ラベルプリンタおよびプログラム
【課題】ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるラベルプリンタおよびプログラムを提供する。
【解決手段】ラベルプリンタ１は、ラベル発行時またはラベル登録時に、ラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３をラベル画像記憶エリア３５に保存する。ラベルプリンタ１は、履歴呼出画面３４に表示するラベル発行履歴として、ラベル画像記憶エリア３５に格納したラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３を、ラベル発行順を示す登録番号とともに、登録番号の新しい順に表示する。これにより、オペレータは、ラベル画像の一覧表示を見ながら所望するラベルを選択して、履歴呼出をすることができる。
【解決手段】ラベルプリンタ１は、ラベル発行時またはラベル登録時に、ラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３をラベル画像記憶エリア３５に保存する。ラベルプリンタ１は、履歴呼出画面３４に表示するラベル発行履歴として、ラベル画像記憶エリア３５に格納したラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３を、ラベル発行順を示す登録番号とともに、登録番号の新しい順に表示する。これにより、オペレータは、ラベル画像の一覧表示を見ながら所望するラベルを選択して、履歴呼出をすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ラベルプリンタおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
スーパーマーケット等の店舗では、商品に貼付して商品名や価格等を表示したラベルを印刷するラベルプリンタが用いられている。ラベルプリンタは、商品マスタから商品名や価格などの商品情報を読み込んでラベルに印刷する印字データを生成し、生成した印字データに基づいてラベルを印刷する。また、ラベルプリンタは、同じ商品のラベルを効率よく発行できるように、過去に発行したラベルについてラベル発行履歴を保存している。
【０００３】
特許文献１には、過去にラベルを発行した商品の商品番号をラベル発行履歴として記憶しておき、ラベル発行履歴の一覧表示から商品番号を選択して、再度同じラベルを発行するラベルプリンタに関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載の技術では、ラベル発行履歴として、商品名や価格などラベルに表示した情報が文字で羅列されるため、一覧表示が見づらく、所望するラベルをすばやく選択できないという問題があった。
【０００５】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるラベルプリンタおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のラベルプリンタは、発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、ラベル発行履歴として、ラベル画像をラベルの登録番号順に表示するため、オペレータはラベル画像の一覧表示からラベルを直感的に選択することが可能となり、ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】図１は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタの外観を示す斜視図である。
【図２】図２は、第１プリンタが本体から引き出された状態を示す斜視図である。
【図３】図３は、ラベルプリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図４】図４は、商品マスタを説明する図である。
【図５】図５は、ラベル画像記憶エリアを説明する図である。
【図６】図６は、履歴メモリを説明する図である。
【図７】図７は、ラベルプリンタの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図８】図８は、ラベル登録画面の一例を示す図である。
【図９】図９は、履歴呼出画面の一例を示す図である。
【図１０】図１０は、履歴呼出後のラベル登録画面の一例を示す図である。
【図１１】図１１は、ラベルプリンタが行うラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるラベルプリンタおよびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態のラベルプリンタは、スーパーマーケットや食品加工工場などにおいて、商品の商品名や価格などの商品情報を印刷したラベルを発行するものである。
【００１１】
図１は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタ１の外観を示す斜視図である。ラベルプリンタ１は、商品に関連する情報をラベルに印刷し、印刷したラベルを発行するものである。ラベルプリンタ１の本体２の上部には液晶ディスプレイ３などの表示器が設けられている。液晶ディスプレイ３は、ラベルに印刷する商品情報などを編集するラベル登録画面を表示する。また、液晶ディスプレイ３の表面にはタッチパネル４が設けられている。また、ラベルプリンタ１の本体２の上面にはキーボード５が設けられている。また、ラベルプリンタ１の本体２の正面下部には、商品を載置して商品の重量を秤量する計量秤８が設けられている。
【００１２】
また、ラベルプリンタ１の本体２には、第１プリンタ６と、第２プリンタ７との２つのプリンタユニットが並設されて収容されている。第１プリンタ６および第２プリンタ７は同様の構成であるので、以下では第１プリンタ６について説明する。第１プリンタ６は、第１プリンタ６の前面パネル下部に設けられた溝部６ａに指を掛けてＡ方向に引っ張ることで、図２に示すように本体２から引き出すことができる。
【００１３】
図２は、第１プリンタ６が本体２から引き出された状態を示す斜視図である。第１プリンタ６の内部には、ラベルを台紙に貼付したロール状のラベル用紙Ｐが図示しない保持軸に着脱自在に保持されている。また、第１プリンタ６は、サーマルヘッド等のプリンタヘッド１６を備えている。プリンタヘッド１６はラベル用紙Ｐに文字や記号、バーコードや２次元コード等を印刷する。このように印刷されたラベルは、第１プリンタ６の前面パネル上部に設けられたラベル発行口６ｂから排出される。尚、第２プリンタ７も同様に、ラベル発行口７ｂと、プリンタヘッド１７（図３参照）とを備えている。
【００１４】
次に、ラベルプリンタ１のハードウェア構成について説明する。図３は、ラベルプリンタ１のハードウェア構成を示すブロック図である。
【００１５】
図３に示すように、ラベルプリンタ１は、ＣＰＵ２０と、ＲＯＭ（Read Only Memory）１１と、ＲＡＭ（Random Access Memory）１２と、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）３０とを備えており、各部がバス１３や各種インターフェースで接続されている。ＣＰＵ２０は、ＲＯＭ１１またはＨＤＤ３０に格納されたプログラムをＲＡＭ１２に展開して実行することで、ラベルプリンタ１のシステム全体を制御する制御部２１（図７参照）として機能する。
【００１６】
また、ＣＰＵ２０には、バス１３やその他のインターフェースを介して、図１、２で示した液晶ディスプレイ３、タッチパネル４、キーボード５、計量秤８、第１プリンタ６および第２プリンタ７が接続されている。
【００１７】
ＨＤＤ３０は、記憶手段として機能するものであり、図３に示すように商品マスタ３１と、履歴メモリ３２と、ラベル画像記憶エリア３５を主に備えている。
【００１８】
図４は、商品マスタ３１を説明する図である。図４に示すように、商品マスタ３１は、商品名や商品の単価などの商品情報を、商品の識別情報である商品コードに対応付けて記憶している。
【００１９】
ラベル画像記憶エリア３５は、ラベルプリンタ１が発行または登録したラベルについて、各ラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３の画像ファイルを格納する。図５は、ラベル画像記憶エリア３５を説明する図である。図５に示すように、ラベル画像記憶エリア３５は、ラベル画像Ｌ１の画像ファイル0001.jpgや、ラベル画像Ｌ２の画像ファイル0002.jpgや、ラベル画像Ｌ３の画像ファイル0003.jpgなどを格納する。
【００２０】
履歴メモリ３２は、ラベルに印刷するラベル表示情報やラベル画像を、ラベルの登録順を示す登録番号に対応付けて記憶するものである。登録番号は、１番目に発行されたラベルに対しては０００１と付され、次に発行されたラベルに対しては０００２と付され、以降、各商品に対して０００３、０００４…と１ずつ増加して発行される。
【００２１】
図６は、履歴メモリ３２を説明する図である。図６に示すように、履歴メモリ３２はラベル表示情報として、登録番号、商品コード、商品名、単価、内容量、値段、ラベルを登録した登録日時、販売促進用のＰＯＰ（Point of Purchase）表示などを格納する。
【００２２】
また、履歴メモリ３２は、ラベルプリンタ１が発行または登録したラベルについて、各ラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３の画像ファイル名「0001.jp」、「0002.jpg」、「0003.jpg」を、各ラベルの登録番号０００１、０００２、０００３に対応付けて格納している。
【００２３】
次に、ラベルプリンタ１の機能的構成について説明する。図７は、ラベルプリンタ１の機能的構成を示す機能ブロック図である。図７に示すように、ラベルプリンタ１の制御部２１は、表示制御部２２と、登録番号受付部２３と、ラベル表示情報受付部２４と、ラベル発行部２５と、登録番号発行部２６と、履歴登録部２７とを備えている。
【００２４】
表示制御部２２は、ラベルプリンタ１の電源が投入された場合に、ラベル表示情報を登録する画面であるラベル登録画面３３（図８参照）を液晶ディスプレイ３に表示する。
【００２５】
図８は、ラベル登録画面３３の一例を示す図である。図８に示すように、ラベル登録画面３３では、商品コードや、商品名や、商品の内容量や１００ｇあたりの単価、値段等の商品情報を入力して、ラベルに印刷するラベル表示情報として登録することができる。
【００２６】
また、ラベル登録画面３３の下部には、過去に発行したラベルの履歴を呼び出す履歴呼出ボタン３３ａや、商品コードや品名を用いて商品マスタ３１から商品を検索する品名リストボタン３３ｂ、ラベルのイメージを表示するラベルイメージボタン３３ｃ、ラベル登録画面３３で編集した情報を履歴メモリ３２に登録して保存するための登録ボタン３３ｄ、ラベルを第１プリンタ６、第２プリンタ７により印刷して発行するラベル発行ボタン３３ｅが設けられている。
【００２７】
また、表示制御部２２は、オペレータがタッチパネル４をタッチしてラベル登録画面３３の履歴呼出ボタン３３ａを押した場合に、履歴メモリ３２が格納するラベル表示情報を登録番号順に表示する履歴呼出画面３４（図９参照）を液晶ディスプレイ３に表示する。
【００２８】
図９は、履歴呼出画面３４の一例を示す図である。履歴呼出画面３４は、ラベルを登録した履歴として、過去に登録した各ラベルのラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３…をラベルの登録順に表示する画面である。
【００２９】
ここで、表示制御部２２が図９に示す履歴呼出画面３４を表示する処理について説明する。表示制御部２２は、履歴メモリ３２（図６）から、登録日時およびラベル画像のファイル名を、登録番号に対応付けて読み込む。そして、表示制御部２２は、各ファイル名に対応する画像ファイル0003.jpg、0002.jpg、0001.jpgをラベル画像記憶エリア３５から読み込む。さらに、表示制御部２２は、読み込んだ画像ファイル0003.jpg、0002.jpg、0001.jpgを用いて、ラベル画像Ｌ３、Ｌ２、Ｌ１および登録日時を登録番号順に履歴呼出画面３４に表示する。ここで、登録番号順とは、登録番号の新しい順、すなわち登録番号の大きい順０００３、０００２、０００１である。
【００３０】
このようにして、履歴呼出画面３４には、画面左から順に、最も新しい履歴としてラベル画像Ｌ３（登録番号０００３）、その次に新しい履歴としてラベル画像Ｌ２（登録番号０００２）、その次に新しい履歴としてラベル画像Ｌ１（登録番号０００１）が順に表示される。また、図９に示すように、ラベル画像を表示するエリアの下部にはスクロールバー３４ｄが設けられており、スクロールバー３４ｄをスクロールすることにより、現在表示されていない他のラベル画像を表示させることが可能となっている。
【００３１】
さらに、履歴呼出画面３４の下部には、履歴呼出画面３４を閉じてラベル登録画面３３に戻るためのキャンセルボタン３４ａや、次頁の履歴を表示するための次頁ボタン３４ｂや、オペレータが選択したラベル画像に対するラベル表示情報を呼び出してラベル登録画面３３に表示するための呼び出しボタン３４ｃが設けられている。
【００３２】
尚、表示制御部２２が履歴呼出画面３４に表示するラベル画像の順番は、上述に限定されるものではなく、ラベルの登録日時順やラベル発行日時順、或いは登録番号の古い順（小さい順）に商品情報を表示するとしてもよい。
【００３３】
登録番号受付部２３は、履歴呼出画面３４において選択されたラベル画像に対応する登録番号の入力を受付ける。
【００３４】
表示制御部２２は、登録番号受付部２３が履歴呼出画面３４（図９参照）から登録番号を受付けた場合に、受付けた登録番号に対するラベル表示情報を履歴メモリ３２から読み込んで、ラベル登録画面３３（図１０参照）に表示する。
【００３５】
次に、ラベルプリンタ１が、履歴呼出画面３４からラベル発行履歴を呼び出す処理について図を用いて説明する。一例として、図９に示す履歴呼出画面３４においてオペレータがラベル画像Ｌ１をカーソルで選択して、呼出ボタン３４ｃを押した場合に、登録番号受付部２３は登録番号０００３の入力を受付ける。表示制御部２２は、図６に示す履歴メモリ３２から、登録番号０００３に対応するラベル表示情報を読み込んで、各ラベル表示情報を図１０に示すようにラベル登録画面３３に表示する。すると、ラベル登録画面３３の上部には、図１０に示すように、受付けた登録番号０００３と、前回そのラベルを発行した日時「１０．３．３ １５：２０」とが表示される。また、履歴メモリ３２から読み込んだ登録番号０００３のラベル表示情報が、それぞれ、商品コード００００１、商品名「牛肩ロース焼肉用」、単価２００円、内容量３００ｇ、値段６００円、登録日時「１０．３．４ １５：２０」、ＰＯＰ表示「お買得商品」などと表示される。
【００３６】
尚、ここでラベル登録画面３３（図１０）のラベルイメージボタン３３ｃが押されると、表示制御部２２は、ラベル画像Ｌ３（図５参照）を表示器に表示する。これによりオペレータはラベルの出来上がりイメージを確認することができる。
【００３７】
また、オペレータは、タッチパネル４やキーボード５を操作することにより、ラベル登録画面３３に表示された各ラベル表示情報を変更することができる。
【００３８】
ラベル表示情報受付部２４は、ラベル登録画面３３（図１０参照）の登録ボタン３３ｄまたはラベル発行ボタン３３ｅが押された場合に、ラベル登録画面３３に表示されているラベル表示情報の入力を受付ける。
【００３９】
ラベル発行部２５は、ラベル画像生成手段として機能し、ラベル登録画面３３（図１０参照）のラベル発行ボタン３３ｅが押された場合に、ラベル表示情報受付部２４がラベル登録画面３３から入力を受付けたラベル表示情報に基づいて、ラベル画像を生成し、ラベル画像記憶エリア３５に格納する。
【００４０】
また、ラベル発行部２５は、生成したラベル画像を第１プリンタ６のプリンタヘッド１６または第２プリンタ７のプリンタヘッド１７に送出し、各プリンタヘッド１６、１７によってラベル用紙Ｐにラベルを印刷する。さらに、ラベル発行部２５は、第１プリンタ６および第２プリンタ７を制御して、印刷したラベルをラベル発行口６ｂ、７ｂから排出して、ラベルを発行する。
【００４１】
登録番号発行部２６は、ラベル登録画面３３（図１０参照）の登録ボタン３３ｄまたはラベル発行ボタン３３ｅが押された場合に、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報に対して、最も新しい登録番号を発行する。すなわち、登録番号発行部２６は、履歴メモリ３２が格納する最大の登録番号より１だけ大きい登録番号を最新の登録番号として発行する。
【００４２】
履歴登録部２７は、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報と、ラベル発行部２５が生成したラベル画像のファイル名とを、登録番号発行部２６が発行した最も新しい登録番号に対応付けて、登録番号順に履歴メモリ３２に格納し、ラベル発行履歴として登録する。くわえて履歴登録部２７は、ラベル画像の画像ファイルをラベル画像記憶エリア３５に格納する。
【００４３】
尚、履歴登録部２７は、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報に対して、最も新しい登録番号を対応付けて履歴メモリ３２に格納するとしたが、ラベル発行履歴の保存方法はこれに限定されるものではない。その他の例として、履歴登録部２７は、過去に発行された登録番号に対して、変更後のラベル表示情報を格納して、ラベル発行履歴を上書き保存するとしてもよい。
【００４４】
次に、ラベルプリンタ１が行うラベル発行処理の手順について説明する。図１１は、ラベルプリンタ１が行うラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【００４５】
まず、ラベルプリンタ１の電源が投入されると、表示制御部２２はラベル登録画面３３（図８参照）を液晶ディスプレイ３に表示する（ステップＳ１）。ラベルプリンタ１は、ラベル登録画面３３において履歴呼出ボタン３３ａが押されたか判定する（ステップＳ２）。ステップＳ２において履歴呼出ボタン３３ａが押されていない場合（ステップＳ２：Ｎｏ）にはステップＳ８に移行する。履歴呼出ボタン３３ａが押された場合には（ステップＳ２：Ｙｅｓ）、ステップＳ３に移行する。
【００４６】
表示制御部２２は、上述のように履歴メモリ３２およびラベル画像記憶エリア３５からラベル表示情報と、ラベル画像と、登録番号とを読み込み、履歴呼出画面３４（図９参照）において、各ラベル画像を登録番号順に表示する（ステップＳ３）。ラベルプリンタ１は、履歴呼出画面３４においてキャンセルボタン３４ａ（図９参照）が押されていないか判定する（ステップＳ４）。キャンセルボタン３４ａが押された場合（ステップＳ４：Ｙｅｓ）には表示制御部２２は履歴呼出画面３４を閉じてラベル登録画面３３に戻りステップＳ８に移行する。
【００４７】
キャンセルボタン３４ａが押されていない場合（ステップＳ４：Ｎｏ）にラベルプリンタ１は、呼出ボタン３４ｃ（図９参照）が押されたか判定する（ステップＳ５）。呼出ボタン３４ｃが押されていない間（ステップＳ５：Ｎｏ）はステップＳ４に戻って入力待ちをする。一方、呼出ボタン３４ｃが押された場合（ステップＳ５：Ｙｅｓ）に、登録番号受付部２３は、履歴呼出画面３４において選択された登録番号を受付ける（ステップＳ６）。表示制御部２２は、履歴呼出画面３４を閉じて、受付けた登録番号に対するラベル表示情報を履歴メモリ３２から読み込んでラベル登録画面３３（図１０参照）に表示する（ステップＳ７）。
【００４８】
ラベルプリンタ１は、ラベル登録画面３３（図１０参照）においてラベル発行ボタン３３ｅが押されたか判定する（ステップＳ８）。ラベル発行ボタン３３ｅが押されていない場合（ステップＳ８：Ｎｏ）は、ステップＳ８に戻って入力待ちをする。ラベル発行ボタン３３ｅが押された場合（ステップＳ８：Ｙｅｓ）には、ラベル表示情報受付部２４は、ラベル登録画面３３に表示されているラベル表示情報の入力を受付ける（ステップＳ９）。ラベル発行部２５は、ラベル表示情報受付部２４が入力を受付けたラベル表示情報に基づいて、ラベルに印刷するラベル画像を生成し、ラベル画像記憶エリア３５に格納する（ステップＳ１０）。そしてラベル発行部２５は、生成したラベル画像をプリンタヘッド１６、１７に送出し、第１プリンタ６および第２プリンタ７の少なくともいずれか一方を制御してラベルを印刷し、ラベル発行口６ｂまたは７ｂからラベルを発行する（ステップＳ１１）。
【００４９】
そして、登録番号発行部２６は、ステップ１０で発行したラベルに対して最新の登録番号を発行する（ステップＳ１２）。そして、履歴登録部２７は、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報と、ラベル発行部２５が生成したラベル画像のファイル名と、登録番号発行部２６が発行した最新の登録番号とを対応付けて、ラベル発行履歴として履歴メモリ３２に登録する（ステップＳ１３）。
【００５０】
なお、ステップＳ８でラベル発行ボタン３３ｅではなく登録ボタン３３ｄ（図１０参照）が押された場合には、ラベルプリンタ１は、上述と同様にステップＳ９の処理を行い、ステップＳ１０でのラベル印刷はせずに、ステップＳ１１で登録番号を発行して、ステップＳ１２でラベル表示情報を履歴メモリ３２に登録する。これにより、ラベルを発行せずにラベル表示情報を登録だけ行う場合についても同様に、ラベル画像と登録番号とを対応付けて保存することができる。
【００５１】
上述のように、本実施の形態にかかるラベルプリンタ１は、ラベル画像記憶エリア３５にラベル画像を保存しておき、履歴呼出画面３４にラベル発行履歴としてラベル画像を表示するので、オペレータはラベル画像の一覧表示を見ながらラベルを選択することができ、ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるという効果を奏する。
【００５２】
尚、上述では、ラベルプリンタ１のＨＤＤ３０が商品マスタ３１、履歴メモリ３２およびラベル画像記憶エリア３５を備えるとしたが、ラベルプリンタ１と接続されたストアサーバなどが商品マスタ３１や履歴メモリ３２、ラベル画像記憶エリア３５を備えるとしてもよい。
【００５３】
なお、本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムは、ＲＯＭ等に予め組み込まれて提供される。本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでＣＤ−ＲＯＭ、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｋ）等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【００５４】
さらに、本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【００５５】
本実施の形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムは、上述した各部（表示制御部２２、登録番号受付部２３、ラベル表示情報受付部２４、ラベル発行部２５、登録番号発行部２６、履歴登録部２７）を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはＣＰＵ（プロセッサ）が上記ＲＯＭからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、表示制御部２２、登録番号受付部２３、ラベル表示情報受付部２４、ラベル発行部２５、登録番号発行部２６、履歴登録部２７が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【産業上の利用可能性】
【００５６】
以上のように、本発明にかかるラベルプリンタおよびプログラムは、スーパーマーケットや食品加工工場などで使用されるラベルプリンタに有用である。
【符号の説明】
【００５７】
１ ラベルプリンタ
２ 本体
６ 第１プリンタ
７ 第２プリンタ
１６、１７ プリンタヘッド
Ｐ ラベル用紙
３１ 商品マスタ
３２ 履歴メモリ
３３ ラベル登録画面
３４ 履歴呼出画面
３５ ラベル画像記憶エリア
【先行技術文献】
【特許文献】
【００５８】
【特許文献１】特許第２６３０２５６号
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ラベルプリンタおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
スーパーマーケット等の店舗では、商品に貼付して商品名や価格等を表示したラベルを印刷するラベルプリンタが用いられている。ラベルプリンタは、商品マスタから商品名や価格などの商品情報を読み込んでラベルに印刷する印字データを生成し、生成した印字データに基づいてラベルを印刷する。また、ラベルプリンタは、同じ商品のラベルを効率よく発行できるように、過去に発行したラベルについてラベル発行履歴を保存している。
【０００３】
特許文献１には、過去にラベルを発行した商品の商品番号をラベル発行履歴として記憶しておき、ラベル発行履歴の一覧表示から商品番号を選択して、再度同じラベルを発行するラベルプリンタに関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載の技術では、ラベル発行履歴として、商品名や価格などラベルに表示した情報が文字で羅列されるため、一覧表示が見づらく、所望するラベルをすばやく選択できないという問題があった。
【０００５】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるラベルプリンタおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のラベルプリンタは、発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、ラベル発行履歴として、ラベル画像をラベルの登録番号順に表示するため、オペレータはラベル画像の一覧表示からラベルを直感的に選択することが可能となり、ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】図１は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタの外観を示す斜視図である。
【図２】図２は、第１プリンタが本体から引き出された状態を示す斜視図である。
【図３】図３は、ラベルプリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図４】図４は、商品マスタを説明する図である。
【図５】図５は、ラベル画像記憶エリアを説明する図である。
【図６】図６は、履歴メモリを説明する図である。
【図７】図７は、ラベルプリンタの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図８】図８は、ラベル登録画面の一例を示す図である。
【図９】図９は、履歴呼出画面の一例を示す図である。
【図１０】図１０は、履歴呼出後のラベル登録画面の一例を示す図である。
【図１１】図１１は、ラベルプリンタが行うラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるラベルプリンタおよびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態のラベルプリンタは、スーパーマーケットや食品加工工場などにおいて、商品の商品名や価格などの商品情報を印刷したラベルを発行するものである。
【００１１】
図１は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタ１の外観を示す斜視図である。ラベルプリンタ１は、商品に関連する情報をラベルに印刷し、印刷したラベルを発行するものである。ラベルプリンタ１の本体２の上部には液晶ディスプレイ３などの表示器が設けられている。液晶ディスプレイ３は、ラベルに印刷する商品情報などを編集するラベル登録画面を表示する。また、液晶ディスプレイ３の表面にはタッチパネル４が設けられている。また、ラベルプリンタ１の本体２の上面にはキーボード５が設けられている。また、ラベルプリンタ１の本体２の正面下部には、商品を載置して商品の重量を秤量する計量秤８が設けられている。
【００１２】
また、ラベルプリンタ１の本体２には、第１プリンタ６と、第２プリンタ７との２つのプリンタユニットが並設されて収容されている。第１プリンタ６および第２プリンタ７は同様の構成であるので、以下では第１プリンタ６について説明する。第１プリンタ６は、第１プリンタ６の前面パネル下部に設けられた溝部６ａに指を掛けてＡ方向に引っ張ることで、図２に示すように本体２から引き出すことができる。
【００１３】
図２は、第１プリンタ６が本体２から引き出された状態を示す斜視図である。第１プリンタ６の内部には、ラベルを台紙に貼付したロール状のラベル用紙Ｐが図示しない保持軸に着脱自在に保持されている。また、第１プリンタ６は、サーマルヘッド等のプリンタヘッド１６を備えている。プリンタヘッド１６はラベル用紙Ｐに文字や記号、バーコードや２次元コード等を印刷する。このように印刷されたラベルは、第１プリンタ６の前面パネル上部に設けられたラベル発行口６ｂから排出される。尚、第２プリンタ７も同様に、ラベル発行口７ｂと、プリンタヘッド１７（図３参照）とを備えている。
【００１４】
次に、ラベルプリンタ１のハードウェア構成について説明する。図３は、ラベルプリンタ１のハードウェア構成を示すブロック図である。
【００１５】
図３に示すように、ラベルプリンタ１は、ＣＰＵ２０と、ＲＯＭ（Read Only Memory）１１と、ＲＡＭ（Random Access Memory）１２と、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）３０とを備えており、各部がバス１３や各種インターフェースで接続されている。ＣＰＵ２０は、ＲＯＭ１１またはＨＤＤ３０に格納されたプログラムをＲＡＭ１２に展開して実行することで、ラベルプリンタ１のシステム全体を制御する制御部２１（図７参照）として機能する。
【００１６】
また、ＣＰＵ２０には、バス１３やその他のインターフェースを介して、図１、２で示した液晶ディスプレイ３、タッチパネル４、キーボード５、計量秤８、第１プリンタ６および第２プリンタ７が接続されている。
【００１７】
ＨＤＤ３０は、記憶手段として機能するものであり、図３に示すように商品マスタ３１と、履歴メモリ３２と、ラベル画像記憶エリア３５を主に備えている。
【００１８】
図４は、商品マスタ３１を説明する図である。図４に示すように、商品マスタ３１は、商品名や商品の単価などの商品情報を、商品の識別情報である商品コードに対応付けて記憶している。
【００１９】
ラベル画像記憶エリア３５は、ラベルプリンタ１が発行または登録したラベルについて、各ラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３の画像ファイルを格納する。図５は、ラベル画像記憶エリア３５を説明する図である。図５に示すように、ラベル画像記憶エリア３５は、ラベル画像Ｌ１の画像ファイル0001.jpgや、ラベル画像Ｌ２の画像ファイル0002.jpgや、ラベル画像Ｌ３の画像ファイル0003.jpgなどを格納する。
【００２０】
履歴メモリ３２は、ラベルに印刷するラベル表示情報やラベル画像を、ラベルの登録順を示す登録番号に対応付けて記憶するものである。登録番号は、１番目に発行されたラベルに対しては０００１と付され、次に発行されたラベルに対しては０００２と付され、以降、各商品に対して０００３、０００４…と１ずつ増加して発行される。
【００２１】
図６は、履歴メモリ３２を説明する図である。図６に示すように、履歴メモリ３２はラベル表示情報として、登録番号、商品コード、商品名、単価、内容量、値段、ラベルを登録した登録日時、販売促進用のＰＯＰ（Point of Purchase）表示などを格納する。
【００２２】
また、履歴メモリ３２は、ラベルプリンタ１が発行または登録したラベルについて、各ラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３の画像ファイル名「0001.jp」、「0002.jpg」、「0003.jpg」を、各ラベルの登録番号０００１、０００２、０００３に対応付けて格納している。
【００２３】
次に、ラベルプリンタ１の機能的構成について説明する。図７は、ラベルプリンタ１の機能的構成を示す機能ブロック図である。図７に示すように、ラベルプリンタ１の制御部２１は、表示制御部２２と、登録番号受付部２３と、ラベル表示情報受付部２４と、ラベル発行部２５と、登録番号発行部２６と、履歴登録部２７とを備えている。
【００２４】
表示制御部２２は、ラベルプリンタ１の電源が投入された場合に、ラベル表示情報を登録する画面であるラベル登録画面３３（図８参照）を液晶ディスプレイ３に表示する。
【００２５】
図８は、ラベル登録画面３３の一例を示す図である。図８に示すように、ラベル登録画面３３では、商品コードや、商品名や、商品の内容量や１００ｇあたりの単価、値段等の商品情報を入力して、ラベルに印刷するラベル表示情報として登録することができる。
【００２６】
また、ラベル登録画面３３の下部には、過去に発行したラベルの履歴を呼び出す履歴呼出ボタン３３ａや、商品コードや品名を用いて商品マスタ３１から商品を検索する品名リストボタン３３ｂ、ラベルのイメージを表示するラベルイメージボタン３３ｃ、ラベル登録画面３３で編集した情報を履歴メモリ３２に登録して保存するための登録ボタン３３ｄ、ラベルを第１プリンタ６、第２プリンタ７により印刷して発行するラベル発行ボタン３３ｅが設けられている。
【００２７】
また、表示制御部２２は、オペレータがタッチパネル４をタッチしてラベル登録画面３３の履歴呼出ボタン３３ａを押した場合に、履歴メモリ３２が格納するラベル表示情報を登録番号順に表示する履歴呼出画面３４（図９参照）を液晶ディスプレイ３に表示する。
【００２８】
図９は、履歴呼出画面３４の一例を示す図である。履歴呼出画面３４は、ラベルを登録した履歴として、過去に登録した各ラベルのラベル画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３…をラベルの登録順に表示する画面である。
【００２９】
ここで、表示制御部２２が図９に示す履歴呼出画面３４を表示する処理について説明する。表示制御部２２は、履歴メモリ３２（図６）から、登録日時およびラベル画像のファイル名を、登録番号に対応付けて読み込む。そして、表示制御部２２は、各ファイル名に対応する画像ファイル0003.jpg、0002.jpg、0001.jpgをラベル画像記憶エリア３５から読み込む。さらに、表示制御部２２は、読み込んだ画像ファイル0003.jpg、0002.jpg、0001.jpgを用いて、ラベル画像Ｌ３、Ｌ２、Ｌ１および登録日時を登録番号順に履歴呼出画面３４に表示する。ここで、登録番号順とは、登録番号の新しい順、すなわち登録番号の大きい順０００３、０００２、０００１である。
【００３０】
このようにして、履歴呼出画面３４には、画面左から順に、最も新しい履歴としてラベル画像Ｌ３（登録番号０００３）、その次に新しい履歴としてラベル画像Ｌ２（登録番号０００２）、その次に新しい履歴としてラベル画像Ｌ１（登録番号０００１）が順に表示される。また、図９に示すように、ラベル画像を表示するエリアの下部にはスクロールバー３４ｄが設けられており、スクロールバー３４ｄをスクロールすることにより、現在表示されていない他のラベル画像を表示させることが可能となっている。
【００３１】
さらに、履歴呼出画面３４の下部には、履歴呼出画面３４を閉じてラベル登録画面３３に戻るためのキャンセルボタン３４ａや、次頁の履歴を表示するための次頁ボタン３４ｂや、オペレータが選択したラベル画像に対するラベル表示情報を呼び出してラベル登録画面３３に表示するための呼び出しボタン３４ｃが設けられている。
【００３２】
尚、表示制御部２２が履歴呼出画面３４に表示するラベル画像の順番は、上述に限定されるものではなく、ラベルの登録日時順やラベル発行日時順、或いは登録番号の古い順（小さい順）に商品情報を表示するとしてもよい。
【００３３】
登録番号受付部２３は、履歴呼出画面３４において選択されたラベル画像に対応する登録番号の入力を受付ける。
【００３４】
表示制御部２２は、登録番号受付部２３が履歴呼出画面３４（図９参照）から登録番号を受付けた場合に、受付けた登録番号に対するラベル表示情報を履歴メモリ３２から読み込んで、ラベル登録画面３３（図１０参照）に表示する。
【００３５】
次に、ラベルプリンタ１が、履歴呼出画面３４からラベル発行履歴を呼び出す処理について図を用いて説明する。一例として、図９に示す履歴呼出画面３４においてオペレータがラベル画像Ｌ１をカーソルで選択して、呼出ボタン３４ｃを押した場合に、登録番号受付部２３は登録番号０００３の入力を受付ける。表示制御部２２は、図６に示す履歴メモリ３２から、登録番号０００３に対応するラベル表示情報を読み込んで、各ラベル表示情報を図１０に示すようにラベル登録画面３３に表示する。すると、ラベル登録画面３３の上部には、図１０に示すように、受付けた登録番号０００３と、前回そのラベルを発行した日時「１０．３．３ １５：２０」とが表示される。また、履歴メモリ３２から読み込んだ登録番号０００３のラベル表示情報が、それぞれ、商品コード００００１、商品名「牛肩ロース焼肉用」、単価２００円、内容量３００ｇ、値段６００円、登録日時「１０．３．４ １５：２０」、ＰＯＰ表示「お買得商品」などと表示される。
【００３６】
尚、ここでラベル登録画面３３（図１０）のラベルイメージボタン３３ｃが押されると、表示制御部２２は、ラベル画像Ｌ３（図５参照）を表示器に表示する。これによりオペレータはラベルの出来上がりイメージを確認することができる。
【００３７】
また、オペレータは、タッチパネル４やキーボード５を操作することにより、ラベル登録画面３３に表示された各ラベル表示情報を変更することができる。
【００３８】
ラベル表示情報受付部２４は、ラベル登録画面３３（図１０参照）の登録ボタン３３ｄまたはラベル発行ボタン３３ｅが押された場合に、ラベル登録画面３３に表示されているラベル表示情報の入力を受付ける。
【００３９】
ラベル発行部２５は、ラベル画像生成手段として機能し、ラベル登録画面３３（図１０参照）のラベル発行ボタン３３ｅが押された場合に、ラベル表示情報受付部２４がラベル登録画面３３から入力を受付けたラベル表示情報に基づいて、ラベル画像を生成し、ラベル画像記憶エリア３５に格納する。
【００４０】
また、ラベル発行部２５は、生成したラベル画像を第１プリンタ６のプリンタヘッド１６または第２プリンタ７のプリンタヘッド１７に送出し、各プリンタヘッド１６、１７によってラベル用紙Ｐにラベルを印刷する。さらに、ラベル発行部２５は、第１プリンタ６および第２プリンタ７を制御して、印刷したラベルをラベル発行口６ｂ、７ｂから排出して、ラベルを発行する。
【００４１】
登録番号発行部２６は、ラベル登録画面３３（図１０参照）の登録ボタン３３ｄまたはラベル発行ボタン３３ｅが押された場合に、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報に対して、最も新しい登録番号を発行する。すなわち、登録番号発行部２６は、履歴メモリ３２が格納する最大の登録番号より１だけ大きい登録番号を最新の登録番号として発行する。
【００４２】
履歴登録部２７は、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報と、ラベル発行部２５が生成したラベル画像のファイル名とを、登録番号発行部２６が発行した最も新しい登録番号に対応付けて、登録番号順に履歴メモリ３２に格納し、ラベル発行履歴として登録する。くわえて履歴登録部２７は、ラベル画像の画像ファイルをラベル画像記憶エリア３５に格納する。
【００４３】
尚、履歴登録部２７は、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報に対して、最も新しい登録番号を対応付けて履歴メモリ３２に格納するとしたが、ラベル発行履歴の保存方法はこれに限定されるものではない。その他の例として、履歴登録部２７は、過去に発行された登録番号に対して、変更後のラベル表示情報を格納して、ラベル発行履歴を上書き保存するとしてもよい。
【００４４】
次に、ラベルプリンタ１が行うラベル発行処理の手順について説明する。図１１は、ラベルプリンタ１が行うラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【００４５】
まず、ラベルプリンタ１の電源が投入されると、表示制御部２２はラベル登録画面３３（図８参照）を液晶ディスプレイ３に表示する（ステップＳ１）。ラベルプリンタ１は、ラベル登録画面３３において履歴呼出ボタン３３ａが押されたか判定する（ステップＳ２）。ステップＳ２において履歴呼出ボタン３３ａが押されていない場合（ステップＳ２：Ｎｏ）にはステップＳ８に移行する。履歴呼出ボタン３３ａが押された場合には（ステップＳ２：Ｙｅｓ）、ステップＳ３に移行する。
【００４６】
表示制御部２２は、上述のように履歴メモリ３２およびラベル画像記憶エリア３５からラベル表示情報と、ラベル画像と、登録番号とを読み込み、履歴呼出画面３４（図９参照）において、各ラベル画像を登録番号順に表示する（ステップＳ３）。ラベルプリンタ１は、履歴呼出画面３４においてキャンセルボタン３４ａ（図９参照）が押されていないか判定する（ステップＳ４）。キャンセルボタン３４ａが押された場合（ステップＳ４：Ｙｅｓ）には表示制御部２２は履歴呼出画面３４を閉じてラベル登録画面３３に戻りステップＳ８に移行する。
【００４７】
キャンセルボタン３４ａが押されていない場合（ステップＳ４：Ｎｏ）にラベルプリンタ１は、呼出ボタン３４ｃ（図９参照）が押されたか判定する（ステップＳ５）。呼出ボタン３４ｃが押されていない間（ステップＳ５：Ｎｏ）はステップＳ４に戻って入力待ちをする。一方、呼出ボタン３４ｃが押された場合（ステップＳ５：Ｙｅｓ）に、登録番号受付部２３は、履歴呼出画面３４において選択された登録番号を受付ける（ステップＳ６）。表示制御部２２は、履歴呼出画面３４を閉じて、受付けた登録番号に対するラベル表示情報を履歴メモリ３２から読み込んでラベル登録画面３３（図１０参照）に表示する（ステップＳ７）。
【００４８】
ラベルプリンタ１は、ラベル登録画面３３（図１０参照）においてラベル発行ボタン３３ｅが押されたか判定する（ステップＳ８）。ラベル発行ボタン３３ｅが押されていない場合（ステップＳ８：Ｎｏ）は、ステップＳ８に戻って入力待ちをする。ラベル発行ボタン３３ｅが押された場合（ステップＳ８：Ｙｅｓ）には、ラベル表示情報受付部２４は、ラベル登録画面３３に表示されているラベル表示情報の入力を受付ける（ステップＳ９）。ラベル発行部２５は、ラベル表示情報受付部２４が入力を受付けたラベル表示情報に基づいて、ラベルに印刷するラベル画像を生成し、ラベル画像記憶エリア３５に格納する（ステップＳ１０）。そしてラベル発行部２５は、生成したラベル画像をプリンタヘッド１６、１７に送出し、第１プリンタ６および第２プリンタ７の少なくともいずれか一方を制御してラベルを印刷し、ラベル発行口６ｂまたは７ｂからラベルを発行する（ステップＳ１１）。
【００４９】
そして、登録番号発行部２６は、ステップ１０で発行したラベルに対して最新の登録番号を発行する（ステップＳ１２）。そして、履歴登録部２７は、ラベル表示情報受付部２４が受付けたラベル表示情報と、ラベル発行部２５が生成したラベル画像のファイル名と、登録番号発行部２６が発行した最新の登録番号とを対応付けて、ラベル発行履歴として履歴メモリ３２に登録する（ステップＳ１３）。
【００５０】
なお、ステップＳ８でラベル発行ボタン３３ｅではなく登録ボタン３３ｄ（図１０参照）が押された場合には、ラベルプリンタ１は、上述と同様にステップＳ９の処理を行い、ステップＳ１０でのラベル印刷はせずに、ステップＳ１１で登録番号を発行して、ステップＳ１２でラベル表示情報を履歴メモリ３２に登録する。これにより、ラベルを発行せずにラベル表示情報を登録だけ行う場合についても同様に、ラベル画像と登録番号とを対応付けて保存することができる。
【００５１】
上述のように、本実施の形態にかかるラベルプリンタ１は、ラベル画像記憶エリア３５にラベル画像を保存しておき、履歴呼出画面３４にラベル発行履歴としてラベル画像を表示するので、オペレータはラベル画像の一覧表示を見ながらラベルを選択することができ、ラベル発行履歴の一覧表示から所望するラベルを簡単に選択できるという効果を奏する。
【００５２】
尚、上述では、ラベルプリンタ１のＨＤＤ３０が商品マスタ３１、履歴メモリ３２およびラベル画像記憶エリア３５を備えるとしたが、ラベルプリンタ１と接続されたストアサーバなどが商品マスタ３１や履歴メモリ３２、ラベル画像記憶エリア３５を備えるとしてもよい。
【００５３】
なお、本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムは、ＲＯＭ等に予め組み込まれて提供される。本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでＣＤ−ＲＯＭ、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｋ）等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【００５４】
さらに、本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【００５５】
本実施の形態のラベルプリンタ１で実行されるプログラムは、上述した各部（表示制御部２２、登録番号受付部２３、ラベル表示情報受付部２４、ラベル発行部２５、登録番号発行部２６、履歴登録部２７）を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはＣＰＵ（プロセッサ）が上記ＲＯＭからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、表示制御部２２、登録番号受付部２３、ラベル表示情報受付部２４、ラベル発行部２５、登録番号発行部２６、履歴登録部２７が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【産業上の利用可能性】
【００５６】
以上のように、本発明にかかるラベルプリンタおよびプログラムは、スーパーマーケットや食品加工工場などで使用されるラベルプリンタに有用である。
【符号の説明】
【００５７】
１ ラベルプリンタ
２ 本体
６ 第１プリンタ
７ 第２プリンタ
１６、１７ プリンタヘッド
Ｐ ラベル用紙
３１ 商品マスタ
３２ 履歴メモリ
３３ ラベル登録画面
３４ 履歴呼出画面
３５ ラベル画像記憶エリア
【先行技術文献】
【特許文献】
【００５８】
【特許文献１】特許第２６３０２５６号
【特許請求の範囲】
【請求項１】
発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、
前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、
前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、
記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、
前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とするラベルプリンタ。
【請求項２】
前記受付手段は、前記履歴画面において前記ラベル画像が選択された場合に、前記ラベル画像に対応する前記登録番号の入力を受付けて、
前記表示制御手段は、さらに、前記受付手段が受付けた前記登録番号に対する前記ラベル表示情報を前記記憶手段から読み込んで、前記登録画面に表示すること、
を特徴とする請求項１に記載のラベルプリンタ。
【請求項３】
前記履歴登録手段は、前記ラベルを登録した登録日時を前記記憶手段に保存し、
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記登録日時を読み込んで、前記履歴画面に前記登録日時を表示すること、
を特徴とする請求項１または２に記載のラベルプリンタ。
【請求項４】
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記登録番号を読み込んで、前記履歴画面に前記登録番号を表示すること、
を特徴とする請求項１ないし３のいずれか１つに記載のラベルプリンタ。
【請求項５】
コンピュータを
発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、
前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、
前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、
記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、
前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項６】
前記受付手段は、前記履歴画面において前記ラベル画像が選択された場合に、前記ラベル画像に対応する前記登録番号の入力を受付けて、
前記表示制御手段は、さらに、前記受付手段が受付けた前記登録番号に対する前記ラベル表示情報を前記記憶手段から読み込んで、前記登録画面に表示すること、
を特徴とする請求項５に記載のプログラム。
【請求項１】
発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、
前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、
前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、
記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、
前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とするラベルプリンタ。
【請求項２】
前記受付手段は、前記履歴画面において前記ラベル画像が選択された場合に、前記ラベル画像に対応する前記登録番号の入力を受付けて、
前記表示制御手段は、さらに、前記受付手段が受付けた前記登録番号に対する前記ラベル表示情報を前記記憶手段から読み込んで、前記登録画面に表示すること、
を特徴とする請求項１に記載のラベルプリンタ。
【請求項３】
前記履歴登録手段は、前記ラベルを登録した登録日時を前記記憶手段に保存し、
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記登録日時を読み込んで、前記履歴画面に前記登録日時を表示すること、
を特徴とする請求項１または２に記載のラベルプリンタ。
【請求項４】
前記表示制御手段は、前記記憶手段から前記登録番号を読み込んで、前記履歴画面に前記登録番号を表示すること、
を特徴とする請求項１ないし３のいずれか１つに記載のラベルプリンタ。
【請求項５】
コンピュータを
発行するラベルに表示するラベル表示情報を登録する登録画面から、前記ラベル表示情報の入力を受付ける受付手段と、
前記登録画面において前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報を用いてラベルに印刷するラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、
前記ラベル表示情報に対して、ラベルの登録順を示す登録番号を発行する登録番号発行手段と、
記憶手段に、前記ラベル画像生成手段が生成した前記ラベル画像と、前記受付手段が受付けた前記ラベル表示情報とを、前記登録番号発行手段が発行した前記登録番号に対応付けて、履歴として登録する履歴登録手段と、
前記記憶手段が記憶する前記ラベル画像を、前記登録番号順に表示する履歴画面を表示器に表示する表示制御手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項６】
前記受付手段は、前記履歴画面において前記ラベル画像が選択された場合に、前記ラベル画像に対応する前記登録番号の入力を受付けて、
前記表示制御手段は、さらに、前記受付手段が受付けた前記登録番号に対する前記ラベル表示情報を前記記憶手段から読み込んで、前記登録画面に表示すること、
を特徴とする請求項５に記載のプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１１−１８３５９９（Ｐ２０１１−１８３５９９Ａ）
【公開日】平成２３年９月２２日（２０１１．９．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−４９１４７（Ｐ２０１０−４９１４７）
【出願日】平成２２年３月５日（２０１０．３．５）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年９月２２日（２０１１．９．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月５日（２０１０．３．５）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
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