説明

リファイナ用の精製表面

リグノセルロース含有材料を繊維離解することが意図されるリファイナのためのリファイナの精製表面(1,2)。精製表面は、精製されるべき材料の供給流の方向に方向付けられる供給縁部(12)と、精製済み材料の排出流の方向に方向付けられる排出縁部(13)とを有する。精製表面は、少なくとも1つのブレードバー(14’)と、少なくとも1つの第二ブレードバー(14”)とを含み、それらの間には、ブレード溝(15)がある。第一ブレードバー及び第二ブレードバーの両方は、供給縁部の方向に方向付けられる第一端部(14a)と、排出縁部の方向に方向付けられる第二端部(14b)とを含む。精製表面は、更に、少なくとも1つの第三ブレードバーを含み、第三ブレードバーは、供給縁部の方向に方向付けられる第一端部(14a)と、排出縁部の方向に方向付けられる第二端部(14b)とを有する。第三ブレードバーの第一端部は、リグノセルロース含有材料を第三ブレードバーの上方表面(14c)に案内するために、上昇する案内表面(21)を有する。案内表面(21)は、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの進行方向において、第一ブレードバーと前記第二ブレードバーとの間に、第一ブレードバーと第二ブレードバーの仮想延長部との間に、第一ブレードバーの仮想延長部と第二ブレードバーとの間に、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の仮想延長部の間に少なくとも部分的に配置される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リグノセルロース含有材料を繊維離解することが意図されるリファイナのためのリファイナの精製表面に関し、精製表面は、精製されるべき材料の供給流の方向に方向付けられる供給縁部と、精製済み材料の排出流の方向に方向付けられる排出縁部とを有し、精製表面は、少なくとも1つのブレードバーと、少なくとも1つの第二ブレードバーとを含み、それらの間には、ブレード溝があり、第一ブレードバー及び第二ブレードバーは、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを含み、精製表面は、少なくとも1つの第三ブレードバーを含み、第三ブレードバーは、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、第三ブレードバーの第一端部は、リグノセルロース含有材料を第三ブレードバーの上方表面に案内するために、精製表面の供給縁部の方向から精製表面の排出縁部の方向に上昇する案内表面を有し、案内表面は、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有する。
【0002】
更に、本発明は、リグノセルロース含有材料を繊維離解することが意図されるリファイナのための精製表面のブレードセグメントに関し、ブレードセグメントは、リファイナの精製表面の一部を形成するよう配置可能であり、ブレードセグメントは、ブレードセグメントの精製表面を有し、精製表面は、精製されるべき材料の供給流の方向に方向付けられる供給縁部と、精製済みの材料の排出流の方向に方向付けられる排出縁部とを有し、ブレードセグメントの精製表面は、少なくとも1つの第一ブレードバーと、少なくとも1つの第二ブレードバーとを含み、それらの間には、ブレード溝があり、第一ブレードバー及び第二ブレードバーは、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、ブレードセグメントの精製表面は、少なくとも1つの第三ブレードバーを含み、第三ブレードバーは、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、第三ブレードバーの第一端部は、リグノセルロース含有材料を第三ブレードバーの上方表面に案内するために、精製表面の供給縁部の方向から精製表面の排出縁部の方向に上昇する案内表面を有し、案内表面は、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有する。
【0003】
更に、本発明は、リグノセルロース含有材料を繊維離解するためのリファイナに関する。
【背景技術】
【0004】
メカニカルパルプを製造するために使用されるリファイナは、典型的には、対向して互いに回転的に位置付けられる2つ又はそれよりも多くのリファイナ素子を含む。固定の、即ち、静止的な、リファイナ素子は、リファイナのステータと呼ばれ、回転する或いは回転可能なリファイナ素子は、リファイナのロータと呼ばれる。ディスクリファイナにおいて、リファイナ素子は、ディスク状であり、コーンリファイナにおいて、リファイナ素子は、円錐状である。ディスクリファイナ及びコーンリファイナに加えて、ディスクコーンリファイナと呼ばれるものもあり、その場合には、繊維離解されるべき材料の流れ方向において、ディスク状のリファイナ素子が初めに来て、それらの後、繊維離解されるべき材料は、円錐状リファイナ素子の間で更に精製される。更に、シリンドリカルリファイナもあり、その場合には、リファイナのステータ及びロータの双方が円筒形のリファイナ素子である。リファイナ素子の精製表面は、ブレードバー、即ち、バーと、それらの間のブレード溝、即ち、溝(グルーブ)とによって形成される。ブレードバーの仕事は、リグノセルロース材料を繊維離解することであり、ブレード溝の仕事は、繊維離解されるべき材料及び精製表面上で既に繊維離解された材料の両方を輸送することである。最も一般的なリファイナの種類を代表するディスクリファイナにおいて、精製されるべき材料は、普通、ステータの中央内の、即ち、ステータの精製表面の内周上の開口を通じて、ディスクの精製表面の間の空間、即ち、ブレード間隙に供給される。精製される材料は、パルプ製造プロセスにおいて前方へ供給されるよう、ブレード間隙から、リファイナディスクの精製表面の外周から排出される。リファイナディスクの精製表面はリファイナディスク上に直接的に形成される表面であってよく、或いは、各ブレードが連続的な精製表面の一部を形成するような方法で互いに隣接して位置付けられる別個のブレードセグメントとして精製表面を形成してもよい。
【0005】
2つの隣接するブレードバーを互いに接続するダムが、リファイナのステータ及びステータの両方の精製表面のブレード溝の底部に位置付けられるのが普通である。ダムの仕事は、更に精製されるように、精製されるべき材料及び既に精製済みの材料を対向する精製表面のブレードバーの間の空間に案内することである。ダムは精製されるべき材料を対向するブレードバーの間の空間に案内するので、ダムの故に、材料の精製を増進し得る。しかしながら、同時に、ダムは精製されるべき材料をブレード溝内で前方に運ぶ蒸気流を減少させ、そして、ブレード溝の流れ断面積を制限することによって、精製されるべき材料及び精製表面上で既に精製済みの材料の通過を妨げる。これは、ひいては、精製表面上での詰まりの原因となり、その場合には、リファイナの製造能力の減少、精製材料の品質の非均一性、及び、精製のために消費されるエネルギの増大が引き起こされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、リファイナのための新規な種類の精製表面を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に従った精製表面は、案内表面が、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの進行方向において、第一ブレードバーと第二ブレードバーとの間に、第一ブレードバーと第二ブレードバーの仮想延長部との間に、第一ブレードバーの仮想延長部と第二ブレードバーとの間に、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の仮想延長部の間に少なくとも部分的に配置され、第三ブレードバーの第一側方縁部及び第二側方縁部が、同時に、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの側方縁部と、第一ブレードバーの側方縁部及び第二ブレードバーの側方縁部の仮想延長部と、第一ブレードバーの側方縁部の仮想延長部及び第二ブレードバーの側方縁部と、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の仮想延長部と接触することを特徴とする。
【0008】
本発明に従ったブレードセグメントは、案内表面が、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの進行方向において、第一ブレードバーと第二ブレードバーとの間に、第一ブレードバーと第二ブレードバーの仮想延長部との間に、第一ブレードバーの仮想延長部と第二ブレードバーとの間に、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の仮想延長部の間に少なくとも部分的に配置され、第三ブレードバーの第一側方縁部及び第二側方縁部が、同時に、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの側方縁部と、第一ブレードバーの側方縁部及び第二ブレードバーの側方縁部の仮想延長部と、第一ブレードバーの側方縁部の仮想延長部及び第二ブレードバーの側方縁部と、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の仮想延長部と接触することを特徴とする。
【0009】
本発明に従ったリファイナは、請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つの精製表面、又は、請求項11乃至20のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つのブレードセグメントを含むことを特徴とする。
【0010】
リグノセルロース含有材料を繊維離解するためのリファイナのリファイナ精製表面は、精製されるべき材料の供給流の方向に方向付けられる供給縁部と、精製済み材料の排出流の方向に方向付けられる排出縁部とを含む。精製表面は、更に、少なくとも1つのブレードバーと、少なくとも1つの第二ブレードバーとを含み、それらの間にはブレード溝があり、第一ブレードバー及び第二ブレードバーは、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを含む。精製表面は、更に、少なくとも1つの第三ブレードバーを含み、第三ブレードバーは、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、第三ブレードバーの第一端部は、リグノセルロース含有材料を第三ブレードバーの上方表面に案内するために、精製表面の供給縁部の方向から精製表面の排出縁部の方向に向かって上昇する案内表面を有し、案内表面は、精製表面の供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、精製表面の排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有する。前記案内表面は、更に、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの進行方向において、第一ブレードバーと第二ブレードバーとの間に、第一ブレードバーと第二ブレードバーの仮想延長部との間に、第一ブレードバーの仮想延長部と第二ブレードバーとの間に、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の仮想延長部の間に少なくとも部分的に配置される。更に、第三ブレードバーの第一側方縁部及び第二側方縁部は、同時に、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの側方縁部と、第一ブレードバーの側方縁部及び第二ブレードバーの側方縁部の仮想延長部と、第一ブレードバーの側方縁部の仮想延長部及び第二ブレードバーの側方縁部と、或いは、第一ブレードバー及び第二ブレードバーの双方の前記仮想延長部と接触する。
【0011】
上記に従ったブレードバーを位置付けることは、実際のダムを有さないが、案内表面の効果によって精製下の材料をリファイナのブレード間隙に案内し得るのに対し、精製中に生成され、且つ、ブレード溝内に進行し、同時に、精製下の材料を前方に押し込む蒸気は、依然として、第一ブレードバーと第二ブレードバーとの間のブレード溝から第三ブレードバーに隣接するブレード溝内に案内表面を部分的に越えて進行し得るような精製表面が提供されることを可能にする。よって、精製されるべき材料及び蒸気の双方の流れが促進され、それによって、浪費されるエネルギはより少なくなり、ブレード溝内の遮断は減少される。
【0012】
本発明の幾つかの実施態様が付属の図面中により詳細に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来的なディスクリファイナを示す側断面図である。
【図2】従来的なコーンリファイナを示す側断面図である。
【図3】上方から対角的に見られたブレードセグメントを示す概略図である。
【図4】ブレードセグメント内のブレードバーの可能な位置付けを示す概略図である。
【図5】図4に従ったブレードセグメント内のブレードバーの位置付けを概略的に示す側面図である。
【図6】精製表面の方向において上方から見られた図4に従ったブレードセグメント内のブレードバーの位置づけを示す概略図である。
【図7】上方から対角的に見られたブレードセグメント内のブレードバーの第二の可能な位置づけを示す概略図である。
【図8】精製表面の方向において上方から見られた図7に従ったブレードセグメント内のブレードバーの位置付けを示す概略図である。
【図9】上方から対角的に見られたブレードセグメント内のブレードバーの第三の可能な位置付けを示す概略図である。
【図10】精製表面の方向において上方から見られた図9に従ったブレードセグメント内のブレードバーの位置付けを示す概略図である。
【図11】上方から対角に見られた互いに対するブレードバーの第四の可能な位置付けを示す概略図である。
【図12】上方から対角に見られた互いに対するブレードバーの第五の可能な位置付けを示す概略図である。
【図13】上方から対角に見られた互いに対するブレードバーの第六の可能な位置付けを示す概略図である。
【図14】互いに対してブレードバーを位置付ける更に他の方法を示す概略図である。
【図15】互いに対してブレードバーを位置付ける更に他の方法を示す概略図である。
【図16】互いに対してブレードバーを位置付ける更に他の方法を示す概略図である。
【図17】互いに対してブレードバーを位置付ける更に他の方法を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
明瞭性の故に、図面は本発明の幾つかの実施態様を簡単に示している。図面中、類似の部分は同じ参照番号で示されている。
【0015】
図1は、従来的なディスクリファイナの側断面図を概略的に示している。図1に従ったディスクリファイナは、2つのディスク状の精製表面1及び2を含み、精製表面は互いに同軸状に配置されている。第一の精製表面1は、回転するリファイナ素子3内に、即ち、リファイナのロータ3内にあり、第二の精製表面2は、固定のリファイナ素子4内に、即ち、リファイナのステータ4内にある。リファイナ素子3及び4内の精製表面1及び2をリファイナ素子内に直接的に形成してよく、それ自体既知な方法において、別個のブレードセグメントから精製表面を形成してもよい。リファイナのロータ3は、明瞭性の故に図示されていないモータを用いて、それ自体既知な方法において、シャフト5を介して回転される。シャフト5に関連して、特別なローダ6も配置され、ローダ6は、ロータ3をステータ4に向かって押し付け得るような方法において、シャフトを介してロータ3に影響を及ぼすよう接続されて、ロータ3とステータ4との間の間隙、即ち、リファイナマウス10、即ち、ブレード間隙10を調節する。
【0016】
繊維離解されるべきリグノセルロース含有材料は、第二精製表面2の中央にある開口7を介して、精製表面1及び2の間のリファイナマウス10に供給され、リグノセルロース含有材料は、リファイナマウス10内で繊維離解され且つ精製される。明瞭性の故に図示されていない第二精製表面2内の開口を介しても、精製されるべきリグノセルロース含有材料をリファイナマウス10に供給し得る。繊維離解済みリグノセルロース含有材料は、精製表面3及び4の間のブレード間隙10からリファイナチャンバ8の内側に排出され、更に、排出通路9に沿ってリファイナチャンバ8の外に排出される。
【0017】
図2は、従来的なコーンリファイナの側断面図を概略的に示している。図2に従ったコーンリファイナは、互いに次々に同軸に設置される2つの円錐形の精製表面1及び2を含む。第一の精製表面1は、円錐形のリファイナ素子3内に、即ち、リファイナのロータ3内にあり、第二の精製表面2は、固定の円錐形のリファイナ素子4内に、即ち、リファイナのステータ4内にある。リファイナ素子3及び4の精製表面1及び2をリファイナ素子内に直接的に形成してよく、或いは、それ自体既知な方法において、別個のブレードセグメントから精製表面を形成してもよい。リファイナのロータ3は、明瞭性の故に図示されていないモータを用いて、それ自体既知の方法においてシャフト5を介して回転される。シャフト5に関連して、特別なローダ(loader)6も配置され、ローダ6は、ロータ3をステータ4に向かって押し付け得るような方法において、シャフト5を介してロータ3に影響を及ぼすよう接続されて、ロータ3とステータ4との間のブレード間隙10を調節する。
【0018】
繊維離解されるべきリグノセルロース含有材料は、第二精製表面2の中央にある開口7を介して、精製表面1及び2の間の円錐形のリファイナマウス10内に供給され、リグノセルロース含有材料は、リファイナマウス内で繊維離解され且つ精製される。繊維離解済みリグノセルロース含有材料は、リファイナ素子3及び4の間のリファイナマウスの外側縁部から、リファイナチャンバ8の内側に排出され、更に、排出通路9に沿ってリファイナチャンバ8の外に排出される。
【0019】
ディスクリファイナ及びコーンリファイナに加えて、ディスクコーンリファイナと呼ばれるものもあり、その場合には、繊維離解されるべき材料の流れ方向において、ディスク状のリファイナ素子が初めに来て、然る後、繊維離解されるべき材料は、円錐形のリファイナ素子の間で更に精製される。更に、リファイナのステータ及びステータの両方が円筒形のリファイナ素子であるシリンドリカルリファイナもある。異なるリファイナの一般的な構造及動作原理は、それ自体当業者に既知である。よって、この脈絡において、それらをより詳細に記載しない。
【0020】
図3は、上方から見られた、リファイナの精製表面のブレードセグメントの一般図を概略的に示しており、ステータ又はロータの精製表面全体の一部を形成するために、そのブレードセグメントを使用し得る。図3に従ったブレードセグメント11は、精製されるべき材料の供給流の方向に向けられる供給縁部12と、精製済み材料の排出流の方向に向けられる排出縁部13とを含む。ブレードバー14の進行方向において、供給縁部12の方向から排出端部13の方向に向かって、ブレードバー14とブレードバー間のブレード溝15とを含むブレードセグメント11の精製表面16に沿って移動するとき、図3に従ったブレードセグメント11は、4つの精製表面ゾーン、即ち、供給縁部12に最も近い第一精製表面ゾーン17、その次に来る第二精製表面ゾーン18、第二精製表面ゾーン18の次に来る第三精製表面ゾーン19、及び、排出縁部13に最も近い第四精製表面ゾーン20を含む。一般的には、リファイナの精製表面全体又は個々のブレードセグメントの精製表面は、1つ又はそれよりも多くの精製表面ゾーンを含み得る。1つの具体的な精製表面ゾーンにおいて、精製表面のブレードバー14及びブレード溝15の構成は、精製表面ゾーン領域の全体に亘って本質的に類似するのに対し、精製表面のブレードバー14及びブレード溝15の構成は、典型的には、異なる精製表面ゾーンの間で異なる。
【0021】
図4は、上方から対角に見られたブレードセグメントのブレードバーの可能な位置付けを概略的に示している。図5は、1つの側方から見られた、図4に従ったブレードセグメントのブレードバー位置付けを概略的に示している。図6は、精製表面16の方向において上方から見られた、図4に従ったブレードセグメントのブレードバーの位置付けを概略的に示している。明瞭性の故に、図4乃至6は、ブレードセグメント11の底部を示していない。ブレードセグメント11は、精製されるべき材料の供給流の方向に向けられた供給縁部12と、精製済み材料の排出流の方向に向けられた排出縁部13とを含む。ブレードセグメント11の精製表面16は、ブレードバー14と、ブレードバーの間のブレード溝15とを含む。各ブレードバー14は、第一端部14aと、第二端部14bとを含み、第一端部14aは、精製表面16の供給縁部12の方向に向けられ、第二端部14bは、精製表面16の排出端部13の方向に向けられている。2つの隣接するブレードバー14間のブレード溝15に沿って、精製表面16の供給縁部12の方向から排出縁部13の方向に向かって移動するとき、ブレード溝15が、ブレードバー14がブレード溝15の底部から上向きに傾斜路状に上昇し始める第三ブレードの第一端部で、第三ブレードバー14で終端するよう、精製表面16のブレードバー14は、互いに千鳥状に配置される。よって、ブレードバー14の第一端部14aは、ブレード溝15の底部から上向きに上昇する案内表面21を含む。案内表面21は、精製表面16の供給縁部12の方向から排出端部13の方向に上昇し、案内表面21は、精製表面16の供給縁部12の方向に向けられた第一端部21a、即ち、案内表面21がブレード溝15の底部から上昇し始める端部と、精製表面16の供給縁部13の方向に向けられる第二端部21b、即ち、案内表面21がブレードバー14の上方表面14cで終端する端部とを含む。図4乃至6に従った実施態様において、案内表面21は、直線的に上昇する傾斜路状の案内表面であるが、案内表面21は、凸状又は凹状に上昇する案内表面又は前記形状の組み合わせに従って上昇する案内表面でもよく、それによって、案内表面21は、直線状、凸状、又は、凹状に上昇する少なくとも1つの案内表面21部分を有する。その表面がブレードバー14及びブレード溝15の進行方向にブレード溝の底部から上昇し始める、ブレードバー14の案内表面21の第一端部21aは、その表面がブレードバー14の進行方向において開始する、ブレードバー14の案内表面21の第一端部21aが、ブレードバー14の進行方向において終端する2つの隣接するブレードバー14の第二端部14bの間にあるような方法で、2つの隣接するブレードバー14の間に位置付けられる。よって、図4乃至6に従った精製表面16は、少なくともそれらの長さの一部に亘って、隣接するブレードバー14の第二端部14bの間に配置される。故に、2つの隣接するブレードバー14の進行方向に対して実質的に横の方向には、第三ブレードの一部があり、それは第一に述べられた2つのブレードバー14の間のブレード溝15を終端する。
【0022】
よって、図4乃至6に従ったブレードセグメント11の精製表面16は、少なくとも1つの第一ブレードバー14’と、少なくとも1つの第二ブレードバー14”とを含み、それらの間にはブレード溝15がある。更に、精製表面16は、少なくとも1つの第三ブレードバー14”’を含み、その上昇する案内表面21は、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”との間に、実際には、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の最終端部又は第二端部14bの間に、少なくとも部分的に配置される。よって、第三ブレードバー14”’の上昇する案内表面21は、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向において、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”との間に部分的に配置され、それによって、第三ブレードバー14”’の第一端部14aは、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の第二端部14bからある距離で、精製表面16の供給縁部の方向に配置される。換言すると、図4に従った実施態様において、精製表面16の供給縁部からの第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の両方の第二端部14bの距離は、精製表面16の供給端部12からの第一ブレードバー14’の第二端部14b及び第二ブレードバー14”の第二端部の距離と等しく、精製表面16の供給縁部12からの第3ブレードバー14”’の第二端部14bの距離は、精製表面16の供給端部12からの第一ブレードバー14’の第二端部14b及び第二ブレードバー14”の第二端部の距離よりも大きい。しかしながら、同時に、図4に従った実施態様において、精製表面16の供給端部12からの第三ブレードバー14”’の第一端部14aの距離は、精製表面16の供給縁部12からの第一ブレードバー14’の第二端部及び第二ブレードバー14”の第二端部14bの距離よりも小さい。
【0023】
図4乃至6に従った精製表面16は、ダム(dam)を有さないが、ダムは、2つの隣接するブレードバー14の間のブレード溝15が、新しく開始するブレードバー14で終端し、その第一端部14aで、ブレード溝15の底部の方向から上向きに上昇する案内表面21が形成され、この案内表面21は、問題のブレードバー14の上方表面14cで終端するような方法でブレードバー14を互いに位置付けることによって置換される。案内表面21の故に、ブレード溝15内を進行し且つ精製されるべき或いは既に精製を受けた材料は、ブレードバー14の上方表面に戻るよう案内され、リファイナのブレード間隙内に至る。よって、問題のブレードバー14の第一端部は、ダムのように働き、精製中の材料をリファイナのブレード間隙内に案内する。好ましくは、上昇する案内表面21は、ブレード溝15の底部から開始し、ブレードバー15の上方表面14cで終端するが、案内表面21の第一端部21a及び/又は第二端部21bが小さい垂直な又は実質的に垂直な部分を有することも実行可能である。
【0024】
2つの隣接するブレードバーの間から、即ち、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”との間から開始する新しいブレードバー、即ち、第三ブレードバー14”’を、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向において多くの異なる方法で、その案内表面21に対して位置付け得る。図4乃至6の実施態様では、第三ブレードバー14”’の案内表面21の一部のみが、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向において、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”との間に配置されており、それによって、第三ブレードバー14”’の案内表面21の最終部分は、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”がそれらの進行方向において終端した後も続く。よって、第一ブレードバー14’の第二端部14bと第三ブレードバー14”’の第一端部14aとの間、並びに、第二ブレードバー14”の第二端部14bと第三ブレードバー14”’の第一端部14aとの間には、スロット22又は開口部分22が残る。ブレードバーのそのような位置付けは、精製下の材料が、案内表面21の効果の故に上昇し、リファイナのブレード間隙内に至るが、精製中に生成され且つブレード溝15内を進行すると同時に精製中の材料を前方に押し込む蒸気が、案内表面21を部分的に越えて、第三ブレードバー14”’に隣接するブレード溝15内に流れるという解決策をもたらす。よって、精製中に生成される蒸気のうちの大した量ではない蒸気がブレード間隙内に案内されるが、蒸気は従来的なダムが使用されるときよりも自由に流れ得る。蒸気の流れを促進し且つその上方表面がブレードバー14の上方表面14cよりも低いレベルにある従来的な半ダムと比較すると、本発明の解決策は、それにも拘わらず、精製中の材料を改良された方法でブレード間隙内に案内する効果をもたらす。何故ならば、精製中の材料は蒸気よりも重いので、精製中の材料は、ブレード溝15から案内表面21に沿って直接的に前方に進み、精製表面間のブレード間隙内に流入するからである。図5及び6において、精製表面上で精製下の材料の通過は、参照符号Mで示される矢印によって概略的に示されており、精製表面上の蒸気の通過は、参照符号Sで示される矢印によって概略的に示されている。
【0025】
図13は、スロット22が第三ブレードバー14”’の案内表面の両側に残る点において図4に従った解決策と類似する、ブレードバー14のそのような相互的な位置付けを上方から対角に示しているが、ブレードバー14のそのような相互的な位置付けは、第三ブレードバー14の案内表面21の異なる側面上のスロット22の大きさが互いに逸脱し合う点において、図4に示される実施態様から逸脱している。これは、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の第二端部14bが精製表面16の供給縁部12から異なる距離にあるように第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”を互いに配置することによって達成される。
【0026】
例えば、内部精製表面ゾーン、即ち、精製されるべき材料の供給部により近い精製表面ゾーン内でチップを精製するときには、ブレードバー14の「開放スタガリング」(open staggering)と呼ぶもの、即ち、上述されたように、第三ブレードバー14”’の案内表面21の両側にスロットがあるスタガリングを使用し得る。この領域では、ブレードバーは高密度に位置付けられる必要はない。何故ならば、精製されるべき材料は、依然として比較的大きい片(ピース)であるからである。しかしながら、重要なことは、ブレード間隙内のより遠くへの精製されるべき材料の制限のない流れを保証することであり、それは開放スタガリングによって増進される。何故ならば、その構造は蒸気の流れを促進するからである。
【0027】
ブレードバー14のスタガリング深度、即ち、第三ブレードバー14”’の第一端部14aが第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”との間の空間にどれぐらい延びるか、及び、ブレードバー14の第一端部14aでの案内表面21の隆起の角度を変更することは、ブレードバー14の端部間のスロット22の大きさ、よって、精製表面16上の蒸気流が影響されることを可能にする。ブレードバー14の上方表面14cに対する案内表面21の隆起の角度は、例えば、20〜55度の間、好ましくは、30〜45度の間で変化し得る。案内表面21の隆起の角度が小さければ小さいほど、ブレード溝内を進行する蒸気流のより大きな部分が、ブレードバーに隣接するブレード溝内に移動する。精製表面の供給縁部の側では、より緩やかな角度の隆起を案内表面のために使用することができ、後続する精製表面ゾーンでは、即ち、より強い精製を行うゾーンでは、より険しい角度の案内表面の隆起を使用することが好ましい。より強い精製を行うゾーンにおける、以下に記載されるブレードバーの閉塞的な或いはほぼ閉塞的なスタガリングと組み合わせられた、緩やかな角度の案内表面の隆起は、過度の容積を取り、蒸気流の問題を招き得る。
【0028】
更に、図4乃至6から逸れて、開始ブレードバー、即ち、第三ブレードバー14”’の案内表面21を、2つの終端するブレードバー14の間に、即ち、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”との間に完全に位置付けてもよく、それによって、スロット22は案内表面21のいずれの側にも残らない。そのような適用を、例えば、ディスクリファイナにおいて、ブレードセグメント又は精製表面の排出縁部に近接して使用し得るが、他のリファイナの種類においても、ブレードセグメント又は精製表面の排出縁部に近接して使用してよく、その場合には、材料の精製を推進し、且つ、全ての材料がブレード溝15の底部から上昇してブレード間隙10内に至ることを保証するために、精製下の材料の前方への流れを制限することが望ましくあり得る。ブレードバー14のそのような相互的な位置付けは、図11に上方から対角に概略的に示されている。
【0029】
多くの蒸気がリファイナのブレード間隙10内で生成されるリファイナ用途では、ブレードバーの端部間のスロット22が比較的大きくなり、その結果として、第三ブレードバー14”’の案内表面21を越える蒸気の流れが推進されるように、第三ブレードバー14”’の第一端部14aを第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”に対して配置し得る。よって、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向における第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”が終端する地点に、或いは、第一ブレードバー14及び第二ブレードバー14”の進行方向における第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の第二端部14bからある距離にある地点にさえ、第三ブレードバー14”’の案内表面21の第一端部14aを位置付け可能であり、それによって、第三ブレードバー14”’は、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向において、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の両方の仮想延長線の間に配置される。故に、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向は、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の第二端部14bでの第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の接線方向を意味する。
【0030】
図4乃至6に従った実施態様は、2つの隣接するブレードバー14の第一端部14a及び第二端部14bは、精製表面16の供給縁部12から実質的に同じ距離にある、「直線スタガリング」(straight staggering)と呼ぶものを示している。次いで、図7及び8に従った実施態様は、2つの隣接するブレードバー14の第一端部14a及び第二端部14bが精製表面16の供給縁部12から異なる距離にある、「傾斜スタガリング」(oblique
staggering)と呼ぶものを示している。これは、例えば、第一ブレードバー14’が第二ブレードバー14”よりも精製表面16の供給縁部12からより遠い端部に配置される、換言すると、第一ブレードバー14’の第二端部14bが第二ブレードバー14”の第二端部14bに比べて精製表面16の供給縁部12からより遠いように、図7及び8に示される実施態様において達成される。図7に示されるように、定角が第三ブレードバー14”’の案内表面21上で使用されるとき、第一ブレードバー14’の第二端部14bと第三ブレードバー14”’の第一端部14aとの間のスロット22は、第二ブレードバー14”の第二端部14bと第三ブレードバー14”’の第一端部14aとの間のスロット22よりも小さくなる。そのような解決策を用いるならば、精製表面16の供給縁部12から同じ距離で精製表面16の全てのブレード溝15における開放流れ面積の減少を回避可能である。よって、開始ブレードバー14、即ち、第三ブレードバー14”’の一方の側には、他方の側よりも大きいスロット22が形成される。よって、第三ブレードバー14”’の一方の側に必ずしも如何なる種類のスロット22もないような実施態様も実現可能である。その場合には、精製表面16の供給縁部12からの第一ブレードバー14’の第二端部14bの距離は、精製表面16の供給縁部12から第二ブレードバー14”の第二端部14bからの距離よりも大きく、精製表面16の供給縁部12からの第三ブレードバー14”’の案内表面21の第二端部14bの距離は、精製表面16の供給縁部12からの第一ブレードバー14’の第二端部14bの距離以下であり得る。しかしながら、更に、精製表面16の供給縁部12からの第三ブレードバー14”’の案内表面21の第二端部14bの距離は、精製表面16の供給縁部12からの第二ブレードバー14”の第二端部14bの距離よりも大きい。次いで、精製表面16の供給縁部12からの第三ブレードバー14”’の案内表面21の第一端部21aの距離は、実施態様に依存して、第二ブレードバー14”の第二端部14bの距離よりも大きくても、小さくても、或いは、等しくてもよい。
【0031】
そのような「傾斜スタガリング」では、第一ブレードバー14’又は第二ブレードバー14”の進行方向における第一ブレードバー14’又は第二ブレードバー14”が終端する地点に、或いは、第一ブレードバー14’又は第二ブレードバー14”の進行方向において、第一ブレードバー14又は第二ブレードバー14”の第二端部14bからのある距離である地点にさえ、第三ブレードバー14”’の案内表面21の第一端部14aを位置付けてよく、それによって、第三ブレードバー14”’は、少なくともその長さの一部に亘って、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向において、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”の仮想延長部との間、又は、第一ブレードバー14’の仮想延長部と第二ブレードバー14”との間のいずれかに配置される。よって、第一ブレードバー14の進行方向又は第二ブレードバー14”の進行方向は、第一ブレードバー14’又は第二ブレードバー14”の第二端部14bでの第一ブレードバー14’又は第二ブレードバー14”の接線方向を意味する。
【0032】
図12は、更に、第一ブレードバー14’の案内表面21と第三ブレードバー14”’との間にスロットはないが、第二ブレードバー14”と第三ブレードバー14”’の案内表面21との間にスロット22が形成されるようなブレードバー14の相互位置付けを、上方から対角に概略的に示している。そのような実施態様では、ブレードバー14’、14”、及び、14”’を用いて、半開放スタガリングを形成し得る。
【0033】
可能な限り最も効率的な精製を達成することが望ましいとき、回転する精製表面、即ち、リファイナのロータの場合、スロット22がより小さい或いはスロット22が全くない第三ブレードバー14”’のその半分を、ロータの回転方向に対して反対方向に、即ち、回転方向により遠く背後に位置付け得る。静止的な精製表面、即ち、リファイナのステータの場合、スロット22がより小さい或いはスロット22が全くない第三ブレードバー14”’のその半分を、ロータの回転と同じ方向に、即ち、ロータと触れる最後のものであるブレードバー14の側に位置付け得る。よって、第三ブレードバー14”’の案内表面21のその半分は、精製下の材料をブレード溝から精製表面16間のブレード間隙内により効率的に持ち上げる。同時に、スロット22がより大きい第三ブレードバー14”’の案内表面21の側では、1つのブレード溝から他のブレード溝により自由に流れ得る。
【0034】
ステータの精製表面の場合には、ブレードバーを互いに対して配置するときに、ステータの現象特徴、即ち、ステータの精製表面上の所与の領域における蒸気の逆流を考慮に入れ得る。ブレードバーを互い対して互い違いにすること、及び、蒸気がブレードバー間のスロットから精製表面上に流れ得ないが、ブレードバーの第二端部14bにある壁14dの故に上向きになるよう、ブレードバーの案内表面の隆起の角度を設定することによって、蒸気のこの逆流を考慮に入れ得る。ステータの精製表面上で実施されるそのような解決策は、精製を更に推進することを可能にする。
【0035】
図9及び10は、ブレードセグメントのブレードバーを位置付ける更に1つの可能な方法を概略的に示している。図9及び10のブレードセグメントは、1つのブレードセグメントが、先に異なる方法で提示されたブレードバーの異なる側のブレードバー間のスロット22の大きさ又は拡張を変更することによって異なる方法で互いに対して食い違いにされた複数のブレードバーを含む解決策を示している。
【0036】
ブレードセグメント11の供給縁部12が精製表面全体の供給縁部に対応し、且つ、ブレードセグメント11の排出縁部13が精製表面全体の排出縁部に対応し、それによって、精製表面の供給縁部12から同じ距離にあるブレードバー14及びブレード溝15が同じ精製表面ゾーンに属するような方法において、リファイナの精製表面の一部を形成するためにブレードセグメント11を使用し得る。しかしながら、精製表面の1つの精製表面ゾーンの一部のみ、即ち、図3に例示的な方向で示される、精製表面の第一精製表面ゾーン17、第二精製表面ゾーン18、第三精製表面ゾーン19、又は、第四精製表面ゾーンの一部のみを形成するためにブレードセグメント11を使用し得る。
【0037】
図面には、一例としてブレードセグメントの精製表面を使用することによって様々な実施態様が示されているが、様々な実施態様の全部を連続的な精製表面構造として実施される精製表面にも適用し得る。
【0038】
一部の場合には、本記載中に開示される機能を他の機能と関係なくそのように使用し得る。他方、必要であれば、様々な組み合わせを形成するために、本記載中に開示される機能を組み合わせ得る。
【0039】
図面及び関連記載は、本発明の着想を例証することが意図されているに過ぎない。本発明の詳細は、請求項の範囲内で異なり得る。
【0040】
図面中に示されるブレードバー14の構造は直線であるが、ブレードバー14は湾曲した長手構造も有し得る。更に、ポンピング若しくは供給ブレードバー、即ち、精製表面上で精製されるべき材料の通過を促進するブレードバー、又は、保持ブレードバー、即ち、精製表面上で精製されるべき材料の通過を制限するブレードバーのいずれか、或いは、それらの組み合わせであるようブレードバーを配置し得る。
【0041】
ポンピングブレードバーは、精製されるべきパルプ粒子のために、精製表面の円周方向における、即ち、ブレードセグメント半径に対する垂直方向における速度成分、及び、精製表面の供給縁部から精製表面の排出縁部に向かって方向付けられる精製表面半径の方向における速度成分の両方を作り出すブレードバーを意味する。保持ブレードバーは、精製されるべきパルプ粒子のために、精製表面の円周方向における、即ち、ブレードセグメント半径に対する垂直方向における速度成分、及び、精製表面の排出縁部から精製表面の供給縁部に向かって方向付けられる精製表面半径の方向における速度成分の両方を作り出すブレードバーを意味する。例えば、図3のブレード表面が右回転に見られるとき、即ち、その参照番号が通常の直立位置において見られるような方法で見られるとき、左側縁部に最も近いブレードバーは、ブレードセグメントの半径方向にあり、それによって、それらはポンピングブレードバーでも保持ブレードバーでもなく、ラジアルブレードバーである。相応して、図3の右縁部に最も近いブレードバーは、ブレード表面の自由縁部からブレード表面の排出縁部に向かって開放するブレードセグメントの径方向とそのような角度を形成する。よって、右縁部に最も近いブレードバーは、ポンピング的又は保持的であり得る。図3のブレードセグメントがステータブレードセグメントであり、ロータがその上を右から左に移動するならば、右縁部に最も近いブレードバーはポンピング的であり、よって、供給縁部から排出縁部への材料の径方向移動を促進する。相応して、図3のブレードセグメントがステータブレードセグメントであり、ロータがその上を左から右に移動するならば、右縁部に最も近いブレードバーは保持的であり、よって、供給縁部から排出縁部への材料の径方向移動を保持する。図3のブレードセグメントがロータブレードセグメントであり、左から右に移動するならば、右縁部に最も近いブレードバーはポンピング的であり、供給縁部から排出縁部への材料の径方向移動を促進する。更に、図3のブレードセグメントがロータブレードセグメントであり、右から左に移動するならば、右縁部に最も近いブレードバーは保持的であり、よって、供給縁部から排出縁部への材料の径方向移動を制約する。
【0042】
図3のブレードセグメントは、開示されたブレード解決策に関連したブレードバーの方向の1つの実施例を示している。開示された解決策は、ロータ及びステータの両方がある程度ポンピングするブレードバー角を有するときに最良に働く。これは、蒸気流を改良するスロットが、次に、蒸気が行くことが想定される方向であるより前方のブレード間隙内に方向付けられるからであり、本発明の傾斜路状構造が、次に、パルプ流が現実に進行する方向により近接して方向付けられるからである。よって、パルプは効率的に上昇してブレード間隙内に入る。その解決策は、ロータ及びステータの両方のブレードバーの角度が10〜45度のポンピング角度であるときに最良に働く。更に、その解決策は、ブレードバーの角度が0〜10度のポンピング角、45度よりも大きなポンピング角、又は0〜15度の制動、即ち、保持角であるときに最良に働く。ロータのブレードバー角度が強くポンピング的であるとき、換言すると、ロータのブレードバー角が、例えば、25〜45度のポンピング角であるとき、そのような解決策は、例えば、ステータのブレードバー角度が15〜45度のポンピング角である場合にも働く。その解決策は、ステータ及びロータのブレード表面のために或いはそれらの部品のために使用されるブレードバー角に対して他の制約を課さないので、ロータ及びステータのブレード表面のための異なる組み合わせにおいて、基本的に自由にブレード角を選択し得る。
【0043】
ブレードバー角を選択することで、どれぐらいのエネルギをブレード構成が消費するか及び精製で達成される精製の程度における変化はどのようなものかに対して影響を有することが可能である。強くポンピングするブレード解決策は、ブレード間隙内での材料の短い保持時間をもたらし、それによって、精製が消費するエネルギは僅かである。よって、精製されるべき材料のために均一な精製処理が達成されるが、精製の程度の変化は比較的小さいままである。ポンピングがより少ないブレード解決策を用いることで、材料はブレード間隙内により長く残留し、それによって、精製のエネルギ消費はより大きく、より大きな程度の精製の変化が達成される。強く保持するブレード解決策が使用されるならば、精製の保持時間は長く、高いエネルギ消費をもたらす。よって、より大きな程度の精製の変化が平均して達成されるが、精製済み材料の精製の程度は非均一であり、大きい程度に精製された材料及び小さい程度に精製された材料を含み得る。
【0044】
更に、図3乃至13の全ての実施態様において、第三ブレードバー14”’の縁部は、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”と接触する。しかしながら、第三ブレードバー14”’が、少なくともその開始部分において、第三ブレードバー14”’によって終端されるブレード溝15ほど広くないような方法で、第一ブレードバー14’と第三ブレードバー14”’との間及び/又は第二ブレードバー14”と第三ブレードバー14”’との間に小さいスロットがあり、それによって、蒸気がこのスロットを通じて1つのブレード溝から他のブレード溝内に流れ得るような解決策も実現可能である。第三ブレードバー14”’の案内表面が、隣接するブレードバーと接触するブレード溝の底部にあるが、その上方部分の傍では、隣接するブレードバーの一方又は両方の側方表面から外れ、それによって、第三ブレードバー14”’の上方表面がその案内表面21の開始部分よりも狭いような解決策も実現可能である。
【0045】
上記されたように、図3乃至13に従った実施態様において、第三ブレードバー14”’は、その側方縁部の傍で、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”と接触する。これは図14に更に例証されており、第三ブレードバー14”’の第一側方縁部23aは、側方縁部23aに面する第一ブレードバー14’の側方縁部24と接触し、第三ブレードバー14”’の第二側方縁部23bは、側方縁部23bに面する第二ブレードバー14”の側方縁部25と更に接触する。
【0046】
更に、図15に概略的に示されるように、第三ブレードバー14”’の案内表面21が、第一ブレードバー14’と第二ブレードバー14”の仮想延長部との間で、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向に配置されるときには、第三ブレードバー14”’の第一側方縁部23aが、側方縁部23aに面する第一ブレードバー14’の側方縁部24と接触し、第三ブレードバー14”’の第二側方縁部23bが、第二ブレードバー14”の側方縁部25の仮想延長部25aと接触するような方法で、第一ブレードバー14’、第二ブレードバー14”、及び、第三ブレードバー14”’を互いに対して配置可能であり、仮想延長部は、側方縁部23bに面する。
【0047】
図16に概略的に示されるように、第三ブレードバー14”’の案内表面21が、第一ブレードバー14’の延長部と第二ブレードバー14”との間で、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向に配置されるときにも、第三ブレードバー14”’の第一側方縁部23aが、第一ブレードバー14’の側方縁部24の仮想延長部24aと接触し、第三ブレードバー14”’の第二側方縁部23bが、側方縁部23bに面する第二ブレードバー14”の側方縁部25と接触するような方法で、第一ブレードバー14’、第二ブレードバー14”、及び、第三ブレードバー14”’を互いに対して配置可能であり、仮想延長部は、側方縁部23aに面する。
【0048】
更に、図17に概略的に示されるように、第三ブレードバー14”’の案内表面21が、第一ブレードバー14’の仮想延長部と第二ブレードバー14”との間で、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の進行方向に配置されるときには、第三ブレードバー14”’の第一側方縁部23aが、第一ブレードバー14’の側方縁部24の仮想延長部24aと接触し、第三ブレードバー14”’の第二側方端部23bが、第二ブレードバー14”の側方縁部25の仮想延長部25aと接触するような方法で、第一ブレードバー14’、第二ブレードバー14”、及び、第三ブレードバー14”’を互いに対して配置可能であり、仮想延長部24aは、側方縁部23aに面し、仮想延長部25aは、側方縁部23bに面する。
【0049】
よって、ここでは、第一ブレードバー14’及び/又は第二ブレードバー14”の側方縁部24,25と或いはそれらの仮想延長部と接触する第三ブレードバー14”’の側方縁部23a,23bは、第三ブレードバー14”’が、少なくともその長手部分の一部に亘って或いはその長手部分の全部に亘って、ブレード溝15又は第三ブレードバー14”’によって終端されるブレード溝15の仮想延長部と同じぐらいの幅であることを意味する。第三ブレードバー14”’の側方縁部23a,23bは、例えば、精製されるべき材料の流れ及び精製中に生成される蒸気のための制御の望ましい比率に依存して、ブレードバー14’,14”,14”’の下方部分の傍で、或いは、それらの全高に亘って、第一ブレードバー14’及び/又は第二ブレードバー14”の側方縁部24,25又はそれらの仮想延長部と接触し得る。
【0050】
第三ブレードバー14”’の側方縁部23a,23bが高さ方向において第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の側方縁部24,25と接触する部分が大きければ大きいほど、ブレード間隙内を進行する材料のより高い比率をブレード間隙内に好適に案内し得る。しかしながら、第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の側方縁部24,25と接触するが、第三ブレードバー14”’の側方縁部23a,23bが蒸気の通過を完全に遮断しない、少なくとも隣接する溝のうちの1つに入らないことが、その解決策にとって好ましい。これは、その解決策において、第三ブレードバー14”’の側方縁部23a,23bが下方縁部によってのみ第一ブレードバー14’及び第二ブレードバー14”の側方縁部と接触するような方法において、或いは、第三ブレードバー14”’の案内表面21が第一ブレードバー14’及び/又は第二ブレードバー14”の第二端部14bの地点で未だその全高にないような方法において、或いは、第三ブレードバー14”’の側方縁部23a,23bの少なくとも一方が第一ブレードバー14’又は第二ブレードバー14”の側方縁部の仮想延長部24a,25aのみと接触するような方法において実施される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リグノセルロース含有材料を繊維離解することが意図されるリファイナのためのリファイナの精製表面であって、
当該精製表面は、精製されるべき材料の供給流の方向に方向付けられる供給縁部と、精製済み材料の排出流の方向に方向付けられる排出縁部とを有し、当該精製表面は、少なくとも1つのブレードバーと、少なくとも1つの第二ブレードバーとを含み、それらの間には、ブレード溝があり、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーは、前記精製表面の前記供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、前記精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを含み、前記精製表面は、少なくとも1つの第三ブレードバーを含み、該第三ブレードバーは、前記精製表面の前記供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、前記精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、前記第三ブレードバーの前記第一端部は、前記リグノセルロース含有材料を前記第三ブレードバーの上方表面に案内するために、前記精製表面の前記供給縁部の方向から前記精製表面の前記排出縁部の方向に上昇する案内表面を有し、該案内表面は、前記精製表面の前記供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、前記精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、
前記案内表面は、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの進行方向において、前記第一ブレードバーと前記第二ブレードバーとの間に、前記第一ブレードバーと前記第二ブレードバーの仮想延長部との間に、前記第一ブレードバーの仮想延長部と前記第二ブレードバーとの間に、或いは、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの双方の仮想延長部の間に少なくとも部分的に配置され、
前記第三ブレードバーの第一側方縁部及び第二側方縁部は、同時に、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの側方縁部と、前記第一ブレードバーの前記側方縁部及び前記第二ブレードバーの前記側方縁部の仮想延長部と、前記第一ブレードバーの前記側方縁部の仮想延長部及び前記第二ブレードバーの前記側方縁部と、或いは、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの双方の前記仮想延長部と接触することを特徴とする、
精製表面。
【請求項2】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離と実質的に等しいこと、並びに、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離以上であることを特徴とする、請求項1に記載の精製表面。
【請求項3】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、前記精製表面からの前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離以上であることを特徴とする、請求項2に記載の精製表面。
【請求項4】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも小さいことを特徴とする、請求項2に記載の精製表面。
【請求項5】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離と実質的に等しいこと、並びに、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の精製表面。
【請求項6】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも大きいこと、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離よりも小さいこと、並びに、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の精製表面。
【請求項7】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも大きいことを特徴とする、請求項6に記載の精製表面。
【請求項8】
前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離以下であることを特徴とする、請求項6に記載の精製表面。
【請求項9】
前記案内表面は、直線状、凸状、又は、凹状に上昇する、少なくとも1つの部分を含むことを特徴とする、請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載の精製表面。
【請求項10】
前記案内表面は、直線的に上昇すること、並びに、前記ブレード溝の底部に対する前記案内表面の隆起の角度は、20〜55度、好ましくは、30〜45度であることを特徴とする、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の精製表面。
【請求項11】
リグノセルロース含有材料を繊維離解することが意図されるリファイナのための精製表面のブレードセグメントであって、
当該ブレードセグメントは、前記リファイナの前記精製表面の一部を形成するよう配置可能であり、当該ブレードセグメントは、当該ブレードセグメントの精製表面を有し、該精製表面は、精製されるべき材料の供給流の方向に方向付けられる供給縁部と、精製済みの材料の排出流の方向に方向付けられる排出縁部とを有し、当該ブレードセグメントの前記精製表面は、少なくとも1つの第一ブレードバーと、少なくとも1つの第二ブレードバーとを含み、それらの間には、ブレード溝があり、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーは、前記精製表面の前記供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、前記精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、当該ブレードセグメントの前記精製表面は、少なくとも1つの第三ブレードバーを含み、該第三ブレードバーは、前記精製表面の前記供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、前記精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、前記第三ブレードバーの前記第一端部は、前記リグノセルロース含有材料を前記第三ブレードバーの上方表面に案内するために、前記精製表面の前記供給縁部の方向から前記精製表面の前記排出縁部の方向に上昇する案内表面を有し、該案内表面は、前記精製表面の前記供給縁部の方向に方向付けられる第一端部と、前記精製表面の前記排出縁部の方向に方向付けられる第二端部とを有し、
前記案内表面は、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの進行方向において、前記第一ブレードバーと前記第二ブレードバーとの間に、前記第一ブレードバーと前記第二ブレードバーの仮想延長部との間に、前記第一ブレードバーの仮想延長部と前記第二ブレードバーとの間に、或いは、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの双方の仮想延長部の間に少なくとも部分的に配置され、
前記第三ブレードバーの第一側方縁部及び第二側方縁部は、同時に、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの側方縁部と、前記第一ブレードバーの前記側方縁部及び前記第二ブレードバーの前記側方縁部の仮想延長部と、前記第一ブレードバーの前記側方縁部の仮想延長部及び前記第二ブレードバーの前記側方縁部と、或いは、前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの双方の前記仮想延長部と接触することを特徴とする、
ブレードセグメント。
【請求項12】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離と実質的に等しいこと、並びに、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離以上であることを特徴とする、請求項11に記載のブレードセグメント。
【請求項13】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面からの前記第一ブレードバー及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離以上であることを特徴とする、請求項13に記載のブレードセグメント。
【請求項14】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも小さいことを特徴とする、請求項12に記載のブレードセグメント。
【請求項15】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離と実質的に等しいこと、並びに、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部及び前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも小さいことを特徴とする、請求項11に記載のブレードセグメント。
【請求項16】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも大きいこと、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第一ブレードバーの前記第二端部の距離よりも小さいこと、並びに、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第二端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも大きいことを特徴とする、請求項11に記載のブレードセグメント。
【請求項17】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離よりも大きいことを特徴とする、請求項11に記載のブレードセグメント。
【請求項18】
当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第三ブレードバーの前記案内表面の前記第一端部の距離は、当該ブレードセグメントの前記精製表面の前記供給縁部からの前記第二ブレードバーの前記第二端部の距離以下であることを特徴とする、請求項11に記載のブレードセグメント。
【請求項19】
前記案内表面は、直線状、凸状、又は、凹状に上昇する、少なくとも1つの部分を含むことを特徴とする、請求項11乃至18のうちのいずれか1項に記載のブレードセグメント。
【請求項20】
前記案内表面は、直線的に上昇すること、並びに、前記ブレード溝の底部に対する前記案内表面の隆起の角度は、20〜55度、好ましくは、30〜45度であることを特徴とする、請求項11乃至19のうちのいずれか1項に記載のブレードセグメント。
【請求項21】
リグノセルロース含有材料を繊維離解するためのリファイナであって、当該リファイナは、請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つの精製表面、又は、請求項11乃至20のうちのいずれか1項に記載の少なくとも1つのブレードセグメントを含むことを特徴とする、リファイナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2012−520947(P2012−520947A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500283(P2012−500283)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/FI2010/050194
【国際公開番号】WO2010/106225
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(507009216)メッツォ ペーパー インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】