説明

ラテックスコーティングで被覆された使い捨て容器

成形熱可塑性容器、例えば、発泡性熱可塑性粒子、例えば、発泡性ポリスチレンで作製されたカップ、ボールは、改善された漏れおよび/または染み抵抗性および/または貯蔵寿命のために、浸漬、刷毛塗りまたは噴霧法により、少なくともその内側表面に適用されるラテックスコーティング、例えば、メチルメタクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、アクリル酸とスチレンコポリマーのラテックス、およびブタジエンとスチレンコポリマーのラテックスを有する。コーティングは、漏れ抵抗性および印刷目的のために、容器の外側表面に適用されてもよい。容器、製造品を形成する関連方法、ならびに液体および食品物質を貯蔵するための改善された方法も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て容器に関する。さらに具体的には、本発明は、熱可塑性粒子、例えば、発泡性ポリスチレン粒子(EPS)で作製され、ラテックスコーティングで被覆された、成形発泡容器に関する。容器は、液体、例えば、コーヒーあるいは油および/または脂肪成分を含む食品、例えば、調理済み脂肪含有食品、例えば、インスタントヌードル、スープ、フライドチキン、ソース等を保持するために使用される。本発明は、また、容器、製造品を形成する方法、ならびに液体および食品物質を貯蔵するための改善された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡した熱可塑性粒子からの成形発泡容器、例えば、カップ、ボール等の製造は、良く知られている。最も普通に使用される熱可塑性粒子は、発泡性ポリスチレン(EPS)粒子である。
【0003】
一般に、ポリスチレンビーズは、発泡剤としてポリスチレンの軟化点より下で沸騰する炭化水素、例えばペンタンで含浸され、加熱したときに、ビーズが発泡を引き起こす。
【0004】
含浸されたポリスチレンビーズからの成形容器の形成は、一般に、2工程で行われる。初めに、含浸されたビーズは、約2〜12lb/ft(約32〜190kg/m)の密度まで予備発泡される。次に、予備発泡したビーズは、密閉金型において加熱され、予備発泡したビーズをさらに発泡させて、金型の形状を有する融合製品を形成する。
【0005】
発泡容器を作製するために使用される発泡性ポリスチレン粒子は、一般に、水性懸濁重合法により調製され、相対的に正確なビーズサイズに篩分けることのできるビーズが得られる。一般に、容器、例えば、カップ等を作製するための原料ビーズ直径は、約0.008インチ〜約0.02インチ(約0.2〜0・5mm)の範囲である。約0.03インチ(約0.8mm)の直径を有するビーズからカップを製造することは知られている。
【0006】
注意深くビーズサイズを調節しても、容器工業を悩まし続ける1つの問題は、時間が経つと、特にEPS粒子で作製されている容器は、漏れる傾向を有する点である。即ち、液体、特に温かい液体、例えば、コーヒー、水、油および/または脂肪は、融合ポリスチレンビーズの周りに染み込み、容器の外側表面に漏れ出す。一般に、これは、容器を保持している人間にとって危険な状態をもたらし、および/または、容器の外側表面上に現れる染みを招くことになる。漏れ抵抗性が温度依存性であることは知られている。即ち、温かい液体および食品物質は、冷たい物質よりも早く、融合ビーズの周りに浸透する傾向がある。
【0007】
いくつかの方法が、冷たいおよび温かい液体、ならびに/または、調理済み食品を保持する容器における漏れを減少させるための試みにおいて、長年に渡り展開されてきている。
【0008】
Ambergらは(米国特許第4036675号)、発泡プラスチック材料、好ましくは、発泡ポリスチレンで作製され、未配向ポリオレフィンフィルム、好ましくは、ポリプロピレンで、1つまたは両方の側面が内張りされた容器を開示している。フィルムは、感熱接着剤としてビニル系ポリマーまたはポリアミド樹脂を使用して、発泡プラスチック基体材料に固定される。フィルムは、湿潤接着剤で被覆され、発泡材料にフィルムをラミネートする前に乾燥される。ラミネートは、発泡材料を250〜275°F(約120〜135℃)に加熱し、被覆されたフィルムを100〜180°F(約38〜82℃)に予備加熱し、そして被覆されたフィルム表面を、加熱された発泡体に対して、10〜15秒間、冷却プラテンまたはローラーを使用して加圧することにより行われる。
【0009】
Sonnenbergは(米国特許第4703065号および第4720429号)、成形前に、フルオロ界面活性剤で被覆された表面を有する熱可塑性ポリマー粒子から成形される、コーヒー保持のための、熱可塑性ポリマー発泡カップを開示している。
【0010】
Sonnenbergは(米国特許第4785022号)、発泡性ポリスチレン粒子を、様々なゴムポリマーおよびコポリマーでコーティングすることを含む、成形発泡カップのコーヒー保持性を高める方法を開示している。ゴムは、ポリブテン、ポリイソブチレン、イソブチレン−ブテンコポリマーおよびブテン−エチレンコポリマーであることができる。
【0011】
Archらは(米国特許第4798749号)、発泡性スチレンポリマー粒子において、従来の発泡剤、例えば、ブタン、n−ペンタン、ヘキサン、およびハロゲン化炭化水素をイソペンタンで置き換えることにより、コーヒー漏れの問題に取り組んでいる。
【0012】
Ikedaらは(米国特許第4698367号)、フッ素化ビニルポリマーおよび親水性ビニルポリマーからなる熱可塑性樹脂が、発泡性熱可塑性粒子の表面をカバーするかまたは表面層に含まれる、発泡性熱可塑性樹脂粒子を開示している。この樹脂粒子は、油性または脂肪質食品のためのパッケージ容器を製造するのに有用である。
【0013】
Sakodaらは(米国特許第6277491B1号)は、発泡性熱可塑性樹脂ビーズで作製された成形容器中へ油が浸透することを防ぐことに取り組んでいる。この樹脂ビーズは、フッ素含有ビニルタイプモノマーから誘導されるフッ素含有ビニルタイプポリマーセグメントおよび親油性ビニルタイプモノマーから誘導される親油性ビニルタイプポリマーセグメントを含む、フッ素含有ブロックコポリマーで被覆されるか、一体化されている。
【0014】
上述の従来の容器は、カップまたはボール等のポリスチレン容器を対象としている。次の特許は、断熱目的または液体に対して高い不浸透性を生成するために、熱可塑性樹脂フィルムを噴霧被覆したまたはこれを含む、紙カップに関する。
【0015】
例えば、Suzukiらは(米国特許第4206249号)、プレ−ポリマーを含む重合性溶液を、紙容器の壁表面上に噴霧コーティングする工程および被覆された壁を紫外線で照射して、プレ−ポリマーをこの壁表面上に固定する工程を含む、液体に対して高い不浸透性を有する紙容器の製造方法を開示している。これは、水、ミルク、ソフトドリンク、油等の液体に対して不浸透性であるコーティングを形成する。この特許は、第2欄、45〜62行において、容器の内側壁表面が、熱可塑性フィルムで内張りされる方法を教示している。熱可塑性フィルムは、初めに、ブランクの上にラミネートされ、ブランクが容器に形成される。
【0016】
Iiokaは(米国特許第4435344号)、外側および内側表面が、熱可塑性合成樹脂フィルムで押し出し被覆またはラミネートされる、断熱紙容器を開示している。樹脂フィルムは、紙基体上で発泡層に転換され、容器が形成される。この結果は、良好な断熱性を伴う容器である。このフィルムは、好ましくは、ポリエチレンであり、第3欄、50〜55行において教示している様に、この樹脂フィルムは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、およびナイロン等であることができる。
【0017】
Iiokaらは(米国特許第5490631号)、熱可塑性合成樹脂フィルムで作製された厚い発泡シート断熱層が、外側表面の印刷された領域において形成され、同じ熱可塑性合成樹脂フィルムで作製することのできる厚さがより少ない発泡断熱層が、外側表面の印刷されていない領域において形成される本体部分を含む、断熱紙容器を開示している。熱可塑性合成樹脂フィルムは、一般に、ポリエチレンである。
【0018】
Breiningらは(米国特許第6416829B2号)、本体部分が、この外側表面上において、発泡低密度ポリエチレンで被覆され、この内側表面において、非発泡変性低密度ポリエチレンで被覆されている、断熱紙カップを開示している。
【0019】
これら従来技術には、ラテックスコーティングで被覆されていて、液体および食品物質、例えば、コーヒー、スープ、シチュー、調理済み食品等を保持しおよび/または貯蔵するために使用される熱可塑性容器に関するものはない。
【発明の開示】
【0020】
本発明は、上記要求を満たすものである。熱可塑性容器は、発泡性熱可塑性粒子から成形され、ラテックスコーティングは、容器の内側および外側表面の少なくとも1つ、好ましくは、内側表面、さらに好ましくは、内側および外側表面の両方の一部に適用される。容器は、相対的に不浸透性であり、これによって、漏れおよび容器表面上の染みの形成を実質的に減少または解消する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
ラテックスコーティングは、容器の外側表面に適用される場合は、標示および/または印刷目的にも使用することができる。
【0022】
ラテックスコーティングは、メチルメタクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、アクリル酸とスチレンコポリマーのラテックス、およびブタジエンとスチレンコポリマーのラテックスからなる群から選択されてもよい。
【0023】
コーティングの厚さは、約0.10ミル(カップ表面cm当たり0.27mg乾燥コーティング重量)〜約5.0ミル(カップ表面cm当たり13.4mg乾燥コーティング重量)、好ましくは、約0.9ミル(カップ表面cm当たり約0.25mg乾燥コーティング重量)の範囲であってもよい。コーティングは、容器の内側および/または外側表面の一部または全体に適用されてもよい。本発明のある実施形態においては、コーティングは、実質的に容器の内側および/または外側表面全体に適用される。
【0024】
ラテックスコーティングは、刷毛塗り法、浸漬法、または噴霧法、例えば、無気噴霧装置(1つまたは複数)により容器表面に適用される。
【0025】
容器は、発泡性熱可塑性樹脂ビーズで作製され、いくつかの実施形態においては、この発泡性熱可塑性樹脂は、発泡性ポリスチレン(EPS)である。
【0026】
本発明のいくつかの実施形態は、漏れおよび/または染みに対する改善された抵抗性ならびに改善された断熱性を示す成形熱可塑性容器を含む。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態は、成形熱可塑性容器の内側および/または外側表面に適用されるラテックスコーティングを含む。
【0028】
本発明の他の実施形態は、ラテックスコーティングを、成形熱可塑性容器の表面に適用する方法を含む。
【0029】
さらなる他の実施形態は、ラテックスコーティングで被覆されていて、液体または食品物質を含む成形熱可塑性容器を含む製造品であって、容器が、改善された貯蔵寿命、改善された染み抵抗性、および/または改善された漏れ抵抗性を有する製造品を含む。
【0030】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からさらに完全に認識され理解される。
【0031】
本発明においては、容器、例えば、カップおよびボール等は、発泡性熱可塑性粒子から成形される。発泡性熱可塑性粒子は、任意の適当な熱可塑性ホモポリマーまたはコポリマーから作製される。
【0032】
使用にとって特に適当なものは、スチレン、イソプロピルスチレン、α−メチルスチレン、核メチルスチレン、クロロスチレンおよびt−ブチルスチレン等を含むビニル芳香族モノマーから誘導されるホモポリマー、ならびに、少なくとも1つのビニル芳香族モノマーと、ジビニルベンゼン、ブタジエン、アルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、アクリロニトリル、および無水マレイン酸等のモノマーとの共重合により調製されるコポリマーであって、ビニル芳香族モノマーが、コポリマーの少なくとも50重量%存在するコポリマーである。
【0033】
スチレン系ポリマー、特にポリスチレンが好ましい。然しながら、他の適当なポリマー、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、およびポリカーボネート、ポリフェニレンオキシドならびにこの混合物等が使用されてもよい。
【0034】
好ましくは、発泡性熱可塑性粒子は、発泡性ポリスチレン(EPS)粒子である。この粒子は、ビーズ、粒状、または発泡および成形操作に都合のよい他の粒子の形態であることができる。水性懸濁方法において重合される粒子は、本質的に球状であり、本発明の発泡容器を成形するのに好ましい。粒子は、それらの直径を、約0.008〜約0.02インチの範囲とするために篩分けられる。
【0035】
発泡性熱可塑性粒子は、任意の従来の方法を使用して、適当な発泡剤で含浸される。例えば、含浸は、発泡剤を、ポリマーの重合中の水性懸濁液に添加することにより、または代替的に、米国特許第2983692号(D.Alelio)において教示される様に、ポリマー粒子を水性媒体に再懸濁し、次いで、発泡剤を一体化することにより達成することもできる。
【0036】
任意の気体材料または加熱により気体を生成する材料は、発泡剤として使用することができる。従来の発泡剤としては、分子において4個〜6個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン等、およびハロゲン化炭化水素、例えば、選ばれたポリマーの軟化点より下の温度で沸騰するCFCおよびHCFCが挙げられる。脂肪族炭化水素発泡剤の混合物も使用することができる。
【0037】
代替的に、水は、これら脂肪族炭化水素発泡剤とブレンドすることができ、または水は、米国特許第6127439号;第6160027号;および第6242540号(出願人:NOVA Chemicals(International)S.A.)において教示される様に、単独の発泡剤として使用することができる。前述の特許においては、保水剤が使用される。発泡剤として使用するための水の重量割合は、1〜20%の範囲であることができる。米国特許第6127439号;第6160027号;および第6242540号の教示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0038】
含浸熱可塑性粒子は、一般に、約2〜約12lb/ftの密度まで予備発泡される。予備発泡工程は、含浸ビーズを、任意の従来の加熱媒体、例えば、スチーム、温風、温水、または輻射熱等により加熱することにより従来的に行われる。含浸熱可塑性粒子を予備発泡するための1つの一般に受け入れられている方法は、米国特許第3023175号(Rodman)において教示されている。
【0039】
含浸熱可塑性粒子は、米国特許出願第10/021716号(Arch et al.)(出願人:NOVA Chemicals Inc.)において教示される様な、発泡セル構造ポリマー粒子であることができ、参照によりこの教示の全体が本明細書に組み込まれる。発泡セル構造粒子は、好ましくは、約12.5〜約34.3lb/ft(約200〜870kg/m)の密度まで予備発泡される、ポリマーの重量を基準として、6.0重量%未満、好ましくは、約2.0重量%〜約5.0重量%、さらに好ましくは、約2.5重量%〜約3.5重量%の範囲の揮発性発泡剤を含むポリスチレンである。
【0040】
従来の方法において、予備発泡した粒子(「予備パフ」)は、粒子をさらに発泡させるために、密閉金型において加熱され、本発明の発泡成形容器を形成する。
【0041】
一般に、本発明における使用にとって適当なラテックスコーティングは、容器を形成する熱可塑性粒子にとって有害ではないタイプである。即ち、本発明のラテックスコーティングは、熱可塑性粒子、特にポリスチレン粒子を溶解したりまたはこれと反応する傾向のある任意の化学品を全く含まない。例えば、殆どの溶媒ベースポリマーコーティングは、本発明においては適していない。
【0042】
「ラテックス」は、水性媒体、例えば、水等におけるポリマー粒子のコロイド状分散体として定義することができる。相比(ポリマー相対水性相)は、重量で40:60〜60:40の範囲であることができる。ラテックスコーティング工業において、さらに一般的な用語は、「固形分含有量」である。本明細書において使用される「固形分含有量」は、ラテックスコーティングにおける、ポリマー、乳化剤、無機塩等を含む乾燥物質を意味する。固形分含有量の一般的範囲は、40〜60重量%である。この測定値は、ラテックスコーティングサンプルを、100〜140℃の温度において、恒量まで乾燥することにより得られる。次いで、固形分含有量は、乾燥物質対サンプルの合計質量の割合比として表される。
【0043】
本発明において使用されるラテックスは、界面活性剤および/または他の少量成分を含んでもよい。一般に、安定化目的で使用される界面活性剤は、ラテックスコーティングにおいて使用される一般に知られている任意の界面活性剤、例えば、ナトリウムオクチルスルホネート、ナトリウムデシルスルホネート、ナトリウムドデシルスルホネート、ナトリウムテトラデシルスルフェート、ナトリウムヘキサデシルスルフェート、ナトリウムドデシルスルフェート、分岐ナトリウムアルキルスルフェート、ナトリウムドデシルエトキシレート(2EO)、ドデシルアルコールエトキシレート(5EO)、ドデシルアルコールエトキシレート(7EO)、ドデシルアルコールエトキシレート(8EO)等である。
【0044】
本発明のラテックスコーティングの特に適当なポリマーは、ブタジエン、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、オクチルアクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピバレート、ビニルネオ−デカノエート、アクリロニトリル、メチルアクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレートからなる群から選択されるモノマー;または、ポリマーは、ホモポリマーまたは上記モノマーの2以上のコポリマー、もしくは2以上の上記モノマーと、次の官能性モノマー、即ち、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、ジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−(イソ−ブトキシメチル)アクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ナトリウムスチレンスルホネートとのコポリマーからなる群から選択されてもよい。
【0045】
ラテックスコーティングは、アクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、メタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、モノマーまたはこれらのモノマーと、酢酸ビニルもしくはスチレンとを組み合わせたコポリマーからなる群から選択されるポリマーからなっていてもよい。
【0046】
好ましいラテックスコーティングは、メチルメタクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、アクリル酸とスチレンコポリマーのラテックス、およびブタジエンとスチレンコポリマーのラテックスである。
【0047】
ラテックスコーティングの分子量は、約100〜約1,000,000単位(500〜約200,000,000g/モル)の範囲である。ラテックスコーティングの分子多分散性は、極めて狭い範囲から極めた広い範囲、即ち、約1.0〜約20として定義される。
【0048】
熱可塑性容器は、内側シェルおよび外側シェルを有する従来のカップ−形成装置により製造されるポリスチレンカップであってもよい。従来のカップ−形成装置は、Autonational B.V.社製のCup Production MODEL 6−VLC−125装置、または、Master Machine&Tool Co.社製のMODEL M10カップ装置である。
【0049】
本発明においては、容器が形成された後に、ラテックスコーティングは、内側および外側表面の少なくとも1つ、好ましくは、内側表面、さらに好ましくは内側および外側表面の両方の一部に適用される。好ましくは、ラテックスコーティングは、実質的に内側および/または外側全体に適用される。
【0050】
ラテックスコーティングは、任意の適当な手段により、浸漬法、刷毛塗り法、または噴霧法を含む任意の適当な方法により容器の表面(1つまたは複数)に適用されてもよい。噴霧法は、経済性および生産性の両方の観点から好ましい。
【0051】
本発明にとって特に適当なラテックスコーティングのタイプは、固体粒状形態におけるポリマーおよび水からなる。ポリマーの初期固形分含有量は、約48重量%〜約50重量%であってもよく、この量は、処理装置、例えば、噴霧システムが、容器上へのコーティングの適用を適切に取り扱える様に、粘度を変えるために調整することができる。
【0052】
容器表面に適用する前のラテックスの固形分含有量は、一般に、ラテックスを容器に適用するために使用する方法に依存する。例えば、噴霧法または刷毛塗り法が使用される場合は、好ましくは、固形分含有量は、ラテックスの重量を基準として、約40重量%〜約47重量%の範囲である。浸漬法が使用される場合は、固形分含有量は約8重量%から約20重量%の範囲であることが好ましい。
【0053】
ラテックスが容器の表面(1つまたは複数)に適用された後に、次いで、容器は、運搬ベルトにより乾燥室またはオーブンへ運ばれてもよい。乾燥オーブンは、従来のオーブンであってもよく、加熱媒体は、温風、輻射熱または加熱+真空であってもよい。好ましくは、加熱媒体は温風である。一般的な乾燥オーブンは、Blue M Electric Company、Blue Island、 Illinois社から入手できる。乾燥時間は、乾燥温度、コーティングの固形分含有量、およびコーティング厚さに依存する。例えば、コーティングが1.5ミルである場合、乾燥温度は、約60秒の乾燥時間で約90℃である。一般に、約8重量%〜約47重量%の範囲の固形分含有量を伴うコーティングでは、乾燥温度は、約50℃〜約100℃の範囲であり、乾燥時間は、約5秒〜約3000秒の範囲である。
【0054】
本明細書において述べた通り、容器の表面(1つまたは複数)上のラテックスコーティングの厚さは、約0.10ミル(カップ表面cm当たり0.27mg乾燥コーティング重量)〜約5.0ミル(カップ表面cm当たり13.4mg乾燥コーティング重量)の範囲であってもよく、好ましくは、約0.9ミル(カップ表面cm当たり0.25mg乾燥コーティング重量)である。このコーティング厚さは、容器の内側および/または外側表面の一部分または実質的に全体において拡大してもよい。
【0055】
本発明の好ましい実施形態においては、ラテックスは、噴霧法により容器に適用される。ラテックスを、16−オンスカップの内側表面上に噴霧コーティングするための単一噴霧装置の生産速度は、約50〜約600カップ/分の範囲である。いくつかの噴霧装置が、このカップの所望の生産速度に適応するために使用することができることは明らかである。
【0056】
本発明において有用な噴霧装置は、ノルドソン社(Nordson Corporation)から入手できる無気噴霧装置である。ノルドソン社により提供される噴霧装置の例は、前述のSuzukiら(米国特許第4206249号)において開示されている。この例においては、無気噴霧装置は、米国特許第4206249号において教示される高温に代えて室温でラテックスを適用するのが好ましい。本発明のラテックスコーティングを噴霧する場合、米国特許第4206249号の噴霧装置に、僅かな変更を加えることができることは理解されよう。
【0057】
コーティング量は、「容器の単位表面積上に噴霧されるコーティングの乾燥重量」と定義できる。本明細書において述べられた通り、コーティング量は、約0.27mg〜約13.4mg乾燥コーティング重量/カップ表面cmの範囲とすることができる。
【0058】
ラテックスは、コーティングを形成するために、容器の内側および外側表面の少なくとも1つ、好ましくは、内側表面、さらに好ましくは、内側および外側表面の両方の一部に、または実質的に適用される。
【0059】
ラテックスコーティングは、漏れ抵抗性目的で、ならびに/または標示および印刷目的で、外側表面に適用されてもよい。容器が、側壁および底部の両方を有し、「内側表面」および「外側表面」が、一般に、容器の側壁および底部の両方を意味することは理解されよう。
【実施例】
【0060】
本発明は、以下の実施例によりさらに例示されるが、それに限定されるものではない。
(実施例1)
この実施例は、ラテックスコーティング容器の調製を例示する。発泡性ポリスチレンカップビーズ(ポリスチレンおよびペンタンを含む、ノバ(NOVA)社製のDYLITE(登録商標)ビーズ)をステアリン酸亜鉛とブレンドし、11−ガロン(約1.5ft、約42リットル)のRodman Steam予備発泡機(Artisan Industries Inc.)において、大気圧で予備発泡した。予備発泡はバッチ方法で行った。約0.008インチ〜約0.02インチの直径分布を有するカップビーズ3.5ポンド(約1.6キログラム)を、約3.5lb/ft(約56kg/m)の密度を有する予備パフを作製するために使用した。新たに調製した予備パフを5分間空気乾燥して水分を除去し、成形前に約4時間熟成した。
【0061】
16−オンスカップを、熟成した予備パフから成形した。スチームヘッダー圧力は80lb/in(約0.55MPa)であり、合計サイクル時間は、6〜15秒の範囲であった。成形した発泡カップを一晩中熟成した。
【0062】
ラテックス(Roymal 45526製品、Roymal Incorporated社で製造販売されている、メチルアクリレート、アクリル酸、およびスチレンコポリマーのラテックス)を、ノルドソン社により製造販売されている無気噴霧装置を使用して、1.7〜4.3mg乾燥コーティング重量/カップ表面cmのコーティング速度で、カップの内側表面、即ち、側壁および底部の両方に噴霧した。このラテックス製品のスチレン対メチルアクリレート比は、ポリマー部分の重量を基準として、約5:95重量%〜約95:5重量%の範囲にあり、アクリル酸は、合計ポリマー重量において、約0〜10重量%の範囲である。ラテックスは、48重量%の固形分を含んでいた。
【0063】
ラテックスを内側表面に適用する前に、ラテックスを脱イオン水で希釈し、46重量%の固形分を含むラテックスを作製した。
【0064】
次いで、被覆カップを、温風循環および輻射熱の組合せを使用して、90℃で1分間、オーブンにおいて乾燥した。被覆カップを試験前に、一晩中貯蔵した。
【0065】
被覆カップを、次の方法で試験した。スパイシーオイルを、室温で、カップ容量の約80%まで充たすように各容器中に注ぎ入れた。各容器の外側表面を、最初の1.5時間は、10分毎に、1.5時間〜6時間の時間枠においては30分毎に、次いで、その後の合計48時間は、1時間毎に、油の染みおよび漏れを観察した。
【0066】
各カップグループサンプリングに対する不合格までの平均時間(ATF)は、各容器の不合格までの時間を加算し、試験した容器の数で、不合格までの合計時間を割ることにより計算した。代表的には、各グループにおいて10個のカップを試験した。48時間の最大ATF値は、同グループにおけるカップのいずれも、いかなる染みまたは漏れを示さなかったことを意味する。0.17時間の最小ATF値は、同グループにおける全てのカップが、初めの10分以内で不合格であったことを意味する。
【0067】
油保持(ATF)の結果は、表1において示される。示される通り、ラテックスコーティングを伴うカップは、ラテックスコーティングを伴わないカップ(対照)と比較して、増加したATFを有していた。
【0068】
【表1】

【0069】
(実施例2)
EPSカップは6オンスカップであった。3.5lb/ftの予備パフ密度を有するこれらのEPSカップに対する油保持試験(ATF)を、実施例1と同様の方法で行った。
【0070】
ラテックスコーティングのタイプは、実施例1において使用したものと同じであった。コーティングを、初めに水で希釈して、様々な固形分含有量を伴うコーティングを作製した。成形発泡カップを、カップの内側および外側表面の両方が被覆される様に、希釈ラテックスで、浸漬コーティング方法により被覆した。被覆カップを、試験前に室温で一晩中乾燥した。結果は、表2において示される。
【0071】
ラテックスコーティングを伴うカップは、ラテックスコーティングを伴わないこれらのカップ(対照)と比較して、増加したATFを有している。
【0072】
【表2】

【0073】
(実施例3)
試験方法を次の方法で置き換えた以外は、実施例1の手順を繰り返した。
【0074】
4つの被覆カップを次の方法で試験した:1)市場で入手できるもの等の油で揚げた予備加工カップヌードルを、各カップに入れた。2)3gの赤唐辛子粉末を、ヌードル表面上に均等に振り撒いた。3)各カップを、接着ラベルおよびプラスチックストレッチフィルムできっちりと密封し、149°F(65℃)の温度のオーブンに入れた。4)各サンプルを、初めの7時間中は、1時間毎に、次いで、合計72時間または3日間の不合格までは、8時間置きに、染みをチェックした。
【0075】
不合格までの平均時間(ATF)を、実施例1において示された通りに計算した。72時間の最大ATF値は、カップグループサンプリングのカップのいずれも、いかなる染みまたは漏れも示さなかったことを表す。1時間の最小ATF値は、カップグループサンプリングにおける全てのカップが、初めの1時間以内で不合格であったことを表す。
【0076】
ATFに関して、染み抵抗性の結果は、表3において示される。
【0077】
【表3】

【0078】
表3において示される通り、ラテックスコーティングを伴うカップは、ラテックスコーティングを伴わないカップ(対照)と比較して、揚げたヌードルおよび赤唐辛子粉末の混合物に対して増加したATFを有していた。
【0079】
(実施例4)
試験方法を次の方法で置き換えた以外は、実施例1の手順を繰り返した。
【0080】
被覆カップを、次に方法で試験した:スパイシーソースであるサルサソースを、カップ容量の約90%まで充たすように各容器中に室温で注ぎ入れた。各容器の外側表面を、合計48時間の間、1時間毎に、染みおよび漏れを観察した。
【0081】
各カップグループサンプリングに対する不合格までの平均時間(ATF)は、各容器の不合格までの時間を加算し、試験した容器の数で、不合格までの合計時間を割ることにより計算した。代表的には、各グループにおいて5個のカップを試験した。48時間の最大ATF値は、同グループにおけるカップのいずれも、いかなる染みまたは漏れを示さなかったことを意味する。1時間の最小ATF値は、同グループにおける全てのカップが、初めの1時間以内で不合格であったことを意味する。
【0082】
ATFに関して、染み抵抗性の結果は、表4において示される。
【0083】
【表4】

【0084】
表4において示される通り、ラテックスコーティングを伴うカップは、ラテックスコーティングを伴わないカップ(対照)と比較して、サルサソースに対して増加したATFを有していた。
【0085】
本発明を、特定の実施形態に関して特に示したが、本発明の多数の変形および詳細は、添付の特許請求の範囲において定義された本発明から逸脱することなく行うことができることは、当業者には明らかである。例えば、ラテックスコーティングの異なるタイプは、容器の1つ以上の表面に対して、1つ以上の層において適用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側および外側表面を有し、液体および食品物質を保持するための成形熱可塑性容器であって前記成形熱可塑性容器をコーティングするため、前記容器の内側および外側表面の少なくとも1つの少なくとも一部分に適用されたラテックスコーティングを含む、前記成形熱可塑性容器。
【請求項2】
前記成形熱可塑性容器が、発泡性熱可塑性粒子で作製される、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項3】
前記発泡性熱可塑性粒子が、発泡性ポリスチレン粒子である、請求項2に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項4】
前記ラテックスコーティングが、ブタジエン、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、オクチルアクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピバレート、ビニルネオ−デカノエート、アクリロニトリル、メチルアクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレートからなる群から選択されるモノマーからなる、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項5】
前記ラテックスコーティングが、ホモポリマー、二種以上の前記モノマーのコポリマー、および二種以上の前記モノマーと、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、ジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−(イソ−ブトキシメチル)アクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ナトリウムスチレンスルホネートを含む官能性モノマーとのコポリマーからなる群から選択されるポリマーからなる、請求項4に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項6】
前記ラテックスコーティングが、アクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、メタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、およびモノマーまたは前記モノマーと酢酸ビニルもしくはスチレンとを組み合わせたコポリマーからなる群から選択されるポリマーからなる、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項7】
前記ラテックスコーティングが、メチルメタクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、アクリル酸とスチレンコポリマーのラテックス、およびブタジエンとスチレンコポリマーのラテックスからなる群から選択される、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項8】
前記ラテックスコーティングが、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックスである、請求項7に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項9】
前記ラテックスコーティングが、約0.10ミルから約5.0ミルの範囲の厚さを有する、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項10】
前記ラテックスコーティングが、噴霧法により前記容器の前記表面に適用され、前記ラテックスコーティングが希釈されたときに、約40重量%から約47重量%の範囲の固形分含有量を有する、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項11】
前記ラテックスコーティングが、浸漬法により前記容器の前記表面に適用され、前記ラテックスコーティングが希釈されたときに、約8重量%から約20重量%の範囲の固形分含有量を有する、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項12】
前記ラテックスコーティングが、刷毛塗り法により、前記容器の前記表面に適用され、前記ラテックスコーティングが希釈されたときに、約40重量%から約47重量%の範囲の固形分含有量を有する、請求項1に記載の成形熱可塑性容器。
【請求項13】
前記ラテックスコーティングが、固体相および水相からなり、前記固体相が、前記ラテックスコーティングの重量を基準として約50重量%である、請求項1の成形熱可塑性容器。
【請求項14】
内側表面および外側表面を有する成形熱可塑性容器を形成する工程、および
前記容器に、液体および食品物質に対する漏れおよび/または染み抵抗性を付与するために、前記容器の前記内側表面および前記外側表面の少なくとも1つの少なくとも一部分にラテックスコーティングを適用する工程
を含む、前記液体および食品物質を保持するための容器を形成する方法。
【請求項15】
前記ラテックスコーティングを、前記容器の前記内側表面に適用する工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ラテックスコーティングを、前記容器の前記外側表面に適用する工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ラテックスコーティングが、メチルメタクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックス、アクリル酸とスチレンコポリマーのラテックス、およびブタジエンとスチレンコポリマーのラテックスからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記ラテックスコーティングが、メチルアクリレートとスチレンコポリマーのラテックスである、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記ラテックスコーティングが、噴霧法により前記容器に適用される、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記ラテックスコーティングが、浸漬法により前記容器に適用される、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記ラテックスコーティングが、刷毛塗り法により前記容器に適用される、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
ラテックスコーティングで被覆され、液体物質または食品物質を含む成形熱可塑性容器を含む、改善された貯蔵寿命、改善された染み抵抗性、および/または改善された漏れ抵抗性を有する製造品。
【請求項23】
前記容器が、改善された染み抵抗性を有する、請求項22に記載の製造品。
【請求項24】
請求項1に記載の容器を使用することによる、液体および食品物質を貯蔵するための改善された方法。

【公表番号】特表2007−515355(P2007−515355A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547202(P2006−547202)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/042703
【国際公開番号】WO2005/062825
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(503200752)ノバ・ケミカルズ・インコーポレイテツド (19)
【Fターム(参考)】