説明

リエントラント型共振空洞、前記空洞を含むフィルタ、および製造方法

リエントラント型マイクロ波共振空洞はスタブ6を備える。円柱壁2、第1端壁3、および前記スタブ6は、一体に形成される。第2端壁4は、プリント回路板基材9上に堆積された金属化層8によって画定される。部品は、表面実装はんだ付けプロセスを使用して接合される。スタブ6の端11はギャップ12を画定する。ロストラム14は、スタブ6の端に面する。ロストラム14は、別個に製造され、その後、前記基材9に固定される。誘電性球16は、プローブ6の端11とロストラム14との間に位置付けられる。誘電性球16は、使用中にギャップ・サイズを維持し、製造中における部品の正確な位置決めを補助する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リエントラント(re−entrant)型共振空洞、前記空洞を含むフィルタ、および前記空洞を製造する方法に関する。より詳細には、しかし、排他的ではなく、本発明は、表面実装はんだ付けを使用して製造するのに適したリエントラント型共振空洞に関する。
【背景技術】
【0002】
共振空洞は、導電性表面によって境界を付けられ、かつ、その中で、発振電磁界が持続可能である閉囲容積を有するデバイスである。共振空洞は、例えば、フィルタとして使用され、優れたパワー・ハンドリング能力および低いエネルギー損失を有する可能性がある。いくつかの共振空洞が結合されて、精巧な周波数選択性動作を達成してもよい。
【0003】
共振空洞の幾何学的形状が、その共振周波数を決定するため、高い機械的精度が必要とされ、付加的に、または、別法として、ポスト・プロダクション同調が適用される。例えば、空洞容積内に可変量だけ突出する同調ねじなどの、同調メカニズムが設けられてもよく、また、同調メカニズムは手動で調整される。動作中、周囲温度の変化および/または自己加熱によって、共振空洞のコンポーネント部品の熱膨張が起こり、周波数偏移をもたらす。これは、通常、好ましくない作用であり、温度変動を補償する種々の手段が存在する。
【0004】
共振空洞は、金属でミリングされるか、または、金属から鋳造されることが多い。動作周波数は、必要とされる空洞のサイズを決定し、マイクロ波範囲では、サイズおよび重量はかなりのものになる。
【0005】
空洞の重量を減らす1つの知られている方法は、空洞をプラスチックで製造し、その表面を薄い金属フィルムで被覆することである。ミリングが使用されて、プラスチックを形作る場合、十分な精度を達成することが難しい可能性があり、また、表面粗さが問題となる場合がある。成形は、別の手法であるが、ツーリングが高価である。同様に、プラスチック材料は、金属に比べておそらく高い熱膨張係数を有し、膨張作用に起因するより大きな周波数偏移をもたらす可能性がある。プラスチックから製造される共振空洞はまた、金属の共振空洞と比較して頑健性に欠ける場合がある。
【0006】
プラスチック材料の強度は、共振空洞を所定位置に取付けるのに使用され、また、空洞に出入りするようエネルギーを結合するために入出力伝送手段を接続するための、ねじ接続などの従来の手段にとって不十分である場合がある。金属空洞に関して使用される従来の固定手段に対する代替物は、表面実装はんだ付けである。しかし、プロセス中のはんだフローの予測不可能性は、共振空洞の精密な配置を達成することに対して有害である可能性がある。
【0007】
T.J.Mueller、「SMD−type 42GHz waveguide filter」、Proc.IEEE Intern.Microwave Symp.、Philadelphia、2003、1089〜1092頁は、表面実装はんだ付けを使用した導波路フィルタの製造を記載しており、表面実装はんだ付けにおいて、導波路壁のうちの1つを画定するためのボード金属化を使用して、U形状金属フィルタ部品が、プリント回路板(PCB)上ではんだ付けされる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
T.J.Mueller、「SMD−type 42GHz waveguide filter」、Proc.IEEE Intern.Microwave Symp.、Philadelphia、2003、1089〜1092頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様によれば、リエントラント型共振空洞は、ある容積を画定し、かつ、端面を有するリエントラント型スタブを含む導電性表面を備え、端面と表面の向かい合う部分との間に容量性ギャップが存在し、ギャップ内に位置する誘電性部材を備える。
【0010】
リエントラント型共振空洞では、空洞容積内の電磁界の電界部分と磁界部分は、本質的に幾何学的に分離される。容量性ギャップのサイズは、共振周波数を規定するときに重要である。相応して、金属化プラスチックは、リエントラント型共振空洞についての材料の適した選択ではないことが考えられる。金属化プラスチック空洞は、通常、大きな熱膨張係数を有し、容量性ギャップのサイズに特に影響を及ぼすことになる。さらに、容量性ギャップの幾何学的形状は、デバイスの強い加速または振動によって影響を受ける可能性があり、金属化プラスチックから作られたリエントラント型空洞について特に問題となることがあるが、金属空洞もまた、ある程度影響を受ける場合がある。
【0011】
本発明による空洞では、誘電性部材は、容量性ギャップが、熱変動中であっても、必要とされるサイズにより厳密に維持されることを可能にする。誘電性部材は、低誘電損失を有する材料から、適正な仕様の小さな熱膨張係数を持って、また、良好な機械的公差を持って作られることができるため、空洞容積内の電磁界またはその境界付ける金属表面に著しい影響を及ぼさない。誘電性材料についての適した材料は、例えば、アルミナなどのセラミック、ガラス、および石英を含む。
【0012】
誘電性部材の材料の、熱膨張係数および誘電率の温度誘導変動係数を適切に選択することによって、共振空洞は、温度補償される可能性がある。さらに、誘電性部材は、機械的支持を提供し、ギャップに対する振動および加速の影響を低減し、そのため、共振空洞が、より問題となる状況において輸送され、使用されることを可能にする。
【0013】
本発明による共振空洞は、例えば、金属であってもよく、または、金属化プラスチックであってよい。
【0014】
スタブがそこから延在する壁に対向する壁は、実質的に平面であってよいため、スタブの端面に向かい合い、かつ、スタブの端面と容量性ギャップを画定する空洞の部分は、その壁の表面の残りの部分とまったく別物ではない。別の実施形態では、表面の向かい合う部分は、スタブの端面に対向して位置付けられるロストラム(rostrum)である。ロストラムは、ロストラムを囲む空洞壁の表面の残りの部分から突出する領域であり、壁と一体であってよく、または、一体でなくてもよい。ロストラムの厚さは、スタブおよび挿入される誘電性部材と連携して、必要とされるギャップ寸法を提供するように選択される。
【0015】
本発明の一実施形態では、誘電性部材は球である。この球は、精密に製造することが比較的容易である。しかし、他の代替の幾何学的形状が使用されてもよい。誘電性部材は、例えば、円板、ラグビー・ボール形状、またはロッドであることができる。窪みは、スタブの端面内に含まれてもよく、また、誘電性部材は、窪みによって位置付けられ、保持される。付加的に、または、別法として、窪みは、誘電性部材がその中に位置付けられる表面の向かい合う部分内に含まれてもよい。1つまたは複数の窪みは、さらなる機械的安定性を与える。
【0016】
スタブがそこから延在する壁は、空洞の他の壁より薄い材料で作られてもよい。これは、ある偏移を提供するためのばね力をスタブに与え、ばね力は、誘電性部材を保持するために、対向する壁に向かう方向にスタブを付勢する。熱膨張作用により、ばね力は、最高温度で最小であり、最低温度で最大になる。
【0017】
本発明の一実施形態では、共振空洞は、円柱壁、スタブ、および第1端壁を含む、一体成形された金属化成形プラスチック・コンポーネントを備え、スタブは、円柱壁によって囲まれ、円柱壁の長手方向軸に沿う方向に第1端壁から延在する。
【0018】
本発明の別の態様によれば、マイクロ波フィルタ機構は、本発明による複数のリエントラント型共振空洞を含む。複数の空洞が、共通プリント回路板基材上で作製され、基材に対する金属化が空洞の壁を形成する場合、空洞間の結合は、基材によって担持される導電性トラックによって達成されてもよい。本発明によるフィルタ機構は、例えば、1つまたは複数のフィルタ機構をアンテナ素子に非常に接近して実装することが望まれる電気通信装置において使用するための頑健な構造を依然として提供しながら、重量およびサイズが最小にされなければならない用途について特定の利点を提供する。
【0019】
本発明の別の態様によれば、リエントラント型共振空洞機構を製造する方法は、端面を有するリエントラント型スタブを備える第1空洞部品を設けるステップと、第2空洞部品を設けるステップと、第1および第2部品を接合するステップと、スタブの端面と第2空洞部品の向かい合う部分との間に誘電性部材を設けるステップとを含む。
【0020】
本発明は、例えば、はんだ付けを使用して、リエントラント型共振空洞が製造されることを可能にし、それにより、両者の間にはんだを塗布して空洞の1つの部品を別の部品に対して位置付け、固定する。はんだ付けは、このタイプの構築物について適していないことが考えられる。作製中のはんだフローは予測不可能であるため、はんだの肉厚をコントロールすることが難しく、そのため、正確なギャップ・サイズを達成することが不可能である。しかし、本発明による方法を使用することによって、2つの部品の間にはんだがあるために、ギャップ幾何学的形状が変動する可能性があっても、スタブの端面と向かい合う金属表面との間に正確な間隔が達成されることを、誘電性部材が保証する。
【0021】
本発明による一方法では、窪みが、スタブの端面内に含まれる。誘電性部材は、窪みによって位置付けられ、保持される。付加的に、または、別法として、窪みは、表面の向かい合う部分内に含まれてもよく、窪み内に誘電性部材が位置する。こうした窪みは、例えば、成形中に高い精度で形成され、また、空洞部品の精密な横方向相対配置が、製造中に達成されることを可能にしてもよい。
【0022】
同様に、本発明は、表面実装技術が、リエントラント型共振空洞を製造するときに使用されることを可能にする。第2空洞部品は、金属化プリント回路板基材であってよいが、他の平面の金属または金属化表面が、代替物として使用されてもよい。誘電性部材は、空洞部品が互いに正確に位置合わせ、かつ、同様に、基材上で横方向に位置決めされるように、はんだ付け中に空洞部品を位置付ける。
【0023】
本発明による方法は、空洞が金属化プラスチックである場合に、特に有利である。本発明による方法は、再現性、大容積についての比較的安価な製造を提供し、空洞が軽量であり、良好な周波数コントロールが達成可能である。しかし、本発明による方法は、空洞が金属である場合に使用されてもよく、金属は、例えば、プリント回路板または他の適した基材上にはんだ付けされるか、またはろう付けされてもよい。
【0024】
方法は、ロストラムがない状態のリエントラント型共振空洞について、また、実際にロストラムを含むリエントラント型共振空洞について使用されてもよい。
【0025】
本発明による一方法では、複数の異なるサイズのロストラムが利用可能であり、その中から、空洞内に含まれる1つのロストラムが選択される。プラスチック部品を成形するためのツールのコストはかなりのものになる。スタブを含むより複雑な部品についてのツーリングは、ロストラムについて要求されるより高価である。同じより複雑な部品をそれぞれの場合に使用するが、空洞の所望の周波数性能に応じて異なるロストラムを選択することによって、異なる共振周波数を有するリエントラント型空洞が提供されてもよい。異なるサイズの誘電性部材もまた、本方法において利用可能にされる。
【0026】
本発明による別の方法は、複数の空洞を製造するステップと、フィルタ回路を形成するために、複数の空洞を一緒に接続するステップとを含む。
【0027】
次に本発明のいくつかの方法および実施形態を、例としてのみ、一定比例尺に従って描かれない添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による共振空洞の略図である。
【図2】本発明による別の共振空洞の略図である。
【図3a】図1の共振空洞を製造する方法におけるステップの略図である。
【図3b】図1の共振空洞を製造する方法におけるステップの略図である。
【図3c】図1の共振空洞を製造する方法におけるステップの略図である。
【図3d】図1の共振空洞を製造する方法におけるステップの略図である。
【図4】本発明による別の方法のステップの略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1を参照すると、リエントラント型マイクロ波共振空洞1は、各端にそれぞれ第1端壁3および第2端壁4を有する円柱壁2を備えて、それらの壁の間に全体が円柱の容積5を画定する。スタブ6は、第1端壁3から容積5内に延在し、円柱壁2の長手方向軸X−Xに沿って位置する。円柱壁2、第1端壁3、およびスタブ6は、単一成形プラスチック・コンポーネントとして一体に形成され、その内側表面は、銀の層7で金属化される。第1端壁3は、円柱壁2の厚さと比較して比較的薄い。第2端壁4は、プリント回路板基材9によって担持される金属化層8によって画定される。円柱壁2は、デバイスの作製中に、表面実装はんだ付けプロセスにおいて塗布されたはんだ10によって金属化層8に接合される。
【0030】
スタブ6の端面11は、端面11と第2端壁4の向かい合う部分13との間にギャップ12を画定する。第2端壁4の向かい合う部分13は、本実施形態においてスタブ6の直径と実質的に同じ直径であり、かつ、高さ15を有するロストラム14によって形成される。ロストラム14は、空洞1の他の部品と一体でなく、かつ、基材9上で所定場所にはんだ付けされた金属化成形プラスチック・ピースである。誘電性球16は、プローブ6の端11とロストラム14との間に位置付けられる。誘電性球16を保持し、位置付けるために、スタブ6の端面11内に窪み11aが、また、ロストラム14内に窪み14aが存在する。
【0031】
空洞1は、基材9内の銅トラック17を介した信号エネルギー用の入力部および別の銅トラック18を介した出力部を有する。これらの銅トラックが使用されて、空洞容積5に出入りするようにエネルギーが結合され、また、空洞1が、例えば、フィルタを形成するために、他の同様な空洞に容易に結合することが可能になる。
【0032】
動作中、熱膨張によって、スタブ6は、より可撓性がある薄い第1端壁3によって、誘電性球16の方に押しやられる。誘電性球16は、共振空洞1の動作中に、精密なギャップ距離12が維持されることを可能にし、また、性能に対する振動の影響を低減するために、スタブ6を安定化する。
【0033】
図2を参照すると、別のリエントラント型共振空洞は、図1に示すリエントラント型共振空洞と同じであり、プリント回路板基材20にはんだ付けされた金属化プラスチック成形部品19を備える。しかし、この設計には、ロストラムはまったく含まれない。スタブ24の端23に向かい合う第2空洞端壁22の部分21は、基材20とスタブ24の端23との間にギャップ25を画定する。向かい合う部分21は、基材20上の金属化層26と連続し、かつ、金属化層26の一部である。誘電性球27は、向かい合う部分21の金属化層26とスタブ24の端23との間に位置付けられる。同様に、この実施形態では、スナップ28および29は、作製中に、基材20に対して成形部品19を位置付けるのを補助する。はんだ30は、成形部品19を基材20に接合する。誘電性球27と金属化層26との間には、はんだは含まれない。
【0034】
図1および2に示す共振空洞は、成形プラスチックのコンポーネントを備えるが、共振空洞は、別の技法、例えば、ミリングによって作製されることができ、または、別法として、完全に金属から作られることができる。
【0035】
図1の共振空洞を製造する方法は、ここで、図3を参照して述べられる。
【0036】
射出成形が使用されて、図3(a)に示すプラスチック・コンポーネント32が作られ、プラスチック・コンポーネント32は、完成した共振空洞では、円柱壁2、第1端壁3、および端面11内に窪み11aを有するスタブ6を含む。完成デバイス内の空洞の内部にあることになる表面に金属化が適用される。金属化は、噴霧によって適用されるが、電気的目的のために完全完璧なコーティングを達成するための他の方法も可能である。
【0037】
スタブ6の端面11と第2端壁の向かい合う部分との間のギャップは、空洞のキャパシタンス、したがって、共振周波数を規定するときに重要である。適したロストラムは、図3(b)に示すように、直径および/または高さが変動する、異なる寸法のセット33から選択される。ロストラムの寸法は、完成デバイスにおける容量性ギャップを画定する。この場合、3つの考えられる選択のうちの第2のロストラム14が選択される。
【0038】
図3(c)を参照すると、誘電性球16は、窪み14aにおいて選択されたロストラム14に接着され、次に、ロストラム14は、プリント回路板基材9上のはんだパッド34上に配置される。温度が上昇して、はんだが、流れ、ロストラム14を所定位置に固定する。その後、プラスチック・コンポーネント32は、円柱壁2に対応するはんだパッド上の所定位置に配置され、スタブ6の端面11内の窪み11aは誘電性球16を受け取る。窪み14aおよび11aは、誘電性球16を保持し、位置付け、コンポーネント32とロストラム14の精密な横方向相対配置を可能にする。コンポーネント32がはんだ10によって基材9に接合される図1に示すように、組立て体は、はんだ付けされて、完成した空洞が得られる。
【0039】
1回に1つの空洞を製造する方法が使用されてもよい。しかし、その方法の拡張では、複数の空洞が、その方法を使用して同時に作製される。図3(d)は、いくつかの共振空洞35の配置を示し、いくつかの共振空洞35は、共通基材36であって、共通基材36を貫通する接続トラック37を有する、共通基材36上で製造されて、フィルタ機構38を提供する。接続トラックは、フィルタ機構38に含まれる空洞間で信号についての結合を提供して、必要とされる周波数選択性動作が得られる。
【0040】
図4は、図3(c)に示すステップに対する代替の方法ステップを示す。誘電性球16は、表面実装はんだ付けのために基材上に提供される前に、プラスチック・コンポーネント32に接着される。このステップは、ロストラムを含むデバイスと含まないデバイスの両方に適する。
【0041】
本発明は、本発明の本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され、また他の方法によって実行されてもよい。述べられる実施形態および方法は、すべての点で、制限的でなく、単に例証的であるとして考えられる。したがって、本発明の範囲は、先の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって指示される。特許請求の範囲の均等性の意味および範囲内に入るすべての変更は、特許請求の範囲の範囲内に包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リエントラント型共振空洞であって、ある容積を画定し、かつ、端面を有するリエントラント型スタブを含む導電性表面を備え、前記端面と前記表面の向かい合う部分との間に容量性ギャップが存在し、前記ギャップ内に位置する誘電性部材を備える空洞。
【請求項2】
円柱壁、前記スタブ、および第1端壁を含む、一体成形された金属化プラスチック・コンポーネントを備え、前記スタブは、前記円柱壁によって囲まれ、前記円柱壁の長手方向軸に沿う方向に前記第1端壁から延在する請求項1に記載の空洞。
【請求項3】
前記導電性表面は、前記第1端壁に対向し、かつ、プリント回路板上で金属化層によって画定される第2端壁を含む請求項2に記載の空洞。
【請求項4】
前記誘電性部材は球である請求項1、2、または3に記載の空洞。
【請求項5】
前記スタブがそこから延在する壁を含み、前記壁は、前記空洞の他の壁より薄いため、前記向かい合う部分に向かう方向に前記スタブを偏移させる請求項1、2、3、または4に記載の空洞。
【請求項6】
前記表面の前記向かい合う部分は、ロストラムの表面であり、前記向かい合う部分は、前記向かい合う部分を囲む前記導電性表面と異なる平面内にある請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空洞。
【請求項7】
前記スタブの前記端面内に窪みを含み、前記窪み内に前記誘電性部材が位置する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の空洞。
【請求項8】
前記表面の前記向かい合う部分内に窪みを含み、前記窪み内に前記誘電性部材が位置する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の空洞。
【請求項9】
その中の少なくとも1つが、請求項1乃至8のいずれか1項に記載される、複数のリエントラント型共振空洞を含むフィルタ機構。
【請求項10】
前記複数のリエントラント型共振空洞は、共通基材上に担持される請求項9に記載のフィルタ機構。
【請求項11】
リエントラント型共振空洞機構を製造する方法であって、端面を有するリエントラント型スタブを備える第1空洞部品を設けるステップと、第2空洞部品を設けるステップと、前記第1および第2空洞部品を接合するステップと、前記スタブの前記端面と前記第2空洞部品の向かい合う部分との間に誘電性部材を設けるステップとを含む方法。
【請求項12】
前記第2空洞部品は、金属化プリント回路板であり、表面実装はんだ付けが使用されて、前記第1および第2空洞部品が接合される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第3空洞部品を設けるステップと、前記第1空洞部品と前記第2空洞部品との間で、かつ、前記スタブの前記端面に対向して前記第3空洞部品を位置付けるステップとを含む請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記スタブの前記端面内に窪みを含み、前記窪み内に前記誘電性部材が位置する請求項11、12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記表面の前記向かい合う部分内に窪みを含み、前記窪み内に前記誘電性部材が位置する請求項11、12、13、または14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−504062(P2010−504062A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529185(P2009−529185)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/019712
【国際公開番号】WO2008/036178
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】