ランプが内設されている火吸角コップ
【課題】吸収されるアルコールの量と関係なく、長時間一定の火力を維持する火吸角コップの提供。
【解決手段】コップ部1と、コップ部1の内部に設けられるランプ6aとを備え、ランプ6aは、揮発性発火物質を吸収する吸収剤が満たされる貯蔵部9及びランプの燃焼芯3を有する点火部からなる。この火吸角コップの揮発性発火物質に点火して、熱若しくは陰圧により火吸角コップの中に陰圧を造成して、火吸角コップを皮膚に吸い付けることにより血を抜くか鬱血を起こさせたり、物理的な刺激を与えたりして病気を治療する。
【解決手段】コップ部1と、コップ部1の内部に設けられるランプ6aとを備え、ランプ6aは、揮発性発火物質を吸収する吸収剤が満たされる貯蔵部9及びランプの燃焼芯3を有する点火部からなる。この火吸角コップの揮発性発火物質に点火して、熱若しくは陰圧により火吸角コップの中に陰圧を造成して、火吸角コップを皮膚に吸い付けることにより血を抜くか鬱血を起こさせたり、物理的な刺激を与えたりして病気を治療する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコールの追加補充なしに繰り返し使用が可能であり、火力が一定に維持されるランプが内設されている火吸角コップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
吸角療法とは、熱若しくは陰圧装置により火吸角コップの中に陰圧を造成して、火吸角コップを皮膚に吸い付けることにより血を抜くか鬱血を起こさせたり、物理的な刺激を与えたりして病気を治療する方法である。火吸角コップは小さな容器状の器具であり、その適用範囲は単純打撲などの外傷性疾患だけでなく、慢性的な内科疾患に至るまで幅広く使われている。
【0003】
吸角療法は東西洋を問わず、古代から民間寮法として多く愛用されてきた記録がある。東洋では、以前から漢方治療の方法として火吸角療法が用いられる一方、西洋では、ローマ、ギリシア時代から吸角療法が活用された記録がある。
【0004】
吸角療法の效果とは、まず、ガス交換により新陳代謝及び血液浄化が活発となり、血液循環及び造血作用が増強され、老廃物や毒素が排泄される。その他にも、体液の酸・塩基の平衡、免疫機能の増進にも良い影響を及ぼすことが知られている。
【0005】
長らく吸角療法に使われた火吸角コップは、火によって空気が加熱されて真空を形成するものであって、陶磁器、動物の角、竹等の片面が閉じたコップの中に、火を付けた綿等を入れた後、このコップを皮膚に吸い付ければ、コップの内部にあった酸素と水素とが燃焼されて自然に内部の空気密度が低くなり、火吸角コップが皮膚に固定されつつ温熱效果、ガス交換及び陰圧効果などが発生するようになっている。
【0006】
最近になって、吸角コップの内部にアルコールの吸水性の良いけい藻土と多孔性物質とを付着させるか、火吸角コップの内部に針金を用いて点火綿を固定させる方法により、施術に際してアルコールが皮膚に流れ落ちないように改善されることもあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記のような火吸角コップは、容器の内部に吸収されたアルコールの量によって火力が異なり、繰り返してアルコールを再補充しなければならず、不便であるという問題がある。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吸収されるアルコールの量と関係なく、長時間一定の火力を維持することができる火吸角コップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の火吸角コップは火吸角コップの内部にアルコールランプの原理と同様なランプ(6、6a)が内設されている。前記ランプは、アルコールのような揮発性発火物質を吸収する吸収剤が満たされる貯蔵部及びランプの点火部からなり、前記点火部には、好ましくは燃焼芯が内設されている。ランプの燃焼芯でアルコールの燃焼が行われ、燃焼芯に一定の量のアルコールを持続的に供給して一定の火力が維持されるようにする。これによって、アルコールの追加補充なく数回繰り返して使用が可能であり、火の強さが一定に維持されるようになる。火吸角コップの内部で一定の火力を維持することによって火吸角コップの温度を一定に維持し、火吸角コップの内部の空気中の酸素と水素等とを燃やしてなくすことにより、陰圧効果を高める效果も生じさせる。一つの火吸角コップの内部には、複数のランプまたは複数の燃焼芯を含むこともできる。
【0010】
一つの具体例において、火吸角コップの内部に設けられたアルコールランプと同じ構造であるランプ(6)の内部には、発火物質を多量吸収できる吸収剤としてアルコール綿(9)を有する。
【0011】
また一つの具体例において、火吸角コップは吸角治療の時に火吸角コップ自体の温度が上がるため、施術者が素手で火吸角コップを取る場合に、熱いかまたは汗が出る場合があるが、これを改善するために、火吸角コップのコップ部の上部に取っ手部(2)が形成されている。コップ部(1)と材質が異なる取っ手部(2)をネジ(5)とネジ固定用インサートを用いるか、接着剤を用いて付着させることができ、若しくは火吸角コップの上部に取っ手部を形成することもできる。
【0012】
また一つの具体例において、ランプ(6、 6a)は、取っ手部(2)が形成されている場合、取っ手部(2)の内部に設けることもでき、前記取っ手部(2)の内部に設けられたランプはコップ部(1)の内部空間に突き出されることも可能である。ランプ(6a)は、取っ手部(2)ではないコップ部(1)の内部空間に設けられることもでき(図12)、この場合、ランプは好ましくは金属で形成される。
【0013】
尚、火吸角コップに換気口(4)を設けることができるが、これは、火吸角コップの内外部へ適正量の空気が流出入され得るようにして、火吸角コップを皮膚に脱着又は付着させる時、便利にする機能を果たし、前記換気口の開閉を容易にする開閉手段として、例えば換気口の開閉ボタン(20)を備えることができる。
【0014】
一つの具体例において、本発明の火吸角コップは、ランプ(6)の内部に綿のような吸収剤が満たされており、アルコールが容易に吸収され得るように、アルコール吸収口(7)を備える。
【0015】
本発明の火吸角コップは、必要によって点火装置を更に含み、燃焼芯(3)に火を付けるための別途の点火道具を不要とすることができる。前記点火装置の例として、電子ライターの機能を有する点火装置が挙げられる。
【0016】
好ましくは、火吸角コップの内部に遠赤外線を発生させるバイオセラミックス(bioceramics)で構成された物質や玉のような石材型素材を付着させることができる。
【0017】
本発明の火吸角コップは、好ましくは陶磁器類で形成されるが、熱硬化性樹脂で構成することもでき、ガラス、強化プラスチックなどの火吸角コップを作るのに適合した他の材料で構成することもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、アルコールの追加補充なしに繰り返し使用することができ、ランプの火力を一定に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
本発明における“火吸角コップ”とは、内部に、火によって真空が生成される吸角コップを意味する。
【0021】
図1は、本発明の火吸角コップの一実施例を示す斜視図及び断面図であって、ランプ(6)が取っ手部(2)の内部に形成されている。ランプ(6)の内部は、貯蔵部としてアルコール綿(9)若しくは多孔性物質で満たされていて、多量のアルコールを安定的に維持するようになっている。燃焼芯(3)とアルコール綿(9)とが抜けずに、安定的に固定され得るようにするため、ランプの内部の壁面を凹凸状にしてもよい(図示せず)。燃焼芯(3)は、一定の長さがランプ(6)の外部[コップ部(1)の内部]へ露出されてランプの点火部として機能し、火吸角コップの内部で一定の火力が維持される。
【0022】
図2は、本発明の火吸角コップのランプの一実施例の説明図であって、ランプ(6)が火吸角コップの取っ手部(2)の内部に形成されることなく、コップ部(1)の内部に形成され、燃焼芯も多孔性硬質素材である燃焼芯(3a)がアルコールのような発火物質を吸収しているアルコール綿(9)と繋がっていて、ランプ(6)の内部にあるアルコールを安定的に燃焼することができる。
【0023】
図3及び図4は、アルコールの貯蔵部を有する別体の金属ランプを備えた火吸角コップの一実施例を示す。取っ手部(2)の内部に、アルコールを貯蔵した別体の金属ランプ(6a)が内設固定されている。取っ手部(2)の端部には、密封效果が優秀であり、かつ開閉の可能な栓(8)があって、必要な時アルコール綿(9)若しくはアルコールを補う際、栓(8)を開けられるようになっている。
【0024】
図5は、前記金属ランプ(6a)の構造説明を示す断面図であって、火吸角コップに内設固定される金属ランプ(6a)の内部には、アルコールのような発火物質を吸収する材質であるアルコール綿(9)が満たされている。空気中に露出する燃焼芯(3)の材質は、綿のような繊維材だけでなく、多孔性硬質燃焼芯(3a)で構成することもできる。金属ランプ(6a)の本体にはアルコールを補うアルコール吸収口(7)も必要時に設けることができる。
【0025】
図6は、ランプ栓(10)に関する説明図であって、火吸角コップの内部に設けられたランプ(6)と、アルコールの蒸発を予防するために燃焼芯(3)に固定させるランプ栓(10)との構成を説明するためのものである。火吸角コップを長時間使わない場合、ランプ(6)の内部に残っているアルコールの蒸発を防止することによって、アルコールを追加補充せずに繰り返して吸角施術ができるという長所がある。
【0026】
図7は、本発明の火吸角コップの一実施例を示す断面図であって、コップ部(1)と素材の異なる取っ手部(2)とがネジ(5)により繋がった形態と、火吸角コップの内部へ空気を流入させる換気口(4)の設置例とを示している。
【0027】
図8は、本発明の火吸角コップの換気口(4)の開閉装置の一実施例の説明図であって、換気口(4)は、火吸角コップの内部に、必要時に空気の流れができるようにするため、火吸角コップの一定部分に一定の直径でパンチングされたものである。簡単なスィッチ原理などを用いて換気口(4)を密閉できるようにし、例えば、図8のように換気口(4)の開閉ボタン(20)などを作動させると、密閉リング(30)が広がり、空気の流れができるようになっている。
【0028】
図9は、本発明の火吸角コップの点火装置の付着に関する説明図であって、火吸角コップの内部にある燃焼芯(3)に施術者が簡単に火を付けることができるようにするため、一般的に使われている電子式ライターを設け、点火プラグ線(50)とガス噴出管(60)とをコップ部(1)の内部まで延長させている。点火ボタン(40)を押す場合、点火プラグ線(50)とガス噴出管(60)との端からそれぞれ火花とガスとが噴出されて、燃焼芯(3)に火が付くように構成されている。ガス噴出管(60)と点火プラグ線(50)とが火吸角コップを貫く地点は、空気が漏れないように完全密封処理される必要がある。
【0029】
図10は、本発明の火吸角コップのランプの一実施例に関する説明図であって、ランプ(6)の内部に一定量のアルコール綿(9)を固定させる空間を形成しており、ランプ(6)の外部へアルコール綿(9)が露出することによって燃焼芯(3)の機能を果たすようにすることもできる。
【0030】
図11は、吸角治療の效果を高めるために、遠赤外線を発生させるバイオセラミックス材質、若しくは玉石のような機能性物質をコップ部(1)の内外部に付着して、火吸角コップの温度維持のような效果を増大させるためのものである。
【0031】
図12は、金属ランプ(6a)が火吸角コップの取っ手部(2)ではないコップ部(1)の内部に突き出された形態で固定された火吸角コップを示す。金属ランプ(6a)の上端部(取っ手部側)の取付部が火吸角コップの本体に固定され、ランプの材質は金属からなっている。金属ランプ(6a)の本体にはアルコールの吸収口(7)が形成され、金属ランプ(6a)の内部にアルコール綿(9)と燃焼芯(3)とが設けられている。
【0032】
図13は、本発明の火吸角コップのランプ(6)の一実施例の説明図であって、ランプ(6)の模型を一般的なアルコールランプと同様の瓶状に設けることできるが、これにかぎられず、一字状の円筒で構成してもよい。ランプ(6)の内部壁面を凹凸状にして燃焼芯(3)とアルコール綿(9)とを抜けないようにすることもでき、例えば、図13(a)に示すように凹凸溝を形成してもよい。図13(c)は、一つの火吸角コップに二つのランプ(6)及び燃焼芯(3)が設けられた例を示す。また、一つのランプ(6)に複数の燃焼芯(3)を設けてもよい。
【0033】
(実施形態の効果)
本発明による火吸角コップは、内部にランプを内設して、火が点火される火吸角コップを採択しており、アルコール綿(9)が内部に固定されるように構成されたランプ(6)は、繊維材またはけい藻土のように吸収性の良い多孔性素材である燃焼芯(3)が空気中に露出されて、燃焼芯(3)で火を点火することができる。
【0034】
また、施術者が温度の上がった火吸角コップを取る時、手の平の汗などによってコップがすべる問題を解決するために取っ手部(2)を形成しているため、吸角施術を容易にする便利性があり、必要に応じて取っ手部に電子ライターの機能を追加して、燃焼芯(3)に火を付けるための別途の点火道具が不要となるようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上説明したように、本発明は、アルコールの追加補充なしに繰り返し使用が可能であり、火力が一定に維持されるランプが内設されている火吸角コップについて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態に係る火吸角コップの一実施例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】火吸角コップのランプの一実施例を示す断面図である。
【図3】火吸角コップの一実施例を示す斜視図である。
【図4】火吸角コップに金属ランプを設けた場合を示す図3のB−B線断面図である。
【図5】図4の金属ランプの拡大断面図である。
【図6】ランプ栓を有する火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【図7】火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【図8】火吸角コップの換気口及び開閉装置を示す拡大断面図である。
【図9】点火装置を有する火吸角コップの一実施例を示し、一部を破断した斜視図である。
【図10】ランプの一実施例を示し、(a)は断面図であり、(b)は斜視図である。
【図11】機能性物質を付着させたコップ部を示し、(a)は破断斜視図であり、(b)は(a)のC−C線断面相当図である。
【図12】(a)は金属ランプの拡大斜視図であり、(b)は金属ランプがコップ部に突き出された火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【図13】(a)はランプの一実施例を示す破断斜視図であり、(b)及び(c)は火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 コップ部
2 取っ手部
3 燃焼芯
3a 硬質燃焼芯
4 換気口
5 ネジ
6 ランプ
6a 金属ランプ
7 アルコールの吸収口
8 栓
9 アルコール綿
10 ランプ栓
20 開閉ボタン
30 密閉リング
40 点火ボタン
50 点火プラグ
60 ガス噴出管
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコールの追加補充なしに繰り返し使用が可能であり、火力が一定に維持されるランプが内設されている火吸角コップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
吸角療法とは、熱若しくは陰圧装置により火吸角コップの中に陰圧を造成して、火吸角コップを皮膚に吸い付けることにより血を抜くか鬱血を起こさせたり、物理的な刺激を与えたりして病気を治療する方法である。火吸角コップは小さな容器状の器具であり、その適用範囲は単純打撲などの外傷性疾患だけでなく、慢性的な内科疾患に至るまで幅広く使われている。
【0003】
吸角療法は東西洋を問わず、古代から民間寮法として多く愛用されてきた記録がある。東洋では、以前から漢方治療の方法として火吸角療法が用いられる一方、西洋では、ローマ、ギリシア時代から吸角療法が活用された記録がある。
【0004】
吸角療法の效果とは、まず、ガス交換により新陳代謝及び血液浄化が活発となり、血液循環及び造血作用が増強され、老廃物や毒素が排泄される。その他にも、体液の酸・塩基の平衡、免疫機能の増進にも良い影響を及ぼすことが知られている。
【0005】
長らく吸角療法に使われた火吸角コップは、火によって空気が加熱されて真空を形成するものであって、陶磁器、動物の角、竹等の片面が閉じたコップの中に、火を付けた綿等を入れた後、このコップを皮膚に吸い付ければ、コップの内部にあった酸素と水素とが燃焼されて自然に内部の空気密度が低くなり、火吸角コップが皮膚に固定されつつ温熱效果、ガス交換及び陰圧効果などが発生するようになっている。
【0006】
最近になって、吸角コップの内部にアルコールの吸水性の良いけい藻土と多孔性物質とを付着させるか、火吸角コップの内部に針金を用いて点火綿を固定させる方法により、施術に際してアルコールが皮膚に流れ落ちないように改善されることもあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記のような火吸角コップは、容器の内部に吸収されたアルコールの量によって火力が異なり、繰り返してアルコールを再補充しなければならず、不便であるという問題がある。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吸収されるアルコールの量と関係なく、長時間一定の火力を維持することができる火吸角コップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の火吸角コップは火吸角コップの内部にアルコールランプの原理と同様なランプ(6、6a)が内設されている。前記ランプは、アルコールのような揮発性発火物質を吸収する吸収剤が満たされる貯蔵部及びランプの点火部からなり、前記点火部には、好ましくは燃焼芯が内設されている。ランプの燃焼芯でアルコールの燃焼が行われ、燃焼芯に一定の量のアルコールを持続的に供給して一定の火力が維持されるようにする。これによって、アルコールの追加補充なく数回繰り返して使用が可能であり、火の強さが一定に維持されるようになる。火吸角コップの内部で一定の火力を維持することによって火吸角コップの温度を一定に維持し、火吸角コップの内部の空気中の酸素と水素等とを燃やしてなくすことにより、陰圧効果を高める效果も生じさせる。一つの火吸角コップの内部には、複数のランプまたは複数の燃焼芯を含むこともできる。
【0010】
一つの具体例において、火吸角コップの内部に設けられたアルコールランプと同じ構造であるランプ(6)の内部には、発火物質を多量吸収できる吸収剤としてアルコール綿(9)を有する。
【0011】
また一つの具体例において、火吸角コップは吸角治療の時に火吸角コップ自体の温度が上がるため、施術者が素手で火吸角コップを取る場合に、熱いかまたは汗が出る場合があるが、これを改善するために、火吸角コップのコップ部の上部に取っ手部(2)が形成されている。コップ部(1)と材質が異なる取っ手部(2)をネジ(5)とネジ固定用インサートを用いるか、接着剤を用いて付着させることができ、若しくは火吸角コップの上部に取っ手部を形成することもできる。
【0012】
また一つの具体例において、ランプ(6、 6a)は、取っ手部(2)が形成されている場合、取っ手部(2)の内部に設けることもでき、前記取っ手部(2)の内部に設けられたランプはコップ部(1)の内部空間に突き出されることも可能である。ランプ(6a)は、取っ手部(2)ではないコップ部(1)の内部空間に設けられることもでき(図12)、この場合、ランプは好ましくは金属で形成される。
【0013】
尚、火吸角コップに換気口(4)を設けることができるが、これは、火吸角コップの内外部へ適正量の空気が流出入され得るようにして、火吸角コップを皮膚に脱着又は付着させる時、便利にする機能を果たし、前記換気口の開閉を容易にする開閉手段として、例えば換気口の開閉ボタン(20)を備えることができる。
【0014】
一つの具体例において、本発明の火吸角コップは、ランプ(6)の内部に綿のような吸収剤が満たされており、アルコールが容易に吸収され得るように、アルコール吸収口(7)を備える。
【0015】
本発明の火吸角コップは、必要によって点火装置を更に含み、燃焼芯(3)に火を付けるための別途の点火道具を不要とすることができる。前記点火装置の例として、電子ライターの機能を有する点火装置が挙げられる。
【0016】
好ましくは、火吸角コップの内部に遠赤外線を発生させるバイオセラミックス(bioceramics)で構成された物質や玉のような石材型素材を付着させることができる。
【0017】
本発明の火吸角コップは、好ましくは陶磁器類で形成されるが、熱硬化性樹脂で構成することもでき、ガラス、強化プラスチックなどの火吸角コップを作るのに適合した他の材料で構成することもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、アルコールの追加補充なしに繰り返し使用することができ、ランプの火力を一定に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
本発明における“火吸角コップ”とは、内部に、火によって真空が生成される吸角コップを意味する。
【0021】
図1は、本発明の火吸角コップの一実施例を示す斜視図及び断面図であって、ランプ(6)が取っ手部(2)の内部に形成されている。ランプ(6)の内部は、貯蔵部としてアルコール綿(9)若しくは多孔性物質で満たされていて、多量のアルコールを安定的に維持するようになっている。燃焼芯(3)とアルコール綿(9)とが抜けずに、安定的に固定され得るようにするため、ランプの内部の壁面を凹凸状にしてもよい(図示せず)。燃焼芯(3)は、一定の長さがランプ(6)の外部[コップ部(1)の内部]へ露出されてランプの点火部として機能し、火吸角コップの内部で一定の火力が維持される。
【0022】
図2は、本発明の火吸角コップのランプの一実施例の説明図であって、ランプ(6)が火吸角コップの取っ手部(2)の内部に形成されることなく、コップ部(1)の内部に形成され、燃焼芯も多孔性硬質素材である燃焼芯(3a)がアルコールのような発火物質を吸収しているアルコール綿(9)と繋がっていて、ランプ(6)の内部にあるアルコールを安定的に燃焼することができる。
【0023】
図3及び図4は、アルコールの貯蔵部を有する別体の金属ランプを備えた火吸角コップの一実施例を示す。取っ手部(2)の内部に、アルコールを貯蔵した別体の金属ランプ(6a)が内設固定されている。取っ手部(2)の端部には、密封效果が優秀であり、かつ開閉の可能な栓(8)があって、必要な時アルコール綿(9)若しくはアルコールを補う際、栓(8)を開けられるようになっている。
【0024】
図5は、前記金属ランプ(6a)の構造説明を示す断面図であって、火吸角コップに内設固定される金属ランプ(6a)の内部には、アルコールのような発火物質を吸収する材質であるアルコール綿(9)が満たされている。空気中に露出する燃焼芯(3)の材質は、綿のような繊維材だけでなく、多孔性硬質燃焼芯(3a)で構成することもできる。金属ランプ(6a)の本体にはアルコールを補うアルコール吸収口(7)も必要時に設けることができる。
【0025】
図6は、ランプ栓(10)に関する説明図であって、火吸角コップの内部に設けられたランプ(6)と、アルコールの蒸発を予防するために燃焼芯(3)に固定させるランプ栓(10)との構成を説明するためのものである。火吸角コップを長時間使わない場合、ランプ(6)の内部に残っているアルコールの蒸発を防止することによって、アルコールを追加補充せずに繰り返して吸角施術ができるという長所がある。
【0026】
図7は、本発明の火吸角コップの一実施例を示す断面図であって、コップ部(1)と素材の異なる取っ手部(2)とがネジ(5)により繋がった形態と、火吸角コップの内部へ空気を流入させる換気口(4)の設置例とを示している。
【0027】
図8は、本発明の火吸角コップの換気口(4)の開閉装置の一実施例の説明図であって、換気口(4)は、火吸角コップの内部に、必要時に空気の流れができるようにするため、火吸角コップの一定部分に一定の直径でパンチングされたものである。簡単なスィッチ原理などを用いて換気口(4)を密閉できるようにし、例えば、図8のように換気口(4)の開閉ボタン(20)などを作動させると、密閉リング(30)が広がり、空気の流れができるようになっている。
【0028】
図9は、本発明の火吸角コップの点火装置の付着に関する説明図であって、火吸角コップの内部にある燃焼芯(3)に施術者が簡単に火を付けることができるようにするため、一般的に使われている電子式ライターを設け、点火プラグ線(50)とガス噴出管(60)とをコップ部(1)の内部まで延長させている。点火ボタン(40)を押す場合、点火プラグ線(50)とガス噴出管(60)との端からそれぞれ火花とガスとが噴出されて、燃焼芯(3)に火が付くように構成されている。ガス噴出管(60)と点火プラグ線(50)とが火吸角コップを貫く地点は、空気が漏れないように完全密封処理される必要がある。
【0029】
図10は、本発明の火吸角コップのランプの一実施例に関する説明図であって、ランプ(6)の内部に一定量のアルコール綿(9)を固定させる空間を形成しており、ランプ(6)の外部へアルコール綿(9)が露出することによって燃焼芯(3)の機能を果たすようにすることもできる。
【0030】
図11は、吸角治療の效果を高めるために、遠赤外線を発生させるバイオセラミックス材質、若しくは玉石のような機能性物質をコップ部(1)の内外部に付着して、火吸角コップの温度維持のような效果を増大させるためのものである。
【0031】
図12は、金属ランプ(6a)が火吸角コップの取っ手部(2)ではないコップ部(1)の内部に突き出された形態で固定された火吸角コップを示す。金属ランプ(6a)の上端部(取っ手部側)の取付部が火吸角コップの本体に固定され、ランプの材質は金属からなっている。金属ランプ(6a)の本体にはアルコールの吸収口(7)が形成され、金属ランプ(6a)の内部にアルコール綿(9)と燃焼芯(3)とが設けられている。
【0032】
図13は、本発明の火吸角コップのランプ(6)の一実施例の説明図であって、ランプ(6)の模型を一般的なアルコールランプと同様の瓶状に設けることできるが、これにかぎられず、一字状の円筒で構成してもよい。ランプ(6)の内部壁面を凹凸状にして燃焼芯(3)とアルコール綿(9)とを抜けないようにすることもでき、例えば、図13(a)に示すように凹凸溝を形成してもよい。図13(c)は、一つの火吸角コップに二つのランプ(6)及び燃焼芯(3)が設けられた例を示す。また、一つのランプ(6)に複数の燃焼芯(3)を設けてもよい。
【0033】
(実施形態の効果)
本発明による火吸角コップは、内部にランプを内設して、火が点火される火吸角コップを採択しており、アルコール綿(9)が内部に固定されるように構成されたランプ(6)は、繊維材またはけい藻土のように吸収性の良い多孔性素材である燃焼芯(3)が空気中に露出されて、燃焼芯(3)で火を点火することができる。
【0034】
また、施術者が温度の上がった火吸角コップを取る時、手の平の汗などによってコップがすべる問題を解決するために取っ手部(2)を形成しているため、吸角施術を容易にする便利性があり、必要に応じて取っ手部に電子ライターの機能を追加して、燃焼芯(3)に火を付けるための別途の点火道具が不要となるようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上説明したように、本発明は、アルコールの追加補充なしに繰り返し使用が可能であり、火力が一定に維持されるランプが内設されている火吸角コップについて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態に係る火吸角コップの一実施例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】火吸角コップのランプの一実施例を示す断面図である。
【図3】火吸角コップの一実施例を示す斜視図である。
【図4】火吸角コップに金属ランプを設けた場合を示す図3のB−B線断面図である。
【図5】図4の金属ランプの拡大断面図である。
【図6】ランプ栓を有する火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【図7】火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【図8】火吸角コップの換気口及び開閉装置を示す拡大断面図である。
【図9】点火装置を有する火吸角コップの一実施例を示し、一部を破断した斜視図である。
【図10】ランプの一実施例を示し、(a)は断面図であり、(b)は斜視図である。
【図11】機能性物質を付着させたコップ部を示し、(a)は破断斜視図であり、(b)は(a)のC−C線断面相当図である。
【図12】(a)は金属ランプの拡大斜視図であり、(b)は金属ランプがコップ部に突き出された火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【図13】(a)はランプの一実施例を示す破断斜視図であり、(b)及び(c)は火吸角コップの一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 コップ部
2 取っ手部
3 燃焼芯
3a 硬質燃焼芯
4 換気口
5 ネジ
6 ランプ
6a 金属ランプ
7 アルコールの吸収口
8 栓
9 アルコール綿
10 ランプ栓
20 開閉ボタン
30 密閉リング
40 点火ボタン
50 点火プラグ
60 ガス噴出管
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コップ部(1)と、
前記コップ部(1)の内部に設けられるランプ(6,6a)とを備え、
前記ランプ(6,6a)は、揮発性発火物質を吸収する吸収剤が満たされる貯蔵部及びランプの点火部からなることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項2】
請求項1の火吸角コップにおいて、
前記点火部は燃焼芯(3,3a)を有することを特徴とする火吸角コップ。
【請求項3】
請求項1の火吸角コップにおいて、
点火装置をさらに備えることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項4】
請求項1の火吸角コップにおいて、
取っ手部(2)をさらに備えることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項5】
請求項4の火吸角コップにおいて、
前記ランプ(6,6a)が取っ手部(2)の内部に設けられていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項6】
請求項5の火吸角コップにおいて、
前記ランプ(6,6a)がコップ部(1)の内部空間に突き出されていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項7】
請求項1の火吸角コップにおいて、
前記ランプ(6a)は金属で形成され、ランプ(6a)がコップ部(1)の内部空間に設けられていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項8】
請求項2の火吸角コップにおいて、
複数のランプ(6,6a)または複数の燃焼芯(3,3a)が設けられていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項9】
請求項1から4のいずれか1つの火吸角コップにおいて、
換気口(4)と、該換気口(4)を開閉するための開閉手段(20)とをさらに備えていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項1】
コップ部(1)と、
前記コップ部(1)の内部に設けられるランプ(6,6a)とを備え、
前記ランプ(6,6a)は、揮発性発火物質を吸収する吸収剤が満たされる貯蔵部及びランプの点火部からなることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項2】
請求項1の火吸角コップにおいて、
前記点火部は燃焼芯(3,3a)を有することを特徴とする火吸角コップ。
【請求項3】
請求項1の火吸角コップにおいて、
点火装置をさらに備えることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項4】
請求項1の火吸角コップにおいて、
取っ手部(2)をさらに備えることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項5】
請求項4の火吸角コップにおいて、
前記ランプ(6,6a)が取っ手部(2)の内部に設けられていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項6】
請求項5の火吸角コップにおいて、
前記ランプ(6,6a)がコップ部(1)の内部空間に突き出されていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項7】
請求項1の火吸角コップにおいて、
前記ランプ(6a)は金属で形成され、ランプ(6a)がコップ部(1)の内部空間に設けられていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項8】
請求項2の火吸角コップにおいて、
複数のランプ(6,6a)または複数の燃焼芯(3,3a)が設けられていることを特徴とする火吸角コップ。
【請求項9】
請求項1から4のいずれか1つの火吸角コップにおいて、
換気口(4)と、該換気口(4)を開閉するための開閉手段(20)とをさらに備えていることを特徴とする火吸角コップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−62056(P2008−62056A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221330(P2007−221330)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(507289450)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(507289450)
【Fターム(参考)】
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