説明

ユニットバス床面の改装構造及び改装工法

【課題】既設のユニットバスの老朽化に伴って、短納期で廉価な費用で施工できるユニットバス床面の改装構造及び改装工法を提供すること。
【解決手段】ユニットバス1の床面9に、改装床部10を増し貼りする。改装床部10は、浴槽4との間に側溝15Aを形成しつつ、接着層11と接着層1の上層に貼着する床材13で形成する。接着剤12を床面9に貼着する際、床勾配を考慮して、床面9の低い位置を厚くするようにして上面を水平面に形成する。床材13を接着層11上に貼着する際は、隣接する単材の床材13、13を直接又は両面テープ等で突き付けるようにして接合する。側溝15Aには、側溝15上面および側溝15Aの周辺にわたって塗装層16を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、ホテルのユニットバスを改装することに関し、FRP等の合成樹脂複合材料で形成されたユニットバスの老朽化に対するユニットバス床面の改装構造及び改装工法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ホテルの各客室には、ユニットバスが設置されている。ユニットバスは、合成樹脂複合材料(通常、FRPという)で形成され、浴室と洗面室とを備えている。浴室には浴槽が配置され、洗面室には、洗面器及び便器が配置されている。浴室と洗面室とはカーテンで仕切られていて、洗面室の床面においては、排水を外部に排出するための排水口が設けられ、床面は排水口に向かって低くなるような床勾配を有して形成されている。
【0003】
しかし、長期間の使用によりユニットバスが老朽化すると、改装工事が求められる。改装工事を行う際に、ユニットバスそのものを交換すると、工事期間が長くなるとともに改装費用も高くなるため、改装しなければならない必要な部位だけの改装工事が求められていた。従来から提供されているユニットバスの改装構造としては、特許文献1及び特許文献2が知られている。
【0004】
特許文献1は、ユニットバスルームにおける壁の裾野のふくらみを修正するものであり、ふくらみの生じている箇所の合成樹脂シートを取り除くとともに、床と壁下部間に接合されている充填剤を除去して、新たに防カビ剤配合シリコーンを充填するものである。また特許文献2は、ユニットバスを、二重床上に設置することによって三重床構造とし、建物のリフォームを容易に行うことができるようにしたものである。
【特許文献1】特開9−13714号公報
【特許文献2】特開2007−297772公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ホテルに設置されたユニットバスの老朽化に伴って、改装工事を行う場合、顧客からの要望は洗面室の床面に関することが多い。つまり、洗面室の床面は、大勢の人が出入りすることによって、床面に軋みや沈み込みは発生することがある。また、汚れが目立つことや、排水のために床面が傾斜していることによって立ち居姿勢ではバランスを悪く感じさせることや、入口部の底面と床面との間に段差があるため、洗面室や浴室への出入りの際につまずく虞があって危険である。また、浴槽や洗面器から零れた水が床面に溜まることにより滑りやすいこと等が挙げられ、これ等のことから床面に対する改装工事が第1の要望として挙げられていた。この場合においても、ユニットバス全体を交換することは、工事期間を長くするとともに、廉価な費用では改装できないことから、既設のユニットバスの一部を改装して行わなければならなかった。
【0006】
したがって、改装工事を行う場合には、以下の点を考慮する必要があった。
【0007】
つまり、
(1)工期が短く、低価格であること、
(2)床排水をスムーズに行うこと、
(3)バリアフリーであること、
(4)床の軋みや沈み込みを防止すること、
(5)高級感を出すこと、
(6)冷たさを感じさせない、
(7)清掃が容易であること、
(8)床面を滑り難くすること、
(9)床勾配を感じさせないこと、
等を考慮して改装工事を行う必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するために、老朽化された既設のユニットバスの一部を改装するものであり、上記の顧客の要望を含めて改装できるユニットバス床面の改装構造及び改装工法を提供することを目的とする。そのために、本発明のユニットバス床面の改装構造及び改装工法は、以下のように構成するものである。すなわち、
請求項1記載の発明では、合成樹脂複合材料で形成された床面と四方の壁部と天井と、を備えて一体的に構成され、床面には排水口が配設されるとともに、少なくとも浴室と洗面室とを備え、前記浴室には浴槽が配設されるとともに前記洗面室には少なくとも洗面器が配設されたユニットバスにおける前記洗面室の床面を改装するユニットバス床面の改装構造であって、前記洗面室の床面には、少なくとも前記浴槽との間に側溝を有して複数のタイル又は人造大理石からなる床材が、接着層を介して増し貼りされた改装床として形成され、前記改装床の表面は水平面に形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の発明では、前記側溝の表面には塗装面が形成されていることを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明では、前記床材の表面は、前記ユニットバスの入口部の底面に対して略同一面に形成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の発明では、隣接する前記床材は、お互いに対向する側面どうしを突き付け接触により接合されていることを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の発明では、前記床材が、防滑材料で形成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の発明では、前記床材が、断熱層を有して形成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項7記載の発明では、合成樹脂複合材料で形成された床面と四方の壁部と天井と、を備えて一体的に構成され、床面には排水口が配設されるとともに、少なくとも浴室と洗面室とを備え、前記浴室には浴槽が配設されるとともに前記洗面室には少なくとも洗面器が配設されたユニットバスにおける前記洗面室の床面を改装するユニットバス床面の改装工法であって、前記洗面室の床面に、少なくとも前記浴槽との間に側溝を形成しつつ、床勾配を吸収して上面を水平面となるように接着材料を貼着し、前記接着材料の上面にタイル又は人造大理石からなる床材を増し貼りして改装床を形成することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のユニットバス床面の改装構造は、既設のユニットバスの床面に、タイル又は人造大理石からなる床材を、少なくとも浴槽との間に側溝を形成しつつ増し貼りして行っている。増し貼りをする際、床材と床面との間には接着層を形成する。これによって改装床が形成されることとなる。この際、既設のユニットバスの床面は水を排水口まで排水するために床勾配が形成されている。そのため、床面に貼着する接着層は、床勾配を吸収して上面を水平面に形成する。接着層の上面が水平面に形成された接着層に、床材を貼着することによって、床材の上面を水平面に形成して平坦にすることができる。
【0016】
したがって、本発明のユニットバス床面の改装構造によれば、この改装床の上面を水平面に形成できるから、洗面室での立ち居姿勢においてバランスよく立つことができることになり安定感を持つことができる。しかも、少なくとも浴槽と床材との間に側溝を形成していることから、浴槽から零れた水が側溝に入り、側溝から排水口に流れることになって改装床上に溜まることはない。そのため、滑って転倒する虞がない。
【0017】
さらに、床面に対して、接着層と床材を増し貼りすることは、既設のユニットバス本体を交換することなく、増し貼りした接着層及び床材のみを交換することができることから、老朽化による将来的な床仕上げ更新工事を可能とすることができる。そのため廉価な改装構造を続けることができる。
【0018】
さらに、床面に対して、接着層と床材を増し貼りすることは、改装床の上面の高さを自由に設定することができる。特に、ユニットバスの入口部に対して、既設のユニットバスでは、入り口部の底面と床面との間には、段差があることからバリアフリーには形成されていない。本発明においては、改装床面の高さを入り口部の底面と略同一となる位置に設定することによって、バリアフリーにする事ができ、高齢者や障害者にとってユニットバスの出入りを安全に行うことができる。
【0019】
また、床材を形成する複数のタイル又は人造大理石を増し貼りする際に、隣接するタイル又は人造大理石の側面どうしを突き付けるようにすれば、目地部を狭くすることができて、清掃の際、目地部に溜まりやすいゴミを容易な作業で行うことができる。
【0020】
この際、個々のタイル又は人造大理石の大きさを、従来のものより広いものを使用することによって、床荷重の分散化を図ることができ、軋みや沈み込みを防止することができる。
【0021】
また、この発明では、顧客の要望を取り入れるための各種の構造とすることができる。例えば、タイルや人造大理石を防滑材料で形成されたものを使用することによって、床材の上面を滑り難くして転倒を防止でき、断熱層を有して形成されているものを使用することによって、冷たさを感じさせないように構成することができる。
【0022】
いずれにしろ、本発明では、既設のユニットバスの床面に床材を増し貼りすることによって、上記のような顧客からの多様なニーズに答えることができるとともに、ユニットバス本体を交換する必要がないから、工事期間を短縮できるとともに廉価な費用で施工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、ホテルに使用されている一般的なユニットバス本体1を示す平面視であり、図2は一部正面視、図3は一部側面視を示すものである。ユニットバス本体1は、図1〜3に示すように、客室内の通路に沿って取付けられ、四方の壁2に囲まれた浴室3と洗面室5とを備えて、合成樹脂複合材料(以下、FRPで説明する)で一体的に形成されている。図1に示すユニットバス本体1は、ユニットバス本体1の洗面室5における底面9が老朽化したことにより、新たに改装された状態を示すものである。なお、本発明のユニットバス床面の改装構造は、水処理可能な床面を有するものに好適であり、少なくとも浴槽と浴槽に隣接する床面が形成されているものに好適である。そのため、洗面器や便器が配置されていないユニットバスでも改装工事を行うことができる。以下にあたっては、浴槽と便器と洗面器を有するユニットバスで説明する。
【0025】
浴室3には、浴槽4が配置され、洗面室5には、便器6及び洗面器7が配置されている。ユニットバス本体1の一方の壁2に室内の通路から出入可能な入口部8が配置されている。入口部8には、開閉可能なドア81が配置されている。洗面室5の床面9には、新たに増し貼りされた改装床部10が配置されている。
【0026】
図4に示すように、改装床部10は、床面9上に接着材料12を所定位置に一面に貼着して接着層11を形成し、接着層11の上層に床材13を貼着して構成されている。ユニットバス本体1の床面9は、排水口91に排水を流すために、排水口91(図1参照)に向かって低くなるような床勾配が形成されている。一方、改装床部10の周りの一部には排水口91に水を排水するための側溝15が形成されている。実施形態の場合、図1に示すように、浴槽4と改装床部10との間に側溝15A、入口部8と改装床部10との間に側溝15Bが形成されている。
【0027】
接着材料12は、例えば、建築構造で一般的に使用されているエポキシ樹脂材で形成され、床勾配に合わせて低い位置には厚みを厚くして、その上面を水平面となるように貼着する。なお床勾配の測定は、改装工事を行う前に、予め水準器によって各位置のレベル出しを行っておく。そして、床面の各位置に測定結果を記入しておくことによって、測定結果に基づいて接着剤の貼着する厚みを考慮しながら、接着材料12を床面9上に貼着することになる。したがって、接着層11は、図4に示すように、側溝15(図例の場合、浴槽4との間に形成される側溝15A)側が、床勾配の低い位置となることから、接着層11の厚みが厚く形成されその反対側が薄く形成されることになる。
【0028】
接着層11の上層部に貼着される床材13は、タイル又は人造大理石で形成され、矩形板状の単材を前後左右に並設させて、設定された改装床部10の範囲内でそれぞれ繋ぎ合わせて構成する。この際、床材をその用途に合わせて適用されるものを使用する。例えば、高齢者又は障害者用であって滑りにくい床材を使用する場合には、防滑処理がなされた床材、例えば、登録商標「グリップフロア」(権利者 東陶機器株式会社)で使用されているタイルを使用するか、あるいは既製商品に対して後工程において防滑処理を行う。また、冷たさを解消する場合に、断熱処理がなされた床材、例えば、登録商標「サーモタイル」(権利者 サーモ株式会社)で使用されているタイルを使用するか、あるいは床暖房施工を行う。
【0029】
また、床面9の軋みや沈み込みを防止する場合には、小さい寸法(100mm□以下)の単材では床に対して集中荷重が加わるため、できるだけ大きい寸法(150mm□以上)の単材を使用する。これによって、床荷重の分散化を図れることから、軋みや沈み込みを防止しやすい。
【0030】
また、実施形態においては、図4に示すように、隣接する床材13どうしを突き付け接合する。つまり、各床材13の側面を直接又は両面テープ等を介して接合することによって、隣接する床材13、13間の目地部を略無くするか、又は狭くする。これによって、目地部に溜まりやすいゴミを少なくすることができて清掃作業を容易にすることができる。
【0031】
また、改装床部10の側面を含めて側溝15上には、側溝15の上面あるいはその周辺を滑らかにするための塗装層16を形成する。塗装層16は、下地層(例えば、ゲルコートで形成される層)と下地層の表面に形成される仕上げ層(例えば、ウレタン塗装層)とで形成されている。塗装層16は、図4における黒く塗りつぶした線で示すように、側溝15の周辺、図4においては、改装床部10における側溝15Aと対面する一方の側面部から、側溝15の上面を通り、側溝15Aを間にして改装床部10の側面に対向する壁(図4の場合には浴槽4の壁部)の所定高さ位置にわたって形成されている。なお、塗装層16における浴槽4の壁部における床面9からの所定の高さ位置は、改装工事を施工するための幅木を示す位置であり、改装した部位を明確にするものである。さらに、側溝15Aの反対側に配置される改装床部10の他方の端部と壁部2の間においても形成されている。
【0032】
したがって、浴槽4から零れた水や、洗面器から零れた水は、改装床部10上に飛び散る前に側溝15Aに落下してそのまま排水口91に向かって流れることとなる。また改装床部10上に溜まった水も側溝15Aに流れる。
【0033】
一方、図5に示すように、入口部8付近においては、ドア81の下方には入口底部17が配置され、入口底部17と改装床部10との間には側溝15Bが形成されている。側溝15Bは、前述の側溝15Aの表面に形成された塗装層16と同様の塗装層16Bが形成されている。入口底部17は、ドア81の下面と対向しユニットバス本体1の底面から上方に向かって立ち上がり、また、改装床部10もユニットバス1の底面から上方に向かって立ち上がって配置されているから、入口底部17の最上段部の上面171と、改装床部10の上面101とは、入口底部の上面171のほうが僅かに高い位置にあるものの段差の違いは少ない。この段差は、予め設定することができ、例えば、改装床部10の上面101と、入口底部17の最上段部の上面171とを略同一高さにすることもできる。このことは、バリアフリーを形成することになり、高齢者や障害者にとっては出入りしやすくなることから、安全面を向上することができる。
【0034】
次に、改装工事の手順について説明する。
【0035】
改装工事を行う前には、現状のユニットバス本体1を調査する。特に床勾配を水準器で測定し、床勾配の状態を確認する。次に、側溝15を形成する位置を予め設定し、排水口91の位置を確認して改装床部10を増し貼りする箇所に印をしておく。床面9を清掃後、床面9に接着材料12を貼着する。この際、改装床部10が直接壁2に接触する部位には、予め、壁2の内面に下地層及び仕上げ層からなる塗装層16を形成して塗装処理を行っておく。
【0036】
接着層11を形成した後、接着材料12の上面が水平面を形成しているかどうかの確認を行う。次に、床材13を接着材料12の上面に貼着する。この際、隣接する床材13の単材どうしを直接又は両面テープを介して突き付けにて接合する。床材13を接着材料12上に貼着した後、床材13の上面が水平面を有しているかどうかの確認をし、水平面を有していない床材13があれば、都度修正を行う。
【0037】
これによって改装床部10が形成されることとなる。改装床部10を形成すると、次に側溝15(図例の場合には、15A、15B)の上面及び側溝15に面する部位に、塗装層16、16Bを形成するための下地塗りと仕上げ塗りを行って塗装層16、16Bを形成する。
【0038】
そして、改装床部10、側溝15上を清掃して改装工事を終了する。
【0039】
上述のように、実施形態のユニットバス床部の改装構造によれば、既設のユニットバス本体1における洗面室5の床面9上に改装床部10を増し貼りするので、ユニットバス本体1を交換する場合と比べて、短納期で廉価な費用で改装工事を施工することができる。また、以下の点において顧客の様々なニーズに答えることができる。
(1)改装床部10と浴槽4との間に側溝15Aを設けることによって、浴槽4から零れた水を改装床部10上に溜めることなく側溝15Aに落下させて排水口91に流すことができる。
(2)改装床部10と入口部8との間に側溝15Bを設けることによって、たとえ、浴槽4から零れた水が改装床部10上に溜まったとしても、溜まった水が側溝15Aに流れることから、入口部8からユニットバス1の外部に流れることはない。
(3)側溝15には塗装層16を形成することから、側溝15周りを滑らかにすることができ、排水や清掃を容易にすることができる。また、壁部に形成される塗装層16の所定の高さ位置は、改装工事を施工するための幅木を示す位置を示し、施工工事の範囲を明確にするものである。
(4)改装床部10が洗面室5の床面9から立ち上がるように増し貼りすることから、入口部8の底面との段差を少なくしてバリアフリーを形成することができ、高齢者や障害者にとって安全な出入りを行わせることができる。
(5)ユニットバス本体1の床面9が床勾配を形成したものであっても、改装床部10の接着層11で床勾配を吸収することができ、改装床部10の上面を水平面に形成することができる。
(6)改装床部10を構成する床材13を使用目的に合わせて増し貼りできることから、商品の選定によって高級感を出すことや、防滑処理が施されたタイルの使用により滑り難くすることや、断熱処理されたタイルの使用により冷たさを感じさせにようにすることができる。
(7)隣接する床材13の単材の側面どうしを突き付けで接合することによって、目地部を無くすか狭くすることによってゴミを溜まりにくくして清掃を容易にすることができる。
(8)床材13に広めのものを使用することにより、床荷重を分散することができて、軋み音や沈み込みを防止することができる。
(9)ユニットバス本体1の床面9に、改装床部10を増し貼りすることによって、将来的に改装工事を行うことになっても、改装床部10を剥がして新たに増し貼りできるので、更新工事を可能とすることができる。
【0040】
なお、本発明のユニットバス床面の改装構造では、上記の形態に限定するものではない。例えば、ユニットバスに便器や洗面器が設置されていないものであっても、上記と同様な構成であれば適用できるものである。また、ホテルのユニットバスに限定するものではなく、他の宿泊施設や一般家庭等に使用されているユニットバスであっても適用することができる。
【0041】
さらに、床材13として使用されるタイル又は人造大理石は、その使用用途に適合したものであれば、防滑処理や断熱処理がなされたもの以外のものでも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に適用される一形態のユニットバスを示す平面視である。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】図1におけるIII矢視図である。
【図4】本発明による改装床部と浴槽との関係を示す一部断面図である。
【図5】本発明による改装床部と入口部との関係を示す一部断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1、ユニットバス
2、壁
3、浴室
4、浴槽
5、洗面室
7、洗面器
8、入口部
9、床面
91、排水口
10、改装床部
11、接着層
12、接着剤
13、床材
15、側溝
16、塗装層
17、入口底部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂複合材料で形成された床面と四方の壁部と天井と、を備えて一体的に構成され、床面には排水口が配設されるとともに、少なくとも浴室と洗面室とを備え、前記浴室には浴槽が配設されるとともに前記洗面室には少なくとも洗面器が配設されたユニットバスにおける前記洗面室の床面を改装するユニットバス床面の改装構造であって、
前記洗面室の床面には、少なくとも前記浴槽との間に側溝を有して複数のタイル又は人造大理石からなる床材が、接着層を介して増し貼りされた改装床として形成され、前記改装床の表面は水平面に形成されていることを特徴とするユニットバス床面の改装構造。
【請求項2】
前記側溝の表面には塗装面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のユニットバス床面の改装構造。
【請求項3】
前記改装床の表面は、前記ユニットバスの入口部の底面に対して略同一面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のユニットバス床面の改装構造。
【請求項4】
隣接する前記床材は、お互いに対向する側面どうしを突き付け接触により接合されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の床面の改装構造。
【請求項5】
前記床材が、防滑材料で形成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のユニットバス床面の改装構造。
【請求項6】
前記床材が、断熱層を有して形成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のユニットバス床面の改装構造。
【請求項7】
合成樹脂複合材料で形成された床面と四方の壁部と天井と、を備えて一体的に構成され、床面には排水口が配設されるとともに、少なくとも浴室と洗面室とを備え、前記浴室には浴槽が配設されるとともに前記洗面室には少なくとも洗面器が配設されたユニットバスにおける前記洗面室の床面を改装するユニットバス床面の改装工法であって、
前記洗面室の床面に、少なくとも前記浴槽との間に側溝を形成しつつ、床勾配を吸収して上面を水平面となるように接着材料を貼着し、前記接着材料の上面にタイル又は人造大理石からなる床材を増し貼りして改装床を形成することを特徴とするユニットバス床面の改装工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−248694(P2008−248694A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2008−186852(P2008−186852)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【出願人】(507309633)株式会社サンケイサポート (4)
【Fターム(参考)】