ラベル発行装置及びキャッシュレジスタ
【課題】 不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させる。
【解決手段】 計量包装値付け装置1は、制御部20と、ラベル発行部6とを備え、商品に貼付するラベルを発行する。制御部20は、商品の計量情報に基づいて、商品の購入者に付与されるポイントを決定する。ラベル発行部6は、ポイントを表記したラベルを発行する。
【解決手段】 計量包装値付け装置1は、制御部20と、ラベル発行部6とを備え、商品に貼付するラベルを発行する。制御部20は、商品の計量情報に基づいて、商品の購入者に付与されるポイントを決定する。ラベル発行部6は、ポイントを表記したラベルを発行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に貼付するラベルを発行するラベル発行装置、及びこのようなラベル発行装置により発行されるラベルに含まれる情報を読み取り可能なキャッシュレジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーや百貨店等の生鮮食品売り場等で販売される肉、魚、青果、惣菜等の不定貫商品は、商品の計量情報に基づいて価格が決定されることが多い。こうした場合、通常、このような不定貫商品は、店舗のバックヤードにおいて計量され、包装され、値付けされ、必要な情報を表記するラベルが貼付された後、売り場に陳列される。
【0003】
このような商品の計量、包装、値付け、ラベルの発行等をサポートするものとして、特許文献1では計量包装値付け装置が提案されている。特許文献1の計量包装値付け装置は、ラベル発行機能を有しており、商品を計量するとともに計量した商品の重量に基づいて商品の価格を計算し、商品の重量や価格をラベルに印字する。
【特許文献1】特開2002−071317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スーパーや百貨店等では、買い物客の購買意欲を向上させることを目的として、商品の購入者にポイントを付与するポイントシステムが導入されている場合がある。このようなポイントシステムでは、買い物客は、商品を購入しポイントを集めて利用することにより、値引き等の各種優待サービスを受けることができる。その結果、買い物客は、購入によりポイントが付与される商品について購買意欲を増進させられることになる。
【0005】
こうしたポイントシステムの目的を達成するためには、買い物中の買い物客に、個々の商品についてその商品の購入者に付与されるポイント(以下、商品のポイント)を十分に認識させることが効果的である。この点、定貫商品の場合、例えば、売り場の商品陳列棚又はその付近にPOP広告を貼る等して、買い物客に商品のポイントを十分に認識させることが可能である。これに対して、不定貫商品の場合、個々の商品によって商品のポイントが異なることが多いため、買い物客に個々の商品について商品のポイントを認識させることが困難である。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明に係るラベル発行装置は、ポイント決定部と、ラベル発行部とを備え、商品に貼付するラベルを発行する。ポイント決定部は、商品の計量情報に基づいて、商品の購入者に付与されるポイントを決定する。ラベル発行部は、ポイントを表記したラベルを発行する。
【0008】
通常、商品のポイントは、定貫商品の場合、同じ種類の商品については全て同じになるが、不定貫商品の場合、同じ種類の商品であっても個々の商品により異なる。従って、定貫商品の場合、商品陳列棚又はその付近にPOP広告を貼る等して買い物客にポイントをアピールすることができるが、不定貫商品の場合、このような方法により買い物客に個々の商品についてポイントをアピールすることができない。
【0009】
しかしながら、このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品の計量情報に基づいて決定されるポイントが表記される。このため、売り場において、買い物客は、定貫商品だけでなく不定貫商品についても、商品を選びながら個々の商品のポイントを容易に確認することができる。これにより、このラベル発行装置では、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることができる。
【0010】
なお、ここでいう「商品の計量情報に基づいて、商品のポイントを決定する」場合には、「商品の計量情報に基づいて商品の価格を決定し、決定された商品の価格に基づいて商品のポイントを決定する」場合を含む。
【0011】
第2発明に係るラベル発行装置は、第1発明に係るラベル発行装置であって、計量情報は、商品の重量又は数量に関する情報である。
【0012】
このラベル発行装置では、商品のポイントがその商品の重量又は数量に基づいて決定される。これにより、商品の重量又は数量に応じて、商品の購入者にポイントを付与することができる。
【0013】
第3発明に係るラベル発行装置は、第1発明又は第2発明に係るラベル発行装置であって、ラベル発行部は、ラベルにポイントに関連するメッセージを表記する。
【0014】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、例えば、ポイント決定部により決定されるポイントが、ポイント決定部によるポイントの決定がなかったとした場合に購入者に付与されるポイント(以下、通常ポイント)よりも多い場合等、買い物客により有利な条件でポイントが付与される場合に、そのことを買い物客にアピールするメッセージが表記される。これにより、不定貫商品について、買い物客の購買意欲をさらに向上させることができる。
【0015】
第4発明に係るラベル発行装置は、第1発明から第3発明のいずれかに係るラベル発行装置であって、ラベル発行部は、ラベルに商品に関する商品情報を含む第1バーコード及びポイントに関するポイント情報を含む第2バーコードを表記する。なお、「商品情報」とは、例えば、その商品の種類を特定するための商品コード、価格、加工日、消費期限等のその商品の属性情報又はその組み合わせを意味する。
【0016】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品情報を含むバーコードとは別にポイント情報を含むバーコードが表記される。これにより、このラベル発行装置では、精算時においてポイント計上処理が容易かつ正確になされるようになる。
【0017】
第5発明に係るラベル発行装置は、第1発明から第3発明のいずれかに係るラベル発行装置であって、ラベル発行部は、ラベルに商品に関する商品情報及びポイントに関するポイント情報を含むバーコードを表記する。
【0018】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品情報及びポイント情報の両方を含むバーコードが表記される。これにより、このラベル発行装置では、精算時において1回のバーコード読み取り作業により商品情報及びポイント情報をキャッシュレジスタに登録することができ、ポイント計上処理が容易かつ正確になされるようになる。
【0019】
第6発明に係るキャッシュレジスタは、リーダ部と、ポイント計上部とを備える。リーダ部は、第4発明又は第5発明に記載のラベル発行装置により発行されるラベルからポイント情報及び商品情報を読み取り可能である。ポイント計上部は、ポイント情報及び商品情報の両方が読み取られた商品については、商品の購入者に付与されるポイントを商品情報ではなくポイント情報に基づいて計上する。
【0020】
このキャッシュレジスタのポイント計上部は、1つの商品についてポイント情報及び商品情報の両方が読み取られた場合、ポイント情報に基づいてのみポイントを計上する。これにより、ポイントの二重付与を防止することができる。
【0021】
第7発明に係るキャッシュレジスタは、第6発明に係るキャッシュレジスタであって、レシート発行部をさらに備える。レシート発行部は、ポイント情報に基づいて計上されたポイントと商品情報に基づいて計上されたポイントとを別々に表記したレシートを発行する。
【0022】
このキャッシュレジスタにより発行されるレシートには、ポイント情報に基づいて計上されたポイントと商品情報に基づいて計上されたポイントとが別々に表記される。これにより、商品の購入後においても、買い物客に対して、不定貫商品の購入によるポイントサービスをアピールすることができる。
【発明の効果】
【0023】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品の計量情報に基づいて決定されるポイントが表記される。このため、売り場において、買い物客は、定貫商品だけでなく不定貫商品についても、商品を選びながら個々の商品のポイントを容易に確認することができる。これにより、このラベル発行装置では、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して、まず、本発明の一実施形態に係るラベル発行機能付きの計量包装値付け装置1について説明し、続いて、本発明の一実施形態に係るキャッシュレジスタ8について説明する。
【0025】
計量包装値付け装置1は、スーパーや百貨店等のバックヤードに設置され、その生鮮食品売り場等で販売される肉、魚、青果、惣菜等の不定貫商品を計量し、包装し、値付けし、ラベルを発行して商品の包装に貼付するという一連の処理を行う。こうした一連の処理を経た不定貫商品は、売り場の商品陳列棚等に陳列される。買い物客は、売り場の商品陳列棚等に陳列された商品を、商品に貼付されるラベルを見ながら選ぶ。そして、買い物客により選ばれた商品は、精算コーナーのレジ担当者に渡される。精算コーナーでは、レジ担当者が、キャッシュレジスタ8により商品に貼付されるラベルを読み取ることにより、精算処理がなされる。
【0026】
<計量包装値付け装置>
(計量包装値付け装置の構成)
図1に、本発明に係る計量包装値付け装置1の外観図を示し、図2に、その機能ブロック図を示す。
【0027】
計量包装値付け装置1は、計量部2と、包装ステーション3と、包装部4と、シール部5と、ラベル発行部6と、操作部7と、制御部20と、記憶部30とを備えている。
【0028】
計量部2は、本体1aの正面中央部に設けられており、計量台を有している。計量部2は、商品が計量台の上に載せられると、その商品の重量を計量する。計量後、商品は、包装ステーション3に搬送される。包装ステーション3は、本体1a内に形成される空間である。
【0029】
包装部4は、本体1aの両側部に配置されており、それぞれフィルムロールを保持する。包装部4は、フィルムロールからフィルムを引き出して包装ステーション3へと搬送し、包装ステーション3に搬送されたフィルムにより、同じく包装ステーション3に搬送された商品を包装する。このとき、包装部4は、商品の底面側にフィルムを折り込むようにする。
【0030】
シール部5は、包装部4により包装された商品の底面側に折り込まれたフィルムに対して、熱シールを施す。
【0031】
ラベル発行部6は、シール部5の上方に配置されており、包装された商品の上面にラベルを貼付する。
【0032】
操作部7は、液晶タッチパネル7a及び機械キー7bを有しており、操作者から計量包装値付け装置1への指令を受け付ける。
【0033】
制御部20は、CPU21、ROM22及びRAM23を有している。ROM22には、計量包装値付け装置1を制御するための制御プログラムが格納されている。CPU21は、ROM22に格納された制御プログラムに基づいて、計量包装値付け装置1を制御する。RAM23は、CPU21がROM22に格納された制御プログラムを実行する際に利用される作業領域である。
【0034】
記憶部30は、商品マスタテーブル31を記憶している。図3に示すように、商品マスタテーブル31は、呼出番号、商品名、商品コード、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価フィールド等を有しており、1つの商品に関する商品名、商品コード、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価等の商品情報を1つのレコードとして格納している。呼出番号フィールドに格納される呼出番号は、商品マスタテーブル31からある商品に関する商品情報を呼び出す際のキーとなる。また、操作者は、操作部7を介して、商品マスタテーブル31に商品情報を新たに追加することが可能である。
【0035】
(ラベルの構成)
制御部20は、ラベル発行部6を制御してラベルを発行させる。図4に、ラベル発行部6により発行されるラベルの一例を示す。
【0036】
ラベルには、「加工日」、「消費期限」、「100g当り(円)」、「正味量(g)」及び「お値段(円)」の文字が予め印刷されている。そして、ラベル発行部6により、商品名「国産牛バラ焼肉用」、対象商品関連メッセージ「保存温度10°C以下」、加工日「05.03.11」、消費期限「05.03.15」、単価「428」、重量「135」、価格「577」、ポイント「135ポイント」、ポイントの説明「通常ポイントより107ポイントもお得!」、第1バーコードb1及び第2バーコードb2がラベルに表記される。
【0037】
図5は、ラベルに表記される第1バーコードb1の構成を示す模式図である。
【0038】
第1バーコードb1は、13桁の数値から成る。左から1〜2行目の数値がインストアコード、左から3〜7行目の数値が商品コード、左から8〜12行目の数値が価格、左から13行目の数値がチェックデジットを示す。このように、第1バーコードb1は、商品コードや価格といった商品に関する商品情報を含む。
【0039】
なお、インストアコードが「20」となっている場合には、キャッシュレジスタ8において第1バーコードb1が読み取られた後に連続して第2バーコードb2が読み取られると、キャッシュレジスタ8において読み取られた第1バーコードb1と第2バーコードb2とが関連づけて認識されることになる。関連づけるべき第2バーコードb2がない場合には、インストアコードは「02」となる。このように、第1バーコードb1に含まれるインストアコードを「02」として、ラベルに第2バーコードb2を表記しないようにすることも可能であるが、本発明の目的に鑑みて、以下、第1バーコードb1に含まれるインストアコードは常に「20」となり、ラベルには第2バーコードb2が常に表記されるものとして説明する。
【0040】
図6は、ラベルに表記される第2バーコードb2の構成を示す模式図である。
【0041】
第2バーコードb2は、13桁の数値から成る。左から1〜2行目の数値がインストアコード、左から3〜4行目の数値が優待サービスの対象となることを示すコード、左から5行目の数値が処理区分、左から6行目の数値がチェックプライスを示す。左から7〜12行目の数値は、優待サービスの内容を示し、処理区分が「1」となっている場合には、商品のポイントを示し、処理区分が「2」となっている場合には、商品の値引き額を示す。このように、第2バーコードb2により商品の値引き額を設定することも可能であるが、本発明の目的に鑑みて、以下、第2バーコードb2に含まれる処理区分は常に「1」となり、第2バーコードb2により常に商品のポイントが設定されるものとして説明する。また、左から13行目の数値は、チェックデジットを示す。このように、第2バーコードb2は、商品のポイントに関するポイント情報を含む。
【0042】
(計量包装値付け装置の動作)
以下、図7を参照して、計量包装値付け装置1において商品が計量され、包装され、値付けされ、商品の包装にラベルが貼付される一連の処理のフローを説明する。
【0043】
ステップS11において、操作者は、操作部7を介して、商品マスタテーブル31から処理対象となる商品に関する商品情報を呼び出すための呼出番号を指定する。このとき、処理対象となる商品に対応するレコードが既に商品マスタテーブル31に格納されている場合には、その呼出番号を指定し、格納されていない場合には、まず、商品マスタテーブル31にその商品に対応するレコードを新たに追加した後、その呼出番号を指定する。
【0044】
次に、ステップS12において、操作者は、操作部7を介して、処理対象となる商品の価格の決定方法を指定する。具体的には、操作者は、商品の価格を商品の重量に基づいて決定するか、又は商品の数量に基づいて決定するかのいずれかを指定することになる。ここで、商品の数量に基づいて決定する方法が指定された場合、操作者は、操作部7を介して、処理対象となる商品の数量を指定する。
【0045】
次に、ステップS13において、操作者は、操作部7を介して、処理対象となる商品の購入者に付与されるポイントの計上方法を指定する。具体的には、操作者は、重量に比例するようにポイントを付与するか、数量に比例するようにポイントを付与するか、又は価格に比例するようにポイントを付与するかのいずれかを指定し、さらに、その付与率を指定する。
【0046】
次に、ステップS14において、操作者は、計量部2の計量台の上に処理対象となる商品を載せる。このとき、ステップS12において商品の価格を商品の重量に基づいて決定する方法が指定されていた場合、フローは、ステップS15に進む。一方、ステップS12において商品の価格を商品の数量に基づいて決定する方法が指定されていた場合、フローは、ステップS15をスキップして、ステップS16に進む。
【0047】
ステップS15において、計量部2は、商品の重量を計量する。ステップS14において商品が計量部2の計量台の上に載せられると、計量部2による計量処理がスタートするとともに、図示されないCCDカメラにより商品の映像が撮影されて制御部20へと送られる。この映像に基づいて、制御部20は、商品がトレーに載せられているか否かを判定する。商品がトレーに載せられていると判定された場合には、ソフトウェア処理によりトレーの寸法を割り出し、トレーの種類を特定する。この場合、制御部20は、特定されたトレーの種類に基づいて、記憶部30に記憶されているトレーマスターファイルからトレー重量を取得し、取得したトレー重量を風袋重量として計量部2による計量結果から差し引くことにより、商品の重量を算出する。
【0048】
次に、ステップS16において、商品は、図示されないコンベアベルトやリフターにより、包装ステーション3に搬送される。
【0049】
次に、ステップS17において、包装部4は、フィルムロールから引き出されて搬送ステーション3に搬送されたフィルムにより、ステップS16において包装ステーション3に搬送された商品を包装する。このとき、制御部20は、ステップS15において商品がトレーに載せられていると判定された場合には、特定されたトレーの種類に応じて、包装部4による包装処理を調整する。
【0050】
次に、ステップS18において、シール部5は、ステップS17において包装部4により包装された商品の底面側に折り込まれたフィルムに対して、熱シールを施す。
【0051】
次に、ステップS19において、制御部20は、ステップS20においてラベル発行部6により発行されるラベルに表記されることになる商品名、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ、単価、重量、価格、ポイント、ポイントの説明、第1バーコードb1及び第2バーコードb2を決定する。
【0052】
具体的には、ラベルに表記される商品名、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価は、それぞれ、商品マスタテーブル31に格納されるレコードのうち、ステップS11において指定された呼出番号に対応するレコードの商品名、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価フィールドに格納される値になる。
【0053】
ラベルに表記される重量は、ステップS15において計量部2により計量された商品の重量となる。ただし、ステップS15がスキップされた場合には、商品の重量に代えて、ステップS12において指定された商品の数量が表記される。
【0054】
ラベルに表記される価格は、ステップS12において指定された商品の価格の決定方法に基づいて決定される。例えば、ステップS12において商品の価格を商品の重量に基づいて決定する方法が指定されていた場合には、ステップS15において計量部2により計量された商品の重量に商品マスタテーブル31に格納されるその商品の単価が乗算され、その乗算結果がその商品の価格となる。また、ステップS12において商品の価格を商品の数量に基づいて決定する方法が指定されていた場合には、ステップS12において指定された商品の数量に商品マスタテーブル31に格納されるその商品の単価が乗算され、その乗算結果がその商品の価格となる。
【0055】
ラベルに表記されるポイントは、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて決定される。例えば、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法が、重量に比例するようにポイントを付与する方法である場合には、ステップS15において計量部2により計量された商品の重量にステップS13において指定されたポイントの付与率が乗算され、その乗算結果がその商品のポイントとなる。
【0056】
ラベルに表記されるポイントの説明も、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて決定される。まず、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて購入者に付与されるポイントが、通常ポイントよりも多いか否かが判定される。そして、多いと判定された場合には、その差を強調する文章が制御部20により自動生成されてラベルに表記される。
【0057】
ラベルに表記される第1バーコードb1は、図5に示される形式の第1バーコードb1となる。ここで、インストアコードを示す部分は、「20」となる。商品コードを示す部分は、商品マスタテーブル31に格納されるその商品の商品コードを示す数値となる。価格を示す部分は、ステップS12において指定された商品の価格の決定方法に基づいて決定された商品の価格を示す数値となる。チェックデジットを示す部分は、第1バーコードb1の数値をチェックするための数値であり、チェックデジット以外を示す部分の数値に応じて決定される。
【0058】
ラベルに表記される第2バーコードb2は、図6に示される形式の第2バーコードb2となる。ここで、インストアコードを示す部分は、「02」となる。処理区分を示す部分は、「1」となる。チェックプライスを示す部分は、第2バーコードb2の所定の位置の数値をチェックするための数値であり、第2バーコードb2の所定の位置の数値に応じて決定される。優待サービスの内容を示す部分は、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて購入者に付与されるポイントを示す数値となる。チェックデジットを示す部分は、第2バーコードb2の数値をチェックするための数値であり、チェックデジット以外を示す部分の数値に応じて決定される。
【0059】
次に、ステップS20において、ラベル発行部6は、ステップS19において決定された値が表記されるラベルを発行し、商品に貼付する。
【0060】
<キャッシュレジスタ>
(キャッシュレジスタの構成)
図8に、本発明に係るキャッシュレジスタ8の外観図を示し、図9に、その機能ブロック図を示す。
【0061】
キャッシュレジスタ8は、制御部50と、記憶部40と、第1ディスプレイ11と、第2ディスプレイ12と、バーコードリーダ13と、カードリーダ14と、レシート発行部15と、機械キー16と、ドロワ17とを備えている。
【0062】
制御部50は、CPU51、ROM52及びRAM53を有している。ROM52には、キャッシュレジスタ8を制御するための制御プログラムが格納されている。CPU51は、ROM52に格納された制御プログラムに基づいて、キャッシュレジスタ8を制御する。RAM53は、CPU51がROM52に格納された制御プログラムを実行する際に利用される作業領域である。
【0063】
記憶部40は、記憶部30と同様に、商品マスタテーブル31を記憶している。
【0064】
バーコードリーダ13は、商品に付された第1バーコードb1や第2バーコードb2等のバーコードを読み取る。レジ担当者が、バーコードリーダ13を第1バーコードb1及び第2バーコードb2にかざすと、第1バーコードb1及び第2バーコードb2に対応する商品がキャッシュレジスタ8に登録される。
【0065】
カードリーダ14は、買い物客がレジ精算時において提示した会員カードを読み取る。
【0066】
第1ディスプレイ11は、レジ担当者が商品をキャッシュレジスタ8に登録する際にリアルタイムで商品の価格を表示し、精算対象となる全商品の登録完了後その合計金額をレジ担当者に対して表示する。
【0067】
第2ディスプレイ12は、第1ディスプレイ11の上方に配置されており、第1ディスプレイ11に表示されるのと同様の内容を買い物客に対して表示する。
【0068】
レシート発行部15は、図10に示される形式のレシートを発行する。
【0069】
機械キー16は、キャッシュレジスタ8に数字情報を入力するための数字キーやドロワ17を開くための開キーを含む。第1バーコードb1や第2バーコードb2等のバーコードが付されていない商品については、機械キー16を介してその価格がキャッシュレジスタ8に入力される。
【0070】
ドロワ17は、紙幣や硬貨の保存場所として機能する。ドロワ17は、レジ担当者が機械キー16に含まれる開キーを押すと開き、レジ担当者が開いた方向と逆の方向に物理的に押すと閉まるようになっている。
【0071】
(レシートの構成)
制御部50は、レシート発行部15を制御してレシートを発行させる。図10に、レシート発行部15により発行されるレシートの一例を示す。
【0072】
レシートには、スーパー又は百貨店等の店舗名、住所及び電話番号、レジ精算時の年月日、曜日及び時間やレジ担当者の名前が表記される。また、レシートには、精算対象となる各商品について商品コード、商品名、価格及びポイントや精算対象となる全商品の合計金額が表記される。ただし、機械キー16を介して価格が入力された商品については、商品コード及び商品名は表記されない。さらに、レシートには、買い物客の氏名や今回のポイント、これまでのポイント及び累計のポイントが表記される。
【0073】
(キャッシュレジスタの動作)
以下、図11を参照して、精算コーナーに設置されたキャッシュレジスタ8における一連の精算処理のフローを説明する。
【0074】
ステップS31において、レジ担当者は、買い物客から会員カード受け取り、その会員カードをカードリーダ14に通す。これにより、キャッシュレジスタ8に買い物客の会員情報が入力される。
【0075】
次に、ステップS32において、レジ担当者は、買い物客から商品を受け取り、その商品をキャッシュレジスタ8に登録する。
【0076】
このとき、第1バーコードb1及び第2バーコードb2が付されている商品については、レジ担当者がバーコードリーダ13を第1バーコードb1及び第2バーコードb2に順にかざすことにより、第1バーコードb1及び第2バーコードb2がバーコードリーダ13に順に読み取られ、第1バーコードb1及び第2バーコードb2に対応する商品がキャッシュレジスタ8に登録される。第1バーコードb1及び第2バーコードb2以外のバーコードが付されている商品については、レジ担当者がバーコードリーダ13をそのバーコードにかざすことにより、そのバーコードがバーコードリーダ13に読み取られ、そのバーコードに対応する商品がキャッシュレジスタ8に登録される。このとき、制御部50は、商品がキャッシュレジスタ8に登録される際にリアルタイムで、商品の価格を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させる。ここで、商品の価格は、第1バーコードb1及び第2バーコードb2が付されている商品については、第1バーコードb1に含まれる価格となり、第1バーコードb1及び第2バーコードb2以外のバーコードが付されている商品については、記憶部40に記憶されるバーコードと価格との対応表等に基づいて決定される。
【0077】
また、バーコード(第1バーコードb1及び第2バーコードb2を含む)が付されていない商品については、レジ担当者が機械キー16を介してキャッシュレジスタ8にその商品の価格を入力することにより、その商品がキャッシュレジスタ8に登録される。このときも、制御部50は、商品がキャッシュレジスタ8に登録される際にリアルタイムで、キャッシュレジスタ8に登録された商品の価格を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させる。
【0078】
次に、ステップS33において、制御部50は、ステップS31においてキャッシュレジスタ8に入力された会員情報に対応する会員に付与されるポイントを計上する。
【0079】
このとき、制御部50は、ステップS32において第1バーコードb1及び第2バーコードb2が読み取られなかった商品については、通常ポイントを計上する。ここで、通常ポイントとは、キャッシュレジスタ8において予め設定されている所定の計上方法に従い、その商品に関する商品情報に基づいて決定され、例えば、商品の価格に0.05を掛けた値となる。一方、制御部50は、ステップS32において第1バーコードb1及び第2バーコードb2が読み取られた商品については、通常ポイントを計上せずに、第2バーコードb2に含まれるポイント情報に対応するポイントを計上する。例えば、図6の例では、優待サービスの内容を示す部分に「000135」が記されているため、その会員には135ポイントが付与される。
【0080】
次に、ステップS34において、制御部50は、ステップS32においてキャッシュレジスタ8に登録された全商品の合計金額を計算する。そして、制御部50は、計算された合計金額を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させる。
【0081】
次に、ステップS35において、制御部50は、レシート発行部15に図10に示される形式のレシートを発行させる。
【0082】
具体的には、レシートに表記されるスーパー又は百貨店等の店舗名、住所及び電話番号やレジ担当者の名前は、予め記憶部40に記憶されている情報に基づいて決定される。レシートに表記されるレジ精算時の年月日、曜日及び時間は、キャッシュレジスタ8に内蔵される図示されない時計から取得される時間情報に基づいて決定される。
【0083】
レシートに表記される商品コードは、第1バーコードb1に含まれる商品コードとなる。ただし、ステップS32において第1バーコードb1が読み取られなかった場合には、レシートに商品コードは表記されない。
【0084】
レシートに表記される商品名は、商品マスタテーブル31に格納されるレコードのうち、第1バーコードb1に含まれる商品コードに対応するレコードの商品名フィールドに格納される値となる。ただし、ステップS32において第1バーコードb1が読み取られなかった場合には、レシートに商品名は表記されない。
【0085】
レシートに表記される価格は、第1バーコードb1に含まれる価格、ステップS32において記憶部40に記憶されるバーコードと価格との対応表等に基づいて決定された価格、又はステップS32において機械キー16を介して入力された価格となる。
【0086】
レシートに表記されるポイントは、ステップS33において計上されたポイントとなる。
【0087】
レシートに表記される合計金額は、ステップS34で計算された合計金額となる。
【0088】
レシートに表記される買い物客の氏名及びこれまでのポイントは、ステップS31において入力された会員情報に基づいて決定される。レシートに表記される今回のポイントは、ステップS33で計上されたポイントの合計値となり、レシートに表記される累計のポイントは、これまでのポイントに今回のポイントを累計した値となる。
【0089】
<特徴>
(1)
計量包装値付け装置1は、商品の重量や数量に基づいて商品の購入者に付与されるポイントを決定し、商品に貼付するラベルにそのポイントを表記することができる。このため、買い物客は、売り場においてそのようなラベルが貼付された商品について購買意欲を増進させられることになる。
【0090】
(2)
計量包装値付け装置1は、商品の重量や数量に基づいて商品の購入者に付与されるポイントを決定し、そのポイントが通常ポイントよりも多い場合に、商品に貼付するラベルに「通常ポイントより107ポイントもお得!」のようなポイントに関連するメッセージを表記する。このように、買い物中の買い物客は、ラベルに表記されるポイントの説明を読むことができ、そのようなラベルが貼付された商品について購買意欲をさらに増進させられることになる。
【0091】
(3)
キャッシュレジスタ8は、第1バーコードb1及び第2バーコードb2の両方が読み取られた商品については、商品のポイントを第1バーコードb1に含まれる商品情報ではなく第2バーコードb2に含まれるポイント情報に基づいて計上する。これにより、キャッシュレジスタ8では、ポイントの二重付与が防止されている。
【0092】
(4)
図10に示されるレシートに表記される「○○製板チョコレート」は、計量包装値付け装置1による処理を経ていない定貫商品である。このように、レシートには、通常ポイントと第2バーコードb2に含まれるポイント情報により計上されるポイントとが別々に表記されることになる。これにより、商品の購入後においても、買い物客に対して第2バーコード2bによるポイントをアピールすることができる。
【0093】
<変形例>
(1)
上記実施形態では、本発明に係るラベル発行装置は、商品の重量を計量する計量機能を有する計量包装値付け装置1となっているが、必ずしも計量機能を有する必要はない。本発明は、外部から計量情報を取得してラベルを発行することができる装置にも適用可能である。
【0094】
(2)
上記実施形態では、商品情報を含む第1バーコードb1とポイント情報を含む第2バーコードb2とが別々にラベルに表記されているが、図12に示すように、商品情報とポイント情報とが1つのバーコードに含まれていてもよい。
【0095】
図12に示されるバーコードは、26桁の数値から成る。左から1行目の数値がバーコードの左端を示すスタートキャラクタ、左から2〜3行目の数値が優待サービスの対象となることを示すコード、左から4行目の数値が処理区分、左から5行目の数値がチェックプライス、左から6〜11行目の数値が優待サービスの内容となる。また、左から12〜24行目の数値は、第1バーコードb1と同じ構成である。さらに、左から25行目の数値がチェックデジット、左から26行目の数値がバーコードの右端を示すストップキャラクタである。
【0096】
この場合、レジ精算時において、1回のバーコード読み取り作業により商品情報及びポイント情報をキャッシュレジスタ8に登録することができ、レジ担当者の処理に伴う負担が軽減される。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることができるという効果を有し、ラベル発行装置及びキャッシュレジスタとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明に係る計量包装値付け装置の外観図。
【図2】本発明に係る計量包装値付け装置の機能ブロック図。
【図3】商品マスタテーブルの構成を示す図。
【図4】ラベルの一例を示す図。
【図5】第1バーコードの構成を示す図。
【図6】第2バーコードの構成を示す図。
【図7】計量包装値付け装置による一連の処理のフローチャート。
【図8】本発明に係るキャッシュレジスタの外観図。
【図9】本発明に係るキャッシュレジスタの機能ブロック図。
【図10】レシートの一例を示す図。
【図11】キャッシュレジスタにおける一連の精算処理のフローチャート。
【図12】本発明の変形例に係るバーコードの構成を示す図。
【符号の説明】
【0099】
1 計量包装値付け装置
6 ラベル発行部
8 キャッシュレジスタ
13 バーコードリーダ
15 レシート発行部
20 制御部
50 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に貼付するラベルを発行するラベル発行装置、及びこのようなラベル発行装置により発行されるラベルに含まれる情報を読み取り可能なキャッシュレジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーや百貨店等の生鮮食品売り場等で販売される肉、魚、青果、惣菜等の不定貫商品は、商品の計量情報に基づいて価格が決定されることが多い。こうした場合、通常、このような不定貫商品は、店舗のバックヤードにおいて計量され、包装され、値付けされ、必要な情報を表記するラベルが貼付された後、売り場に陳列される。
【0003】
このような商品の計量、包装、値付け、ラベルの発行等をサポートするものとして、特許文献1では計量包装値付け装置が提案されている。特許文献1の計量包装値付け装置は、ラベル発行機能を有しており、商品を計量するとともに計量した商品の重量に基づいて商品の価格を計算し、商品の重量や価格をラベルに印字する。
【特許文献1】特開2002−071317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スーパーや百貨店等では、買い物客の購買意欲を向上させることを目的として、商品の購入者にポイントを付与するポイントシステムが導入されている場合がある。このようなポイントシステムでは、買い物客は、商品を購入しポイントを集めて利用することにより、値引き等の各種優待サービスを受けることができる。その結果、買い物客は、購入によりポイントが付与される商品について購買意欲を増進させられることになる。
【0005】
こうしたポイントシステムの目的を達成するためには、買い物中の買い物客に、個々の商品についてその商品の購入者に付与されるポイント(以下、商品のポイント)を十分に認識させることが効果的である。この点、定貫商品の場合、例えば、売り場の商品陳列棚又はその付近にPOP広告を貼る等して、買い物客に商品のポイントを十分に認識させることが可能である。これに対して、不定貫商品の場合、個々の商品によって商品のポイントが異なることが多いため、買い物客に個々の商品について商品のポイントを認識させることが困難である。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明に係るラベル発行装置は、ポイント決定部と、ラベル発行部とを備え、商品に貼付するラベルを発行する。ポイント決定部は、商品の計量情報に基づいて、商品の購入者に付与されるポイントを決定する。ラベル発行部は、ポイントを表記したラベルを発行する。
【0008】
通常、商品のポイントは、定貫商品の場合、同じ種類の商品については全て同じになるが、不定貫商品の場合、同じ種類の商品であっても個々の商品により異なる。従って、定貫商品の場合、商品陳列棚又はその付近にPOP広告を貼る等して買い物客にポイントをアピールすることができるが、不定貫商品の場合、このような方法により買い物客に個々の商品についてポイントをアピールすることができない。
【0009】
しかしながら、このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品の計量情報に基づいて決定されるポイントが表記される。このため、売り場において、買い物客は、定貫商品だけでなく不定貫商品についても、商品を選びながら個々の商品のポイントを容易に確認することができる。これにより、このラベル発行装置では、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることができる。
【0010】
なお、ここでいう「商品の計量情報に基づいて、商品のポイントを決定する」場合には、「商品の計量情報に基づいて商品の価格を決定し、決定された商品の価格に基づいて商品のポイントを決定する」場合を含む。
【0011】
第2発明に係るラベル発行装置は、第1発明に係るラベル発行装置であって、計量情報は、商品の重量又は数量に関する情報である。
【0012】
このラベル発行装置では、商品のポイントがその商品の重量又は数量に基づいて決定される。これにより、商品の重量又は数量に応じて、商品の購入者にポイントを付与することができる。
【0013】
第3発明に係るラベル発行装置は、第1発明又は第2発明に係るラベル発行装置であって、ラベル発行部は、ラベルにポイントに関連するメッセージを表記する。
【0014】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、例えば、ポイント決定部により決定されるポイントが、ポイント決定部によるポイントの決定がなかったとした場合に購入者に付与されるポイント(以下、通常ポイント)よりも多い場合等、買い物客により有利な条件でポイントが付与される場合に、そのことを買い物客にアピールするメッセージが表記される。これにより、不定貫商品について、買い物客の購買意欲をさらに向上させることができる。
【0015】
第4発明に係るラベル発行装置は、第1発明から第3発明のいずれかに係るラベル発行装置であって、ラベル発行部は、ラベルに商品に関する商品情報を含む第1バーコード及びポイントに関するポイント情報を含む第2バーコードを表記する。なお、「商品情報」とは、例えば、その商品の種類を特定するための商品コード、価格、加工日、消費期限等のその商品の属性情報又はその組み合わせを意味する。
【0016】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品情報を含むバーコードとは別にポイント情報を含むバーコードが表記される。これにより、このラベル発行装置では、精算時においてポイント計上処理が容易かつ正確になされるようになる。
【0017】
第5発明に係るラベル発行装置は、第1発明から第3発明のいずれかに係るラベル発行装置であって、ラベル発行部は、ラベルに商品に関する商品情報及びポイントに関するポイント情報を含むバーコードを表記する。
【0018】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品情報及びポイント情報の両方を含むバーコードが表記される。これにより、このラベル発行装置では、精算時において1回のバーコード読み取り作業により商品情報及びポイント情報をキャッシュレジスタに登録することができ、ポイント計上処理が容易かつ正確になされるようになる。
【0019】
第6発明に係るキャッシュレジスタは、リーダ部と、ポイント計上部とを備える。リーダ部は、第4発明又は第5発明に記載のラベル発行装置により発行されるラベルからポイント情報及び商品情報を読み取り可能である。ポイント計上部は、ポイント情報及び商品情報の両方が読み取られた商品については、商品の購入者に付与されるポイントを商品情報ではなくポイント情報に基づいて計上する。
【0020】
このキャッシュレジスタのポイント計上部は、1つの商品についてポイント情報及び商品情報の両方が読み取られた場合、ポイント情報に基づいてのみポイントを計上する。これにより、ポイントの二重付与を防止することができる。
【0021】
第7発明に係るキャッシュレジスタは、第6発明に係るキャッシュレジスタであって、レシート発行部をさらに備える。レシート発行部は、ポイント情報に基づいて計上されたポイントと商品情報に基づいて計上されたポイントとを別々に表記したレシートを発行する。
【0022】
このキャッシュレジスタにより発行されるレシートには、ポイント情報に基づいて計上されたポイントと商品情報に基づいて計上されたポイントとが別々に表記される。これにより、商品の購入後においても、買い物客に対して、不定貫商品の購入によるポイントサービスをアピールすることができる。
【発明の効果】
【0023】
このラベル発行装置により発行されるラベルには、商品の計量情報に基づいて決定されるポイントが表記される。このため、売り場において、買い物客は、定貫商品だけでなく不定貫商品についても、商品を選びながら個々の商品のポイントを容易に確認することができる。これにより、このラベル発行装置では、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して、まず、本発明の一実施形態に係るラベル発行機能付きの計量包装値付け装置1について説明し、続いて、本発明の一実施形態に係るキャッシュレジスタ8について説明する。
【0025】
計量包装値付け装置1は、スーパーや百貨店等のバックヤードに設置され、その生鮮食品売り場等で販売される肉、魚、青果、惣菜等の不定貫商品を計量し、包装し、値付けし、ラベルを発行して商品の包装に貼付するという一連の処理を行う。こうした一連の処理を経た不定貫商品は、売り場の商品陳列棚等に陳列される。買い物客は、売り場の商品陳列棚等に陳列された商品を、商品に貼付されるラベルを見ながら選ぶ。そして、買い物客により選ばれた商品は、精算コーナーのレジ担当者に渡される。精算コーナーでは、レジ担当者が、キャッシュレジスタ8により商品に貼付されるラベルを読み取ることにより、精算処理がなされる。
【0026】
<計量包装値付け装置>
(計量包装値付け装置の構成)
図1に、本発明に係る計量包装値付け装置1の外観図を示し、図2に、その機能ブロック図を示す。
【0027】
計量包装値付け装置1は、計量部2と、包装ステーション3と、包装部4と、シール部5と、ラベル発行部6と、操作部7と、制御部20と、記憶部30とを備えている。
【0028】
計量部2は、本体1aの正面中央部に設けられており、計量台を有している。計量部2は、商品が計量台の上に載せられると、その商品の重量を計量する。計量後、商品は、包装ステーション3に搬送される。包装ステーション3は、本体1a内に形成される空間である。
【0029】
包装部4は、本体1aの両側部に配置されており、それぞれフィルムロールを保持する。包装部4は、フィルムロールからフィルムを引き出して包装ステーション3へと搬送し、包装ステーション3に搬送されたフィルムにより、同じく包装ステーション3に搬送された商品を包装する。このとき、包装部4は、商品の底面側にフィルムを折り込むようにする。
【0030】
シール部5は、包装部4により包装された商品の底面側に折り込まれたフィルムに対して、熱シールを施す。
【0031】
ラベル発行部6は、シール部5の上方に配置されており、包装された商品の上面にラベルを貼付する。
【0032】
操作部7は、液晶タッチパネル7a及び機械キー7bを有しており、操作者から計量包装値付け装置1への指令を受け付ける。
【0033】
制御部20は、CPU21、ROM22及びRAM23を有している。ROM22には、計量包装値付け装置1を制御するための制御プログラムが格納されている。CPU21は、ROM22に格納された制御プログラムに基づいて、計量包装値付け装置1を制御する。RAM23は、CPU21がROM22に格納された制御プログラムを実行する際に利用される作業領域である。
【0034】
記憶部30は、商品マスタテーブル31を記憶している。図3に示すように、商品マスタテーブル31は、呼出番号、商品名、商品コード、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価フィールド等を有しており、1つの商品に関する商品名、商品コード、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価等の商品情報を1つのレコードとして格納している。呼出番号フィールドに格納される呼出番号は、商品マスタテーブル31からある商品に関する商品情報を呼び出す際のキーとなる。また、操作者は、操作部7を介して、商品マスタテーブル31に商品情報を新たに追加することが可能である。
【0035】
(ラベルの構成)
制御部20は、ラベル発行部6を制御してラベルを発行させる。図4に、ラベル発行部6により発行されるラベルの一例を示す。
【0036】
ラベルには、「加工日」、「消費期限」、「100g当り(円)」、「正味量(g)」及び「お値段(円)」の文字が予め印刷されている。そして、ラベル発行部6により、商品名「国産牛バラ焼肉用」、対象商品関連メッセージ「保存温度10°C以下」、加工日「05.03.11」、消費期限「05.03.15」、単価「428」、重量「135」、価格「577」、ポイント「135ポイント」、ポイントの説明「通常ポイントより107ポイントもお得!」、第1バーコードb1及び第2バーコードb2がラベルに表記される。
【0037】
図5は、ラベルに表記される第1バーコードb1の構成を示す模式図である。
【0038】
第1バーコードb1は、13桁の数値から成る。左から1〜2行目の数値がインストアコード、左から3〜7行目の数値が商品コード、左から8〜12行目の数値が価格、左から13行目の数値がチェックデジットを示す。このように、第1バーコードb1は、商品コードや価格といった商品に関する商品情報を含む。
【0039】
なお、インストアコードが「20」となっている場合には、キャッシュレジスタ8において第1バーコードb1が読み取られた後に連続して第2バーコードb2が読み取られると、キャッシュレジスタ8において読み取られた第1バーコードb1と第2バーコードb2とが関連づけて認識されることになる。関連づけるべき第2バーコードb2がない場合には、インストアコードは「02」となる。このように、第1バーコードb1に含まれるインストアコードを「02」として、ラベルに第2バーコードb2を表記しないようにすることも可能であるが、本発明の目的に鑑みて、以下、第1バーコードb1に含まれるインストアコードは常に「20」となり、ラベルには第2バーコードb2が常に表記されるものとして説明する。
【0040】
図6は、ラベルに表記される第2バーコードb2の構成を示す模式図である。
【0041】
第2バーコードb2は、13桁の数値から成る。左から1〜2行目の数値がインストアコード、左から3〜4行目の数値が優待サービスの対象となることを示すコード、左から5行目の数値が処理区分、左から6行目の数値がチェックプライスを示す。左から7〜12行目の数値は、優待サービスの内容を示し、処理区分が「1」となっている場合には、商品のポイントを示し、処理区分が「2」となっている場合には、商品の値引き額を示す。このように、第2バーコードb2により商品の値引き額を設定することも可能であるが、本発明の目的に鑑みて、以下、第2バーコードb2に含まれる処理区分は常に「1」となり、第2バーコードb2により常に商品のポイントが設定されるものとして説明する。また、左から13行目の数値は、チェックデジットを示す。このように、第2バーコードb2は、商品のポイントに関するポイント情報を含む。
【0042】
(計量包装値付け装置の動作)
以下、図7を参照して、計量包装値付け装置1において商品が計量され、包装され、値付けされ、商品の包装にラベルが貼付される一連の処理のフローを説明する。
【0043】
ステップS11において、操作者は、操作部7を介して、商品マスタテーブル31から処理対象となる商品に関する商品情報を呼び出すための呼出番号を指定する。このとき、処理対象となる商品に対応するレコードが既に商品マスタテーブル31に格納されている場合には、その呼出番号を指定し、格納されていない場合には、まず、商品マスタテーブル31にその商品に対応するレコードを新たに追加した後、その呼出番号を指定する。
【0044】
次に、ステップS12において、操作者は、操作部7を介して、処理対象となる商品の価格の決定方法を指定する。具体的には、操作者は、商品の価格を商品の重量に基づいて決定するか、又は商品の数量に基づいて決定するかのいずれかを指定することになる。ここで、商品の数量に基づいて決定する方法が指定された場合、操作者は、操作部7を介して、処理対象となる商品の数量を指定する。
【0045】
次に、ステップS13において、操作者は、操作部7を介して、処理対象となる商品の購入者に付与されるポイントの計上方法を指定する。具体的には、操作者は、重量に比例するようにポイントを付与するか、数量に比例するようにポイントを付与するか、又は価格に比例するようにポイントを付与するかのいずれかを指定し、さらに、その付与率を指定する。
【0046】
次に、ステップS14において、操作者は、計量部2の計量台の上に処理対象となる商品を載せる。このとき、ステップS12において商品の価格を商品の重量に基づいて決定する方法が指定されていた場合、フローは、ステップS15に進む。一方、ステップS12において商品の価格を商品の数量に基づいて決定する方法が指定されていた場合、フローは、ステップS15をスキップして、ステップS16に進む。
【0047】
ステップS15において、計量部2は、商品の重量を計量する。ステップS14において商品が計量部2の計量台の上に載せられると、計量部2による計量処理がスタートするとともに、図示されないCCDカメラにより商品の映像が撮影されて制御部20へと送られる。この映像に基づいて、制御部20は、商品がトレーに載せられているか否かを判定する。商品がトレーに載せられていると判定された場合には、ソフトウェア処理によりトレーの寸法を割り出し、トレーの種類を特定する。この場合、制御部20は、特定されたトレーの種類に基づいて、記憶部30に記憶されているトレーマスターファイルからトレー重量を取得し、取得したトレー重量を風袋重量として計量部2による計量結果から差し引くことにより、商品の重量を算出する。
【0048】
次に、ステップS16において、商品は、図示されないコンベアベルトやリフターにより、包装ステーション3に搬送される。
【0049】
次に、ステップS17において、包装部4は、フィルムロールから引き出されて搬送ステーション3に搬送されたフィルムにより、ステップS16において包装ステーション3に搬送された商品を包装する。このとき、制御部20は、ステップS15において商品がトレーに載せられていると判定された場合には、特定されたトレーの種類に応じて、包装部4による包装処理を調整する。
【0050】
次に、ステップS18において、シール部5は、ステップS17において包装部4により包装された商品の底面側に折り込まれたフィルムに対して、熱シールを施す。
【0051】
次に、ステップS19において、制御部20は、ステップS20においてラベル発行部6により発行されるラベルに表記されることになる商品名、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ、単価、重量、価格、ポイント、ポイントの説明、第1バーコードb1及び第2バーコードb2を決定する。
【0052】
具体的には、ラベルに表記される商品名、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価は、それぞれ、商品マスタテーブル31に格納されるレコードのうち、ステップS11において指定された呼出番号に対応するレコードの商品名、加工日、消費期限、対象商品関連メッセージ及び単価フィールドに格納される値になる。
【0053】
ラベルに表記される重量は、ステップS15において計量部2により計量された商品の重量となる。ただし、ステップS15がスキップされた場合には、商品の重量に代えて、ステップS12において指定された商品の数量が表記される。
【0054】
ラベルに表記される価格は、ステップS12において指定された商品の価格の決定方法に基づいて決定される。例えば、ステップS12において商品の価格を商品の重量に基づいて決定する方法が指定されていた場合には、ステップS15において計量部2により計量された商品の重量に商品マスタテーブル31に格納されるその商品の単価が乗算され、その乗算結果がその商品の価格となる。また、ステップS12において商品の価格を商品の数量に基づいて決定する方法が指定されていた場合には、ステップS12において指定された商品の数量に商品マスタテーブル31に格納されるその商品の単価が乗算され、その乗算結果がその商品の価格となる。
【0055】
ラベルに表記されるポイントは、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて決定される。例えば、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法が、重量に比例するようにポイントを付与する方法である場合には、ステップS15において計量部2により計量された商品の重量にステップS13において指定されたポイントの付与率が乗算され、その乗算結果がその商品のポイントとなる。
【0056】
ラベルに表記されるポイントの説明も、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて決定される。まず、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて購入者に付与されるポイントが、通常ポイントよりも多いか否かが判定される。そして、多いと判定された場合には、その差を強調する文章が制御部20により自動生成されてラベルに表記される。
【0057】
ラベルに表記される第1バーコードb1は、図5に示される形式の第1バーコードb1となる。ここで、インストアコードを示す部分は、「20」となる。商品コードを示す部分は、商品マスタテーブル31に格納されるその商品の商品コードを示す数値となる。価格を示す部分は、ステップS12において指定された商品の価格の決定方法に基づいて決定された商品の価格を示す数値となる。チェックデジットを示す部分は、第1バーコードb1の数値をチェックするための数値であり、チェックデジット以外を示す部分の数値に応じて決定される。
【0058】
ラベルに表記される第2バーコードb2は、図6に示される形式の第2バーコードb2となる。ここで、インストアコードを示す部分は、「02」となる。処理区分を示す部分は、「1」となる。チェックプライスを示す部分は、第2バーコードb2の所定の位置の数値をチェックするための数値であり、第2バーコードb2の所定の位置の数値に応じて決定される。優待サービスの内容を示す部分は、ステップS13において指定された商品のポイントの計上方法に基づいて購入者に付与されるポイントを示す数値となる。チェックデジットを示す部分は、第2バーコードb2の数値をチェックするための数値であり、チェックデジット以外を示す部分の数値に応じて決定される。
【0059】
次に、ステップS20において、ラベル発行部6は、ステップS19において決定された値が表記されるラベルを発行し、商品に貼付する。
【0060】
<キャッシュレジスタ>
(キャッシュレジスタの構成)
図8に、本発明に係るキャッシュレジスタ8の外観図を示し、図9に、その機能ブロック図を示す。
【0061】
キャッシュレジスタ8は、制御部50と、記憶部40と、第1ディスプレイ11と、第2ディスプレイ12と、バーコードリーダ13と、カードリーダ14と、レシート発行部15と、機械キー16と、ドロワ17とを備えている。
【0062】
制御部50は、CPU51、ROM52及びRAM53を有している。ROM52には、キャッシュレジスタ8を制御するための制御プログラムが格納されている。CPU51は、ROM52に格納された制御プログラムに基づいて、キャッシュレジスタ8を制御する。RAM53は、CPU51がROM52に格納された制御プログラムを実行する際に利用される作業領域である。
【0063】
記憶部40は、記憶部30と同様に、商品マスタテーブル31を記憶している。
【0064】
バーコードリーダ13は、商品に付された第1バーコードb1や第2バーコードb2等のバーコードを読み取る。レジ担当者が、バーコードリーダ13を第1バーコードb1及び第2バーコードb2にかざすと、第1バーコードb1及び第2バーコードb2に対応する商品がキャッシュレジスタ8に登録される。
【0065】
カードリーダ14は、買い物客がレジ精算時において提示した会員カードを読み取る。
【0066】
第1ディスプレイ11は、レジ担当者が商品をキャッシュレジスタ8に登録する際にリアルタイムで商品の価格を表示し、精算対象となる全商品の登録完了後その合計金額をレジ担当者に対して表示する。
【0067】
第2ディスプレイ12は、第1ディスプレイ11の上方に配置されており、第1ディスプレイ11に表示されるのと同様の内容を買い物客に対して表示する。
【0068】
レシート発行部15は、図10に示される形式のレシートを発行する。
【0069】
機械キー16は、キャッシュレジスタ8に数字情報を入力するための数字キーやドロワ17を開くための開キーを含む。第1バーコードb1や第2バーコードb2等のバーコードが付されていない商品については、機械キー16を介してその価格がキャッシュレジスタ8に入力される。
【0070】
ドロワ17は、紙幣や硬貨の保存場所として機能する。ドロワ17は、レジ担当者が機械キー16に含まれる開キーを押すと開き、レジ担当者が開いた方向と逆の方向に物理的に押すと閉まるようになっている。
【0071】
(レシートの構成)
制御部50は、レシート発行部15を制御してレシートを発行させる。図10に、レシート発行部15により発行されるレシートの一例を示す。
【0072】
レシートには、スーパー又は百貨店等の店舗名、住所及び電話番号、レジ精算時の年月日、曜日及び時間やレジ担当者の名前が表記される。また、レシートには、精算対象となる各商品について商品コード、商品名、価格及びポイントや精算対象となる全商品の合計金額が表記される。ただし、機械キー16を介して価格が入力された商品については、商品コード及び商品名は表記されない。さらに、レシートには、買い物客の氏名や今回のポイント、これまでのポイント及び累計のポイントが表記される。
【0073】
(キャッシュレジスタの動作)
以下、図11を参照して、精算コーナーに設置されたキャッシュレジスタ8における一連の精算処理のフローを説明する。
【0074】
ステップS31において、レジ担当者は、買い物客から会員カード受け取り、その会員カードをカードリーダ14に通す。これにより、キャッシュレジスタ8に買い物客の会員情報が入力される。
【0075】
次に、ステップS32において、レジ担当者は、買い物客から商品を受け取り、その商品をキャッシュレジスタ8に登録する。
【0076】
このとき、第1バーコードb1及び第2バーコードb2が付されている商品については、レジ担当者がバーコードリーダ13を第1バーコードb1及び第2バーコードb2に順にかざすことにより、第1バーコードb1及び第2バーコードb2がバーコードリーダ13に順に読み取られ、第1バーコードb1及び第2バーコードb2に対応する商品がキャッシュレジスタ8に登録される。第1バーコードb1及び第2バーコードb2以外のバーコードが付されている商品については、レジ担当者がバーコードリーダ13をそのバーコードにかざすことにより、そのバーコードがバーコードリーダ13に読み取られ、そのバーコードに対応する商品がキャッシュレジスタ8に登録される。このとき、制御部50は、商品がキャッシュレジスタ8に登録される際にリアルタイムで、商品の価格を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させる。ここで、商品の価格は、第1バーコードb1及び第2バーコードb2が付されている商品については、第1バーコードb1に含まれる価格となり、第1バーコードb1及び第2バーコードb2以外のバーコードが付されている商品については、記憶部40に記憶されるバーコードと価格との対応表等に基づいて決定される。
【0077】
また、バーコード(第1バーコードb1及び第2バーコードb2を含む)が付されていない商品については、レジ担当者が機械キー16を介してキャッシュレジスタ8にその商品の価格を入力することにより、その商品がキャッシュレジスタ8に登録される。このときも、制御部50は、商品がキャッシュレジスタ8に登録される際にリアルタイムで、キャッシュレジスタ8に登録された商品の価格を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させる。
【0078】
次に、ステップS33において、制御部50は、ステップS31においてキャッシュレジスタ8に入力された会員情報に対応する会員に付与されるポイントを計上する。
【0079】
このとき、制御部50は、ステップS32において第1バーコードb1及び第2バーコードb2が読み取られなかった商品については、通常ポイントを計上する。ここで、通常ポイントとは、キャッシュレジスタ8において予め設定されている所定の計上方法に従い、その商品に関する商品情報に基づいて決定され、例えば、商品の価格に0.05を掛けた値となる。一方、制御部50は、ステップS32において第1バーコードb1及び第2バーコードb2が読み取られた商品については、通常ポイントを計上せずに、第2バーコードb2に含まれるポイント情報に対応するポイントを計上する。例えば、図6の例では、優待サービスの内容を示す部分に「000135」が記されているため、その会員には135ポイントが付与される。
【0080】
次に、ステップS34において、制御部50は、ステップS32においてキャッシュレジスタ8に登録された全商品の合計金額を計算する。そして、制御部50は、計算された合計金額を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させる。
【0081】
次に、ステップS35において、制御部50は、レシート発行部15に図10に示される形式のレシートを発行させる。
【0082】
具体的には、レシートに表記されるスーパー又は百貨店等の店舗名、住所及び電話番号やレジ担当者の名前は、予め記憶部40に記憶されている情報に基づいて決定される。レシートに表記されるレジ精算時の年月日、曜日及び時間は、キャッシュレジスタ8に内蔵される図示されない時計から取得される時間情報に基づいて決定される。
【0083】
レシートに表記される商品コードは、第1バーコードb1に含まれる商品コードとなる。ただし、ステップS32において第1バーコードb1が読み取られなかった場合には、レシートに商品コードは表記されない。
【0084】
レシートに表記される商品名は、商品マスタテーブル31に格納されるレコードのうち、第1バーコードb1に含まれる商品コードに対応するレコードの商品名フィールドに格納される値となる。ただし、ステップS32において第1バーコードb1が読み取られなかった場合には、レシートに商品名は表記されない。
【0085】
レシートに表記される価格は、第1バーコードb1に含まれる価格、ステップS32において記憶部40に記憶されるバーコードと価格との対応表等に基づいて決定された価格、又はステップS32において機械キー16を介して入力された価格となる。
【0086】
レシートに表記されるポイントは、ステップS33において計上されたポイントとなる。
【0087】
レシートに表記される合計金額は、ステップS34で計算された合計金額となる。
【0088】
レシートに表記される買い物客の氏名及びこれまでのポイントは、ステップS31において入力された会員情報に基づいて決定される。レシートに表記される今回のポイントは、ステップS33で計上されたポイントの合計値となり、レシートに表記される累計のポイントは、これまでのポイントに今回のポイントを累計した値となる。
【0089】
<特徴>
(1)
計量包装値付け装置1は、商品の重量や数量に基づいて商品の購入者に付与されるポイントを決定し、商品に貼付するラベルにそのポイントを表記することができる。このため、買い物客は、売り場においてそのようなラベルが貼付された商品について購買意欲を増進させられることになる。
【0090】
(2)
計量包装値付け装置1は、商品の重量や数量に基づいて商品の購入者に付与されるポイントを決定し、そのポイントが通常ポイントよりも多い場合に、商品に貼付するラベルに「通常ポイントより107ポイントもお得!」のようなポイントに関連するメッセージを表記する。このように、買い物中の買い物客は、ラベルに表記されるポイントの説明を読むことができ、そのようなラベルが貼付された商品について購買意欲をさらに増進させられることになる。
【0091】
(3)
キャッシュレジスタ8は、第1バーコードb1及び第2バーコードb2の両方が読み取られた商品については、商品のポイントを第1バーコードb1に含まれる商品情報ではなく第2バーコードb2に含まれるポイント情報に基づいて計上する。これにより、キャッシュレジスタ8では、ポイントの二重付与が防止されている。
【0092】
(4)
図10に示されるレシートに表記される「○○製板チョコレート」は、計量包装値付け装置1による処理を経ていない定貫商品である。このように、レシートには、通常ポイントと第2バーコードb2に含まれるポイント情報により計上されるポイントとが別々に表記されることになる。これにより、商品の購入後においても、買い物客に対して第2バーコード2bによるポイントをアピールすることができる。
【0093】
<変形例>
(1)
上記実施形態では、本発明に係るラベル発行装置は、商品の重量を計量する計量機能を有する計量包装値付け装置1となっているが、必ずしも計量機能を有する必要はない。本発明は、外部から計量情報を取得してラベルを発行することができる装置にも適用可能である。
【0094】
(2)
上記実施形態では、商品情報を含む第1バーコードb1とポイント情報を含む第2バーコードb2とが別々にラベルに表記されているが、図12に示すように、商品情報とポイント情報とが1つのバーコードに含まれていてもよい。
【0095】
図12に示されるバーコードは、26桁の数値から成る。左から1行目の数値がバーコードの左端を示すスタートキャラクタ、左から2〜3行目の数値が優待サービスの対象となることを示すコード、左から4行目の数値が処理区分、左から5行目の数値がチェックプライス、左から6〜11行目の数値が優待サービスの内容となる。また、左から12〜24行目の数値は、第1バーコードb1と同じ構成である。さらに、左から25行目の数値がチェックデジット、左から26行目の数値がバーコードの右端を示すストップキャラクタである。
【0096】
この場合、レジ精算時において、1回のバーコード読み取り作業により商品情報及びポイント情報をキャッシュレジスタ8に登録することができ、レジ担当者の処理に伴う負担が軽減される。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、不定貫商品について、商品の購入者に付与されるポイントを買い物客にアピールし、買い物客の購買意欲を向上させることができるという効果を有し、ラベル発行装置及びキャッシュレジスタとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明に係る計量包装値付け装置の外観図。
【図2】本発明に係る計量包装値付け装置の機能ブロック図。
【図3】商品マスタテーブルの構成を示す図。
【図4】ラベルの一例を示す図。
【図5】第1バーコードの構成を示す図。
【図6】第2バーコードの構成を示す図。
【図7】計量包装値付け装置による一連の処理のフローチャート。
【図8】本発明に係るキャッシュレジスタの外観図。
【図9】本発明に係るキャッシュレジスタの機能ブロック図。
【図10】レシートの一例を示す図。
【図11】キャッシュレジスタにおける一連の精算処理のフローチャート。
【図12】本発明の変形例に係るバーコードの構成を示す図。
【符号の説明】
【0099】
1 計量包装値付け装置
6 ラベル発行部
8 キャッシュレジスタ
13 バーコードリーダ
15 レシート発行部
20 制御部
50 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に貼付するラベルを発行するラベル発行装置であって、
前記商品の計量情報に基づいて、前記商品の購入者に付与されるポイントを決定するポイント決定部と、
前記ポイントを表記したラベルを発行するラベル発行部と、
を備える、ラベル発行装置。
【請求項2】
前記計量情報は、前記商品の重量又は数量に関する情報である、
請求項1に記載のラベル発行装置。
【請求項3】
前記ラベル発行部は、前記ラベルに前記ポイントに関連するメッセージを表記する、
請求項1又は2に記載のラベル発行装置。
【請求項4】
前記ラベル発行部は、前記ラベルに前記商品に関する商品情報を含む第1バーコード及び前記ポイントに関するポイント情報を含む第2バーコードを表記する、
請求項1〜3のいずれかに記載のラベル発行装置。
【請求項5】
前記ラベル発行部は、前記ラベルに前記商品に関する商品情報及び前記ポイントに関するポイント情報を含むバーコードを表記する、
請求項1〜3のいずれかに記載のラベル発行装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のラベル発行装置により発行されるラベルから前記ポイント情報及び前記商品情報を読み取り可能なリーダ部と、
前記ポイント情報及び前記商品情報の両方が読み取られた商品については、前記商品の購入者に付与されるポイントを前記商品情報ではなく前記ポイント情報に基づいて計上するポイント計上部と、
を備える、キャッシュレジスタ。
【請求項7】
前記ポイント情報に基づいて計上されたポイントと前記商品情報に基づいて計上されたポイントとを別々に表記したレシートを発行するレシート発行部、
をさらに備える、請求項6に記載のキャッシュレジスタ。
【請求項1】
商品に貼付するラベルを発行するラベル発行装置であって、
前記商品の計量情報に基づいて、前記商品の購入者に付与されるポイントを決定するポイント決定部と、
前記ポイントを表記したラベルを発行するラベル発行部と、
を備える、ラベル発行装置。
【請求項2】
前記計量情報は、前記商品の重量又は数量に関する情報である、
請求項1に記載のラベル発行装置。
【請求項3】
前記ラベル発行部は、前記ラベルに前記ポイントに関連するメッセージを表記する、
請求項1又は2に記載のラベル発行装置。
【請求項4】
前記ラベル発行部は、前記ラベルに前記商品に関する商品情報を含む第1バーコード及び前記ポイントに関するポイント情報を含む第2バーコードを表記する、
請求項1〜3のいずれかに記載のラベル発行装置。
【請求項5】
前記ラベル発行部は、前記ラベルに前記商品に関する商品情報及び前記ポイントに関するポイント情報を含むバーコードを表記する、
請求項1〜3のいずれかに記載のラベル発行装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のラベル発行装置により発行されるラベルから前記ポイント情報及び前記商品情報を読み取り可能なリーダ部と、
前記ポイント情報及び前記商品情報の両方が読み取られた商品については、前記商品の購入者に付与されるポイントを前記商品情報ではなく前記ポイント情報に基づいて計上するポイント計上部と、
を備える、キャッシュレジスタ。
【請求項7】
前記ポイント情報に基づいて計上されたポイントと前記商品情報に基づいて計上されたポイントとを別々に表記したレシートを発行するレシート発行部、
をさらに備える、請求項6に記載のキャッシュレジスタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−50921(P2007−50921A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238589(P2005−238589)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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