リングアンテナ
【課題】 整流、検波、またはスイッチング機能を行う機能素子を備え、しかも、大きな面積を必要としないリングアンテナを提供する。
【解決手段】 誘電体基板上にリングを形成するように両端部を互いに対向させて、第1および第2の導電体を設け、第1の導電体の一方の端部と、第2の導電体の一方の端部との間に容量素子を接続し、第1の導電体の他方の端部と、第2の導電体の他方の端部との間に機能素子を接続する。λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、第1および第2の導電体の長さは、λo/4以下であり、前記リングのリング長は、λo/2以下である。前記リングにおける、機能素子の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、前記短軸の長さを(L1)、前記長軸の長さを(L2)とするとき、(L1/L2)は0.5以下である。前記機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であり、例えば、ダイオードである。
【解決手段】 誘電体基板上にリングを形成するように両端部を互いに対向させて、第1および第2の導電体を設け、第1の導電体の一方の端部と、第2の導電体の一方の端部との間に容量素子を接続し、第1の導電体の他方の端部と、第2の導電体の他方の端部との間に機能素子を接続する。λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、第1および第2の導電体の長さは、λo/4以下であり、前記リングのリング長は、λo/2以下である。前記リングにおける、機能素子の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、前記短軸の長さを(L1)、前記長軸の長さを(L2)とするとき、(L1/L2)は0.5以下である。前記機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であり、例えば、ダイオードである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リングアンテナに係り、特に、小形なリングアンテナの特性改善、または、高周波による電力伝送用の受電素子(レクテナ)や、無線ICタグ(RFID)または、電界強度のインディケータに用いられる整流、または、検波、あるいは、スイッチング機能を有する回路を備えたリングアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、ダイポール素子を用いた従来の整流回路付きアンテナを示す図である。
図10において、ダイポール素子50に誘起された電力は、導電体(12,13)から成るレッヘル線でインピーダンス整合されて、ダイオード(D)に印加される。
ダイオード(D)からさらに負荷方向にレッヘル線で約1/4波長離れた場所にコンデンサ(C)による容量負荷を施すと、ダイオード(D)から負荷方向を見たインピーダンスが高くなり、ダイポール素子50に誘起された電力は効率良く、ダイオード(D)によって整流される。
整流された電力は、コンデンサ(C)で平滑されるため、レッヘル線の二つの導電体(12,13)の間に負荷抵抗に応じた直流電位差を生じる。なお、図10において、5,6は高周波チョークコイル、7は負荷抵抗、10は電圧計である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述した整流回路付きアンテナは、効率良く高周波を直流に変換できることから、太陽電池で発電した電力を受信する電力伝送システムに用いられたり、電池を持たないICカード(ICタグ/RFID)の半導体チップ(LSI)への外部高周波から電力供給するのに使われる他、メータや発光ダイオード(LED)などを利用して簡易な電界強度のインジケータとして使われる。
しかしながら、受電する素子と回路が異なる場所に配置されるため、大きな面積を必要としたり、配列して大きな電力を得ることが難しいという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、整流、検波、またはスイッチング機能を行う機能素子を備え、しかも、大きな面積を必要としないリングアンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の目的を達成するために、本発明のリングアンテナは、誘電体基板上に少なくとも1個の基本アンテナ素子を形成し、当該基本アンテナ素子は、両端部を互いに対向させた状態でリングを形成する第1および第2の導電体を有し、第1の導電体の一方の端部と、第2の導電体の一方の端部との間に容量素子を接続し、第1の導電体の他方の端部と、第2の導電体の他方の端部との間に機能素子を接続したことを特徴とする。
ここで、λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、第1および第2の導電体の長さは、λo/4以下であり、前記リングのリング長は、λo/2以下である。
また、前記リングにおける、前記機能素子の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、前記短軸の長さを(L1)、前記長軸の長さを(L2)とするとき、(L1/L2)は0.5以下である。
さらに、前記機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であり、例えば、ダイオード、または、ダイオードを含む半導体集積回路である。
【発明の効果】
【0005】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、整流、検波、またはスイッチング機能を行う機能素子を備えるリングアンテナを、簡単な構造で、かつ、小面積で実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例のリングアンテナの概略構成を示す斜視図である。
同図に示すように、本実施例では、誘電体基板1上に、第1の導電体2と、第2の導電体3とが配置される。
第1の導電体2および第2の導電体3は、コの字形、あるいは、Cの字形の形状を有し、第1の導電体2と第2の導電体3とは、第1の導電体2および第2の導電体3の開口面を互いに対面させて配置される。
また、第1の導電体2の他方の端部と、第2の導電体3の他方の端部との間には、本発明の機能素子を構成するダイオード(整流素子、またはスイッチング素子;D)が接続される。
ダイオード(D)は、ショットキーバリアダイオードのように、接合容量が小さいものを用いることで効率良く、高周波の電力を直流に変換させたり、スイッチングさせることができる。
また、第1の導電体2の一方の端部と、第2の導電体3の一方の端部との間にはコンデンサ(容量素子;C)が接続される。
ここで、コンデンサ(C)は、周波数に対して十分小さいインピーダンスとなるコンデンサ(即ち、容量の大きなコンデンサ;カップリングコンデンサ)であり、このコンデンサは、所謂、チップコンデンサ等のように、寄生インダクタンスの少なく、抵抗分の小さい高周波特性の良いものが望ましい。
【0007】
本実施例において、ダイオード(D)を除いて、第1の導電体2および第2の導電体3は、周波数に対して十分小さいインピーダンスとなるコンデンサ(C)で接続されるため、全体として、所謂、リングアンテナを形成する。
リングアンテナは、ダイポールアンテナを折り曲げて(湾曲させて)リング状に形成し、形状を小形化したものであり、全長をλo/2の奇数倍(λo/2、3×λo/2、5×λo/2,…,(2n−1)×λo/2)とすると、開放端は電圧最大部になるため、コンデンサを付加すると、共振周波数が下がることから、さらに小形化できる特徴を有する。なお、λoは、使用周波数の自由空間波長である。
リングアンテナの開放端は、電圧が最大で、かつ、二つの端部の電位の符号は相反するため、この端部にダイオード(D)を配置すると、ダイオードの非線形性に応じた電流を効果的に流すことが可能である。
誘電体基板1の比誘電率や、ダイオード(D)の有する接合容量によって、リングアンテナの共振周波数が決定される。
従って、誘電体基板1上に形成された第1の導電体2および第2の導電体3における、コの字形(または、Cの字形)の導体に沿った長さは、λo/4より短い。
【0008】
ダイオード(D)により整流された脈流は、カップリングコンデンサ(C)によって平滑されるとともに、高周波チョークコイル(5,6)により、高周波成分が阻止される。
これにより、ダイオード(D)により整流され、カップリングコンデンサ(C)によって平滑された後の直流電流は、導電体8および導電体9を介して負荷抵抗7に流れる。
回路に電流が流れ始めると、ダイオード(D)に等価的にバイアス電圧がかかり、直流変換効率が向上する。
また、負荷抵抗7に電流が流れると、負荷抵抗7の両端に電圧が発生するため、この電圧を電圧計10で測定すれば、第1の導電体2、あるいは、第2の導電体3の付近の電界強度を確認することができるため、電池無しの強電界のインディケータとして活用することができる。この場合、3倍の周波数(3×Fo)でも十分に作動する。
このように、一周がλo/2より小さい導電体からなるリングを直流的に2分割し、1つの分割部を、使用周波数に対して十分小さいインピーダンスとなるコンデンサ(C)で接続し、他方の分割部を、整流用のダイオード(D)で接続したリングアンテナで電波を受信すると、高周波的に、リングアンテナは折り曲げられたダイポールアンテナと等価になり、整流用のダイオード(D)の両端に大きな電圧が加わるため、小形ながら効率良く高周波を直流に変換させることができる。
【0009】
図2は、本実施例のリングアンテナの短軸、長軸を説明するための図である。
図2に示すように、本実施例のリングアンテナでは、ダイオード(D)の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、短軸の長さを(L1)、長軸の長さを(L2)とする。
図3は、本実施例のリングアンテナを、1V/mの電界中に置き、ダイオード(D)に代えて、2kΩの抵抗を取り付け、リングアンテナの縦横比(L1/L2)を変化させた時の、抵抗付近の電界強度とアンテナからの散乱断面積が0.02m2以上の比帯域幅(散乱断面積が0.02m2以上の比周波数幅の中心周波数に対する割合(%))を示したものである。
図3に示すように、いずれの特性も、縦横比が0.5を超えると大きく変化することがわかる。
図4は、整流素子として知られている、ショットキーバリアダイオードの等価回路を示す回路図である。
図4に示す等価回路は、可変抵抗素子と可変容量素子を含み、ダイオードの動作状態によって、内部の抵抗値や静電容量が変化することが分かる。とりわけ、等価的な静電容量の値が変化すると、前述したように、リングアンテナの共振周波数が変化し、結果として共振電流も低下する。
そのため、もともと高い電界強度が得られる構造を採用したとしても、この性能を保つことが難しい。従って、ダイオードの等価的な定数が変化したとしても共振状態が持続できるような形状が有用である。
即ち、図3に示したように、全体として矩形に形成したリングアンテナの縦横比を0.5より小さくさせることにより、リングアンテナによる散乱断面積を保つことのできる周波数帯域が比較的広いため、受信電界強度によって特性が変わる整流用のダイオードによって、共振周波数が変化し変換効率が低下することを防ぐことができる。
【0010】
[実施例2]
図5(a)は、本発明の実施例2のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
本実施例のリングアンテナは、高周波チョークコイル(5,6)、導電体(8,9)、負荷抵抗7、および電圧計10に代えて、発光ダイオード(LED)を使用した点で、前述の実施例1のリングアンテナと相異する。
本実施例は、電界強度を定量的に判定するのは困難なものの、異常な電界かどうか判断すれば良い場合には、安価でかつ小形なインディケータとして利用することができる。例えば、透明なケースに入れ込めば、持ち歩くような場合にも好適である。
なお、本実施例および前述の実施例において、例えば、図5(b)に示すように、第1および第2の導電体(2,3)の一部は、導電線15で置き換えることも可能である。
この図5(b)では、コの字形における、第1および第2の導電体(2,3)の一方の端部と他方の端部とを結ぶ線に平行な辺を、導電線15で置換したものである。
【0011】
[実施例3]
図6は、本発明の実施例3のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
本実施例のリングアンテナは、ダイオード(D)と並列に可変容量コンデンサ(所謂、トリマコンデンサ;CV)を接続した点で、前述の実施例2のリングアンテナと相異する。
通常、整流用のダイオード(D)は、順方向電流の流れ方(動作状態)によって、接合容量が変化する。接合容量が変化すると、リングアンテナの共振周波数が変化する。
これを補正するために、ダイオード(D)と並列に可変容量コンデンサを設け、可変容量コンデンサ(CV)の値を変化させることで、共振周波数を変化させることができる。
ただし、可変容量コンデンサ(CV)を挿入する前の共振周波数は適宜高い周波数に設定する必要がある。
なお、可変容量コンデンサ(CV)に代えて、可変容量ダイオード(DV)を使用することも可能である。
【0012】
[実施例4]
図7は、本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す表面側の平面図であり、図7(b)は、本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す裏面側の平面図である。
本実施例のリングアンテナも、ダイオード(D)と並列に可変容量コンデンサ(CV)を接続する点で、前述の実施例3のリングアンテナと同じである。
本実施例では、誘電体基板1の裏面側に、第1および第2の導電体(2,3)のコの字(またはCの字)形の導体の一部に重なるように、導電体(16,17)を配置し、この導電体(16,17)間に可変容量コンデンサ(CV)を接続する。
前述した第1および第2の導電体(2,3)のコの字(またはCの字)形の導体の一部と、導電体(16,17)との間には結合コンデンサが形成されるので、本実施例では、可変容量コンデンサ(CV)が、2個の前述の結合コンデンサを介して、ダイオード(D)と並列に接続されることになる。これにより、本実施例では、周波数の微調整が可能である。
【0013】
[実施例5]
図8は、本発明の実施例5のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
図8において、21,22は第1の導電体、31,32は第2の導電体、D1,D2はダイオード、C1,C2はコンデンサである。
本実施例は、前述の実施例2のリングアンテナを並列的に配置したものであり、第1の導電体21と第2の導電体32との間は、高周波チョークコイル20で接続し、これにより、それぞれの導電体で発生した電圧を直列接続させるようにしたので、大きな電圧を得ることが可能である。
特に、発光ダイオード(LED)では、ある程度の電圧が掛からないと機能しないため、本実施例は有用となる。
例えば、検波用のダイオードの順方向電圧(Vf)は、ショットキータイプで0.3Vであるのに対して、半導体や発光ダイオード(LED)を機能させるためには、1.5V程度の電圧が必要となることから、電流の立ち上がり始めても、電圧があまり上がらず機能するだけの電圧が維持できない場合の対策になる。
【0014】
[実施例6]
前述までの説明では、機能素子としてダイオード(D)を使用した実施例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であれば、ダイオード、または、ダイオードを含む半導体集積回路(LSI)であってもよい。
機能素子として、半導体集積回路(LSI)を用いる場合には、この半導体集積回路(LSI)素子自体で高周波を整流し、直流電圧を生成することができる。
即ち、リングアンテナと機能素子を、カップリングコンデンサ等で絶縁し、高周波信号だけ機能素子に供給し、機能素子内部で直流を生成すれば、半導体集積回路(LSI)からコードを送出する電源とすることができる。
このような場合には、第1の導電体2と第2の導電体3の一方の端部を容量終端する必要が無くなることから、図9に示すように、第1の導電体2と第2の導電体3の一方の端部を、接続導体30で直流的に短絡させること、即ち、第1の導電体2と第2の導電体3とに分割せず、単一の導電体でリング状に形成することが可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、構造が簡単で、かつ、小面積で実現が可能なばかりか、直列・並列接続させて、より大きな電力(電圧/電流)を得ることが可能となる。
本発明によれば、小形で、かつ特別なインピーダンス変換回路を付加することなく、効率良く、高周波を直流に変換させることができるばかりか、整流器の動作特性によって、共振周波数の変化することが少ないため、安定した動作を得ることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1のリングアンテナの概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1のリングアンテナの短軸、長軸を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例1のリングアンテナの一例の電界強度と、比帯域幅を示すグラフである。
【図4】整流素子として知られている、ショットキーバリアダイオードの等価回路を示す回路図である。
【図5(a)】本発明の実施例2のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図5(b)】本発明の実施例2のリングアンテナの変形例を示す平面図である。
【図6】本発明の実施例3のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図7(a)】本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す表面側の平面図である。
【図7(b)】本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す裏面側の平面図である。
【図8】本発明の実施例5のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図9】本発明の実施例6のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図10】ダイポール素子を用いた従来の整流回路付きアンテナを示す図である。
【符号の説明】
【0016】
1 誘電体基板
2,21,22,3,31,32,8,9,12,13,16,17 導電体
5,6,20 高周波チョークコイル
7 負荷抵抗
10 電圧計
15 導電線
30 接続導体
50 ダイポール素子
D,D1,D2 ダイオード
C,C1,C2 コンデンサ
CV 可変容量コンデンサ
LED 発光ダイオード
LSI 半導体集積回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、リングアンテナに係り、特に、小形なリングアンテナの特性改善、または、高周波による電力伝送用の受電素子(レクテナ)や、無線ICタグ(RFID)または、電界強度のインディケータに用いられる整流、または、検波、あるいは、スイッチング機能を有する回路を備えたリングアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、ダイポール素子を用いた従来の整流回路付きアンテナを示す図である。
図10において、ダイポール素子50に誘起された電力は、導電体(12,13)から成るレッヘル線でインピーダンス整合されて、ダイオード(D)に印加される。
ダイオード(D)からさらに負荷方向にレッヘル線で約1/4波長離れた場所にコンデンサ(C)による容量負荷を施すと、ダイオード(D)から負荷方向を見たインピーダンスが高くなり、ダイポール素子50に誘起された電力は効率良く、ダイオード(D)によって整流される。
整流された電力は、コンデンサ(C)で平滑されるため、レッヘル線の二つの導電体(12,13)の間に負荷抵抗に応じた直流電位差を生じる。なお、図10において、5,6は高周波チョークコイル、7は負荷抵抗、10は電圧計である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述した整流回路付きアンテナは、効率良く高周波を直流に変換できることから、太陽電池で発電した電力を受信する電力伝送システムに用いられたり、電池を持たないICカード(ICタグ/RFID)の半導体チップ(LSI)への外部高周波から電力供給するのに使われる他、メータや発光ダイオード(LED)などを利用して簡易な電界強度のインジケータとして使われる。
しかしながら、受電する素子と回路が異なる場所に配置されるため、大きな面積を必要としたり、配列して大きな電力を得ることが難しいという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、整流、検波、またはスイッチング機能を行う機能素子を備え、しかも、大きな面積を必要としないリングアンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の目的を達成するために、本発明のリングアンテナは、誘電体基板上に少なくとも1個の基本アンテナ素子を形成し、当該基本アンテナ素子は、両端部を互いに対向させた状態でリングを形成する第1および第2の導電体を有し、第1の導電体の一方の端部と、第2の導電体の一方の端部との間に容量素子を接続し、第1の導電体の他方の端部と、第2の導電体の他方の端部との間に機能素子を接続したことを特徴とする。
ここで、λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、第1および第2の導電体の長さは、λo/4以下であり、前記リングのリング長は、λo/2以下である。
また、前記リングにおける、前記機能素子の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、前記短軸の長さを(L1)、前記長軸の長さを(L2)とするとき、(L1/L2)は0.5以下である。
さらに、前記機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であり、例えば、ダイオード、または、ダイオードを含む半導体集積回路である。
【発明の効果】
【0005】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、整流、検波、またはスイッチング機能を行う機能素子を備えるリングアンテナを、簡単な構造で、かつ、小面積で実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例のリングアンテナの概略構成を示す斜視図である。
同図に示すように、本実施例では、誘電体基板1上に、第1の導電体2と、第2の導電体3とが配置される。
第1の導電体2および第2の導電体3は、コの字形、あるいは、Cの字形の形状を有し、第1の導電体2と第2の導電体3とは、第1の導電体2および第2の導電体3の開口面を互いに対面させて配置される。
また、第1の導電体2の他方の端部と、第2の導電体3の他方の端部との間には、本発明の機能素子を構成するダイオード(整流素子、またはスイッチング素子;D)が接続される。
ダイオード(D)は、ショットキーバリアダイオードのように、接合容量が小さいものを用いることで効率良く、高周波の電力を直流に変換させたり、スイッチングさせることができる。
また、第1の導電体2の一方の端部と、第2の導電体3の一方の端部との間にはコンデンサ(容量素子;C)が接続される。
ここで、コンデンサ(C)は、周波数に対して十分小さいインピーダンスとなるコンデンサ(即ち、容量の大きなコンデンサ;カップリングコンデンサ)であり、このコンデンサは、所謂、チップコンデンサ等のように、寄生インダクタンスの少なく、抵抗分の小さい高周波特性の良いものが望ましい。
【0007】
本実施例において、ダイオード(D)を除いて、第1の導電体2および第2の導電体3は、周波数に対して十分小さいインピーダンスとなるコンデンサ(C)で接続されるため、全体として、所謂、リングアンテナを形成する。
リングアンテナは、ダイポールアンテナを折り曲げて(湾曲させて)リング状に形成し、形状を小形化したものであり、全長をλo/2の奇数倍(λo/2、3×λo/2、5×λo/2,…,(2n−1)×λo/2)とすると、開放端は電圧最大部になるため、コンデンサを付加すると、共振周波数が下がることから、さらに小形化できる特徴を有する。なお、λoは、使用周波数の自由空間波長である。
リングアンテナの開放端は、電圧が最大で、かつ、二つの端部の電位の符号は相反するため、この端部にダイオード(D)を配置すると、ダイオードの非線形性に応じた電流を効果的に流すことが可能である。
誘電体基板1の比誘電率や、ダイオード(D)の有する接合容量によって、リングアンテナの共振周波数が決定される。
従って、誘電体基板1上に形成された第1の導電体2および第2の導電体3における、コの字形(または、Cの字形)の導体に沿った長さは、λo/4より短い。
【0008】
ダイオード(D)により整流された脈流は、カップリングコンデンサ(C)によって平滑されるとともに、高周波チョークコイル(5,6)により、高周波成分が阻止される。
これにより、ダイオード(D)により整流され、カップリングコンデンサ(C)によって平滑された後の直流電流は、導電体8および導電体9を介して負荷抵抗7に流れる。
回路に電流が流れ始めると、ダイオード(D)に等価的にバイアス電圧がかかり、直流変換効率が向上する。
また、負荷抵抗7に電流が流れると、負荷抵抗7の両端に電圧が発生するため、この電圧を電圧計10で測定すれば、第1の導電体2、あるいは、第2の導電体3の付近の電界強度を確認することができるため、電池無しの強電界のインディケータとして活用することができる。この場合、3倍の周波数(3×Fo)でも十分に作動する。
このように、一周がλo/2より小さい導電体からなるリングを直流的に2分割し、1つの分割部を、使用周波数に対して十分小さいインピーダンスとなるコンデンサ(C)で接続し、他方の分割部を、整流用のダイオード(D)で接続したリングアンテナで電波を受信すると、高周波的に、リングアンテナは折り曲げられたダイポールアンテナと等価になり、整流用のダイオード(D)の両端に大きな電圧が加わるため、小形ながら効率良く高周波を直流に変換させることができる。
【0009】
図2は、本実施例のリングアンテナの短軸、長軸を説明するための図である。
図2に示すように、本実施例のリングアンテナでは、ダイオード(D)の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、短軸の長さを(L1)、長軸の長さを(L2)とする。
図3は、本実施例のリングアンテナを、1V/mの電界中に置き、ダイオード(D)に代えて、2kΩの抵抗を取り付け、リングアンテナの縦横比(L1/L2)を変化させた時の、抵抗付近の電界強度とアンテナからの散乱断面積が0.02m2以上の比帯域幅(散乱断面積が0.02m2以上の比周波数幅の中心周波数に対する割合(%))を示したものである。
図3に示すように、いずれの特性も、縦横比が0.5を超えると大きく変化することがわかる。
図4は、整流素子として知られている、ショットキーバリアダイオードの等価回路を示す回路図である。
図4に示す等価回路は、可変抵抗素子と可変容量素子を含み、ダイオードの動作状態によって、内部の抵抗値や静電容量が変化することが分かる。とりわけ、等価的な静電容量の値が変化すると、前述したように、リングアンテナの共振周波数が変化し、結果として共振電流も低下する。
そのため、もともと高い電界強度が得られる構造を採用したとしても、この性能を保つことが難しい。従って、ダイオードの等価的な定数が変化したとしても共振状態が持続できるような形状が有用である。
即ち、図3に示したように、全体として矩形に形成したリングアンテナの縦横比を0.5より小さくさせることにより、リングアンテナによる散乱断面積を保つことのできる周波数帯域が比較的広いため、受信電界強度によって特性が変わる整流用のダイオードによって、共振周波数が変化し変換効率が低下することを防ぐことができる。
【0010】
[実施例2]
図5(a)は、本発明の実施例2のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
本実施例のリングアンテナは、高周波チョークコイル(5,6)、導電体(8,9)、負荷抵抗7、および電圧計10に代えて、発光ダイオード(LED)を使用した点で、前述の実施例1のリングアンテナと相異する。
本実施例は、電界強度を定量的に判定するのは困難なものの、異常な電界かどうか判断すれば良い場合には、安価でかつ小形なインディケータとして利用することができる。例えば、透明なケースに入れ込めば、持ち歩くような場合にも好適である。
なお、本実施例および前述の実施例において、例えば、図5(b)に示すように、第1および第2の導電体(2,3)の一部は、導電線15で置き換えることも可能である。
この図5(b)では、コの字形における、第1および第2の導電体(2,3)の一方の端部と他方の端部とを結ぶ線に平行な辺を、導電線15で置換したものである。
【0011】
[実施例3]
図6は、本発明の実施例3のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
本実施例のリングアンテナは、ダイオード(D)と並列に可変容量コンデンサ(所謂、トリマコンデンサ;CV)を接続した点で、前述の実施例2のリングアンテナと相異する。
通常、整流用のダイオード(D)は、順方向電流の流れ方(動作状態)によって、接合容量が変化する。接合容量が変化すると、リングアンテナの共振周波数が変化する。
これを補正するために、ダイオード(D)と並列に可変容量コンデンサを設け、可変容量コンデンサ(CV)の値を変化させることで、共振周波数を変化させることができる。
ただし、可変容量コンデンサ(CV)を挿入する前の共振周波数は適宜高い周波数に設定する必要がある。
なお、可変容量コンデンサ(CV)に代えて、可変容量ダイオード(DV)を使用することも可能である。
【0012】
[実施例4]
図7は、本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す表面側の平面図であり、図7(b)は、本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す裏面側の平面図である。
本実施例のリングアンテナも、ダイオード(D)と並列に可変容量コンデンサ(CV)を接続する点で、前述の実施例3のリングアンテナと同じである。
本実施例では、誘電体基板1の裏面側に、第1および第2の導電体(2,3)のコの字(またはCの字)形の導体の一部に重なるように、導電体(16,17)を配置し、この導電体(16,17)間に可変容量コンデンサ(CV)を接続する。
前述した第1および第2の導電体(2,3)のコの字(またはCの字)形の導体の一部と、導電体(16,17)との間には結合コンデンサが形成されるので、本実施例では、可変容量コンデンサ(CV)が、2個の前述の結合コンデンサを介して、ダイオード(D)と並列に接続されることになる。これにより、本実施例では、周波数の微調整が可能である。
【0013】
[実施例5]
図8は、本発明の実施例5のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
図8において、21,22は第1の導電体、31,32は第2の導電体、D1,D2はダイオード、C1,C2はコンデンサである。
本実施例は、前述の実施例2のリングアンテナを並列的に配置したものであり、第1の導電体21と第2の導電体32との間は、高周波チョークコイル20で接続し、これにより、それぞれの導電体で発生した電圧を直列接続させるようにしたので、大きな電圧を得ることが可能である。
特に、発光ダイオード(LED)では、ある程度の電圧が掛からないと機能しないため、本実施例は有用となる。
例えば、検波用のダイオードの順方向電圧(Vf)は、ショットキータイプで0.3Vであるのに対して、半導体や発光ダイオード(LED)を機能させるためには、1.5V程度の電圧が必要となることから、電流の立ち上がり始めても、電圧があまり上がらず機能するだけの電圧が維持できない場合の対策になる。
【0014】
[実施例6]
前述までの説明では、機能素子としてダイオード(D)を使用した実施例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であれば、ダイオード、または、ダイオードを含む半導体集積回路(LSI)であってもよい。
機能素子として、半導体集積回路(LSI)を用いる場合には、この半導体集積回路(LSI)素子自体で高周波を整流し、直流電圧を生成することができる。
即ち、リングアンテナと機能素子を、カップリングコンデンサ等で絶縁し、高周波信号だけ機能素子に供給し、機能素子内部で直流を生成すれば、半導体集積回路(LSI)からコードを送出する電源とすることができる。
このような場合には、第1の導電体2と第2の導電体3の一方の端部を容量終端する必要が無くなることから、図9に示すように、第1の導電体2と第2の導電体3の一方の端部を、接続導体30で直流的に短絡させること、即ち、第1の導電体2と第2の導電体3とに分割せず、単一の導電体でリング状に形成することが可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、構造が簡単で、かつ、小面積で実現が可能なばかりか、直列・並列接続させて、より大きな電力(電圧/電流)を得ることが可能となる。
本発明によれば、小形で、かつ特別なインピーダンス変換回路を付加することなく、効率良く、高周波を直流に変換させることができるばかりか、整流器の動作特性によって、共振周波数の変化することが少ないため、安定した動作を得ることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1のリングアンテナの概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1のリングアンテナの短軸、長軸を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例1のリングアンテナの一例の電界強度と、比帯域幅を示すグラフである。
【図4】整流素子として知られている、ショットキーバリアダイオードの等価回路を示す回路図である。
【図5(a)】本発明の実施例2のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図5(b)】本発明の実施例2のリングアンテナの変形例を示す平面図である。
【図6】本発明の実施例3のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図7(a)】本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す表面側の平面図である。
【図7(b)】本発明の実施例4のリングアンテナの概略構成を示す裏面側の平面図である。
【図8】本発明の実施例5のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図9】本発明の実施例6のリングアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図10】ダイポール素子を用いた従来の整流回路付きアンテナを示す図である。
【符号の説明】
【0016】
1 誘電体基板
2,21,22,3,31,32,8,9,12,13,16,17 導電体
5,6,20 高周波チョークコイル
7 負荷抵抗
10 電圧計
15 導電線
30 接続導体
50 ダイポール素子
D,D1,D2 ダイオード
C,C1,C2 コンデンサ
CV 可変容量コンデンサ
LED 発光ダイオード
LSI 半導体集積回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体基板と、
前記誘電体基板上に設けられる少なくとも1個の基本アンテナ素子とを備え、
前記基本アンテナ素子は、第1および第2の導電体と、
前記第1の導電体の一方の端部と、前記第2の導電体の一方の端部との間に接続される容量素子と、
前記第1の導電体の他方の端部と、前記第2の導電体の他方の端部との間に接続される機能素子とを有し、
前記第1および第2の導電体は、前記第1および第2の導電体の両端部を互いに対向して配置した状態において、両者でリングを形成することを特徴とするリングアンテナ。
【請求項2】
λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、前記第1および第2の導電体の長さは、λo/4以下であり、
前記リングのリング長は、λo/2以下であることを特徴とする請求項1に記載のリングアンテナ。
【請求項3】
前記リングにおける、前記機能素子の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、前記短軸の長さを(L1)、前記長軸の長さを(L2)とするとき、(L1/L2)は0.5以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリングアンテナ。
【請求項4】
前記第1の導電体と第2の導電体との間に接続される周波数調整用容量素子を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のリングアンテナ。
【請求項5】
前記機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリングアンテナ。
【請求項6】
前記機能素子は、ダイオード、または、ダイオードを含む半導体集積回路であることを特徴とする請求項5に記載のリングアンテナ。
【請求項7】
誘電体基板と、
前記誘電体基板上に設けられたリング状の導電体とを備え、
前記リング状の導電体は、両端の開放端が互いに対向し、当該両開放端の間に接続される半導体集積回路とを備えることを特徴とするリングアンテナ。
【請求項1】
誘電体基板と、
前記誘電体基板上に設けられる少なくとも1個の基本アンテナ素子とを備え、
前記基本アンテナ素子は、第1および第2の導電体と、
前記第1の導電体の一方の端部と、前記第2の導電体の一方の端部との間に接続される容量素子と、
前記第1の導電体の他方の端部と、前記第2の導電体の他方の端部との間に接続される機能素子とを有し、
前記第1および第2の導電体は、前記第1および第2の導電体の両端部を互いに対向して配置した状態において、両者でリングを形成することを特徴とするリングアンテナ。
【請求項2】
λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、前記第1および第2の導電体の長さは、λo/4以下であり、
前記リングのリング長は、λo/2以下であることを特徴とする請求項1に記載のリングアンテナ。
【請求項3】
前記リングにおける、前記機能素子の延長方向に平行な軸を長軸、直交する軸を短軸とし、前記短軸の長さを(L1)、前記長軸の長さを(L2)とするとき、(L1/L2)は0.5以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリングアンテナ。
【請求項4】
前記第1の導電体と第2の導電体との間に接続される周波数調整用容量素子を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のリングアンテナ。
【請求項5】
前記機能素子は、整流、検波、スイッチングを行う素子であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリングアンテナ。
【請求項6】
前記機能素子は、ダイオード、または、ダイオードを含む半導体集積回路であることを特徴とする請求項5に記載のリングアンテナ。
【請求項7】
誘電体基板と、
前記誘電体基板上に設けられたリング状の導電体とを備え、
前記リング状の導電体は、両端の開放端が互いに対向し、当該両開放端の間に接続される半導体集積回路とを備えることを特徴とするリングアンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−14104(P2006−14104A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190604(P2004−190604)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000232287)日本電業工作株式会社 (71)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000232287)日本電業工作株式会社 (71)
【Fターム(参考)】
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