説明

リレー遷移時間のための装置および方法

ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための装置および方法であって、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用すること、またはネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用することとを備える、装置および方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、いずれも本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれる、2010年1月11日に出願された「Apparatus and Method for Relay Transition Time」と題する仮出願第61/294,082号、2010年3月19日に出願された「Apparatus and Method for Relay Transition Time」と題する仮出願第61/315,820号、および2010年4月5日に出願された「Apparatus and Method for Relay Transition Time」と題する仮出願第61/320,998号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、一般に、ワイヤレス通信システムにおいて二重リレー通信に適応するための装置および方法に関する。より詳細には、本開示は、Long Term Evolution−Advanced(LTE−A)ワイヤレスシステムにおいて半二重周波数分割複信(FDD)リレーノード(RN)中でリレー遷移時間を確立することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、ボイス、ビデオ、データなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、3rd Generation Partnership Project(3GPP) Long Term Evolution(LTE)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムがある。
【0004】
概して、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレス端末のための通信を同時にサポートすることができる。各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数の基地局と通信する。順方向リンク(またはダウンリンク)とは、基地局から端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)とは、端末から基地局への通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力(SISO)、多入力単出力(MISO)、または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立され得る。
【発明の概要】
【0005】
リレー遷移時間のための装置および方法が開示される。一態様によれば、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための方法であって、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP:cyclic prefix)の部分をガード期間として使用すること、またはネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS:sounding reference signal)構成済みチャネルを使用することとを備える、方法が提供される。
【0006】
一態様によれば、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための装置であって、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較するための手段と、ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用するための手段と、ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用するための手段とを備える、装置が提供される。
【0007】
別の態様によれば、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための装置であって、装置がプロセッサとメモリとを備え、メモリが、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用すること、またはネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用することとを実行するための、プロセッサによって実行可能なプログラムコードを含む、装置が提供される。
【0008】
別の態様によれば、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラムの実行が、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用すること、またはネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用することとのためである、コンピュータ可読媒体が提供される。
【0009】
本開示の利点は、既存のワイヤレスプロトコルおよび/またはアーキテクチャの変更なしにリレー使用を可能にすることと、より多くのユーザに拡大された無線カバレージを提供することとを含み得る。
【0010】
様々な態様が例として図示され説明される、以下の発明を実施するための形態から、当業者には他の態様が容易に明らかになることを理解されたい。図面および発明を実施するための形態は、本質的に例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものと見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ワイヤレス通信システムの例示的なブロック図。
【図2】複数のユーザデバイスをサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す図。
【図3】LTEワイヤレス通信システムにおけるリレーアーキテクチャの一例を示す図。
【図4】3つの例示的なオプションを用いて半二重モードにおけるRNの送信サブフレームと受信サブフレームとの間のリレー遷移シナリオの例示的なセットを示す図。
【図5】リレーバックホール(BH)タイムラインの一例を示す図。
【図6】ドナーeノードB(DeNB)とリレーノード(RN)との間のサブフレーム関係の一例を示す図。
【図7】RNの動的ACK/NACKリソース導出のためのアップリンク構造の一例を示す図。
【図8】RNの動的ACK/NACKリソース導出のためのアップリンク構造の時間オフセットフォーマットの一例を示す図。
【図9】RNの動的ACK/NACKリソース導出のためのアップリンク構造の第2の例を示す図。
【図10】PRACHタイミングの様々な態様の例を示す図。
【図11】通常サイクリックプレフィックス(CP)パターンと拡張サイクリックプレフィックス(CP)パターンの例を示す図。
【図12】ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための例示的な流れ図。
【図13】ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するためのプロセスを実行するための、メモリと通信しているプロセッサを備えるデバイスの一例を示す図。
【図14】ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するのに好適なデバイスの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付の図面とともに以下に示す詳細な説明は、本開示の様々な態様を説明するものであり、本開示が実施され得る唯一の態様を表すものではない。本開示で説明する各態様は、本開示の例または説明として与えるものにすぎず、必ずしも他の態様よりも好適であるまたは有利であると解釈すべきではない。詳細な説明は、本開示の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。ただし、本開示はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。場合によっては、本開示の概念を不明瞭にしないように、よく知られている構造およびデバイスをブロック図の形式で示す。頭字語および他の記述的専門用語は、単に便宜のためにおよび明瞭にするためにのみ使用され得、本開示の範囲を限定するものではない。
【0013】
説明を簡単にするために、方法を一連の行為として図示し説明するが、いくつかの行為は、1つまたは複数の態様によれば、本明細書で図示し説明する順序とは異なる順序で、および/または他の行為と同時に行われ得るので、方法は行為の順序によって限定されないことを理解し、諒解されたい。たとえば、方法は、状態図など、一連の相互に関連する状態または事象として代替的に表現できることを当業者ならば理解し、諒解するであろう。さらに、1つまたは複数の態様による方法を実装するために、図示のすべての行為が必要とされるとは限らない。
【0014】
本明細書で説明する技法は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークなど、様々なワイヤレス通信ネットワークに対して使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、Wideband−CDMA(W−CDMA)および低チップレート(LCR)を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM)(登録商標)などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、Evolved UTRA(「E−UTRA」)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実装し得る。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。Long Term Evolution(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSの今度のリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当技術分野で知られている。
【0015】
図1に、ワイヤレス通信システム100の例示的なブロック図を示す。図1に示す例示的な2つの端末システム100は、FDMA環境、OFDMA環境、CDMA環境、WCDMA環境、TDMA環境、SDMA環境または任意の他の好適なワイヤレス環境において実装され得ることを当業者ならば理解されよう。
【0016】
一態様では、2つの端末システム100は、アクセスノード101(たとえば、基地局またはノードB)とユーザ機器またはUE201(たとえば、ユーザデバイス)とを含む。ダウンリンクレッグにおいて、アクセスノード101(たとえば、基地局またはノードB)は、トラフィックデータを受け付け、フォーマットし、コーディングし、インターリーブし、変調し(またはシンボルマッピングし)、変調シンボル(たとえば、データシンボル)を与える送信(TX)データプロセッサA110を含む。TXデータプロセッサA110はシンボル変調器A120と通信している。シンボル変調器A120は、データシンボルとダウンリンクパイロットシンボルとを受け付け、処理し、シンボルのストリームを与える。一態様では、トラフィックデータを変調(またはシンボルマッピング)し、変調シンボル(たとえば、データシンボル)を与えるのはシンボル変調器A120である。一態様では、シンボル変調器A120は、構成情報を提供するプロセッサA180と通信している。シンボル変調器A120は送信機ユニット(TMTR)A130と通信している。シンボル変調器A120は、データシンボルとダウンリンクパイロットシンボルとを多重化し、それらを送信機ユニットA130に与える。
【0017】
送信されるべき各シンボルは、データシンボル、ダウンリンクパイロットシンボルまたは信号値0であり得る。ダウンリンクパイロットシンボルは、各シンボル期間中に連続的に送られ得る。一態様では、ダウンリンクパイロットシンボルは周波数分割多重化(FDM)される。別の態様では、ダウンリンクパイロットシンボルは直交周波数分割多重化(OFDM)される。さらに別の態様では、ダウンリンクパイロットシンボルは符号分割多重化(CDM:code division multiplexed)される。一態様では、送信機ユニットA130は、シンボルのストリームを受信し、1つまたは複数のアナログ信号に変換し、さらに、そのアナログ信号を調整して、たとえば、増幅、フィルタ処理および/または周波数アップコンバートして、ワイヤレス送信に好適なアナログダウンリンク信号を生成する。次いで、アナログダウンリンク信号はアンテナ140を通して送信される。
【0018】
ダウンリンクレッグにおいて、UE201(たとえば、ユーザデバイス)は、アナログダウンリンク信号を受信し、そのアナログダウンリンク信号を受信機ユニット(RCVR)B220に入力するためのアンテナ210を含む。一態様では、受信機ユニットB220は、アナログダウンリンク信号を調整して、たとえば、フィルタ処理、増幅、および周波数ダウンコンバートして、第1の「調整された」信号にする。次いで、この第1の「調整された」信号はサンプリングされる。受信機ユニットB220はシンボル復調器B230と通信している。シンボル復調器B230は、受信機ユニットB220から出力された第1の「調整」および「サンプリング」された信号(たとえば、データシンボル)を復調する。代替形態は、シンボル復調器B230中にサンプリングプロセスを実装することであることを当業者ならば理解されよう。シンボル復調器B230はプロセッサB240と通信している。プロセッサB240は、シンボル復調器B230からダウンリンクパイロットシンボルを受信し、そのダウンリンクパイロットシンボルに対してチャネル推定を実行する。一態様では、チャネル推定は、現在の伝搬環境を特徴付けるプロセスである。シンボル復調器B230は、プロセッサB240からダウンリンクレッグの周波数応答推定値を受信する。シンボル復調器B230は、データシンボルに対してデータ復調を実行して、ダウンリンク経路上のデータシンボル推定値を取得する。ダウンリンク経路上のデータシンボル推定値は、送信されたデータシンボルの推定値である。シンボル復調器B230はまた、RXデータプロセッサB250と通信している。
【0019】
RXデータプロセッサB250は、シンボル復調器B230からダウンリンク経路上のデータシンボル推定値を受信し、たとえば、そのダウンリンク経路上のデータシンボル推定値を復調(すなわち、シンボルデマッピング)、デインターリーブおよび/または復号して、トラフィックデータを復元する。一態様では、シンボル復調器B230およびRXデータプロセッサB250による処理は、それぞれシンボル変調器A120およびTXデータプロセッサA110による処理を補足するものである。
【0020】
アップリンクレッグにおいて、UE201(たとえば、ユーザデバイス)はTXデータプロセッサB260を含む。TXデータプロセッサB260は、トラフィックデータを受け付け、処理して、データシンボルを出力する。TXデータプロセッサB260はシンボル変調器D270と通信している。シンボル変調器D270は、データシンボルを受け付け、アップリンクパイロットシンボルと多重化し、変調を実行し、シンボルのストリームを与える。一態様では、シンボル変調器D270は、構成情報を提供するプロセッサB240と通信している。シンボル変調器D270は送信機ユニットB280と通信している。
【0021】
送信されるべき各シンボルは、データシンボル、アップリンクパイロットシンボルまたは信号値0であり得る。アップリンクパイロットシンボルは、各シンボル期間中に連続的に送られ得る。一態様では、アップリンクパイロットシンボルは周波数分割多重化(FDM)される。別の態様では、アップリンクパイロットシンボルは直交周波数分割多重化(OFDM)される。さらに別の態様では、アップリンクパイロットシンボルは符号分割多重化(CDM)される。一態様では、送信機ユニットB280は、シンボルのストリームを受信し、1つまたは複数のアナログ信号に変換し、さらに、そのアナログ信号を調整して、たとえば、増幅、フィルタ処理および/または周波数アップコンバートして、ワイヤレス送信に好適なアナログアップリンク信号を生成する。次いで、アナログアップリンク信号はアンテナ210を通して送信される。
【0022】
UE201(たとえば、ユーザデバイス)からのアナログアップリンク信号は、アンテナ140によって受信され、受信機ユニットA150によって処理され、サンプルを得る。一態様では、受信機ユニットA150は、アナログアップリンク信号を調整して、たとえば、フィルタ処理、増幅、および周波数ダウンコンバートして、第2の「調整された」信号にする。次いで、この第2の「調整された」信号はサンプリングされる。受信機ユニットA150はシンボル復調器C160と通信している。代替形態は、シンボル復調器C160中にサンプリングプロセスを実装することであることを当業者ならば理解されよう。シンボル復調器C160は、データシンボルに対してデータ復調を実行して、アップリンク経路上のデータシンボル推定値を取得し、次いで、アップリンクパイロットシンボルと、アップリンク経路上のデータシンボル推定値とをRXデータプロセッサA170に与える。アップリンク経路上のデータシンボル推定値は、送信されたデータシンボルの推定値である。RXデータプロセッサA170は、アップリンク経路上のデータシンボル推定値を処理して、ワイヤレス通信デバイス201によって送信されたトラフィックデータを復元する。シンボル復調器C160はまた、プロセッサA180と通信している。プロセッサA180は、アップリンクレッグ上で送信しているアクティブ端末ごとにチャネル推定を実行する。一態様では、複数の端末が、パイロットサブバンドセットがインターレースされ得るパイロットサブバンドのそれぞれの割り当てられたセット上で、アップリンクレッグ上で同時にパイロットシンボルを送信し得る。
【0023】
プロセッサA180およびプロセッサB240は、それぞれアクセスノード101(たとえば、基地局またはノードB)およびUE201(たとえば、ユーザデバイス)における動作を指示(すなわち、制御、調整または管理など)する。一態様では、プロセッサA180およびプロセッサB240の一方または両方は、プログラムコードおよび/またはデータを記憶するための1つまたは複数のメモリユニット(図示せず)に結合される。一態様では、プロセッサA180またはプロセッサB240の一方または両方は、それぞれアップリンクレッグおよびダウンリンクレッグについて周波数応答推定値およびインパルス応答推定値を導出するための計算を実行する。
【0024】
一態様では、2つの端末システム100は多元接続システムである。多元接続システム(たとえば、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、空間分割多元接続(SDMA)など)の場合、複数の端末がアップリンクレッグ上で同時に送信し、複数のUE(たとえば、ユーザデバイス)へのアクセスが可能になる。一態様では、多元接続システムの場合、パイロットサブバンドは異なる端末の間で共有され得る。各端末のパイロットサブバンドが(場合によってはバンドエッジを除いて)動作帯域全体にわたる場合、チャネル推定技法が使用される。そのようなパイロットサブバンド構造は、端末ごとに周波数ダイバーシティを得るために望ましい。
【0025】
図2に、複数のユーザデバイスをサポートするワイヤレス通信システム290の一例を示す。図2では、参照番号292A〜292Gはセルを指し、参照番号298A〜は298Gは基地局(BS)またはノードBを指し、参照番号296A〜296Jは(ユーザ機器(UE)としても知られる)アクセスユーザデバイスを指す。セルサイズは変動し得る。システム290中で送信をスケジュールするために、様々なアルゴリズムおよび方法のうちのいずれかが使用され得る。システム290は、いくつかのセル292A〜292Gのための通信を行い、各セルは、それぞれ対応する基地局298A〜298Gよってサービスされる。
【0026】
一態様では、LTE−Advanced(LTE−A)は、UMTSプロトコルファミリーにおける次世代ワイヤレス技術の進化である。LTE−Aシステムの所望の目的には、たとえば、ダウンリンク上での最大1Gb/sのデータレートの向上がある。さらに、LTE−Aワイヤレスシステムの展開は、前のLTEインフラストラクチャにおいて行われた財政投資を保護するためにLTEシステムと後方互換性がなければならない。さらに、LTE−Aシステムの別の目的は、スペクトル効率の改善、すなわち、1ヘルツ当たりのビット毎秒(bps/Hz)で表される、単位帯域幅当たりのデータスループットの向上である。ワイヤレス送信のために利用可能なスペクトルリソースは世界中で厳しく制限され、厳密に規制されているので、スペクトル効率の改善はワイヤレス通信業界の成長にとって極めて重要である。
【0027】
本開示では、LTEの第1の展開をLTEリリース8(Rel−8)と呼ぶ。現在、変更LTEバージョンは、LTEリリース9(Rel−9)として知られる。本開示では、LTEリリース8/9の次のアップグレードをLTE−Advanced(LTE−A)またはLTE Rel−10+と呼ぶ。本開示では、「10+」参照符は、「リリース10」バージョンまたはより後のバージョンを示す。将来のアップグレードバージョンに割り当てられる名前にかかわらず、本開示の範囲および趣旨が、本明細書で説明する適用可能な特性とともにLTEの将来のアップグレードに適用可能であることを当業者ならば理解されよう。
【0028】
LTE−Aにおける1つの提案されている特徴はキャリア拡大(carrier extension)として知られている。この態様では、たとえば、最大100MHzのより広い帯域幅を与えるために、個々のコンポーネントキャリアが拡大され得る。
【0029】
一態様では、LTE−Aに適合するユーザ機器(UE)は、キャリア拡大の使用により、LTE Rel−8のみに適合するUEとはシステム帯域幅の割振りが異なり得る。LTE Rel−8ダウンリンクまたはLTE−Aダウンリンクのリソース割当てと他の制御データとは、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)として知られるメッセージ中で搬送される。
【0030】
多くの電気通信システムでは、通信ネットワークは、いくつかの対話している空間的に分離されたデバイスの間でメッセージを交換するために使用される。様々なタイプのネットワークは、異なる態様に分類され得る。一例では、ネットワークの地理的範囲は、ワイドエリア、メトロポリタンエリア、ローカルエリア、またはパーソナルエリアにわたり得、対応するネットワークは、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN:metropolitan area network)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、またはパーソナルエリアネットワーク(PAN)として示される。ネットワークはまた、様々なネットワークノードとデバイスとを相互接続するために使用されるスイッチング/ルーティング技法(たとえば、回線交換対パケット交換)において、送信のために採用される物理媒体のタイプ(たとえば、ワイヤード対ワイヤレス)において、または使用される通信プロトコルのセット(たとえば、インターネットプロトコルスイート、SONET(同期光ネットワーキング:Synchronous Optical Networking)、イーサネット(登録商標)など)において異なる。
【0031】
通信ネットワークの1つの重要な特徴は、ネットワークの構成要素の間の電子信号の送信のためのワイヤードまたはワイヤレス媒体の選択である。ワイヤードネットワークの場合、銅線、同軸ケーブル、光ファイバケーブルなどの有形物理媒体が、ある距離にわたってメッセージトラフィックを搬送する誘導電磁波形(guided electromagnetic waveform)を伝搬するために採用される。ワイヤードネットワークは、通信ネットワークの静的な形式であり、一般に、固定のネットワーク要素の相互接続または大量データ転送に好適である。たとえば、光ファイバケーブルは、しばしば、地球表面上の大陸を横断するかまたは大陸の間の大量データトランスポートなど、大型ネットワークハブ間の長距離にわたる超高スループットトランスポート適用例のための好適な伝送媒体である。
【0032】
一方、ワイヤレスネットワークは、しばしば、ネットワーク要素が動的接続性の必要があるモバイルであるとき、またはネットワークアーキテクチャが、固定ではなくアドホックなトポロジーで形成される場合に好適である。ワイヤレスネットワークは、無線、マイクロ波、赤外線、光などの周波数帯域中の電磁波を使用して、非誘導伝搬モードで無形物理媒体を使用する。ワイヤレスネットワークは、固定ワイヤードネットワークと比較して、ユーザモビリティと迅速なフィールド展開とを可能にするという別個の利点を有する。しかしながら、ワイヤレス伝搬の使用は、ネットワークユーザ間の有意なアクティブリソース管理と、互換性のあるスペクトル利用のためのハイレベルな相互の協調および協働とを必要とする。
【0033】
一例では、ワイヤレスネットワークは様々なワイヤレスプロトコルに適合する。ワイヤレスプロトコルの例示的なバージョンには、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、Long Term Evolution(LTE)などがある。これらのプロトコルに準拠するワイヤレスシステムは、電話、メッセージング、データ転送、電子メール、インターネットアクセス、オーディオブロードキャスト、ビデオ通信などの様々な通信サービスのための使用される。これらのワイヤレスシステムは、概して、ユーザ機器(UE)またはユーザデバイスとしても知られる個々のアクセス端末(AT)を固定電気通信インフラストラクチャネットワークに接続するために、基地局(BS)またはノードBとしても知られるアクセスノード(AN)を利用する。概して、無線カバレージエリアは、エアインターフェースとしても知られるワイヤレスアクセスをUE(たとえば、ユーザデバイス)に与えるためにセルラーベースのトポロジーアーキテクチャを使用する複数のノードBを使用して実装される。固定電気通信インフラストラクチャネットワークの例には、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット、プライベートデータネットワークなどがある。一態様では、ノードBは、固定電気通信インフラストラクチャネットワークへの相互接続を可能にするために無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)に接続され得る。
【0034】
LTEは、UMTSプロトコルファミリーのリリース8(Rel−8)で始まる、Third Generation Partnership Project(3GPP)によって開発されたUMTSワイヤレス通信規格の進化である。LTE物理レイヤは、ダウンリンク上では、すなわち基地局またはeノードBからユーザ機器(UE)までは直交周波数分割多重(OFDM)に基づき、アップリンク上では、すなわちUEから基地局またはeノードBまではシングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)に基づく。LTEはまた、スペクトル効率の改善のための多入力多出力(MIMO)アンテナ技法に適応し得る。
【0035】
LTE−Advanced(LTE−A)は、現在UMTSリリース10(Rel−10)の候補になっている、LTEのさらなる進化である。セルラーカバレージ、システムスループット、サービス品質(QoS)などのシステムパフォーマンスを改善するための様々なシステム機能強化がLTE−Aのために研究されている。検討中の1つの改善は、より多くのユーザに拡大された無線カバレージを提供するためにLTEエアインターフェース中でリレーを使用することである。一態様では、データレートの向上または通信パフォーマンスの改善を可能にするために送信機と受信機との間の距離を最小限に抑えるために、リレーが使用される。別の態様では、いくつかの代替リレーアーキテクチャがある。たとえば、リレーの一形態はレイヤ3リレーまたは自己バックホール(self-backhaul)として知られ、このリレーは、それに接続されたUEにとって別の基地局またはeノードBのように事実上見える。一態様では、レイヤは、よく知られている開放型システム間相互接続(OSI:open systems interconnection)プロトコルスタックモデルを指し、レイヤ3は「ネットワークレイヤ」とも呼ばれる。
【0036】
図3に、LTEワイヤレス通信システムにおけるリレーアーキテクチャの一例を示す。ユーザ機器(UE)またはモバイルデバイス310は、ユーザが個人通信サービスのために採用する通信デバイスである。一態様では、UEは、リレーノード(RN)320へのエアインターフェースまたはワイヤレス接続を有し、RNは、基地局またはeノードB330にワイヤレスに接続される。一例では、リレーノード(RN)は、図1に示すアクセスノード101によって表され得る。たとえば、リレーコンテキストでは、このeノードBはドナーセルとも呼ばれる。次に、eノードBは発展型パケットコア(EPC:evolved packet core)340に接続される。EPCは、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット、プライベートデータネットワーク、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)など、固定電気通信アセットにワイヤレスシステムの様々なユーザを接続するためのネットワークインフラストラクチャを与える。一例では、EPCは、明確に定義されたエアインターフェースを介して無線アクセスする完全インターネットプロトコル(IP)ベースのコアネットワークである。
【0037】
一態様では、UEとRNとの間のワイヤレス接続は、アクセスリンクとして知られる。別の態様では、RNとeノードBとの間のワイヤレス接続はバックホールリンクとして知られる。
【0038】
一態様では、リレーノード(RN)は、それのワイヤレス接続のためにインバンド、半二重、周波数分割複信(FDD)通信を採用する。インバンドは、ダウンリンクとアップリンクの両方でユーザワイヤレスリンクと同じスペクトルリソースを使用することを指す。半二重は、一度に同時またはほぼ同時双方向通信を可能にする全二重モードとは異なり、送信と受信とを連続的に交互に行う(すなわち、一度に一方向通信を行う)通信デバイスのための送信モードである。FDDは、二重通信の反対方向に別個の周波数帯域を使用する、すなわち、ダウンリンクがある周波数帯域上にあり、アップリンクが別の周波数帯域上にある複信技法である。
【0039】
別の態様では、LTEワイヤレスシステムは、改善されたアップリンクリソース割振りのためのアップリンクチャネル推定をサポートするためにサウンディング基準信号(SRS)を使用する。一例では、UEは、それのアップリンク送信フォーマットの一部としてSRSアップリンクをeノードBに送信する。
【0040】
一態様では、RN中でのインバンド、半二重FDD通信の使用では、同一周波数上での同時送信および受信は不可能である。別の態様では、時間領域中の送信サブフレーム間に固有のガード期間がない。また、別の態様では、送信機および受信機のオンおよびオフの切替えが通信遅延をもたらす。一例では、既存の物理チャネルアーキテクチャを大幅に変更することなくダウンリンクとアップリンクの両方のアクセスリンクおよびバックホールリンクに時間境界を生成したいという要望がある。
【0041】
一態様では、本開示は、以下の特徴をもつソリューションを提供する。
【0042】
RN送信/受信スイッチング時間が小さい場合、ガード期間としてサイクリックプレフィックス(CP)の部分を使用する
・より大きいガード期間が必要とされる(たとえば、バックホールリンクとアクセスリンクのいずれかまたは両方に適用される)場合、最後のOFDMシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用する
・バックホールアップリンク上で実際のSRSが必要とされる場合、RNは、1つが最後のOFDMシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、別の1つが実SRSのためのものである連続するサブフレーム上でバックホールアップリンクチャネルを送信するように構成され得る
・スイッチング時間の影響は、SRS構成を使用して遷移のための最後のOFDMシンボルをブランクアウトすることによってアクセスリンクのみに限定され得る(たとえば、実際のSRSがアクセスリンクUL上で必要とされる場合、UEは、1つが最後のOFDMシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、別の1つが実SRSのためのものである連続するサブフレーム上でアクセスアップリンクチャネルを送信するように構成され得る)
・RNおよびUEは、アクセスリンクアップリンク中とバックホールリンクアップリンク中のSRS構成を介して最後のOFDMシンボルをブランクアウトすべきかどうかをネゴシエートすることができる
・マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)遷移サブフレーム上で、RNは、第1のOFDMシンボル上でのみ制御チャネルを送信するように構成され得、第2のOFDMシンボルはガード期間のために使用される
図4に、3つの例示的なオプションを用いて半二重モードにおけるRNの送信サブフレームと受信サブフレームとの間のリレー遷移シナリオの例示的なセットを示す。オプションAでは、送信サブフレームの終了部がカットされる。オプションBでは、受信サブフレームの開始部がカットされる。オプションCでは、RNにおける送信と受信の両方に対する影響が対称スイッチング遷移を用いて平衡される。
【0043】
一態様では、送信/受信スイッチング時間が小さい場合、RNがリレー遷移時間を実装するのにいくつかの可能性がある。一例では、受信サブフレームの第1のOFDMシンボルのサイクリックプレフィックス(CP)の部分は、ガード期間をサポートするためにカットされ得る。この例は、図4のオプションBに対応する。別の例では、送信サブフレームの最後のOFDMシンボルの終了部分がカットされ得る。この例は、図4のオプションAに対応する。別の例では、送信位相と受信サブフレームの両方への影響が平衡された状態で対称スイッチング遷移を適用する。一態様では、これらのオプションのいずれについても、LTE物理レイヤアーキテクチャへの変更は不要である。
【0044】
別の態様では、送信/受信スイッチング時間が大きい場合、RNおよびワイヤレスネットワークは、ガード期間のために送信サブフレームの最後のOFDMシンボル全体を予約することができる。一例では、バックホールアップリンクについて、ワイヤレスネットワークは、RNのために「UE固有」SRSを構成することができる。一例では、RNまたはドナーeノードBは、最後のOFDMシンボル中にいかなる情報も送信しない。しかしながら、このオプションは、RN送信機およびドナーeノードB受信機への変更を必要とする。別の態様では、RNが実SRSを送信する必要がある場合、ドナーeノードBは、連続するRN送信サブフレームを構成することになる。別の例では、アクセスダウンリンクについて、ワイヤレスネットワークは、第2のOFDMシンボル上で送信することなしにマルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)を構成することができる。
【0045】
図5に、リレーバックホール(BH)タイムラインの一例を示す。図5に、ドナーeノードB(DeNB)(たとえば、図3のeノードB330)と、リレーノード(RN)(たとえば、図3のRN320)と、リレーユーザ機器(RUE:relay user equipment)(たとえば、図3のUE310)とのための様々なデータフローを示す。一例では、RN動作に対して単一のタイムライン設計を指定する必要がないことがある。しかしながら、一態様では、関係するバックホールチャネルおよびUEとのそれらの対話は、効率的に設計されなければならない。
【0046】
一態様では、アップリンクスイッチングの影響が、たとえば、RNとeノードBとの間のバックホールリンク中で局在化される場合、たとえば、UEとRNとの間のアクセスリンク上でのサウンディング基準信号(SRS)の受信は影響を受けない。一例では、バックホールアップリンクサブフレームの最後のOFDMシンボルは、送信/受信スイッチングと受信/送信スイッチングの両方をカバーするために利用される。別の態様では、バックホールリンク上でのSRS送信についていくつかの可能なオプションがある。ある場合には、SRS送信サブフレームの直後にアップリンクアクセスリンク受信サブフレームが続く場合、SRSは送信されない。別の場合には、SRSサブフレームの後に別のアップリンクバックホールサブフレームが続く場合、SRSは送信され得る。たとえば、サブフレームn、n+1、...、n+kがアップリンクバックホールサブフレームである場合、SRSは、サブフレームn、n+1、...、n+k+1中でRNによって依然として送信され得る。さらに別の場合には、SRS送信サブフレームの直後にアップリンクアクセスサブフレームが続く場合であってもSRSは送信され得る。たとえば、マクロは、完全に受信されるハーフシンボルを使用してSRSを復号するために、時間領域中のSRS周期性(周波数領域のコームに相当)を活用することができる。1つのオプションでは、バックホールリンク上でのSRS送信を可能にするために、2つ以上の連続するアップリンクバックホールサブフレームを構成し、たとえば、UMTS Rel−8 SRS構成を介してサブフレームのSRS送信インスタンス部を構成する。一例では、SRS送信インスタンスが上記の第2の事例に属する場合、RNはSRSを送信し得、場合によっては、RNはSRSを送信しない。ドナーeノードBおよびRNがこのような状況に関して常に同期されることと、RNがたいてい予想通りに静止していて、したがって、高速SRS送信が必要であるとは考えられないこととに注意されたい。
【0047】
しかしながら、アクセスリンク上のハイブリッド自動再送要求(H−ARQ:hybrid automatic repeat request)ラウンドトリップタイム(RTT:round trip time)への影響も考慮されなければならない。一例では、連続するアップリンクバックホールサブフレーム構成は、偶数と奇数の両方のH−ARQ処理識別子がアクセスリンク上で影響を受けることを暗示する。たとえば、H−ARQ処理の影響を10msのH−ARQ RTTの偶数または奇数の識別子に局在化することがより困難になる。別の例では、第3のデルタ(Δ3)値は、アクセスリンクSRSとバックホールSRSとへの影響を分散するように調整され得、RNからドナーeノードBにシグナリングされ得る。
【0048】
別の態様では、仮想SRS送信が採用され得る。一例では、ドナーeノードBは、S1と示され得る、セル固有のSRS送信サブフレームを構成し得る。ドナーeノードBはまた、S2と示され得る、RN固有のアップリンクバックホールサブフレームを明示的にまたは暗黙的に構成し得る。一例では、サブフレームS1およびS2の2つのセットは、S2がS1のサブセットであるように関係していないことがあり、すなわち、すべてのアップリンクバックホールサブフレームがS1のサブセットであるとは限らない。したがって、一態様では、RNは、受信/送信スイッチングおよび送信/受信スイッチングのためにアップリンクバックホール中で最後のOFDMシンボルを利用するために、仮想SRSサブフレームをS1とS2の和集合として解釈しなければならない。
【0049】
別の態様では、肯定応答(ACK)、否定応答(NAK)、およびスケジューリング要求(SR)についての考慮事項が認識されなければならない。たとえば、マクロUEおよびRNについてACK、NAK、およびSR信号の間の直交性が維持されなければならない。一例では、RNアップリンクは、好適なタイミング設計の下で短縮ACK/NAK/SRフォーマットを常に使用する。一例では、短縮ACK/NAK/SRフォーマットがマクロUEのために使用可能である場合、マクロUEおよびRNは、1つのリソースブロック(RB:resource block)中で多重化され得る。別の例では、短縮ACK/NAK/SRフォーマットがマクロUEのために使用可能でない場合、マクロUEおよびRNは1つのリソースブロック(RB)中で多重化され得ず、したがって、直交性は、異なるリソースブロック(RB)を介して達成され得る。UEの動的ACK/NAKについては、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースは、ダウンリンクの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の最小チャネル制御要素(CCE:channel control element)インデックスに基づいて動的に導出される。RNの動的ACK/NAKについては、PUCCHは、逆方向物理ダウンリンク共有チャネル(R−PDSCH:reverse physical downlink shared channel)に基づいて導出され得る。異なるRBを介して直交性を保証するために、同じPUCCHリソース導出手法が適用され得るが、別の一定のオフセットを使用する。
【0050】
図6に、ドナーeノードB(DeNB)とリレーノード(RN)との間のサブフレーム関係の一例を示す。DeNBからの例示的なダウンリンクフレームnとRNからの例示的なアップリンクサブフレームnとを示す。
【0051】
図7に、RNの動的ACK/NAKリソース導出のためのアップリンク構造の一例を示す。一態様では、R−PDCCHの最小CCEとシグナリングされる別のレイヤ3チャネルとは一定である。別の態様では、RNの動的ACK/NAKの最後のシンボルは、構成と時間オフセットΔ3の値とに応じてパンクチャされることもパンクチャされないこともある。たとえば、この状況は、時間オフセットΔ3が、影響がアクセスリンクに局在化されるようなものである場合、またはアップリンクバックホールサブフレームの後に別のバックホール構造が続く場合に発生し得る。
【0052】
図8に、RNの動的ACK/NAKリソース導出のためのアップリンク構造の時間オフセットフォーマットの一例を示す。追加の態様では、時間オフセットは、図8に示すように、RNのチャネル品質インジケータ(CQI)と、RNのSPS ACK/NAKとSRとにも適用され得る。一例では、マクロUEのPUCCHとRNのPUCCHとの間に明らかなカットがある。
【0053】
追加の態様では、RNの動的ACK/NAKの量は小さい、たとえば、10よりも小さいことがある。一例では、マクロUEの動的ACK/NAKリソースの量は、RNの動的ACK/NAKの量よりもはるかに多きい。したがって、ACK/NAK/SRの2つの設計オプション(D1およびD2)は、以下のように考えられ得る。
【0054】
・オプションD1−RNのACK/NAKは、R−PDCCHに応答して半静的に構成される。一例では、1つのACK/NAKは、複数のACK/NAKで構成され得、R−PDCCHを介して使用すべきACK/NAKが通知される。
【0055】
・オプションD2−RNの動的ACK/NAKおよびマクロUEの動的ACK/NAKは、マクロUEのACK/NAKがRNの動的ACK/NAKの後に位置するように並べ替えられる。一態様では、このオプションは、図9に示すように、予約済みであるが、使用されていないACK/NAKリソースがより効率的に再使用されることになる。図9に、RNの動的ACK/NACKリソース導出のためのアップリンク構造の第2の例を示す。
【0056】
別の態様では、チャネル品質インジケータ(CQI)の直交性は、マクロUEおよびRNの間で維持されなければならない。一例では、RNアップリンクは、好適なタイミング設計の下で第2のスロットのために新しい短縮CQIフォーマットを使用することができ、または最後のシンボルをパンクチャして既存のフォーマットをただ使用することができる。別の例では、マクロUEとRNが1つのリソースブロック(RB)中で多重化され得ない場合、直交性は、レイヤ3構成によって達成可能な、異なるRBを介して達成され得る。別のオプションとして、PUSCHベースのCQIサポートが使用され得る。
【0057】
別の態様では、1次ランダムアクセスチャネル(PRACH:primary random access channel)のタイミングアドバンス(TA:timing advance)についての設計考慮事項が適応されなければならない。一態様では、PRACHは、タイミングアドバンスがない、すなわち、NTA=0と仮定し、それの送信タイミングはダウンリンク受信タイムラインに基づく。一例では、PRACHコマンドおよびTAコマンドは、最大100kmの範囲をサポートするように設計される。図10に、PRACHタイミングの様々な態様の例を示す。
【0058】
一態様では、リレーノードを使用したカバレージ拡張の目的は、マクロ単独シナリオの下で不良チャネルUEに妥当なサービスレベルを拡張することである。一例では、RNは、一方がPUCCH/PUSCHのためのものであり、もう一方がPRACHのためのものである2つの異なるアップリンク受信タイミングシナリオを処理する必要があり得る。一態様では、RNは、アプリオリにタイミングオフセットを知っているので、PRACHをより良く検出することができる。一例では、同じアップリンク受信タイミングシナリオが使用される場合、PRACHは、タイミングオフセットを考慮するために2つまたは3つのサブフレームを必要とするフォーマットを使用することを強制されることがある。タイミングオフセットはまた、LTE−A UEがブロードキャストされた情報をPRACH送信のために利用するようにブロードキャストされ得る。
【0059】
別の態様では、多地点協調(CoMP)についての設計考慮事項が適応されなければならない。たとえば、ドナーeノードBとRNとの間のダウンリンクCoMPでは、様々なダウンリンク伝搬遅延制約が認識されなければならない。同様に、アップリンクCoMPでは、様々なアップリンク伝搬遅延制約が認識されなければならない。
【0060】
別の態様では、ダウンリンク送信機とアップリンク受信機とのタイミングが整合され得ない。したがって、一例では、RNがマクロ信号に基づいてバックホール伝搬遅延を導出することを信頼できないことがあり得る。一例では、ドナーeノードBは、同期を改善するために各RNにリレーバックホール伝搬遅延値をユニキャストし得る。別の例では、ドナーeノードBは、RNのグループに対してeノードB受信送信間時間差をブロードキャストまたはユニキャストし得る。たとえば、RNは、ドナーeノードBからリレーバックホール伝搬遅延値を受信し、このリレーバックホール伝搬遅延値を同期のための補正値として適用する。一態様では、リレーバックホール伝搬遅延値が推定値であることを当業者ならば理解されよう。
【0061】
前の例ではリレーノード(RN:relay node)が使用されたが、別の態様では、本開示はまた、リレーノード(RN)の他に他のネットワークノードのために使用され得る。他のネットワークノードは、ネットワークリスニングを介して、すなわち、別のeノードBのダウンリンク(DL)送信を監視することによって時間と周波数同期とを取得する任意のノードであり得る。たとえば、他のネットワークノードには、限定はしないが、ホームeノードB(HeNB)、フェムトセル、ピコセルなどがあり得る。一例では、フェムトセルまたはピコセルは、より小さいサイズのセルである。本明細書に記載したネットワークノードのリストが包括的なリストでないことを当業者ならば理解されよう。それは排他的リストでもない。本開示の範囲または趣旨に影響を及ぼすことなしに他のネットワークノードが含まれ得る。
【0062】
図11に、通常サイクリックプレフィックス(CP)パターンと拡張サイクリックプレフィックス(CP)パターンの例を示す。一例では、上記のタイミング設計を使用して、通常CPと拡張CPとの両方の事例に対してマクロUE用に設計されたDM−RSパターンは、ダウンリンクバックホールのために再利用され得る。
【0063】
別の態様では、ダウンリンクタイミングについて、タイミングオフセットは、サイクリックプレフィックス(CP)の潜在的な削除を考慮するためにも選択され得る。一態様では、リレーノード(RN)の送信受信間遷移から、RNは、ダウンリンクバックホールリンクの第1のCPを受信しないことを選択し得る。別の態様では、RNの受信送信間遷移から、RNは、ダウンリンクアクセスリンクの第1のCPを送信しないことを選択し得る。別の例では、いずれかのオプションまたは組合せが選択され得、たとえば、約10マイクロ秒の総タイミングオフセットを生じることになり得る。この例示的な事例では、12マイクロ秒のオフセットのみが必要であり、一例では、スイッチング時間は、送信受信間遷移についておよび受信送信間遷移について12マイクロ秒に効果的に低減される。
【0064】
図12に、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための例示的な流れ図1200を示す。一例では、ネットワークノードは、半二重周波数分割複信(FDD)送信を利用する。一例では、ワイヤレス通信システムはLTE−Aに基づく。ブロック1210では、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間と切替えしきい値とを確立する。ブロック1220では、ネットワークノードTX/RX切替え時間を切替えしきい値と比較する。一例では、切替えしきい値は、シンボル期間、たとえば、OFDMシンボル期間に関係する。ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値よりも小さい場合、ブロック1230に進む。ネットワークノードTX/RX切替え時間が切替えしきい値以上の場合、ブロック1240に進む。
【0065】
ブロック1230において、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用する。一例では、少なくとも1つの受信サブフレームの最初のシンボルのCPの部分を使用する。別の例では、少なくとも1つの送信サブフレームの最後のシンボルのCPの部分を使用する。さらに別の例では、対称的に受信サブフレームと送信サブフレームの両方からのCPの部分を使用する。ブロック1230に続いて、ブロック1270に進む。
【0066】
一例では、ネットワークノードの送信受信間遷移期間の間、ダウンリンクバックホールリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を受信しないことを選択する。一例では、ネットワークノードの受信送信間遷移期間の間、ダウンリンクアクセスリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を送信しないことを選択する。
【0067】
ブロック1240において、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用する。一例では、最後のシンボルはOFDMシンボルである。一例では、バックホールアップリンクについてネットワークノードのためにUE固有SRSを構成する。別の例では、ネットワークノードとUEとが、アクセスアップリンクまたはバックホールアップリンク中でSRS構成を使用することによって最後のシンボルをいつブランクアウトするかをネゴシエートする。
【0068】
一例では、ネットワークノードは、リレーノード(RN)、ホームeノードB(HeNB)、フェムトセルまたはピコセルのうちの1つである。一例では、ネットワークノードは、eノードBのダウンリンク(DL)送信を監視するためのデバイスである。一例では、eノードBは、ブロードキャストまたはユニキャストのいずれかを通してネットワークノードの送信時間差を受信する。別の例では、ネットワークノードは複数のリレーバックホール伝搬遅延値のユニキャストを受信する。
【0069】
ブロック1240に続いて、ブロック1250において、実際のSRSが必要とされる場合、連続するサブフレーム上でバックホールアップリンクチャネルを送信するようにネットワークノードを構成する。一例では、連続するサブフレームのうちの1つは、最後のシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、連続するサブフレームの別の1つは、実際のSRSのために使用される。
【0070】
ブロック1260において、第1のシンボル上でのみ制御チャネルを送信し、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)遷移サブフレームのために第2のシンボル上のガード期間を使用するようにネットワークノードを構成する。
【0071】
ブロック1260の後に、ブロック1270に進む。ブロック1270において、適切なリレー遷移時間とともに通信を続ける。一態様では、図12に提示したステップのうちの1つまたは複数は、図1に示したプロセッサA180、TxデータプロセッサA110、RxデータプロセッサA170または受信機A150のうちの1つまたは複数の構成要素によって実行される。
【0072】
図12の例示的な流れ図に開示したステップは、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなくそれらの順序を交換され得ることを当業者ならば理解されよう。また、流れ図に示すステップは排他的なものではなく、本開示の範囲および趣旨に影響を及ぼすことなく他のステップを含めるかあるいは例示的な流れ図のステップのうちの1つまたは複数を削除し得ることを当業者ならば理解されよう。
【0073】
さらに、本明細書で開示した例に関して説明した様々な例示的な構成要素、論理ブロック、モジュール、回路、および/またはアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、ファームウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの組合せとして実装され得ることを当業者ならば諒解されようハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、および/またはアルゴリズムステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ファームウェアとして実装するか、またはソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲または趣旨からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0074】
たとえば、ハードウェア実装の場合、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装され得る。ソフトウェアでは、本明細書で説明する機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)によって実装され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサユニットによって実行され得る。さらに、本明細書で説明する様々な例示的な流れ図、論理ブロック、モジュール、および/またはアルゴリズムステップは、当技術分野で知られている任意のコンピュータ可読媒体上に担持されるかまたは当技術分野で知られている任意のコンピュータプログラム製品に実装されたコンピュータ可読命令としてもコード化され得る。
【0075】
1つまたは複数の例では、本明細書で説明するステップまたは機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装した場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。さらに、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0076】
一例では、本明細書で説明する例示的な構成要素、流れ図、論理ブロック、モジュール、および/またはアルゴリズムステップは、1つまたは複数のプロセッサを用いて実装または実行される。一態様では、プロセッサは、本明細書で説明する様々な流れ図、論理ブロックおよび/またはモジュールを実装または実行するために、プロセッサによって実行されるデータ、メタデータ、プログラム命令などを記憶するメモリに結合される。図13に、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するためのプロセスを実行するための、メモリ1320と通信しているプロセッサ1310を備えるデバイス1300の一例を示す。一例では、デバイス1300は、図12に示すアルゴリズムを実装するために使用される。一態様では、メモリ1320はプロセッサ1310内に配置される。別の態様では、メモリ1320はプロセッサ1310の外部にある。一態様では、プロセッサは、本明細書で説明する様々な流れ図、論理ブロックおよび/またはモジュールを実装または実行するための回路を含む。
【0077】
図14に、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するのに好適なデバイス1400の一例を示す。一態様では、デバイス1400は、本明細書のブロック1410、1420、1430、1440、1450、1460および1470で説明するように、ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立することの異なる態様を与えるように構成された1つまたは複数のモジュールを備える少なくとも1つのプロセッサによって実装される。たとえば、各モジュールはハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを備える。一態様では、デバイス1400は、少なくとも1つのプロセッサと通信している少なくとも1つのメモリによっても実装される。
【0078】
開示された態様の前述の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供されるものである。これらの態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の態様に適用され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための方法であって、
ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用すること、または
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、少なくとも1つの受信サブフレームの最初のシンボルのものであるか、または少なくとも1つの送信サブフレームの最後のシンボルのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、対称的に受信サブフレームと送信サブフレームの両方からのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ネットワークノードの送信受信間遷移期間の間、ダウンリンクバックホールリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を受信しないことを選択することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークノードの受信送信間遷移期間の間、ダウンリンクアクセスリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を送信しないことを選択することをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
実際のSRSが必要とされる場合、連続するサブフレーム上でバックホールアップリンクチャネルを送信するように前記ネットワークノードを構成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記連続するサブフレームのうちの1つが、最後のシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、前記連続するサブフレームの別の1つが前記実際のSRSのために使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1のシンボル上でのみ制御チャネルを送信し、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)遷移サブフレームのために第2のシンボル上のガード期間を使用するように前記ネットワークノードを構成することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間と切替えしきい値とを確立することをさらに備え、前記切替えしきい値がOFDMシンボル期間に関係する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークノードが、リレーノード(RN)、ホームeノードB(HeNB)、フェムトセルまたはピコセルのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
バックホールアップリンクについて前記ネットワークノードのためにUE固有SRSを構成することと、アクセスアップリンクまたはバックホールアップリンク中でSRS構成を使用することによって最後のシンボルをいつブランクアウトするかをネゴシエートすることとのうちの1つを実行することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ネットワークノードがeノードBのダウンリンク(DL)送信を監視する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記eノードBが、ブロードキャストまたはユニキャストを通して前記ネットワークノードの送信時間差を受信する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ネットワークノードが、複数のリレーバックホール伝搬遅延値のユニキャストを受信する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための装置であって、
ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較するための手段と、
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用するための手段と、
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用するための手段と
を備える、装置。
【請求項16】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、少なくとも1つの受信サブフレームの最初のシンボルのものであるか、または少なくとも1つの送信サブフレームの最後のシンボルのものである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、対称的に受信サブフレームと送信サブフレームの両方からのものである、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
ネットワークノードの送信受信間移行期間の間、ダウンリンクバックホールリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を受信しないことを選択するための手段をさらに備える、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記ネットワークノードの受信送信間移行期間の間、ダウンリンクアクセスリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を送信しないことを選択するための手段をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
実際のSRSが必要とされる場合、連続するサブフレーム上でバックホールアップリンクチャネルを送信するように前記ネットワークノードを構成するための手段をさらに備える、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
前記連続するサブフレームのうちの1つが、最後のシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、前記連続するサブフレームの別の1つが前記実際のSRSのために使用される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
第1のシンボル上でのみ制御チャネルを送信し、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)遷移サブフレームのために第2のシンボル上のガード期間を使用するように前記ネットワークノードを構成するための手段をさらに備える、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間と切替えしきい値とを確立するための手段をさらに備え、前記切替えしきい値がOFDMシンボル期間に関係する、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ネットワークノードが、リレーノード(RN)、ホームeノードB(HeNB)、フェムトセルまたはピコセルのうちの1つである、請求項15に記載の装置。
【請求項25】
バックホールアップリンクについて前記ネットワークノードのためにUE固有SRSを構成することと、アクセスアップリンクまたはバックホールアップリンク中でSRS構成を使用することによって最後のシンボルをいつブランクアウトするかをネゴシエートすることとのうちの1つを実行するための手段をさらに備える、請求項15に記載の装置。
【請求項26】
前記ネットワークノードがeノードBのダウンリンク(DL)送信を監視する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記eノードBが、ブロードキャストまたはユニキャストを通して前記ネットワークノードの送信時間差を受信する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ネットワークノードが、複数のリレーバックホール伝搬遅延値のユニキャストを受信する、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
ワイヤレス通信システムにおいてネットワークノード中でリレー遷移時間を確立するための装置であって、前記装置がプロセッサとメモリとを備え、前記メモリが、
ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用すること、または
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用することと
を実行するための、前記プロセッサによって実行可能なプログラムコードを含む、装置。
【請求項30】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、少なくとも1つの受信サブフレームの最初のシンボルのもの、少なくとも1つの送信サブフレームの最後のシンボルのもの、または対称的に受信サブフレームと送信サブフレームの両方からのもののうちの1つである、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記メモリが、ネットワークノードの送信受信間移行期間の間、ダウンリンクバックホールリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を受信しないことを選択するためのプログラムコードと、前記ネットワークノードの受信送信間移行期間の間、ダウンリンクアクセスリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を送信しないことを選択するためのプログラムコードとをさらに備える、請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記メモリが、実際のSRSが必要とされる場合、連続するサブフレーム上でバックホールアップリンクチャネルを送信するように前記ネットワークノードを構成するためのプログラムコードをさらに備える、請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記連続するサブフレームのうちの1つが、最後のシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、前記連続するサブフレームの別の1つが前記実際のSRSのために使用される、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記メモリが、第1のシンボル上でのみ制御チャネルを送信し、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)遷移サブフレームのために第2のシンボル上のガード期間を使用するように前記ネットワークノードを構成するためのプログラムコードをさらに備える、請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記ネットワークノードが、リレーノード(RN)、ホームeノードB(HeNB)、フェムトセルまたはピコセルのうちの1つである、請求項29に記載の装置。
【請求項36】
前記メモリが、バックホールアップリンクについて前記ネットワークノードのためにUE固有SRSを構成することと、アクセスアップリンクまたはバックホールアップリンク中でSRS構成を使用することによって最後のシンボルをいつブランクアウトするかをネゴシエートすることとのうちの1つを実行するためのプログラムコードをさらに備える、請求項29に記載の装置。
【請求項37】
前記ネットワークノードがeノードBのダウンリンク(DL)送信を監視し、前記eノードBが、ブロードキャストまたはユニキャストを通して前記ネットワークノードの送信時間差を受信する、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記ネットワークノードが、複数のリレーバックホール伝搬遅延値のユニキャストを受信する、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムの実行が、
ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間を切替えしきい値と比較することと、
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値以下である場合、サイクリックプレフィックス(CP)の部分をガード期間として使用すること、または
前記ネットワークノードTX/RX切替え時間が前記切替えしきい値よりも大きい場合、最後のシンボルをブランクアウトするためにサウンディング基準信号(SRS)構成済みチャネルを使用することと
のためである、コンピュータ可読媒体。
【請求項40】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、少なくとも1つの受信サブフレームの最初のシンボルのものであるか、または少なくとも1つの送信サブフレームの最後のシンボルのものである、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項41】
前記サイクリックプレフィックス(CP)の前記部分が、対称的に受信サブフレームと送信サブフレームの両方からのものである、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項42】
前記コンピュータプログラムの実行がまた、ネットワークノードの送信受信間移行期間の間、ダウンリンクバックホールリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を受信しないことを選択することと、前記ネットワークノードの受信送信間移行期間の間、ダウンリンクアクセスリンクの第1のサイクリックプレフィックス(CP)を送信しないことを選択することとのためである、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項43】
前記コンピュータプログラムの実行がまた、実際のSRSが必要とされる場合、連続するサブフレーム上でバックホールアップリンクチャネルを送信するように前記ネットワークノードを構成するためである、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項44】
前記連続するサブフレームのうちの1つが、最後のシンボルの送信をブランクアウトするためのものであり、前記連続するサブフレームの別の1つが前記実際のSRSのために使用される、請求項43に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項45】
前記コンピュータプログラムの実行がまた、第1のシンボル上でのみ制御チャネルを送信し、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)遷移サブフレームのために第2のシンボル上のガード期間を使用するように前記ネットワークノードを構成するためである、請求項43に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項46】
前記コンピュータプログラムの実行がまた、ネットワークノード送信/受信(TX/RX)切替え時間と切替えしきい値とを確立するためであり、前記切替えしきい値がOFDMシンボル期間に関係する、請求項45に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項47】
前記ネットワークノードが、リレーノード(RN)、ホームeノードB(HeNB)、フェムトセルまたはピコセルのうちの1つである、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項48】
前記コンピュータプログラムの実行がまた、バックホールアップリンクについて前記ネットワークノードのためにUE固有SRSを構成することと、アクセスアップリンクまたはバックホールアップリンク中でSRS構成を使用することによって最後のシンボルをいつブランクアウトするかをネゴシエートすることとのうちの1つを実行するためである、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項49】
前記ネットワークノードがeノードBのダウンリンク(DL)送信を監視し、前記eノードBが、ブロードキャストまたはユニキャストを通して前記ネットワークノードの送信時間差を受信する、請求項48に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項50】
前記ネットワークノードが、複数のリレーバックホール伝搬遅延値のユニキャストを受信する、請求項48に記載のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2013−516940(P2013−516940A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549009(P2012−549009)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2011/020888
【国際公開番号】WO2011/085396
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.LTE
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】