説明

リソース利用メッセージの適応型送信

適応型方式は、ワイヤレスノードによる干渉管理メッセージの送信を制御する。たとえば、適応型方式を使用して、リソース利用メッセージを送信すべきかどうか、および/またはリソース利用メッセージをどのように送信するかを判断することができる。そのような判断は、たとえば、サービス品質しきい値と、受信データに関連する現在のサービス品質レベルとの比較に基づくことができる。前に送信されたリソース利用メッセージの効果に基づいてサービス品質しきい値を適応させることができる。ワイヤレスノードがリソース利用メッセージを送信する頻度に基づいて、所与のワイヤレスノードのサービス品質しきい値を適応させることができる。別のワイヤレスノードから受信した情報に基づいて、所与のワイヤレスノードのサービス品質しきい値を適応させることができる。適応方式はまた、所与のワイヤレスノードによって受信されるトラフィックのタイプに依存する。スループット情報に基づいてサービス品質しきい値を適応させることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、限定はしないが、リソース利用メッセージを送信するための適応型方式に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムの展開は、一般に、何らかの形式の干渉緩和方式を実装することを含む。いくつかのワイヤレス通信システムでは、隣接ワイヤレスノードが干渉を引き起こすことがある。一例として、セルラーシステムでは、第1のセルのセルホンまたは基地局のワイヤレス送信は、隣接セルのセルホンと基地局との間の通信に干渉することがある。同様に、Wi−Fiネットワークでは、第1のサービスセットのアクセス端末またはアクセスポイントのワイヤレス送信は、隣接サービスセットのアクセス端末と基地局との間の通信に干渉することがある。
【0003】
その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0105574号には、リソース利用メッセージ(「RUM」)を使用して、送信ノードおよび受信ノードによる伝送を共同スケジューリングすることによってワイヤレスチャネルの公平な共有を可能にするシステムが記載されている。ここで、送信ノードは、その近隣のリソース利用可能性の知識に基づいてリソースのセットを要求し、受信ノードは、その近隣のリソース利用可能性の知識に基づいて要求を許可する。たとえば、送信ノードは、その近傍の受信ノードをリッスンすることによってチャネル利用可能性を判断し、受信ノードは、その近傍の送信ノードをリッスンすることによって潜在的な干渉を判断する。
【0004】
受信ノードが隣接送信ノードからの干渉を受ける場合、受信ノードは、隣接送信ノードにそれらの干渉送信を制限させる目的でRUMを送信する。関連する態様によれば、受信ノードが(たとえば、受信する間に経験する干渉のために)不利になり、送信の衝突回避モードを望むことを示すだけでなく、受信ノードが不利である程度をも示すために、RUMに重み付けすることができる。
【0005】
RUMを受信する送信ノードは、RUMならびにその重みを受信したということを利用して、適切な応答を判断することができる。たとえば、送信ノードは、送信するのを控えることを選ぶか、1つまたは複数の指定されたタイムスロット中にその送信電力を減少させるか、またはRUMを無視することができる。したがって、RUMおよび関連する重みの広告は、システム中のすべてのノードに公平である衝突回避方式を与えることができる。
【発明の概要】
【0006】
本開示の例示的な態様の概要について以下で説明する。本明細書における態様という用語への言及は、本開示の1つまたは複数の態様に関する可能性があることを理解されたい。
【0007】
本開示は、いくつかの態様では、ワイヤレス通信システムにおいてパフォーマンスの最適なレベルを達成しようと試みることに関する。ここで、システムパフォーマンスは、ワイヤレスリソースの利用率(たとえば、スペクトル効率)、サービス品質(「QoS」)、または何らかの他のパフォーマンス関連基準に関する。
【0008】
本開示は、いくつかの態様では、ワイヤレス通信システムにおいて干渉を緩和することに関する。たとえば、いくつかの態様では、適応型方式を利用して、ワイヤレスノードによる干渉管理メッセージ(たとえば、リソース利用メッセージ)の送信を制御する。
【0009】
ここで、適応型方式を使用して、リソース利用メッセージを送信すべきかどうか、および/またはリソース利用メッセージをどのように送信するかを判断することができる。そのような判断は、たとえば、サービス品質の所望のレベルを表すしきい値と、受信データに関連するサービス品質レベルの現在のレベルとの比較に基づくことができる。たとえば、現在のサービス品質レベルがこのサービス品質しきい値を下回る場合、リソース利用メッセージを送信することができる。ここで、サービス品質は、データスループット、データ待ち時間、干渉、または何らかの他の関連するパラメータに関する。
【0010】
いくつかの態様では、前に送信されたリソース利用メッセージの効果に基づいてサービス品質しきい値を適応させることができる。たとえば、ワイヤレスノードによるリソース利用メッセージの前の送信が、そのノードにおけるサービス品質レベルを改善した場合、サービス品質しきい値を増加させる。このようにして、ワイヤレスノードは、そのワイヤレスノードにおけるサービス品質を改善するために、潜在的に、リソース利用メッセージをより頻繁に送信することができる。反対に、リソース利用メッセージの送信がサービス品質を改善しなかった場合、より少数のリソース利用メッセージが送信されるように、ワイヤレスノードはしきい値を減少させる。
【0011】
いくつかの態様では、ワイヤレスノードがリソース利用メッセージを送信する頻度に基づいて所与のワイヤレスノードのサービス品質しきい値を適応させることができる。たとえば、リソース利用メッセージ送信の頻度が増加する場合、サービス品質しきい値を減少させることができる。多数のリソース利用メッセージの送信は、ワイヤレスノードにおけるサービス品質レベルを比例して改善せず、しかも他のノードのシステムリソースの利用可能性に悪影響を及ぼすことがあるので、このようにして、ワイヤレスノードは、より少数のリソース利用メッセージを送信することを選ぶ。
【0012】
いくつかの態様では、別のワイヤレスノードから受信した情報に基づいて所与のワイヤレスノードのサービス品質しきい値を適応させることができる。たとえば、第1のワイヤレスノードは、第2のワイヤレスノードによって受信されるリソース利用メッセージに関する、第2のワイヤレスノードから受信する情報に基づいて、そのサービス品質しきい値を適応させることができる。別の例として、第1のワイヤレスノードは、隣接送信ノードによる送信に関する、その送信ノードから受信する情報(たとえば、送信側リソース利用メッセージ)に基づいて、そのサービス品質しきい値を適応させることができる。
【0013】
いくつかの態様では、所与のワイヤレスノードによって受信される様々なタイプのトラフィックに対して様々な適応方式を使用する。たとえば、あるタイプのトラフィックのサービス品質しきい値を、別のタイプのトラフィックのサービス品質しきい値とは異なる方法で適応させることができる。
【0014】
いくつかの態様では、スループット情報に基づいてサービス品質しきい値を適応させることができる。たとえば、サービス品質しきい値を、関連するワイヤレスセクタ中のワイヤレスノードのすべてのスループットレートの中央値に設定することができる。代替的に、サービス品質しきい値を、隣接ワイヤレスセクタのセットの中央スループットレートの中央値に設定することができる。
【0015】
本開示のこれらおよび他の例示的な態様について、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面において説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ワイヤレス通信システムのいくつかの例示的な態様の簡略図。
【図2】データの受信に関連して実行される干渉緩和動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図3】受信ノードのいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図4】送信されたリソース利用メッセージの効果に基づいてサービス品質しきい値を適応させるために実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図5】リソース利用メッセージの頻度に基づいてサービス品質しきい値を適応させるために実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図6】ワイヤレスノードから受信したリソース利用メッセージ情報に基づいてサービス品質しきい値を適応させるために実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図7】いくつかの例示的なRST適応曲線を示す簡略図。
【図8】ローカルスループットに基づいてサービス品質しきい値を適応させるために実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図9】リソース利用メッセージの送信に関連して実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図10A】共有スループット入力情報に基づいてサービス品質しきい値を適応させるために実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図10B】共有スループット入力情報に基づいてサービス品質しきい値を適応させるために実行される動作のいくつかの例示的な態様のフローチャート。
【図11】通信構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図12】本明細書で教示する干渉緩和メッセージの送信を適応させるように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図13】本明細書で教示する干渉緩和メッセージの送信を適応させるように構成された装置のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
慣例により、図面中に示された様々な特徴は一定の縮尺で描かれていないことがある。したがって、様々な特徴の寸法は、分かりやすいように任意に拡大または縮小されることがある。さらに、図面のいくつかは、分かりやすいように簡略化されることがある。したがって、図面は、所与の装置(たとえば、デバイス)または方法の構成要素のすべてを示しているわけではない。最後に、明細書および図の全体にわたって同じ特徴を示すために同じ参照番号が使用されることがある。
【0018】
本開示の様々な態様について以下で説明する。本明細書の教示は多種多様な形態で実施でき、本明細書で開示されている特定の構造、機能、またはその両方は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示される態様は他の態様とは独立に実装できること、およびこれらの態様のうちの2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることを、当業者なら諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置を実現し、または方法を実施することができる。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外の他の構造、機能、または構造および機能を使用して、そのような装置を実現し、またはそのような方法を実施することができる。さらに、態様は、請求項の少なくとも1つの要素を備えることができる。上記の一例として、いくつかの態様では、ワイヤレス通信の方法は、リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させることを備えることができる。さらに、いくつかの態様では、リソース利用メッセージの送信がデータフローに関連するサービス品質を改善した場合、サービス品質しきい値の適応により、リソース利用メッセージのより頻繁な送信が行われることがある。
【0019】
図1に、ワイヤレス通信システム100のいくつかの例示的な態様を示す。システム100は、一般にノード102および104として示されるいくつかのワイヤレスノードを含む。所与のノードは、1つまたは複数のトラフィックフロー(たとえば、データフロー)を受信および/または送信することができる。たとえば、各ノードは、少なくとも1つのアンテナと、関連する受信機構成要素および送信機構成要素とを備えることができる。以下の説明では、受信しているノードを指すために受信ノードという用語を使用し、送信しているノードを指すために送信ノードという用語を使用する。そのような言及は、ノードが送信と受信の両方の動作を実行することが不可能であることを暗示しない。
【0020】
ノードは様々な方法で実装できる。たとえば、いくつかの実装形態では、ノードは、アクセス端末、中継ポイント、またはアクセスポイントを備えることができる。図1を参照すると、ノード102はアクセスポイントまたは中継ポイントを備え、ノード104はアクセス端末を備えることができる。いくつかの実装形態では、ノード102は、ネットワーク(たとえば、Wi−Fiネットワーク、セルラーネットワーク、またはWiMaxネットワーク)のノード間の通信を可能にする。たとえば、アクセス端末(たとえば、アクセス端末104A)が、アクセスポイント(たとえば、アクセスポイント102A)または中継ポイントのカバレージエリア内にあるとき、それによって、アクセス端末104Aは、システム100の別のデバイス、またはシステム100と通信するために結合される何らかの他のネットワークと通信することができる。ここで、ノードの1つまたは複数(たとえば、ノード102B)は、別の1つまたは複数のネットワーク(たとえば、インターネットなどのワイドエリアネットワーク)への接続性を与える有線アクセスポイントを備えることができる。
【0021】
いくつかの態様では、システム100の2つ以上のノード(たとえば、共通の独立したサービスセットのノード)は、1つまたは複数の通信リンクを介してノード間のトラフィックフローを確立するために、互いに関連する。たとえば、ノード104Aおよび104Bは、対応するアクセスポイント102Aおよび102Cを介して、互いに関連することができる。したがって、1つまたは複数のトラフィックフローは、アクセスポイント102Aを介してアクセス端末104Aとの間で確立され、1つまたは複数のトラフィックフローは、アクセスポイント102Cを介してアクセス端末104Bとの間で確立される。
【0022】
場合によっては、システム100中のいくつかのノードは、同時に(たとえば、同じタイムスロット中に)送信しようと試みることがある。送信ノードと受信ノードとの相対位置、および送信ノードの送信電力に応じて、そのような同時通信を確実に行うことが可能である。これらの状況下では、システム100のワイヤレスリソースは、たとえば、キャリア検知多重アクセス(「CSMA」)動作モードを使用するだけのシステムに比較して、うまく利用できる。
【0023】
しかしながら、他の状況下では、システム100中のノードからのワイヤレス送信は、システム100中の関連しないノードにおける受信に干渉することがある。たとえば、ノード102Dが(シンボル106Bで表されるように)ノード104Cに送信しているのと同時に、ノード104Bは(ワイヤレス通信シンボル106Aで表されるように)ノード102Cから受信していることがある。ノード104Bと102Dとの間の距離、およびノード102Dの送信電力に応じて、(破線記号106Cで表される)ノード102Dからの送信は、ノード104Bにおける受信に干渉することがある。
【0024】
このような干渉を緩和するために、ワイヤレス通信システムのノードは、ノード間メッセージング方式を採用することができる。たとえば、干渉を経験している受信ノードは、そのノードが不利であることを何らかの方法で示すためにリソース利用メッセージ(「RUM」)を送信する。RUMを受信する隣接ノード(たとえば、潜在的な干渉物)は、RUM送信ノード(すなわち、RUMを送信した受信ノード)に干渉することを回避するために、何らかの方法でその将来の送信を制限することを選ぶ。ここで、受信ノードによるRUMを送信する決定は、そのノードにおいて受信されたデータに関連するサービス品質に少なくとも部分的に基づく。たとえば、受信ノードは、そのリンクまたはフローのうちの1つまたは複数の現在のサービス品質レベルが所望のサービス品質レベルを下回った場合、RUMを送信する。反対に、サービス品質が許容できる場合、ノードはRUMを送信しない。
【0025】
以下の説明では、RUMを送信すべきかどうかを判断するために使用されるサービス品質レベルを、RUM送信しきい値(「RST」)と呼ぶことがある。たとえば、いくつかの実装形態では、ノードの1つまたは複数のリンクまたはデータフローに関連するサービス品質が、指定されたRST値を下回った場合、ノードはRUMを送信する。
【0026】
実際問題として、ノードは、同時にアクティブであるいくつかのリンクを有することがある。この場合、ノードは、リンクのすべてのサービス品質に基づいて単一のRUMを送信することができる。たとえば、いくつかの実装形態では、ノード(または、場合によっては、ノードに関連するアクセスポイント)は、ノードのリンクごとにRSTを定義することできる。したがって、ノードは、リンクごとにサービス品質基準を決定し、各サービス品質基準を対応するRSTと比較することができる。その場合、RUMを送信する決定は、リンクのいずれか1つがその所望のサービス品質を満たしていないかどうかに基づくことができる。ここで、RUMに与えられた重み係数(すなわち、重み)は、最も不利なリンクの重み(たとえば、最高の重み)に対応することができる。
【0027】
ノードがいくつかのアクティブリンクを有するとき、他のRUM送信方式を採用することができることを諒解されたい。たとえば、ノードは、リンクごとにRUMを送信するか、集合的なサービス品質基準およびRSTをリンクのすべてに与えるか、または、データスループット、データ待ち時間、干渉、または何らかの他の関係するパラメータなどの他の基準に基づいてRUMを送信することができる。
【0028】
ノードがいくつかのアクティブなフローを有する場合、ノード(または、ノードがアクセス端末ならば関連するアクセスポイント)は、フローごとにRSTを定義することができる。たとえば、ボイス呼は40kbpsのRSTに関連し、ビデオ呼は200kbpsのRSTを有することができる。ここで、RSTは、システムによって使用される帯域幅にわたって正規化される。フローがネットワーク中に導入されると、そのパスにおける各リンクは、そのRSTによって増加することがある。したがって、リンクのRSTは、それを通過するすべてのフローのRSTの和とすることができる。その場合、RUMの重みを上述のように計算することができる。
【0029】
いくつかの実装形態では、ノードは、そのフローのいずれか1つがその所望のサービス品質を満たしていない場合、RUMを送信することを選ぶことができる。この場合、ノードは、フローごとにサービス品質基準を決定し、各サービス品質基準を対応するRSTと比較することができる。ここで、RUMを与えられた重みは、最も不利なフローの重み(たとえば、最高の重み)に対応することができる。
【0030】
再び、ここで他のRUM送信方式を採用することができることを諒解されたい。たとえば、ノードは、フローごとにRUMを送信するか、集合的なサービス品質基準およびRSTをフローのすべてに与えるか、または、他の基準に基づいてRUMを送信することができる。
【0031】
システム中のノードのRSTが合理的に達成可能な場合、RUM方式は、システム中のリンクのすべてがそれらの所望のサービス品質を達成することを保証する。ここで、余剰リソースが、良好な搬送波対干渉波比(「C/I」)とのリンクによって利用できる。言い換えれば、これらのリンクは、それらの所望のサービス品質よりも高いサービス品質レベル(たとえば、スループットレベル)を達成することができる。
【0032】
対照的に、RSTが不適当なレベルに設定された場合、システムは準最適平衡状態に落ち着く。ノードのためのRSTの機能は、ある意味では、2通りに解釈できる。媒体アクセス制御(「MAC」)層および上位層に対して、RSTは、1つまたは複数のリンクまたはフローに所望されるサービス品質の基準として機能することができる。物理的(「PHY」)層に対して、RSTは、ノードに、チャネルの同時共有から、たとえば、各ノードがすべてのそのネイバーを切り離すCSMAのようなアクセスに切り替えさせる値として機能することができる。場合によっては、RSTのこれらの2つの機能は互いに競合している。したがって、システム中のノードによるRUMの送信は、ある状況下では、対応するノードに有益であるが、(たとえば、RUMの送信がシステムの全体的なパフォーマンスに悪影響を及ぼすとき)すべての状況で有益であるわけではない。適切なRSTを選択することに関連して発生することがある問題に関して、以下に少数の特定の例を挙げる。
【0033】
RSTが達成できないレベルに設定された(たとえば、あまりに高く設定された)場合、リンクの一部または全部は常に不利であることがある。したがって、対応する受信ノードはRUMを断続的に送信することができる。これはまた、システム中の他のノードによって送信を停止または制限し、それによって、システムの全体的なスループットを低下させることがある。ここで、多数のノードがRUMを断続的に送信しているとき、システムは、CSMA動作モードで効果的に動作する。場合によっては、全体的なシステムスループットが最適よりも小さくても、システムは、RUMに関連する重みのために(たとえば、RSTの比によって示されるように)ノード間のリソースの比較的公平な割当てを依然として達成することができる。しかしながら、実際問題として、より最適なレベルのシステムパフォーマンスは、ある程度のリソース共有を行うことによって達成できる。たとえば、リソースを共有することによって、システムの累積サービス品質と、システム中の各ノード(または各リンク、フローなど)におけるサービス品質の両方における改善を達成することが可能である。
【0034】
場合によっては、ノードは、RUMを送信した後も、その所望のサービス品質を満たすことができない。この状態は、たとえば、送信ノードと受信ノードとがはるかに離れているので、干渉が無視できる場合でも、所望のレートが満たされないために生じることがある。この状態はまた、たとえば、あまりに多くのアクセス端末がアクセスポイントに接続されているときに生じることがある。この場合、トラフィック負荷自体がボトルネックになることがある。そのような場合、これらのノードによって送信されるRUMの数を制限するために、(たとえば、RSTを低下させることによって)1つまたは複数のノード、リンク、フローなどのサービス品質を落とし、それによって、システム中の他のノード、リンク、フローなどのサービス品質を改善することが有益であることがわかる。
【0035】
システム中のRSTがあまりに低く設定された場合、システム中のすべてまたは大部分のリンクは、それらの所望のサービス品質を常に達成する。この場合、ノードはRUMを送信しない。したがって、ノードは自由に同時に送信することができる。この場合、システムで達成されるスループットは干渉制限される。ノードの位置と干渉環境とに応じて、これによりリソースの不公平な分配を生じることがある。
【0036】
RSTの適切な選択はまた、システムによって搬送されるトラフィックのタイプに依存することがある。たとえば、固定レートトラフィックチャネル(たとえば、制御チャネル)の確実な動作を保証するために、特定のスループットを維持する必要がある。また、いくつかのノードは、大量のトラフィックを集めていることがあるので、より高いトラフィック要件を有することがある。ワイヤレスバックホールがツリーのようなアーキテクチャで使用され、ツリーのルートに近接するノードがスケジュールされている場合、これは特に当てはまる。したがって、ピークレートの観点から、または遅延に耐えられないサービスの場合、ノードが通常であれば同時送信を用いて達成することができるレートよりも高いレートで、そのノードがバーストできるようにすることが有益である。
【0037】
上記に鑑みて、システム効率の見地から、どのモードが現在の条件下で最良のシステムパフォーマンスを達成するかに応じて、システムのノードが、同時送信または衝突回避に有利であるように、それらのそれぞれのRSTを設定することが望ましいことがある。したがって、システム中のワイヤレスノードまたは関連するアクセスポイントは、たとえば、ネットワークから輻輳フィードバックに基づいてそれぞれのRSTを動的に適応させるように構成できる。ここで、RSTを変更することによって、ノード、リンク、フローなどの能力は、輻輳の期間中に競合するように改変できる。
【0038】
所与のノードまたはいくつかのノードに対するRSTの適応は、異なる状況下で異なる形でシステムパフォーマンスに影響を及ぼすことがある。いくつかの態様では、システム中の所与のノードに対するRSTの適応は、そのノードによって受信されたデータのサービス品質を改善することができる。たとえば、場合によっては、RSTを増加させると、ノードがより多くのRUMを送信し、それによって、ノードがシステムリソース(たとえば、タイムスロット)により多くアクセスする可能性が高くなる。いくつかの態様では、システム中のノードのRSTの適応は、システムの全体的なパフォーマンス(たとえば、スループット、スペクトル効率など)を改善することができる。たとえば、RUMの送信が所与のノードにおけるサービス品質を明らかな程度まで改善していないとき、システム中の他のノードがシステムリソースにより多くアクセスすることができるように、そのノードにおけるRSTを減少させることが、システムの観点から、より有利なことがある。
【0039】
上述のように、サービス品質は、スループット、待ち時間、干渉(たとえば、C/I)または何らかの他の好適なパラメータに関係する。したがって、いくつかの態様では、RSTは、1つまたは複数のデータリンクまたはデータフローに望まれる最小データスループットレートを定義することができる。いくつかの態様では、RSTは、1つまたは複数のデータリンクまたはデータフローに望まれる最大データ伝搬待ち時間期間を定義することができる。いくつかの態様では、しきい値は、1つまたは複数のデータリンクまたはデータフローにとって許容できる最大干渉レベルを定義することができる。
【0040】
いくつかの態様では、RSTを正規化することができる。たとえば、RSTスループット値を(たとえば、b/s/Hzに対応する)正規化ビットに関して定義することができる。特定の例として、20MHzチャネルおよび1msタイムスロットサイズにわたって計算された0.4b/s/HzRSTは、リンクがタイムスロットごとに0.4×20×10×1×10−3=8000ビットのサービス品質を望むことを暗示する。
【0041】
RSTの初期値は、様々な基準に基づいて選択できる。たとえば、最小サービス品質(たとえば、最大待ち時間または最小スループット)を必要とするアプリケーションの場合、初期RSTはこの基準に基づくことができる。
【0042】
適用例によっては、初期RST値は、システムにおいて達成可能であると予想される許容できるサービス品質レベルの推定値に基づいて設定できる。たとえば、計画されたセルラーシステムにおいて順方向リンクエッジスペクトル効率を定義するのと同様の方法で、初期RST値を定義することができ、その場合、セルエッジスペクトル効率は、送受信基地局がエッジユーザ端末に送信することになっており、隣接するユーザ端末が常にオンである場合に、そのエッジユーザ端末が達成するスループットを示す。計画されたCDMAシステム中のセルエッジジオメトリは、たとえば、約6dB〜10dBにわたることがある。したがって、最大4dBの間隙を仮定すると、0.05〜0.1b/s/Hzの範囲内でセルエッジスペクトル効率を定義することができる。
【0043】
RSTベースのシステムでは、同時送信を用いたスループットが、初期RST値によって指定されたスループットよりも悪い場合、ノードは衝突回避モードに移行することができる。ここで、その最小スループットが達成できないので、衝突回避モードへの切替えは必ずしも所望のスループットをもたらすわけではない。しかしながら、衝突回避は、同時送信を使用して達成できるスループットよりも良いスループットをもたらすことがある。
【0044】
次に図2を参照すると、図示のフローチャートは、RSTを適応させることに関連して(たとえば、受信ノードによって)実行されるいくつかの高いレベルの動作に関する。便宜上、図2の動作(または、本明細書で論じたかまたは教示した任意の他の動作)については、特定の構成要素によって実行されるものとして説明する。たとえば、図3に、ノード300の受信動作に関連して採用される例示的な構成要素を示す。ただし、説明する動作は、他のタイプの構成要素によって実行でき、異なる個数の構成要素を使用して実行できることを諒解されたい。たとえば、本明細書で説明するしきい値適応動作および構成要素は、その関連するノード(たとえば、アクセス端末)ごとに1つまたは複数のRST値を設定するアクセスポイントにおいて実装できる。また、本明細書で説明する動作の1つまたは複数は、所与の実装形態では採用されない場合があることを諒解されたい。
【0045】
図2のブロック202で表されるように、システムのノードが別のノードの通信範囲内にあるとき、ノードは、通信セッションを形式的に確立するために互いに関連する。図3の例では、ワイヤレスノード300は、別のワイヤレスノードと通信するための送信機構成要素および受信機構成要素306および308を含むトランシーバ304と協働する通信プロセッサ302を含む。このようにして、1つのノード(たとえば、図1のノード102C)から別のノード(たとえば、ノード104B)に、1つまたは複数のトラフィックフローを確立する。
【0046】
図2のブロック204〜208は、ノード(たとえば、アクセスポイントまたはアクセス端末)がデータの受信とともに実行することができるRUM発生動作に関する。ここで、ノードは、その受信データのサービス品質を繰り返し(たとえば、継続的に、周期的になど)監視し、監視されたサービス品質レベルが所望のサービス品質レベルを下回ったときはいつでもRUMを送信する。
【0047】
ブロック204で表されるように、受信ノード(たとえばノード104B)は、関連する送信ノード(たとえばノード102C)からデータを受信する。上述のように、受信データは、1つまたは複数のリンクおよび/またはフローに関連する。
【0048】
ブロック206で表されるように、受信ノードは、所望のサービス品質レベルに従ってデータを受信しているかどうかを判断する。たとえば、ノードは、所与の(たとえば、ビデオトラフィックのための)スループットレート以上で、所与の(たとえば、ボイストラフィックのための)待ち時間期間内に、または深刻な干渉なしに、所与のタイプのトラフィックに関連するデータを受信することが望ましい。図3の例では、ノード300は、受信機308によって受信されたデータを分析して、そのデータに関連する1つまたは複数のサービス品質関連パラメータを判断するように構成されたQoS判断器310を含む。したがって、QoS判断器310は、受信データのスループットを計算するためのスループット判断器312、受信データの待ち時間を計算するための待ち時間判断器314、または、たとえば受信データ上に付与される干渉の量を推定するための干渉判断器316のうちの1つまたは複数を備える。QoS判断器が他の形式をとることもできることを諒解されたい。様々な技法を採用して、サービス品質を監視することができる。たとえば、いくつかの実装形態では、ノードはスライディングウィンドウ方式(たとえば、短期移動平均)を採用して、その受信データのサービス品質レベルを比較的継続的に監視することができる。
【0049】
ここで、所与のサービス品質レベルが達成されているかどうかの判断は、QoS判断器310によって与えられたサービス品質情報と、所望のサービス品質(たとえば、サービス品質しきい値320)を表す、記憶された情報318との比較に基づく。図3では、QoS判断器310は、所与の時間期間、所与のパケット数などにわたって受信されたデータに関連するサービス品質レベルを示す(たとえば、サービス品質レベルの推定値を与える)サービス品質基準を生成する。さらに、1つまたは複数のしきい値320(たとえば、RST)は、所与のタイプのトラフィック、またはいくつかの異なるタイプのトラフィックに対して予想されるサービス品質レベルを定義する。したがって、コンパレータ322は、ノード300が許容できるレベルでデータを受信しているかどうか、またはノード300が何らかの形で不利であるかどうかを判断するために、現在のサービス品質基準をサービス品質しきい値320と比較する。
【0050】
図2のブロック208で表されるように、所与のサービス品質レベルが受信ノードにおいて満たされていない場合、受信ノードは、受信ノードがある程度不利であることを示すRUMを送信する。ここで、ノードが不利である程度をRUM重みで示す。図3の例では、RUM送信判断器324は、コンパレータ322によって実行された比較に基づいてRUMを送信すべきかどうかを判断する。RUMを送信する決定が行われた場合、RUM発生器326は、RUMに対して適切な重みを判断し、RUMを送信する送信機306と協働する。いくつかの実装形態では、(たとえば、RSTに対応する)所望のサービス品質と、実際に達成されたサービス品質に関係するサービス品質基準との比の量子化された値として、RUM重みを定義する。
【0051】
いくつかの態様では、システム(たとえば、所与のネットワーク)中のRUMのすべては、一定の電力スペクトル密度(「PSD」)で、または一定の電力で送信される。所与のノードの通常の送信電力にかかわらず、これは事実である。このようにして、RUM送信ノードがより低い電力ノードであるか、またはより高い電力ノードであるかにかかわりなく、比較的遠く離れた、潜在的に干渉する(たとえば、より高い電力の)送信ノードにおいてRUMを受信することができる。言い換えれば、RUM復号範囲は、実質的に、システムによって制御される最大送信干渉範囲以上となるように定義できる。
【0052】
RUMを受信する送信ノードは、RUMならびにその重みの受信に基づいて適切な手順を判断することができる。たとえば、送信ノード(たとえば、図1のノード102D)は、関連しない受信ノード(たとえば、ノード104B)がその送信ノードに関連する受信ノード(たとえば、ノード104C)よりも不利であると判断した場合、関連しない受信ノードを干渉することを回避するために、送信するのを控えることを選ぶか、または1つまたは複数の指定されたタイムスロット中にその送信電力を減少させることができる。したがって、送信ノードは、ある時間にその送信を制限することによって、隣接するRUM送信ノードにおけるC/Iを改善することができる。
【0053】
代替的に、送信ノードは、その関連する受信ノードがRUMを送信した任意の他の受信ノードよりも不利であると判断した場合、関連しないノードからのRUMを無視することができる。この場合、送信ノードは、所与のタイムスロット中に送信することを選ぶことができる。
【0054】
ブロック210で表されるように、ノード(たとえば、アクセス端末、アクセスポイント、またはアクセス端末に代わるアクセスポイント)は、ある時点でノードのRSTを適応させる。たとえば、以下でより詳細に述べるように、RSTを適応させる決定は、システム中のトラフィックのノード自体の分析に基づく。また、RSTを適応させるノードの決定は、システムトラフィックの他のノードの分析に関係する、システム中の別のノードから受信されたメッセージに基づく。
【0055】
ブロック212で表されるように、いくつかの態様では、ノード300は、サービス品質情報318を適応させるべきかどうかを判断するために使用される情報(たとえば、RST320)を収集するしきい値適応器328を含む。たとえば、しきい値適応器328は、送信されたRUMを監視し、サービス品質情報を監視し、他のノードから受信されたメッセージを処理する。ここで、サービス品質情報を監視することは、たとえば、ノード自体のサービス品質統計を収集する(たとえば、判断する)こと、関連するノードからしきい値レート情報を収集すること、または関連しないワイヤレスセクタからしきい値レート情報を収集することを含む。
【0056】
ブロック214で表されるように、次いで、しきい値適応器328は、収集された情報に基づいてRSTを適応させる。所与のノードのRSTを様々な方法で適応させ、様々な基準に基づいて適応させる。次に、RST適応方式のいくつかの例について、図4〜図6の動作に関して説明する。特に、図4は、前のRUMの効果に基づいてRSTを適応させることに関する。図5は、RUM頻度に基づいてRSTを適応させることに関する。図6は、別のノードから受信されたRUM関連情報に基づいてRSTを適応させることに関する。図8は、関連するノードのスループット情報に基づいてRSTを適応させることに関する。図10A〜図10Bは、隣接するワイヤレスセクタのスループット情報に基づいてRSTを適応させることに関する。
【0057】
最初に、図4の動作を参照すると、ある場合には、多数のRUMを送信することはシステムパフォーマンスに有益であるが、他の場合には、多数のRUMの送信は、RUMが比較的効果がないことを示す。後者の場合の例として、RUMを送信することは、現在の送信の干渉環境を改善するが、1つのノードによるRUMの送信は、他のノードにもRUMを送信させ、それによってシステム中の送信機会の数を減少させる。
【0058】
RUMを送信すべきかどうかを判断することに関連して、ノードは、全体的なシステム挙動のより良い感覚を得るために、得られたサービス品質に対する過去のRUMの効果を考える。次いで、システムからのこのフィードバックに基づいて、ノードは、システムパフォーマンスを改善するためにそのRSTを適応させる。
【0059】
いくつかの態様では、ノードは、RUMのその送信が、その受信データのサービス品質に対して有する効果を考える。たとえば、ノードがRUMを送信しており、ノードのスループットが増加している場合、ノードが(たとえば、そのRSTを増加させることによって)より多くのRUMを送信することは有益である。反対に、ノードがRUMを送信しており、スループットに増加または減少がない場合、ノードは、RUMを送信するレートを減少させるようにそのRSTを減少させる。図4のフローチャートは、ノードが1つまたは複数のRUMの効果に基づいてRSTを適応させることに関連して実行する動作のいくつかの態様を示す。
【0060】
ブロック402で表されるように、受信ノード(たとえば、ノード300)は、ある程度不利であると判断したときはいつでもRUMを送信する。上述のように、この判断は、受信データのサービス品質基準とRSTとの比較に基づく。したがって、ある条件下で、受信ノードは、ある時間期間にわたって一連のRUMを送信する。
【0061】
ブロック404で表されるように、受信ノードは、そのRUM送信のセット(たとえば、1つまたは複数)を監視する。たとえば、しきい値適応器328は、ある時間期間(たとえば、ある数のタイムスロット)にわたって送信されたRUMを監視するか、または所与の数のRUMについてRUM情報を収集する。いくつかの実装形態では、しきい値適応器328は、RUMを監視するための(たとえば、定義された時間期間の)スライディングウィンドウを採用する。
【0062】
ブロック406で表されるように、受信ノードは、RUMの送信が受信データ(たとえば、1つまたは複数の受信データフロー)のサービス品質に対して有していた効果を判断する。この目的で、QoS判断器310は、受信トラフィックを監視し、そのトラフィックに関連する1つまたは複数のサービス品質基準を判断する。たとえば、スループット判断器312は、受信トラフィックのスループットを計算または推定する。同様に、待ち時間判断器314は、受信トラフィックの待ち時間を計算または推定する。また、干渉判断器は、受信ノードにおける干渉(または、潜在的な干渉)を(たとえば、受信エラーレートなどを判断することによって)計算または推定する。上述した同様の方法で、スライディングウィンドウを介して、または何らかの他の好適な技法を使用して、サービス品質を監視することができる。
【0063】
いくつかの態様では、(たとえば、所与の時間期間中の)サービス品質の監視は、対応するRUMの監視と一致するか、またはそれより遅れることがある。このようにして、RUMの送信と監視されるサービス品質との間で適切な相関を維持することができる。
【0064】
受信ノードはまた、QoS判断器310によって与えられたか、または何らかの他の方法で収集されたサービス品質情報に関する情報を維持する。たとえば、しきい値適応器328は、1つまたは複数の受信フローと関連する時間期間とに対するサービス品質の前の値に関係するQoS基準統計332を維持する。したがって、RUM効果分析器330は、現在のサービス品質情報を前のサービス品質情報と比較することによって、サービス品質がどのくらい影響を受けたかを判断する。たとえば、RUM効果分析器330は、RUMの送信により、受信ノードにおけるサービス品質が改善、劣化、または変化なしとなったかに関係する指示を生成する。
【0065】
ブロック408で表されるように、しきい値適応器328は、送信されたRUMが対応するサービス品質に対して有する効果に基づいてRST320を適応させる。たとえば、RUMの送信がサービス品質を改善した場合、しきい値適応器328はRST320を増加させる。このようにして、RUMを送信することがノードにおけるデータの受信を改善したので、受信ノードはより多くのRUMを送信するように構成される。
【0066】
対照的に、RUMの送信がサービス品質に対してほとんど効果を有しないか、またはサービス品質を劣化させた場合、しきい値適応器328はRST320を変更しないか、またはRST320を減少させる。後者の場合、RUMを送信することがこの特定ノードに役立っていないので、ノードは、RUMをより少なく送信するように構成され、それによって、それらのデータを送信するより多くの機会をシステム中の他のノードに与える。
【0067】
RSTを適応させるためのアルゴリズムの例を式1に示す。この例では、前の(RUMを送信する前の)QoS基準をRoldで示し、得られた(1つまたは複数のRUMを送信した後の)QoS基準はRnewである。RSToriginalは、当初望まれたRST(たとえば、サービス品質レベル)を表すが、RSToldは、前の(たとえば、RSTの前の適応の後の)RST値である。RSTnewは、新たに更新されたRST値である。最後に、γは、RSTのあまりに頻繁な更新を防ぐために使用できるヒステリシスパラメータ(たとえば、γ=0.1)である。
【0068】
式1:
【数1】

【0069】
ここで、RSTnewは、RSTnewとRSToriginalとのうちの最小値に制限されることがある。
【0070】
次いで、ノードは、新しいRST値に基づいてRUMを送信し続ける。
【0071】
そうではなく、Rold<Rnew≦Rold×(1+γ)である場合、RSTは同じ値で維持される。
【0072】
したがって、ノードは、前のRST値に基づいてRUMを送信し続ける。
【数2】

【0073】
次いで、ノードは、新しいRST値に基づいてRUMを送信し続ける。
【0074】
いくつかの実装形態では、1つまたは複数の制限(たとえば、限界)をRST値に対して設けることがある。たとえば、場合によっては、RST値がある値(たとえば、定義された最小値)を下回らないようにRSTの適応を制限することがある。このようにして、ノードに対してある最小レベルのサービスを維持しようと試みることができる。さらに、場合によっては、RST値がある値(たとえば、定義された最大値)を上回って増加しないように、RSTの適応を制限することがある。たとえば、ノードが最大RUM頻度を超えるレートでRUMを送信するのを防ぐように、RST値を設定することができる。このようにして、利用可能なワイヤレスリソースが、競合するノード間で公平に共有されるようにする試みを行うことができる。また、システムに対してRST値上で上下の限界を課することが、システム中のノードが適応させているRST値の収束を可能にする(たとえば、より高速な収束を生じる)ことができる。
【0075】
次に図5を参照すると、いくつかの実装形態では、ノードは、ノードがRUMを送信する頻度に基づいてRSTを適応させる。いくつかの態様では、ノードがRUMを送信する頻度は、そのRST値の実現可能性を示す。たとえば、ノードが時々RUMを送信するのみの場合、そのリンク上のフローは、RUMの助けをかりてそれらのRSTターゲットを達成している。一方、RUMを永久に送信するノードは、RSTを達成しておらず、より多くの妥当な値にそのRSTを適応させる必要がある。
【0076】
ブロック502で表されるように、いくつかの実装形態では、RST適応は、RUM頻度とRST値との間で(たとえば、システムレベルにおいて、またはノードにおいて)定義された1つまたは複数の関係に基づく。たとえば、そのような関係は、第1のRUM頻度値を第1のRST値に関連付け、第2のRUM頻度を第2のRST値に関連付け、以下同様に関連付けることを必要とする。いくつかの実装形態では、ノードは、たとえば、RUM頻度とRST値との間に比較的連続的な関係を定義するRST適応曲線に基づいてRSTを適応させる。いくつかの実装形態では、様々なトラフィックタイプ(たとえば、データフロータイプ)に対して様々な関係を定義することができる。言い換えれば、様々なタイプのトラフィックに様々なRST適応方式を使用することができる。次いで、これらの関係に関する情報334(図3)を、後続のしきい値適応動作中に使用するために記憶する。
【0077】
図7に、RST適応曲線のいくつかの例を示す。上述のように、RSTを適応させる方法は、そのRSTに関連するトラフィックフローのタイプに依存する。たとえば、図7に示すように、様々なタイプのフローを、各々がそのフローのRSTの弾性を表す様々なRST適応曲線に関連付けることができる。
【0078】
いくつかの態様では、フローのRST適応は、2つのパラメータ、すなわち初期RST値およびRST適応曲線によって特徴付けられる。その名前が示唆するように、初期RST値は、フローに対して最初に定義されたRSTとすることができる。いくつかの実装形態では、この初期値は、フローが有することが予想される平均トラフィックレートと定義される。以下に、いくつかの例を示す。フルバッファトラフィック曲線は、800kbpsの初期RSTに関連付けられる。40msごとに400バイトパケットを送信するボイストラフィックは、80kbpsの初期RSTを有する。ビデオストリームは、たとえば、1Mbpsの初期RSTを有する。
【0079】
図7に示すように、RST適応曲線は、RUM頻度対RST乗数をプロットする。この曲線の形状は、このフローのRSTの弾性を示し、RUM頻度に対するその感度を決定する。再び以下に、いくつかの例を示す。点線702は、輻輳フィードバックに対して比較的弾性的であるフルバッファフロー(たとえば、ウェブブラウジング、電子メールなどのデータアプリケーション)の曲線を表す。この場合、RUM頻度が比較的高いとき、RSTが大幅に低減されても、フローは依然として存在する可能性がある。上述のように、ボイスベースのフロー(たとえば、ボイスオーバーIP)は、一般に、そのサービス品質が満たされることを必要とする。たとえば、ボイスフローのRSTは、図7において破線704の階段関数形状によって例示されるように、完全に非弾性的であることがある。線706は、2つの異なるRSTレベルで動作することができるが、通常は非弾性的である2レートビデオフローの例を表す。
【0080】
図7では、RSTおよびRUM頻度の値は正規化されている。たとえば、20MHzのチャネルに対して、初期RST値は正規化されたb/s/Hzとすることができる。
【0081】
図7の例におけるRST適応曲線は、上限が1であり、たとえば、これらのフローのRSTが初期RST値を超えないことを示している。これは、初期RST値がフローに対して所望される最小スループットである実装形態の場合である。ここで、輻輳がない場合、フローはいずれにしてもそのRSTスループットを超えるので、RSTをこれを超えて増加する必要はない。一方、RSTが達成できないとき、ノードはRSTをより低く適応させる。ノードは、次いで、輻輳が解消された場合、後の時点でRSTを上げることができる。
【0082】
RST適応曲線は様々な方法で定義できることを諒解されたい。たとえば、いくつかの実装形態では(たとえば、RST値がネットワークによって設定されているとき)、RST乗数は、1よりも大きい値に適応される。
【0083】
再び図5を参照すると、ノードにおいて1つまたは複数のフローが確立された後、ノードは、本明細書で論じるRUMを送信する(ブロック504)。図3の例では、たとえば、上述のように図4に関連して、しきい値適応器328はこのRUMトラフィックを監視する。
【0084】
ブロック506で表されるように、RUM頻度分析器336は、送信されたRUMのセットから現在のRUM頻度を判断する。たとえば、RUM頻度分析器336は、RUM頻度の現在値を与えるために(たとえば、ある時間期間にわたって)スライディングウィンドウを使用する。
【0085】
いくつかの実装形態では、RUM頻度は、式2に従って計算される。
【0086】
式2:
【数3】

【0087】
上式で、RUMが送信されなかった場合、z=0、
RUMが送信された場合、z=1、および
【数4】

【0088】
ここで、RUM頻度fは、RUMが送信されたか否かを示すRUMビットzのフィルタ処理された値である。場合によっては、RUMが送信されないとき、初期ウォームアップ期間を与えるために、RUM頻度fは0に初期化される。
【0089】
は様々な方法で計算できることを諒解されたい。たとえば、RUM頻度分析器336は、所与の数のタイムスロット(たとえば、最後の100個のタイムスロット)の間に送信されるRUMの数を単に計数する。
【0090】
いくつかの実装形態では、RST適応アルゴリズムは、RUMよりもはるかに遅いタイムスケールに従う。この場合、フィルタ重みwは、1に近接する値として定義される。たとえば、いくつかの実装形態では、ノードはw=0.99を設定することができる。
【0091】
ブロック508で表されるように、次いでRUM頻度(たとえば、フィルタ処理されたf値)を使用してRSTを適応させる。ここで、しきい値適応器328は、現在のRUM頻度に基づいて使用されるRUM値を判断するために、所与のフローに対応するしきい関係334(たとえば、RST適応曲線情報)を使用する。たとえば、RUM頻度が与えられた場合、フローのRSTの実効値は、適応曲線からRST乗数を探索し、RST乗数に初期RST値を乗算することによって計算できる。
【0092】
図2の曲線702がいくつかのタイプのフローについて示すように、RUM頻度が増加すると、より低いRST値が選択され、RUM頻度が減少すると、より高いRST値が選択される。したがって、ノードは、システムリソースの現在の利用可能性に基づいて、RST値を下げるかまたは上げる。たとえば、ノードは、RST値の減少を引き起こした輻輳が解消された場合に、ノードが以前抑制したフローのRSTを上げることができる。
【0093】
上述のように、所与のノードは、複数のリンクおよび/またはフローを同時にサポートすることができる。この場合、ノードは、すべてのノードの子リンクおよび/またはフローのRSTと、それらが受信するサービス品質との関数である重みとともに、RUMを送信する。したがって、ノードは、そのノードにおけるすべてのリンクおよびフローのステータスを反映する単一のRUMを使用することができる。
【0094】
いくつかの実装形態では、RUMの重みは、サービス品質パフォーマンスが最悪であるフローおよび/またはリンクを示す。したがって、RUM頻度は、所与のノードに関連付けられた最悪のリンクまたはフローのRSTを適応させるために使用できる。
【0095】
RST値の適応は様々な方法で達成できることを諒解されたい。たとえば、フローベースのRSTを使用する実装形態では、ノードは、所与のリンク上のすべてのフローのRSTを独立して適応させることができる。反対に、いくつかの実装形態では、リンクのRST値は、それらのフローのRST値の和を備えることができる。この場合、RUM頻度を使用して、各フローの適応されたRST値を探索することができ、それによってリンクの新しいRSTを定義するためにこれらのRST値を追加する。
【0096】
上述した同様の方法で、いくつかの実装形態では、RST値の適応が制限されることがある。たとえば、場合によっては、RSTの最小値および/または最大値を定義することができる。さらに、場合によっては、RUM頻度の最小値および/または最大値を定義することができる(それによってRSTの適応をある程度まで潜在的に制限する)。
【0097】
次に、表1を参照しながら、例示的なRST適応プロセスについて、より詳細に説明する。この例では、3つのノード(ノード1〜3)は、別のノード(ノード0)に、それぞれリンク1〜3を介して送信している。タイムスロット0において、リンク1のサービス品質およびリンク2のサービス品質は、それぞれのRSTターゲットを下回る。したがって、ノード0はRUMを送信する。RUM重み(「RUMwt」)は、この例ではリンク1である最悪のリンクに対応する。ここで、RUM重みはRST/QoSと定義される。
【0098】
上述のように、いくつかの実装形態では、RST適応アルゴリズムは、この場合はリンク1のRSTのみを更新することができる。適応時に、リンク1は最悪のリンクのままではなく、今度は(たとえば、タイムスロット2で)同じくRUMを引き起こしている他のリンク自体のRSTが更新される。
【0099】
代替ストラテジは、受信機においてすべてのリンクのRSTを毎回適合させることである。これは計算的により費用がかかる可能性があるが、より良いパフォーマンスを提供する可能性もある。
【表1】

【0100】
表1の各行に、RUM(たとえば、1=RUMが送信される、0=RUMが送信されない)およびRUM頻度の現在値を記載する。RUM頻度は、最悪のリンクのRSTを適応させるために使用できる。表1に、適応される各リンクのパラメータを斜体の太字で示す。RUMが送信されるとき、リンクは高いスループットを得る可能性がある。したがって、そのRSTが更新されても、リンクのサービス品質は高くなる。最後の行(タイムスロット20)は、後の時点を表し、RUM頻度が低い数に達したとき、RSTがどのように上方に適応されるかを示すために与えられている。
【0101】
再び図5を参照すると、ブロック510で表されるように、いくつかの実装形態では、定義された関係334を動的に適応させる。たとえば、所与のタイプのトラフィックのサービス品質要件が変化した場合、対応するRST適応曲線を変更する。そのような適応は、たとえば、垂直線の曲線704または曲線706の位置を調整すること、または曲線702の傾きを変更することを含むことができる。
【0102】
ワイヤレス通信システムにおいて利用可能である様々なタイプの情報に基づいてRSTを適応させることができることを諒解されたい。たとえば、次に図6を参照すると、いくつかの実装形態では、ノードは、ノードが別のノードから受信した情報に基づいて、そのRSTを適応させる。
【0103】
ブロック602で表されるように、いくつかの実装形態では、受信ノードに関連する送信ノードは、RSTを適応させるために受信ノードが使用することができる情報を受信ノードに送信する。たとえば、送信ノードは、送信ノードが受信したRUMの数、およびそれらのRUMの対応する重みに関係する情報を送信する。そのような情報は、たとえば、受信ノードが送信ノードからの送信を受信しなかった理由(たとえば、送信ノードにおいてより優先順位が高いRUMを受信したため)を受信ノードに通知するために役立つ。受信ノードは、次いで、この情報を使用して、そのサービス品質を改善するように、または何らかの他のノード(1つまたは複数)がシステムリソースにより多くアクセスできるように、そのRSTを調整する必要があるかどうかを判断する。
【0104】
ブロック604で表されるように、いくつかの実装形態では、送信することを望む送信ノードは、送信ノードがワイヤレスリソース(たとえば、タイムスロット)について競合していることを隣接受信ノードに通知するために、別の形態のリソース利用メッセージを送信する。この形態のリソース利用メッセージは、送信ノードから発信するので、本明細書ではTX_RUMと呼ぶことがある。
【0105】
いくつかの実装形態では、送信ノードは、送信ノードが隣接受信ノードから受信したノードのRUMの分析に基づいて、TX_RUMを送信する。たとえば、送信ノードは、その関連する受信ノードがRUMを送信する他の受信ノードよりも不利であると判断した場合、TX_RUMを送信することができる。したがって、いくつかの態様では、TX_RUMは、送信ノードがシステムから得た(たとえば、聴取した)情報に関係する情報を与える。
【0106】
いくつかの態様では、受信ノードは、TX_RUMの受信を使用して、どの関連する送信ノードをリッスンするかを判断する。たとえば、受信ノードが複数の送信ノードとのフローを確立した場合、ノードは、TX_RUM機構を使用して、受信ノードが関連する送信ノードの1つからのデータをより効果的にスケジュールできるようにする。さらに、受信ノードは、受信したTX_RUM情報を使用して、そのRSTをどのように適応させるかを判断する。たとえば、所与のノードからの送信が現在不利である場合、受信ノードは、そのノードからより多くのトラフィックを受信するために、そのノードに関連する任意のRSTを適応させる。
【0107】
TX_RUMは、TX_RUMを送信したノードに関連付けられていない受信ノードによって受信されることを諒解されたい。この場合、受信ノードは、受信したTX_RUMの知識を使用して、そのRSTどのように設定するか(たとえば、関連する送信ノードからより多くのトラフィックを受信するか、またはより少ないトラフィックを受信するか)を判断する。
【0108】
ブロック606で表されるように、ある時点で、受信ノード(たとえば、図3のノード300)は、1つまたは複数の送信ノードから1つまたは複数のRUM関連メッセージを受信する。たとえば、受信ノードは、ブロック602および604に関連して上述したメッセージの1つを受信する。
【0109】
ブロック608で表されるように、該当する場合、受信ノード(たとえば、図3の受信情報プロセッサ338)は、受信したメッセージからRUM関連の情報を導出する。たとえば、受信情報プロセッサ338は、(たとえば、ある時間期間にわたって)受信したリソース利用メッセージの量とそれらのリソース利用メッセージの重みとに関係する統計を収集する。受信情報プロセッサ338は、次いで、受信したRUM関連情報に関係する(たとえば、RUM関連情報を備える)情報332(たとえば、RUMの数とRUM重みとに関係する統計)を記憶する。
【0110】
ブロック610で表されるように、しきい値適応器328はRUM関連の情報332に基づいてRSTを適応させる。たとえば、受信ノードの関連する送信ノードによって受信されたRUMの数と重みとに基づいて(たとえば、この情報に関係するトレンドに基づいて)、受信ノードは、関連するフローのサービス品質を改善するためにRSTを上げることを選ぶ。特定の例として、RUMの重みが比較的低いか、またはRUMが比較的少数である場合は、RSTを増加させる。反対に、受信ノードは、このRUM関連情報(たとえば、現在のトレンド)に基づいて、関連するフローのサービス品質を低下させるために、RSTを下げることを選ぶ。たとえば、RUMの重みが比較的高いか、または多数のRUMがある場合は、RSTを減少させる。
【0111】
受信ノードが多数のTX_RUMを受信している場合、ノードは、(たとえば、送信ノードがシステムリソースにより多くアクセスできるように)そのRSTを下げる。反対に、受信ノードが多数のTX_RUMを受信していない場合、ノードはそのRSTを上げる。
【0112】
式3に、TX_RUMの受信を使用してシステムにおける輻輳の程度を判断するときに採用するアルゴリズムの例を示す。
【0113】
式3:
【数5】

【0114】
この例では、「ネイバー」TX_RUMは、この受信ノードに関連しない送信ノードからのTX_RUMを指す。このアルゴリズムにより、受信ノードは、衝突回避を要求する際に(「ネイバー」TX_RUMが聴取されなかったことよって表されるように)輻輳が低い場合はより積極的になり、輻輳が高い場合はより慎重になる。
【0115】
次に図8および図10を参照すると、いくつかの態様では、スループット情報に基づいてRSTを適応させる。たとえば、図8は、ローカルスループット(たとえば、所与のワイヤレスセクタ内のノードのスループット)に基づいてRSTを適応させることに関する。図10A〜図10Bは、1つまたは複数の隣接ワイヤレスセクタのスループットを考慮に入れることによって、RSTを適応させることに関する。ここで、各ワイヤレスセクタは、たとえば、アクセスポイントと、その関連するアクセス端末とを備える。
【0116】
最初に図8に参照すると、ブロック802で表されるように、ワイヤレスノードは、関連するワイヤレスノードのセット(たとえば、所与のワイヤレスセクタのノード)に関連するスループット情報を収集する。たとえば、アクセスポイントは、データが各ノードで送信または受信されたレートを判断するために、その関連するノード(たとえば、アクセス端末)のフローを監視する。いくつかの態様では、図3のスループット判断器312などの構成要素を使用して、スループット情報を収集する。
【0117】
そのようなスループットレートは、様々な方法で判断できる。たとえば、場合によっては、スループットレートは、ある時間期間にわたる平均レートを備える。場合によっては、スループットレートは移動平均を備える。場合によっては、スループットレートは、フィルタ処理されたレート(たとえば、所与の数のタイムスロットにわたるレート)を備える。
【0118】
ブロック804で表されるように、ワイヤレスノード(たとえば、図3のスループットプロセッサ340)は、収集されたスループット情報を何らかの方法で処理する。たとえば、いくつかの態様では、これは、ブロック802において得られる所与のワイヤレスセクタに関連するレート(たとえば、フィルタ処理されたレート)(の、たとえば、中央値)に関係する少なくとも1つの統計を計算することを必要とする。
【0119】
ブロック806で表されるように、ワイヤレスノード(たとえば、図3のしきい値適応器328)は、次いでスループット情報に基づいてRST値を適応させる。たとえば、RSTを、ブロック804において計算された中央値に設定する。
【0120】
いくつかの実装形態では、適応されたRST値を、セクタ中のすべてのワイヤレスノードに使用する。たとえば、アクセスポイントは、その関連するワイヤレスノードの各々に新しいRST値を送信する。このようにして、システム中の各セクタ(たとえば、セル、サービスセット、またはノードの何らかの他のセット)は、中央値スループットレートを下回るスループットレートを有するノードのスループットを改善しようと試みる。ここで、RSTの適応時に、より低いスループットを有したセクタ中のノードは、それらの現在のスループットよりもRSTが高く設定されるので、次に、より高いスループットを達成する可能性がある。言い換えれば、これらの不利なノードは、新しいRST値により、RUMを送信する頻度が高くなる。反対に、より高いスループットを有したセクタ中のノードは、それらの現在のスループットよりもRSTが低く設定されるので、ある程度のスループットを失う可能性がある。すなわち、これらのより高いスループットのノードは、新しいRST値により、RUMを送信する頻度が低くなる。
【0121】
図9に、所与のワイヤレスノードがRUMを送信すべきかどうかを判断するために、新しいRST値をどのように使用するかの例を示す。ブロック902で表されるように、ワイヤレスノードは、そのスループットに関する情報(たとえば、受信データの平均スループットレート)を得る。
【0122】
ブロック904および906で表されるように、スループット情報を新しいRSTおよび最大レートパラメータ(「MAXRATE」)と比較する。スループットがこれらのパラメータの両方よりも小さい(またはそれら以下である)場合、ワイヤレスノードはRUMを送信する。他の場合は、ワイヤレスノードは、(たとえば、本明細書で論じるように)そのスループットを監視し続ける。
【0123】
最大レートパラメータは、比較的高いスループットを有するノードがRUMを送信しないように採用される。たとえば、最大レートパラメータは、平均よりも高いスループットレートを表す値で定義される。したがって、ノードのスループットがその定義されたレートを達成しているかまたは超える限り、ワイヤレスノードはRUMを送信しない。最大レートは、他の基準に基づいて定義することもできる。たとえば、最大レートは、ワイヤレスノードの所与のユーザがそのノードの使用に対して支払う額(たとえば、購読料)に基づくことができる。したがって、様々な状況下で様々なワイヤレスノードに様々な最大レートが割り当てられる。
【0124】
ブロック908で表されるように、RUMが送信される場合、ワイヤレスノード(たとえば、図3のRUM発生器326)はRUMの重みを計算する。本明細書で論じるように、(たとえば、受信データのQoSに対応する)スループット値をRST値で割ることによって、重みを計算する。この場合、低い重み値は、ワイヤレスノードがより不利であることを示す。
【0125】
いくつかの態様では、不利なノードに有利になるように、重みを適応させる。たとえば、式4は、より低い移動平均スループットレート(「running_average」)を有するノードのRUMに、より高い移動平均を有するノードよりも低い重みを割り当てるアルゴリズムの例を示す。ここで、以下に記載するRUM重み式の分子部分(すなわち、新しいRST値)は、今度は移動平均に依存するΔの値に応じて調整される。ここで、移動平均が最大レート以上である場合は、RUMが送信できないので、Δは負の値に制限される。
【0126】
式4:
【数6】

【0127】
ブロック910で表されるように、ワイヤレスノードは、重み値とともにRUMを送信する。次いで、ワイヤレスノードは(たとえば、本明細書で論じるように)そのスループットを監視し続ける。
【0128】
次に図10A〜図10Bを参照すると、いくつかの態様では、共有スループット入力情報統計に基づいてRSTを適応させる。たとえば、ワイヤレスセクタ(たとえば、隣接セクタのアクセスポイント)は、ワイヤレスセクタのそれぞれのスループット情報を共有し、各ワイヤレスセクタがそれらの(1つまたは複数の)RST値をこの共有スループット入力情報に基づいて適応させることができるようにする。
【0129】
図10Aに、各ワイヤレスセクタがそのスループット情報を共有するために実行する動作を示す。ブロック1002で表されるように、ワイヤレスノードは、関連するワイヤレスノードのセット(たとえば、所与のワイヤレスセクタのノード)に関連するスループット情報を収集する。たとえば、アクセスポイントは、データが各ノードで送信または受信されたレートを判断するために、その関連するノード(たとえば、アクセス端末)のフローを監視する。いくつかの態様では、スループット判断器312などの構成要素を使用して、スループット情報を収集する。
【0130】
ブロック1004で表されるように、ワイヤレスノード(たとえば、スループットプロセッサ340)は、収集されたスループット情報を何らかの方法で処理する。たとえば、いくつかの態様では、これは、ブロック1002において得られる所与のワイヤレスセクタに関連するレート(たとえば、フィルタ処理されたレート)(の、たとえば、中央値)に関係する少なくとも1つの統計を計算することを必要とする。
【0131】
ブロック1006で表されるように、ワイヤレスノードは、次いで、隣接セクタがこの情報を収集することができるように、そのスループット情報(たとえば、中央値レート)を送信する。場合によっては、ワイヤレスノードは、(たとえば、平均してRUMが送信されるよりも遅いレートで)この情報を周期的に送信する。場合によっては、ワイヤレスノードは、この情報をRUMとともに送信する。
【0132】
図10Bに、他のワイヤレスセクタから収集されたスループット情報に基づいてRST値を適応させるために、各ワイヤレスセクタが実行する動作を示す。便宜上、これらの動作は、所与のセクタのアクセスポイントによって実行されるものとして説明する。
【0133】
ブロック1010で表されるように、アクセスポイント(たとえば、図3のセクタ選択器342)は、スループット情報を受信する対象のセクタを随意に選択する。たとえば、アクセスポイントは、アクセスポイントが干渉しない任意のセクタからスループット情報を収集しないことを決定する。場合によっては、そのような干渉判断は、アクセスポイントがセクタのノードから受信したRUMに従うかどうかに基づく。場合によっては、RUMに従うという決定は、今度は確率関数に基づく。たとえば、アクセスポイントが別のセクタからのRUMに確率0.5で従う場合、時間の半分はアクセスポイントがRUMに従い、時間の半分はノードがRUMに従わない。したがって、選択されたセクタからスループット情報を収集するという決定は、ワイヤレスノードからのRUMに対する、アクセスポイントがRUMに従う確率が、定義された値(たとえば、0.5)以上であるような少なくとも1つのワイヤレスノードが、選択されたセクタ中に存在するかどうかに基づく。
【0134】
ブロック1012で表されるように、アクセスポイントは、1つまたは複数の他のワイヤレスセクタによって送信されたスループット情報を収集する(たとえば、周期的に収集する)。上述のように、いくつかの態様では、この情報は、(たとえば、ブロック1006のように)セクタの各々によって提供されたスループット値に関係する少なくとも1つの統計(たとえば、中央値)を備える。図3の例では、スループット判断器312などの構成要素を使用して、このスループット情報を収集する。
【0135】
ブロック1014で表されるように、アクセスポイント(たとえば、スループットプロセッサ340)は、収集されたスループット情報を何らかの方法で処理する。たとえば、いくつかの態様では、これは、ブロック1012において得られた中央値レート(たとえば、フィルタ処理されたレート)、および(たとえば、ブロック1004において計算された)アクセスポイントのセクタの中央値レートの統計(たとえば、中央値)を計算することを必要とする。
【0136】
ブロック1016で表されるように、アクセスポイント(たとえば、しきい値適応器328)は、次いでスループット情報に基づいてRST値を適応させる。たとえば、RSTを、ブロック1014において計算された中央値に設定する。アクセスポイントは、次いで、アクセスポイントのセクタの各ワイヤレスノードに新しいRST値を送信する。したがって、ワイヤレスノードは(たとえば、図9のように)新しいRST値を使用して、RUMを送信すべきかどうかを判断する。
【0137】
上記のRST適応方式を使用して、各セクタは、ブロック1014において計算された中央値スループットを下回るスループットを有する任意のワイヤレスノードのスループットを改善しようと試みる。ここで、RST値の適応後に、より低い中央値スループットを有したセクタのノードは、それらの現在のスループットよりもRSTが高く設定されるので、より高いスループットを達成する可能性がある。言い換えれば、これらのノードは、新しいRST値により、RUMを送信する頻度が高くなる。反対に、より高い中央値スループットを有したセクタ中のノードは、それらの現在のスループットよりもRSTが低く設定されるので、ある程度のスループットを失う可能性がある。すなわち、これらのノードは、新しいRST値により、RUMを送信する頻度が低くなる。
【0138】
本明細書の教示は、少なくとも1つの他のワイヤレスデバイスと通信するために様々な構成要素を採用しているデバイス中に組み込むことができる。図11に、デバイス間の通信を可能にするために使用されるいくつかの例示的な構成要素を示す。ここで、第1のデバイス1102(たとえば、アクセス端末)および第2のデバイス1104(たとえば、アクセスポイント)は、好適な媒体によってワイヤレス通信リンク1106を介して通信するように構成される。
【0139】
最初に、デバイス1102からデバイス1104へ(たとえば、逆方向リンク)の情報の送信に関与する構成要素について論じる。送信(「TX」)データプロセッサ1108は、データバッファ1110または何らかの他の好適な構成要素からトラフィックデータ(たとえば、データパケット)を受信する。送信データプロセッサ1108は、選択されたコーディングおよび変調方式に基づいて各データパケットを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、およびシンボルマッピング)し、データシンボルを与える。一般に、データシンボルはデータの変調シンボルであり、パイロットシンボルは(アプリオリに知られる)パイロットの変調シンボルである。変調器1112は、データシンボル、パイロットシンボル、場合によっては逆方向リンクのためのシグナリングを受信し、変調(たとえば、OFDMまたは何らかの他の好適な変調)および/またはシステムによって指定された他の処理を実行し、出力チップストリームを与える。送信機(「TMTR」)1114は、出力チップストリームを処理(たとえば、アナログに変換、フィルタ処理、増幅、および周波数アップコンバート)し、変調信号を生成し、これが次いでアンテナ1116から送信される。
【0140】
(デバイス1104と通信中の他のデバイスからの信号とともに)デバイス1102によって送信される変調信号は、デバイス1104のアンテナ1118によって受信される。受信機(「RCVR」)1120は、アンテナ1118からの受信信号を処理(たとえば、調整およびデジタル化)し、受信サンプルを与える。復調器(「DEMOD」)1122は、受信サンプルを処理(たとえば、復調および検出)し、(1つまたは複数の)他のデバイスによってデバイス1104に送信されたデータシンボルのノイズの多い推定値である場合がある検出データシンボルを与える。受信(「RX」)データプロセッサ1124は、検出データシンボルを処理(たとえば、シンボルデマッピング、デインターリーブ、および復号)し、各送信デバイス(たとえば、デバイス1102)に関連付けられた復号データを与える。
【0141】
次に、デバイス1104からデバイス1102へ(たとえば、順方向リンク)の情報の送信に関与する構成要素について論じる。デバイス1104において、トラフィックデータが送信(「TX」)データプロセッサ1126によって処理されて、データシンボルが生成される。変調器1128は、データシンボル、パイロットシンボルおよび順方向リンクのためのシグナリングを受信し、変調(たとえば、OFDMまたは何らかの他の好適な変調)および/または他の適切な処理を実行し、出力チップストリームを与え、これがさらに送信機(「TMTR」)1130によって調整され、アンテナ1118から送信される。いくつかの実装形態では、順方向リンクのためのシグナリングは、逆方向リンク上でデバイス1104に送信するすべてのデバイス(たとえば、端末)のために、コントローラ1132によって生成される電力制御コマンドおよび(たとえば、通信チャネルに関する)他の情報を含む。
【0142】
デバイス1102において、デバイス1104によって送信された変調信号が、アンテナ1116によって受信され、受信機(「RCVR」)1134によって調整およびデジタル化され、復調器(「DEMOD」)1136によって処理されて、検出データシンボルが得られる。受信(「RX」)データプロセッサ1138は、検出データシンボルを処理し、デバイス1102のための復号データおよび順方向リンクシグナリングを与える。コントローラ1140は、電力制御コマンドおよび他の情報を受信して、データ送信を制御し、デバイス1104への逆方向リンク上の送信電力を制御する。
【0143】
コントローラ1140および1132は、それぞれデバイス1102およびデバイス1104の様々な動作を指示する。たとえば、コントローラは、フィルタについての情報を報告して適切なフィルタを決定し、フィルタを使用して情報を復号することができる。データメモリ1142および1144は、それぞれコントローラ1140および1132によって使用されるプログラムコードおよびデータを記憶することができる。
【0144】
図11は、通信構成要素が、本明細書で教示するRUM関連動作を実施する1つまたは複数の構成要素を含むことをも示す。たとえば、RUM制御構成要素1146は、RSTを適応させ、デバイス1102のコントローラ1140および/または他の構成要素と協働して、本明細書で教示する別のデバイス(たとえば、デバイス1104)との間で信号を送信および受信することができる。同様に、RUM制御構成要素1148は、RSTを適応させ、デバイス1104のコントローラ1132および/または他の構成要素と協働して、別のデバイス(たとえば、デバイス1102)との間で信号を送信および受信することができる。
【0145】
本明細書の教示は、様々な装置(たとえば、デバイス)に組み込む(たとえば、装置内に実装する、または装置によって実行する)ことができる。たとえば、各ノードは、アクセスポイント(「AP」)、ノードB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、eNodeB、基地局コントローラ(「BSC」)、ベーストランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の用語として当技術分野で構成するか、または呼ぶことができる。いくつかのノードは、アクセス端末とも呼ばれる。アクセス端末は、加入者局、加入者ユニット、移動局、リモート局、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器としても知られている。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備えることができる。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラー電話、スマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、携帯型通信デバイス、携帯型コンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、娯楽デバイス(たとえば、音楽またはビデオデバイス、あるいは衛星ラジオ)、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された他の好適デバイスに組み込むことができる。
【0146】
上述のように、一部の態様では、ワイヤレスノードは通信システムのためのアクセスデバイス(たとえば、セルラーまたはWi−Fiアクセスポイント)を備えることができる。たとえば、そのようなアクセスデバイスは、有線またはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなど広域ネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与えることができる。したがって、そのようなアクセスデバイスは、別のデバイス(たとえば、Wi−Fi局)がネットワークまたは何らかの他の機能にアクセスできるようにすることができる。
【0147】
したがって、ワイヤレスノードは、ワイヤレスノードで送信または受信される信号に基づいて機能を実行する様々な構成要素を含む。たとえば、アクセスポイントおよびアクセス端末は、信号(たとえば、制御情報および/またはデータを含むメッセージ)を送信および受信するためのアンテナを含む。アクセスポイントは、その受信機が複数のワイヤレスノードから受信するデータトラフィックフロー、またはその送信機が複数のワイヤレスノードに送信するデータトラフィックフローを管理するように構成されたトラフィックマネージャを含むこともできる。さらに、アクセス端末は、受信したデータ(たとえば、1つまたは複数のRUMの送信に関連して受信したデータ)に基づいて指示を出力するように構成されたユーザインターフェースを含む。
【0148】
ワイヤレスデバイスは、好適なワイヤレス通信技術に基づくあるいはサポートする1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを介して通信することができる。たとえば、いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスはネットワークに関連することができる。いくつかの態様では、ネットワークはローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークを備えることができる。ワイヤレスデバイスは、たとえば、CDMA、TDMA、OFDM、OFDMA、WiMAX、Wi−Fiなど、1つまたは複数の様々なワイヤレス通信技術、プロトコル、または標準をサポートあるいは使用することができる。同様に、ワイヤレスデバイスは1つまたは複数の様々な対応する変調方式または多重化方式をサポートあるいは使用することができる。したがって、ワイヤレスデバイスは、上記または他のワイヤレス通信技術を使用して1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを確立し、それを介して通信するために適切な構成要素(たとえば、エアインターフェース)を含む。たとえば、デバイスは、ワイヤレス媒体による通信を可能にする様々な構成要素(たとえば、信号発生器および信号処理器)を含む関連する送信機構成要素および受信機構成要素(たとえば、送信機306および受信機308)をもつワイヤレストランシーバを備えることができる。
【0149】
本明細書で説明した構成要素は、様々な方法で実装することができる。図12および図13を参照すると、装置1200および1300が、たとえば、1つまたは複数の集積回路(たとえば、ASIC)によって実装される機能を表す、または本明細書で教示する何らかの他の方法で実装できる一連の相互に関係する機能ブロックとして表されている。本明細書で論じるように、集積回路は、プロセッサ、ソフトウェア、他の構成要素、またはそれらの何らかの組合せを含むことができる。
【0150】
装置1200および1300は、様々な図に関して上述した1つまたは複数の機能を実行することができる1つまたは複数のモジュールを含むことができる。たとえば、適応用ASIC1202は、たとえば、本明細書で論じるしきい値適応器に対応する。送信すべきかどうかを判断するためのASIC1204は、たとえば、本明細書で論じる送信判断器に対応する。送信または受信用ASIC1206は、たとえば、本明細書で論じるトランシーバに対応する。QoSを判断するためのASIC1208は、たとえば、本明細書で論じるQoS判断器に対応する。関連付け用ASIC1210は、たとえば、本明細書で論じる通信プロセッサに対応する。収集用ASIC1302は、たとえば、本明細書で論じるスループット判断器に対応する。QoSしきい値を適応させるためのASIC1304は、たとえば、本明細書で論じるしきい値適応器に対応する。判断用ASIC1306は、たとえば、本明細書で論じる送信判断器に対応する。選択用ASIC1308は、たとえば、本明細書で論じるセクタ選択器に対応する。重み係数を適応させるためのASIC1310は、たとえば、本明細書で論じるRUM発生器に対応する。
【0151】
上記のように、いくつかの態様では、これらの構成要素は、適切なプロセッサ構成要素により実装できる。これらのプロセッサ構成要素は、いくつかの態様では、少なくとも部分的には本明細書で教示する構造を使用して実装できる。いくつかの態様では、プロセッサは、これらの構成要素のうちの1つまたは複数の機能の一部もしくはすべてを実装するように適応できる。いくつかの態様では、破線の囲みによって表す1つまたは複数の構成要素は任意選択である。
【0152】
上記のように、装置900は、1つまたは複数の集積回路を備えることができる。たとえば、いくつかの態様では、単一の集積回路は、示された構成要素のうちの1つまたは複数の機能を実装することができ、一方、他の態様では、2つ以上の集積回路は、示された構成要素のうちの1つまたは複数の機能を実装することができる。
【0153】
さらに、図9で示した構成要素および機能ならびに本明細書で説明した他の構成要素および機能は、任意の好適な手段を使用して実装できる。そのような手段は、少なくとも部分的には本明細書で教示した対応する構造を使用して実装することもできる。たとえば、図9の「ASIC」構成要素に関連して上述した構成要素はまた、同様に指定された「手段」機能に対応することができる。したがって、いくつかの態様では、1つまたは複数のそのような手段は、本明細書で教示する1つまたは複数のプロセッサ構成要素、集積回路または他の好適な構造を使用して実装できる。
【0154】
また、本明細書における「第1」、「第2」などの名称を使用した要素への言及は、それらの要素の数量または順序を概括的に限定するものでないことを理解されたい。むしろ、これらの名称は、本明細書において2つ以上の要素またはある要素の複数の例を区別する便利な方法として使用できる。したがって、第1および第2の要素への言及は、そこで2つの要素のみが使用できること、または第1の要素が何らかの方法で第2の要素に先行しなければならないことを意味するものではない。また、別段の規定がない限り、1組の要素は1つまたは複数の要素を備えることがある。
【0155】
情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0156】
さらに、本明細書で開示された態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズムステップのいずれかは、電子ハードウェア(たとえば、ソース符号化または何らかの他の技法を使用して設計できる、デジタル実装形態、アナログ実装形態、またはそれら2つの組合せ)、命令を組み込んだ様々な形態のプログラムまたは設計コード(便宜上、本明細書では「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と呼ぶことがある)、あるいは両方の組合せとして実装できることを当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じると解釈すべきではない。
【0157】
本明細書で開示した態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末、またはアクセスポイント内に実装できるか、またはそれらによって実行できる。ICは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、電子的構成要素、光学的構成要素、機械的構成要素、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを備えることができ、ICの内部に、ICの外側に、またはその両方に常駐するコードまたは命令を実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装できる。
【0158】
開示されたプロセス中のステップの特定の順序または階層は例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、プロセス中のステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成できることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示するものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0159】
本明細書で開示された態様に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施するか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施するか、またはその2つの組合せで実施することができる。ソフトウェアモジュール(たとえば、実行可能命令および関連するデータを含む)および他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている他の形態のコンピュータ可読記憶媒体など、データメモリ中に常駐することができる。プロセッサが記憶媒体から情報(たとえばコード)を読み取り、情報を記憶媒体に書き込むことができるように、例示的な記憶媒体を、たとえばコンピュータ/プロセッサ(便宜上、本明細書では「プロセッサ」と呼ぶことがある)などのマシンに結合することができる。例示的な記憶媒体はプロセッサと一体とすることができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。ASICはユーザ機器中に常駐することができる。代替形態では、プロセッサおよび記憶媒体はユーザ機器中の個別部品として常駐することができる。さらに、いくつかの態様では、好適なコンピュータプログラム製品は、本開示の態様のうちの1つまたは複数に関する(たとえば、少なくとも1つのコンピュータによって実行可能な)コードを備えるコンピュータ可読媒体を備えることができる。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品はパッケージ材料を備えることができる。
【0160】
開示した態様の前述の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために与えたものである。これらの態様への様々な変更は当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の態様に適用できる。したがって、本開示は、本明細書で示した態様に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させることであって、リソース利用メッセージの前記セットがサービス品質に関する、適応させることと、
前記サービス品質しきい値に基づいて、リソース利用メッセージを送信すべきかどうかを判断することと
を備えるワイヤレス通信の方法。
【請求項2】
前記サービス品質しきい値が、データ待ち時間、データスループット、および推定された干渉からなるグループのうちの少なくとも1つに関する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
リソース利用メッセージの前記セットが、定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に送信または受信された、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サービス品質しきい値の前記適応が、関連するワイヤレス通信システムのデータフローのサービス品質を改善する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
リソース利用メッセージの前記セットの送信が、関連するワイヤレス通信システムのデータフローに関連するサービス品質を改善したかどうかを判断することをさらに備え、
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信が前記データフローに関連する前記サービス品質を改善した場合、前記サービス品質しきい値の前記適応によりリソース利用メッセージのより頻繁な送信が行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記サービス品質しきい値の前記適応が、リソース利用メッセージの前記セットの送信が受信データに関連するサービス品質を改善したかどうかの判断にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
リソース利用メッセージの前記セットが、第1のワイヤレスノードによって受信されたリソース利用メッセージを備え、
第2のワイヤレスノードが、前記第1のワイヤレスノードから、前記第1のワイヤレスノードによって受信された前記リソース利用メッセージに関する情報を受信し、
前記サービス品質しきい値の前記適応が前記受信情報に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信がサービス品質を改善したかどうかの前記判断が、前記受信データの待ち時間またはスループットがリソース利用メッセージの前記セットの前記送信によって影響を受けるかどうかを判断することを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信により前記受信データのスループットが増加した場合、前記サービス品質しきい値が増加され、
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信により前記受信データのスループットが減少したかまたは実質的に変化しなかった場合、前記サービス品質しきい値が減少される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
定義された頻度よりも高い頻度でのリソース利用メッセージの送信を防ぐため、または前記サービス品質しきい値が定義された最小値または定義された最大値を超えて適応されるのを防ぐために、前記サービス品質しきい値の前記適応を制限することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記サービス品質しきい値の前記適応が、リソース利用メッセージの前記セットが送信された頻度にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記頻度が増加する場合、前記サービス品質しきい値が減少され、
前記頻度が減少する場合、前記サービス品質しきい値が増加される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記サービス品質しきい値の前記適応が、様々なタイプのトラフィックに対して異なる方法で実行される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
リソース利用メッセージしきい値レベルとリソース利用メッセージ頻度との間の様々な関係が、様々なタイプのトラフィックに対して定義され、
前記サービス品質しきい値の前記適応が、前記様々なタイプのトラフィックの1つに関連する前記定義された関係の1つにさらに基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記定義された関係の各々が、前記様々なタイプのトラフィックのうちの対応する1つに関連するサービス品質の変化に基づいて適応可能である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
様々なサービス品質要件が様々なタイプのトラフィックに関連付けられ、
前記サービス品質しきい値の前記適応が、前記様々なサービス品質要件の1つにさらに基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記サービス品質しきい値の前記適応が、第2のワイヤレスノードから第1のワイヤレスノードによって受信される少なくとも1つのメッセージにさらに基づき、
前記少なくとも1つのメッセージがリソース利用メッセージの前記セットに関する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のワイヤレスノードが、前記第2のワイヤレスノードからデータを受信するために前記第2のワイヤレスノードに関連付けられ、
リソース利用メッセージの前記セットが、前記第2のワイヤレスノードによって受信されるリソース利用メッセージを備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのメッセージが、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージの量、および前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関連付けられた重みからなるグループのうちの少なくとも1つに関する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関するトレンドの増加があった場合、前記サービス品質しきい値が減少され、
前記定義された時間期間中または前記定義された数のタイムスロット中に、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関するトレンドの減少があった場合、前記サービス品質しきい値が増加される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のワイヤレスノードと前記第2のワイヤレスノードが現在関連付けられておらず、
前記少なくとも1つの受信メッセージがリソース利用メッセージの前記セットを備え、
リソース利用メッセージの前記セットが、前記第2のワイヤレスノードがワイヤレスリソースについて競合する送信ノードであることを示す、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に受信されるリソース利用メッセージの前記セットの量に関するトレンドの増加があった場合、前記サービス品質しきい値が減少され、
前記定義された時間期間中または前記定義された数のタイムスロット中に受信されるリソース利用メッセージの前記セットの量に関するトレンドの減少があった場合、前記サービス品質しきい値が増加される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させるように構成されたしきい値適応器であって、リソース利用メッセージの前記セットがサービス品質に関する、しきい値適応器と、
前記サービス品質しきい値に基づいて、リソース利用メッセージを送信すべきかどうかを判断するように構成された送信判断器と
を備えるワイヤレス通信のための装置。
【請求項24】
前記サービス品質しきい値が、データ待ち時間、データスループット、および推定された干渉からなるグループのうちの少なくとも1つに関する、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中にリソース利用メッセージの前記セットを送信または受信するように構成されたトランシーバをさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記しきい値適応器が、関連するワイヤレス通信システムのデータフローのサービス品質を改善するために前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
関連するワイヤレス通信システムのデータフローに関連するサービス品質を判断するように構成されたサービス品質判断器をさらに備え、
リソース利用メッセージの前記セットの送信が前記データフローに関連する前記サービス品質を改善した場合、前記しきい値適応器が、リソース利用メッセージのより頻繁な送信が行われるように前記サービス品質しきい値を適応させるように構成された、請求項23に記載の装置。
【請求項28】
前記しきい値適応器が、リソース利用メッセージの前記セットの送信が受信データに関連するサービス品質を改善したかどうかの判断に基づいて前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項23に記載の装置。
【請求項29】
リソース利用メッセージの前記セットが、第1のワイヤレスノードによって受信されたリソース利用メッセージを備え、
第2のワイヤレスノードが、前記第1のワイヤレスノードから、前記第1のワイヤレスノードによって受信された前記リソース利用メッセージに関する情報を受信し、
前記しきい値適応器が、前記受信情報に基づいて前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信がサービス品質を改善したかどうかの前記判断が、前記受信データの待ち時間またはスループットがリソース利用メッセージの前記セットの前記送信によって影響を受けるかどうかを判断することを備える、請求項28に記載の装置。
【請求項31】
前記しきい値適応器が、
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信により前記受信データのスループットが増加した場合、前記サービス品質しきい値を増加させ、
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信により前記受信データのスループットが減少したかまたは実質的に変化しなかった場合、前記サービス品質しきい値を減少させる、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記しきい値適応器が、定義された頻度よりも高い頻度でのリソース利用メッセージの送信を防ぐため、または前記サービス品質しきい値が定義された最小値または定義された最大値を超えて適応されるのを防ぐために、前記サービス品質しきい値の前記適応を制限するようにさらに構成された、請求項28に記載の装置。
【請求項33】
前記しきい値適応器が、リソース利用メッセージの前記セットが送信された頻度に基づいて前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項23に記載の装置。
【請求項34】
前記しきい値適応器が、
前記頻度が増加する場合、前記サービス品質しきい値を減少させ、
前記頻度が減少する場合、前記サービス品質しきい値を増加させる、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記しきい値適応器が、様々なタイプのトラフィックに対して異なる方法で前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項33に記載の装置。
【請求項36】
リソース利用メッセージしきい値レベルとリソース利用メッセージ頻度との間の様々な関係が、様々なタイプのトラフィックに対して定義され、
前記しきい値適応器が、前記様々なタイプのトラフィックの1つに関連する前記定義された関係の1つに基づいて前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項33に記載の装置。
【請求項37】
前記しきい値適応器が、前記様々なタイプのトラフィックの対応する1つに関連するサービス品質の変化に基づいて前記定義された関係の各々を適応させるようにさらに構成された、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
様々なサービス品質要件が様々なタイプのトラフィックに関連付けられ、
前記しきい値適応器が、前記様々なサービス品質要件の1つに基づいて前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成された、請求項33に記載の装置。
【請求項39】
前記しきい値適応器が、第2のワイヤレスノードから第1のワイヤレスノードによって受信される少なくとも1つのメッセージに基づいて前記サービス品質しきい値を適応させるようにさらに構成され、
前記少なくとも1つのメッセージがリソース利用メッセージの前記セットに関する、請求項23に記載の装置。
【請求項40】
前記第2のワイヤレスノードからデータを受信するために前記第1のワイヤレスノードを前記第2のワイヤレスノードに関連付けるように構成された通信プロセッサをさらに備え、
リソース利用メッセージの前記セットが、前記第2のワイヤレスノードによって受信されるリソース利用メッセージを備える、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記少なくとも1つのメッセージが、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージの量、および前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関連付けられた重みからなるグループのうちの少なくとも1つに関する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記しきい値適応器が、
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関するトレンドの増加があった場合、前記サービス品質しきい値を減少させ、
前記定義された時間期間中または前記定義された数のタイムスロット中に、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関するトレンドの減少があった場合、前記サービス品質しきい値を増加させる、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記第1のワイヤレスノードと前記第2のワイヤレスノードが現在関連付けられておらず、
前記少なくとも1つの受信メッセージがリソース利用メッセージの前記セットを備え、
リソース利用メッセージの前記セットが、前記第2のワイヤレスノードがワイヤレスリソースについて競合する送信ノードであることを示す、請求項39に記載の装置。
【請求項44】
前記しきい値適応器が、
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に受信されるリソース利用メッセージの前記セットの量に関するトレンドの増加があった場合、前記サービス品質しきい値を減少させ、
前記定義された時間期間中または前記定義された数のタイムスロット中に受信されるリソース利用メッセージの前記セットの量に関するトレンドの減少があった場合、前記サービス品質しきい値を増加させる、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させるための手段であって、リソース利用メッセージの前記セットがサービス品質に関する、適応させるための手段と、
前記サービス品質しきい値に基づいて、リソース利用メッセージを送信すべきかどうかを判断するための手段と
を備えるワイヤレス通信のための装置。
【請求項46】
前記サービス品質しきい値が、データ待ち時間、データスループット、および推定された干渉からなるグループのうちの少なくとも1つに関する、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中にリソース利用メッセージの前記セットを送信または受信するための手段をさらに備える、請求項45に記載の装置。
【請求項48】
前記適応させるための手段が、関連するワイヤレス通信システムのデータフローのサービス品質を改善するために前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項45に記載の装置。
【請求項49】
関連するワイヤレス通信システムのデータフローに関連するサービス品質を判断するための手段をさらに備え、
リソース利用メッセージの前記セットの送信が前記データフローに関連する前記サービス品質を改善した場合、適応させるための前記手段が、リソース利用メッセージのより頻繁な送信が行われるように前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項45に記載の装置。
【請求項50】
適応させるための前記手段が、リソース利用メッセージの前記セットの送信が受信データに関連するサービス品質を改善したかどうかの判断に基づいて前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項45に記載の装置。
【請求項51】
リソース利用メッセージの前記セットが、第1のワイヤレスノードによって受信されたリソース利用メッセージを備え、
第2のワイヤレスノードが、前記第1のワイヤレスノードから、前記第1のワイヤレスノードによって受信された前記リソース利用メッセージに関する情報を受信し、
適応させるための前記手段が、前記受信情報に基づいて前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信がサービス品質を改善したかどうかの前記判断が、前記受信データの待ち時間またはスループットがリソース利用メッセージの前記セットの前記送信によって影響を受けるかどうかを判断することを備える、請求項50に記載の装置。
【請求項53】
適応させるための前記手段が、
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信により前記受信データのスループットが増加した場合、前記サービス品質しきい値を増加させ、
リソース利用メッセージの前記セットの前記送信により前記受信データのスループットが減少したかまたは実質的に変化しなかった場合、前記サービス品質しきい値を減少させる、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
適応させるための前記手段が、定義された頻度よりも高い頻度でのリソース利用メッセージの送信を防ぐため、または前記サービス品質しきい値が定義された最小値または定義された最大値を超えて適応されるのを防ぐために、前記サービス品質しきい値の前記適応を制限する、請求項50に記載の装置。
【請求項55】
適応させるための前記手段が、リソース利用メッセージの前記セットが送信された頻度に基づいて前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項45に記載の装置。
【請求項56】
適応させるための前記手段が、
前記頻度が増加する場合、前記サービス品質しきい値を減少させ、
前記頻度が減少する場合、前記サービス品質しきい値を増加させる、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
適応させるための前記手段が、様々なタイプのトラフィックに対して異なる方法で前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項55に記載の装置。
【請求項58】
リソース利用メッセージしきい値レベルとリソース利用メッセージ頻度との間の様々な関係が、様々なタイプのトラフィックに対して定義され、
適応させるための前記手段が、前記様々なタイプのトラフィックの1つに関連する前記定義された関係の1つに基づいて前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項55に記載の装置。
【請求項59】
適応させるための前記手段が、前記様々なタイプのトラフィックの対応する1つに関連するサービス品質の変化に基づいて前記定義された関係の各々を適応させる、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
様々なサービス品質要件が様々なタイプのトラフィックに関連付けられ、
適応させるための前記手段が、前記様々なサービス品質要件の1つに基づいて前記サービス品質しきい値を適応させる、請求項55に記載の装置。
【請求項61】
適応させるための前記手段が、前記サービス品質しきい値の前記適応が、第2のワイヤレスノードから第1のワイヤレスノードによって受信される少なくとも1つのメッセージに基づいて前記サービス品質しきい値を適応させ、
前記少なくとも1つのメッセージがリソース利用メッセージの前記セットに関する、請求項45に記載の装置。
【請求項62】
前記第2のワイヤレスノードからデータを受信するために前記第1のワイヤレスノードを前記第2のワイヤレスノードに関連付けるための手段をさらに備え、
リソース利用メッセージの前記セットが、前記第2のワイヤレスノードによって受信されるリソース利用メッセージを備える、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
前記少なくとも1つのメッセージが、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージの量、および前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関連付けられた重みからなるグループのうちの少なくとも1つに関する、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
適応させるための前記手段が、
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関するトレンドの増加があった場合、前記サービス品質しきい値を減少させ、
前記定義された時間期間中または前記定義された数のタイムスロット中に、前記第2のワイヤレスノードによって受信される前記リソース利用メッセージに関するトレンドの減少があった場合、前記サービス品質しきい値を増加させる、請求項62に記載の装置。
【請求項65】
前記第1のワイヤレスノードと前記第2のワイヤレスノードが現在関連付けられておらず、
前記少なくとも1つの受信メッセージがリソース利用メッセージの前記セットを備え、
リソース利用メッセージの前記セットが、前記第2のワイヤレスノードがワイヤレスリソースについて競合する送信ノードであることを示す、請求項61に記載の装置。
【請求項66】
適応させるための前記手段が、
定義された時間期間中または定義された数のタイムスロット中に受信されるリソース利用メッセージの前記セットの量に関するトレンドの増加があった場合、前記サービス品質しきい値を減少させ、
前記定義された時間期間中または前記定義された数のタイムスロット中に受信されるリソース利用メッセージの前記セットの量に関するトレンドの減少があった場合、前記サービス品質しきい値を増加させる、請求項65に記載の装置。
【請求項67】
リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させることであって、リソース利用メッセージの前記セットがサービス品質に関する、適応させることと、
前記サービス品質しきい値に基づいて、リソース利用メッセージを送信すべきかどうかを判断することと
を行うための、実行可能なコードを備えるコンピュータ可読媒体を備える、ワイヤレス通信のためのコンピュータプログラム製品。
【請求項68】
アンテナと、
リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させるように構成されたしきい値適応器であって、リソース利用メッセージの前記セットがサービス品質に関する、しきい値適応器と、
前記サービス品質しきい値に基づいて、前記アンテナを介してリソース利用メッセージを送信すべきかどうかを判断するように構成された送信判断器と
を備えるアクセスポイント。
【請求項69】
リソース利用メッセージのセットに基づいてサービス品質しきい値を適応させるように構成されたしきい値適応器であって、リソース利用メッセージの前記セットがサービス品質に関する、しきい値適応器と、
前記サービス品質しきい値に基づいて、リソース利用メッセージを送信すべきかどうかを判断するように構成された送信判断器と、
前記リソース利用メッセージの送信に関連して受信されたデータに基づいて指示を出力するように構成されたユーザインターフェースと
を備えるアクセス端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2011−511555(P2011−511555A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544947(P2010−544947)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/052715
【国際公開番号】WO2009/096980
【国際公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】