説明

リン酸鉄リチウム合成材料の製造方法及び製造されたリン酸鉄リチウム合成材料

【課題】
【解決手段】リン酸鉄リチウム合成材料の製造方法が開示されており、重量比1:5から1:15の割合でリン酸鉄リチウムと純水とを調合して縣濁溶液し、濃度5から30%のリン酸で縣濁溶液のpH値を1から3にゆっくりと調節し、その後に分析用純粋可溶性塩化物をリン酸鉄リチウムの0.05から2%のモル量で縣濁溶液に加え、濃度4から6%のアンモニア水を縣濁溶液に加え、攪拌しながらそのpH値を5から6に調節し、水酸化物コロイドを縣濁溶液内に得て、水酸化物のコロイドを含んだ縣濁溶液をホットスプレー法によって粉体化し、不活性雰囲気内にて300から450℃で3から6時間仮焼し、水酸化物コロイドを熱分解して高導電率酸化物とし、粒状のリン酸鉄リチウム材料の表面にその酸化物を被覆し、その酸化物被覆リン酸鉄リチウム粒体をボールミル粉砕し、篩にかけてリン酸鉄リチウム合成材料を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウムイオン電池の陰極として利用されるリン酸鉄リチウム材料の改質技術に関し、特にリン酸鉄リチウム合成材料の製造方法及び製造されたリン酸鉄リチウム合成材料に関する。
【背景技術】
【0002】
リン酸鉄リチウム(LiFeP04)材料はその長使用寿命、安全性、低コスト、温度安定性、豊富な資源、等の利点を有しているため、リチウムイオン電池の陰極として最初に選択される材料である。よってリン酸鉄リチウム材料は数多くの国内外研究開発機関及びメーカーの注目を集めている。
【0003】
しかしリン酸鉄リチウム材料は導電率が低いという欠点を有している。そのため、電気化学分極性が高く、抵抗分極性も高い。現在、これらの問題に対処するために国内外で採用されている主な方法は炭素被覆である。この処理で炭素の高導電性によりリン酸鉄リチウム粒体間の接触抵抗が低減され、分極化の低減が図られて寿命が延長される。例えば、中国特許願公開番号CN101154722A(「核殻ナノサイズ炭素被覆リン酸鉄リチウム合成陰極材料及びその製造方法」)と、中国特許願公開番号CN101162776A(「高性能電池に適したリン酸鉄リチウム及びその製造方法」」と、中国特許願公開番号CN101172599A(「炭素被覆リン酸鉄リチウムの製造方法」)と、中国特許願公開番号CN101212049A(「ドープされたリン酸鉄リチウム活性物質及び炭素からなる陰極材料」)等々が炭素被覆法を開示する。被覆炭素材料は一般的にリン酸鉄リチウム材料の製造時に焼結させながら蔗糖、ブドウ糖及びシクロデキストリン等の炭素含有有機物質を粉砕させることで準備される。
【0004】
一部の技術では異種イオンをドープしてリン酸鉄リチウム基質の導電性を向上させる方法を採用している。例えば中国特許願公開番号CN1773754A(「リン酸鉄リチウム及びその合成金属リン化物で成る陰極材料及び製造方法」)と、中国特許願公開番号CN1785799A(「遷移元素ドープリン酸鉄リチウム粉末の製造方法」)と、中国特許願公開番号CN1830764A(「希土ドープ炭素被覆型ナノサイズ陰極材料リン酸鉄リチウム及びその製造方法」」とが存在する。
【0005】
中国特許願公開番号CN101339988A(「リチウムイオン電池の陰極材料及びその製造方法」)は、硝酸銅で浸漬後にVCで還元してリン酸鉄リチウム材料の表面に金属銅を発生させる方法を開示する。中国特許願公開番号CN1649189A(「金属導電剤を含有する炭素被覆燐酸第一鉄リチウム合成材料の製造方法」)は、銅または銀塩の高温還元により材料表面に元素態銅または元素態銀を形成させる方法を開示する。この技術はある程度まで材料の電気化学特性を改善させる。しかしいくつかの問題が存在する。例えば、炭素は材料の接着と圧縮密度を大幅に低減させ、十分に分散させなければ炭素の塊体が形成されやすくなる。異種イオンドープの効果は不安定であり、その機能も不安定である。導電金属還元方法はプロセスが複雑であり、後工程で金属の酸化等の不都合な副反応が発生しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、リン酸鉄リチウム材料の低導電性、被覆導電炭素相の不均等分散、不均質品質、等々の問題点に対処するため、従来のリン酸鉄リチウム材料の改良のための技術原理及びプロセスを開示する。高導電性である伝記化学的に活性である酸化物相が従来のリン酸鉄リチウム材料の粒面に被覆され、リン酸鉄リチウム材料の導電性が向上され、その電気化学特性が改善される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の改良を実現するために本発明は以下の方法を提案する。
【0008】
本発明のリン酸鉄リチウム合成材料製造方法は、重量比1:5から1:15の割合でリン酸鉄リチウムと純水とを調合して縣濁溶液とするステップと、濃度5から30%のリン酸で縣濁溶液のpH値を1から3にゆっくりと調節するステップと、その後に分析用純粋可溶性塩化物をリン酸鉄リチウムの0.05から2%のモル量で縣濁溶液に加えるステップと、濃度4から6%のアンモニア水を縣濁溶液に加え、攪拌しながらそのpH値を5から6に調節し、水酸化物コロイドを縣濁溶液内に得るステップと、水酸化物のコロイドを含んだ縣濁溶液をホットスプレー法によって粉体化させるステップと、不活性雰囲気内にて300から450℃で3から6時間仮焼するステップとを含んでいる。この水酸化物コロイドは熱分解されて高導電率である酸化物とされ、粒状のリン酸鉄リチウム材料の表面に被覆され、酸化物被覆リン酸鉄リチウム粒体はボールミル粉砕され、篩にかけられてリン酸鉄リチウム合成材料が完成する。
【0009】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、分析用純粋可溶性塩化物とは塩化アルミニウム、塩化チタン及び塩化マグネシウムの一種あるいは複数種であり、不活性雰囲気とは窒素ガスまたはアルゴンガスであり、高導電性酸化物とは酸化アルミニウム、酸化チタン及び酸化マグネシウムの一種あるいは複数種である。
【0010】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と500kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度5%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと1に調節され、その後に0.05kgの分析用純粋塩化アルミニウムが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において300℃で6時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。
【0011】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と1500kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度30%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと3に調節され、その後に2kgの分析用純粋塩化マグネシウムが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が6に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において450℃で3時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。
【0012】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と1000kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度10%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと2に調節され、その後に1kgの分析用純粋塩化チタンが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5.5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において400℃で4時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。
【0013】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、200kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と2200kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度8%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと1.8に調節され、その後に0.5kgの分析用純粋塩化チタンと、0.5kgの分析用純粋塩化アルミニウムが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5.6に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体がアルゴン雰囲気内において385℃で3.5時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のリン酸鉄リチウム合成材料は前述のどの方法によってでも製造できる。
【0015】
本発明の方法は、リン酸鉄リチウム材料に対する後処理によって性能を改良させる。改良されたリン酸鉄リチウムは固相合成、析出合成、熱水合成及びマイクロ波合成等のプロセスにより合成された様々なリン酸鉄リチウム陰極材料での利用に適している。この改良方法では、高導電性酸化物はリン酸鉄リチウム材料の表面に被覆され、リン酸鉄リチウム材料の導電性が改善され、リチウムイオン運搬通路が提供され、リン酸鉄リチウム材料の放電特性が効果的に改善される。特にその高増幅放電特性が大幅に改善される。本発明のさらなる実施態様及び実施例を以下にて詳細に説明する。
【0016】
本発明は、リン酸鉄リチウム材料の低導電性、被覆導電炭素相不均一分布、不均等品質、等々の問題点を解決するため、従来のリン酸鉄リチウム材料を改良させる技術原理及びプロセスを開示する。従来のリン酸鉄リチウム材料の粒面に高導電性の電気化学活性を有する酸化物相が被覆され、リン酸鉄リチウム材料の導電性が向上し、その電気化学特性が改善される。本発明は、リン酸鉄リチウム材料の後処理によって性能を改善させ、固相合成、析出合成、熱水合成及びマイクロ波合成等のプロセスにより合成されたリン酸鉄リチウム陰極に適した材料とする。
【0017】
ここで高電導性酸化物とは主に酸化アルミニウム、酸化チタン及び酸化マグネシウムのことである。これら酸化物は大抵、低対称性で、結晶格子には大きなイオン通路が存在し、高リチウムイオン伝導性である結晶構造を有する。例えば、酸化アルミニウム自身は固体の電解質材料である。それら酸化物は水酸化物の熱分解により得られる。水酸化物により生成された酸化物粒体は水酸化物コロイドの分解により得られる。その粒体は非常に微細であり、リン酸鉄リチウム粒体を十分に被覆できる。
【0018】
高導電性酸化物はリン酸鉄リチウム材料の表面に被覆され、リン酸鉄リチウム材料の電導性が向上し、リチウムイオン運搬通路が提供され、リン酸鉄リチウム材料の放電特性が効果的に改善される。特にその高増幅放電性能が大幅に改善される。
【0019】
リン酸鉄リチウム材料の改良方法は、重量比1:5から1:15の範囲で、存在している当初に合成されたリン酸鉄リチウム材料と純水とを調製して縣濁溶液とするステップと、濃度5から30%のリン酸で縣濁溶液のpH値を1から3にゆっくりと調節するステップと、その後に分析用純粋可溶性塩化物をリン酸鉄リチウムの0.05から2%のモル量で縣濁溶液に加えるステップと、濃度4から6%のアンモニア水を縣濁溶液に加え、攪拌しながらそのpH値を5から6に調節し、水酸化物コロイドを縣濁溶液内に得るステップと、水酸化物のコロイドを含んだ縣濁溶液をホットスプレー法によって粉体化させるステップと、不活性雰囲気内にて300から450℃で3から6時間仮焼するステップとを含んでいる。この水酸化物コロイドは熱分解されて高導電性酸化物とされ、粒状のリン酸鉄リチウム材料の表面に被覆され、酸化物被覆リン酸鉄リチウム粒体はボールミル粉砕され、篩にかけられてリン酸鉄リチウム合成材料が完成する。
【0020】
この可溶性塩化物は塩化アルミニウム、塩化チタン及び塩化マグネシウムの中の一種または複数種である。この不活性雰囲気とは窒素またはアルゴンガスである。この高導電性酸化物とは、主に酸化アルミニウム、酸化チタン及び酸化マグネシウムの一種または複数種である。
【実施例1】
【0021】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と500kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度5%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと1に調節され、その後に0.05kgの分析用純粋塩化アルミニウムが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において300℃で6時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。材料が18650型円筒電池に加工されたときIC放電容量は4%増加する。
【実施例2】
【0022】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と1500kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度30%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと3に調節され、その後に2kgの分析用純粋塩化マグネシウムが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において450℃で3時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。材料が18650型円筒電池に加工されたときIC放電容量は3.5%増加する。
【実施例3】
【0023】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と1000kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度10%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと2に調節され、その後に1kgの分析用純粋塩化チタンが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5.5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において400℃で4時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。材料が18650型円筒電池に加工されたときIC放電容量は5%増加する。
【実施例4】
【0024】
このリン酸鉄リチウム合成材料を製造する方法では、200kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と2200kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、濃度8%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと1.8に調節され、その後に0.5kgの分析用純粋塩化チタンと、0.5kgの分析用純粋塩化アルミニウムが加えられ、その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5.6に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、その粉体が窒素雰囲気内において385℃で3.5時間仮焼され、仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られる。材料が18650型円筒電池に加工されたときIC放電容量は5%増加し、5C放電容量は10%増加する。
【0025】
以上の本発明の実施例は本発明の説明のみを目的としており、本発明の限定は意図されていない。本発明の実施態様には「請求の範囲」内で様々な変形及び改良を加えることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン酸鉄リチウム合成材料の製造方法であって、
重量比1:5〜1:15の割合でリン酸鉄リチウムと純水とを調合して縣濁溶液とするステップと、
濃度5〜30%のリン酸で縣濁溶液のpH値を1〜3にゆっくりと調節するステップと、
その後に分析用純粋可溶性塩化物をリン酸鉄リチウムの0.05から2%のモル量で縣濁溶液に加えるステップと、
濃度4から6%のアンモニア水を縣濁溶液に加え、攪拌しながらそのpH値を5から6に調節し、水酸化物コロイドを縣濁溶液内に得るステップと、
水酸化物のコロイドを含んだ縣濁溶液をホットスプレー法によって粉体化させるステップと、
不活性雰囲気内にて300から450℃で3〜6時間仮焼するステップと、
前記水酸化物コロイドを熱分解して高導電率酸化物とするステップと、
粒状のリン酸鉄リチウム材料の表面にその酸化物を被覆するステップと、
その酸化物被覆リン酸鉄リチウム粒体をボールミル粉砕し、篩にかけてリン酸鉄リチウム合成材料を得るステップとを含んでいることを特徴とする製造方法。
【請求項2】
前記分析用純粋塩化物は塩化アルミニウム、塩化チタン及び塩化マグネシウムの一種または複数種であり、
前記不活性雰囲気は窒素ガスまたはアルゴンガスであり、
前記高導電酸化物は酸化アルミニウム、酸化チタン及び酸化マグネシウムの一種または複数種であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と500kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、
濃度5%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと1に調節され、
その後に0.05kgの分析用純粋塩化アルミニウムが加えられ、
その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、
攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、
その粉体が窒素雰囲気内において300℃で6時間仮焼され、
仮焼材料がボールミル粉砕され、
篩にかけられて完成品が得られることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と1500kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、
濃度30%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと3に調節され、
その後に2kgの分析用純粋塩化マグネシウムが加えられ、
その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、
攪拌しながら縣濁溶液のpH値が6に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、
その粉体が窒素雰囲気内において450℃で3時間仮焼され、
仮焼材料がボールミル粉砕され、
篩にかけられて完成品が得られることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
【請求項5】
100kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と1000kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、
濃度10%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと2に調節され、
その後に1kgの分析用純粋塩化チタンが加えられ、
その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、
攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5.5に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、
さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、
その粉体が窒素雰囲気内において400℃で4時間仮焼され、
仮焼材料がボールミル粉砕され、篩にかけられて完成品が得られることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
【請求項6】
200kgの商業的に入手できるリン酸鉄リチウム材料と2200kgの純水とが調合されて懸濁溶液が作成され、
濃度8%のリン酸により縣濁溶液のpH値がゆっくりと1.8に調節され、
その後に0.5kgの分析用純粋塩化チタンと、0.5kgの分析用純粋塩化アルミニウムが加えられ、
その後に濃度5%のアンモニア水がゆっくりと縣濁溶液に加えられ、
攪拌しながら縣濁溶液のpH値が5.6に調節されて水酸化アルミニウムコロイドが得られ、
さらに水酸化物コロイドを含有した縣濁溶液がホットスプレー法により粉体化され、
その粉体がアルゴン雰囲気内において385℃で3.5時間仮焼され、
仮焼材料がボールミル粉砕され、
篩にかけられて完成品が得られることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の製造方法によって製造されることを特徴とするリン酸鉄リチウム合成材料。

【公表番号】特表2012−530025(P2012−530025A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514327(P2012−514327)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【国際出願番号】PCT/CN2010/000906
【国際公開番号】WO2010/148638
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(511087039)海特▲電▼子集▲団▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】