説明

ユニット接続用ジョイント

【課題】 ユニット同士の拘束力を高める。
【解決手段】 平面形状正方形のユニット1の側部に、対応する辺の中点から等距離となる位置に、外向きに突出する係止用凸部3と、その平面形状に応じた係止用凹部4を設ける。係止用凸部3の表面に上方に突出するピン6を設け、対応する辺の延長線上を対称軸とする線対称位置となるユニット表面に、ピン差込穴7を設けてユニット接続用ジョイントを形成する。水平方向に隣接配置したユニット1同士のユニット配列方向と直角な水平方向への相対変位は、係止用凸部3と係止用凹部4の係合で拘束させ、その上側に、上下を反転させた姿勢で隣接配置するユニット1を載置する。この状態で、斜め方向に位置するユニット1同士について、ピン6とピン差込穴7により水平方向に離反する方向の相対変位を拘束させ、係止用凸部3が互いのユニット1に接触することで、上下方向の相対変位を拘束させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平方向に隣接配置するユニット同士を突き合わせて配置した個所の上側に、上下を反転させた姿勢で水平方向に隣接配置する別のユニット同士の突合せ個所が載置される部分にて、ユニット同士を接続するためのユニット接続用ジョイントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
洪水の発生の抑制や、雨水の有効利用等を目的として雨水を一時的に貯留するための地下貯水槽(雨水貯留浸透施設)があり、この種の地下貯水槽を構築する手法の1つとして、近年では、樹脂製の貯水空間形成用のブロックを用いる手法が採られてきている。
【0003】
これは、たとえば、地面を掘下げて形成した凹部内で、水平なプレート部とその片側に突出する支柱部を備えてなる構成としてある貯水空間形成用のブロックを、水平方向に縦横に配列すると共に、プレート部が下端側に位置して支柱部が上向きに突出する姿勢としたブロックと、上下を反転させてプレート部が上端側に位置して支柱部が下向きに突出する姿勢としたブロックとを、交互に多段に積層して直方体(立方体を含む)形状に組み立てて、その内部に貯水空間を有する骨格を形成する。その後、外周部に壁を設けると共に上面に天板を取り付け、更に、その周囲を、雨水の貯留や浸透の目的に応じて遮水シートや透水シートや保護シートを適宜選択あるいは組み合わせたシート材で覆った後、上側から土を埋め戻すことにより、地下貯水槽を構築するようにしてある。
【0004】
ところで、上記のようにして構築した地下貯水槽では、該地下貯水槽に対して周囲に存在する土より作用する土圧による水平方向の荷重、及び、地下貯水槽に対して天板の上方より作用する土被り部分に存在する土や、地下貯水槽の真上の地面に配置されたものの鉛直方向の荷重を、上記ブロックを組み立てて形成した骨格で支持する必要がある。
【0005】
そのために、上記地下貯水槽の骨格を形成している各ブロック同士の位置ずれを防止する必要があり、プレート部が上端側に位置する姿勢で水平方向に隣接して配置されたブロックのプレート部同士を突き合わせた部分の上側に、上下を反転させてプレート部が下端側に位置する姿勢で水平方向に隣接するブロックのプレート部が突き合わせて配置される個所では、図10に概要を示すように、隣接するブロック同士の上下方向(矢印a方向)の位置ずれ、隣接するブロック同士の配列方向と直角な水平方向(矢印b方向)の位置ずれ、及び、隣接するブロック同士を離反させる方向(矢印c方向)の位置ずれをいずれも防止する必要がある。
【0006】
そのため、通常は、上記ブロックとは別体のジョイント部材を用いて、該ジョイント部材を水平方向や上下方向に隣接するブロックのプレート部同士に跨るように配置して、該ジョイント部材の両端部を、それぞれ対応するブロックに係止させたり、取り付けるようにして、隣接するブロック同士の接続を行うようにしてある。
【0007】
なお、水平方向に縦横に配列する枠体同士を接続するためのジョイントを、接続対象である枠体自体に一体に備えるようにしたものとしては、たとえば、枠体の四方の側面に、該側面より横向きに突出して先端部に係止爪を備えた係止板と、該係止板を挿入してその係止爪を契合させるための係止受部を備えた係止板挿入穴をそれぞれ設けて、隣接する枠体同士で、係止板を係止板挿入穴に相互に挿入させて係止爪を係止受部に係止させるようにした形式のものが従来提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−155872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、従来の貯水空間形成用のブロック同士の接続手法のように、水平方向や上下方向に隣接するブロックのプレート部同士を、ブロックとは別体のジョイント部材を用いて接続する場合は、ジョイント部材の長手方向への位置ずれの拘束は良好に行えるが、該ジョイント部材の長手方向と直交する方向に関しては拘束性能が低下する虞がある。
【0010】
更に、上記ジョイント部材は、接続対象であるブロックとは別に製造する必要があると共に、管理や搬送も上記ブロックとは別に行うことがある。
【0011】
しかも、上記ブロックの組み立て作業を行うときには、新たなブロックを所定の組み立て位置に配置する毎に、該新たに配置されたブロックを、隣接する既設のブロックに対して接続する必要があるため、作業に要する手間と時間が嵩んでしまう。
【0012】
なお、特許文献1に示されたものでは、ジョイントである係止板や係止板挿入穴を枠体に一体に設けることは可能であるが、枠体同士の接続時には、係止爪を係止受部に係止させる必要上、該係止爪を有する係止板を撓ませる必要があり、そのために、該係止板の強度が弱く、破損する虞が懸念される。
【0013】
又、上記係止爪を係止受部に係止させるものであるため、接続対象である枠体の上下方向の相対変位については拘束が弱く、又、隣接する枠体の配列方向と直交する水平方向への拘束もあまり強固に行うことができるものではない。
【0014】
更に、特許文献1に示されたものでは、枠体同士の接続時に係止板を隣接する枠体の対応する係止板挿入穴に水平方向に挿入する必要があるため、枠体を水平方向に縦横に配列して組み立てる過程で、新たに組み立てようとする枠体の直交する2つの側面に隣接して配置される枠体が既に組み立てられている個所では、該新たな枠体の既設の枠体への接続が非常に困難になるというのが実状である。
【0015】
この組立作業時の問題を回避するには、縦方向又は横方向に配列される枠体を一列すべて接続してから、該列の枠体を、隣接する列の対応する枠体に一度に接続するようにすればよいが、各列毎の配列数が多い場合や、重量や容積が嵩む場合、更には、作業スペースに制約がある場合は、作業が困難になってしまう。
【0016】
しかも、特許文献1に示されたものは、上下方向に積層配置するユニット同士を接続する考えは何ら示されていない。
【0017】
そこで、本発明は、水平方向に隣接配置するユニット同士を突き合わせて配置する個所の上側に、上下を反転させた姿勢で水平方向に隣接配置する別のユニット同士の突合せ個所が載置される部分にて、4つのユニットの上下方向の位置ずれ、水平方向に隣接するブロック同士のブロック配列方向と直角な水平方向の位置ずれ、及び、水平方向に隣接するブロック同士をブロック配列方向に沿って離反させる方向の位置ずれを、別部材を用いることなく良好に拘束することができるユニット接続用ジョイントを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、平面形状が多角形のユニットにおける平面形状の1つ以上の辺の側面部に、該辺の中点から該辺の長手方向一端側と他端側に等距離となる位置のいずれか一方に、外向きに突出する係止用凸部を設け、且ついずれか他方に、上記係止用凸部の平面形状に応じた平面形状の係止用凹部を設け、更に、上記係止用凸部の表面と、その内側のユニット表面における該係止用凸部を設けた辺の延長線位置を対称軸とする一対の線対称位置のいずれか一方の位置に、上向きに突出するピンを設け、且つ上記一対の線対称位置のいずれか他方の位置に、上記ピンを挿入可能な内径と深さを備えたピン差込穴を設けてなる構成とする。
【0019】
又、上記構成において、ユニットの側面部に、係止用凸部と係止用凹部を隣接させて設けるようにした構成とする。
【0020】
更に、上記各構成において、ユニットの平面形状を、正三角形、二等辺三角形、正方形、長方形、菱形、等脚台形、凧形、正方形又は長方形の一辺に二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状の五角形、二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺に等脚台形の下底を接合した形状の五角形、正六角形、正方形又は長方形の対辺にそれぞれ二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状の六角形、正方形又は長方形の一辺に等脚台形の下底を接合した形状の六角形、2つの等脚台形を下底同士で接合した形状の六角形、若しくは、正方形又は長方形の四隅部を切り欠いた形状の八角形とし、該平面形状のユニットを平面領域に敷き詰めるよう配置するときに隣接するユニットと互いに突き合わされるユニットの平面形状の辺の側面部に、係止用凸部と係止用凹部を設けるようにした構成とする。
【0021】
同様に、上記各構成において、ユニットの平面形状を、正三角形、正方形又は正六角形とし、且つ該ユニットの平面形状における各辺の側面部に、該ユニットの平面形状の中心を対称中心とする回転対称となる配置で係止用凸部と係止用凹部を設けるようにした構成とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明のユニット接続用ジョイントによれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)平面形状が多角形のユニットにおける平面形状の1つ以上の辺の側面部に、該辺の中点から該辺の長手方向一端側と他端側に等距離となる位置のいずれか一方に、外向きに突出する係止用凸部を設け、且ついずれか他方に、上記係止用凸部の平面形状に応じた平面形状の係止用凹部を設け、更に、上記係止用凸部の表面と、その内側のユニット表面における該係止用凸部を設けた辺の延長線位置を対称軸とする一対の線対称位置のいずれか一方の位置に、上向きに突出するピンを設け、且つ上記一対の線対称位置のいずれか他方の位置に、上記ピンを挿入可能な内径と深さを備えたピン差込穴を設けてなる構成としてあるので、水平方向に隣接配置したユニットの上側に、上下を反転させた姿勢で水平方向に隣接配置した別のユニットを重ねて配置するときに、各ユニットに設けてある係止用凸部と係止用凹部を水平方向に隣接するユニット同士で嵌合させ、各ユニットに設けてあるピンを、斜め方向に配置されるユニットのピン差込穴へ挿入するという簡単な操作のみで、上下方向に積層配置されたユニットの組と、それに隣接する上下方向に積層配置された別のユニットの組との上下方向の相対変位、水平方向に隣接配置されたユニット同士のユニット配列方向に直角な水平方向の相対変位、及び、水平方向に隣接配置されたユニット同士をユニット配列方向に沿って離反させる方向への相対変位を、いずれも別部材を用いることなく拘束することができる。
(2)更に、上記した各方向の相対変位の拘束力を、高めることが可能になる。
(3)しかも、各ユニットの上下方向の移動のみで組み立てることに伴って、本発明のユニット接続用ジョイントによる拘束力を発揮させることができるため、ユニットの組み立て作業を容易なものとすることができる。
(4)ユニットの側面部に、係止用凸部と係止用凹部を隣接させて設けるようにした構成とすることにより、水平方向及び積層方向に配列したユニット同士について上記各方向のいずれの相対変位を拘束するときであっても、該ユニット自体に荷重が作用する部分を或る一定の領域に小さくまとめるのに有利な構成とすることができる。
(5)ユニットの平面形状を、正三角形、二等辺三角形、正方形、長方形、菱形、等脚台形、凧形、正方形又は長方形の一辺に二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状の五角形、二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺に等脚台形の下底を接合した形状の五角形、正六角形、正方形又は長方形の対辺にそれぞれ二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状の六角形、正方形又は長方形の一辺に等脚台形の下底を接合した形状の六角形、2つの等脚台形を下底同士で接合した形状の六角形、若しくは、正方形又は長方形の四隅部を切り欠いた形状の八角形とし、該平面形状のユニットを平面領域に敷き詰めるよう配置するときに隣接するユニットと互いに突き合わされるユニットの平面形状の辺の側面部に、係止用凸部と係止用凹部を設けるようにした構成とすることにより、水平面内で縦横に配列して或る平面領域に敷き詰めるように配置した上記ユニットの上側に、上下を反転させた姿勢で上記平面領域に敷き詰めるように配置したユニットを載置した状態で、該平面領域に水平方向及び上下方向に配置されたすべてのユニットの接続を容易に且つ確実に行なうことができる。
(6)ユニットの平面形状を、正三角形、正方形又は正六角形とし、且つ該ユニットの平面形状における各辺の側面部に、該ユニットの平面形状の中心を対称中心とする回転対称となる配置で係止用凸部と係止用凹部を設けるようにした構成とすることにより、ユニット1の取扱い性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のユニット接続用ジョイントの実施の一形態として、該ユニット接続用ジョイントを備えたユニットの概略平面図である。
【図2】(イ)は図1のA部を拡大して示す図、(ロ)は(イ)のB−B方向矢視図である。
【図3】図1のユニット接続用ジョイントの使用方法を示すもので、(イ)は水平方向に隣接させた2つのユニットの上側に、上下を反転させた姿勢で水平方向に隣接させた別の2つのユニットを配置した状態を、(ロ)は水平方向に隣接させた2つのユニットの上側に、上下を反転させた状態の別の2つのユニットを重ねて配置した状態をそれぞれ示す概略斜視図である。
【図4】本発明の実施の他の形態を示すもので、(イ)(ロ)はいずれも係止用凸部と係止用凹部の配置を変更した例を示す概略平面図である。
【図5】本発明の実施の更に他の形態として、本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニットの他の例を示すもので、(イ)はユニットの平面形状を正三角形とした場合を、(ロ)はユニットの平面形状を二等辺三角形とした場合を、それぞれ示す概略平面図である。
【図6】本発明の実施の更に他の形態として、本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニットの別の例を示すもので、(イ)はユニットの平面形状を長方形とした場合を、(ロ)はユニットの平面形状を等脚台形とした場合を、(ハ)はユニットの平面形状をひし形とした場合を、(ニ)はユニットの平面形状を凧形とした場合を、それぞれ示す概略平面図である。
【図7】本発明の実施の更に他の形態として、本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニットの更に別の例を示すもので、(イ)はユニットの平面形状を、方形の一辺に二等辺三角形の底辺を接合してなる五角形とした場合を、(ロ)はユニットの平面形状を、二等辺三角形の底辺と等脚台形の下底を接合してなる五角形とした場合を、それぞれ示す概略平面図である。
【図8】本発明の実施の更に他の形態として、本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニットの更に別の例を示すもので、(イ)はユニットの平面形状を正六角形とした場合を、(ロ)はユニットの平面形状を、方形の対辺にそれぞれ二等辺三角形の底辺を接合してなる六角形とした場合を、(ハ)はユニットの平面形状を、方形の一辺に等脚台形の下底を接合してなる六角形とした場合を、(ニ)はユニットの平面形状を、2つの等脚台形の下底同士を接合してなる六角形とした場合を、それぞれ示す概略平面図である。
【図9】本発明の実施の更に他の形態として、本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニットの更に別の例を示すもので、(イ)はユニットの平面形状を、正方形の四隅を切り欠いた八角形とした場合を、(ロ)はユニットの平面形状を、長方形の四隅を切り欠いた八角形とした場合を、それぞれ示す概略平面図である。
【図10】従来の貯水空間形成用のブロックを組み立てた状態で、隣接するブロック同士の接続部分にて防止することが要求される位置ずれの種類を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
【0025】
図1乃至図3(イ)(ロ)は本発明のユニット接続用ジョイントの実施の一形態として、平面形状が線対称形状としての正方形としてあり、且つ、水平方向に縦横に配列して接続するようにしてある形式のユニットに適用する場合を示すもので、以下のようにしてある。
【0026】
すなわち、本発明のユニット接続用ジョイントは、図1に示すように、平面形状正方形のユニット1における四方の側部にて、該ユニット1の平面形状で正方形の対応する辺の中点2から該辺の長手方向一端側と他端側に等距離となる位置のいずれか一方に、該辺より外向きに突出する係止用凸部3を設け、且ついずれか他方に、上記係止用凸部3の平面形状に応じた平面形状の係止用凹部4を設ける。
【0027】
更に、図2(イ)(ロ)に詳細を示すように、上記係止用凸部3の表面と、その内側のユニット1の表面にて、上記正方形の係止用凸部3が設けてある辺の延長線位置を図2(イ)に一点鎖線で示す如き対称軸5とする一対の線対称位置のいずれか一方の位置に、表面より上向きに或る寸法突出するピン6を一体に設け、且ついずれか他方の位置に、上記ピン6の外径に対応した内径を有し且つ上記ピン6の上下寸法以上の深さ寸法とするか又は上下に貫通させてなるピン差込穴7を設けた構成とする。
【0028】
詳述すると、図1に示したユニット1では、たとえば、図上上側の辺について説明すると、該辺の中点2から該辺の長手方向一端側(図上右側)へ距離L1の位置に、係止用凸部3を設けると共に、該係止用凸部3に隣接するように、上記辺の中点2から該辺の長手方向一端側へ距離L2の位置に、係止用凹部4が設けてある。
【0029】
よって、上記辺の中点2から該辺の長手方向他端側(図上左側)へ距離L1とL2の位置には、係止用凹部4と係止用凸部3が隣接させて設けてある。
【0030】
更に、上記各係止用凸部3の上面には、同一の配置で上方に突出するピン6がそれぞれ設けてあり、該各ピン6の設置個所に対し、上記正方形の対応する辺の延長線位置を対称軸5(図2(イ)参照)とする線対称となる位置のユニット1の表面に、ピン差込穴7がそれぞれ設けてある。
【0031】
上記ユニット1における他の辺については、該ユニット1の平面形状が正方形、すなわち、線対称形状であることに加えて回転対称形状でもあることに鑑みて、上述した図1における図上上側の辺に設けた係止用凸部3、係止用凹部4、ピン6及びピン差込穴7の位置を、該ユニット1の平面形状である正方形の中央を対称中心として各辺上に回転させた回転対称となる配置で、係止用凸部3、係止用凹部4、各ピン6及びピン差込穴7がそれぞれ設けてある。
【0032】
これにより、上記ユニット1は、4つの各辺に回転対称配置で係止用凸部3、係止用凹部4、ピン6及びピン差込穴7を備えた構成となる。したがって、上記ユニット1を水平方向に配列すると、図2(イ)に示すように、或るユニット1と、該ユニット1に隣接する図2(イ)に二点鎖線で示す如き別のユニット1との間では、双方の係止用凸部3と係止用凹部4を互いに嵌合させることができるようにしてある。又、上記のように2つのユニット1を隣接させて配置する際、各ユニット1における4つの各辺には、該ユニット1の平面形状正方形の中央を対称中心とする回転対称となる配置で係止用凸部3と係止用凹部4が設けてあると共に、上記係止用凸部3に対応させてピン6とピン差込穴7を備えた構成としてあるため、上記各ユニット1は、平面形状正方形のいずれの辺同士であっても、双方の係止用凸部3と係止用凹部4を互いに嵌合させることができるようにしてある。よって、上記2つのユニット1を隣接させて配置する際、個々のユニット1について、平面形状が同一となる水平面内での90度毎の回転を個別に許容できて、ユニット1の取扱い性を向上させることができるようにしてある。
【0033】
以上の構成としてある本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニット1を用いて水平方向と積層方向の組み立てを行う場合について、図3(イ)(ロ)を用いて説明する。なお、図3(イ)(ロ)では、図示する4つのユニット1を識別するために、各ユニットの符号を1a,1b,1c,1dと記載するようにしてある。又、該各ユニット1a,1b,1c,1d毎の係止用凸部3、係止用凹部4、ピン6及びピン差込穴7についても、識別が可能なように、同じアルファベットがそれぞれ付してある。又、図示する便宜上、上下を反転させた姿勢で配置される2つのユニット1c及び1dについては、水平方向と上下方向に他のユニット1a,1b,1c,1dと隣接配置する部分のみが示してある。
【0034】
すなわち、図3(イ)に示すように、ピン6が上方に突出する姿勢としてあるユニット1aとユニット1bを水平方向に隣接させて配置すると、ユニット1aの係止用凸部3aが、ユニット1bの係止用凹部4bに嵌合されると同時に、ユニット1bの係止用凸部3bが、ユニット1aの係止用凹部4aに嵌合される。
【0035】
又、上下を反転させて、ピン6が下向きになる姿勢としたユニット1cとユニット1dを水平方向に隣接させて配置すると、ユニット1cの係止用凸部3cが、ユニット1dの係止用凹部4dに嵌合されると同時に、ユニット1dの係止用凸部3dが、ユニット1cの係止用凹部4cに嵌合される。
【0036】
又、上記のようにユニット1cとユニット1dを上下を反転させた姿勢とした状態では、図3(イ)に示すように、上記ユニット1aに設けてあるピン6a及びピン差込穴7aの真上に、上記ユニット1dのピン差込穴7d及びピン6dをそれぞれ配置することができると共に、上記ユニット1bに設けてあるピン6b及びピン差込穴7bの真上に、上記ユニット1dcピン差込穴7c及びピン6cをそれぞれ配置することができるようになる。
【0037】
よって、その後、図3(ロ)に示すように、上記隣接配置してあるユニット1aとユニット1bの上側に、上記上下を反転させた姿勢のユニット1cとユニット1dを重ねて配置すると、上記ユニット1aのピン6aが、その上方に位置する上記ユニット1dのピン差込穴7dに挿入されると共に、該ユニット1dのピン6dが、その下方に位置する上記ユニット1aのピン差込穴7aに挿入される。
【0038】
又、上記ユニット1bのピン6bが、その上方に位置する上記ユニット1cのピン差込穴7cに挿入されると共に、該ユニット1cのピン6cが、その下方に位置する上記ユニット1bのピン差込穴7bに挿入されるようになる。
【0039】
上記のようにして水平方向に隣接配置したユニット1a,1b上に、上下を反転させた姿勢で水平方向に隣接配置したユニット1c,1dを積層配置した状態とすると、上記ユニット1aとユニット1bについては、係止用凸部3a,3bと係止用凹部4a,4bが互いに嵌合されているため、該ユニット1aとユニット1b同士の配列方向に直角な水平方向への相対変位は防止される。
【0040】
同様に、上記ユニット1cとユニット1dについては、係止用凸部3c,3dと係止用凹部4c,4dが互いに嵌合されているため、該ユニット1cとユニット1d同士の配列方向に直角な水平方向への相対変位は防止される。
【0041】
又、上記ユニット1aの上側には、上記ユニット1cが載置されているが、このとき、該ユニット1aの係止用凸部3aの上側には、上記ユニット1dが載置されるようになっている。又、上記ユニット1dの係止用凸部3dの下側には、上記ユニット1aの上面が接している。よって、上記ユニット1aとユニット1dの間では、相対的にユニット1aが上方へ移動し、ユニット1dが下方へ移動するような相対変位が防止される。
【0042】
一方、上記ユニット1bの上側には、上記ユニット1dが載置されているが、このとき、該ユニット1bの係止用凸部3bの上側には、上記ユニット1cが載置されるようになっている。又、上記ユニット1cの係止用凸部3cの下側には、上記ユニット1bの上面が接している。よって、上記ユニット1bとユニット1cの間では、相対的にユニット1bが上方へ移動し、ユニット1cが下方へ移動するような相対変位が防止される。
【0043】
これにより、上下方向に積層配置されたユニット1a及びユニット1cの組と、上下方向に積層配置されたユニット1b及びユニット1dの組とが、上下方向に相対変位することは防止されるようになる。
【0044】
更に、上記ユニット1aのピン6aが、ユニット1dのピン差込穴7dに挿入されていると共に、該ユニット1dのピン6dが、上記ユニット1dのピン差込穴7aに挿入されているため、上記ユニット1aとユニット1dについては、水平方向に離反する方向の相対変位が互いのピン6a,6dとピン差込穴7a,7dによって拘束される。
【0045】
一方、上記ユニット1bのピン6bが、ユニット1cのピン差込穴7cに挿入されていると共に、該ユニット1cのピン6cが、上記ユニット1bのピン差込穴7bに挿入されているため、上記ユニット1bとユニット1cについては、水平方向に離反する方向の相対変位が互いのピン6b,6cとピン差込穴7b,7cによって拘束される。
【0046】
又、上記ユニット1aとユニット1bは、互いの側面同士を突き合わせてあると共に、上記ユニット1cとユニット1dは、互いの側面同士が突き合わせてあるため、水平方向に隣接配置されている上記ユニット1aとユニット1bを離反させる方向の相対変位は、上記ユニット1cとユニット1dを介して間接的に防止される。
【0047】
同様に、水平方向に隣接配置されている上記ユニット1cとユニット1dを離反させる方向の相対変位は、上記ユニット1aとユニット1bを介して間接的に防止されるようになる。
【0048】
このように、本発明のユニット接続用ジョイントによれば、水平方向に隣接配置されたユニット1aと1bの上側に、上下を反転させた姿勢で隣接配置したユニット1cと1dを積層配置した状態で、該各ユニット1a,1b,1c,1dに設けてある係止用凸部3a,3b,3c,3dと係止用凹部4a,4b,4c,4dの対応するもの同士の嵌合と、該各ユニット1a,1b,1c,1dに設けてあるピン6a,6b,6c,6dの対応するピン差込穴7a,7b,7c,7dへの挿入という簡単な操作のみで、上下方向に積層配置されたユニット1a及びユニット1cの組と、上下方向に積層配置されたユニット1b及びユニット1dの組との上下方向の相対変位、水平方向に隣接配置されたユニット1aとユニット1b同士、及び、ユニット1cとユニット1d同士のユニット配列方向に直角な水平方向の相対変位、並びに、水平方向に隣接配置されたユニット1aとユニット1b同士、及び、ユニット1cとユニット1d同士をユニット配列方向に沿って離反させる方向への相対変位を、いずれも別部材を用いることなく拘束することができる。
【0049】
更に、上記ユニット1aとユニット1bは、互いの側面に設けてある係止用凸部3a,3bと係止用凹部4a,4bを嵌合させ、上記ユニット1cとユニット1dは、互いの側面に設けてある係止用凸部3c,3dと係止用凹部4c,4dを嵌合させ、上記ユニット1aとユニット1dの連結は、互いのピン6a,6dとピン差込穴7a,7dを介して行い、上記ユニット1bとユニット1cの連結は、互いのピン6b,6cとピン差込穴7b,7cを介して行うようにしてあるため、上記した各方向の相対変位の拘束力を、高めることが可能になる。
【0050】
しかも、上記各ユニット1a,1b,1c,1dの係止用凸部3a,3b,3c,3dと係止用凹部4a,4b,4c,4dの対応するもの同士の嵌合、並びに、それぞれのピン6a,6b,6c,6dの対応するピン差込穴7a,7b,7c,7dへの挿入は、該各ユニット1a,1b,1c,1dの上下方向の移動のみで実施することができるため、ユニット1a,1b,1c,1dの組み立て作業を容易なものとすることができる。
【0051】
更に、図1に示したように、上記本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニット1は、平面形状を正方形としてあると共に、その4つの各辺には、該ユニット1の平面形状正方形の中央を対称中心とする回転対称となる配置で係止用凸部3と係止用凹部4とピン6とピン差込穴7が設けてあるため、該ユニット1を或る平面領域に敷き詰めるように縦横に並べて配置することができる。よって、水平面内で縦横に配列して或る平面領域に敷き詰めるように配置した上記ユニット1の上側に、上下を反転させた姿勢で上記平面領域に敷き詰めるように配置したユニット1を載置した状態で、水平方向に隣接する各ユニット1同士で係止用凸部3と係止用凹部4を互いに嵌合させると共に、斜め上下方向に近接配置される各ユニット同士で互いのピン6とピン差込穴7を相互に接続することにより、上記平面領域に水平方向及び上下方向に配置されたすべてのユニット1の接続を容易に且つ確実に行なうことが可能になる。
【0052】
次に、図4(イ)(ロ)は本発明の実施の他の形態として、ユニット1における係止用凸部3と係止用凹部4の配置を変更した例を示すもので、以下のようにしてある。
【0053】
すなわち、上記実施の形態では、図1に示したように、ユニット1の各辺に、隣接配置した係止用凸部3と係止用凹部4を2組ずつ設けるものとして説明したが、ユニット1の各辺に、辺の中点2から辺の長手方向一端側と他端側へ等距離となる位置のいずれか一方に係止用凸部3を設け、且ついずれか他方に、係止用凹部4を設けた構成としてあれば、図4(イ)に示すように、ユニット1の各辺に、係止用凸部3と係止用凹部4を1組のみ設けた構成としてもよい。
【0054】
又、図4(ロ)に示すように、係止用凸部3と係止用凹部4を3組以上設けた構成としてもよい。更に、係止用凸部3と係止用凹部4は、水平方向及び積層方向に配列したユニット1同士について前述したような3つの方向のいずれの相対変位を拘束するときであっても、該ユニット1自体に荷重が作用する部分を或る一定の領域に小さくまとめるという観点から考えると、上記ユニット1の各辺に係止用凸部3と係止用凹部4を隣接させて設けることが望ましいが、該係止用凸部3と係止用凹部4は、図4(ロ)に示すように、必ずしも隣接配置しなくてもよい。
【0055】
図4(イ)(ロ)において、図1に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0056】
上記各実施の形態においては、本発明のユニット接続用ジョイントを適用するユニット1の平面形状を正方形のものとして示したが、通常姿勢のユニット1の上側に、上下を反転させた姿勢の別のユニット1を重ねて配置するときに、両ユニット1の平面形状の辺を重ねて配置できるよう線対称な形状としてあれば、ユニット1の平面形状を、たとえば、図5(イ)に示す如き正三角形や、図5(ロ)に示す如き二等辺三角形としてもよい。あるいは、図6(イ)に示す如き長方形、図6(ロ)に示す如き等脚台形、図6(ハ)に示す如き菱形、又は、図6(ニ)に示す如き凧形(隣接する2本の辺の長さが等しい組が2組ある四辺形)としてもよい。
【0057】
更に、ユニット1の平面形状を5角以上の多角形とする場合は、たとえば、線対称で且つ平面に敷き詰めることが可能な多角形となるように、図7(イ)に示す如く、正方形又は長方形の一辺に、二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状(図7(イ)の左上のユニット1における一点鎖線の記載参照、図では長方形の一辺に二等辺三角形の底辺を接合した場合の形状が示してある)の五角形としたり、図7(ロ)に示す如く、二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺に、等脚台形の下底を接合した形状(図7(ロ)の左上のユニット1における一点鎖線の記載参照、図では二等辺三角形の底辺に等脚台形の下底を接合した場合の形状が示してある)の五角形としてもよい。
【0058】
更に、上記ユニット1の平面形状は、図8(イ)に示す如き正六角形や、図8(ロ)に示す如く、正方形又長方形の対辺に、それぞれ二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状(図8(ロ)の左上のユニット1における一点鎖線の記載参照、図では長方形の対辺にそれぞれ高さ寸法が異なる二等辺三角形の底辺を接合した場合の形状が示してある)の六角形、図8(ハ)に示す如く、正方形又は長方形の一辺に、等脚台形の下底を接合した形状(図8(ハ)の左上のユニット1における一点鎖線の記載参照、図では長方形の一辺に等脚台形の下底を接合した場合の形状が示してある)の六角形、図8(ニ)に示す如く、2つの等脚台形を下底同士で接合した形状(図8(ニ)の左上のユニット1における一点鎖線の記載参照)の六角形としてもよい。
【0059】
更には、上記ユニット1の平面形状は、図9(イ)に示すように、正方形の四隅を切り欠いた八角形や、図9(ロ)に示すように、長方形の四隅を切り欠いた八角形としてもよい。
【0060】
上記図5(イ)(ロ)乃至図9(イ)(ロ)に示したユニット1は、それぞれの図に示したように、ユニット1の平面形状において、該ユニット1を平面に敷き詰めるように配置するときに平面内で隣接配置される別のユニット1と突き合わせて配置されるようになる各辺に、該各辺の長手方向の中央部に、図2(イ)(ロ)に示したと同様の係止用凸部3と係止用凹部4が隣接させて設けてある。なお、図示する便宜上、係止用凸部3とその内側のユニット1表面に設けるピン6とピン差込穴7の記載は省略してある。
【0061】
上記図5(イ)(ロ)乃至図9(イ)(ロ)に示した本発明のユニット接続用ジョイントを備えたユニット1によっても、該ユニット1を、或る平面領域に敷き詰めるように縦横に並べて配置し、その上側に、上下を反転させた姿勢で上記平面領域に敷き詰めるように配置したユニット1を載置した状態で、水平方向に隣接する各ユニット1同士で係止用凸部3と係止用凹部4を互いに嵌合させると共に、斜め上下方向に近接配置される各ユニット同士で互いのピン6とピン差込穴7を相互に接続することにより、上記平面領域に水平方向及び上下方向に配置されたすべてのユニット1の接続を容易に且つ確実に行なうことが可能になる。
【0062】
更に、ユニット1の平面形状を、図5(イ)に示したような正三角形、図6(ハ)に示したような菱形、図8(イ)に示したような正六角形とする場合は、該各平面形状が回転対称形状であることから、各辺に、上記ユニット1の平面形状の中央を対称中心とする回転対称となる配置で、係止用凸部3、係止用凹部4、各ピン6及びピン差込穴7をそれぞれ設けることが望ましい。このようにすれば、ユニット1を水平方向に並べて配置する際、個々のユニット1について、該ユニット1の平面形状が同一となる水平面内での回転を許容できるようになることから、ユニット1の取扱いの容易さを向上させる効果が期待できる。
【0063】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、係止用凸部3の平面形状、サイズは適宜変更してもよい。この係止用凸部3の平面形状に応じて、係止用凹部4の平面形状も適宜変更してよい。
【0064】
ユニット1の平面形状が矩形の場合は、長辺と短辺における係止用凸部3と係止用凹部4の配置は適宜変更してもよい。
【0065】
ユニット1における上記ピン6とピン差込穴7を設ける位置を逆にしてもよい。すなわち、係止用凸部3の所定個所にピン差込穴7を設け、該ピン差込穴7を設けた位置に対し、対応する辺の延長線上を対称軸5(図2(イ)参照)とする線対称位置に、ピン6を突設するようにしてもよい。
【0066】
本発明のユニット接続用ジョイントは、ユニット1の多角形としてある平面形状における他のユニット1と付き合わせて配置される辺について、すべての辺に設けることが好ましいが、必ずしも他のユニット1と付き合わせて配置されるすべての辺に設けなくてもよい。この場合、本発明のユニット接続用ジョイントを備えない辺については、別の接続手段を用いて接続するようにすればよい。
【0067】
本発明のユニット接続用ジョイントは、水平方向に配列したユニット1の上側に、上下を反転させた姿勢で水平方向に配列するユニット1を載置するようにして使用するユニットであれば、貯水空間形成用のブロック以外の任意のユニット同士の接続部分に適用してもよい。更に、本発明のユニット接続用ジョイントを適用するユニット1は、少なくとも該ユニット1の平面形状における一辺を、水平方向と上下方向に互いに近接させて配置させる4つのユニット1同士を接続する必要があるものであればよい。
【0068】
更に又、本発明のユニット接続用ジョイントは、水平方向と上下方向に互いに近接させて配置させる辺を平面形状内に少なくとも一つ備えているユニット1であれば、平面形状における隣接配置するユニット同士の接続に関与しないユニット1平面形状の周縁部が曲線で形成されているユニット1同士の接続に用いるようにしてもよい。
【0069】
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0070】
1,1a,1b,1c,1d, ユニット
2 辺の中点
3,3a,3b,3c,3d 係止用凸部
4,4a,4b,4c,4d 係止用凹部
5 対称軸
6,6a,6b,6c,6d ピン
7,7a,7b,7c,7d ピン差込穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面形状が多角形のユニットにおける平面形状の1つ以上の辺の側面部に、該辺の中点から該辺の長手方向一端側と他端側に等距離となる位置のいずれか一方に、外向きに突出する係止用凸部を設け、且ついずれか他方に、上記係止用凸部の平面形状に応じた平面形状の係止用凹部を設け、更に、上記係止用凸部の表面と、その内側のユニット表面における該係止用凸部を設けた辺の延長線位置を対称軸とする一対の線対称位置のいずれか一方の位置に、上向きに突出するピンを設け、且つ上記一対の線対称位置のいずれか他方の位置に、上記ピンを挿入可能な内径と深さを備えたピン差込穴を設けてなる構成を有することを特徴とするユニット接続用ジョイント。
【請求項2】
ユニットの側面部に、係止用凸部と係止用凹部を隣接させて設けるようにした請求項1記載のユニット接続用ジョイント。
【請求項3】
ユニットの平面形状を、正三角形、二等辺三角形、正方形、長方形、菱形、等脚台形、凧形、正方形又は長方形の一辺に二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状の五角形、二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺に等脚台形の下底を接合した形状の五角形、正六角形、正方形又は長方形の対辺にそれぞれ二等辺三角形の底辺又は正三角形の一辺を接合した形状の六角形、正方形又は長方形の一辺に等脚台形の下底を接合した形状の六角形、2つの等脚台形を下底同士で接合した形状の六角形、若しくは、正方形又は長方形の四隅部を切り欠いた形状の八角形とし、該平面形状のユニットを平面領域に敷き詰めるよう配置するときに隣接するユニットと互いに突き合わされるユニットの平面形状の辺の側面部に、係止用凸部と係止用凹部を設けるようにした請求項1又は2記載のユニット接続用ジョイント。
【請求項4】
ユニットの平面形状を、正三角形、正方形又は正六角形とし、且つ該ユニットの平面形状における各辺の側面部に、該ユニットの平面形状の中心を対称中心とする回転対称となる配置で係止用凸部と係止用凹部を設けるようにした請求項1又は2記載のユニット接続用ジョイント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−159096(P2012−159096A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17159(P2011−17159)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(509338994)株式会社IHIインフラシステム (104)
【Fターム(参考)】