説明

ランチビオティクスで眼乾燥症を処置する方法

デュラマイシンのようなランチビオティクスでの眼乾燥症疾患の処置が、このような処置を実施するために有用な薬学的処方物とともに記載される。上記化合物は局所的に投与され得る。この局所投与は、代表的には、液体の小滴、液体洗浄液、ゲル、軟膏、スプレーおよびリポソームからなる群から選択されるキャリヤビヒクルによる。あるいは、上記局所投与は、ポンプ−カテーテルシステム、連続的または選択的放出デバイスおよびコンタクトレンズからなる群から選択されるデバイスによる、眼の表面への上記化合物の注入を含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
Luis Molina博士
(関連出願)
本出願は、2002年10月18日に出願された米国仮特許出願第60/419,639号の利益を主張し、その開示は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、眼乾燥症疾患を処置する方法、およびこのような方法に有用な薬学的処方物に関する。
【背景技術】
【0003】
眼乾燥症疾患は、涙生成における減少、または涙膜蒸発の増加によって、それらを生じる眼の表面の疾患とともに特徴付けられる角膜の前の涙膜の異常に対する一般的用語である。眼乾燥症疾患の種々の原因が知られ、そして約38百万人の米国人が、特定タイプ眼乾燥症疾患で影響されている。
【0004】
Yerxaによる米国特許第6,277,855号は、ニコチン酸アセチルコリンレセプターアゴニストでの眼乾燥症疾患を処置する方法を記載している。
【0005】
Yerxaらによる米国特許第5,900,407号は、ウリジン三リン酸および関連化合物での眼乾燥症疾患を処置する方法を記載している。
【0006】
Molinaらによる米国特許第5,716,931号は、デュラマイシンのようなランチビオティクスでの保持された肺分泌物を処理する方法を記載している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明の第1の局面は、被験体における眼乾燥症疾患を処置する方法であって、このような処置を必要とする被験体に、デュラマイシンのようなランチビオティクス(lantibiotics)を、その眼乾燥症疾患を処置するために有効な量で投与する工程を包含する。代表的には、このランチビオティクスは、局所的または全身的に、そして薬学的に受容可能なキャリヤ中で投与される。
【0008】
本発明のさらなる局面は、本明細書に記載されるような眼乾燥症疾患を処置するための医薬の調製のための、本明細書に記載されるようなランチビオティクスの使用である。
【0009】
本発明のなおさらなる局面は、本明細書に記載されるような薬学的に受容可能なキャリヤ中の本明細書に記載されるようなデュラマイシンのようなランチビオティクスを含むか、からなるか、または、から本質的になる本明細書に記載されるような眼乾燥症疾患を処置するための薬学的組成物である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の方法によって処置され得る被験体は、薬用目的のためのヒト被験体、および獣医学または薬物開発目的のための動物被験体(例えば、イヌ、ネコ、ラット、ウマ)、特に哺乳動物被験体の両方を含む。
【0011】
任意のタイプの眼乾燥症疾患が、本発明の方法および組成物によって処置され得、制限されずに、乾性角結膜炎(KCS)、年齢関連眼乾燥症、スティーヴンズ‐ジョンソン症候群、シェーグレン症候群、眼瘢痕類天疱瘡、眼瞼炎、ライリー‐デイ症候群、および先天性無涙症を含む。眼乾燥症疾患はまた、栄養障害または欠損(ビタミンを含む)、薬学的副作用、眼ストレスおよび腺および組織破壊、スモッグ、煙、過度の乾燥空気、空中の粒子への環境的暴露、自己免疫およびその他の免疫欠陥障害、ならびにまばたきできない意識障害患者が原因であり得る。
【0012】
本出願人は、本明細書中に引用されるすべての特許文献が、それらの全体が参考として本明細書中に援用されることを特に意図している。
【0013】
本発明を実施するために用いられ得るランチビオティクスは、制限されずに、デュラマイシン、ナイシン、ズブチリシン(Grossら、Z.Physiol.Chem.、354、810(1973))、エピデルミン(Schnellら、Nature、333、276(1988))、Pep5(Sahl、J.Bacteriol.、162、833(1985))、ガリデルミン(Kellnerら、Eur.J.Biochem.177、53(1988))、メルサシディン、アクタガルディン(Kettenringら、J.Antibiotics、53、1082(1990))、シンナマイシン(Kesslerら、Helv.Chim.Acta、71、1924(1988))、デュラマイシン、およびアンコベニン(Wakamiyaら、Tetrahedron Lett.26、665(1985))を含む。このランチビオティクスは、天然に存在するか、または遺伝子操作技法によって産生され得る。このような化合物は公知であり、そして公知の手順によって作製され得るか、またはそれらの種々の改変体は、当業者に明らかである。
【0014】
デュラマイシンの構造は公知である。例えば、Hayashiら、J.Antibiotics、43、1421(1990)を参照のこと。デュラマイシンは、Sigma Chemical Co.(St.Louis、Mo.、USA)からカタログ番号D3168として入手可能であるか、または公知の技法により、Streptoverticillium cinnamoneum subsp.azacolutum(NRRL B−1699)(USDA Agricultural Research Service、Peoria、III、USA)から公知の技法に従って(例えば、Hayashiら、前述、Pridhamら、Phytopathology 46、575〜581(1956);Shotwellら、J.Am.Chem.Soc.80、3912(1958);S.Nakamuraら、Biochem.23、385(1984)を参照のこと)産生され得る。
【0015】
本明細書に開示される活性化合物は、上記に記載のように、それらの薬学的に受容可能な塩の形態で調製され得る。薬学的に受容可能な塩類は、親化合物の所望の生物学的活性を保持し、そして所望されない毒性学影響を与えない塩類である。このような塩類の例は、(a)無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸などと形成される酸付加塩;および、例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、クエン酸、マレイン酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パルミチン酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ポリガラクチュロン酸などのような有機酸と形成される塩;(b)塩素、臭素、およびヨウ素のような元素アニオンから形成される塩、ならびに(c)アンモニウム塩、ナトリウムおよびカリウムのようなアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類金属塩、塩基由来の塩、ならびにジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカミンのような有機塩基との塩である。
【0016】
本明細書に記載される活性薬剤は、Yorxaによる米国特許第6,277,855号、またはYorxaらによる米国特許第5,900,407号に記載のような、眼乾燥症疾患の処置のために記載されている異なる活性薬剤と同様の様式で投与され得る。
【0017】
本明細書に開示される活性化合物は、局所または全身投与され得る。局所投与には、この活性化合物は、任意の適切な手段によって患者の眼に投与されるが、好ましくは、滴、スプレーまたはゲルの形態にある活性化合物の液体またはゲル懸濁物によって投与される。あるいは、これら活性化合物は、リポソームを経由して眼に付与され得る。さらに、これら活性化合物は、ポンプ−カテーテルシステムを経由して涙膜中に注入され得る。本発明の別の実施形態は、連続的または選択的放出デバイス内、例えば、制限されずに、Ocusert.TM.System(Alza Corp.、Palo Alto、Calif.)で採用されているようなメンブレン、に含まれる活性化合物を含む。さらなる実施形態として、この活性化合物は、眼の上に配置されるコンタクトレンズ内か、それに保持されるか、または付着されて含まれ得る。本発明の別の実施形態は、眼の表面に付与され得るスワブまたはスポンジ内に含まれる活性化合物を含む。本発明の別の実施形態は、眼の表面に付与され得る液体スプレー内に含まれる活性化合物を含む。
【0018】
活性化合物を含む局所溶液は、眼科分野の当業者が従来の基準を用いて選択し得るような生理学的に適合するビヒクルを含み得る。これらビヒクルは、公知の眼科ビヒクルから選択され得、制限されずに、生理食塩水溶液、ポリエチレングリコールのような水ポリエーテル、ポリビニルアルコールおよびポビドンのようなポリビニル類,メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなセルロース誘導体、鉱油および白色ワセリンのような石油誘導体、ラノリンのような動物脂肪、カルボキシポリメチレンゲルのようなアクリル酸のポリマー、ピーナッツ油のような植物脂肪、およびデキストランのような多糖類、およびヒアルロン酸ナトリウムのようなグリコサミノグリカン類、ならびに塩化ナトリウムおよび塩化カリウムのような塩を含む。
【0019】
上記に記載の投与の局所的方法に加え、種々の方法を用いて、眼に、本発明の活性化合物を全身投与し得る。本明細書で用いられるとき、用語「全身的」は、皮下注入;静脈内、筋肉内、鼻内注入;注入;吸入、経皮投与、経口投与;および手術内滴下を含む。
【0020】
1つの全身的方法は、被験体が吸入する、活性化合物を含む呼吸できる粒子のエアロゾル懸濁物を含む。この活性化合物は、肺を経由して血流中に吸収され、そして次に薬学的に有効な量で涙腺と接触する。この呼吸可能な粒子は、液体または固体であり得、粒子サイズは、吸入に際し、口および咽頭を通過するに十分小さく;一般に、粒子は約1〜10ミクロンの範囲であり、より好ましくは1〜5μのサイズが呼吸可能であると考えられる。
【0021】
被験体の眼に活性化合物を全身的に投与する別の方法は、液体処方物の眼の液滴または眼の洗浄液または鼻の液滴の形態にある液体/液体懸濁物を投与すること、または被験体が吸入する呼吸可能な粒子の鼻スプレーを含み得る。鼻スプレーまたは鼻または眼の液滴を生成するための活性化合物の液体の薬学的組成物は、活性化合物を、滅菌した発熱物質フリーの水または滅菌生理食塩水のような適切なビヒクルと、当業者に公知の技法によって組み合わせることにより調製され得る。
【0022】
活性化合物の全身的投与のその他の方法は、経口投与を含み、そこでは、活性化合物を含む薬学的組成物は、錠剤、トローチ剤、水または油性懸濁物、粘性ゲル、咀嚼可能なガム、分散可能な粉末または顆粒、エマルジョン、ハードまたはソフトカプセル、またはシロップもしくはエリキシルの形態である。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適切である非毒性の薬学的に受容可能な賦形剤との混合物で含む。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムのような不活性希釈剤;顆粒化剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチ、またはアルギン酸;結合剤、例えば、スターチ、ゼラチンまたはアラビアゴム;および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。これら錠剤はコートされないか、またはそれらは、公知の技法によってコートされ得、胃腸管中の分解および吸収を遅らせ、そしてそれによって長期間に亘る持続作用を提供する。例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートのような時間遅延材料が採用され得る。経口使用のための処方物はまた、ハードゼラチンカプセルとして提示され得、ここで、活性成分は、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンである不活性固形希釈剤と混合され、あるいはソフトゼラチンカプセルとして提示され得、ここで活性成分は、水、または、例えば、ピーナッツ油、液体パラフィンまたはオリーブ油である油媒体と混合される。経口使用のための処方物はまた、活性成分をガム中に活性成分が咀嚼に際しゆっくり放出されるように包埋することによって、咀嚼可能なガムとして提示され得る。
【0023】
被験体の眼への活性化合物の全身的投与のさらなる手段は、治療的に有効な量の化合物が、全身吸収および循環を経由して眼に到達するような活性化合物の坐剤形態を含み得る。
【0024】
活性化合物の全身的投与のさらなる手段は、治療的に有効な量の活性化合物のゲル、クリーム、または液体懸濁物形態の直接手術内滴下を含む。
【0025】
注射および注入のような全身的投与のさらなる手段には、薬学的処方物は滅菌媒体中で調製され得る。この活性成分は、用いられるビヒクルおよび濃度に依存して、ビヒクル中に懸濁または溶解され得る。局所麻酔剤、保存剤および緩衝化剤のようなアジュバントもまた、ビビクル中に溶解され得る。この滅菌され注射可能な調製物は、非毒性の受容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌され注射可能な溶液または懸濁物であり得る。採用され得る受容可能なビヒクルおよび溶媒の中には、滅菌水、生理食塩水溶液、またはリンゲル溶液がある。
【0026】
経口使用には、水性懸濁物が、分散剤または湿潤剤、懸濁剤、1つ以上の保存剤、およびその他の賦形剤での分散可能な粉末および顆粒への水の添加により調製される。懸濁剤は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロースおよびアルギン酸ナトリウムを含む。分散剤または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、アリレンオキシドの脂肪酸との縮合産物、エチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合産物、エチレンオキシドの脂肪酸およびヘキシトールからの部分エステルとの縮合産物、およびエチレンオキシドの脂肪酸およびヘキシトール無水物からの部分エステルとの縮合産物を含む。保存剤は、例えば、エチル、およびn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエートを含む。その他の賦形剤は、甘味剤(例えば、スクロース、サッカリン)、芳香剤および着色剤を含む。当業者は、上記の一般的記載によって包含される多くの特定の賦形剤および湿潤剤を認識する。
【0027】
直腸投与には、坐剤の形態の組成物が、活性成分を、通常温度では固体であるが、直腸温度では液体であり、従って、直腸で溶解してこの化合物を放出する適切な非刺激性賦形剤と混合することにより調製され得る。このような賦形剤は、ココアバターおよびポリエチレングリコールを含む。
【0028】
ランチビオティクスの適切な投薬量は、特定のランチビオティクス、被験体の状態、投与の経路などに因子に依存するが、公知の技法に従って決定され得る。例えば、局所投与には、この投薬量は、キャリヤ1ミリリットルあたり、0.1、1または10ナノグラムのランチビオティクスから、キャリヤの1ミリリットルあたり10または20ミリグラムまでのランチビオティクス、またはそれ以上であり得る。
【0029】
本発明の組成物は、Yerxaによる米国特許第6,277,855号に記載のようなニコチン酸アセチルコリンレセプターアゴニスト、およびYerxaらによる米国特許第5,900,407号に記載のようなウリジン三リン酸のような1つ以上のさらなる活性薬剤を含み得る。
【実施例】
【0030】
(実施例1)
(デュラマイシンでの眼乾燥症疾患の局所的処置)
薬学的処方物が調製され、キャリヤとして滅菌された発熱物質フリーの生理学的食塩水溶液からなり、そして10ナノグラム〜1ミリグラムのデュロマイシンを活性薬剤として含む。眼乾燥症疾患を患う成人ヒト被験体に、眼乾燥症疾患の症状を軽減するために各眼に数滴の上記薬学的組成物を投与する。投与は、被験体によるさらなる軽減が所望されるとき、または眼乾燥症疾患の症状の軽減を継続するために繰り返される。
【0031】
(実施例2)
(アルビノウサギにおけるデュラマイシンの局所的投与)
New Zealand(アルビノ)ウサギは、デュラマイシンの作用を試験するために用いた実験モデルであった。4匹の動物を、各処方物に含めた:デュラマイシンは、6〜7の間のpHで生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム)中0.5mg/mlで処方物中で用い、そして0.9%塩化ナトリウムと、および6〜7の間のpHの0.9%塩化ナトリウムと比較した。動物を、各々がコンピューター制御されたプログラムによる、ランダムに4匹の動物の3群に割り当てた。
【0032】
アリコート(1×50マイクロリットル)は、マイクロピペットを用いて右眼中に投与され、その一方、左の眼は処置されないままであった。サンプリングは、滴下前は15秒の一定間隔で、そして滴下後は15、30、60、120、および180分に実施した。涙分泌物は、処置された眼について、シルマーストリップ(Schirmer strip)を用いて回収および測定した。
【0033】
15秒間のシルマーストリップ上への涙移動として測定された涙分泌物は、ミリメートル(mm)およびベースライン値のパーセント(%)で表した。このベースライン値の%は、個々の%の平均とした。Tmaxは、最大平均値が得られる値であり、そして分(min)で表す。
【0034】
平均AUC0−180分値(ベースラインから180分までの曲線の下の面積)は、台形規則を用いて算出された個々のAUC0−180分値の平均であり、そしてmm×分および%×分で表される。
【0035】
実験の結果は、以下の表1に要約される。Tmaxは、デュラマイシンについて、およびビヒクルについては滴下の30分後に、そして生理食塩水については時間ゼロで得た。ベースライン値(n=12)は3.1±1.4mmであった。生理食塩水処置と比較して、ビヒクルは、mmおよび%のAUC0−180分値を基にそれぞれ1.33および2.43倍、そしてmmおよび%の最大値を基にそれぞれ1.29および2.05倍、わずかに涙分泌を増加した。デュラマイシンは、mmおよび%のAUC0−180分値を基にそれぞれ1.92および3.56倍、そしてmmおよび%の最大値を基にそれぞれ2.47および4.59倍、明確に涙分泌を増加した。
【0036】
先行する記載は本発明の例示であり、そしてその制限として解釈されるべきではない。本発明は、添付の請求項によって規定され、請求項の等価物がそれに含まれる。
【0037】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼乾燥症疾患を処置する方法であって、このような処置を必要とする被験体に、薬学的に有効なキャリヤ中の治療的に有効な量のランチビオティクスを投与する工程を包含する、方法。
【請求項2】
前記ランチビオティクスが、デュラマイシンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記投与する工程が、前記化合物の局所投与を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記局所投与が、液体の小滴、液体洗浄液、ゲル、軟膏、スプレーおよびリポソームからなる群から選択されるキャリヤビヒクルによる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記局所投与が、ポンプ−カテーテルシステム、連続的または選択的放出デバイスおよびコンタクトレンズからなる群から選択されるデバイスにより、前記眼の表面への前記化合物の注入を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記投与する工程が、前記化合物の全身投与である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記全身投与が、前記被験体の口腔または鼻咽頭気道への、鼻滴下もしくは鼻スプレー、または噴霧化液体の投与により、治療的に有効な量の前記化合物が、全身吸収および循環により該被験体の涙腺組織と接触するように、該化合物の液体/液体懸濁液の投与を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記化合物の全身投与が、治療的に有効な量の該化合物が、全身吸収および循環により前記被験体の涙腺組織と接触するように、口腔形態の該化合物を投与する工程によって達成される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記全身投与が、治療的に有効な量の前記化合物が、全身吸収および循環により該被験体の涙腺組織と接触するように、注入可能な形態の該化合物の投与を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記全身投与が、治療的に有効な量の前記化合物が、全身吸収および循環により該被験体の涙腺組織と接触するように、坐薬形態の該化合物の投与を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記全身投与が、治療的に有効な量の前記化合物が、全身吸収および循環により該被験体の涙腺組織と接触するように、該化合物のゲル、クリーム、粉末、発泡体、結晶、リポソーム、スプレーまたは液体懸濁物形態の手術内滴下の投与を含む、請求項6に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼乾燥症疾患を処置するための薬学的組成物であって、薬学的に有効なキャリヤ中の治療的に有効な量のランチビオティクスを包含する、薬学的組成物
【請求項2】
前記ランチビオティクスが、デュラマイシンである、請求項1に記載の薬学的組成物
【請求項3】
前記薬学的組成物、局所投与のために処方される、請求項1に記載の薬学的組成物
【請求項4】
前記局所投与が、液体の小滴、液体洗浄液、ゲル、軟膏、スプレーおよびリポソームからなる群から選択されるキャリヤビヒクルによる、請求項3に記載の薬学的組成物
【請求項5】
前記局所投与が、ポンプ−カテーテルシステム、連続的または選択的放出デバイスおよびコンタクトレンズからなる群から選択されるデバイスにより、前記眼の表面への前記薬学的組成物の注入を含む、請求項3に記載の薬学的組成物
【請求項6】
前記薬学的組成物が、前記化合物の全身投与のために処方される、請求項1に記載の薬学的組成物
【請求項7】
前記全身投与が、前記被験体の口腔または鼻咽頭気道への、鼻滴下もしくは鼻スプレー、または噴霧化液体の投与により、治療的に有効な量の前記ランチビオティクスが、全身吸収および循環により被験体の涙腺組織と接触するように、該薬学的組成物の液体/液体懸濁液の投与を含む、請求項6に記載の薬学的組成物
【請求項8】
前記薬学的組成物の全身投与が、治療的に有効な量の該ランチビオティクスが、全身吸収および循環により被験体の涙腺組織と接触するように、口腔形態の該薬学的組成物を投与する工程によって達成される、請求項6に記載の薬学的組成物
【請求項9】
前記全身投与が、治療的に有効な量の前記ランチビオティクスが、全身吸収および循環により被験体の涙腺組織と接触するように、注入可能な形態の該薬学的組成物の投与を含む、請求項6に記載の薬学的組成物
【請求項10】
前記全身投与が、治療的に有効な量の前記ランチビオティクスが、全身吸収および循環により被験体の涙腺組織と接触するように、坐薬形態の該薬学的組成物の投与を含む、請求項6に記載の薬学的組成物
【請求項11】
前記全身投与が、治療的に有効な量の前記ランチビオティクスが、全身吸収および循環により被験体の涙腺組織と接触するように、該薬学的組成物のゲル、クリーム、粉末、発泡体、結晶、リポソーム、スプレーまたは液体懸濁物形態の手術内滴下の投与を含む、請求項6に記載の薬学的組成物

【公表番号】特表2006−505585(P2006−505585A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546753(P2004−546753)
【出願日】平成15年9月22日(2003.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/029853
【国際公開番号】WO2004/037167
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(505132057)モリケム メディシンズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】