説明

ラベル

【課題】商品情報と告知情報とをラベルの表裏に分けて印刷されたラベルを提供する。
【解決手段】商品から離脱可能なラベルであって、ラベルには、商品に貼付されたときに表面となる一面に商品情報が印刷され、他面に告知情報が印刷される。商品情報は、商品の名称、容量、製造者名、販売者名などであり、告知情報は告知しようとするメッセージや広告である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に貼付され商品情報が印刷されるラベルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、飲料や調味料のような商品の容器(瓶、缶、プラスチックボトル等)では、商品に貼付するラベルの意匠を商品の供給者ではなく商品の購入者に作製させるサービスが知られている。この種のサービスは、たとえば、1ロットの商品(たとえば、ワインの1樽)を購入した購入者にオリジナルラベルを作製する権利を与えるというものである。この種のラベルは、1ロットの商品を買い取る購入者のためにのみ作製される。
【0003】
あるいはまた、販売に必要な最小限の情報(商品名、材料、製造者、販売者など)を表示するラベルのみが貼付された商品を供給者が作製し、この商品に貼付するラベルを小売店において作製可能とすることによって、小売店から商品を購入する消費者が様々なメッセージを書き込んだラベルを商品に貼付できるようにした販売方法も提案されている(たとえば、特許文献1参照)。上述した購入者や消費者は、商品のラベルを利用する利用者であって、利用者がラベルに表記する意匠やメッセージは利用者が他者に告知する告知情報になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−326060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、商品に貼付されるラベルには、商品の供給者が商品情報を記載したものと、利用者による告知情報を記載したものとが知られているが、供給者による商品情報と利用者による告知情報とを1枚のラベルに記載したものは知られていない。
【0006】
また、特許文献1に記載されたラベルであれば、ラベルの一面に商品情報と告知情報とを並記することが考えられるが、小売店においてプリンタを用いてラベルを印刷するか手書きでラベルに書き込むものであるから、印刷会社で印刷するほどには美麗に仕上げることができない。さらには、1枚のラベルの一面に商品情報と告知情報とを並記すると、商品情報と告知情報とを記載する面積がどちらも小さくなり、結果的に商品情報と告知情報との情報量が減るという問題が生じる上に、商品情報に隣接して告知情報が表記されると、商品情報の意匠を損なうことになる。
【0007】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、商品情報と告知情報とをラベルの表裏に分けて表記し、しかもともに印刷会社で印刷することにより美麗に仕上げることを可能にしたラベルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した目的を達成するために、商品に貼付されかつ商品から離脱可能なラベルであって、商品への貼付時に表面となる一面に商品に関する商品情報が印刷され他面に利用者による告知情報が印刷されていることを特徴とする。
【0009】
商品の容器に貼付され一部の剥離により容易に剥がすことができるものを用いることができる。
【0010】
また、商品から剥がされる薄厚のフィルムに貼付されていてもよい。
【0011】
あるいは、商品の容器の外側に重ねられミシン目に沿って破り取ることが可能な樹脂フィルムからなるものでもよい。
【0012】
あるいはまた、商品の外周に巻き付けられる紙からなるものでもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の構成によれば、商品から離脱可能なラベルの表裏のうち商品への貼付時に表面となる一面に商品情報を印刷し他面には告知情報を印刷するので、商品の購入時には商品情報のみを見ることができ、商品の購入後に商品からラベルを分離すれば告知情報を見ることができるようになる。つまり、ラベルの両面ともに印刷会社によって印刷された美麗なものを提供することができるという利点がある。また、ラベルの表面の全面を商品情報に用いているから、供給者が用意した商品情報の意匠を損なうことがなく、しかも告知情報はラベルの裏面の全面を利用して提示できるから、告知情報の情報量を多くすることができるという利点がある。さらには、告知情報を見るためにはラベルを商品から離脱させなければならないから、商品が容器入りであるとすれば、容器からラベルを離脱させる動機付けができる。とくに、最近では、容器のリサイクルのために、PETボトルにおいてはラベルを剥がして回収することを義務付けている自治体が多く、またガラス瓶においてもラベルを剥がすことを推奨する自治体があるから、ラベルを剥がすことを動機付けることにより、分別回収を促進することができるという効果もある。
【0014】
商品から離脱させる構成としては、商品の容器に貼付され一部の剥離により容易に剥がすことができるものと、商品から剥がされる薄厚のフィルムに貼付されているものと、商品の容器の外側に重ねられミシン目に沿って破り取ることが可能な樹脂フィルムからなるものと、商品の外周に巻き付けられる紙からなるものとのいずれかを採用することができる。これらの構成のいずれかを採用することにより、商品の購入時には商品情報のみを見ることができ、商品の購入後に商品からラベルを離脱させれば告知情報を見ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ラベルを貼付した商品の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に説明する実施形態は、商品に貼付されかつ商品から離脱可能なラベルに印刷することが前提であって、この種のラベルには以下の形態のものが含まれる。基本的には、酒類・清涼飲料等の各種飲料、食品などのガラス瓶、金属缶、プラスチック容器に貼付されるラベルであって、周囲の一部を爪先などで剥離させると比較的容易に剥がすことのできるラベルを想定している。ただし、いわゆるシュリンクラベルやストレッチラベルと称する薄厚のフィルムにラベルを貼付した形態のものであってもよい。この種のラベルは、商品からフィルムを剥がすとラベルも同時に離脱させることができる。また、PETボトルにおいて採用されている形態であって、容器の外側に重ねられミシン目に沿って破り取ることが可能な樹脂フィルムをラベルとして用いてもよい。あるいはまた、缶詰の缶のように、缶の外周に巻き付けられる紙のラベルであっても本発明の技術思想を適用可能である。
【0017】
また、本実施形態では、商品としてビール、ワイン、日本酒、ウイスキーなどの酒類、茶、炭酸飲料、乳製飲料などの各種飲料、粉末コーヒー、酢、醤油などの容器に入った各種商品を想定している。ラベルの表裏のうち容器に貼付した状態で表面になる面には商品の名称、容量、製造者名、販売者名などの商品情報が印刷される。また、本発明はラベルの裏面を商品の製造者や販売者とは別の利用者による告知情報の記載に利用することを前提にしており、告知情報としては利用者が告知しようとするメッセージや広告を記載することが可能になっている。
【0018】
商品の購買者は、商品の購入時にはラベルに印刷された商品情報のみを見ることができ、ラベルを商品から離脱させて裏面を見ることによって告知情報を見ることができる。図1に商品の一例を示す。図示例では、容器であるビンBtに、剥離可能なラベルLbを貼着した例を示している。
【0019】
告知情報を印刷したラベルLbを貼付しているビンBtは、通常は不特定多数の人が購入することを想定しているから、告知情報も不特定多数の人が見ることになる。つまり、利用者は不特定多数の人が見ることを想定した内容の告知情報を記載しなければならない。言い換えると、不特定多数の人が見る際に不適切と考えられる告知情報をラベルに印刷しないように、告知情報の内容については人手によって審査する必要がある。
【0020】
以下では、ラベルの一面に商品情報を印刷し裏面に告知情報を印刷するために用いるラベルの作製支援システムについて説明する。ラベルの作製支援システムは、容器に貼付するラベルを印刷する印刷会社あるいは印刷会社に印刷を発注する企画会社が用いることを想定している。本実施形態では、ラベルの作製支援システムを、図2に示すように、コンピュータネットワークとしてのインターネットNTに接続されたコンピュータサーバ1と、コンピュータサーバ1で取得した情報を用いてラベルの生産を管理する管理用コンピュータ2とを用いて構成している。コンピュータサーバ1は、商品の供給者(たとえば、酒造会社や食品会社など)が管理している端末装置3と、利用者である一般消費者が操作する端末装置4との間でデータ通信が可能になっている。コンピュータサーバ1と端末装置3とはイントラネットを構築しており、授受するデータが外部に漏洩しないように暗号化されている。
【0021】
端末装置3は、印刷会社に対してラベルの印刷を発注する際に用いるとともに、印刷会社から後述するラベルの印刷内容を通知する際に用いられる。商品の供給者は商品情報を印刷したラベルの作製を印刷会社に依頼するのであって、ラベルの印刷を発注する際には、少なくともラベルの数量と納期と商品の発売予定日とを通知する。コンピュータサーバ1には端末装置3との間でデータ通信を行う第1の通信手段11を備え、第1の通信手段11では、端末装置3から取得した数量、納期、発売予定日を管理用コンピュータ2に設けた第1の生産管理手段21に記憶させる。
【0022】
ラベルの意匠については、端末装置3を通して電子データとして転送することが可能であり、また、端末装置3を通さずに見本の実物を印刷会社に引き渡すことが可能である。数量、納期、発売予定日についても商品の供給者から印刷会社に口頭やファクシミリによって通知してもよい。商品の供給者から与えられる種々のデータが電子化されていない場合、第1の生産管理手段21に手作業でデータを入力する。このデータにはラベルの数量、納期、商品の発売予定日のほか、ラベルの意匠も含まれる。
【0023】
印刷会社では、第1の生産管理手段21に必要なデータが記憶されると、ラベルのうち商品に貼付したときに表面となる一面の作製を開始する。印刷が可能になると試作品のラベルを作製して商品の供給者に送付し、供給者では必要に応じて修正箇所を指示する。この作業は必要に応じて複数回繰り返され、修正箇所がなくなれば製品としてのラベルの印刷が開始される。第1の生産管理手段21では数量および納期を管理しており、ラベルの意匠に修正箇所がなくなると、必要数を納期までに印刷できるように日程計画を作成して出力する。日程計画の出力形態としては、ディスプレイ装置の画面に表示する形態と、プリンタによって紙に印刷する形態と、ラベルを印刷する印刷装置を直接制御する形態とがあり、これらの形態は単独または組み合わせることが可能である。
【0024】
ところで、ラベルのうち商品に貼付したときに裏面となる一面(糊付け面)には、端末装置4を操作する利用者が記載を要求した告知情報が印刷される。コンピュータサーバ1は、端末装置4との間でデータ通信が可能な第2の通信手段12を備える。第2の通信手段12は、管理用コンピュータ2に設けた図案作成手段26で作成可能な様々な図案を端末装置4に提示する機能を有し、端末装置4において利用者が所望の図案を作成すると、当該図案を管理用コンピュータ2に設けた第2の生産管理手段22に記憶させる。
【0025】
さらに詳しく説明すると、図案作成手段26は、パーソナルコンピュータ用に提供されているラベル作製用のアプリケーションプログラムと同程度の機能を有したアプリケーションプログラムと、ラベルの図案を作成する際に用いることができる各種部品とを有しており、端末装置4に設けたディスプレイ装置の画面上で、図形や文字を組み合わせてラベルの図案を簡単に作成することができるようにしてある。
【0026】
図案作成手段26の処理は簡略化してもよい。たとえば、あらかじめ用意された数種類の図案から所望の図案を利用者に選択させ、当該図案について制限された文字数の文字を入力可能にする構成としてもよい。この場合の動作例を図3に示す。図3(a)は端末装置4に付設されたディスプレイ装置の画面に複数個(図示例では6個)の図案P1〜P6が配列されている。各図案P1〜P6はサムネールの形で表示されており、マウスで所望の図案P1〜P6をクリックすることにより選択し、さらにダブルクリックすることで図案P1〜P6が拡大表示される。この画面の右下には「戻る」釦B1と「確定」釦B2とが表示され、「確定」釦B1のクリックにより、選択中の図案P1〜P6に決定される。なお、「戻る」釦B1は図示していない前の画面に戻るためのものである。
【0027】
図案P1〜P6が確定すると、図3(b)のように、文字をフィールドF1に入力することが可能になる。文字はチェックボックスC1,C2にチェックを入れることで、横書きと縦書きとの選択が可能であり、また「書式」釦B3をクリックすれば、文字の大きさ、色、書体などを指定することが可能になる。この画面の右下には「戻る」釦B4と「確認」釦B5とが設けられ、「確認」釦B5をクリックすれば、図3(c)の画面に進み、選択した図案P1〜P6に文字を入れた状態の告知情報のイメージImを確認することができるようになる。「戻る」釦B4は図3(a)の画面に戻す場合にクリックする。
【0028】
図3(c)の画面は確認のみを行う画面であり、画面の右下に「戻る」釦B6と「進む」釦B7とが付設されているから、修正が必要であれば「戻る」釦B6によって図3(b)の画面に戻り、修正が必要なければ「進む」釦B7によって図3(d)の画面に移行する。
【0029】
図3(d)の画面は、印刷する数量と希望納期とを指示する画面であって、それぞれの入力用のフィールドF2,F3に適宜の数値を入力することにより、数量と希望納期とを指定することができる。フィールドF2に入力可能な数量は、たとえば100枚単位あるいは1000枚単位での入力のみが可能になっている。また、希望納期は省略可能になっている。図3(d)の画面の右下には「戻る」釦B8と「確認」釦B9とが付設され、「戻る」釦B8をクリックすれば図3(c)の画面に戻り、「確認」釦B9をクリックすれば、図3(e)の画面に移行する。
【0030】
図3(e)の画面は確認用の画面であって、図3(a)の画面で選択した図案P1〜P6に図3(b)の画面で入力した文字を配置した告知情報のイメージImと、図3(d)の画面で指定した数量Qaおよび希望納期Qbと、見積金額Qcとが表示される。図3(e)の画面の右下には「キャンセル」釦B10と「送信」釦B11とが表示されているから、入力をし直す場合には「キャンセル」釦B10をクリックし、表示された内容でラベルの印刷を中網する場合には「送信」釦B11をクリックする。
【0031】
「送信」釦B11がクリックされたときには、図3(e)の画面に表示された内容が管理用コンピュータ2の第2の生産管理手段22に転送されるのである。なお、とくに説明していないが、図3(e)の画面には利用者の氏名、住所、電子メールアドレス等の個人情報も確認のために表示され、個人情報も管理用コンピュータ2に転送される。なお、端末器4の操作が困難な利用者が当該システムを利用する場合には、はがき、ファクシミリ、電話などによって印刷会社に連絡することにより、印刷会社において入力の代行を行ってもよい。
【0032】
ところで、商品情報を提示するラベルを流用して告知情報も記載するから、告知情報を印刷するラベルの数量は商品情報を印刷するラベルの数量の範囲内でなければならない。また、告知情報の内容によっては告知する時節が重要になる場合もある。したがって、告知情報についても数量だけではなく希望納期を指定することが可能になっている。ただし、利用者が指定する希望納期は、告知情報を他人に見せようとする時点であるから、商品の販売予定日に相当する。一方、印刷会社における納期は、当該ラベルを商品の供給者に納める納期であるから、利用者が指定する希望納期よりも前に設定しなければならない。そこで、利用者が指定した希望納期を第1の生産管理手段21に格納された発売予定日に照合し、利用者が指定した希望納期を含む規定の許容期間内である発売予定日であるラベルを抽出し、当該ラベルについて第1の生産管理手段21に格納されている納期を実際の納期として第2の生産管理手段22に記憶させる。告知情報を印刷する数量および納期の判断は、管理用コンピュータ2に設けた受注手段23において行う。
【0033】
受注手段23では、告知情報を印刷するラベルの数量および納期の判断のほか、告知情報として書き込まれる文字が不適格ではないことを判断する機能も備える。この判断は、簡易的なものであって、あらかじめ告知情報として適切ではないと考えられる語彙を予約語として登録しておき、利用者が入力された文字に予約語が含まれるときには、利用者に修正するように促すようにしてある。数量および希望納期についても同様である。ただし、受注手段23での判断は簡易のものであり、告知情報の印刷を受注するか否かの最終判断は人手によって行う。
【0034】
上述の例では、利用者が告知情報をラベルに印刷する希望納期を指定している場合を想定しているが、告知情報の内容によっては利用者が希望納期をとくに指定しない場合も考えられる。希望納期が指定されなければ印刷が遅れて告知情報が陳腐化するおそれがある。そこで、第2の生産計画手段22には、納期が利用者により指定されていないときに、受注日に応じて納期を自動的に設定する納期設定部22aが設けられている。納期設定部22aでは、利用者からの依頼の受注日を考慮し、たとえば、受注日を含む月の次月末などを利用者が依頼した納期とする。利用者が希望納期を指定しない場合における納期設定部22aによる納期の設定方法は上述の方法に限らず、適宜に設定することが可能である。
【0035】
上述のように、告知情報を印刷するラベルの数量と納期とが決まると、第2の生産管理手段22では告知情報を印刷するための日程計画を作成する。日程計画の出力形態は第1の生産管理手段21と同様である。なお、告知情報をラベルに印刷することはインターネットNTを通して周知させるだけではなく、様々なメディアを用いて利用者に周知させればよく、インターネットNTを通して告知情報を集めることにより様々な内容の告知情報を迅速に集めることができる。しかも、告知情報を電子データの形で収集するから版下の作製が不要であり、告知情報に関する印刷作業が容易になる。
【0036】
ここで、告知情報を印刷するラベルが決まると当該商品の発売予定日が決まるから発売予定日を利用者に対する納期とする。利用者に対する納期が決まると、管理用コンピュータ2に設けた通知手段24では、コンピュータサーバ1の第2の通信手段12を通して、商品の発売予定日(納期)を端末装置4に通知する。なお、利用者に対しては、告知情報を印刷した商品の発売予定日が、利用者の指定する希望納期に対して上述した規定の許容期間の範囲で商品の発売日がずれる可能性があることを通知しておくことが必要である。
【0037】
上述した第1の生産管理手段21と第2の生産管理手段22とは、ラベルを印刷する印刷装置の能力に応じた日程計画を作成するから、ラベルの数量と納期との関係によっては、日程計画を作成することができない場合もある。日程計画の作成が不可能であるときには、端末装置3,4に通知し、数量や納期の調整を図る。また、商品情報を印刷するラベルの数量範囲内であれば、複数の利用者からの告知情報を印刷することもできる。
【0038】
ところで、上述したように商品の供給者と利用者との双方からラベルの印刷を受注するから、両者に対して印刷の費用を請求する必要がある。また、商品情報を印刷するラベルの数量の範囲内で告知情報をラベルに印刷するのであって、商品情報を印刷するラベルの枚数のほうが告知情報を印刷するラベルの枚数よりも多く、商品情報をラベルに印刷する時間のほうが告知情報を印刷する時間よりも長くなる。また、商品情報を印刷する際には試作品を作製し商品の供給者と打ち合わせを行う必要があり、告知情報については試作品を作製する必要がないから、供給者からラベルの印刷の受注を受けた後に納品するまでの時間は、利用者から受注を受けた後にラベルの印刷が完了するまでの時間に比較して大幅に長くなる。
【0039】
管理用コンピュータ2には、請求書を発行するための請求手段25を設けてある。供給者からラベルの印刷を受注したときには、第1の生産管理手段21において、ただちに印刷作業を開始するように日程計画を作成し、請求手段25では、完成品の納品時に請求書を発行する。一方、利用者から告知情報の印刷を受注したときには、請求手段25は、商品の発売予定日(納期)を利用者に通知する際に請求書を発行する。利用者からの受注に対して請求書を発行することができるようになったときには、受注した旨と請求金額とを電子メールによって利用者に通知する。また、利用者に対しては請求書を発行しても印刷作業を開始せず、入金が確認された後に告知情報の印刷を開始する。したがって、第2の生産管理手段22では、商品情報を印刷したラベルを商品の供給者に納品する納期から逆算して、告知情報の印刷開始の最終期限を設定しておき、請求手段25により利用者に請求書を発行する際に、当該請求書において入金の最終期限を通知する。
【0040】
第2の生産管理手段22は、請求手段25が利用者に発行した請求書に対して、利用者からの入金を確認できたときには、告知情報をラベルに印刷する作業を開始するように指示する。ここで、利用者が操作する端末装置4と管理用コンピュータ2とは、インターネットNTを通してデータを授受可能であるから、利用者が電子マネーやクレジットカードを用いて入金する場合には、告知情報の印刷作業を迅速に開始することができる。
【0041】
なお、第2の生産管理手段22では、告知情報の印刷を依頼する利用者が既存の得意先や公的機関である場合には、上述の入金を待たずに告知情報をラベルに印刷する作業を開始するように、手順の変更が可能になっている。
【符号の説明】
【0042】
Bt 容器
Lb ラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に貼付されかつ商品から離脱可能なラベルであって、商品への貼付時に表面となる一面に商品に関する商品情報が印刷され他面に利用者による告知情報が印刷されていることを特徴とするラベル。
【請求項2】
前記商品の容器に貼付され一部の剥離により容易に剥がすことができることを特徴とする請求項1記載のラベル。
【請求項3】
前記商品から剥がされる薄厚のフィルムに貼付されていることを特徴とする請求項1記載のラベル。
【請求項4】
前記商品の容器の外側に重ねられミシン目に沿って破り取ることが可能な樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項1記載のラベル。
【請求項5】
前記商品の外周に巻き付けられる紙からなることを特徴とする請求項1記載のラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−217285(P2009−217285A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−136289(P2009−136289)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【分割の表示】特願2006−64870(P2006−64870)の分割
【原出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(591241512)寿精版印刷株式会社 (26)
【Fターム(参考)】