説明

リモートユーザインタフェース用のデバイスおよび方法

本発明は、プラグインデバイス30上でソフトウェアアプリケーション用のユーザインタフェースを生成するためのサーバデバイス10に関する。サーバデバイスは、プラグインデバイスを介して、プラグインデバイスに接続している通信デバイス50においてコンテンツを選択することに関連する第1の情報を交換するように構成される。サーバデバイスは、ソフトウェアアプリケーションを監視し、ソフトウェアアプリケーションを制御することに関連する第2の情報を、ソフトウェアアプリケーションと交換するようにさらに構成され、それにより、サーバデバイスは、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する第1の情報とソフトウェアアプリケーションを制御することに関連する第2の情報との間の変換を提供するようにさらに構成される。サーバデバイスは、プラグインデバイスにわたる状態情報を適切に符号化された形態で通信デバイスに返送するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、リモートユーザインタフェースの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
種々のアプリケーション用の専用制御スクリーンが今日存在する。残念ながら、専用制御スクリーンは、非常に高価であり、また、アプリケーション固有のコードが、動作する対象のデバイスのためにコンパイルされる必要がある。提案される解決策は、スクリーンが制御するアプリケーションに結び付けられることが多い。その理由は、スクリーンが、配備(deploy)されるそのタイプのデバイスのためにコンパイルされたアプリケーション固有のコードを必要とするからである。ユーザ体験は一般によくない。従来技術の解決策は、通常、固定壁掛け(fixed wall mounting)を意図されるが、WiFi無線インタフェースを有することができる。例は、ウェブサイトhttp://www.embedded−web.com/products/sc−21x.htmlおよびhttp://www.tbe.it/terminale.htm上に見出されうる。
【0003】
プログラマブルなリモートデバイス(たとえば、PhilipsのPronto(TM)製品範囲に見出される)は、やはり高価であり、また、通常、単にツールバーのカスタム化(他のボタン、他の赤外線制御コードなど)のレベルで、困難でかつ制限されたカスタム化を提供する。このことは、そのリモートデバイスが、制限された範囲のアプリケーションに関して動作するだけであることを意味する。
【0004】
一部のモバイル電話および携帯情報端末(PDA)は、同じ機能を有するが、やはりそのタイプのデバイスのためにコンパイルされたアプリケーション固有のコードを必要とし、ユーザ体験はよくない。携帯電話に関しては、被制御アプリケーションとのリンクを確立するために、課金型サブスクリプション(paid subscription)が必要とされる。
【0005】
その結果、ソフトウェアアプリケーションとモバイル制御デバイスとの間のインタフェースを行うより柔軟な方法についての必要性が存在する。解決策は、アプリケーション非依存かつ費用効果的であるべきである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://www.embedded−web.com/products/sc−21x.html
【非特許文献2】http://www.tbe.it/terminale.htm
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術の解決策の上述した欠点および制限を克服する、ソフトウェアアプリケーション用のユーザインタフェースを確立するための方法およびデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、通信デバイスに設けられているか、それと接続されているプラグインデバイス上でソフトウェアアプリケーション用のユーザインタフェースを生成するためのサーバデバイスに関する。サーバデバイスは、前記プラグインデバイスを介して、前記プラグインデバイスに接続している通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する第1の情報を交換するように構成される。通信デバイスは好ましくはマルチメディアデバイスである。サーバデバイスは、ソフトウェアアプリケーションを監視し、前記ソフトウェアアプリケーション上で実施されたまたは実施されることになる制御アクションに関する第2の情報を、ソフトウェアアプリケーションと交換するようにさらに構成される。サーバデバイスは、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する前記第1の情報と前記ソフトウェアアプリケーション上での制御アクションに関する前記第2の情報との間の変換を提供するようにさらに構成される。
【0009】
上記解決策は、実際に、本発明の目的を達成する。サーバデバイスは、一方で、プラグインデバイスを介して、通信デバイスにおけるコンテンツの選択に関連する情報を受信することが可能であり、他方で、その第1の情報を、ソフトウェアアプリケーションを制御することに関連する第2の情報に変換するインテリジェンスを有する。他の(エンドユーザに向いた)方向において、サーバは、アプリケーション上で実施される制御アクションに関するアプリケーション情報から、たとえば状態情報である情報を受信することができ、一方、サーバは、その情報を、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連するさらなる情報に変換するように構成される。その理由は、通信デバイスが、こうした種類の情報を理解することが可能であるからである。変換された情報は、その後、プラグインデバイスを介して通信デバイスにもたらされる。
【0010】
サーバデバイスは、アプリケーションが制御アクションに関する情報を理解可能な方法で受信するように、プラグインデバイスからの第1の情報が、実施される制御アクションに関する第2の情報に変換されることを確実にする。正確に言えば、変換オペレーションは、第2の情報に対する、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する第1の情報のセマンティックマッピングを含み、それにより、前記ソフトウェアアプリケーションにおいてコンテンツを前記選択することについて制御アクションが実行される。
【0011】
好ましい実施形態では、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する第1の情報が、ディレクトリ構造において順序付けられる。この構造は、サーバデバイスによって、ソフトウェアアプリケーション用の制御コマンドにマッピングされる。
【0012】
別の実施形態では、サーバデバイスは,プラグインデバイスとの短距離無線通信のように構成される。
【0013】
好ましくは、サーバデバイスは,コンテンツを選択することに関連する情報をセキュアにするための符号化手段を備える。符号化手段が、有利には、マルチメディアコンテンツデータを符号化するようにさらに構成される。
【0014】
別の態様では、本発明は、ソフトウェアプリケーション用のユーザインタフェースとして動作可能なプラグインデバイスに関する。プラグインデバイスは、コンテンツ選択手段を設けられた通信デバイス、好ましくはマルチメディアデバイスと通信し、アプリケーションと接続しているサーバデバイスと通信するように構成される。プラグインデバイスは、通信デバイスのコンテンツ選択手段に適合する形式で、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する情報であって、ソフトウェアアプリケーション制御情報に変換される、コンテンツを選択することに関連する情報を受信し、通信デバイスで実施されるコンテンツ選択オペレーションに関連する情報をサーバデバイスに送信するように構成される。
【0015】
一実施形態では、プラグインデバイスは、通常小型プロセッサの形態で処理手段をさらに備える。これは、たとえば、符号化鍵と、局所修正と、サーバからのデータのキャッシングのよりよい管理を可能にする。
【0016】
好ましくは、プラグインデバイスは、少なくとも符号化/復号化情報および/または構成情報を格納するためのストレージ手段を備える。
【0017】
好ましい実施形態では、プラグインデバイスは、通信デバイスと通信するためのハードウェアインタフェースを有し、それにより、インタフェースが、通信デバイスのバスサイクルを解釈するように構成される。
【0018】
一態様では、本発明は、先に述べたようにユーザインタフェースとして動作可能なプラグインストレージデバイスと前記プラグインデバイスが挿入されうる通信デバイスのアセンブリに関する。
【0019】
なお別の態様では、本発明は、通信デバイスを用いてソフトウェアアプリケーションを制御するための方法に関する。方法は、
− 先に述べたサーバデバイスにおいて、前記通信デバイスに設けられたまたは前記通信デバイスに接続しているプラグインデバイスを介して、前記通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する第1の情報を受信するステップと、
− 前記サーバデバイスにおいて、コンテンツを選択することに関連する前記第1の情報を、前記ソフトウェアアプリケーション上での制御アクションに関する第2の情報に変換するステップと、
− 前記ソフトウェアアプリケーションと前記制御アクションに関する前記第2の情報を交換するステップとを含む。
【0020】
上記方法では、情報がマルチメディア(通信)デバイスとサーバデバイスとの間で交換され、この情報は、サーバからアプリケーションへ行くコマンドに変換される。これは、おそらく、アプリケーションからサーバへ戻る状態情報をもたらすことができ、その状態情報は、その後、ユーザがその状態情報を観察する(見る、聞く、…)ことができるように、通信デバイスに対してレンダリングされる。サーバにおいて、トランスコーディングオペレーションが、通信デバイスにおいてコンテンツを選択するオペレーションとコマンドをアプリケーションに送出するオペレーションとの間、または他の方向において、アプリケーションから状態を得るオペレーションとユーザに対してマルチメディアストリームをレンダリングするオペレーションとの間で実施される。
【0021】
一実施形態では、方法は、プラグインデバイスとサーバデバイスとの間で、トランスポートプロトコル情報(たとえば、ネットワーク構成、ファイアウォールパラメータ、…)および/またはセキュリティプロトコル情報(たとえば、暗号鍵)の更新を実施するステップをさらに含む。
【0022】
有利な実施形態では、プラグインデバイスとサーバデバイスとの間の通信は、ゲートウェイを介して実施される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による解決策の実施形態を示す図である。
【図2】考えられる使用シナリオにおける、本発明によるプラグインデバイスおよびサーバデバイスの実施形態を示す図である。
【図3】ユーザインタフェースの例示的なメニュー構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の背後にある基本的な考えは、市販品のマルチメディアレンダリング機器に挿入されうるプラグインデバイスをユーザインタフェースとして使用することである。プラグインデバイスは、制御されるソフトウェアアプリケーションに接続されているサーバデバイスに対して通信リンクを、好ましくは無線で確立することが可能である。
【0025】
本発明を適用することによって、マルチメディアレンダリング機器に設けられるコンテンツ選択メカニズムは、そのアプリケーション用のユーザインタフェースとして働く。プラグインがユーザインタフェースとして働く。
【0026】
実際には、制御コマンドをソフトウェアアプリケーションに送出するためのコンテンツ選択メカニズムは、コマンド、おそらくはサブメニューのセットを含む(階層的)メニュー構造として実装されることが多い。これは、たとえば、従来のWindows(登録商標)/X11ベースのアプリケーションの場合にそうである。本発明では、ユーザインタフェースは、プラグインデバイスを介して、マルチメディア通信デバイスのコンテンツ選択メカニズムのユーザインタフェース構造(階層構造)を、ソフトウェアアプリケーションのメニュー構造にマッピングすることによって、サーバによって生成される。マルチメディアデバイス上でコンテンツを選択するためのユーザインタフェース構造は、通常、ファイル構造内で編成される。マルチメディアデバイス上での適切な「ファイル(file)」の選択は、サーバデバイスに接続されたアプリケーションについての関連コマンドの選択として、サーバデバイスによって解釈される。
【0027】
本発明のプラグインデバイスは、ソフトウェアアプリケーション用のユーザインタフェースとして働きうる。プラグインデバイスは、コンテンツ選択およびレンダリング手段を設けられた通信デバイスに対するハードウェアインタフェース、および、アプリケーションを監視する、すなわちアプリケーションを観察し制御するサーバデバイスに対するネットワークインタフェースを備える。サーバデバイスは、コンテンツ選択処理を、アプリケーションを制御するためのユーザインタフェースコマンドに変換する。ユーザに送出される必要がある任意の情報(コマンドの確認、アプリケーションの観察可能なデータ、…)は、プラグインデバイスのネットワークインタフェースを介して受信される。情報は、対象となる通信デバイスによってサポートされるコンテンツタイプに適合した形式に、サーバデバイスによってトランスコードされる。プラグインデバイスは、さらに、前記ハードウェアインタフェースを介して通信デバイスから受信されるバス状態情報を、プラグインデバイスのネットワークインタフェースを介してサーバデバイスに送出されうる情報に変換するように構成される。このサーバデバイスは、バス状態情報の送信されたバージョンを解釈し、通信デバイスで実施されるコンテンツ選択オペレーションによってそれを復号化し、アプリケーション上での1つまたは複数の制御アクションに対するこのオペレーションのセマンティックマッピングを実施する。このプロセスによって、通信デバイスのユーザは、通信デバイス上でコンテンツを選択する唯一のオペレーションによって、アプリケーション上での制御アクションを始めることができる。
【0028】
ユーザインタフェースは、マルチメディアデバイス上で局所的に生成されるのではなく、ネットワーク内でサーバによって生成される。プラグインデバイス上のユーザインタフェースが、サーバデバイスによって完璧に扱われるため、アプリケーション固有のコードが、それについてフィールドで生成され配備されなければならない特定のHW/SWアーキテクチャにユーザインタフェースをリターゲットする必要なしで、アプリケーション用のユーザインタフェースが、安価で既製品の通信機器に対してリモートにされうるという利点を本発明は提供する。さらに考えられる全ての可能なインタフェースデバイス上のそのコードの展開を管理する必要はない。ユーザインタフェースは、モバイルでかつユビキタスに利用可能になる。ユーザインタフェースサーバは、任意選択で、ユーザインタフェース機能を記述するためにデファクトスタンダードまたはエクスプリシットスタンダードを使用することによって、特定のユーザインタフェースデバイスからアプリケーションを分離する。これは、好ましくは、セマンティックアウェアな技術(semantically aware technology)、たとえばリソース記述フレームワーク(Resource Description Framework)(RDF)を利用する、抽象構文記法1(Abstract Syntax Notation One)(ASN.1)および簡易ネットワーク管理プロトコル(Simple network Management Protocol)(SNMP)のラインに沿って行われうる。サーバは、ネットワーク/サーバオペレータによって顧客に対する付加価値として提供されうる。ユーザインタフェースの仕様を提供することによって、任意のアプリケーションが、ヒューマンマシンインタフェースを提供するためにサーバを使用できる。これはまた、単一ユーザインタフェースデバイスが、ヒューマンマシンインタフェースを必要とする全てのアプリケーションを管理できることを意味する。
【0029】
市販の通信デバイスは、たとえばフォトフレーム、MP3プレーヤ、またはカメラのようなマルチメディアデバイスとすることができる。しかし、他のデバイスも想定されうる。使用されるマルチメディアデバイスは、プラグインデバイスからそのコンテンツを得る機能を有する。マルチメディアデバイスは、プラグインデバイスを挿入するために利用可能なスロットを持たなければならない、この拡張スロットが、ある種のメモリカードを収容できるため、マルチメディアはまた、プラグインデバイスと相互作用するためのマルチメディアデバイスのハードウェアインタフェースがメモリカードのようなストレージデバイスを格納するために使用されることを意味する「ストレージインタフェース(storage interface)」を持つと言うことができる。デバイスは、(たとえば、ファイル構造として編成された)アプリケーションのコンテンツ選択構造がマッピングされうるコンテンツ選択メカニズムを含む。プラグインデバイスは、たとえば、関連するメモリを有するコンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)カードまたはマイクロSD/ミニSD/SD(「SD」はセキュアデジタルを表記する)カードとすることができる。本発明は、プラグインデバイスを介して、おそらくは、非常に低い電力の短距離無線技術(Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、UWB)が第1にターゲットにされるため、中間ゲートウェイによってマルチメディアとサーバとの間の通信リンクを確立する。これは、ユーザインタフェースデバイスの良好な電池自立性および真の移動性を保証する。
【0030】
無線リンクは、適切な暗号化メカニズムによってセキュアにされうる。提案される解決策は、鍵管理を扱うために必要とされる何らかのインフラストラクチャを有する。プラグインデバイスは、一実施形態では、暗号化/復号化用の鍵を格納する不揮発性メモリを備える。プラグインデバイスは、さらに、鍵を不揮発性メモリに置くように構成される。鍵が情報を復号化することを可能にするため、鍵をセキュアにするためのメカニズムが提供される。
【0031】
一方で、従来のWindows/X11ベースのアプリケーションに関して、ユーザインタフェースは、通常、コマンド、おそらくはサブメニューを有するメニュー構造によって表されるが、本発明では、ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースデバイスによって見られるファイル構造上にインタフェース階層にマッピングすることによって、サーバによって生成される。適切な「ファイル」の選択は、関連するコマンドの選択として解釈される。同時に、サーバは、接続されるプラグインデバイスが、ユーザインタフェースとして働く通信デバイスによってレンダリングされうる仕方で、さらなる出力を符号化することによって、ユーザにさらなる出力を送出する可能性を有する。MP3プレーヤに関して、サーバは、デバイス上で演奏されるオーディオPCMストリームとしてさらなる出力を符号化しうる。フォトフレームに関して、同じさらなるデータが、フレーム上で表示されるJPEG画像に符号化されうる。さらなるデータは、コマンドに関連する現在状態または関連するさらなるコンテキストだけを含みうる。
【0032】
実装形態によれば、本発明は、2つの部分、すなわち、プラグインデバイス(図1の30)およびサーバデバイス(10)を備える。
【0033】
(任意選択で、無線)プラグインデバイス(30)の考えられる実装形態は、マルチメディアデバイスのストレージインタフェース(すなわち、先に説明したハードウェアインタフェース)とインタフェースし、そのインタフェース上でバスサイクルを解釈するHWロジック、ネットワークパケット内でこれらのバスオペレーションを転送する一部の機能(これは、HWまたはSWベースとすることができる)、オプションの暗号化ロジック、および無線ラジオを含む。
【0034】
(SDカードのように)ウェイトサイクルの概念を適用しないストレージデバイスを満足させるために、プラグインデバイス上のローカルメモリキャッシュが必要とされる(これは、無線リンクを通じて利用可能なビットレート/エラーレートに依存する)。その場合、ローカルキャッシュとサーバデバイスとの間のある更新プロトコルが、予見される必要がある。(コンピュータ内に置かれるとストレージインタフェースから、または、オーバザエア(OTA)プロビジョニングメカニズムを通して書込み可能な)構成データを保持するために、ローカル持続性メモリが、プラグインデバイス上に設けられうる。
【0035】
プラグインデバイスの(価格、エネルギー、および/または面積の点で)より高価な実施形態は、小型の埋め込み式プロセッサを含む。これは、そのプロセッサが、ずっと複雑な暗号鍵管理および(おそらくは、DHCPおよびゲートウェイとネゴシエイトするコードを使用して)第3者機関ゲートウェイを通してネットワークに結合する能力を可能にする点で有利である。有利には、構成(予め構成されたネットワークアクセス、暗号鍵、…)用の何らかのパーマネントストレージが、プラグインデバイスに設けられる。
【0036】
サーバデバイスの考えられる実装態様は、無線リンクを通じて受信されるパケットから通信デバイスのストレージインタフェース上でバスサイクルを再構成するロジックを含む。マルチメディアデバイスに知られているファイルシステム内のアクセスとしてこれらのバスサイクルを解釈するロジックおよびこのファイルシステムをサーバ側でエミュレートするロジックは、ユーザインタフェース仕様からの情報を入力される。
【0037】
図2は、本発明のプラグインデバイスおよびサーバデバイスの考えられる実装態様を示す。図示するプラグインデバイスは、ハードウェアインタフェース(4)を介して市販のマルチメディアデバイスに接続される。この図に示す特定の状況では、プラグインデバイスおよびサーバデバイスは、ゲートウェイデバイス(70)を介して通信する。通常、プロトコルスタックにおいて、左および右の対応する数字は、互いにマッピングする。サーバ側の層(1)、(2)、および(3)は、プラグインデバイス内のロジックにマッピングし、一方、層(5)、(6)、および(7)は、通信デバイス内のロジックにマッピングする。層(1)から(3)は、通信デバイスとサーバデバイスとの間でH/Wインタフェース状態に関する情報をトランスポートするおそらくセキュアな仕方を保証する。層(5)から(7)は、マルチメディアコンテンツを選択し、選択されたマルチメディアコンテンツをレンダリングするという意味を、制御コマンドをアプリケーションに送出しアプリケーションに関する状態情報をユーザに返送するという意味に変換する。
【0038】
ユーザインタフェースサービスは、ユーザインタフェースをディレクトリ階層等価物に変える役割を有し、それは、マルチメディアデバイス上で示されることになる。これを示すために、以下の例が提供される。典型的なユーザインタフェースは、図3に示すように古典的なメニュー構造によって記述されることができる。XMLでは、これは、以下のように表されうる。
【0039】
【数1】

マルチメディアデバイスに関して、これは、以下のディレクトリ構造(dはディレクトリを示し、fはファイルを示す)として示されうる。
【0040】
【数2】

「さらなる出力(additional output)」で意味されるものの例として、「加熱コントロール」エントリのうちの1つのエントリを選択することは、現在温度および/または以前の設定点を、(映像ビュア上で)示す、または、(ムービービュアまたはMP3デバイス上で)再生しうる。サーバは、マルチメディアデバイスの機能に適合する方法で、このさらなる出力をレンダリングする標準的な機能を有するであろう。
【0041】
ユーザが「温度アップ」を選択すると仮定すると、次は、起こるイベントのシーケンスである
【0042】
【表1】

SWアプリケーションからマルチメディア通信デバイスに向かう通信は、例として、次のように示されうる。これは、ローカルキャッシングがないシナリオを示し、それにより、ステップ9から12は、実際には全てのバスアクセスについて繰り返すことに留意されたい。
【0043】
【表2】

【0044】
本発明は、特定の実施形態を参照して示されたが、本発明が、先の例証的な実施形態の詳細に限定されないこと、および、本発明が、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更および修正によって具現化されることができることが当業者に明らかになるであろう。したがって、本実施形態は、全ての点で、制限的ではなく、例証的である考えられ、本発明の範囲は、先の説明によってではなく添付特許請求の範囲によって示され、したがって、特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内に入る全ての変更形態が、本発明に包含されることを意図される。換言すれば、基礎になる基本原理の趣旨および範囲内に入り、また、その本質的な属性が本特許出願で請求される、任意のまた全ての修正形態、変形形態、または均等物をカバーすることが企図されている。単語「備える(comprising)」または「備える(comprise)」が他の要素またはステップを排除しないこと、単語「ある(a)」または「ある(an)」が複数を排除しないこと、および、コンピュータシステム、プロセッサ、または別の集積化ユニットなどの単一要素が、特許請求の範囲で述べるいくつかの手段の機能を実施することができることが、本特許出願の読者によってさらに理解されるであろう。特許請求項の任意の参照符号は、それぞれの関連する特許請求項を限定するものとして解釈されないものとする。説明または特許請求の範囲で使用されるときの用語「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」、「a」、「b」、「c」、および同様なものは、同様の要素またはステップを区別するために導入され、また、必ずしも順番または時間順を述べているわけではない。同様に、用語「上部(top)」、「底部(bottom)」、「の上(over)」、「の下(under)」、および同様なものは、説明のために導入され、必ずしも相対位置を示すために導入されるわけではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本発明の実施形態は、他のシーケンスでまたは先に述べるかまたは示した配向と異なる配向で、本発明に従って動作することが可能であることが理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグインデバイス(30)上でソフトウェアアプリケーション用のユーザインタフェースを生成するためのサーバデバイス(10)であって、サーバデバイスは、前記プラグインデバイスを介して、前記プラグインデバイスに接続している通信デバイス(50)においてコンテンツを選択することに関連する第1の情報を交換するように構成され、サーバデバイスは、前記ソフトウェアアプリケーションを監視し、前記ソフトウェアアプリケーションを制御することに関連する第2の情報を、前記ソフトウェアアプリケーションと交換するようにさらに構成され、それにより、前記サーバデバイスは、通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する前記第1の情報と前記ソフトウェアアプリケーションを制御することに関連する前記第2の情報との間の変換を提供するようにさらに構成される、サーバデバイス。
【請求項2】
前記変換が、前記ソフトウェアアプリケーションにおいて、前記コンテンツを選択することに関連する制御アクションに関する前記第2の情報に対する、前記通信デバイスにおいてコンテンツを前記選択することに関連する前記第1の情報のマッピングを含む、請求項1に記載のサーバデバイス。
【請求項3】
コンテンツを前記選択することに関連する前記第1の情報が、ディレクトリ構造において順序付けられる、請求項1または2に記載のサーバデバイス。
【請求項4】
前記プラグインデバイスとの短距離無線通信のように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のサーバデバイス。
【請求項5】
コンテンツを選択することに関連する前記第1の情報をセキュアにするための符号化手段をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のサーバデバイス。
【請求項6】
前記符号化手段が、マルチメディアコンテンツデータを符号化するようにさらに構成される、請求項5に記載のサーバデバイス。
【請求項7】
ソフトウェアプリケーション用のユーザインタフェースとして動作可能であり、コンテンツ選択手段を設けられた通信デバイスと通信し、前記アプリケーションと接続しているサーバデバイスと通信するように構成されたプラグインデバイス(30)であって、前記プラグインデバイスが、前記通信デバイスのコンテンツ選択手段に適合する形式で、前記アプリケーションにおいてコンテンツを選択することに関連する情報を受信し、前記通信デバイスで実行されるコンテンツ選択オペレーションに関連する情報を前記サーバデバイスに送信するように構成されることを特徴とする、プラグインデバイス。
【請求項8】
処理手段をさらに備える、請求項7に記載のプラグインデバイス。
【請求項9】
少なくとも符号化/復号化情報および/または構成情報を格納するためのストレージ手段を備える、請求項7または8に記載のプラグインデバイス。
【請求項10】
前記通信デバイスと通信するためのハードウェアインタフェースを備え、前記インタフェースが、前記通信デバイスのバスサイクルを解釈するように構成される、請求項7から9のいずれか一項に記載のプラグインデバイス。
【請求項11】
請求項7から10のいずれか一項に記載のユーザインタフェースとして動作可能なプラグインストレージデバイス(30)と前記プラグインデバイスが挿入可能である通信デバイス(50)のアセンブリ。
【請求項12】
通信デバイス(50)を用いてソフトウェアアプリケーションを制御するための方法であって、
請求項1から6のいずれか一項に記載のサーバデバイス(10)において、前記通信デバイスにおいてコンテンツを選択することに関連する第1の情報を受信するステップと、
前記サーバデバイスにおいて、コンテンツを選択することに関連する前記第1の情報を、前記ソフトウェアアプリケーション上での制御アクションに関する第2の情報に変換するステップと、
前記ソフトウェアアプリケーションと前記制御アクションに関する前記第2の情報を交換するステップとを含む、方法。
【請求項13】
前記プラグインデバイスと前記サーバデバイスとの間でトランスポートおよび/またはセキュリティプロトコル情報を更新するステップをさらに含む、請求項12に記載のソフトウェアアプリケーションを制御するための方法。
【請求項14】
プラグインデバイスとサーバデバイスとの間の通信が、ゲートウェイを介して実施される、請求項12または13に記載のソフトウェアアプリケーションを制御するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−520737(P2013−520737A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554293(P2012−554293)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【国際出願番号】PCT/EP2011/052310
【国際公開番号】WO2011/104158
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】