ランプ装置
【課題】ランプとアクチュエータを相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることが可能なランプ装置を提供する。
【解決手段】ブラケット11に対してランプ13を第1の軸J1中心で回動させることが可能な車両用ランプ装置は、ランプ13に対して第1の軸J1中心で回動不能に連結されるとともに、ブラケット11に対し駆動係合する出力ギヤを駆動することで自身(と共にランプ13)をブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動駆動するための第1の駆動源を含むアクチュエータ12を備える。
【解決手段】ブラケット11に対してランプ13を第1の軸J1中心で回動させることが可能な車両用ランプ装置は、ランプ13に対して第1の軸J1中心で回動不能に連結されるとともに、ブラケット11に対し駆動係合する出力ギヤを駆動することで自身(と共にランプ13)をブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動駆動するための第1の駆動源を含むアクチュエータ12を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、照射する光の向きを調整可能な車両用ランプ装置等のランプ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照射する光の向きを調整可能なランプ装置としては、例えば、車両の走行状況に応じて、アクチュエータ(第1の駆動源)の駆動によってランプを第1の軸中心で回動(第1駆動)させて光の向きを略水平方向に沿って変化(調整)させる車両用ランプ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような車両用ランプ装置では、車両(そのランプボディやブラケット)に第1の軸(略垂直な軸)中心で出力軸を回動させるアクチュエータ(第1の駆動源)が固定され、その出力軸にランプが一体回動するように固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−131045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような車両用ランプ装置では、アクチュエータ(第1の駆動源)に対してランプが相対回動する際(第1駆動時)に、ランプへの給電用のハーネス等がアクチュエータ(第1の駆動源)の出っ張り等に引っ掛かってしまうといった虞がある。このことは、ランプの回動が妨げられたり、ハーネス等が損傷してしまうといった原因となる。又、アクチュエータ(第1の駆動源)の出っ張りである例えばケースのスナップフィット部に樹脂製のカバーを設けるといった構成も考えられるが、この場合、勿論、部品点数や組み付け工数が増加してしまい、高コスト化してしまう。
【0006】
本発明は、上記問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、ランプとアクチュエータを相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることが可能なランプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明では、ブラケットに対してランプを第1の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、前記ランプに対して前記第1の軸中心で回動不能に連結されるとともに、前記ブラケットに対し駆動係合する第1出力部を駆動することで自身を前記ブラケットに対して前記第1の軸中心で回動駆動する第1の駆動源を備えたことを要旨とする。
【0008】
同構成によれば、第1の駆動源が第1出力部を駆動することで、その第1の駆動源はブラケットに対して第1の軸中心で回動駆動される。そして、第1の駆動源はランプに対して第1の軸中心で回動不能に連結されることから、第1の駆動源の回動に伴ってランプも第1の軸中心で一体的に回動される。すなわち、ランプと第1の駆動源を相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることができる。また、これより、第1の駆動源がランプと第1の軸中心で一体的に回動するため、例えば、第1の駆動源(そのケース)に対してランプが回動するものと異なり、ランプへの給電用のハーネス等が第1の駆動源のケースの出っ張り等に引っ掛かってしまうといったことが防止される。よって、ランプの回動が妨げられたり、ハーネス等が損傷してしまうといったことが防止され、例えば引っ掛かりを防止するような樹脂製のカバー等を設ける必要がなくなる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のランプ装置において、前記第1出力部は、前記第1の軸中心から離間した位置に配置されており、前記ブラケットに一体にあるいは別体で設けられた被第1出力部と駆動係合されたことを要旨とする。
【0010】
同構成によれば、第1の軸中心から離間した位置に配置された第1出力部が駆動されると、該第1出力部がブラケットに一体にあるいは別体で設けられた被第1出力部と駆動係合していることで、第1の駆動源がブラケットに対して第1の軸中心で回動される。このようにすると、第1の駆動源の出力を小さくでき、ブラケットに対する第1の駆動源の安定保持が可能となる。具体的には、第1出力部及び被第1出力部をギヤとした場合には、例えば、第1の駆動源に第1の軸中心で回動する出力軸を連結し、該出力軸を単にブラケットに連結したものに比べて歯車の段数を少なくすることができる。又、第1の軸中心等でブラケットに対して第1の駆動源を単に回動可能に支持させておけば、第1の軸中心から離間した位置でのギヤの噛合と合わせて、ブラケットに対する第1の駆動源のぐらつきが(前記出力軸を単にブラケットに連結したものに比べて)低減され、安定保持が可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載のランプ装置は、前記ブラケットに対して前記ランプを前記第1の軸の軸線又は前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、前記ランプは前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、前記第1の駆動源と一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを要旨とする。
【0012】
同構成によれば、ランプは、第1の駆動源に対して前記第1の軸の軸線又は前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動可能に連結され、第1の駆動源と一体的に設けられた第2の駆動源によって第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で直線駆動される第2出力部により第2の軸中心で回動される。このようにすると、第2の駆動源は、第1の駆動源と一体的に設けられるため、第1駆動時、第1の駆動源及びランプと一体的に第1の軸中心で回動され、ランプとの位置関係が変化してしまうことがなく、位置関係が変化してしまうことを許容する構成を必要としない。又、第2の駆動源は、第1の軸中心と直交し且つ第2の軸中心と直交する方向に相対移動することがない。よって、その方向に移動スペースを確保する必要がない。詳しくは、従来のものとしては、例えば、ランプを上下及び左右に傾動可能に支持する支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動することでランプを上下に傾動させるようにしたものがある(例えば、特開2008−094275号公報)。しかしながら、このようなものでは、支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動するための移動スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、その移動スペースを確保する必要がない。又、上記した従来のものでは、支持体(ブラケット)はアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)とでランプを挟んだ位置で該ランプを支持する必要があり、その支持スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、ランプを第2の軸中心で回動可能に支持する部分をランプに対して第1及び第2の駆動源と同じ側(一側)にすることができ、従来のような支持スペースの確保が不要となる。また、第2の駆動源は第1の駆動源及び第2の駆動源を除くランプのみの重量を駆動すれば足りるので小出力小体格とすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のランプ装置において、前記ランプは、前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心に沿った長尺回動軸を中心として回動可能に連結されたことを要旨とする。
【0014】
同構成によれば、ランプは、第1の駆動源に対して第2の軸中心に沿った長尺回動軸を中心として回動可能に連結されるため、第2の軸中心の回動方向以外に傾き難く強固に支持される。言い換えると、例えば、ランプを球体面で支持するといった構成では、所望の方向(第2の軸中心の回動方向)以外にも傾いてしまい易いが、これに比べて、望まない方向に傾き難く精度良くランプを回動させることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、請求項3又は4に記載のランプ装置は、前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケットを第1調整部材の操作にて前記第1駆動に対応した方向に回動させて同方向の第1基準位置を調整可能で、且つ前記ブラケットを第2調整部材の操作にて前記第2駆動に対応した方向に回動させて同方向の第2基準位置を調整可能なランプ装置であって、前記第1及び第2の駆動源と、前記第1及び第2調整部材が連結される第1及び第2調整連結部を含む前記ブラケットの全体とが、前記ランプの一側に配置されたことを要旨とする。
【0016】
同構成によれば、第1及び第2の駆動源と、第1及び第2調整部材が連結される第1及び第2調整連結部を含むブラケットの全体とは、ランプの一側に配置される構成であるため、例えば、第1及び第2調整部材が連結される前の状態の第1及び第2の駆動源及びブラケットからなる製品を多数かさ張らないように箱詰めするといったことが容易となる。詳しくは、例えば、第2調整連結部を第1及び第2の駆動源とはランプに対して異なる面と対向するように構成したものでは、第1及び第2の駆動源及びブラケットからなる製品がL字に曲がった部分を有し、箱詰めの際にかさ張るといった不具合があるが、これを回避することができる。よって、例えば、部品管理や運搬を容易とすることができ、それらの費用を低減することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のランプ装置において、前記ブラケットは、前記第1及び第2の駆動源を前記第1の軸中心で回動可能に支持するブラケット本体と、前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な軸中心で回動不能且つ前記第2の軸中心と略平行な第4の軸中心で回動可能に設けられるとともに前記第1調整連結部が設けられた第1回動ブラケットと、前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な第5の軸中心で回動可能且つ前記第2の軸中心と略平行な軸中心で回動不能に設けられるとともに前記第2調整連結部が設けられた第2回動ブラケットとを備え、前記第1調整連結部は、前記第1調整部材にて前記第5の軸とねじれの位置となる第6の軸に沿って押し引きされることで前記第5の軸中心で前記第1回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第1基準位置を調整するように設けられ、前記第2調整連結部は、前記第2調整部材にて前記第4の軸とねじれの位置となる第7の軸に沿って押し引きされることで前記第4の軸中心で前記第2回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第2基準位置を調整するように設けられたことを要旨とする。
【0018】
同構成によれば、より具体的な構成で容易に請求項5に記載の発明の効果を得ることができる。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載のランプ装置において、前記第1調整連結部を押し引きすべく前記第1調整部材が直線運動される第1調整軸線は、前記第5の軸と前記第1調整連結部とを結ぶ直線と略直角に交わるように設定されたことを要旨とする。
【0019】
同構成によれば、第1調整連結部を押し引きすべく第1調整部材が直線運動される第1調整軸線が、第5の軸と第1調整連結部とを結ぶ直線と略直角に交わるため、第5の軸中心にブラケット本体を僅かに回動させた(即ち第1基準位置を調整した)際における第1調整連結部の第1調整軸線からのずれ量が最も小さくなり、第1調整連結部と第1調整部材との間のこじれる力が最も小さくなる。
【0020】
請求項8に記載の発明では、請求項1又は2に記載のランプ装置は、前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケット及び前記ランプを前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させる第2駆動可能なランプ装置であって、前記ブラケットは前記ランプボディに対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、前記ブラケット又は前記ランプボディと一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ブラケット及び前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを要旨とする。
【0021】
同構成によれば、第2の駆動源によって第2出力部が直線駆動されると、ランプボディに対してブラケットが第2の軸中心で回動されるとともに、ランプもランプボディに対して第2の軸中心で回動される。このようにしても、請求項1又は2に記載の発明の効果と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ランプとアクチュエータを相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることが可能なランプ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施の形態の車両用ランプ装置を斜め上方から見た斜視図。
【図2】本実施の形態の車両用ランプ装置を斜め下方から見た斜視図。
【図3】本実施の形態のランプを除く車両用ランプ装置を上方から見た平面図。
【図4】本実施の形態のブラケット(ギヤ以外)を除く車両用ランプ装置を斜め下方から見た斜視図。
【図5】本実施の形態の車両用ランプ装置を下方から見た底面図。
【図6】本実施の形態の車両用ランプ装置の動作を説明するための斜視図。
【図7】本実施の形態の車両用ランプ装置を左側方から見た側面図。
【図8】別例の車両用ランプ装置を左側方から見た側面図。
【図9】別例の車両用ランプ装置を上方から見た平面図。
【図10】別例の車両用ランプ装置における第2回動ブラケット近傍を側方(図9中、下方)から見た部分側面図。
【図11】別例の車両用ランプ装置を正面(前方)から見た正面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、車両用ランプ装置は、車両のランプボディ100に対して保持されたブラケット11と、該ブラケット11に保持されたアクチュエータ12と、該アクチュエータ12に連結されたランプ13とを備える。
【0025】
図1〜図3及び図5に示すように、ブラケット11は、略水平方向に沿った板状の底板部11aと、底板部11aにおいて車両の幅方向と対応した両側端から略垂直方向上方(以下、単に上方という)に立設された一対の幅側壁11bと、底板部11aにおいて車両の後方と対応した後端から上方に立設された後壁11cとを備える。尚、図3は、ランプ13を除く車両用ランプ装置を上方から見た平面図であって、図5は、車両用ランプ装置を下方から見た底面図である。
【0026】
底板部11aの略中央には、図3に示すように、後述する第1の軸J1を中心として上方に立設された円柱状の支持柱11dが形成されている。又、底板部11aにおいて車両の前方と対応した側には、図3及び図5に示すように、前記第1の軸J1を中心とした円弧状の係合孔11eが形成されている。又、底板部11aにおける後方側には、図5に示すように、前記第1の軸J1を中心とした円弧状の係合孔11fが形成されている。又、底板部11aにおける後方側であって、幅方向の一方(図3中、上側)に寄った位置には、前記第1の軸J1を中心とした円弧状に立設されるとともに前記第1の軸J1側に歯を有した被第1出力部としてのギヤ11gが形成されている。尚、このギヤ11g(被第1出力部)は、ブラケット11に一体に形成しなくても、別体物をブラケットに固定したものでもよい。
【0027】
一対の幅側壁11bは、その後方側が後方に向かうほど互いに離間するように形成されている。
後壁11cは、図3に示すように、その前記第1の軸J1側の面が該第1の軸J1を中心とした円弧面S1とされている。又、後壁11cの後端における幅方向の他端(図3中、下端)には、更に上方に延びる上延部11hが形成されている。
【0028】
そして、ブラケット11は、前記上延部11hを含む後壁11cが支点ボルト21、第1及び第2調整ボルト22,23を介してランプボディ100に対して保持されている。詳しくは、本実施の形態のブラケット11は、図1に示すように、その後壁11cの幅方向の他端側(図5中、上端側であって、上延部11hの基端側)が、支点ボルト21の先端に対して(図示しない球面形状等によって)各方向に回動可能に支持されている。又、ブラケット11は、その後壁11cの幅方向の一端側(図3中、上端側であって、図5中、下端側)の第1調整連結部11iが、前記支点ボルト21の先端と同じ(垂直方向の)高さにおいて第1調整ボルト22の先端に対して連結されている。この第1調整ボルト22は、その基端側がランプボディ100に対して回転可能に支持され、先端が雄ねじとされている。そして、第1調整連結部11iは内部に雌ねじを備え、第1調整ボルト22が回転されるとねじ作用により該第1調整ボルト22の軸方向に押し引きされ、これによりブラケット11は支点ボルト21の先端を支点として(左右に)回動され、同方向の第1基準位置が調整可能とされている。又、ブラケット11は、その上延部11hの先端側の第2調整連結部11j(図3参照)が、前記支点ボルト21の先端の(垂直方向の)真上において第2調整ボルト23の先端に対して連結されている。この第2調整ボルト23は、その基端側がランプボディ100に対して回転可能に支持され、先端が雄ねじとされている。そして、第2調整連結部11jは内部に雌ねじを備え、第2調整ボルト23が回転されるとねじ作用により該第2調整ボルト23の軸方向に押し引きされ、これによりブラケット11は支点ボルト21の先端を支点として(上下に)回動され、同方向の第2基準位置が調整可能とされている。
【0029】
アクチュエータ12は、図3に示すように、ケース31と、ケース31内に収容された第1及び第2の駆動源としての第1及び第2のモータ32,33と、ケース31内に収容された第1及び第2の歯車34,35と、第1出力部としての出力ギヤ36と、第2出力部37とを備える。
【0030】
ケース31は、図1に示すように、下側及び上側ケース31a,31bからなり、互いに側壁から突出して形成された係合突起31cと係合爪31dとが(本実施の形態では4箇所で)嵌着されることで互いに固定されている。
【0031】
又、ケース31(下側ケース31a)の下面には、図4に示すように、前記支持柱11d(図3参照)に外嵌されて前記第1の軸J1中心で回動可能に支持される支持筒部31eが設けられている。尚、図4は、ブラケット11(ギヤ11g以外)を除く車両用ランプ装置を斜め下方から見た斜視図である。又、ケース31の下面には、前記ブラケット11の係合孔11e,11f(図5参照)にそれぞれ嵌入されるとともに、嵌入された状態でブラケット11に対して前記第1の軸J1中心での回動が案内される嵌入突起31f,31gが設けられている。尚、この嵌入突起31f,31gの先端には、係合孔11e,11fに嵌入された状態で抜け止めをなす爪が形成されている。又、ケース31の下面において前記ギヤ11gと対応した位置には、図3及び図4に示すように、前記第1の軸J1を中心とした円弧状のギヤ挿入孔31hが形成されている。又、ケース31(上側ケース31b)の上部には、図3及び図7に示すように、前記第1の軸J1と直交する第2の軸J2中心に沿った(車両の略幅方向に沿った)長尺回動軸38が支持されている。又、ケース31の後端面は、図3に示すように、前記ブラケット11の円弧面S1と摺動(案内)可能に面接触する円弧面S2とされている。
【0032】
第1のモータ32は、図3に示すように、その回転軸32aが第1の歯車34を介して出力ギヤ36に駆動連結され、該出力ギヤ36は、前記ギヤ挿入孔31hに挿入された前記ギヤ11gと噛合される。
【0033】
又、第2のモータ33は、その回転軸33aが第2の歯車35に駆動連結され、更に、第2の歯車35は、第2の軸J2とねじれの位置となる(本実施の形態では、第1の軸J1と平行な)第3の軸J3上で直線駆動すべく、第2出力部37に連結されている。尚、本実施の形態では、第2の歯車35の内周に雌ねじが形成され、その雌ねじに第2出力部37の外周に形成された雄ねじが螺合され、第2出力部37が回転不能とされることで第2の歯車35の回転運動によって第2出力部37が直線駆動する構成とされている。又、第2出力部37の先端(上端)には、略球体状の球体部37aが形成されている。
【0034】
そして、ランプ13は、前記長尺回動軸38を中心として回動可能に連結されている。詳しくは、ランプ13は、その照射方向と直交する一側に前記長尺回動軸38をその長手方向略全域に渡って覆いながら支持される外嵌支持部13a(図1参照)を有し、アクチュエータ12に対して長尺回動軸38(即ち第2の軸J2)を中心として回動可能に、且つ、第1の軸J1中心で回動不能に連結されている。
【0035】
又、ランプ13は、図7に示すように、前記球体部37aを回動自在に保持する連結部材41が設けられ、それら連結部材41及び球体部37aによって前記第2出力部37に連結されている。
【0036】
上記のように構成された車両用ランプ装置では、第1のモータ32が駆動されると、第1の軸J1中心から離間した位置で出力ギヤ36が(回転)駆動され、該出力ギヤ36がブラケット11に設けられたギヤ11gと噛合していることで、第1のモータ32を含むアクチュエータ12全体と共にランプ13がブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動(第1駆動)される(図6参照)。これにより、ランプ13の前方から照射される光の向きが水平方向に沿って変化(調整)される。
【0037】
又、第2のモータ33が駆動されると、第2出力部37が第3の軸J3上で直線駆動され、それによって、ランプ13がアクチュエータ12に対して前記第2の軸J2中心で回動(第2駆動)される。これにより、ランプ13の前方から照射される光の向きが鉛直方向に沿って変化(調整)される。
【0038】
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)第1のモータ32が出力ギヤ36を駆動することで、その第1のモータ32を含むアクチュエータ12はブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動駆動される。そして、第1のモータ32(アクチュエータ12)はランプ13に対して第1の軸J1中心で回動不能に連結されていることから、第1のモータ32(アクチュエータ12)の回動に伴ってランプ13も第1の軸J1中心で一体的に回動(第1駆動)される。すなわち、ランプ13と第1のモータ32(アクチュエータ12)を相対回動させずにランプ13を所望の方向に回動させることができる。また、これより、第1のモータ32(アクチュエータ12)がランプ13と第1の軸J1中心で一体的に回動するため、第1駆動時に、例えば、第1のモータ(アクチュエータのケース)に対してランプが回動する(相対移動する)ものと異なり、ランプ13への給電用のハーネス13b(図7参照)等が第1のモータ32を含むアクチュエータ12のケース31の出っ張り(例えば、係合突起31cや係合爪31d)等に引っ掛かってしまうといったことが防止される。よって、ランプ13の回動が妨げられたり、ハーネス13b等が損傷してしまうといったことが防止され、例えば引っ掛かりを防止するような樹脂製のカバー等を設ける必要がなくなる。
【0039】
(2)第1のモータ32にて駆動される第1出力部を第1の軸J1中心から離間した位置に配置されて駆動される出力ギヤ36とし、ブラケット11に設けられたギヤ11gと噛合させたため、出力ギヤ36が駆動されると、第1のモータ32(アクチュエータ12)がブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動される。このようにすると、第1のモータ32の出力を小さくでき、ブラケット11に対する第1のモータ32の安定保持が可能となる。具体的には、例えば、第1のモータ32に第1の軸J1中心で回動する出力軸を連結し、該出力軸を単にブラケット11に連結したものに比べて(アクチュエータ12が備える)歯車の段数を少なくすることができる。又、第1の軸J1中心等でブラケット11に対して第1のモータ32(アクチュエータ12)を単に回動可能に(本実施の形態では支持柱11dと支持筒部31eにより)支持させておけば、第1の軸J1中心から離間した位置での前記噛合と合わせて、ブラケット11に対する第1のモータ32(アクチュエータ12)のぐらつきが(前記出力軸を単にブラケットに連結したものに比べて)低減され、安定保持が可能となる。尚、本実施の形態では、更に、ケース31の後端面が、ブラケット11の円弧面S1と摺動(案内)可能に面接触する円弧面S2とされるため、ブラケット11に対する第1のモータ32(アクチュエータ12)のぐらつきが更に低減される。
【0040】
(3)ランプ13は、第1のモータ32に対して第1の軸J1と直交する第2の軸J2中心で回動可能に連結され、第1のモータ32とアクチュエータ12として一体的に設けられた第2のモータ33によって第2の軸J2とねじれの位置となる第3の軸J3上で直線駆動される第2出力部37により第2の軸J2中心で回動される。このようにすると、第2のモータ33は、第1のモータ32と一体的に設けられるため、第1駆動時、第1のモータ32及びランプ13と一体的に第1の軸J1中心で回動され、ランプ13との位置関係が変化してしまうことがなく、位置関係が変化してしまうことを許容するといった構成を必要としない。又、第2のモータ33は、第1の軸J1中心と直交し且つ第2の軸J2中心と直交する方向(本実施の形態では前後方向)に相対移動することがない。よって、その方向に移動スペースを確保する必要がない。詳しくは、従来のものとしては、例えば、ランプを上下及び左右に傾動可能に支持する支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動することでランプを上下に傾動させるようにしたものがある(例えば、特開2008−094275号公報)。しかしながら、このようなものでは、支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動するための移動スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、その移動スペースを確保する必要がない。又、上記した従来のものでは、支持体(ブラケット)はアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)とでランプを挟んだ位置で該ランプを支持する必要があり、その支持スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、ランプ13を第2の軸J2中心で回動可能に支持する部分をランプ13に対して第1及び第2のモータ32,33(アクチュエータ12)と同じ側(図7中、下側の一側)にすることができ、従来のような支持スペースの確保が不要となる。また、第2のモータ33は第1のモータ32及び第2のモータ33を除くランプ13のみの重量を駆動すれば足りるので小出力小体格とすることができる。
【0041】
(4)ランプ13は、第1のモータ32に対して第2の軸J2中心に沿った長尺回動軸38を中心として回動可能に連結(長手方向略全域に渡って支持)されるため、第2の軸J2中心の回動方向以外に傾き難く強固に支持される。言い換えると、例えば、ランプ13を球体面で支持するといった構成では、所望の方向(第2の軸J2中心の回動方向)以外にも傾いてしまい易いが、これに比べて、望まない方向に傾き難く精度良くランプ13を回動させることができる。
【0042】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、第1のモータ32と第2のモータ33とをアクチュエータ12として一体的に設けた構成としたが、これに限定されず、ランプ13を第1の軸J1中心で回動(第1駆動)させるための第1の駆動源(第1アクチュエータ)と第1の軸J1の平行線と直交する第2の軸J2中心で回動(第2駆動)させるための第2の駆動源(第2アクチュエータ)とを別体で設けて構成してもよい。
【0043】
例えば、図8に示すように、変更してもよい。詳しくは、ランプ13を第1の軸J1中心で回動(第1駆動)させるための第1アクチュエータ51を、上記実施の形態のアクチュエータ12から第2のモータ33、第2の歯車35及び第2出力部37を除いたものとするとともに、ランプ13を第1アクチュエータ51に固定した(長尺回動軸38を中心として回動可能としない)構成とする。そして、第2調整ボルト23に換えて、第3の軸J3上となる前後方向に第2出力部52aを直線駆動可能な第2アクチュエータ52を、ランプボディ100に設け、第2出力部52aの先端に形成された球体部52bを回動可能に保持する連結部材53をブラケット11の上延部11hに設ける。このようにすると、第2アクチュエータ52によって第2出力部52aが直線駆動されると、ランプボディ100に対してブラケット11が第2の軸J2中心で回動されるとともに、ランプ13もランプボディ100に対して第2の軸J2中心で回動(第2駆動)される。
【0044】
このようにしても、第1のモータ32(第1アクチュエータ51)がランプ13と第1の軸J1中心で一体的に回動するため、第1駆動時に、例えば、第1のモータ(アクチュエータのケース)に対してランプが回動する(相対移動する)ものと異なり、ランプ13への給電用のハーネス13b等が第1のモータ32を含む第1アクチュエータ51のケース31の出っ張り(例えば、係合突起31cや係合爪31d)等に引っ掛かってしまうといったことが防止される。よって、ランプ13の回動が妨げられたり、ハーネス13b等が損傷してしまうといったことが防止され、例えば引っ掛かりを防止するような樹脂製のカバー等を設ける必要がなくなる。
【0045】
・上記実施の形態のランプボディ100にブラケット11を保持させる構成は、他の構成に変更してもよい。
例えば、図9〜図11に示すように、変更してもよい。この例(図9〜図11参照)では、第1及び第2のモータ32,33を含む前記アクチュエータ12と、第1及び第2調整部材としての第1及び第2調整ボルト61,62が連結される第1及び第2調整連結部63,64を含むブラケット65の全体とが、ランプ13の一側(図9中、紙面奥側であって、図11中、下側の一側)に配置されている。
【0046】
詳しくは、この例のブラケット65は、アクチュエータ12を前記第1の軸J1中心で回動可能に支持する(前記上延部11hがない)ブラケット本体66と、ブラケット本体66に対して第1の軸J1中心と略平行な軸中心で回動不能且つ第2の軸J2中心と略平行な第4の軸J4中心で回動可能に設けられるとともに第1調整連結部63が設けられた第1回動ブラケット67と、ブラケット本体66(その後延部66a)に対して第1の軸J1中心と略平行な第5の軸J5(図9及び図10参照)中心で回動可能且つ第2の軸J2中心と略平行な軸中心で回動不能に設けられるとともに第2調整連結部64が設けられた第2回動ブラケット68とを備える。
【0047】
そして、第1調整連結部63は、基端側がランプ13の後方でランプボディ100に支持された第1調整ボルト61にて第5の軸J5とねじれの位置となる(前後方向に延びる)第6の軸J6に沿って押し引きされることで第5の軸J5中心で第1回動ブラケット67と共にブラケット本体66を回動させて第1基準位置(即ち、ランプ13の左右方向の向き)を調整可能に設けられている。又、第2調整連結部64は、基端側がランプ13の上方でランプボディ100に支持された第2調整ボルト62にて第4の軸J4とねじれの位置となる(上下方向に延びる)第7の軸J7に沿って押し引きされることで第4の軸J4中心で第2回動ブラケット68と共にブラケット本体66を回動させて第2基準位置(即ち、ランプ13の上下方向の向き)を調整可能に設けられている。尚、この例の第1及び第2調整連結部63,64は内部に雌ねじが形成されるとともに周り止め及び抜け止めがなされた球状部材を備え、先端に雄ねじが形成された第1及び第2調整ボルト61,62が回転されるとねじ作用により該第1及び第2調整ボルト61,62の軸方向に押し引きされることになる。又、第1調整連結部63を押し引きすべく第1調整ボルト61が直線運動される第1調整軸線(即ち前記第6の軸線J6)は、前記第5の軸J5と前記第1調整連結部63とを結ぶ直線L1(図9参照)と略直角に交わるように設定されている。
【0048】
このようにすると、第1及び第2のモータ32,33を含む前記アクチュエータ12と、第1及び第2調整ボルト61,62が連結される第1及び第2調整連結部63,64を含むブラケット65の全体とが、ランプ13の一側(図9中、紙面奥側であって、図11中、下側の一側)に配置される構成であるため、例えば、第1及び第2調整ボルト61,62が連結される前の状態のアクチュエータ12及びブラケット65からなる製品を多数かさ張らないように箱詰めするといったことが容易となる。詳しくは、例えば、上記実施の形態のように第2調整連結部11jをアクチュエータ12とはランプ13に対して異なる面と対向するように構成したものでは、アクチュエータ12及びブラケット11からなる製品がL字に曲がった部分(上延部11h)を有し、箱詰めの際にかさ張るといった不具合があるが、これを回避することができる。よって、例えば、部品管理や運搬を容易とすることができ、それらの費用を低減することができる。又、第1調整連結部63を押し引きすべく第1調整ボルト61が直線運動される第1調整軸線(即ち前記第6の軸線J6)が、第5の軸J5と第1調整連結部63とを結ぶ直線L1と略直角に交わるため、第5の軸J5中心にブラケット本体66を僅かに回動させた(即ち第1基準位置を調整した)際における第1調整連結部63の第1調整軸線(第6の軸線J6)からのずれ量が最も小さくなり、第1調整連結部63と第1調整ボルト61との間のこじれる力が最も小さくなる。
【0049】
・上記各実施の形態では、本発明を車両用ランプ装置に具体化したが、これに限定されず、車両以外のものに用いられるランプ装置に具体化してもよい。
【符号の説明】
【0050】
11,65…ブラケット、11g…ギヤ(被第1出力部)、13…ランプ、32…第1のモータ(第1の駆動源)、33…第2のモータ(第2の駆動源)、36…出力ギヤ(第1出力部)、37…第2出力部、38…長尺回動部、61…第1調整ボルト(第1調整部材)、62…第2調整ボルト(第2調整部材)、63…第1調整連結部、64…第2調整連結部、66…ブラケット本体、67…第1回動ブラケット、68…第2回動ブラケット、100…ランプボディ、J1〜J7…第1〜第7の軸、L1…直線。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、照射する光の向きを調整可能な車両用ランプ装置等のランプ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照射する光の向きを調整可能なランプ装置としては、例えば、車両の走行状況に応じて、アクチュエータ(第1の駆動源)の駆動によってランプを第1の軸中心で回動(第1駆動)させて光の向きを略水平方向に沿って変化(調整)させる車両用ランプ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような車両用ランプ装置では、車両(そのランプボディやブラケット)に第1の軸(略垂直な軸)中心で出力軸を回動させるアクチュエータ(第1の駆動源)が固定され、その出力軸にランプが一体回動するように固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−131045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような車両用ランプ装置では、アクチュエータ(第1の駆動源)に対してランプが相対回動する際(第1駆動時)に、ランプへの給電用のハーネス等がアクチュエータ(第1の駆動源)の出っ張り等に引っ掛かってしまうといった虞がある。このことは、ランプの回動が妨げられたり、ハーネス等が損傷してしまうといった原因となる。又、アクチュエータ(第1の駆動源)の出っ張りである例えばケースのスナップフィット部に樹脂製のカバーを設けるといった構成も考えられるが、この場合、勿論、部品点数や組み付け工数が増加してしまい、高コスト化してしまう。
【0006】
本発明は、上記問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、ランプとアクチュエータを相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることが可能なランプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明では、ブラケットに対してランプを第1の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、前記ランプに対して前記第1の軸中心で回動不能に連結されるとともに、前記ブラケットに対し駆動係合する第1出力部を駆動することで自身を前記ブラケットに対して前記第1の軸中心で回動駆動する第1の駆動源を備えたことを要旨とする。
【0008】
同構成によれば、第1の駆動源が第1出力部を駆動することで、その第1の駆動源はブラケットに対して第1の軸中心で回動駆動される。そして、第1の駆動源はランプに対して第1の軸中心で回動不能に連結されることから、第1の駆動源の回動に伴ってランプも第1の軸中心で一体的に回動される。すなわち、ランプと第1の駆動源を相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることができる。また、これより、第1の駆動源がランプと第1の軸中心で一体的に回動するため、例えば、第1の駆動源(そのケース)に対してランプが回動するものと異なり、ランプへの給電用のハーネス等が第1の駆動源のケースの出っ張り等に引っ掛かってしまうといったことが防止される。よって、ランプの回動が妨げられたり、ハーネス等が損傷してしまうといったことが防止され、例えば引っ掛かりを防止するような樹脂製のカバー等を設ける必要がなくなる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のランプ装置において、前記第1出力部は、前記第1の軸中心から離間した位置に配置されており、前記ブラケットに一体にあるいは別体で設けられた被第1出力部と駆動係合されたことを要旨とする。
【0010】
同構成によれば、第1の軸中心から離間した位置に配置された第1出力部が駆動されると、該第1出力部がブラケットに一体にあるいは別体で設けられた被第1出力部と駆動係合していることで、第1の駆動源がブラケットに対して第1の軸中心で回動される。このようにすると、第1の駆動源の出力を小さくでき、ブラケットに対する第1の駆動源の安定保持が可能となる。具体的には、第1出力部及び被第1出力部をギヤとした場合には、例えば、第1の駆動源に第1の軸中心で回動する出力軸を連結し、該出力軸を単にブラケットに連結したものに比べて歯車の段数を少なくすることができる。又、第1の軸中心等でブラケットに対して第1の駆動源を単に回動可能に支持させておけば、第1の軸中心から離間した位置でのギヤの噛合と合わせて、ブラケットに対する第1の駆動源のぐらつきが(前記出力軸を単にブラケットに連結したものに比べて)低減され、安定保持が可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載のランプ装置は、前記ブラケットに対して前記ランプを前記第1の軸の軸線又は前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、前記ランプは前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、前記第1の駆動源と一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを要旨とする。
【0012】
同構成によれば、ランプは、第1の駆動源に対して前記第1の軸の軸線又は前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動可能に連結され、第1の駆動源と一体的に設けられた第2の駆動源によって第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で直線駆動される第2出力部により第2の軸中心で回動される。このようにすると、第2の駆動源は、第1の駆動源と一体的に設けられるため、第1駆動時、第1の駆動源及びランプと一体的に第1の軸中心で回動され、ランプとの位置関係が変化してしまうことがなく、位置関係が変化してしまうことを許容する構成を必要としない。又、第2の駆動源は、第1の軸中心と直交し且つ第2の軸中心と直交する方向に相対移動することがない。よって、その方向に移動スペースを確保する必要がない。詳しくは、従来のものとしては、例えば、ランプを上下及び左右に傾動可能に支持する支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動することでランプを上下に傾動させるようにしたものがある(例えば、特開2008−094275号公報)。しかしながら、このようなものでは、支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動するための移動スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、その移動スペースを確保する必要がない。又、上記した従来のものでは、支持体(ブラケット)はアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)とでランプを挟んだ位置で該ランプを支持する必要があり、その支持スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、ランプを第2の軸中心で回動可能に支持する部分をランプに対して第1及び第2の駆動源と同じ側(一側)にすることができ、従来のような支持スペースの確保が不要となる。また、第2の駆動源は第1の駆動源及び第2の駆動源を除くランプのみの重量を駆動すれば足りるので小出力小体格とすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のランプ装置において、前記ランプは、前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心に沿った長尺回動軸を中心として回動可能に連結されたことを要旨とする。
【0014】
同構成によれば、ランプは、第1の駆動源に対して第2の軸中心に沿った長尺回動軸を中心として回動可能に連結されるため、第2の軸中心の回動方向以外に傾き難く強固に支持される。言い換えると、例えば、ランプを球体面で支持するといった構成では、所望の方向(第2の軸中心の回動方向)以外にも傾いてしまい易いが、これに比べて、望まない方向に傾き難く精度良くランプを回動させることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、請求項3又は4に記載のランプ装置は、前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケットを第1調整部材の操作にて前記第1駆動に対応した方向に回動させて同方向の第1基準位置を調整可能で、且つ前記ブラケットを第2調整部材の操作にて前記第2駆動に対応した方向に回動させて同方向の第2基準位置を調整可能なランプ装置であって、前記第1及び第2の駆動源と、前記第1及び第2調整部材が連結される第1及び第2調整連結部を含む前記ブラケットの全体とが、前記ランプの一側に配置されたことを要旨とする。
【0016】
同構成によれば、第1及び第2の駆動源と、第1及び第2調整部材が連結される第1及び第2調整連結部を含むブラケットの全体とは、ランプの一側に配置される構成であるため、例えば、第1及び第2調整部材が連結される前の状態の第1及び第2の駆動源及びブラケットからなる製品を多数かさ張らないように箱詰めするといったことが容易となる。詳しくは、例えば、第2調整連結部を第1及び第2の駆動源とはランプに対して異なる面と対向するように構成したものでは、第1及び第2の駆動源及びブラケットからなる製品がL字に曲がった部分を有し、箱詰めの際にかさ張るといった不具合があるが、これを回避することができる。よって、例えば、部品管理や運搬を容易とすることができ、それらの費用を低減することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のランプ装置において、前記ブラケットは、前記第1及び第2の駆動源を前記第1の軸中心で回動可能に支持するブラケット本体と、前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な軸中心で回動不能且つ前記第2の軸中心と略平行な第4の軸中心で回動可能に設けられるとともに前記第1調整連結部が設けられた第1回動ブラケットと、前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な第5の軸中心で回動可能且つ前記第2の軸中心と略平行な軸中心で回動不能に設けられるとともに前記第2調整連結部が設けられた第2回動ブラケットとを備え、前記第1調整連結部は、前記第1調整部材にて前記第5の軸とねじれの位置となる第6の軸に沿って押し引きされることで前記第5の軸中心で前記第1回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第1基準位置を調整するように設けられ、前記第2調整連結部は、前記第2調整部材にて前記第4の軸とねじれの位置となる第7の軸に沿って押し引きされることで前記第4の軸中心で前記第2回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第2基準位置を調整するように設けられたことを要旨とする。
【0018】
同構成によれば、より具体的な構成で容易に請求項5に記載の発明の効果を得ることができる。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載のランプ装置において、前記第1調整連結部を押し引きすべく前記第1調整部材が直線運動される第1調整軸線は、前記第5の軸と前記第1調整連結部とを結ぶ直線と略直角に交わるように設定されたことを要旨とする。
【0019】
同構成によれば、第1調整連結部を押し引きすべく第1調整部材が直線運動される第1調整軸線が、第5の軸と第1調整連結部とを結ぶ直線と略直角に交わるため、第5の軸中心にブラケット本体を僅かに回動させた(即ち第1基準位置を調整した)際における第1調整連結部の第1調整軸線からのずれ量が最も小さくなり、第1調整連結部と第1調整部材との間のこじれる力が最も小さくなる。
【0020】
請求項8に記載の発明では、請求項1又は2に記載のランプ装置は、前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケット及び前記ランプを前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させる第2駆動可能なランプ装置であって、前記ブラケットは前記ランプボディに対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、前記ブラケット又は前記ランプボディと一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ブラケット及び前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを要旨とする。
【0021】
同構成によれば、第2の駆動源によって第2出力部が直線駆動されると、ランプボディに対してブラケットが第2の軸中心で回動されるとともに、ランプもランプボディに対して第2の軸中心で回動される。このようにしても、請求項1又は2に記載の発明の効果と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ランプとアクチュエータを相対回動させずにランプを所望の方向に回動させることが可能なランプ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施の形態の車両用ランプ装置を斜め上方から見た斜視図。
【図2】本実施の形態の車両用ランプ装置を斜め下方から見た斜視図。
【図3】本実施の形態のランプを除く車両用ランプ装置を上方から見た平面図。
【図4】本実施の形態のブラケット(ギヤ以外)を除く車両用ランプ装置を斜め下方から見た斜視図。
【図5】本実施の形態の車両用ランプ装置を下方から見た底面図。
【図6】本実施の形態の車両用ランプ装置の動作を説明するための斜視図。
【図7】本実施の形態の車両用ランプ装置を左側方から見た側面図。
【図8】別例の車両用ランプ装置を左側方から見た側面図。
【図9】別例の車両用ランプ装置を上方から見た平面図。
【図10】別例の車両用ランプ装置における第2回動ブラケット近傍を側方(図9中、下方)から見た部分側面図。
【図11】別例の車両用ランプ装置を正面(前方)から見た正面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、車両用ランプ装置は、車両のランプボディ100に対して保持されたブラケット11と、該ブラケット11に保持されたアクチュエータ12と、該アクチュエータ12に連結されたランプ13とを備える。
【0025】
図1〜図3及び図5に示すように、ブラケット11は、略水平方向に沿った板状の底板部11aと、底板部11aにおいて車両の幅方向と対応した両側端から略垂直方向上方(以下、単に上方という)に立設された一対の幅側壁11bと、底板部11aにおいて車両の後方と対応した後端から上方に立設された後壁11cとを備える。尚、図3は、ランプ13を除く車両用ランプ装置を上方から見た平面図であって、図5は、車両用ランプ装置を下方から見た底面図である。
【0026】
底板部11aの略中央には、図3に示すように、後述する第1の軸J1を中心として上方に立設された円柱状の支持柱11dが形成されている。又、底板部11aにおいて車両の前方と対応した側には、図3及び図5に示すように、前記第1の軸J1を中心とした円弧状の係合孔11eが形成されている。又、底板部11aにおける後方側には、図5に示すように、前記第1の軸J1を中心とした円弧状の係合孔11fが形成されている。又、底板部11aにおける後方側であって、幅方向の一方(図3中、上側)に寄った位置には、前記第1の軸J1を中心とした円弧状に立設されるとともに前記第1の軸J1側に歯を有した被第1出力部としてのギヤ11gが形成されている。尚、このギヤ11g(被第1出力部)は、ブラケット11に一体に形成しなくても、別体物をブラケットに固定したものでもよい。
【0027】
一対の幅側壁11bは、その後方側が後方に向かうほど互いに離間するように形成されている。
後壁11cは、図3に示すように、その前記第1の軸J1側の面が該第1の軸J1を中心とした円弧面S1とされている。又、後壁11cの後端における幅方向の他端(図3中、下端)には、更に上方に延びる上延部11hが形成されている。
【0028】
そして、ブラケット11は、前記上延部11hを含む後壁11cが支点ボルト21、第1及び第2調整ボルト22,23を介してランプボディ100に対して保持されている。詳しくは、本実施の形態のブラケット11は、図1に示すように、その後壁11cの幅方向の他端側(図5中、上端側であって、上延部11hの基端側)が、支点ボルト21の先端に対して(図示しない球面形状等によって)各方向に回動可能に支持されている。又、ブラケット11は、その後壁11cの幅方向の一端側(図3中、上端側であって、図5中、下端側)の第1調整連結部11iが、前記支点ボルト21の先端と同じ(垂直方向の)高さにおいて第1調整ボルト22の先端に対して連結されている。この第1調整ボルト22は、その基端側がランプボディ100に対して回転可能に支持され、先端が雄ねじとされている。そして、第1調整連結部11iは内部に雌ねじを備え、第1調整ボルト22が回転されるとねじ作用により該第1調整ボルト22の軸方向に押し引きされ、これによりブラケット11は支点ボルト21の先端を支点として(左右に)回動され、同方向の第1基準位置が調整可能とされている。又、ブラケット11は、その上延部11hの先端側の第2調整連結部11j(図3参照)が、前記支点ボルト21の先端の(垂直方向の)真上において第2調整ボルト23の先端に対して連結されている。この第2調整ボルト23は、その基端側がランプボディ100に対して回転可能に支持され、先端が雄ねじとされている。そして、第2調整連結部11jは内部に雌ねじを備え、第2調整ボルト23が回転されるとねじ作用により該第2調整ボルト23の軸方向に押し引きされ、これによりブラケット11は支点ボルト21の先端を支点として(上下に)回動され、同方向の第2基準位置が調整可能とされている。
【0029】
アクチュエータ12は、図3に示すように、ケース31と、ケース31内に収容された第1及び第2の駆動源としての第1及び第2のモータ32,33と、ケース31内に収容された第1及び第2の歯車34,35と、第1出力部としての出力ギヤ36と、第2出力部37とを備える。
【0030】
ケース31は、図1に示すように、下側及び上側ケース31a,31bからなり、互いに側壁から突出して形成された係合突起31cと係合爪31dとが(本実施の形態では4箇所で)嵌着されることで互いに固定されている。
【0031】
又、ケース31(下側ケース31a)の下面には、図4に示すように、前記支持柱11d(図3参照)に外嵌されて前記第1の軸J1中心で回動可能に支持される支持筒部31eが設けられている。尚、図4は、ブラケット11(ギヤ11g以外)を除く車両用ランプ装置を斜め下方から見た斜視図である。又、ケース31の下面には、前記ブラケット11の係合孔11e,11f(図5参照)にそれぞれ嵌入されるとともに、嵌入された状態でブラケット11に対して前記第1の軸J1中心での回動が案内される嵌入突起31f,31gが設けられている。尚、この嵌入突起31f,31gの先端には、係合孔11e,11fに嵌入された状態で抜け止めをなす爪が形成されている。又、ケース31の下面において前記ギヤ11gと対応した位置には、図3及び図4に示すように、前記第1の軸J1を中心とした円弧状のギヤ挿入孔31hが形成されている。又、ケース31(上側ケース31b)の上部には、図3及び図7に示すように、前記第1の軸J1と直交する第2の軸J2中心に沿った(車両の略幅方向に沿った)長尺回動軸38が支持されている。又、ケース31の後端面は、図3に示すように、前記ブラケット11の円弧面S1と摺動(案内)可能に面接触する円弧面S2とされている。
【0032】
第1のモータ32は、図3に示すように、その回転軸32aが第1の歯車34を介して出力ギヤ36に駆動連結され、該出力ギヤ36は、前記ギヤ挿入孔31hに挿入された前記ギヤ11gと噛合される。
【0033】
又、第2のモータ33は、その回転軸33aが第2の歯車35に駆動連結され、更に、第2の歯車35は、第2の軸J2とねじれの位置となる(本実施の形態では、第1の軸J1と平行な)第3の軸J3上で直線駆動すべく、第2出力部37に連結されている。尚、本実施の形態では、第2の歯車35の内周に雌ねじが形成され、その雌ねじに第2出力部37の外周に形成された雄ねじが螺合され、第2出力部37が回転不能とされることで第2の歯車35の回転運動によって第2出力部37が直線駆動する構成とされている。又、第2出力部37の先端(上端)には、略球体状の球体部37aが形成されている。
【0034】
そして、ランプ13は、前記長尺回動軸38を中心として回動可能に連結されている。詳しくは、ランプ13は、その照射方向と直交する一側に前記長尺回動軸38をその長手方向略全域に渡って覆いながら支持される外嵌支持部13a(図1参照)を有し、アクチュエータ12に対して長尺回動軸38(即ち第2の軸J2)を中心として回動可能に、且つ、第1の軸J1中心で回動不能に連結されている。
【0035】
又、ランプ13は、図7に示すように、前記球体部37aを回動自在に保持する連結部材41が設けられ、それら連結部材41及び球体部37aによって前記第2出力部37に連結されている。
【0036】
上記のように構成された車両用ランプ装置では、第1のモータ32が駆動されると、第1の軸J1中心から離間した位置で出力ギヤ36が(回転)駆動され、該出力ギヤ36がブラケット11に設けられたギヤ11gと噛合していることで、第1のモータ32を含むアクチュエータ12全体と共にランプ13がブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動(第1駆動)される(図6参照)。これにより、ランプ13の前方から照射される光の向きが水平方向に沿って変化(調整)される。
【0037】
又、第2のモータ33が駆動されると、第2出力部37が第3の軸J3上で直線駆動され、それによって、ランプ13がアクチュエータ12に対して前記第2の軸J2中心で回動(第2駆動)される。これにより、ランプ13の前方から照射される光の向きが鉛直方向に沿って変化(調整)される。
【0038】
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)第1のモータ32が出力ギヤ36を駆動することで、その第1のモータ32を含むアクチュエータ12はブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動駆動される。そして、第1のモータ32(アクチュエータ12)はランプ13に対して第1の軸J1中心で回動不能に連結されていることから、第1のモータ32(アクチュエータ12)の回動に伴ってランプ13も第1の軸J1中心で一体的に回動(第1駆動)される。すなわち、ランプ13と第1のモータ32(アクチュエータ12)を相対回動させずにランプ13を所望の方向に回動させることができる。また、これより、第1のモータ32(アクチュエータ12)がランプ13と第1の軸J1中心で一体的に回動するため、第1駆動時に、例えば、第1のモータ(アクチュエータのケース)に対してランプが回動する(相対移動する)ものと異なり、ランプ13への給電用のハーネス13b(図7参照)等が第1のモータ32を含むアクチュエータ12のケース31の出っ張り(例えば、係合突起31cや係合爪31d)等に引っ掛かってしまうといったことが防止される。よって、ランプ13の回動が妨げられたり、ハーネス13b等が損傷してしまうといったことが防止され、例えば引っ掛かりを防止するような樹脂製のカバー等を設ける必要がなくなる。
【0039】
(2)第1のモータ32にて駆動される第1出力部を第1の軸J1中心から離間した位置に配置されて駆動される出力ギヤ36とし、ブラケット11に設けられたギヤ11gと噛合させたため、出力ギヤ36が駆動されると、第1のモータ32(アクチュエータ12)がブラケット11に対して第1の軸J1中心で回動される。このようにすると、第1のモータ32の出力を小さくでき、ブラケット11に対する第1のモータ32の安定保持が可能となる。具体的には、例えば、第1のモータ32に第1の軸J1中心で回動する出力軸を連結し、該出力軸を単にブラケット11に連結したものに比べて(アクチュエータ12が備える)歯車の段数を少なくすることができる。又、第1の軸J1中心等でブラケット11に対して第1のモータ32(アクチュエータ12)を単に回動可能に(本実施の形態では支持柱11dと支持筒部31eにより)支持させておけば、第1の軸J1中心から離間した位置での前記噛合と合わせて、ブラケット11に対する第1のモータ32(アクチュエータ12)のぐらつきが(前記出力軸を単にブラケットに連結したものに比べて)低減され、安定保持が可能となる。尚、本実施の形態では、更に、ケース31の後端面が、ブラケット11の円弧面S1と摺動(案内)可能に面接触する円弧面S2とされるため、ブラケット11に対する第1のモータ32(アクチュエータ12)のぐらつきが更に低減される。
【0040】
(3)ランプ13は、第1のモータ32に対して第1の軸J1と直交する第2の軸J2中心で回動可能に連結され、第1のモータ32とアクチュエータ12として一体的に設けられた第2のモータ33によって第2の軸J2とねじれの位置となる第3の軸J3上で直線駆動される第2出力部37により第2の軸J2中心で回動される。このようにすると、第2のモータ33は、第1のモータ32と一体的に設けられるため、第1駆動時、第1のモータ32及びランプ13と一体的に第1の軸J1中心で回動され、ランプ13との位置関係が変化してしまうことがなく、位置関係が変化してしまうことを許容するといった構成を必要としない。又、第2のモータ33は、第1の軸J1中心と直交し且つ第2の軸J2中心と直交する方向(本実施の形態では前後方向)に相対移動することがない。よって、その方向に移動スペースを確保する必要がない。詳しくは、従来のものとしては、例えば、ランプを上下及び左右に傾動可能に支持する支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動することでランプを上下に傾動させるようにしたものがある(例えば、特開2008−094275号公報)。しかしながら、このようなものでは、支持体(ブラケット)に対してアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)が前後に移動するための移動スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、その移動スペースを確保する必要がない。又、上記した従来のものでは、支持体(ブラケット)はアクチュエータ(第1及び第2の駆動源)とでランプを挟んだ位置で該ランプを支持する必要があり、その支持スペースが必要になってしまう。これに対して、本発明では、ランプ13を第2の軸J2中心で回動可能に支持する部分をランプ13に対して第1及び第2のモータ32,33(アクチュエータ12)と同じ側(図7中、下側の一側)にすることができ、従来のような支持スペースの確保が不要となる。また、第2のモータ33は第1のモータ32及び第2のモータ33を除くランプ13のみの重量を駆動すれば足りるので小出力小体格とすることができる。
【0041】
(4)ランプ13は、第1のモータ32に対して第2の軸J2中心に沿った長尺回動軸38を中心として回動可能に連結(長手方向略全域に渡って支持)されるため、第2の軸J2中心の回動方向以外に傾き難く強固に支持される。言い換えると、例えば、ランプ13を球体面で支持するといった構成では、所望の方向(第2の軸J2中心の回動方向)以外にも傾いてしまい易いが、これに比べて、望まない方向に傾き難く精度良くランプ13を回動させることができる。
【0042】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、第1のモータ32と第2のモータ33とをアクチュエータ12として一体的に設けた構成としたが、これに限定されず、ランプ13を第1の軸J1中心で回動(第1駆動)させるための第1の駆動源(第1アクチュエータ)と第1の軸J1の平行線と直交する第2の軸J2中心で回動(第2駆動)させるための第2の駆動源(第2アクチュエータ)とを別体で設けて構成してもよい。
【0043】
例えば、図8に示すように、変更してもよい。詳しくは、ランプ13を第1の軸J1中心で回動(第1駆動)させるための第1アクチュエータ51を、上記実施の形態のアクチュエータ12から第2のモータ33、第2の歯車35及び第2出力部37を除いたものとするとともに、ランプ13を第1アクチュエータ51に固定した(長尺回動軸38を中心として回動可能としない)構成とする。そして、第2調整ボルト23に換えて、第3の軸J3上となる前後方向に第2出力部52aを直線駆動可能な第2アクチュエータ52を、ランプボディ100に設け、第2出力部52aの先端に形成された球体部52bを回動可能に保持する連結部材53をブラケット11の上延部11hに設ける。このようにすると、第2アクチュエータ52によって第2出力部52aが直線駆動されると、ランプボディ100に対してブラケット11が第2の軸J2中心で回動されるとともに、ランプ13もランプボディ100に対して第2の軸J2中心で回動(第2駆動)される。
【0044】
このようにしても、第1のモータ32(第1アクチュエータ51)がランプ13と第1の軸J1中心で一体的に回動するため、第1駆動時に、例えば、第1のモータ(アクチュエータのケース)に対してランプが回動する(相対移動する)ものと異なり、ランプ13への給電用のハーネス13b等が第1のモータ32を含む第1アクチュエータ51のケース31の出っ張り(例えば、係合突起31cや係合爪31d)等に引っ掛かってしまうといったことが防止される。よって、ランプ13の回動が妨げられたり、ハーネス13b等が損傷してしまうといったことが防止され、例えば引っ掛かりを防止するような樹脂製のカバー等を設ける必要がなくなる。
【0045】
・上記実施の形態のランプボディ100にブラケット11を保持させる構成は、他の構成に変更してもよい。
例えば、図9〜図11に示すように、変更してもよい。この例(図9〜図11参照)では、第1及び第2のモータ32,33を含む前記アクチュエータ12と、第1及び第2調整部材としての第1及び第2調整ボルト61,62が連結される第1及び第2調整連結部63,64を含むブラケット65の全体とが、ランプ13の一側(図9中、紙面奥側であって、図11中、下側の一側)に配置されている。
【0046】
詳しくは、この例のブラケット65は、アクチュエータ12を前記第1の軸J1中心で回動可能に支持する(前記上延部11hがない)ブラケット本体66と、ブラケット本体66に対して第1の軸J1中心と略平行な軸中心で回動不能且つ第2の軸J2中心と略平行な第4の軸J4中心で回動可能に設けられるとともに第1調整連結部63が設けられた第1回動ブラケット67と、ブラケット本体66(その後延部66a)に対して第1の軸J1中心と略平行な第5の軸J5(図9及び図10参照)中心で回動可能且つ第2の軸J2中心と略平行な軸中心で回動不能に設けられるとともに第2調整連結部64が設けられた第2回動ブラケット68とを備える。
【0047】
そして、第1調整連結部63は、基端側がランプ13の後方でランプボディ100に支持された第1調整ボルト61にて第5の軸J5とねじれの位置となる(前後方向に延びる)第6の軸J6に沿って押し引きされることで第5の軸J5中心で第1回動ブラケット67と共にブラケット本体66を回動させて第1基準位置(即ち、ランプ13の左右方向の向き)を調整可能に設けられている。又、第2調整連結部64は、基端側がランプ13の上方でランプボディ100に支持された第2調整ボルト62にて第4の軸J4とねじれの位置となる(上下方向に延びる)第7の軸J7に沿って押し引きされることで第4の軸J4中心で第2回動ブラケット68と共にブラケット本体66を回動させて第2基準位置(即ち、ランプ13の上下方向の向き)を調整可能に設けられている。尚、この例の第1及び第2調整連結部63,64は内部に雌ねじが形成されるとともに周り止め及び抜け止めがなされた球状部材を備え、先端に雄ねじが形成された第1及び第2調整ボルト61,62が回転されるとねじ作用により該第1及び第2調整ボルト61,62の軸方向に押し引きされることになる。又、第1調整連結部63を押し引きすべく第1調整ボルト61が直線運動される第1調整軸線(即ち前記第6の軸線J6)は、前記第5の軸J5と前記第1調整連結部63とを結ぶ直線L1(図9参照)と略直角に交わるように設定されている。
【0048】
このようにすると、第1及び第2のモータ32,33を含む前記アクチュエータ12と、第1及び第2調整ボルト61,62が連結される第1及び第2調整連結部63,64を含むブラケット65の全体とが、ランプ13の一側(図9中、紙面奥側であって、図11中、下側の一側)に配置される構成であるため、例えば、第1及び第2調整ボルト61,62が連結される前の状態のアクチュエータ12及びブラケット65からなる製品を多数かさ張らないように箱詰めするといったことが容易となる。詳しくは、例えば、上記実施の形態のように第2調整連結部11jをアクチュエータ12とはランプ13に対して異なる面と対向するように構成したものでは、アクチュエータ12及びブラケット11からなる製品がL字に曲がった部分(上延部11h)を有し、箱詰めの際にかさ張るといった不具合があるが、これを回避することができる。よって、例えば、部品管理や運搬を容易とすることができ、それらの費用を低減することができる。又、第1調整連結部63を押し引きすべく第1調整ボルト61が直線運動される第1調整軸線(即ち前記第6の軸線J6)が、第5の軸J5と第1調整連結部63とを結ぶ直線L1と略直角に交わるため、第5の軸J5中心にブラケット本体66を僅かに回動させた(即ち第1基準位置を調整した)際における第1調整連結部63の第1調整軸線(第6の軸線J6)からのずれ量が最も小さくなり、第1調整連結部63と第1調整ボルト61との間のこじれる力が最も小さくなる。
【0049】
・上記各実施の形態では、本発明を車両用ランプ装置に具体化したが、これに限定されず、車両以外のものに用いられるランプ装置に具体化してもよい。
【符号の説明】
【0050】
11,65…ブラケット、11g…ギヤ(被第1出力部)、13…ランプ、32…第1のモータ(第1の駆動源)、33…第2のモータ(第2の駆動源)、36…出力ギヤ(第1出力部)、37…第2出力部、38…長尺回動部、61…第1調整ボルト(第1調整部材)、62…第2調整ボルト(第2調整部材)、63…第1調整連結部、64…第2調整連結部、66…ブラケット本体、67…第1回動ブラケット、68…第2回動ブラケット、100…ランプボディ、J1〜J7…第1〜第7の軸、L1…直線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラケットに対してランプを第1の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、
前記ランプに対して前記第1の軸中心で回動不能に連結されるとともに、前記ブラケットに対し駆動係合する第1出力部を駆動することで自身を前記ブラケットに対して前記第1の軸中心で回動駆動する第1の駆動源を備えたことを特徴とするランプ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のランプ装置において、
前記第1出力部は、前記第1の軸中心から離間した位置に配置されており、前記ブラケットに一体にあるいは別体で設けられた被第1出力部と駆動係合されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のランプ装置は、
前記ブラケットに対して前記ランプを前記第1の軸の軸線又は前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、
前記ランプは前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、
前記第1の駆動源と一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを特徴とするランプ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のランプ装置において、
前記ランプは、前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心に沿った長尺回動軸を中心として回動可能に連結されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のランプ装置は、
前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケットを第1調整部材の操作にて前記第1駆動に対応した方向に回動させて同方向の第1基準位置を調整可能で、且つ前記ブラケットを第2調整部材の操作にて前記第2駆動に対応した方向に回動させて同方向の第2基準位置を調整可能なランプ装置であって、
前記第1及び第2の駆動源と、前記第1及び第2調整部材が連結される第1及び第2調整連結部を含む前記ブラケットの全体とが、前記ランプの一側に配置されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のランプ装置において、
前記ブラケットは、
前記第1及び第2の駆動源を前記第1の軸中心で回動可能に支持するブラケット本体と、
前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な軸中心で回動不能且つ前記第2の軸中心と略平行な第4の軸中心で回動可能に設けられるとともに前記第1調整連結部が設けられた第1回動ブラケットと、
前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な第5の軸中心で回動可能且つ前記第2の軸中心と略平行な軸中心で回動不能に設けられるとともに前記第2調整連結部が設けられた第2回動ブラケットと
を備え、
前記第1調整連結部は、前記第1調整部材にて前記第5の軸とねじれの位置となる第6の軸に沿って押し引きされることで前記第5の軸中心で前記第1回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第1基準位置を調整するように設けられ、
前記第2調整連結部は、前記第2調整部材にて前記第4の軸とねじれの位置となる第7の軸に沿って押し引きされることで前記第4の軸中心で前記第2回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第2基準位置を調整するように設けられたことを特徴とするランプ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のランプ装置において、
前記第1調整連結部を押し引きすべく前記第1調整部材が直線運動される第1調整軸線は、前記第5の軸と前記第1調整連結部とを結ぶ直線と略直角に交わるように設定されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のランプ装置は、
前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケット及び前記ランプを前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させる第2駆動可能なランプ装置であって、
前記ブラケットは前記ランプボディに対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、
前記ブラケット又は前記ランプボディと一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ブラケット及び前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを特徴とするランプ装置。
【請求項1】
ブラケットに対してランプを第1の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、
前記ランプに対して前記第1の軸中心で回動不能に連結されるとともに、前記ブラケットに対し駆動係合する第1出力部を駆動することで自身を前記ブラケットに対して前記第1の軸中心で回動駆動する第1の駆動源を備えたことを特徴とするランプ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のランプ装置において、
前記第1出力部は、前記第1の軸中心から離間した位置に配置されており、前記ブラケットに一体にあるいは別体で設けられた被第1出力部と駆動係合されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のランプ装置は、
前記ブラケットに対して前記ランプを前記第1の軸の軸線又は前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させることが可能なランプ装置であって、
前記ランプは前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、
前記第1の駆動源と一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを特徴とするランプ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のランプ装置において、
前記ランプは、前記第1の駆動源に対して前記第2の軸中心に沿った長尺回動軸を中心として回動可能に連結されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のランプ装置は、
前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケットを第1調整部材の操作にて前記第1駆動に対応した方向に回動させて同方向の第1基準位置を調整可能で、且つ前記ブラケットを第2調整部材の操作にて前記第2駆動に対応した方向に回動させて同方向の第2基準位置を調整可能なランプ装置であって、
前記第1及び第2の駆動源と、前記第1及び第2調整部材が連結される第1及び第2調整連結部を含む前記ブラケットの全体とが、前記ランプの一側に配置されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のランプ装置において、
前記ブラケットは、
前記第1及び第2の駆動源を前記第1の軸中心で回動可能に支持するブラケット本体と、
前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な軸中心で回動不能且つ前記第2の軸中心と略平行な第4の軸中心で回動可能に設けられるとともに前記第1調整連結部が設けられた第1回動ブラケットと、
前記ブラケット本体に対して前記第1の軸中心と略平行な第5の軸中心で回動可能且つ前記第2の軸中心と略平行な軸中心で回動不能に設けられるとともに前記第2調整連結部が設けられた第2回動ブラケットと
を備え、
前記第1調整連結部は、前記第1調整部材にて前記第5の軸とねじれの位置となる第6の軸に沿って押し引きされることで前記第5の軸中心で前記第1回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第1基準位置を調整するように設けられ、
前記第2調整連結部は、前記第2調整部材にて前記第4の軸とねじれの位置となる第7の軸に沿って押し引きされることで前記第4の軸中心で前記第2回動ブラケットと共に前記ブラケット本体を回動させて第2基準位置を調整するように設けられたことを特徴とするランプ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のランプ装置において、
前記第1調整連結部を押し引きすべく前記第1調整部材が直線運動される第1調整軸線は、前記第5の軸と前記第1調整連結部とを結ぶ直線と略直角に交わるように設定されたことを特徴とするランプ装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のランプ装置は、
前記ブラケットを保持したランプボディに対して前記ブラケット及び前記ランプを前記第1の軸の平行線と直交する第2の軸中心で回動させる第2駆動可能なランプ装置であって、
前記ブラケットは前記ランプボディに対して前記第2の軸中心で回動可能に連結され、
前記ブラケット又は前記ランプボディと一体的に設けられ、前記第2の軸とねじれの位置となる第3の軸上で第2出力部を直線駆動して該第2出力部により前記ブラケット及び前記ランプを前記第2の軸中心で回動するための第2の駆動源を備えたことを特徴とするランプ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−228563(P2010−228563A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77582(P2009−77582)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】
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