック供給され、原則として4GBまで拡張可能な256kBのローカルRAM1530A〜Hを備えたRIICプロセッサである。各SPEは、理論的には単精度処理性能で25.6ギガフロップスを示す。1つのSPUは、1クロックサイクルに、4つの単精度浮動小数点数、4つの32ビット数、8つの16ビット整数または16の8ビット整数を処理することができる。同じクロックサイクルで、メモリ操作も実行することができる。SPU1520A〜HはシステムメモリXDRAM1426に直接アクセスしない。SPU1520A〜Hが作成した64ビットアドレスがMFC1540A〜Hに渡され、MFC1540A〜Hが、自身のDMAコントローラ1542A〜Hに対して、要素相互接続バス1580およびメモリコントローラ1560を介してメモリにアクセスするように指示する。
【0069】
要素相互接続バス(EIB)1580は、セルプロセッサ1428内部の論理的には環状の通信バスであり、上記のプロセッサ要素(すなわち、PPE1550、メモリコントローラ1560、デュアルバスインタフェース1570A、B、および8基のSPE1510A〜H、合計12個のパーティシパント)を接続している。パーティシパントは、1クロックサイクルにつき8バイトの速度で、バスに同時に読み出しおよび書き込みを行うことができる。上で説明したように、各SPE1510A〜Hは、長いリードまたはライトのシーケンスをスケジュールするためのDMAC1542A〜Hを備える。EIBは、4つのチャネルを備え、そのうち2つは時計回り方向であり、残り2つは反時計回り方向である。したがって、12のパーティシパントについて、2つのパーティシパント間のステップ方式の最長のデータフローは、適切な方向で6ステップとなる。このため、パーティシパント間でアービトレーションが行われて完全な利用度が実現されると、12のスロットの理論上のピーク瞬間EIB帯域幅は、1クロックにつき96Bとなる。これは、3.2GHzのクロック速度で307.2GB/s(ギガバイト/秒)の理論上のピーク帯域幅に相当する。
【0070】
メモリコントローラ1560は、ラムバス社(Rambus Incorporated)によって開発されたXDRAMインターフェース1562を備える。このメモリコントローラは、25.6GB/sの理論上のピーク帯域幅で、Rambus XDRAM1426とインターフェースする。
【0071】
デュアルバスインタフェース1570A、Bは、Rambus FlexIO(登録商標)システムインタフェース1572A、Bを備える。このインターフェースは、それぞれ8ビット幅の12のチャネルに編成されており、このうち、5の経路が受信用、7つの経路が送信用である。これにより、コントローラ170Aを介してのセルプロセッサとI/Oブリッジ1434との間で、また、コントローラ170Bを介してのセルプロセッサとリアリティシミュレータ(Reality Simulator)グラフィックユニット200との間で、理論上のピーク帯域幅62.4GB/s(送信36.4GB/s、受信26GB/s)が得られる。
【0072】
セルプロセッサ1428によってリアリティシミュレータグラフィックユニット1430に送信されるデータには、通常、表示リストが含まれ、これは、頂点を描画したり、ポリゴンにテクスチャを貼り付けたり、照明条件を指定するなどための一連のコマンドである。
【0073】
図12は、本発明の一実施形態による、シーンA〜シーンEと、インターネットを介して処理サーバに接続されているゲームクライアント1002とインターフェースしているそれぞれのユーザA〜Eの例示的な図である。ゲームクライアントは、ユーザがインターネットを介してサーバアプリケーションや処理サーバへの接続を可能にするデバイスである。ゲームクライアントにより、ユーザは、ゲーム、映画、音楽、および写真など(これらに限定されない)のオンラインエンターテインメントコンテンツにアクセスしこれらを再生することができる。さらに、ゲームクライアントは、VOIP、テキストチャットプロトコル、およびeメールなどのオンライン通信アプリケーションへアクセスできるようにする。
【0074】
ユーザはコントローラを介してゲームクライアントとインタラクトする。ある実施形態では、コントローラはゲームクライアント特有のコントローラであり、他の実施形態では、コントローラはキーボードとマウスの組み合わせであってよい。一実施形態では、ゲームクライアントは音声および画像信号を出力し、モニタ/テレビおよび関連づけられる音声機器によりマルチメディア環境を生成することができる独立型のデバイスである。例えば、ゲームクライアントは、薄型のクライアント、内蔵型PCIエクスプレスカード、外付けPCIエクスプレスデバイス、エクスプレスカード(ExpressCard)デバイス、内蔵型、外付け、あるいは無線USBデバイス、ファイヤワイヤ(Firewire)デバイスなどでありうるが、これらに限定されない。他の実施形態では、ゲームクライアントは、DVR、ブルーレイプレーヤ、DVDプレーヤ、あるいはマルチチャネルレシーバと一体化されている。
【0075】
図12のシーンAでは、ユーザAは、ゲームクライアント1102Aとペアにされたコントローラ100を使用して、モニタ106に表示されるクライアントアプリケーションとインタラクトする。同様に、シーンBでは、ユーザBは、ゲームクライアント1102Bとペアにされたコントローラ100を使用して、モニタ106に表示される別のクライアントアプリケーションとインタラクトする。シーンCは、ユーザがゲームクライアント1102Cからの友人リストあるいはバディリストとゲームが表示されているモニタを見ているユーザCの背後からのビューを示す図である。図12は、一つの処理サーバモジュールを図示しているが、一実施形態では、多くの処理サーバモジュールが世界中で存在する。各処理サーバモジュールは、ユーザセッションコントロール、共有/通信論理、ユーザのジオロケーション(地理位置情報)、ロードバランス処理サービスのためのサブモジュールを含む。さらに、処理サーバモジュールは、ネットワーク処理と分散型の記憶装置とを含む。
【0076】
ゲームクライアント1102が処理サーバモジュールに接続するときに、ユーザセッションコントロールを利用してユーザ認証を行うようにしてもよい。認証されたユーザは、関連する視覚化された分散型の記憶装置と視覚化されたネットワーク処理とを有することができる。ユーザの視覚化された分散型の記憶装置の一部として記憶されうるアイテムの例としては、ゲーム、ビデオおよび音楽などの購入された媒体が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、複数のゲームのゲームステータスや、個々のゲームのカスタマイズ設定、ゲームクライアントの一般的な設定をセーブするように分散型の記憶装置を利用してもよい。一実施形態では、処理サーバのユーザジオロケーションモジュールを用いて、ユーザと、ユーザのそれぞれのゲームクライアントのジオロケーションが決定される。複数の処理サーバモジュールの処理命令と地理的位置とに基づいてパフォーマンスを最適化するように、共有/通信論理とロードバランス処理サービスとによりこのユーザの地理的位置が用いられてもよい。ネットワーク処理とネットワーク記憶装置の一方あるいは両方を視覚化することにより、十分に活用されていない処理サーバモジュールへゲームクライアントからの処理タスクを動的にシフトさせることができる。従って、ロードバランスを利用して、記憶装置からのリコールと、処理サーバモジュールとゲームクライアント間のデータ送信とに関連づけられるレイテンシーを最小限に抑えるようにしてもよい。
【0077】
処理サーバモジュールは、例えば、サーバアプリケーションAおよびサーバアプリケーションBを有する。処理サーバモジュールは、サーバアプリケーションX1とサーバアプリケーションX2によって示されるような複数のサーバアプリケーションに対応することができる。一実施形態では、処理サーバは、クラスタコンピューティングアーキテクチャに基づくものであり、このアーキテクチャにより、クラスタ内の複数のプロセッサはサーバアプリケーションを処理することができる。別の実施形態では、サーバアプリケーションを処理するために、様々なタイプのマルチコンピュータプロセッシングスキームが適用される。これにより、複数のクライアントアプリケーションと、対応のサーバアプリケーションとを実行する、より多くのゲームクライアントに対応することができるように、処理サーバを増やすことができる。他の形態では、要求の多いグラフィック処理やゲーム、ビデオ圧縮、あるいはアプリケーションの複雑さにより求められる、増加するコンピューティング命令に対応するように処理サーバを増やすことができる。一実施形態では、処理サーバモジュールは、サーバアプリケーションを介して処理の大部分を実行する。これにより、グラフィックプロセッサ、RAM、および汎用プロセッサなどの比較的高額な要素を中央に位置決めすることができ、ゲームクライアントのコストを削減することができる。処理されたサーバアプリケーションデータは、インターネットを介して対応するゲームクライアントに送り戻され、モニタに表示されるようにする。
【0078】
シーンCは、ゲームクライアントと処理サーバモジュールとにより実行される例示的なアプリケーションを示す。例えば、一実施形態では、ゲームクライアント1102Cにより、ユーザCは、ユーザA、ユーザB、ユーザD、およびユーザEを含む友人リストあるいはバディリスト(buddy list:BL)1120を生成し、これを見ることができる。図示しているように、シーンCでは、ユーザCは、モニタ106Cでリアルタイム画像か、それぞれのユーザのアバタのいずれか一方を見ることができる。処理サーバでは、ゲームクライアント1102Cのそれぞれのアプリケーションが、ユーザA、ユーザB、ユーザDおよびユーザDおよびユーザEのそれぞれのゲームクライアント1102により実行される。ゲームクライアントBが実行中のアプリケーションを処理サーバが認識しているので、ユーザAの友人リストにユーザBがプレイ中のゲームを表示することができる。さらにまた、一実施形態では、ユーザAは、ユーザBが直接見ているゲームビデオを直接見ることができる。 これは、ユーザBに対する処理済のサーバアプリケーションデータを、ゲームクライアントBだけでなく、ゲームクライアントAに送信するだけでできるようになる。友人からの映像を見ることができるだけでなく、この通信アプリケーションにより、友人間でリアルタイム通信ができるようになる。上述した例に適用しているように、これにより、ユーザAはユーザBのリアルタイム映像を見ている間に、激励したりヒントを与えることができる。一実施形態では、双方向リアルタイム音声通信は、クライアント/サーバアプリケーションを介して確立される。別の実施形態では、クライアント/サーバアプリケーションはテキストでのチャットを可能にする。さらに別の実施形態では、クライアント/サーバアプリケーションは、音声やスピーチをテキストに変換して友人のスクリーンに表示する。
【0079】
シーンDは、ゲームコンソール1110Dとインタラクト中のユーザDを、シーンEは、ゲームコンソール1110Eとインタラクト中のユーザEを示す。各ゲームコンソール1110Dと1110Eは、処理サーバモジュールに接続されており、この処理サーバモジュールがゲームコンソールとゲームクライアント両方に対するゲームプレイを調整しているネットワークを示す。
【0080】
図13に、インフォメーションサービスプロバイダ(Information Service Provider)アーキテクチャの実施形態を示す。インフォメーションサービスプロバイダ(ISP)250は、地理的に分散しており、かつ、ネットワーク266を介して接続されているユーザ262に大量の情報を提供する。ISPは、例えば株価の更新に的を絞ったサービスや、放送メディア、ニュース、スポーツ、ゲームなどの様々なサービスを提供することができる。さらに、それぞれのISPにより提供されるサービスは動的である。つまり、いつでもサービスを追加したり減らすことができる。従って、特定の種類のサービスを特定の個人に提供するISPは時間とともに変化する。
【0081】
例えば、あるユーザが地元(ホームタウン)にいる間は、ユーザは、ユーザのすぐ近くのISPからサービスを受けることができ、ユーザが別の都市に移動するときには、ユーザは別のISPからサービスを受けることができる。ホームタウンISPは、所要の情報とデータとを新たなISPに転送する。従って、ユーザ情報はユーザを「フォローする」、つまり後について新たな都市へ行く。よってデータとユーザとを密接にし、アクセスしやすくしている。別の実施形態では、ユーザの情報を管理するマスタISPと、マスタISPの管理下でユーザと直接のインターフェースを行うサーバISPとの間で、マスタ−サーバリレーションシップが確立されうる。他の実施形態では、クライアントが世界中を移動する際に、データは1つのISPから他のISPへ転送され、ユーザへのサービス提供にあたり望ましい位置にあるISPが、これらのサービスを提供するISPとなるようにする。
【0082】
ISP250は、アプリケーションサービスプロバイダ(Application Service Provider;ASP)252を含む。これは、コンピュータベースのサービスをネットワークを介して顧客に提供するものである。ASPモデルを利用して提供されるソフトウェアは、多くの場合、オンデマンドソフトウェアまたは、サービス型ソフトウェア(SaaS)とも呼ばれる。特定のアプリケーションプログラム(顧客関係管理など)へのアクセスを与える簡単な形態として、HTTPなどの標準プロトコルを使用することが挙げられる。このアプリケーションソフトウェアはベンダーのシステムに存在しており、ユーザは、HTMLによりウェブブラウザを介してアクセスするか、ベンダーが提供する特定用途のクライアントソフトウェアによってアクセスするか、薄型のクライアントなどの、他の遠隔インターフェースによってアクセスする。
【0083】
広い地理的領域にわたって提供されるサービスは、多くの場合、クラウドコンピューティングを利用する。クラウドコンピューティングとは、動的に拡張可能なコンピューティングスタイルのことであり、多くの場合、視覚化(ビジュアライズ)されたリソースがインターネットを介してサービスとして提供される。ユーザは、これらをサポートする「クラウド」における技術基盤の専門家/エキスパートである必要はない。クラウドコンピューティングは様々なサービスに分けられる。例えば、コンピュータ基盤をサービスとして提供するIaaS(イアース)(Infrastructure as a Service)、プラットフォームをサービスとして提供するPaaS(パース)(Platform as a Service)、および、ソフトウェアをサービスとして提供するSaaS(サース)(Software as a Service)などである。クラウドコンピューティングサービスは多くの場合、ソフトウェアとデータとがサーバに保存された状態で、ウェブブラウザからアクセスされる共通のビジネスアプリケーションをオンラインで提供する。クラウド(雲)との用語は、インターネットがコンピュータネットワークの図において図示される様子に基づいてインターネットの比喩表現として用いられるものであり、クラウド(雲)により隠される複雑なインフラストラクチャを抽象化したものである。
【0084】
さらに、ISP250は、ゲームプロセッシングサーバ(Game Processing Server;GPS)254を含み、これは、ゲームクライアントが1人用および多人数参加型のテレビゲームをプレイするために利用するものである。インターネットを介してプレイされるほとんどのテレビゲームは、ゲームサーバへ接続することにより動作する。典型的には、ゲームは、プレーヤからデータを収集し、これを他のプレーヤに配信する専用のサーバアプリケーションを利用する。これは、ピアツーピアアレンジメントよりも効率であり実効的であるが、サーバアプリケーションをホスティングするために別のサーバを必要とする。別の実施形態では、GPSはプレーヤ間での通信を確立し、中心にあるGPSに依存せずにそれぞれのゲームプレイデバイスが情報交換を行う。
【0085】
専用のGPSは、クライアントとは独立に実行するサーバである。そのようなサーバは通常、データセンターに位置する専用ハードウェア上で実行されるものであり、より広い帯域幅と特定の処理能力とを提供している。専用サーバは、パソコンベースのほとんどの多人数参加型ゲームのゲームサーバをホスティングするための好適な方法である。専用サーバ上で実行する多人数参加型オンラインゲームは通常、ゲームタイトルを所有するソフトウェア会社がホスティングしており、このような会社がコンテンツの制御とアップデートとを行う。
【0086】
ブロードキャストプロセッシングサーバ(Broadcast Processing Server;BPS)256は音声信号または映像信号を視聴者へ分配する。非常に狭い範囲の視聴者に向けて放送することをナローキャスティングと呼ぶことがある。放送配信は、最終的にその信号がリスナーや視聴者に配信され、この信号はラジオ放送局やテレビ放送局と同様、無線でアンテナおよび受信機へ送ることができ、あるいは、放送局を介して、あるいは、ネットワークから直接、ケーブルテレビやケーブルラジオ(つまり、「無線ケーブル」)へ送ることができる。インターネットにより、ラジオやテレビも受信者へ配信することができ、特に、信号と帯域幅の共有が可能なマルチキャスティングによって配信することができる。歴史的には、地理的領域(全国放送や地域向け放送など)により放送範囲が定められていた。しかし、高速インターネットの急増により、世界のどこの国にもコンテンツを届けることができるので、ブロードバンドによる放送が地理的範囲により限定されることはない。
【0087】
ストレージサービスプロバイダ(Storage Service Provider;SSP)258は、コンピュータストレージスペースおよび関連する管理サービスを提供する。SSPはさらに、定期的なバックアップと保存を行う。サービスとしてストレージを提供することで、必要に応じてユーザはより多くのストレージをオーダすることができる。別の主な利点としては、各SSPにおいてバックアップサービスが行われることであり、コンピュータのハードドライブが故障した場合であってもユーザは全てのデータを失うことはない。さらに、複数のSSPによりユーザデータの全体あるいは一部のコピーが保有されるので、ユーザは居場所に関係なく、あるいは、データのアクセスに使用されるデバイスに関係なく、効率的にデータにアクセスすることができる。例えば、ユーザは家庭用コンピュータの個人ファイルにアクセスできるほか、移動中に携帯電話にアクセスできる。
【0088】
通信プロバイダ(Communication Provider)260はユーザへ接続性を提供する。通信プロバイダの一つの形態はインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider)であり、これによりインターネットへのアクセスが提供される。ISPは、ダイアルアップやDSL、ケーブルモデム、ワイヤレスまたは専用の高速相互接続などのインターネットプロトコルデータグラムの配信に適したデータ転送技術により、ユーザに接続する。通信プロバイダはさらに、e−mailやインスタントメッセージ、ショートメッセージサービス(SMS)メールなどのメッセージサービスを提供することができる。通信プロバイダの別の形態としてネットワークサービスプロバイダ(Network Service Provider;NSP)が挙げられる。これは、インターネットへのダイレクトバックボーンアクセスを提供することにより、帯域幅やネットワークを販売するものである。ネットワークサービスプロバイダは、電気通信会社、データキャリア、無線通信プロバイダ、インターネットサービスプロバイダ、高速インターネットアクセスを提供するケーブルテレビオペレータなどから構成される。
【0089】
データエクスチェンジ部268は、ISP250内のいくつかのモジュールを相互接続し、これらのモジュールをネットワーク266を介してユーザ262に接続する。データエクスチェンジ部268は、ISP250のモジュール全てが密接した狭い領域や、様々なモジュールが地理的に分散した場合に広い地理的領域をカバーできる。例えば、データエクスチェンジ部268は、データセンターのキャビネット内に高速(あるいは、より高速な)ギガビットイーサネット(登録商標)や大陸間のバーチャルエリアネットワーク(Virtual Area Network;VLAN)を含むことができる。
【0090】
ユーザ262は、少なくともCPU、ディスプレイ、および入出力を含むクライアントデバイス264によりリモートサービスにアクセスする。クライアントデバイスはパーソナルコンピュータ、携帯電話、ネットブック、PDA(携帯端末)などであってよい。一実施形態では、ISP250により、クライアントにより使用されるデバイスの種類が認識され、利用する通信方法が調整される。別の場合では、クライアントデバイスは、ハイパーテキストマークアップ言語(html)などの標準の通信方法によりISP250にアクセスする。
【0091】
本発明の各実施形態は、携帯式デバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家庭用電気製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなど、他のコンピュータシステム構成によって実施されてもよい。また、本発明は、分散コンピューティング環境で実施されてもよく、このような環境では、ネットワークを介してリンクされる遠隔処理デバイスによってタスクが実行される。
【0092】
上述の各実施形態を考慮に入れて、本発明は、コンピュータシステムに記憶されるデータを使用する、各種のコンピュータ実装操作を使用してもよいことを理解すべきである。これらの操作には、物理量の物理的な操作を必要とする操作が含まれる。本発明の一部を形成する本文に記載された操作はいずれも、有益な機械操作である。本発明はこれらの操作を実行するためのデバイスや装置にも関連する。装置は、特定用途コンピュータなど、所要の目的のために特別に作成されてもよい。特定用途コンピュータと定義される場合、該コンピュータは、特定用途の一部ではない他の処理、プログラム実行やプログラムルーチンを実行しつつ、一方では特定用途用の操作を実行することができる。他の形態では、コンピュータメモリやキャッシュに記憶されていたり、ネットワークを介して取得された一以上のコンピュータプログラムにより選択的に起動または構成される汎用コンピュータプログラムにより操作が処理されうる。ネットワークを介してデータが取得される場合、データはネットワーク上の他のコンピュータ、例えば、コンピューティングリソースのクラウド(雲)、により処理されてもよい。
【0093】
本発明の実施形態は、データをある状態から別の状態へと変換する機械として定義されてもよい。変換されたデータはストレージに保存され、プロセッサにより操作される。よって、プロセッサはデータを逐次変換する。さらにまた、ネットワークを介して接続される一以上の機械やプロセッサにより方法を処理するようにしてもよい。各機械は、ある状態のデータを別の状態に変換することができ、さらに、データの処理、ストレージへのデータ保存、ネットワークを介したデータ送信、結果の表示、結果を別の機械へ送る、などを行うことができる。
【0094】
本発明の一以上の実施形態は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして製造されてもよい。コンピュータ可読媒体は、データの記憶が可能であり、その後、コンピュータシステムによって読み取ることができるものであればどのようなデータ記憶装置であってもよい。コンピュータ可読媒体の例には、ハードディスク、ネットワーク接続記憶装置(NAS)、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープおよび他の光学式データ記憶装置および非光学式データ記憶装置などがある。また、コンピュータ可読媒体には、コンピュータ可読コードが分散式に記憶されて、実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムを介して分散されるコンピュータ可読有形的表現媒体が含まれてもよい。
【0095】
特定の順序で方法オペレーションを記載したが、所望の方法でオーバーレイオペレーションの処理が実行されるのであれば、他のハウスキーピングオペレーションをオペレーションの間に実行してもよいし、わずかな時間差でオペレーションが行われるようにオペレーションを調整してもよい。あるいは、処理に関連づけられる様々な間隔で処理を発生させることができるシステムにオペレーションを分散してもよいことを理解されたい。
【0096】
上記に、本発明を明確に理解できるように多少詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲内で変更例または変形例を実施できることは明らかである。したがって、本実施形態は例示的なものであり、制限するものではなく、本発明は本明細書に記載されている詳細な事項に限定されず、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で変更されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタンドにより支持されるポータブルデバイスとワイヤレスインタラクションを行う方法であって、該方法は、
前記ポータブルデバイスと前記スタンドとの間に通信リンクを確立するステップと、
インタラクティビティゾーン内の入力デバイスの動作を前記スタンドがトラッキングするステップと、
前記ポータブルデバイスのゲームオブジェクトと関連付けられるアクションを生成するために、前記入力デバイスが前記インタラクティビティゾーン内又は当該インタラクティビティゾーン付近に存在するときに、前記ポータブルデバイスが前記入力デバイスとインターフェースするステップと、
前記トラッキングにより、前記インタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外に前記入力デバイスが存在することが検出された場合に、前記スタンドを移動させるステップと、
前記インタラクティビティゾーンの位置をアップデートし、空間的基準を維持して前記ポータブルデバイスを前記入力デバイスとインターフェースさせるように、前記通信リンクを介してスタンド移動情報を伝達するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記入力デバイスは無線コントローラであり、前記ポータブルデバイスを前記入力デバイスとインターフェースさせるステップはさらに、
前記インタラクティビティゾーンの画像をキャプチャするステップと、
前記無線コントローラから慣性移動情報を受信するステップと、
前記無線コントローラの動作を決定するために、前記キャプチャした画像と前記慣性移動情報とを分析するステップと、を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ポータブルデバイスから前記スタンドへ、前記スタンドを移動させるようにリクエストを送信するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記インタラクティビティゾーンを決定するステップをさらに含み、前記決定のステップは、
前記入力デバイスの最新の位置を特定するステップと、
前記入力デバイスの動作範囲を予測するステップと、
少なくとも前記動作範囲をカバーするために、前記インタラクティビティゾーンを確立するステップと、を含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
付加的入力デバイスを特定するステップと、
前記入力デバイスと前記付加的入力デバイスとをカバーするために、前記インタラクティビティゾーンを再決定するステップと、をさらに含む請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ポータブルデバイスの動作を特定するために、前記インタラクティビティゾーン内において、静止状態にあるマーカをトラッキングするステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記スタンドを移動させるステップはさらに、前記スタンドにより実行される、x方向、y方向、またはz方向、ヨー運動、ピッチ運動、あるいはロール運動からなる運動群から選択される動作を選択するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記入力デバイスが前記インタラクティビティゾーンの外に移動する場合に、映像、音声、あるいは触覚フィードバックを提供するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記インタラクティビティゾーン内における前記入力デバイスの深度を測定するステップをさらに含み、ゲームオブジェクトに関連づけられた、生成されたアクションは前記深度に応じてギアリングがなされる、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記スタンドの位置の、当該スタンドあるいは前記ポータブルデバイスに起因するものではない変化を検出するステップを含み、
前記スタンドの位置の変化を検出後に、前記インタラクティビティゾーンの位置をアップデートするステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
ポータブルデバイスと入力デバイス間でワイヤレスインタラクションを行うためのスタンドであり、前記スタンドは前記ポータブルデバイスを保持するように定義されているものであって、前記スタンドは、
画像データをキャプチャするためのカメラと、
前記画像データに基づいて前記ポータブルデバイスの位置と移動とをトラッキングし、前記入力デバイスの動作がトラッキングされるインタラクティビティゾーンを決定するように定義された入力デバイス検出モジュールと、
前記インタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外に前記入力デバイスが存在するときに、前記スタンドを移動させるスタンドモーションモジュールと、
スタンド移動情報を前記ポータブルデバイスへ転送する通信モジュールと、を含むスタンド。
【請求項12】
前記通信モジュールは、ネットワークゲームのプレイ中に前記画像データを遠隔デバイスに送信する、請求項11記載のスタンド。
【請求項13】
前記入力デバイス検出モジュールは、前記インタラクティビティゾーンを決定するために、前記入力デバイスの近くのプレーヤの顔を検出する、請求項11記載のスタンド。
【請求項14】
前記深度カメラと前記入力デバイス間の距離を測定するための深度カメラをさらに含む、請求項11記載のスタンド。
【請求項15】
前記ポータブルデバイスは、前記スタンド移動情報に基づいて、前記インタラクティビティゾーンの位置をアップデートする、請求項11記載のスタンド。
【請求項16】
一以上のプロセッサにより実行される場合に、スタンドにより支持されるポータブルデバイスとのワイヤレスインタラクションを行うためにコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラムであって、
前記ポータブルデバイスと前記スタンド間に通信リンクを確立するためのプログラム命令と、
インタラクティビティゾーン内の入力デバイスの動作が前記スタンドによりトラッキングされるためのプログラム命令と、
前記ポータブルデバイスのゲームオブジェクトと関連付けられるアクションを生成するために、前記ポータブルデバイスを前記入力デバイスとインターフェースさせるためのプログラム命令であって、前記インターフェースは、前記入力デバイスが前記インタラクティビティゾーンに、あるいは前記インタラクティビティゾーンの近くに存在するときに行われる、プログラム命令と、
前記トラッキングによって、前記入力デバイスが前記インタラクティビティゾーンのエッジに近い所定の境界の外に存在することを検出した場合に前記スタンドを移動させるためのプログラム命令と、
前記インタラクティビティゾーンの位置をアップデートするために、前記通信リンクを介してスタンド移動情報を伝達するためのプログラム命令と、を含むコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記インタラクティビティゾーンにおいて、静止した状態のマークを特定するためのプログラム命令と、
前記静止した状態のマークの位置が変化した場合に前記ポータブルデバイスの動作を特定するためのプログラム命令と、をさらに含む、請求項16記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記入力デバイスの動作をトラッキングするための前記プログラム命令は、
前記入力デバイスの移動に関する慣性データを受信するためのプログラム命令をさらに含む、請求項16記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記ポータブルデバイスは、3Dメガネを装着したプレーヤが見ることのできる3D画像を示すためのディスプレイを含む、請求項16記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
前記インタラクティビティゾーン内の付加的入力デバイスの動作をトラッキングするためのプログラム命令と、
前記入力デバイスあるいは付加的入力デバイスが前記インタラクティビティゾーンの外に存在する場合に、前記インタラクティビティゾーンを調整するためのプログラム命令と、をさらに含む、請求項16記載のコンピュータプログラム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2013−511765(P2013−511765A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539881(P2012−539881)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/038421
【国際公開番号】WO2011/062663
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(500551079)ソニー コンピュータ エンタテインメント アメリカ リミテッド ライアビリテイ カンパニー (95)
【Fターム(参考)】