モータ装置の固定構造及び固定方法
【課題】日射遮蔽材を開閉するためのモータ装置をヘッドボックスに固定するにあたり、騒音の発生を防止することができ、且つ組立作業性を良好にする。
【解決手段】モータ装置26の外形部26aの少なくとも一部を、吸振性を有するモータマウント30で包囲し、モータマウント30の外壁面の少なくとも一部をヘッドボックス10の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウント30をヘッドボックス10に対して回転及び転動不能とし、モータマウント30に形成した係合部30b、30cをヘッドボックス10に形成した被係合部10b、10cに係合することでモータマウント30をヘッドボックス10に対して移動不能として、モータ装置26をヘッドボックス10に固定する。
【解決手段】モータ装置26の外形部26aの少なくとも一部を、吸振性を有するモータマウント30で包囲し、モータマウント30の外壁面の少なくとも一部をヘッドボックス10の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウント30をヘッドボックス10に対して回転及び転動不能とし、モータマウント30に形成した係合部30b、30cをヘッドボックス10に形成した被係合部10b、10cに係合することでモータマウント30をヘッドボックス10に対して移動不能として、モータ装置26をヘッドボックス10に固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日射遮蔽材を開閉するためのモータ装置を固定する固定構造及び固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモータ装置の固定構造及び固定方法としては、特許文献1に記載されたモータマウントを使用したものが知られている。これによれば、モータ出力軸が貫通する円形孔を有するL字形の金属板からなるモータマウントをヘッドボックスにネジ止めし、ゴムからなるL字形の吸振部材をモータマウントに添着し、内側に円錐面座を形成した吸振部材の円筒部をモータマウントの円形孔に同軸にはめ、円錐面座をモータケースの円筒または円錐状端面に密着させており、これによって、モータ出力軸とモータマウントの円形孔の軸心を合致させ、モータの振動を吸振部材によって吸収させて、騒音を発生させないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第2546412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のものでは、モータマウントのヘッドボックスへの固定がネジ止めによって行われるため、ネジの締め付け具合によって、金属板からなるモータマウントとヘッドボックスとの間の共振が発生しビビリ音が発生するという課題がある。また、ネジ止めが必須であるためにその組立作業性が悪いという課題もある。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、騒音の発生を防止することができ、且つ組立作業性を良好にできるモータの固定構造及び方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、左右方向を長手方向に持つ支持部材内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸を回転駆動するために設けられるモータ装置であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材に支持された日射遮蔽材を開閉可能とするモータ装置の固定構造において、
モータ装置の外形部の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウントで包囲し、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部を支持部材に形成した被係合部に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能として、モータ装置を支持部材に固定することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、モータ装置の外形部の左右、前後、上下のうちの少なくとも一つの端部を、モータマウントで包囲することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のものにおいて、モータマウントに形成した係合部を、支持部材の下面に形成される第1被係合部に係合する第1係合部と、支持部材の前後面に形成される第2被係合部に係合する第2係合部とから構成することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のものにおいて、一対の対向するモータマウントによって、モータ装置の外形部の少なくとも一部を包囲することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のものにおいて、インサート成形によって、モータマウントがモータ装置の外形部の少なくとも一部を包囲するようにしてモータマウントを成形することを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、左右方向を長手方向に持つ支持部材内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸を回転駆動するために設けられるモータ装置であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材に支持された日射遮蔽材を開閉可能とするモータ装置の固定方法において、
モータ装置の外形部の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウントで包囲し、
モータ装置とモータマウントとを支持部材内に挿入して、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部を支持部材に形成した被係合部に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能として、モータ装置を支持部材に固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、吸振性を有するモータマウントによってモータ装置からの振動が支持部材に伝達することを防ぎ、騒音の発生を防止することができる。また、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部を支持部材に形成した被係合部に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能とすることで、モータ装置をネジを用いずに支持部材に固定することができると共に、モータマウントと支持部材との共振を防ぎ、モータ装置からの反力をモータマウントによって吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用したブラインドの正面図である。
【図2】本発明を適用したブラインドの断面図である。
【図3】本発明によるモータ固定構造の第1実施形態を表す側面図である。
【図4】図3のA−A線に沿って見た断面図である。
【図5】図3のモータ固定構造の正面図である。
【図6】図3のモータ固定構造の分解斜視図である。
【図7】図3のモータ固定構造の組立時の状態を表す斜視図である。
【図8】本発明によるモータ固定構造の第2実施形態を表す側面図である。
【図9】図8のB−B線に沿って見た断面図である。
【図10】図8のモータ固定構造の正面図である。
【図11】本発明によるモータ固定構造の第3実施形態を表す側面図である。
【図12】図11のモータ固定構造の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1及び図2は、本発明が適用可能なブラインドの一例を表している。図1において、ブラインドは、支持部材としてのヘッドボックス10を備える。ヘッドボックス10は複数のブラケット12によって壁面、窓枠といった固定面に固定されており、長手方向として左右方向に延びている。ヘッドボックス10の断面形状は、図3に示すように上部が開口したコ字状形状となっている。尚、明細書及び特許請求の範囲において、左右方向とはヘッドボックス10の長手方向に一致した方向であり、上下方向は左右方向に直交し、且つヘッドボックス10から日射遮蔽材が支持される方向(通常は鉛直方向であるが、それに限るものではない)、前後方向は左右方向及び上下方向の両方に直交する方向とする。
【0016】
ヘッドボックス10内には、その長手方向に沿って回転軸14が配設される。回転軸14は、その軸心を中心として回転可能であり、回転軸14上には、適宜間隔で、回転軸14と一体的に回転可能となった昇降回転ドラム16が設けられる。各昇降回転ドラム16には、昇降コード18及び/またはラダーコード20の一端が連結されており、コード18、20の他端または他端側はヘッドボックス10から垂下されて日射遮蔽材であるスラット24の下端に配置されたボトムレールに連結されており、ラダーコード20がスラット24を吊下げ支持または整列支持し、スラット24の昇降及び開閉動作をさせるようになっている。
【0017】
回転軸14は、モータ装置26によって回転駆動される。モータ装置26は、その最外側を構成し非回転のモータ外形部26aと、モータ外形部26aの内部に設けられるロータに作用的に接続されてモータ外形部26a両端部から突出する回転可能なモータ出力軸26bと、を有し、モータ出力軸26bが回転軸14に連結される。モータ装置26は、操作指令を受ける制御ユニット28の制御によって回転軸14を回転駆動可能となっており、モータ装置26によって回転軸14を任意の回転方向に回転駆動することで、日射遮蔽材24の開閉動作を行わせることができる。
【0018】
このモータ装置26をヘッドボックス10内に固定するにあたり、本発明では、ネジ止めが不要となった1つまたは複数のモータマウント30を用いて行う。モータマウント30は、軟質弾性材よりなる吸振性を持つ材料からなる成形品であり、モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの少なくとも一部を包囲することができるように、モータ外形部26aの一部の外側形状に合致したものとなっている。
【0019】
図3〜図5に示した例では、モータ外形部26aは左右対称で、その左右両端部は角筒形の形状をしており、モータマウント30としては、モータ外形部26aの左右両端部を包囲することができるように、一対の対向する同一形状のモータマウント30が用いられている。そして、各モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの左右両端部の前後、上下、及び右または左に向いた面を覆い、一対のモータマウント30で、モータ外形部26aの一部の前後、上下、及び左右に向いた面を覆うことができるようになっている。
【0020】
また、各モータマウント30には、左右方向に延びる貫通孔30aが形成されており、貫通孔30aをモータ出力軸26bが遊嵌状態で、貫通している。
【0021】
さらに、各モータマウント30の外側形状の少なくとも一部は、ヘッドボックス10の内側形状の少なくとも一部に合致したものとなっており、各モータマウント30の前後及び下の外壁面の少なくとも一部が、ヘッドボックス10の前後及び下の内壁面の少なくとも一部に密接するようになっている。
【0022】
また、各モータマウント30の下部には、ヘッドボックス10の下面に形成された第1被係合部としての複数の係止孔10bに係合する第1係合部としての係合突起30bが形成され、各モータマウント30の前後部には、ヘッドボックス10の前後の内壁面に形成され左右方向に延びる第2被係合部としての複数の係合リブ10cに係合する第2係合部としての係合凹部30cが形成されている。
【0023】
以上のモータマウント30を用いてモータ装置26を固定する手順を説明すると、図6に示す状態からモータ出力軸26bをモータマウント30の貫通孔30aに通して、モータ装置26のモータ外形部26aの左右両端部を各モータマウント30で包囲し、図7に示すように、ヘッドボックス10の上部の開口からモータ装置26及びモータマウント30を一体的に挿入する。挿入時に、ヘッドボックス10の上部鍔部や係合リブ10cがモータマウント30に干渉するものの、モータマウント30及びヘッドボックス10をそれぞれ弾性変形させることで、モータマウント30を通過させて、係合突起30bをヘッドボックス10の係合孔10bに係合し、モータマウント30の係合凹部30cを係合リブ10cに係合する。
【0024】
この係合突起30bと係合孔10bとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して左右、前後方向に位置決めされて固定され、係合凹部30cと係合リブ10cとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して上下方向に位置決めされて固定される。併せて、モータマウント30の前後及び下の外壁面がヘッドボックス10の前後及び下の内壁面に密接することで、モータマウント30がヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定される。
【0025】
モータ装置26の作動時に発生する振動は、モータマウント30によって吸収されるために、ヘッドボックス10に伝達されることを防ぐことができる。
【0026】
モータ装置26を組み立てる際に、ネジ止めは一切不要であるために、組立性・作業性が良好であると共に、ネジが緩むことによる騒音の発生を防ぐことができる。特に、モータマウント30がヘッドボックス10に密接してヘッドボックス10自体の振動を吸収するために、モータマウント30とヘッドボックス10とが共振せずに騒音の発生を防止することができる。
【0027】
また、モータマウント30の外壁面がヘッドボックス10の内壁面に密接してヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定されているために、モータ装置26の作動時にモータ回転の反力をモータマウント30によって受けて効果的に吸収することができる。
【0028】
尚、この実施形態では、モータマウント30がモータ装置26の左右両端に取り付けられていたが、これに限るものではなく、モータ装置26の左右一端のみに取り付けられて、片持ち式でモータ装置26を固定してもよい。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、図8〜図10は、本発明の第2実施形態を示している。この例では、上側と下側に対向する一対のモータマウント30が、それぞれモータ装置26のモータ外形部26aの上下端部を包囲している。そして、各モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの上下端部の左右、前後、及び上または下に向いた面を覆い、一対のモータマウント30で、モータ外形部26aの一部の左右、前後、上下に向いた面を覆うことができるようになっている。
【0030】
さらに、各モータマウント30の外側形状の少なくとも一部は、ヘッドボックス10の内側形状の少なくとも一部に合致したものとなっており、各モータマウント30の前後の外壁面の少なくとも一部及び下側のモータマウントの下の外壁面の少なくとも一部が、ヘッドボックス10の前後及び下の内壁面の少なくとも一部に密接するようになっている。
【0031】
また、下側のモータマウント30の下部には、ヘッドボックス10の下面に形成された係止孔10bに嵌合する係合突起30bが形成され、各モータマウント30の前後部には、ヘッドボックス10の前後の内壁面に形成され左右方向に延びる複数の係合リブ10cに係合する係合凹部30cが形成されている。
【0032】
この実施形態のモータ固定構造は、第1実施形態と同様の手順でモータ装置26をヘッドボックス10に固定することができる。よって、下側のモータマウント30の係合突起30bと係合孔10bとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して左右、前後方向に位置決めされて固定され、係合凹部30cと係合リブ10cとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して上下方向に位置決めされて固定される。併せて、モータマウント30の前後及び下の外壁面がヘッドボックス10の前後及び下の内壁面に密接することで、モータマウント30がヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定される。
【0033】
これによって、第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。この実施形態では、上側のモータマウント30と下側のモータマウント30を用いていたが、いずれか一方、好ましくは下側のモータマウント30だけを用いてモータ装置26を固定するようにしてもよい。
【0034】
(第3の実施形態)
次に、図11〜図12は、本発明の第3実施形態を示している。この例では、前側と後側に対向する一対のモータマウント30が、それぞれモータ装置26のモータ外形部26aの前後端部を包囲している。そして、各モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの前後端部の左右、上下、及び前または後に向いた面を覆い、一対のモータマウント30で、モータ外形部26aの一部の左右、上下、前後に向いた面を覆うことができるようになっている。
【0035】
さらに、各モータマウント30の外側形状の少なくとも一部は、ヘッドボックス10の内側形状の少なくとも一部に合致したものとなっており、前側のモータマウント30の前、下の外壁面の少なくとも一部及び後側のモータマウント30の後、下の外壁面の少なくとも一部が、ヘッドボックス10の前後及び下の内壁面の少なくとも一部に密接するようになっている。
【0036】
また、各モータマウント30の下部には、ヘッドボックス10の下面に形成された係止孔10bに嵌合する係合突起30bが形成され、前側のモータマウント30の前部及び後側のモータマウント30の後部には、ヘッドボックス10の前後の内壁面に形成され左右方向に延びる複数の係合リブ10cに係合する係合凹部30cが形成されている。
【0037】
この実施形態のモータ固定構造は、前実施形態と同様の手順でモータ装置26をヘッドボックス10に固定することができる。よって、各モータマウント30の係合突起30bと係合孔10bとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して左右、前後方向に位置決められて固定され、係合凹部30cと係合リブ10cとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して上下方向に位置決めされて固定される。併せて、モータマウント30の前後及び下の外壁面がヘッドボックス10の前後及び下の内壁面に密接することで、モータマウント30がヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定される。
【0038】
これによって、前実施形態と同様の作用・効果が得られる。この実施形態では、前側のモータマウント30と後側のモータマウント30を用いていたが、いずれか一方のモータマウント30だけを用いてモータ装置26を固定するようにしてもよい。
【0039】
尚、以上の例では、モータ外形部26aの一部が、一対のモータマウント30によって
左右、上下及び前後の6方向から包囲されているが、これに限るものではなく、少なくとも4方向とすることでもよい。例えば、左右方向に関しては省略可能である。
【0040】
また、モータ外形部26aのモータマウント30によって包囲される部分が、角筒(立方体)形状であったが、これに限るものではなく、円筒形、球形、楕円体等の曲面形状であってもよい。その場合においても、モータ外形部26aのいずれかの点における接面に直交する方向が前後、左右、上下のうちの少なくとも4方向において、モータマウント30によって覆われているとよい。併せて、モータマウント30はヘッドボックス10の内壁面のうちの少なくとも対向する2面に対して(以上の実施形態において、前後面)密接しているとよく、これによって、モータ装置26の回転による反力をモータマウント30で効果的に吸収することができる。
【0041】
また、以上の例では、モータマウント30とモータ装置26とが組み立てる直前まで別体部品となっていたが、これに限るものではなく、モータマウント30の成形時に、インサート成形によってモータ装置26と一体的に成形しておくことも可能である。モータマウント30とモータ装置26とを一体化することによって、組立作業を簡略化して、部品の管理も容易にすることができる。
【0042】
また、以上の例では、モータマウント30がモータ装置26のモータ外形部26aの端部を包囲していたが、これに限るものではなく、モータ装置26の少なくとも中央部を包囲するようにしてもよい。
【0043】
また、第1係合部と第1被係合部との係合、及び第2係合部と第2被係合部との係合は、図示した例に限らず、任意の構成とすることができ、例えば、係合部及び被係合部の一方を切起こし、鍔、折り曲げ片といった凹凸形状とし、他方をそれに係合する凸凹形状とすることができる。
【符号の説明】
【0044】
10 ヘッドボックス(支持部材)
10b 係止孔(第1被係合部)
10c 係合リブ(第2被係合部)
14 回転軸
24 スラット(日射遮蔽材)
26 モータ装置
26a モータ外形部
30 モータマウント
30b 係合突起(第1係合部)
30c 係合凹部(第2係合部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、日射遮蔽材を開閉するためのモータ装置を固定する固定構造及び固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモータ装置の固定構造及び固定方法としては、特許文献1に記載されたモータマウントを使用したものが知られている。これによれば、モータ出力軸が貫通する円形孔を有するL字形の金属板からなるモータマウントをヘッドボックスにネジ止めし、ゴムからなるL字形の吸振部材をモータマウントに添着し、内側に円錐面座を形成した吸振部材の円筒部をモータマウントの円形孔に同軸にはめ、円錐面座をモータケースの円筒または円錐状端面に密着させており、これによって、モータ出力軸とモータマウントの円形孔の軸心を合致させ、モータの振動を吸振部材によって吸収させて、騒音を発生させないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第2546412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のものでは、モータマウントのヘッドボックスへの固定がネジ止めによって行われるため、ネジの締め付け具合によって、金属板からなるモータマウントとヘッドボックスとの間の共振が発生しビビリ音が発生するという課題がある。また、ネジ止めが必須であるためにその組立作業性が悪いという課題もある。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、騒音の発生を防止することができ、且つ組立作業性を良好にできるモータの固定構造及び方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、左右方向を長手方向に持つ支持部材内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸を回転駆動するために設けられるモータ装置であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材に支持された日射遮蔽材を開閉可能とするモータ装置の固定構造において、
モータ装置の外形部の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウントで包囲し、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部を支持部材に形成した被係合部に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能として、モータ装置を支持部材に固定することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、モータ装置の外形部の左右、前後、上下のうちの少なくとも一つの端部を、モータマウントで包囲することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のものにおいて、モータマウントに形成した係合部を、支持部材の下面に形成される第1被係合部に係合する第1係合部と、支持部材の前後面に形成される第2被係合部に係合する第2係合部とから構成することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のものにおいて、一対の対向するモータマウントによって、モータ装置の外形部の少なくとも一部を包囲することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のものにおいて、インサート成形によって、モータマウントがモータ装置の外形部の少なくとも一部を包囲するようにしてモータマウントを成形することを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、左右方向を長手方向に持つ支持部材内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸を回転駆動するために設けられるモータ装置であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材に支持された日射遮蔽材を開閉可能とするモータ装置の固定方法において、
モータ装置の外形部の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウントで包囲し、
モータ装置とモータマウントとを支持部材内に挿入して、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部を支持部材に形成した被係合部に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能として、モータ装置を支持部材に固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、吸振性を有するモータマウントによってモータ装置からの振動が支持部材に伝達することを防ぎ、騒音の発生を防止することができる。また、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部を支持部材に形成した被係合部に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能とすることで、モータ装置をネジを用いずに支持部材に固定することができると共に、モータマウントと支持部材との共振を防ぎ、モータ装置からの反力をモータマウントによって吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用したブラインドの正面図である。
【図2】本発明を適用したブラインドの断面図である。
【図3】本発明によるモータ固定構造の第1実施形態を表す側面図である。
【図4】図3のA−A線に沿って見た断面図である。
【図5】図3のモータ固定構造の正面図である。
【図6】図3のモータ固定構造の分解斜視図である。
【図7】図3のモータ固定構造の組立時の状態を表す斜視図である。
【図8】本発明によるモータ固定構造の第2実施形態を表す側面図である。
【図9】図8のB−B線に沿って見た断面図である。
【図10】図8のモータ固定構造の正面図である。
【図11】本発明によるモータ固定構造の第3実施形態を表す側面図である。
【図12】図11のモータ固定構造の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1及び図2は、本発明が適用可能なブラインドの一例を表している。図1において、ブラインドは、支持部材としてのヘッドボックス10を備える。ヘッドボックス10は複数のブラケット12によって壁面、窓枠といった固定面に固定されており、長手方向として左右方向に延びている。ヘッドボックス10の断面形状は、図3に示すように上部が開口したコ字状形状となっている。尚、明細書及び特許請求の範囲において、左右方向とはヘッドボックス10の長手方向に一致した方向であり、上下方向は左右方向に直交し、且つヘッドボックス10から日射遮蔽材が支持される方向(通常は鉛直方向であるが、それに限るものではない)、前後方向は左右方向及び上下方向の両方に直交する方向とする。
【0016】
ヘッドボックス10内には、その長手方向に沿って回転軸14が配設される。回転軸14は、その軸心を中心として回転可能であり、回転軸14上には、適宜間隔で、回転軸14と一体的に回転可能となった昇降回転ドラム16が設けられる。各昇降回転ドラム16には、昇降コード18及び/またはラダーコード20の一端が連結されており、コード18、20の他端または他端側はヘッドボックス10から垂下されて日射遮蔽材であるスラット24の下端に配置されたボトムレールに連結されており、ラダーコード20がスラット24を吊下げ支持または整列支持し、スラット24の昇降及び開閉動作をさせるようになっている。
【0017】
回転軸14は、モータ装置26によって回転駆動される。モータ装置26は、その最外側を構成し非回転のモータ外形部26aと、モータ外形部26aの内部に設けられるロータに作用的に接続されてモータ外形部26a両端部から突出する回転可能なモータ出力軸26bと、を有し、モータ出力軸26bが回転軸14に連結される。モータ装置26は、操作指令を受ける制御ユニット28の制御によって回転軸14を回転駆動可能となっており、モータ装置26によって回転軸14を任意の回転方向に回転駆動することで、日射遮蔽材24の開閉動作を行わせることができる。
【0018】
このモータ装置26をヘッドボックス10内に固定するにあたり、本発明では、ネジ止めが不要となった1つまたは複数のモータマウント30を用いて行う。モータマウント30は、軟質弾性材よりなる吸振性を持つ材料からなる成形品であり、モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの少なくとも一部を包囲することができるように、モータ外形部26aの一部の外側形状に合致したものとなっている。
【0019】
図3〜図5に示した例では、モータ外形部26aは左右対称で、その左右両端部は角筒形の形状をしており、モータマウント30としては、モータ外形部26aの左右両端部を包囲することができるように、一対の対向する同一形状のモータマウント30が用いられている。そして、各モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの左右両端部の前後、上下、及び右または左に向いた面を覆い、一対のモータマウント30で、モータ外形部26aの一部の前後、上下、及び左右に向いた面を覆うことができるようになっている。
【0020】
また、各モータマウント30には、左右方向に延びる貫通孔30aが形成されており、貫通孔30aをモータ出力軸26bが遊嵌状態で、貫通している。
【0021】
さらに、各モータマウント30の外側形状の少なくとも一部は、ヘッドボックス10の内側形状の少なくとも一部に合致したものとなっており、各モータマウント30の前後及び下の外壁面の少なくとも一部が、ヘッドボックス10の前後及び下の内壁面の少なくとも一部に密接するようになっている。
【0022】
また、各モータマウント30の下部には、ヘッドボックス10の下面に形成された第1被係合部としての複数の係止孔10bに係合する第1係合部としての係合突起30bが形成され、各モータマウント30の前後部には、ヘッドボックス10の前後の内壁面に形成され左右方向に延びる第2被係合部としての複数の係合リブ10cに係合する第2係合部としての係合凹部30cが形成されている。
【0023】
以上のモータマウント30を用いてモータ装置26を固定する手順を説明すると、図6に示す状態からモータ出力軸26bをモータマウント30の貫通孔30aに通して、モータ装置26のモータ外形部26aの左右両端部を各モータマウント30で包囲し、図7に示すように、ヘッドボックス10の上部の開口からモータ装置26及びモータマウント30を一体的に挿入する。挿入時に、ヘッドボックス10の上部鍔部や係合リブ10cがモータマウント30に干渉するものの、モータマウント30及びヘッドボックス10をそれぞれ弾性変形させることで、モータマウント30を通過させて、係合突起30bをヘッドボックス10の係合孔10bに係合し、モータマウント30の係合凹部30cを係合リブ10cに係合する。
【0024】
この係合突起30bと係合孔10bとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して左右、前後方向に位置決めされて固定され、係合凹部30cと係合リブ10cとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して上下方向に位置決めされて固定される。併せて、モータマウント30の前後及び下の外壁面がヘッドボックス10の前後及び下の内壁面に密接することで、モータマウント30がヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定される。
【0025】
モータ装置26の作動時に発生する振動は、モータマウント30によって吸収されるために、ヘッドボックス10に伝達されることを防ぐことができる。
【0026】
モータ装置26を組み立てる際に、ネジ止めは一切不要であるために、組立性・作業性が良好であると共に、ネジが緩むことによる騒音の発生を防ぐことができる。特に、モータマウント30がヘッドボックス10に密接してヘッドボックス10自体の振動を吸収するために、モータマウント30とヘッドボックス10とが共振せずに騒音の発生を防止することができる。
【0027】
また、モータマウント30の外壁面がヘッドボックス10の内壁面に密接してヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定されているために、モータ装置26の作動時にモータ回転の反力をモータマウント30によって受けて効果的に吸収することができる。
【0028】
尚、この実施形態では、モータマウント30がモータ装置26の左右両端に取り付けられていたが、これに限るものではなく、モータ装置26の左右一端のみに取り付けられて、片持ち式でモータ装置26を固定してもよい。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、図8〜図10は、本発明の第2実施形態を示している。この例では、上側と下側に対向する一対のモータマウント30が、それぞれモータ装置26のモータ外形部26aの上下端部を包囲している。そして、各モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの上下端部の左右、前後、及び上または下に向いた面を覆い、一対のモータマウント30で、モータ外形部26aの一部の左右、前後、上下に向いた面を覆うことができるようになっている。
【0030】
さらに、各モータマウント30の外側形状の少なくとも一部は、ヘッドボックス10の内側形状の少なくとも一部に合致したものとなっており、各モータマウント30の前後の外壁面の少なくとも一部及び下側のモータマウントの下の外壁面の少なくとも一部が、ヘッドボックス10の前後及び下の内壁面の少なくとも一部に密接するようになっている。
【0031】
また、下側のモータマウント30の下部には、ヘッドボックス10の下面に形成された係止孔10bに嵌合する係合突起30bが形成され、各モータマウント30の前後部には、ヘッドボックス10の前後の内壁面に形成され左右方向に延びる複数の係合リブ10cに係合する係合凹部30cが形成されている。
【0032】
この実施形態のモータ固定構造は、第1実施形態と同様の手順でモータ装置26をヘッドボックス10に固定することができる。よって、下側のモータマウント30の係合突起30bと係合孔10bとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して左右、前後方向に位置決めされて固定され、係合凹部30cと係合リブ10cとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して上下方向に位置決めされて固定される。併せて、モータマウント30の前後及び下の外壁面がヘッドボックス10の前後及び下の内壁面に密接することで、モータマウント30がヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定される。
【0033】
これによって、第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。この実施形態では、上側のモータマウント30と下側のモータマウント30を用いていたが、いずれか一方、好ましくは下側のモータマウント30だけを用いてモータ装置26を固定するようにしてもよい。
【0034】
(第3の実施形態)
次に、図11〜図12は、本発明の第3実施形態を示している。この例では、前側と後側に対向する一対のモータマウント30が、それぞれモータ装置26のモータ外形部26aの前後端部を包囲している。そして、各モータマウント30の内側形状は、モータ外形部26aの前後端部の左右、上下、及び前または後に向いた面を覆い、一対のモータマウント30で、モータ外形部26aの一部の左右、上下、前後に向いた面を覆うことができるようになっている。
【0035】
さらに、各モータマウント30の外側形状の少なくとも一部は、ヘッドボックス10の内側形状の少なくとも一部に合致したものとなっており、前側のモータマウント30の前、下の外壁面の少なくとも一部及び後側のモータマウント30の後、下の外壁面の少なくとも一部が、ヘッドボックス10の前後及び下の内壁面の少なくとも一部に密接するようになっている。
【0036】
また、各モータマウント30の下部には、ヘッドボックス10の下面に形成された係止孔10bに嵌合する係合突起30bが形成され、前側のモータマウント30の前部及び後側のモータマウント30の後部には、ヘッドボックス10の前後の内壁面に形成され左右方向に延びる複数の係合リブ10cに係合する係合凹部30cが形成されている。
【0037】
この実施形態のモータ固定構造は、前実施形態と同様の手順でモータ装置26をヘッドボックス10に固定することができる。よって、各モータマウント30の係合突起30bと係合孔10bとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して左右、前後方向に位置決められて固定され、係合凹部30cと係合リブ10cとの係合により、モータマウント30及びモータ装置26はヘッドボックス10に対して上下方向に位置決めされて固定される。併せて、モータマウント30の前後及び下の外壁面がヘッドボックス10の前後及び下の内壁面に密接することで、モータマウント30がヘッドボックス10に対して回転及び転動不能に固定される。
【0038】
これによって、前実施形態と同様の作用・効果が得られる。この実施形態では、前側のモータマウント30と後側のモータマウント30を用いていたが、いずれか一方のモータマウント30だけを用いてモータ装置26を固定するようにしてもよい。
【0039】
尚、以上の例では、モータ外形部26aの一部が、一対のモータマウント30によって
左右、上下及び前後の6方向から包囲されているが、これに限るものではなく、少なくとも4方向とすることでもよい。例えば、左右方向に関しては省略可能である。
【0040】
また、モータ外形部26aのモータマウント30によって包囲される部分が、角筒(立方体)形状であったが、これに限るものではなく、円筒形、球形、楕円体等の曲面形状であってもよい。その場合においても、モータ外形部26aのいずれかの点における接面に直交する方向が前後、左右、上下のうちの少なくとも4方向において、モータマウント30によって覆われているとよい。併せて、モータマウント30はヘッドボックス10の内壁面のうちの少なくとも対向する2面に対して(以上の実施形態において、前後面)密接しているとよく、これによって、モータ装置26の回転による反力をモータマウント30で効果的に吸収することができる。
【0041】
また、以上の例では、モータマウント30とモータ装置26とが組み立てる直前まで別体部品となっていたが、これに限るものではなく、モータマウント30の成形時に、インサート成形によってモータ装置26と一体的に成形しておくことも可能である。モータマウント30とモータ装置26とを一体化することによって、組立作業を簡略化して、部品の管理も容易にすることができる。
【0042】
また、以上の例では、モータマウント30がモータ装置26のモータ外形部26aの端部を包囲していたが、これに限るものではなく、モータ装置26の少なくとも中央部を包囲するようにしてもよい。
【0043】
また、第1係合部と第1被係合部との係合、及び第2係合部と第2被係合部との係合は、図示した例に限らず、任意の構成とすることができ、例えば、係合部及び被係合部の一方を切起こし、鍔、折り曲げ片といった凹凸形状とし、他方をそれに係合する凸凹形状とすることができる。
【符号の説明】
【0044】
10 ヘッドボックス(支持部材)
10b 係止孔(第1被係合部)
10c 係合リブ(第2被係合部)
14 回転軸
24 スラット(日射遮蔽材)
26 モータ装置
26a モータ外形部
30 モータマウント
30b 係合突起(第1係合部)
30c 係合凹部(第2係合部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向を長手方向に持つ支持部材(10)内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸(14)を回転駆動するために設けられるモータ装置(26)であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材(10)に支持された日射遮蔽材(24)を開閉可能とするモータ装置の固定構造において、
モータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウント(30)で包囲し、モータマウント(30)の外壁面の少なくとも一部を支持部材(10)の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部(30b、30c)を支持部材に形成した被係合部(10b、10c)に係合することでモータマウント(30)を支持部材(10)に対して移動不能として、モータ装置(26)を支持部材(10)に固定することを特徴とするモータ装置の固定構造。
【請求項2】
モータ装置(26)の外形部(26a)の左右、前後、上下のうちの少なくとも一つの端部を、モータマウント(30)で包囲することを特徴とする請求項1記載のモータ装置の固定構造。
【請求項3】
モータマウント(30)に形成した係合部を、支持部材(10)の下面に形成される第1被係合部(10b)に係合する第1係合部(30b)と、支持部材(10)の前後面に形成される第2被係合部(10c)に係合する第2係合部(30c)とから構成することを特徴とする請求項1または2記載のモータ装置の固定構造。
【請求項4】
一対の対向するモータマウント(30)によって、モータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を包囲することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモータ装置の固定構造。
【請求項5】
インサート成形によって、モータマウント(30)がモータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を包囲するようにしてモータマウントを成形することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のモータ装置の固定構造。
【請求項6】
左右方向を長手方向に持つ支持部材(10)内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸(14)を回転駆動するために設けられるモータ装置(26)であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材(10)に支持された日射遮蔽材(24)を開閉可能とするモータ装置の固定方法において、
モータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウント(30)で包囲し、
モータ装置(26)とモータマウント(30)とを支持部材(10)内に挿入して、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウント(30)を支持部材(10)に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部(30b、30c)を支持部材に形成した被係合部(10b、10c)に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能として、モータ装置(26)を支持部材(10)に固定することを特徴とするモータ装置の固定方法。
【請求項1】
左右方向を長手方向に持つ支持部材(10)内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸(14)を回転駆動するために設けられるモータ装置(26)であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材(10)に支持された日射遮蔽材(24)を開閉可能とするモータ装置の固定構造において、
モータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウント(30)で包囲し、モータマウント(30)の外壁面の少なくとも一部を支持部材(10)の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウントを支持部材に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部(30b、30c)を支持部材に形成した被係合部(10b、10c)に係合することでモータマウント(30)を支持部材(10)に対して移動不能として、モータ装置(26)を支持部材(10)に固定することを特徴とするモータ装置の固定構造。
【請求項2】
モータ装置(26)の外形部(26a)の左右、前後、上下のうちの少なくとも一つの端部を、モータマウント(30)で包囲することを特徴とする請求項1記載のモータ装置の固定構造。
【請求項3】
モータマウント(30)に形成した係合部を、支持部材(10)の下面に形成される第1被係合部(10b)に係合する第1係合部(30b)と、支持部材(10)の前後面に形成される第2被係合部(10c)に係合する第2係合部(30c)とから構成することを特徴とする請求項1または2記載のモータ装置の固定構造。
【請求項4】
一対の対向するモータマウント(30)によって、モータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を包囲することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモータ装置の固定構造。
【請求項5】
インサート成形によって、モータマウント(30)がモータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を包囲するようにしてモータマウントを成形することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のモータ装置の固定構造。
【請求項6】
左右方向を長手方向に持つ支持部材(10)内で左右方向に沿って延び回転可能に支持される回転軸(14)を回転駆動するために設けられるモータ装置(26)であって、回転軸を回転駆動することによって、支持部材(10)に支持された日射遮蔽材(24)を開閉可能とするモータ装置の固定方法において、
モータ装置(26)の外形部(26a)の少なくとも一部を、左右、前後及び上下方向のうちの少なくともいずれかの方向から、吸振性を有するモータマウント(30)で包囲し、
モータ装置(26)とモータマウント(30)とを支持部材(10)内に挿入して、モータマウントの外壁面の少なくとも一部を支持部材の内壁面の少なくとも一部に密接することでモータマウント(30)を支持部材(10)に対して回転及び転動不能とし、モータマウントに形成した係合部(30b、30c)を支持部材に形成した被係合部(10b、10c)に係合することでモータマウントを支持部材に対して移動不能として、モータ装置(26)を支持部材(10)に固定することを特徴とするモータ装置の固定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−76277(P2013−76277A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217156(P2011−217156)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000134958)株式会社ニチベイ (158)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000134958)株式会社ニチベイ (158)
【Fターム(参考)】
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