説明

ラジオコントロール用送信機

【課題】
ラジオコントロール用送信機において、操作者の手首の負担を軽減し、長時間操作しても疲労感の少ない送信機に装着される傾斜アダプタを提供することを目的としている。
【解決手段】
傾斜アダプタ20は、本体部1の本体側取付部8に装着される第一取付面21と、この第一取付面21に対し傾斜した円形状の第二取付面22を有している。
また第一取付面21は凸部を構成しており、本体側取付部8の凹部8aと嵌合し、本体部1と傾斜アダプタ20は任意の回動位置で取付け可能である。同様に、第二取付面22はカラー23とで凹部を形成し、操作ユニット6の操作ユニット取付部が装着されかつ任意の回動位置で固定可能な構成である。
そのため、操作ユニット6を本体部1に対し傾斜した状態で取り付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波により模型等の被操縦体を遠隔制御するラジオコントロール装置に係わり、特に操作者の操作によって被操縦体に操縦信号を送信するラジオコントロール用送信機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電波により模型自動車あるいは模型ボート等の模型を遠隔制御するラジオコントロール装置では、操縦者がラジオコントロール用送信機(以下単に送信機という)の操作部を操作すると、操作部の操作量に応じた操縦信号を送信し、模型に搭載された受信機によってこの操縦信号を受信し、例えば動力源を模型エンジンとする模型自動車(模型ボート)であれば、サーボ装置等のアクチュエータを介してステアリング(ラダー)やエンジンスロットルを操作し、模型の方向やスピードを制御して模型を遠隔制御するものである。また、動力源がモータの模型であればアクチュエータの変わりにモータ制御装置を使用して模型のスピードや前進後進の切り換え制御を行なうものである。
【0003】
従来この種の送信機には、主たる操作部がスティック状になったスティックタイプのものと、主たる操作部がホイールとトリガーからなるホイールタイプと呼ばれるものがある。
図5は従来のホイールタイプの送信機を示したものである。送信機Aは、内部に高周波回路や制御部が配設された本体部1と、前記本体部1と一体に形成され操作者が手に持つためのグリップハンドル2と、前記本体部1内に回動中心を有し、基準位置を中心に左右に回動自在な操作部としてのスロットルトリガー3と、基準位置を中心に左右に回動自在に支持された操作部としてのステアリングホイール4ならびに複数のスイッチ5を有する操作ユニット6とから構成されている。
操作ユニット6は本体部1に対して着脱自在に構成され、かつ後述するように複数の回動位置で任意に固定可能になっている。
【0004】
また、前記スイッチ5は、前記スロットルトリガー3ならびに前記ステアリングホイール4の基準位置での操作量に対し、左右の回動方向に若干ずらした位置での操作量となる操縦信号を出力するトリムスイッチや、模型の操作部の一つとして前記スロットルトリガー3および前記ステアリングホイール4で操作する部位以外の部位を制御するためのスイッチ等である。
このほか本体部1には、電波を送信するためのアンテナ7や、電源となるバッテリー、操作部の操作量に対する操作信号の関係を設定するスイッチや設定状態を確認するための表示装置を有している。
【0005】
次に図5に示すホイールタイプの送信機を操作者が操作するときは、一方の手でグリップハンドル2を持ち、他方の手でステアリングホイール4を操作するが、大人から子供までさまざまな人が利用するので、ステアリングホイール4を操作するときの感覚はそれぞれ異なっている。
そのため、特開平2003−325994号に開示されているように、操作者の使い勝手をよくすることを目的として、送信機Aの本体部1に対し、操作ユニット6を取り外し可能で、しかも、操作ユニット6の取り付け位置をステアリングホイール4の回動方向の任意の位置に変更可能な技術が開示されている。
【0006】
図5に示す送信機Aにも同様な技術が採用され、本体部1に対して操作ユニット6が着脱自在で、任意の回動位置に固定できるようになっている。
具体的には、操作ユニット6は、右利き左利きの人に対応するように、本体部1から着脱自在に構成され、図示しないが、本体部1の反対の面にも取り付け可能になっている。
また、図6に操作ユニットを取り外した状態を示す。図6に示すように、本体部1には、操作ユニット6を取り付けるための本体側取付部8が形成されている。この本体側取付部8には円形状の凹部8aが形成され、図示しない操作ユニット6には円形状の凸部を有する操作ユニット取付部が形成され、両取付部を嵌合させて操作ユニット6を本体部1に装着する構成である。
【0007】
また、本体側取付部8には、中心部ならびに円周部に等間隔に形成された多数の取付孔8bと、操作ユニット6の装着位置を規制する突起8cを有している。さらに図示しないが、操作ユニット6の操作ユニット取付部には、前記取付孔8bと対応する位置にネジが挿入される貫通孔が2箇所以上形成されており、前記操作ユニット6を所定位置に回動させた状態で装着し、取付孔8bに図示しないネジでネジ止めすることにより、前記本体部1に対し、ステアリングホイール4の回動位置の任意の位置で前記操作ユニット6を固定することができる。
このような構成にすることで、操作者がステアリングホイール4を把持したときに、操作者が一番良い感覚で前記ステアリングホイール4の回動方向に対し、ステアリングホイール4の回動の基準位置やスイッチ5の配置位置を変更することができる。
【0008】
このほか、図7に示すように、送信機Aの本体部1と操作ユニット6の間にシフトアダプタ9を装着して、本体部1に対して操作ユニット6の取り付け位置をグリップハンドル2の高さ位置に近づけるようにシフトさせたものがある。また、このシフトアダプタ9を用いれば、本体部1に対するシフトアダプタ9の取り付け位置を回動する方向に変更することで、操作者に対し、操作ユニット6を近づけることも離すこともできるので、操作者の使い勝手の良い位置に操作ユニットを調整することができる。
【0009】
【特許文献1】特開2003−325994号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来の送信機Aでは、スロットルトリガー3の回動軸とスロットルホイール4の回動軸は、軸方向が同じでかつ平行な軸であり、それぞれの回動面も平行な面になっている。この位置関係は、本体部1に対し操作ユニット6の取り付け位置を変更した場合や、本体部1と操作ユニット6の間にアダプタ9を取り付けた場合でも実質的に同じである。
通常送信機Aを操作する場合には、操作者は、グリップハンドル2を持つ手の脇を締め、送信機Aを支えながらステアリングホイール4を体の前で操作するから、グリップハンドル2を持つ手と操作ユニット6のステアリングホイール4を持つ手は、体の前で八の字の形になる。
しかしながら、スロットルトリガー3とステアリングホイール4の回動面は平行な面であり、実際に操作者が送信機Aを操作するには、体の前で左右の手のひらを合わせたような状態すなわち手首を曲げた状態で操作することになる。そのため、依然として手首への負担が大きく、長時間操作すると手首が疲れやすいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明は、上述した問題点に鑑み成されたもので、ラジオコントロール装置の送信機において、操作者の手首の負担を軽減し、長時間操作しても疲労感の少ない送信機ならびに送信機に装着される傾斜アダプタを提供することを目的としている。
【0012】
上述した目的を達成するために本願発明の構成は、「電波により模型等の被操縦体を遠隔制御するために操作者が操作部を操作し、操作部の操作量に応じて被操縦体に操縦信号を送信するラジオコントロール用送信機において、操作者が手に持つためのグリップハンドルと、前記被操縦体の前後方向の進行およびまたは速度を制御する操作部としてのスロットルトリガーと、円形状の本体側取付部とを有し、内部に高周波回路や制御部が配設された本体部と、一方に前記本体側取付部と着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の第一取付面を有し、他方に前記第一取付面と傾斜しかつ円形状の第二取付面が一体に形成され、前記本体部に対し回動可能でかつ複数の回動位置に位置を替えて固定可能な傾斜アダプタと、前記被操縦体の左右方向の舵角を制御する操作部としてのステアリングホイールと、前記スロットルトリガーおよびまたは前記ステアリングホイールの操作量に対する被操縦体の制御量を調整するために操作するスイッチと、前記傾斜アダプタの第二取付面に着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の操作ユニット取付部とを有し、前記ステアリングホイールが回動自在に支承され、前記傾斜アダプタに対し回動可能でかつ複数の回動位置に固定される操作ユニットからなること」を特徴としている。
【0013】
また、請求項2記載の発明では、本体部の本体側取付部と傾斜アダプタの第一取付面ならびに傾斜アダプタの第二取付面と操作ユニットの操作ユニット取付部とが、それぞれ互いに嵌合する凹部と凸部を有することを特徴としている。
さらに、請求項3記載の発明では、一方に前記本体側取付部と着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の第一取付面を有し、他方に前記第一取付面と傾斜しかつ円形状の第二取付面が一体に形成され、前記本体部に対し回動可能でかつ複数の回動位置に位置を替えて固定可能な傾斜アダプタを特徴としたものである。
そのほか本体部と傾斜アダプタ間もしくは傾斜アダプタと操作ユニット間には、ステアリングホイールの回動軸を平行移動させながら本体部と操作ユニットの相対位置を変更するシフトアダプタが装着されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本願発明の傾斜アダプタは、第一の取付面に対し第二の取付面が平行な面ではなく傾斜した面であるから、傾斜アダプタを送信機の本体部と操作ユニット間に装着することにより、本体部に対する傾斜アダプタの回動軸と傾斜アダプタに対する操作ユニットに取り付けられるステアリングホイールの回動軸が軸方向の異なる軸となり、本体部に対する操作ユニットの取り付け角を変更することができる。しかも傾斜アダプタの取付位置に応じて操作ユニットの傾く方向を選択することができる。
したがって、傾斜アダプタを装着することで、操作者からみて本体部と操作ユニットがハの字になるように装着することができ、操作者の両手の位置関係に合わせることができるので、操作者が送信機を操作しているときの手首への負担を軽減することができる。
しかも、傾斜アダプタの取り付け位置を変更することにより、操作ユニットの傾く方向を、やや下向きあるいはやや上向きになるように調整することもでき、操作者の使い勝手の良い位置により細かく調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下図面を用いて本願発明を詳細に説明する。なお、送信機の本体部ならびに操作ユニットの構成は、従来の送信機と同一であるので、同一箇所には同一符号を付して説明を省略する。
図1は、本願発明の傾斜アダプタを装着したラジオコントロール用送信機を上方から見た上面図であり、図2は本願発明の傾斜アダプタを装着したラジオコントロール用送信機の側面図を示したものである。また、図3、図4は本願発明の傾斜アダプタのみを示したもので、図3(a)は傾斜アダプタの平面図であり、図3(b)は傾斜アダプタの側面図、図4は傾斜アダプタの斜視図を示したものである。
【0016】
従来と同様、送信機Aは、本体部1と、グリップハンドル2と、前記本体部1内に回動中心を有し、基準位置を中心に左右に回動自在な操作部としてのスロットルトリガー3と、基準位置を中心に左右に回動自在に支持された操作部としてのステアリングホイール4ならびに複数のスイッチ5を有する操作ユニット6とから構成されている。
このほか図1に示すように、本体部1側面で、操作ユニット6が装着された本体側取付部8と対向する側面には第二の本体側取付部10が形成され、操作者が右利き左利きの人に合わせて、操作ユニット6が装着できる構成になっている。また、図1では第二の本体側取付部10は使用していないので、キャップをして塞いだ状態である。
【0017】
また、本体部1の上面には、図1示すように、電波を送信するためのアンテナ7や、表示装置11、スイッチ12を有し、スイッチ12で操作部の操作量に対する操作信号の関係を設定するとともに、表示装置11に設定状態を表示しながら設定作業を行なうことができる。そのほか、内部構成を含めて本体部の構成は従来の送信機と同様である。
また、操作ユニット6には、従来と同様にステアリングホイール4が基準位置を中心に回動自在装着されている。さらに従来と同様スイッチ5が配設された構成となっている。
【0018】
20は本願発明の傾斜アダプタを示したもので、図1、図2に示すように送信機Aの本体部1と操作ユニット6間に装着されたもので、操作者が送信機Aを手にしたときに、操作ユニット6は操作者の位置に対し後方に約10度傾斜した構成になっている。そのため、操作者が一方の手でグリップハンドル2を持ち、他方の手でステアリングホイールを持って操作する際に、図1に示すようにちょうどハの字になる。
【0019】
以下、図3(a)、(b)を用いて傾斜アダプタ20の構成と、傾斜アダプタ20と本体部1の取り付けならびに傾斜アダプタ20に対する操作ユニット6の取り付けについて説明する。
まず傾斜アダプタ20は、材質が樹脂材料から構成され、射出成形によって形成されたものである。そして、一方に円形状の凸部からなる第一取付面21と、前記第一取付面21に対し約10度傾斜した円形状の第二取付面22と、この第二取付面22を囲うように形成され凹部を形成するカラー23とから構成されている。さらに、第二取付面22には、その周縁部に中心軸aを中心として第二取付面22と垂直な方向に一定の間隔を置いて多数の第二取付孔22aが形成されている。また、前記カラー23と第二取付面22の境界部には、対向する位置に2つの突起22b、22bが形成されている。
【0020】
また、第一取付面21には、前記第二取付孔22aが貫通しているほか、周縁部には対角の位置の二箇所とアーム21aを介して中心軸b上の一箇所第一取付孔21bが形成されている。さらに第一取付面21の側面の円周上には、第二取付孔22aと同じ回動角度で等間隔の溝21cが形成されている。この溝21cは、入り口が広く中に入ると狭くなる形状で、第二取付面22に対しほぼ垂直な方向に延在しており、前記第一取付面21に対しては円周上の位置によって異なる角度に傾斜している。
前述のとおり、傾斜アダプタ20は多数の第二取付孔22aを有しているが、成形金型の構造を簡略化するために、成形金型のパーティングラインを第二取付面22の位置にし、しかも前記溝21cの延在方向を第二取付面22と垂直な方向に合わせることで、スライドコア等複雑な分割形状の金型を採用する必要がなくなり、射出成形金型のコストを下げることができた。
【0021】
次に上記のような構成の傾斜アダプタ20を送信機Aの本体部1に取り付ける場合を説明する。
まず、前記本体部1には、円形状の凹部8cを有する本体側取付部8が形成され、この凹部8aに、傾斜アダプタ20の第一取付面21(凸部)が装着される。さらに傾斜アダプタ20は、前記本体取付部8に形成された突起8c(図6参照)に溝21cが係合し、回動方向の位置が溝21cによって規制される。そのため、あらかじめ操作者は自分の操作位置にあった傾斜方向を確認することができ、しかも、本体側取付部8に形成された取付孔8bと第一取付面21に形成された取付孔21bとが位置合わせされることになる。
その後、第一取付面21に形成された3箇所の取付孔21bに第二取付面22側からネジを挿入し、本体側取付部8に形成された取付孔8bにネジ止めすることによって傾斜アダプタ20を本体部1に固定するものである。
【0022】
さらに、傾斜アダプタ22に操作ユニット6を装着する場合について説明する。操作ユニット6には、図示しないが円形状の凸部からなる操作ユニット取付部を有しており、凸部の側面部の円周上には複数の溝が形成されており、この溝が傾斜アダプタ20の第二取付面22に形成された突起22bと係合し、回動方向の任意の位置で位置規制できる構成である。また、後述の操作ユニット6に形成された貫通孔と前記第二取付孔22aとの位置を合わせる機能を有する。
このように操作ユニット取付部の形状は、前述の傾斜アダプタ20の第一取付面21と略同一形状である。
また、操作ユニット6には、傾斜アダプタ20の第二取付面22に形成された第二取付孔22aと同一の円周上に、操作ユニット取付部の対向する側から操作ユニット取付部に向けて貫通孔が4箇所形成されており、この貫通孔からネジを挿入し、前記第二取付孔22aにネジ止めして傾斜アダプタ22に対し、操作ユニット6を取り付けることができる。
そのため、操作者がステアリングホイール4の回動の基準位置もしくは操作ユニット6のスイッチ5を操作しやすい位置になるように、前記傾斜アダプタ20に対し、操作ユニット6を取り付けることができる。
【0023】
実施例に示した傾斜アダプタ20を、送信機Aの本体部1と操作ユニット6間に装着することにより、本体部1に対する傾斜アダプタ20の回動軸と傾斜アダプタ20に対する操作ユニット6に装着されるステアリングホイール4の回動軸が軸方向の異なる軸となり、本体部1に対する操作ユニット6の取り付け角を変更することができる。しかも傾斜アダプタ20の取付位置に応じて操作ユニット6の傾く方向を選択することができる。
したがって、傾斜アダプタを装着することで、操作者からみて本体部と操作ユニットがハの字になるように装着することができ、操作者の両手の位置関係に合わせることができるので、操作者が送信機を操作しているときの手首への負担を軽減することができる。
しかも、傾斜アダプタの取り付け位置を変更することにより、操作ユニットの傾く方向を、やや下向きあるいはやや上向きになるように調整することもでき、操作者の使い勝手の良い位置により細かく調整することができる。
【0024】
また、傾斜アダプタ20は樹脂材料で構成され、第一取付面21の溝21cは、第一取付面21に対し円周上の位置によって異なる角度になっているから、突起8cに契合する際に、従来の溝に比較して同形状であっても挿入が進むにつれ次第にクリアランスが狭くなっていくので、ガタツキがないかきわめて少ない状態で位置規制することができ、ネジ止め作業が容易になる。
【0025】
なお、前記実施例では、送信機Aの本体部1と操作ユニット6間に傾斜アダプタ20を配設した例を示したが、従来例の図7に示すようにシフトアダプタ9を介在させることもできる。すなわち、本体部1、傾斜アダプタ20、シフトアダプタ9、操作ユニット6の順に、あるいは本体部1、シフトアダプタ9、傾斜アダプタ20、操作ユニット6の順に取り付けることも可能である。
また、傾斜アダプタ20の第二取付面22が向く(操作ユニット6を傾斜させる)方向は、右斜め前になるように装着するのが好ましいが、グリップハンドル2とステアリングホイール4の位置関係を考慮すると、シフトアダプタ9を装着しない場合は右斜め前で若干下向きになるようにすることが好ましい。
【0026】
このほか、前実施例のように、傾斜アダプタ20と本体部1の取り付け形状を本体部1と操作ユニット6の取り付け形状と互換性のある形状とし、さらに、傾斜アダプタ20と操作ユニット6の取り付け形状を互換性のある形状としている。これにシフトアダプタ9の取付け形状にも互換性を持たせれば、操作者の好みによって、本体部1と操作ユニット6のみ、傾斜アダプタ20を加えたもの、さらにシフトアダプタ9を追加して使用できるので、操作者の最適な位置にグリップハンドル2と操作ユニット6(ステアリングホイール4)の位置関係ならびに取付け角度を操作者の最適な位置にすることができる。
【0027】
また、傾斜アダプタ20の第一取付面21と第二取付面22の傾斜角度を10度と設定したが、もっと大きな角度あるいは小さな角度とすることもできる。角度の異なる傾斜アダプタを複数用意し、取り替えてあるいは組み合わせて使用することもできる。
そのほか、前実施例では、本体部1、傾斜アダプタ20、操作ユニット6の取り付け部分の凹部と凸部の形状は、本体部1を凹部に、操作ユニット6を凸部にし、これにあわせて傾斜アダプタ20も第一取付面21を凸部に、第二取付面22を凹部になるようにしたが、凹凸で嵌合する形状であれば、実施例とは凹凸形状が全て逆になるように形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本願発明のラジオコントロール用送信機を示した上面図。
【図2】本願発明のラジオコントロール用送信機を示した側面図。
【図3】本願発明のラジオコントロール用送信機に装着される傾斜アダプタを示した正面図ならびに側面図。
【図4】本願発明のラジオコントロール用送信機に装着される傾斜アダプタを示した斜視図。
【図5】従来のラジオコントロール用送信機を示した側面図。
【図6】従来のラジオコントロール用送信機で、操作ユニットを取り外した状態を示した側面図。
【図7】従来のラジオコントロール用送信機で、シフトアダプタを装着した状態を示した側面図。
【符号の説明】
【0029】
A 送信機
1 本体部
2 グリップハンドル
3 スロットルトリガー
4 ステアリングホイール
5 スイッチ
6 操作ユニット
8 本体側取付部
9 シフトアダプタ
20 傾斜アダプタ
21 第一取付面
22 第二取付面
23 カラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波により模型等の被操縦体を遠隔制御するために操作者が操作部を操作し、操作部の操作量に応じて被操縦体に操縦信号を送信するラジオコントロール用送信機において、
操作者が手に持つためのグリップハンドルと、前記被操縦体の前後方向の進行およびまたは速度を制御する操作部としてのスロットルトリガーと、円形状の本体側取付部とを有し、内部に高周波回路や制御部が配設された本体部と、
一方に前記本体側取付部と着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の第一取付面を有し、他方に前記第一取付面と傾斜しかつ円形状の第二取付面が一体に形成され、前記本体部に対し回動可能でかつ複数の回動位置に位置を替えて固定可能な傾斜アダプタと、
前記被操縦体の左右方向の舵角を制御する操作部としてのステアリングホイールと、前記スロットルトリガーおよびまたは前記ステアリングホイールの操作量に対する被操縦体の制御量を調整するために操作するスイッチと、前記傾斜アダプタの第二取付面に着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の操作ユニット取付部とを有し、前記ステアリングホイールが回動自在に支承され、前記傾斜アダプタに対し回動可能でかつ複数の回動位置に固定される操作ユニットからなるラジオコントロール用送信機。
【請求項2】
電波により模型等の被操縦体を遠隔制御するために操作者が操作部を操作し、操作部の操作量に応じて被操縦体に操縦信号を送信するラジオコントロール用送信機において、
操作者が手に持つためのグリップハンドルと、前記被操縦体の前後方向の進行およびまたは速度を制御する操作部としてのスロットルトリガーと、円形状の凹部からなる本体側取付部とを有し、内部に高周波回路や制御部が配設された本体部と、
一方に前記本体側取付部の凹部と着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の凸部からなる第一取付面を有し、他方に前記第一取付面と傾斜しかつ円形状の凹部を有する第二取付面が一体に形成され、前記本体部に対し回動可能でかつ複数の回動位置に位置を替えて固定可能な傾斜アダプタと、
前記被操縦体の左右方向の舵角を制御する操作部としてのステアリングホイールと、前記スロットルトリガーおよびまたは前記ステアリングホイールの操作量に対する被操縦体の制御量を調整するために操作するスイッチと、前記傾斜アダプタの第二取付面に着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の凸部からなる操作ユニット取付部とを有し、前記ステアリングホイールが回動自在に支承され、前記傾斜アダプタに対し回動可能でかつ複数の回動位置に固定される操作ユニットからなる請求項1記載のラジオコントロール用送信機。
【請求項3】
電波により模型等の被操縦体を遠隔制御するために操作者が操作部を操作し、操作部の操作量に応じて被操縦体に操縦信号を送信するものであって、
操作者が手に持つためのグリップハンドルと、前記被操縦体の前後方向の進行およびまたは速度を制御する操作部としてのスロットルトリガーと、円形状の凹部からなる本体側取付部とを有し、内部に高周波回路や制御部が配設された本体部と、
前記被操縦体の左右方向の舵角を制御する操作部としてのステアリングホイールと、前記スロットルトリガーおよびまたは前記ステアリングホイールの操作量に対する被操縦体の制御量を調整するために操作するスイッチと、前記本体側取付部に着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の凸部からなる操作ユニット取付部とを有し、前記ステアリングホイールが回動自在に支承され、前記本体部に対し回動可能でかつ複数の回動位置に固定される操作ユニットからなるラジオコントロール用送信機に使用されるものであって、
前記本体側取付部と前記操作ユニット取付部の間に着脱自在に装着され、一方に前記操作ユニット取付部の凹部と着脱可能でかつ回動可能に嵌合する円形状の凸部からなる第一取付面を有し、他方に前記第一取付面と傾斜しかつ円形状の凹部を有する第二取付面が一体に形成され、前記本体部に対し回動可能でかつ複数の回動位置に位置を替えて固定可能でかつ前記本体部に対し前記操作ユニットの取り付け角を変更可能なことを特徴とする傾斜アダプタ。
【請求項4】
前記本体部と傾斜アダプタ間もしくは傾斜アダプタ間と前記操作ユニット間には、ステアリングホイールの回動軸を平行移動させながら前記本体部と前記操作ユニットの相対位置を変更するシフトアダプタが装着されたことを特徴とする請求項1または2記載のラジオコントロール用送信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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