説明

リーダライタユニット、リーダライタユニットの通信制御方法、リーダライタユニットの通信制御プログラム、および駐車料金精算機

【課題】 非接触無線通信方式の複数のリーダライタ部を併設した場合に発生する通信干渉を、簡単かつ安価な構成で防止する。
【解決手段】 駐車料金を精算する集中精算機1は、最初に精算処理用のリーダライタ部19のみを通信可能な状態に制御しておき、利用者が切り替えボタン20を操作したら、割引きサービス用のリーダライタ部18のみを通信可能な状態に制御する。割引きサービス用のリーダライタ部18の非接触無線通信が終了したタイミングで、再度、精算処理用のリーダライタ部19のみを通信可能な状態に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコンビニエンスストアやデパートメントストア等の店舗の料金支払い装置、自動販売機、入退室管理装置、および駐車料金の集中精算機や事前料金精算機等に適用して好適なリーダライタユニット、リーダライタユニットの通信制御方法、リーダライタユニットの通信制御プログラム、および駐車料金精算機に関する。
【0002】
特には、非接触ICカードとの間で、それぞれ異なる情報の非接触無線通信を行う複数のリーダライタ装置を設けた駐車料金精算機等に関する。すなわち、非接触無線通信で用いるリーダライタ装置を切り替え操作するための操作ボタンを設ける。通常は、第1の情報の非接触無線通信を行う一方のリーダライタ装置のみを通信可能な状態に制御しておき、上記操作ボタンが操作された際に、非接触無線通信で用いるリーダライタ装置を他方のリーダライタ装置に切り替えて第2の情報の非接触無線通信を行う。このことで、該各リーダライタ装置の相互の通信干渉の防止等を図ったリーダライタユニット、リーダライタユニットの通信制御方法、リーダライタユニットの通信制御プログラム、および駐車料金精算機に関する。
【背景技術】
【0003】
今日において、ISO14443(ISO:International Organization for Standardization)の国際標準規格に準拠して動作する、通信距離が10cm程度の、いわゆる「近傍型」の非接触ICカードが知られている。この「近傍型」の非接触ICカードは、マイフェアカード(Mifare:登録商標)に代表されるタイプA(TypeA)、住民基本台帳カードやデジタルチケットに代表されるタイプB(TypeB)に分類されている。また、我が国で広く普及しているフェリカカード(Felica:登録商標)、スイカカード(Suica:登録商標)、パスモカード(Pasmo:登録商標)、エディカード(Edy:登録商標)も、この「近傍型」の非接触ICカードとなっており、これらフェリカカード等は、便宜上、タイプC(TypeC)に分類されている。このような非接触ICカードは、主に電子マネー情報が記憶されており、商品の購入時やサービスの提供を受けた際の決済に用いられている。
【0004】
ここで、近年において、一つの非接触ICカードに、上記電子マネー情報等の決済情報の他に、割引情報等の所定のオプション情報を記憶しておき、決済の際に、このオプション情報が適用された決済を可能とするシステムが広まりつつある。このようなシステムは、一つのリーダライタユニットに第1のリーダライタ装置および第2のリーダライタ装置を設け、第1のリーダライタ装置で上記割引情報を読み込み、第2のリーダライタ装置で決済を行う際に、上記第1のリーダライタ装置で読み込んだ上記割引情報を適用した決済を実行する。
【0005】
さて、一つのリーダライタユニットに複数のリーダライタ装置を設けると、各リーダライタ装置間で通信干渉が発生する問題を生ずる。このため、複数のリーダライタ装置を並設した場合に生ずる通信干渉を防止すべく、従来、いくつかの技術が提案されている。
まず、特開平10−293824号の公開特許公報(特許文献1)には、リーダライタに、他のリーダライタからの干渉を検出する干渉レベル検出手段と、干渉検出モードおよび通信モードを切換えるモード切換手段を設け、通信前に干渉検出モードによって干渉が生じるか否かを識別し、干渉が生じない状態でデータ通信を行うことで、近接して設けられた各リーダライタの通信干渉を防止可能とした識別システムが開示されている。
【0006】
また、特開平11−102419号の公開特許公報(特許文献1)には、リーダライタのCPUが、他のリーダライタから受信した識別信号に基づいて、当該他のリーダライタからの識別信号の送信タイミングを検出し、この検出した送信タイミングからずらしたタイミングで非接触ICカードに対して識別信号を送信することで、近接して設けられた各リーダライタの通信干渉を防止可能としたリーダライタが開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平10−293824号公報(第3頁〜第4頁 図1、図3)
【特許文献2】特開平11−102419号公報(第7頁〜第8頁 図1、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1および特許文献2に開示されている各技術においては、上記干渉レベル検出手段、上記モード切換手段、他のリーダライタからの識別信号の送信タイミングを検出し、この検出した送信タイミングからずらしたタイミングで非接触ICカードに対して識別信号を送信する手段等の、専用かつ複雑な構成の電気回路を必要とする。このため、リーダライタ装置の回路構成が複雑化するとともにコスト高となる問題がある。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、簡単かつ安価な構成で、並設されたリーダライタ装置間の通信干渉を防止可能なリーダライタユニット、リーダライタユニットの通信制御方法、リーダライタユニットの通信制御プログラム、および駐車料金精算機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために、まずリーダライタユニットを提供する。
すなわち、非接触無線通信方式に対応する非接触ICカードとの間で第1の情報の非接触無線通信を行うための第1のリーダライタ装置と、 上記非接触ICカードとの間で上記第1の情報とは異なる第2の情報の非接触無線通信を行うための第2のリーダライタ装置と、 上記第1のリーダライタ装置による上記第1の情報の非接触無線通信を指定操作するための操作ボタンと、以下のような制御部とを備える。
すなわち、その制御部は、 上記第1のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御する。 上記操作ボタンの操作の有無、および上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接の有無を監視し、上記操作ボタンが操作されることなく、上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した場合、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する。 上記操作ボタンの操作を検出した場合、上記第2のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第1のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御する。 上記第1のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第1の情報の非接触無線通信を行うように上記第1のリーダライタ装置を制御する。 この第1のリーダライタ装置による通信終了後に、該第1のリーダライタ装置を通信停止状態に制御する。 上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御し、該第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する。
【0011】
「非接触ICカード」とは、非接触の短距離通信が可能であり、且つ電源が不要なICを内蔵したカードである。
このような本発明は、通常、第1のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御しておき、操作ボタンが操作されることなく、上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した場合、該非接触ICカードとの間で第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する。
【0012】
これに対して、操作ボタンの操作を検出した場合、第2のリーダライタ装置を通信停止状態に制御するとともに、第1のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御し、非接触ICカードとの間で第1の情報の非接触無線通信を行うように上記第1のリーダライタ装置を制御する。そして、この第1のリーダライタ装置による第1の情報の非接触無線通信が終了すると、再び、第2のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御するとともに、第1のリーダライタ装置を通信停止状態に制御する。
すなわち、操作ボタンが操作されるまでの間は、第2のリーダライタ装置のみを通信可能な状態に制御し、操作ボタンが操作されてから第1の情報の非接触無線通信が終了するまでの間は、第1のリーダライタ装置のみを通信可能な状態に制御することで、各リーダライタ装置が同時に駆動されることによる該各リーダライタ装置間の通信干渉の防止を図る。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、近接して設けられた各リーダライタ装置間の通信干渉を防止することができる。また、通信干渉防止用の特別な電気回路を必要としないため、簡単かつ安価に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、駐車場の各駐車区画毎に駐車料金を管理する駐車管理システムの集中精算機に適用することができる。この駐車管理システムは、非接触ICカードの一つである交通ICカード(PASMO:登録商標)に記録された鉄道の乗車履歴に応じて自動的に駐車料金を割引く「パーク&ライドサービス」に対応したシステムとなっている。
【0015】
[システム構成]
この本発明が適用された実施の形態の集中精算機を備えた駐車管理システムは、図1に示すように各駐車車両の駐車料金を精算する集中精算機1と、各駐車区画2にそれぞれ設けられ、駐車車両を鎖錠するための鎖錠装置3とを、通信ライン4および電源ライン5で相互に接続することで構成されている。
各駐車区画2毎に設置された鎖錠装置3は、駐車車両の前後のタイヤ間で回動軸により起立/倒伏して該駐車車両を鎖錠/解錠する鎖錠板と、駐車車両の有無に伴う磁束変化から、該駐車車両の有無を検知する車両検知センサと、車両検知センサの検知信号に基づく集中精算機1からの制御信号により、上記鎖錠板を起立/倒伏駆動する駆動部とを有している。
【0016】
集中精算機1は、図2に示すように駐車料金の精算処理制御を行う精算制御部11と、商用電源を直流電源に変換して上記精算制御部11等の各部に供給するAC/DC変換部12と、上記商用電源を直流電源に変換し、電源ライン5を介して各駐車区画2の各鎖錠装置3にそれぞれ供給するAC/DC変換部13とを有している。
また、この集中精算機1は、各駐車区画2に割り当てられ駐車番号を入力するための、例えばテンキー等の駐車番号入力部14と、現在時刻を計時する時計ユニット15と、投入された紙幣や硬貨等の金銭を計数処理するとともに釣銭の支払い処理を行う金銭処理ユニット16と、投入金額や駐車料金等を表示する表示部17とを有している。
【0017】
また、この集中精算機1は、上記非接触ICカードである交通ICカードに記録されている鉄道やバス等の交通機関の乗車履歴情報の非接触無線通信を行うためのオプションサービス用リーダライタ部18と、上記交通ICカードに記録されている電子マネー情報等の決済情報の非接触無線通信を行うことで駐車料金の決済を行うためのメインサービス用リーダライタ部19と、上記オプションサービス用リーダライタ部18および上記メインサービス用リーダライタ部19を利用者が切り替え操作するための切り替えボタン20と、オプションサービスを停止させるオプションサービス中止ボタン20aと、を備えている。
【0018】
精算制御部11は、後述するようにオプションサービス用リーダライタ部18とメインサービス用リーダライタ部19とを切り替え制御するための切り替え制御プログラム等が記憶された切り替え制御プログラムメモリ25と、通信ライン4を介して各鎖錠装置3との間で通信を行う通信部26と、上記駐車番号入力部14、時計ユニット15、金銭処理ユニット16、表示部17、オプションサービス用リーダライタ部18、およびメインサービス用リーダライタ部19、通信部26等を統括的に制御する制御部27とを有している。
【0019】
〔集中精算機の外観構成〕
図3に、集中精算機1の外観の斜視図を示す。この図3からわかるように、集中精算機1は、箱状のリーダライタユニットとなっており、ユーザインターフェイスとなる前面パネル1aに、上記駐車番号入力部14、金銭処理ユニット16、表示部17、オプションサービス用リーダライタ部18、およびメインサービス用リーダライタ部19とともに、音声出力用のスピーカ部21が設けられている。
また、理由は後述するが、この集中精算機1の場合、利用者が前面パネル1aに向かって立った場合に、該前面パネル1aの右下となる部分にオプションサービス用リーダライタ部18を配置し、該前面パネル1aの左下となる部分にメインサービス用リーダライタ部19を配置している。
【0020】
[駐車管理システムの動作]
このような集中精算機1を有する駐車管理システムにおいて、図1に示す駐車区画2に車両が駐車されると、当該車両が駐車された駐車区画2の鎖状装置3は、この車両が駐車された駐車区画2に割り当てられている駐車番号を示す駐車番号情報を、通信ライン4を介して集中精算機1の制御部27に供給する。制御部27は、この駐車番号情報を受信すると、この受信した駐車番号情報に対応する駐車区画2の鎖状装置3に対し、通信部26および通信ライン4を介して鎖錠板の起立駆動制御信号を供給する。鎖状装置3は、この起立駆動制御信号を受信すると、駆動部を介して鎖錠板を起立駆動する。これにより、駐車車両が鎖錠されることとなる。また、制御部27は、鎖状装置3から上記駐車番号情報を受信すると、時計ユニット15から現在時刻情報を取得し、この取得した現在時刻情報を入庫時刻情報として上記駐車番号情報とともに、図示を省略したメモリに記憶する。
【0021】
次に、駐車料金の支払いを行う場合、利用者は、各駐車区画2のうち、自分の車両を駐車した駐車区画2に割り当てられた駐車番号を、図2および図3に示す駐車番号入力部14を介して入力する。この駐車番号の入力がなされると、制御部27は、時計ユニット15から現在時刻情報を取得し、この取得した現在時刻情報を出庫時刻情報として、一旦、記憶する。そして、上記入力された駐車番号に対応する入庫時刻情報を上記メモリから読み出し、この入庫時刻情報で示される入庫時刻と、上記出庫時刻情報で示される出庫時刻との間の時間である駐車時間を算出し、この駐車時間に対応する駐車料金を、表示部24に表示する。
【0022】
この集中精算機1においては、お札やコインである金銭の他、クレジットカード、上記非接触ICカードである交通ICカードに記憶されている電子マネーでも、駐車料金の決済(支払い)が可能となっている。利用者により上記金銭或いは非接触ICカードを用いて駐車料金の決済がなされると、制御部27は、通信部26および通信ライン4を介して、上記入力された駐車番号に対応する駐車区画2の鎖錠装置3に対して、鎖錠板の倒伏駆動制御信号を供給する。鎖状装置3は、この倒伏駆動制御信号を受信すると、駆動部を介して鎖錠板を倒伏駆動する。これにより、駐車車両が解錠され、該駐車車両が出庫可能な状態となる。
【0023】
〔集中精算機1の精算時(決済時)における動作〕
ここで、当該実施の形態の集中精算機1は、上述のように「パーク&ライドサービス」に対応しており、交通ICカードに記憶されている降車履歴で示される降車駅が、当該集中精算機1が設けられた駐車場の最寄りの鉄道の駅を示し、かつ、上記降車履歴で示される降車日が、駐車日と同じ日にちを示していた場合、駐車料金から所定の金額を自動的に割引いて精算するようになっている。
【0024】
また、集中精算機1は、このような割引きサービスを適用した決済を、オプションサービス用リーダライタ部18で利用者の交通ICカードに記憶されている降車履歴情報を読み込み、メインサービス用リーダライタ部19で上記交通ICカードに記憶されている電子マネー情報を読み込んで行うようになっている。そして、割引きサービスの適用を希望する利用者は、駐車料金を精算する前に、図2および図3に示す切り替えボタン20を押圧操作することで、最初にオプションサービス用リーダライタ部18を駆動して、上記交通ICカードに記憶されている降車履歴の入力を行うようになっている。
【0025】
図4のフローチャートに、集中精算機1の決済時における動作の流れを示す。図2に示す制御部27は、当該集中精算機1のメイン電源が投入されると、切り替え制御プログラムメモリ25に記憶されている切り替え制御プログラムに基づいて、この図4のフローチャートに示す処理を開始する。
ステップS1では、制御部27が、交通ICカードで駐車料金を精算する際に用いられるリーダライタ部であるメインサービス用リーダライタ部19から、電子マネー情報の通信を行うための電波(メインサービス用の電波)を出力するように、該メインサービス用リーダライタ部19を駆動制御する。そして、この後、制御部27は、ステップS2において、当該駐車管理システムにおけるオプションサービスである上記駐車料金の割引きサービスの適用を指定するための上記切り替えボタン20の押圧操作の有無を監視するとともに、ステップS3において、メインサービス用リーダライタ部19に対する交通ICカードの近接の有無を監視する監視モードに移行する。
【0026】
上記切り替えボタン20の押圧操作がなされることなく、メインサービス用リーダライタ部19に対する交通ICカードの近接を検出した場合、制御部27は、ステップS4に処理を進める。この場合は、利用者が上記割引きサービスの適用を受けることなく駐車料金を精算することを意味している。このため、制御部27は、メインサービス用リーダライタ部19と交通ICカードとの間で電子マネー情報の非接触無線通信を行うように、該メインサービス用リーダライタ部19を制御する。そして、ステップS5において、このメインサービス用リーダライタ部19と交通ICカードとの間で電子マネー情報の非接触無線通信の終了を検出したタイミングで、処理をステップS1に戻す。
これにより、割引きサービスが適用されることなく、交通ICカードに記憶されている電子マネーにより、駐車料金の精算が行われることとなる。なお、この例は、交通ICカードに記憶されている電子マネーで駐車料金を精算する例であるが、金銭やクレジットカードで駐車料金の精算を行ってもよい。
【0027】
一方、割引きサービスの適用を受けようとする利用者は、精算に先立って切り替えボタン20を押圧操作する。上記ステップS2で、この切り替えボタン20の押圧操作を検出すると、制御部27は、処理をステップS6に進め、それまで駆動制御していたメインサービス用リーダライタ部19を通信停止状態に制御するとともに、オプションサービス用リーダライタ部18を通信可能な状態に駆動制御し、このオプションサービス用リーダライタ部18に対する交通ICカードの近接の有無(非接触無線通信開始の有無)を判別する。
【0028】
制御部27は、オプションサービス用リーダライタ部18に対する交通ICカードの近接を検出すると、ステップS7において、オプションサービス用リーダライタ部18と交通ICカードとの間で、降車履歴情報の非接触無線通信を行うように、該オプションサービス用リーダライタ部18を制御する。
このオプションサービス用リーダライタ部18と交通ICカードとの間における非接触無線通信により、該交通ICカードから降車履歴情報が読み込まれると、制御部27は、その利用者の駐車日に対応する降車日の有無、および当該割引きサービスの対象となる駅(多くの場合は、集中精算機1が設けられた駐車場の最寄りとなる指定の駅)に対応する降車駅情報の有無を、上記降車履歴情報に基づいて検出する。そして、制御部27は、降車履歴情報で示される降車日と駐車日とが同日であり、かつ、予め指定されている駅の降車駅情報を検出した場合に、その利用者を、駐車料金の割引きサービスの対象者として認識し、ステップS8において、オプションサービス用リーダライタ部18と交通ICカードとの間における非接触無線通信の終了を待って、処理をステップS9に進める。あるいは、中止ボタン20aが操作された場合にも、処理をステップS9に進める。
【0029】
ステップS9に処理を進めると、制御部27は、オプションサービス用リーダライタ部18を通信停止状態に制御して、処理をステップS1に戻し、再度、メインサービス用リーダライタ部19を通信可能な状態に制御する。これにより、メインサービス用リーダライタ部19と交通ICカードとの間の非接触無線通信が可能となり、利用者により、交通ICカードがメインサービス用リーダライタ部19に近接されると(ステップS3)、制御部27は、交通ICカードとメインサービス用リーダライタ部19との間で電子マネー情報の非接触無線通信を行うように、該メインサービス用リーダライタ部19を制御する(ステップS4)。
【0030】
そして、この電子マネー情報に基づいて駐車料金を精算する。この際、制御部27は、上述のように当該利用者を割引きサービスの対象者として認識しているため、駐車料金から所定の金額を割引き処理して、該駐車料金を精算する。これにより、利用者は、駐車料金の割引サービスの適用を受ける場合は、最初に切り替えボタン20を押圧操作して、交通ICカードに記憶されている降車履歴情報をオプションサービス用リーダライタ部18に読み込ませ、次に、メインサービス用リーダライタ部19に、交通ICカードに記憶されている電子マネー情報を読み込ませることで、駐車料金の割引きサービスの適用を受けることができる。
【0031】
〔各リーダライタ部の配置位置に基づく機能〕
ここで、大半の利用者は右利きであり、この右利きの利用者は、利き腕である右手で交通ICカードを持って各リーダライタ部18、19に近接させることが多い。また、メインサービスを提供するメインサービス用リーダライタ部19を使用する前に、オプションサービスを提供するオプションサービス用リーダライタ部18が使用されることが多いことが予想される(=メインサービス用リーダライタ部19を使用して駐車料金の決済を行う前に、オプションサービス用リーダライタ部18を使用して駐車料金の割引きサービスの適用を受けることが多いことが予想される。)。
【0032】
このため、この集中精算機1の場合、利用者が前面パネル1aに向かって立った場合に、該前面パネル1aの右下となる部分にオプションサービス用リーダライタ部18を配置し、該前面パネル1aの左下となる部分にメインサービス用リーダライタ部19を配置している。このため、利用者が集中精算機1に向かって立った場合、交通ICカードを持った右手に近い位置に、上記最初に使用されることが多いオプションサービス用リーダライタ部18が位置することとなる。これにより、利用者によるオプションサービスの利用を、利用し易くすることができる。
【0033】

次に、この例では、利用者が駐車番号を入力して駐車料金を精算する駐車管理システムであるため、前面パネル1aの右側(右下)および左側(左下)との概念に基づいて、各リーダライタ部18、19を集中精算機1に配置することとしたが、駐車場に入庫する際に駐車日時が磁気記録された駐車券を用いて駐車料金を精算する駐車管理システムの場合、集中精算機1に設けられる各リーダライタ部18、19は、以下の概念に基づく配置となる。
【0034】
なお、この駐車券に基づいて駐車料金を精算する駐車管理システムの場合、図1に示した鎖錠装置3、通信ライン4および電源ライン5は設けられておらず、また、集中精算機としては、図3に示す駐車番号入力部14の代わりに駐車券に記録された入庫日時情報の読み取りを行う駐車券読み取りユニットが設けられたものとなる。
【0035】
すなわち、この駐車券に基づいて駐車料金を精算する駐車管理システムの場合、集中精算機は出庫ゲートに近接して設けられ、利用者は、乗車した状態で駐車料金を精算することとなる。このため、上記オプションサービス用リーダライタ部18は、図3に点線の矢印で示す車両の出庫方向(車両の進行方向)に沿った手前側に位置するように上記前面パネル1aに設けられ、メインサービス用リーダライタ部19は、上記車両の出庫方向に沿った奥側に位置するように上記前面パネル1aに設けられる。
【0036】
このように、オプションサービス用リーダライタ部18を、メインサービス用リーダライタ部19よりも上記手前側に設けることで、利用者がメインサービスの提供を受ける前にオプションサービスの適用を受け易くすることができ、また、利用者がオプションサービスの存在を見逃す不都合も極力防止することができる。
【0037】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の集中精算機1は、最初にメインサービス用リーダライタ部19を通信可能な状態に制御するとともに、オプションサービス用リーダライタ部18を通信停止状態に制御しておき、切り替えボタン20の押圧操作を検出した際に、メインサービス用リーダライタ部19を通信停止状態に制御して、オプションサービス用リーダライタ部18を通信可能な状態に制御し、該オプションサービス用リーダライタ部18と交通ICカードとの間で、降車履歴情報の非接触無線通信を行う。そして、この降車履歴情報の非接触無線通信終了後に、オプションサービス用リーダライタ部18を通信停止状態に制御し、メインサービス用リーダライタ部19を通信可能な状態に制御して、交通ICカードに記憶されている電子マネー情報に基づいて、割引きサービスを適用した駐車料金を精算処理する。
【0038】
これにより、常時、いずれか一方のリーダライタ部のみを通信可能な状態に制御しておくことができるため、各リーダライタ部18、19間の通信干渉を防止することができるうえ、利用者が意図しないサービスの適用を防止することができる。また、通信干渉防止用の特別な電気回路を必要としないため、簡単かつ安価に実現することができる。
【0039】
また、オプションサービス用リーダライタ部18は、利用者が切り替えボタン20を操作した際に通信可能な状態に制御されるようになっている。切り替えボタン20は、利用者が駐車料金の割引きサービスの適用を受けようとする明確な意志に基づいて操作されるものであるため、意図しないサービスが誤って適用される不都合を大幅に防止することができる。
【0040】
また、オプションサービス用リーダライタ部18を、集中精算機1の前面パネル1aの右側(右下)に配置し、メインサービス用リーダライタ部19を、上記前面パネル1aの左側(左下)に配置している。このため、利用者が集中精算機1に向かって立った場合、大半の利用者の利き腕となる右手に近い位置に、上記最初に使用されることが多いオプションサービス用リーダライタ部18を位置させることができ、利用者によるオプションサービスの利用を、利用し易くすることができる。
【0041】
また、駐車券に基づいて駐車料金を精算する集中精算機の場合は、オプションサービス用リーダライタ部18を、車両の出庫方向(車両の進行方向)に沿った手前側に位置するように前面パネル1aに配置し、メインサービス用リーダライタ部19を、車両の出庫方向に沿った奥側に位置するように上記前面パネル1aに配置することで、利用者がメインサービスの提供を受ける前にオプションサービスの適用を受け易くすることができ、また、利用者がオプションサービスの存在を見逃す不都合も極力防止することができる。
【0042】
[変形例]
上述の実施の形態の説明では、駐車料金を精算する駐車管理システムの集中精算機1に本発明を適用することとしたが、この他、コンビニエンスストアやデパートメントストア等の店舗の料金支払い装置、自動販売機、入退室管理装置等に本発明を適用してもよい。いずれの場合も、上述と同様の効果を得ることができる。
【0043】
最後に、上述の実施の形態は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明を適用した実施の形態となる集中精算機を備えた駐車管理システムのブロック図である。
【図2】実施の形態の集中精算機のブロック図である。
【図3】実施の形態の集中精算機の外観を示す斜視図である。
【図4】実施の形態の集中精算機における駐車料金の決済処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 集中精算機 1a 集中精算機の前面パネル
2 駐車区画 3 鎖錠装置
4 通信ライン 5 電源ライン
11 精算制御部 12 AC/DC変換部
13 AC/DC変換部 14 駐車番号入力部
15 時計ユニット 16 金銭処理ユニット
17 表示部 18 オプションサービス用リーダライタ部
19 メインサービス用リーダライタ部
20 各リーダライタ部を切り替えるための切り替えボタン
20a オプションサービス中止ボタン
25 切り替え制御プログラムメモリ
26 通信部 27 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触無線通信方式に対応する非接触ICカードとの間で第1の情報の非接触無線通信を行うための第1のリーダライタ装置と、
上記非接触ICカードとの間で上記第1の情報とは異なる第2の情報の非接触無線通信を行うための第2のリーダライタ装置と、
上記第1のリーダライタ装置による上記第1の情報の非接触無線通信を指定操作するための操作ボタンと、
上記第1のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、上記操作ボタンの操作の有無および上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接の有無を監視し、上記操作ボタンが操作されることなく、上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した場合、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する制御部とを備え、
その制御部は、上記操作ボタンの操作を検出した場合、上記第2のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第1のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、
前記第1のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第1の情報の非接触無線通信を行うように上記第1のリーダライタ装置を制御し、
この第1のリーダライタ装置による通信終了後に、該第1のリーダライタ装置を通信停止状態に制御するとともに、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御し、該第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御することとしたリーダライタユニット。
【請求項2】
上記第1のリーダライタ装置を当該リーダライタユニットの本体の前面パネルの右部分に設けるとともに、上記第2のリーダライタ装置を上記前面パネルの左部分に設けた請求項1に記載のリーダライタユニット。
【請求項3】
上記第1のリーダライタ装置と上記非接触ICカードとの間で非接触無線通信される上記第1の情報は、当該非接触ICカードを用いて利用した交通機関における少なくとも降車日および降車駅を含む降車情報であり、
上記第2のリーダライタ装置と上記非接触ICカードとの間で非接触無線通信される上記第2の情報は、所定の金銭の支払いに対応する決済情報であり、
上記制御部は、上記第1のリーダライタ装置と上記非接触ICカードとの間で非接触無線通信を行うことで得られた上記降車情報が、予め定められている割引対象となる降車日および降車駅を示す降車情報であった場合、上記第2のリーダライタ装置と上記非接触ICカードとの間で上記決済情報の非接触無線通信を行う際に、所定の金額を割り引いた決済となる上記決済情報の非接触無線通信を行うように該第2のリーダライタ装置を制御することとした請求項1または請求項2に記載のリーダライタユニット。
【請求項4】
少なくとも非接触無線通信方式に対応する非接触ICカードとの間で第1の情報の非接触無線通信を行うための第1のリーダライタ装置と、上記非接触ICカードとの間で上記第1の情報とは異なる第2の情報の非接触無線通信を行うための第2のリーダライタ装置と、上記第1のリーダライタ装置による上記第1の情報の非接触無線通信を指定操作するための操作ボタンを備えたリーダライタユニットの通信制御方法であって、
制御部が、上記第1のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、上記操作ボタンの操作の有無、および上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接の有無を監視する第1のステップと、
上記第1のステップにおいて、上記操作ボタンの操作を検出することなく、上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した場合、制御部が、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する第2のステップと、
上記第1のステップにおいて、上記操作ボタンの操作を検出した場合、制御部が、上記第2のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第1のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、上記第1のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第1の情報の非接触無線通信を行うように上記第1のリーダライタ装置を制御する第3のステップと、
上記第3のステップにおける上記第1のリーダライタ装置の通信が終了した際に、制御部が、該第1のリーダライタ装置を通信停止状態に制御するとともに、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御し、該第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する第4のステップと
を有するリーダライタユニットの通信制御方法。
【請求項5】
少なくとも非接触無線通信方式に対応する非接触ICカードとの間で第1の情報の非接触無線通信を行うための第1のリーダライタ装置と、上記非接触ICカードとの間で上記第1の情報とは異なる第2の情報の非接触無線通信を行うための第2のリーダライタ装置と、上記第1のリーダライタ装置による上記第1の情報の非接触無線通信を指定操作するための操作ボタンを備えたリーダライタユニットの通信制御プログラムであって、
上記第1のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、上記操作ボタンの操作の有無、および上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接の有無を監視する監視手段としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記監視手段として機能させることで、上記操作ボタンの操作が検出されることなく、上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接が検出された場合、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する第1の通信形態制御手段としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記監視手段として機能させることで、上記操作ボタンの操作が検出された場合、上記第2のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第1のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、上記第1のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第1の情報の非接触無線通信を行うように上記第1のリーダライタ装置を制御する第2の通信形態制御手段としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記第2の通信形態制御手段として機能させることで、上記第1のリーダライタ装置の通信が終了した際に、該第1のリーダライタ装置を通信停止状態に制御するとともに、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御し、該第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する第3の通信形態制御手段としてコンピュータを機能させることとしたリーダライタユニットの通信制御プログラム。
【請求項6】
駐車料金の精算する駐車料金精算機であって、
非接触無線通信方式に対応する非接触ICカードとの間で、当該非接触ICカードを用いて利用した交通機関の、少なくとも降車日および降車駅を含む降車情報を非接触無線通信するための第1のリーダライタ装置と、
上記非接触ICカードとの間で、駐車料金に対応する決済情報を非接触無線通信するための第2のリーダライタ装置と、
上記第1のリーダライタ装置による上記降車情報の非接触無線通信を指定操作するための操作ボタンと、
上記第1のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、上記操作ボタンの操作の有無および上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接の有無を監視し、上記操作ボタンが操作されることなく、上記第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した場合、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御する制御部とを備え、
その制御部は、上記操作ボタンの操作を検出した場合、上記第2のリーダライタ装置を通信停止状態に、上記第1のリーダライタ装置を通信可能な状態にそれぞれ制御するとともに、
前記第1のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第1の情報の非接触無線通信を行うように上記第1のリーダライタ装置を制御し、
この第1のリーダライタ装置による通信終了後に、該第1のリーダライタ装置を通信停止状態に制御するとともに、上記第2のリーダライタ装置を通信可能な状態に制御し、該第2のリーダライタ装置に対する上記非接触ICカードの近接を検出した際に、該非接触ICカードとの間で上記第2の情報の非接触無線通信を行うように上記第2のリーダライタ装置を制御することとした駐車料金精算機。
【請求項7】
上記第1のリーダライタ装置は、車両の出庫方向に沿った手前側に位置するようにリーダライタユニット本体の前面パネルに設けられており、
上記第2のリーダライタ装置は、車両の出庫方向に沿った奥側に位置するように上記リーダライタユニット本体の前面パネルに設けられた請求項6に記載の駐車料金精算機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−20498(P2010−20498A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−179609(P2008−179609)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(591069086)パーク二四株式会社 (23)
【Fターム(参考)】