説明

リンク作動装置

【課題】 外径寸法が小さいコンパクトな構成であり、組立て易く、低コストで製作できるリンク作動装置を提供する。
【解決手段】 リンク作動装置1は、入出力側にそれぞれ配されたリンクハブ2,3と、二組のリンク機構4A,4Bとを有する。リンク機構4A,4Bは、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構であり、リンクハブ2,3に対して回転可能に端部リンク5,6を連結し、入力側および出力側の端部リンク5,6を中央リンク7に対して回転可能に連結してなる。リンク機構4A,4Bは、それぞれのリンクハブ2,3と端部リンク5,6の各回転対偶軸O1A,O1B,O2A,O2Bが同一平面上にあって、かつ互いに交差する位置関係である。二組のリンク機構4A,4Bの少なくとも一組に、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6とを互いに連動して回転変位させる連動手段9を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロボットの関節部、産業機械等における三次元空間での物品の取り回しや複雑な加工等の作業を広範囲な領域で、高速かつ精密に実行するために用いられるリンク作動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記リンク作動装置として、入力側のリンクハブと出力側のリンクハブを、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構で連結し、入力側のリンクハブに対して出力側のリンクハブを姿勢変更可能とした構成が提案されている(例えば特許文献1,2)。四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構は、入力側および出力側の各リンクハブにそれぞれ回転可能に連結された入力側および出力側の端部リンクと、これら入力側および出力側の端部リンクに回転可能に連結された中央リンクとでなる。特許文献1には、リンク機構を直線で表現した幾何学モデルにおいて、中央リンクの中央部に対する入力側部分と出力側部分とが鏡像対称を成す形状である例と、点対称を成す形状である例とが開示されている。また、特許文献2には、前記入力側部分と出力側部分とが点対称を成す形状である例が開示されている。
【0003】
上記特許文献1,2を含めて、従来のリンク作動装置は、リンク機構の数が三組であった。これは、リンク機構をリンクだけで構成する場合に、入力側のリンクハブに対する出力側のリンクハブの姿勢を規定するために必要な最低限のリンク機構の数は三組であることによる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4476603号公報
【特許文献1】特開2004−009276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リンク作動装置のリンク機構の数が三組であると、例えば図10に示すように、各リンク機構104(104A,104B,104C)がほぼ120°の間隔で配置されることとなる。この場合、各リンク機構104の相互間距離が狭く、一つのリンク機構104Aにおけるリンクハブ103(102)と端部リンク106(105)の回転対偶部112(111)と、他のリンク機構104Bにおける端部リンク106(105)と中央リンク107の回転対偶部114(113)とが接近した状態となる。そこで、両回転対偶部112(111),114(113)が互いに干渉するのを避けるために、回転対偶部114(113)を外径側に逃がした形状としている。その結果、リンク作動装置101全体の外径が大きいという課題があった。リンクハブ102,103を中空形状とし、その内部にエアチューブや電気配線等を通す場合には、外径がさらに大きくなる。
【0006】
また、リンク機構104の数が三組であると、各リンク機構104の各回転対偶部111,112,113,114の回転中心軸の相互角度を適正に保ちながら組立することが難しい。さらに、リンク機構104の数が多いと、その分だけコスト高となる。
【0007】
この発明の目的は、外径寸法が小さいコンパクトな構成であり、組立て易く、低コストで製作できるリンク作動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明のリンク作動装置は、入出力側にそれぞれ配されたリンクハブに対して回転可能に端部リンクを連結し、入力側および出力側の端部リンクを中央リンクに対して回転可能に連結することにより、前記入力側の端部リンク、中央リンク、および出力側の端部リンクで構成される、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構を有する。この発明は、上記リンク作動装置において、前記四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構を二組有し、これら二組のリンク機構は、入力側および出力側のいずれについても、それぞれの前記リンクハブと前記端部リンクの各回転対偶軸が同一平面上にあって、かつ互いに交差する位置関係であり、二組のリンク機構のうちの少なくとも一組に、前記入力側の端部リンクと前記出力側の端部リンクとを互いに連動して回転変位させる連動手段を設けたことを特徴とする。なお、この明細書で「回転対偶軸」とは、回転対偶の回転中心軸を言う。
【0009】
この構造において、リンクハブとそれに連結される端部リンクの入力側と出力側それぞれは、球面リンク機構を構成しており、それぞれの球面リンク機構は、入力側と出力側の端部リンクが中央リンクを介して連結されている。ここで各リンク機構の二つの中央リンクは、それぞれの球面リンク機構が重なる円の円周上の並進運動に限定された1自由度となる。入力側および出力側の球面リンク機構は、節の曲率半径を無限大とすれば平面上の四節リンク機構であり、入力側、出力側のそれぞれが独立して1自由度を有している。入力側と出力側の端部リンク間に連動手段が無い場合は、二つの中央リンクの1自由度と入力側と出力側の球面リンク機構の各1自由度とで3自由度となる。ここで、このリンク作動装置では、入力側と出力側の端部リンク間に連動手段を設けたため、それぞれの球面リンク機構は連動し、両球面リンク機構で1自由度となる。以上のように、このリンク作動装置は、中央リンクの1自由度と前記球面リンク機構の1自由度を合わせた2自由度の機構となる。なお、中央リンクの位置変位は、入力側と出力側のリンクハブ間においては角度変化となり、以上から入力側と出力側のリンクハブ間は、2方向の角度変化が可能な構造となる。
この2自由度機構は、入力側のリンクハブに対する出力側のリンクハブの可動範囲を広くとれる。例えば、入力側のリンクハブの中心軸と出力側のリンクハブの中心軸の最大折れ角を90°以上とすることが可能であり、入力側のリンクハブに対する出力側のリンクハブの旋回角を0°〜360°の範囲に設定できる。上記中心軸は、入力側と出力側のリンクハブが互いに平行である状態での、それぞれのリンクハブ内における二つの端部リンクとの回転対偶軸の交点であるリンクハブ中心を結ぶ軸を指す。
【0010】
この構成は、上記のように連動手段を設けたため、リンク機構の数が二組であっても、入力側のリンクハブに対する出力側のリンクハブの姿勢を規定することができる。リンク機構の数が二組であって、従来の三組と比べて少ないため、各リンク機構同士の干渉を回避し易く、設計の自由度が高い。それにより、リンク作動装置全体の外径が小さいコンパクトな構成とすることが可能である。また、リンク機構の数が少ないため、低コスト化を実現できる。
【0011】
この発明において、前記連動手段は、前記入力側の端部リンクと前記出力側の端部リンクを、前記中央リンクに対する回転方向が互いに逆で、かつ回転変位角度が同じとなるように連動させても良い。
この場合、入力側のリングハブに対して出力側のリンクハブの姿勢を変更するとき、常に、入力側および出力側のリンクハブの各中心の中間点に位置し前記各中心を結ぶ直線に対して垂直な平面と、中央リンクと端部リンクの二つの回転対偶の並び方向に対して垂直な横断面とが一致する。これにより、入力側と出力側が前記横断面に対して対称に動くことで、入力側の変位に対して出力側も同じ変位となり、変動した変位とならないため、操作性が良い。
【0012】
この発明において、前記二組のリンク機構は、これらリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが互いに同じ形状であるのが良い。上記幾何学モデルとは、正確には、各回転対偶と、これら回転対偶間を結ぶ直線とで表現したモデルのことである。
この場合、連動手段の設けられていないリンク機構が、連動手段の設けられているリンク機構と同じ運動をする。そのため、連動手段による回転角等の制御が容易になる。また、二組のリンク機構の形状が同じであると、部品の種類を減らすことができ、低コスト化を実現できる。
【0013】
この発明において、前記二組の各リンク機構は、これらリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンクの中央部に対する入力側部分と出力側部分とが互いに鏡像対称を成す形状であっても良い。
この場合、入力側の端部リンクと出力側の端部リンクの可動範囲が、周方向範囲で同じになるので、入力側のリンクハブと出力側のリンクハブとの間の空間において、端部リンクおよび中央リンクが侵入しない領域が広くなる。この各リンクが侵入しない領域から、前記空間に物品を入れることが可能となる。また、この領域では、各リンク作動装置に他の物品を接近させてもよいため、本装置をロボット、産業機械等に取付けたときにコンパクトとなる。
さらに、中央リンクと二つの端部リンクの組立て体を入力側と出力側のリンクハブに組み付ける際に、取付け部の回転対偶軸が入力側と出力側で周方向位置が一致しているため、前記組立て体を一方向から組み付けることができ、組立て性が向上する。
【0014】
この発明において、前記二組のリンク機構の前記リンクハブと前記端部リンクの各回転対偶軸が成す角度が180°よりも大きい側に、それぞれのリンク機構の前記中央リンクを位置させると良い。
この場合、一方のリンク機構のリンクハブと端部リンクの回転対偶部が、他方のリンク機構の端部リンクと中央リンクの回転対偶部に干渉することを防げる。このことから、前記干渉を避けるために、端部リンクと中央リンクの回転対偶部を外径方向に張り出して設ける必要がなくなり、外径寸法が小さいコンパクトな構成にできる。
【0015】
この発明において、前記リンクハブに対して前記端部リンクを回転自在に支持する転がり軸受を有し、この転がり軸受の外輪を内包した軸受内包部を前記リンクハブに設けるのが良い。
このように上記転がり軸受をリンクハブ内に収容された状態で設けると、リンクハブと端部リンクの回転対偶部が簡素化される。それにより、前記回転対偶部を、外径側に張り出さずにコンパクト化できる。
【0016】
この発明において、前記入力側および出力側のリンクハブは、入力側と出力側のリンクハブが互いに平行である状態での、それぞれのリンクハブ内における二つの端部リンクとの回転対偶軸の交点であるリンクハブ中心を結ぶ軸線に平行な方向に貫通した中空部を有し、この中空部は、前記各回転対偶軸間に設けた開口部を介してリンクハブの外部と連通した形状であって、入力側および出力側のリンクハブのいずれについても、前記開口部が前記各回転対偶軸に対して同じ側に位置するのが良い。言い換えると、入力側のリンクハブと出力側のリンクハブが互いに平行になる姿勢において、両リンクハブの開口部が、共に同じ側の面に位置する。
リンクハブが上記中空部を有すると、この中空部にエアチューブ、電気配線等のケーブル類を通して設けることができ、ケーブル類が各リンクやリンク作動装置以外の器物と接触しにくくできる。また、中空部とリンクハブの外部とを連通する開口部が設けられていると、中空部にケーブル類を通すときに、ケーブル類が機器に繋がった状態でも中空部に入れることができ、作業性が良い。
【0017】
この発明において、前記連動手段は、前記入力側の端部リンクに設けた歯車と前記出力側の端部リンクに設けた歯車の噛み合いにより、両端部リンクを互いに連動して回転変位させるものであって良い。
連動手段が複数の歯車の噛み合いによるものであると、入力側の端部リンクおよび出力側の端部リンクの回転変位に滑り等による誤差が生じないため、精度良く連動させることができる。
【0018】
この発明において、前記二組のリンク機構のそれぞれに、各リンク機構における四つの回転対偶のうちの一つの回転対偶の回転角を任意に変更可能なアクチュエータを設けても良い。
上記箇所にアクチュエータを設けることにより、二組のリンク機構の動作を制御して、入力側のリンクハブに対する出力側のリンクハブの姿勢を任意に変更できる。アクチュエータを静止側、例えば入力側のリンクハブと端部リンクの回転対偶の回転角を変更するように設けた場合には、可動側、例えば出力側のリンクハブの負荷重量を軽減できて、出力側のリンクハブの可搬重量が増す。また、リンク作動装置を作動させるときの慣性力が減るため、出力側のリンクハブの姿勢制御が容易となる。
【発明の効果】
【0019】
この発明のリンク作動装置は、入出力側にそれぞれ配されたリンクハブに対して回転可能に端部リンクを連結し、入力側および出力側の端部リンクを中央リンクに対して回転可能に連結することにより、前記入力側の端部リンク、中央リンク、および出力側の端部リンクで構成される、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構を有するものにおいて、前記四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構を二組有し、これら二組のリンク機構は、入力側および出力側のいずれについても、それぞれの前記リンクハブと前記端部リンクの各回転対偶軸が同一平面上にあって、かつ互いに交差する位置関係であり、二組のリンク機構のうちの少なくとも一組に、前記入力側の端部リンクと前記出力側の端部リンクとを互いに連動して回転変位させる連動手段を設けたため、外径寸法が小さいコンパクトな構成であり、組立て易く、低コストで製作できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の一実施形態にかかるリンク作動装置の斜視図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】同リンク作動装置を展開した状態の一部破断展開図である。
【図4】同リンク作動装置のリンク機構を直線で表現した図である。
【図5】同リンク作動装置に付与するトルクの大きさの変化を示すグラフである。
【図6】(A)は同リンク作動装置の一状態を示す正面図、(B)は底面図、(C)は斜視図である。
【図7】(A)は同リンク作動装置の異なる状態を示す正面図、(B)は底面図、(C)は斜視図である。
【図8】(A)は同リンク作動装置のさらに異なる状態を示す正面図、(B)は底面図、(C)は斜視図である。
【図9】(A)は同リンク作動装置のさらに異なる状態を示す正面図、(B)は底面図、(C)は斜視図である。
【図10】従来のリンク作動装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
この発明の一実施形態を図1〜図9と共に説明する。
図1および図2はこの発明の一実施形態にかかるリンク作動装置をそれぞれ異なる角度から見た斜視図、図3は同リンク作動装置を展開した状態の一部破断展開図である。図1ないし図3に示すように、このリンク作動装置1は、入力側および出力側のリンクハブ2,3を有し、これらリンクハブ2,3を二組のリンク機構4A,4Bで連結したものである。リンク機構4A,4Bは、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構であり、入力側のリンクハブ2に一端が回転自在に連結された入力側の端部リンク5と、出力側のリンクハブ3に一端が回転自在に連結された出力側の端部リンク6と、これら端部リンク5,6の他端に両端がそれぞれ回転自在に連結された中央リンク7とで構成される。
【0022】
上記二組のリンク機構4A,4Bは、幾何学的に同じ形状である。幾何学的に同じ形状とは、図4のようにリンク機構を直線で表現した幾何学モデル、すなわち各回転対偶と、これら回転対偶間を結ぶ直線とで表現したモデルが互いに同じ形状であることを言う。また、それぞれのリンク機構4A,4Bは、直線で表現した幾何学モデルが、中央リンク7の中央部に対する入力側部分と出力側部分とが互いに鏡像対称を成す形状である。言い換えると、中央リンク7と端部リンク5,6の二つの回転対偶の並び方向に対して垂直な横断面F1を対称面として、前記入力側部分と出力側部分とが互いに鏡像対称である。上記横断面F1は、中央リンク7と2つの端部リンク5,6の回転対偶軸O3,O4の成す角度を2等分する平面であるとも言える。
【0023】
各リンク機構4A,4Bの入力側および出力側の端部リンク5,6は、共に球面リンク構造である。球面リンク構造とは、図3に示すように、リンクハブ2(3)と端部リンク5(6)の回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)、および端部リンク5(6)と中央リンク7の回転対偶軸O3(O4)が、すべて球面リンク中心P1(P2)を通る構造を言う。
【0024】
二組のリンク機構4A,4Bは、それぞれの回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)が互いに交差する位置関係にある。つまり、回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)の軸間角度が180°でない。そして、回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)の軸間角度が180°よりも大きい側に、各リンク機構4A,4Bの中央リンク7が位置している。図示例では、小さい方の軸間角度αが120°とされている。
なお、図3の状態では、二組のリンク機構4A,4Bが、入力側および出力側の球面リンク中心P1,P2を通り、リンクハブ2(3)と端部リンク5(6)の回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)の軸間角度を二等分する縦断面F4に対して互いに鏡像対称となる位置に配置されている。
【0025】
端部リンク5,6と中央リンク7の各回転対偶軸O3,O4は、ある交差角をもっていても良いし、平行であっても良い。図示例では、回転対偶軸O3,O4の軸間角度γは90°とされている。また、入力側および出力側のリンクハブ2,3が同一平面上に位置する図3の状態において、回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)と回転対偶軸O3(O4)の軸間角度βは、75°とされている。
【0026】
図1ないし図3において、上記各リンク機構4A,4Bの入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6とは、連動手段9により、互いに連動して回転変位するようになっている。この実施形態の場合、連動手段9は、入力側の端部リンク5および出力側の端部リンク6に対してそれぞれ回転自在な一対のかさ歯車10,11を互いに噛み合わせた構成である。一対のかさ歯車10,11は同諸元のものであり、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6が、互いの回転方向が反対で、かつ回転変位角度が同じになるように連動する。このように、連動手段9が複数のかさ歯車10,11等の歯車の噛み合いによるものであると、入力側の端部リンク5および出力側の端部リンク6の回転変位に滑り等による誤差が生じないため、精度良く連動させることができ、またコンパクトである。
【0027】
連動手段9は、同諸元の一対のかさ歯車10,11の噛み合いによるものに限らない。かさ歯車の代わりリンク機構、カム、ベルト等を用いてもよい。なお、前記軸間角度γ(図3)が0°のときには、平歯車を用いる。また、一対の歯車の歯数を互いに異ならせても良い。その場合、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6の回転変位角度が異なる。さらに、歯車以外の別の手段、例えばロータリアクチュエータやモータ等のアクチュエータで入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6の相互回転を制御してもよい。
【0028】
リンクハブ2(3)は、球面リンク中心P1(P2)を中心として、回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)が位置する平面F2(F3)(図2)に沿って拡がる円弧状であり、その両端に軸受内包部13がそれぞれ設けられている。軸受内包部13は内部に複列の転がり軸受14を有し、これら転がり軸受14により、端部リンク5,6の基端に一体に設けた回転軸15を回転自在に支持する。回転軸15の軸心は、回転対偶軸O1A,O1B,O2A,O2Bと一致する。二つの転がり軸受14は間隔を開けて配置されており、その間隔部に端部リンク5,6の基端が位置している。軸受内包部13には、端部リンク5,6の基部が回転可能に嵌る溝13aが形成されている。この溝13aにより端部リンク5,6の回転範囲を規制することで、先に説明したように、各リンク機構4A,4Bの中央リンク7が常に回転対偶軸O1A,O1B(O2A,O2B)の軸間角度が180°よりも大きい側に位置する。
【0029】
転がり軸受14は、外輪14aが軸受内包部13の内周に圧入等により嵌合し、内輪14bが回転軸15の外周に圧入等により嵌合している。転がり軸受14は、例えば深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受等の玉軸受である。転がり軸受14としては、図示例のように玉軸受を複列で配列する以外に、ローラ軸受を用いても良い。また、転がり軸受14の代わりに滑り軸受を用いてもよい。
【0030】
また、中央リンク7の両端部には転がり軸受17が設けられ、この転がり軸受17により、端部リンク5,6の先端に一体に設けた回転軸18を回転自在に支持する。回転軸18の軸心は、回転対偶軸O3,O4と一致する。転がり軸受17は、外輪17aが中央リンク7の端部に圧入等により嵌合し、内輪17bが回転軸18の外周に圧入等により嵌合している。転がり軸受17は、例えば深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受等の玉軸受である。転がり軸受17としては、図示例のように玉軸受を複列で配列する以外に、ローラ軸受を用いても良い。また、転がり軸受17の代わりに滑り軸受を用いてもよい。
【0031】
リンクハブ2,3は先に説明したような円弧状であり、それぞれその内部に、前記平面F2,F3に対して垂直な方向すなわち中心軸C1,C2(図1、図3)の方向に貫通した中空部20を有する。この中空部20は、一対の軸受内包部13間に形成された開口部21を介してリンクハブ2,3の外部と連通している。開口部21は、入力側および出力側のリンクハブ2,3のいずれについても、各回転対偶軸O1A,O1B,O2A,O2Bに対して同じ側に位置する。つまり、図1のように、入力側のリンクハブ2と出力側のリンクハブ3が互いに平行になる姿勢において、両リンクハブ2,3の開口部21が、共に同じ側を向く。
【0032】
各リンク機構4A,4Bには、入力側のリンクハブ2に対する入力側の端部リンク5の姿勢を任意に変更可能なアクチュエータ23A,23Bがそれぞれ設けられている。アクチュエータ23A,23Bは、例えばロータリアクチュエータであって、回転軸15を回転駆動することで、端部リンク5を回転させる。ロータリアクチュエータ以外のアクチュエータを用いて、端部リンク5を回転させても良い。また、アクチュエータ23A,23Bの設置箇所は、上記箇所に限らない。要は、各リンク機構4A,4Bにおける四つの回転対偶のうちの一つの回転対偶の回転角を任意に変更可能であれば良い。
【0033】
アクチュエータ23A,23Bにより入力側の端部リンク5を回転させると、各リンク機構4A,4Bが共に、連動手段9により、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6とが互いに連動して回転変位させられる。それにより、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ4の動きが、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の姿勢が一義的に決まる。つまり、このリンク作動装置1は、入力側のリンクハブに対する出力側のリンクハブの姿勢が一義的に決まる、回転の自由度が2自由度の機構である。
【0034】
詳しく説明する。この構造において、リンクハブ2,3とそれに連結される端部リンク5,6の入力側と出力側それぞれは、球面リンク機構を構成しており、それぞれの球面リンク機構は、入力側と出力側の端部リンク5,6が中央リンク7を介して連結されている。ここで各リンク機構4A,4Bの二つの中央リンク7は、それぞれの球面リンク機構が重なる円の円周上の並進運動に限定された1自由度となる。入力側および出力側の球面リンク機構は、節の曲率半径を無限大とすれば平面上の四節リンク機構であり、入力側、出力側のそれぞれが独立して1自由度を有している。入力側と出力側の端部リンク5,6間に連動手段9が無い場合は、二つの中央リンク7の1自由度と入力側と出力側の球面リンク機構の各1自由度とで3自由度となる。ここで、このリンク作動装置1では、入力側と出力側の端部リンク5,6間に連動手段9を設けたため、それぞれの球面リンク機構は連動し、両球面リンク機構で1自由度となる。以上のように、このリンク作動装置1は、中央リンク7の1自由度と前記球面リンク機構の1自由度を合わせた2自由度の機構となる。なお、中央リンク7の位置変位は、入力側と出力側のリンクハブ2,3間においては角度変化となり、以上から入力側と出力側のリンクハブ2,3間は、2方向の角度変化が可能な構造となる。
【0035】
この実施形態のように、二組のリンク機構4A,4Bにおいて、端部リンク5,6の角度、長さ、および端部リンク5,6の幾何学的形状が入力側と出力側で等しく、また、中央リンク7についても入力側と出力側で形状が等しいとき、中央リンク7の対称面に対して中央リンク7と、入力側および出力側のリンクハブ2,3と連結される端部リンク5,6との角度位置関係を入力側と出力側で同じにすれば、幾何学的対称性から入力側のリンクハブ2および入力側の端部リンク5と、出力側のリンクハブ3および出力側の端部リンク6とは同じに動く。
【0036】
このリンク作動装置1の具体的な動作を説明する。図5は、アクチュエータ23A,23Bにより入力側のリンクハブ2と入力側の端部リンク5の回転対偶の回転角を変更するときの、リンク機構4A,4Bに作用するトルクの変化を、図6の状態におけるトルクで無次元化した図である。図6ないし図9は、リンク作動装置1を簡略化したモデルで表現した正面図、底面図、および斜視図であって、それぞれ図5におけるA,B,C,D各時点における姿勢を示している。このモデルでは、入力側のリンクハブ2の回転対偶軸O1A,O1B(図3)を含む平面F2(図2)を鉛直状態にし、かつ開口部21を重力G方向に配置した場合を示している。なお、図6ないし図9には、入力側および出力側の球面リンク中心P1,P2を球体で示してあり、リンクハブ3の中心P2に錘を配置している。錘は装置重量に比べて十分重く設定している。
【0037】
図6は、入力側のリンクハブ2に対して出力側のリンクハブ3が平行である状態を示している。このとき、重力Gに抗して出力側のリンクハブ3およびリンク機構4A,4Bの各リンク5,6,7の姿勢を維持するために、リンク機構4A,4Bに、アクチュエータ23A,23B(図1〜図3)によってそれぞれ同じ値の所定値のトルクが作用している。図6の状態から、リンク機構4A,4Bに作用する各トルクを前記所定値よりも小さくすると、図7のように、出力側のリンクハブ3が、リンク機構4A,4Bの各中央リンク7が互いに干渉するまで下方に回動する。また、図6の状態から、リンク機構4Aの入力側のリンクハブ2と入力側の端部リンク5との角度を固定し、リンク機構4Bに作用するトルクを小さくすると、図8のように、リンク機構4Aが全体的に縮み、かつリンク機構4Bが全体的に伸びて、出力側のリンクハブ3が前方(同図(A)における手前側)に傾いた姿勢となる。さらに、リンク機構4Aに作用するトルクおよびリンク機構4Bに作用するトルクを前記所定値に対してそれぞれ別個に変化させると、図9のように、入力側のリンクハブ2に対して出力側のリンクハブ3が捩れた姿勢となる。全状態において、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の姿勢が変化しても、入力側と出力側の球面リンク中心P1,P2間の距離は変化しない。
【0038】
図6ないし図9に示すように、このリンク作動装置1は、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の可動範囲を広くとれる。例えば、入力側のリンクハブ2の中心軸C1と出力側のリンクハブ3の中心軸C2の折れ角θ(図7(A))の最大値(最大折れ角)を90°以上とすることができる。また、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の旋回角φ(図9(B))を0°〜360°の範囲で設定できる。折れ角θは、入力側のリンクハブ2の中心軸C1に対する出力側のリンクハブ3の中心軸C2の傾斜角度のことであり、旋回角φは、入力側のリンクハブ2の中心軸C1に対して出力側のリンクハブ3が傾斜した水平角度のことである。
【0039】
このリンク作動装置1は、連動手段9により、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6を、中央リンク7に対する回転方向が互いに逆で、かつ回転変位角度が同じとなるように連動させる。それにより、入力側のリングハブ2に対して出力側のリンクハブ3の姿勢を変更するとき、常に、入力側および出力側の球面リンク中心P1,P2の中間点に位置して球面リンク中心P1,P2を結ぶ直線に対して垂直な平面F5(図3)が、中央リンク7と端部リンク5,6の二つの回転対偶の並び方向に対して垂直な横断面F1(図3)と一致する。図示例では、二組のリンク機構4A,4Bの両方に連動手段9が設けられているため、リンク作動装置1の剛性が高く、出力側のリンクハブ3を正確に位置決めすることができる。
【0040】
各リンク機構4A,4Bにおける4つの回転対偶、つまり、入力側のリンクハブ2と入力側の端部リンク5との連結部分、出力側のリンクハブ3と出力側の端部リンク6との連結部分、および入力側および出力側の端部リンク5,6と中央リンク7との二つの連結部分を軸受構造とすることにより、その連結部分での摩擦抵抗を抑えて回転抵抗の軽減を図ることができ、滑らかな動力伝達を確保できると共に耐久性を向上できる。
【0041】
このリンク作動装置1は、リンク機構4A,4Bの数が二組であって、従来の三組と比べて少ないため、各リンク機構4A,4B同士の干渉を回避し易く、設計の自由度が高い。それにより、リンク作動装置1全体の外径が小さいコンパクトな構成とすることが可能である。また、リンク機構4A,4Bの数が少ないため、低コスト化を実現できる。さらに、二組のリンク機構4A,4Bの形状が同じであるため、部品の種類を減らすことができ、このことからも低コスト化を実現できる。
【0042】
各リンク機構4A,4Bの中央リンク7は、二組のリンク機構4A,4Bのリンクハブ2,3と端部リンク5,6の各回転対偶軸O1A,O1B,O2A,O2Bが成す角度が180°よりも大きい側に位置している。そのため、構造的に、一方のリンク機構4A(4B)のリンクハブ2,3と端部リンク5,6の回転対偶部31,32(図1)が、他方のリンク機構4B(4A)の端部リンク5,6と中央リンク7の回転対偶部33,34(図1)に干渉しにくい。このことから、前記干渉を避けるために、端部リンク5,6と中央リンク7の回転対偶部33,34を外径方向に張り出して設ける必要がなくなり、外径寸法が小さいコンパクトな構成にできる。
【0043】
入力側および出力側のリンクハブ2,3は、中心軸C1,C2の方向に沿って貫通した中空部20を有している。そのため、この中空部20に、エアチューブ、電気配線等のケーブル類を通して設けることができ、ケーブル類が各リンク5,6,7やリンク作動装置1以外の器物と接触しにくくできる。また、中空部20は開口部21を介してリンクハブ2,3の外部と連通しているため、中空部20にケーブル類を通すときに、ケーブル類が機器に繋がった状態でも中空部20に入れることができ、作業性が良い。
【0044】
また、二組のリンク機構4A,4Bは、中央リンク7の中央部に対する入力側部分と出力側部分とが互いに鏡像対称を成す形状であり、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6の可動範囲が、周方向に付き同じである。そのため、入力側のリンクハブ2と出力側のリンクハブ3との間の空間において、端部リンク5,6および中央リンク7が侵入しない周方向の領域が広くなり、この領域から前記空間に物品を入れることが可能となる。また、この領域では、各リンク5,6,7と他の部材とを接近させてもよいため、本装置をロボット、産業機械等に取付けたときにコンパクトとなる。
さらに、中央リンク7と二つの端部リンク5,6の組立て体を入力側と出力側のリンクハブ2,3に組み付ける際に、取付け部(図示せず)の回転対偶軸が入力側と出力側で周方向位置が一致しているため、前記組立て体を一方向から組み付けることができるため、組立て性が向上する。
【0045】
この実施形態のように、二組のリンク機構4A,4Bのそれぞれに、各リンク機構4A,4Bにおける四つの回転対偶のうちの一つの回転対偶の回転角を任意に変更可能なアクチュエータ23を設けると、二組のリンク機構4A,4Bの動作を制御して、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の姿勢を任意に変更できる。二組のリンク機構4A,4Bが幾何学的に同じ形状であるため、制御が容易である。
また、図示例のように、アクチュエータ23A,23Bが、静止側である入力側のリンクハブ2と入力側の端部リンク5の回転対偶の回転角を変更するように設けられていると、可動側である出力側のリンクハブ3の負荷重量を軽減できて、出力側のリンクハブ3の可搬重量が増す。さらに、リンク作動装置1を作動させるときの慣性力が減るため、出力側のリンクハブ3の姿勢制御が容易となる。
【0046】
実施形態では、二組のリンク機構4A,4Bの両方に連動手段9が設けられているが、連動手段9は二組のリンク機構4A,4Bのうちの少なくとも一組に設けられていれば良い。例えば、リンク機構4Aにだけ連動手段9が設けられていると仮定する。その場合、連動手段9が設けられているリンク機構4Aは、連動手段9により、入力側の端部リンク5と出力側の端部リンク6とが互いに連動して回転変位させられる。それにより、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の動きが、1自由度の動きに規制される。連動手段9が設けられていないリンク機構4Bは、入出力側のリンクハブ2,3の前記1自由度の動きの範囲内で動作可能である。この連動手段9が設けられていないリンク機構4Bにおける回転対偶の一つがアクチュエータ23により任意の位置に設定されると、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の姿勢が一義的に決まる。つまり、このリンク作動装置1も、入力側のリンクハブ2に対する出力側のリンクハブ3の姿勢が一義的に決まる、回転の自由度が2自由度の機構である。
【符号の説明】
【0047】
1…リンク作動装置
2…入力側のリンクハブ
3…出力側のリンクハブ
4…リンク機構
5…入力側の端部リンク
6…出力側の端部リンク
7…中央リンク
9…連動手段
10,11…かさ歯車
13…軸受内包部
14…転がり軸受
14a…外輪
20…中空部
21…開口部
23A,23B…アクチュエータ
O1A,O1B…入力側のリンクハブと入力側の端部リンクの回転対偶軸
O2A,O2B…出力側のリンクハブと出力側の端部リンクの回転対偶軸
O3…入力側の端部リンクと中央リンクの回転対偶軸
O4…出力側の端部リンクと中央リンクの回転対偶軸
P1…入力側の球面リンク中心
P2…出力側の球面リンク中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出力側にそれぞれ配されたリンクハブに対して回転可能に端部リンクを連結し、入力側および出力側の端部リンクを中央リンクに対して回転可能に連結することにより、前記入力側の端部リンク、中央リンク、および出力側の端部リンクで構成される、四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構を有するリンク作動装置において、
前記四つの回転対偶からなる三節連鎖のリンク機構を二組有し、これら二組のリンク機構は、入力側および出力側のいずれについても、それぞれの前記リンクハブと前記端部リンクの各回転対偶軸が同一平面上にあって、かつ互いに交差する位置関係であり、二組のリンク機構のうちの少なくとも一組に、前記入力側の端部リンクと前記出力側の端部リンクとを互いに連動して回転変位させる連動手段を設けたことを特徴とするリンク作動装置。
【請求項2】
請求項1において、前記連動手段は、前記入力側の端部リンクと前記出力側の端部リンクを、前記中央リンクに対する回転方向が互いに逆で、かつ回転変位角度が同じとなるように連動させるリンク作動装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記二組のリンク機構は、これらリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが互いに同じ形状であるリンク作動装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記二組の各リンク機構は、これらリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンクの中央部に対する入力側部分と出力側部分とが互いに鏡像対称を成す形状であるリンク作動装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記二組のリンク機構の前記リンクハブと前記端部リンクの各回転対偶軸が成す角度が180°よりも大きい側に、それぞれのリンク機構の前記中央リンクを位置させたリンク作動装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記リンクハブに対して前記端部リンクを回転自在に支持する転がり軸受を有し、この転がり軸受の外輪を内包した軸受内包部を前記リンクハブに設けたリンク作動装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記入力側および出力側のリンクハブは、入力側と出力側のリンクハブが互いに平行である状態での、それぞれのリンクハブ内における二つの端部リンクとの回転対偶軸の交点であるリンクハブ中心を結ぶ軸線に平行な方向に貫通した中空部を有し、この中空部は、前記各回転対偶軸間に設けた開口部を介してリンクハブの外部と連通した形状であって、入力側および出力側のリンクハブのいずれについても、前記開口部が前記各回転対偶軸に対して同じ側に位置するリンク作動装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記連動手段は、前記入力側の端部リンクに設けた歯車と前記出力側に設けた歯車の噛み合いにより、両端部リンクを互いに連動して回転変位させるものであるリンク作動装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記二組のリンク機構のそれぞれに、各リンク機構における四つの回転対偶のうちの一つの回転対偶の回転角を任意に変更可能なアクチュエータを設けたリンク作動装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−76427(P2013−76427A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215082(P2011−215082)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】