説明

リーチ測定器

【課題】
水平枠を大幅に容易に上下に移動調節できるリーチ測定器を提供すること。
【解決手段】
支柱5の頂部に水平枠2を設け該水平枠2に測定部3を設けてなるリーチ測定器1において、立設され伸縮可能な支柱5を、下支柱9と、下支柱9内に挿入される中支柱10と、中支柱10内に挿入される上支柱11の3個支柱で構成し、外側の支柱5と挿入される内側の支柱5との間に係止具32を設け、支柱5の頂部を上限位置から下限位置までの移動範囲を広げその範囲の適宜位置に設定でき、中支柱10を下支柱9に係止する係止具32を下支柱9に設けられるプランジャ12とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を上支柱11に設けられる摩擦抵抗体13とし、支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なうリーチ測定器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定者のバランス機能及び柔軟性を測定するリーチ測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術は、昇降パイプと固定パイプとの間に摩擦抵抗を発生する摺動抵抗部材が、昇降パイプ側に取着されている。
上記構成によれば、昇降パイプを片手で持って垂直フレームの高さを変更調節できる。又、簡単な方法で被測定者の動的バランスを測定できる効果がある。
しかし、従来装置は、水平枠の高さを、ベッドに長座位に座った被測定者が柔軟性を測定するに適する低位置に容易に設定できない。即ち、従来の技術の垂直フレームは固定パイプと昇降パイプとの二段である為、縮小した時の下限状態における垂直フレームの頂部位置は高い。被測定者が低いベッドに長座位に座して測定をする時には不都合である。
【特許文献1】特開2004−65303号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする課題は、リーチ測定器において、水平枠の高さを、ベッドに座った被測定者に適する低位置まで下げその位置に容易に設定できることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、水平枠を大幅に容易に上下に移動調節できるリーチ測定器を提供することにある。
即ち本発明は、支柱5の頂部に水平枠2を設け該水平枠2に測定部3を設けてなるリーチ測定器1において、立設され伸縮可能な支柱5を、下支柱9と、下支柱9内に挿入される中支柱10と、中支柱10内に挿入される上支柱11の3個支柱で構成し、外側の支柱5と挿入される内側の支柱5との間に係止具32を設け、支柱5の頂部を上限位置から下限位置までの移動範囲を広げその範囲の適宜位置に設定できるリーチ測定器である。
又、中支柱10を下支柱9に係止する係止具32を下支柱9に設けられるプランジャ12とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を上支柱11に設けられる摩擦抵抗体13とし、支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なう。
更に、中支柱10を下支柱9に係止する係止具32を、中支柱10に設けられる下摩擦抵抗体31とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を、上支柱11に設けられる摩擦抵抗体13とし、下摩擦抵抗体31の摩擦抵抗力を摩擦抵抗体13の摩擦抵抗力より大きいものとし、支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なう。
更に又、外側の支柱5の上縁内部に、内側の支柱5の振れを防止する軟質な縁部材33が設けられる。
又、水平枠2の側壁に計測用符号34を記載し、上支柱11の側壁に計測用符号34に対応しベッド30から測定位置を見込んだ位置にある設定用符号35を記載してなり、長座位前屈測定に際し支柱5の高さを設定する時、支柱5の頂部から垂下した水平枠2の計測用符号34でベッド30の座面高さを調べ、この調べた特定符号と設定用符号35の符号を同符号に合わせて中支柱10の上端縁を止め、上支柱11の高さを設定する。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、リーチ測定器1において、立設され伸縮可能な支柱5を、下支柱9と、下支柱9内に挿入される中支柱10と、中支柱10内に挿入される上支柱11の3個支柱で構成し、外側の支柱5と挿入される内側の支柱5との間に係止具32を設けたので、支柱5の頂部を高位置から低位置の範囲の適宜位置に容易に設定でき、支柱5の頂部に設ける測定部3の高さを所望の高さに設定でき、好都合である。
支柱5を縮小すれば、支柱5の頂部を低位置まで調節でき、低いベッドにも適合でき、好都合である。
又、収納時は、支柱5を縮小すれば、小型化でき、持ち運びに便利となり、好都合である。
更に、支柱5を伸長すればその頂部を高位置にまで調節でき、立位で行なうリーチ測定を長身な被測定者でも満足に行なえ、好都合である。
【0006】
本発明は、中支柱10を下支柱9に係止する係止具32をプランジャ12とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を摩擦抵抗体13とし、支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なうから、支柱5の低位置部をプランジャ12で大スパンに上限と下限の2段階に係止し、支柱5の高位置部を摩擦抵抗体13で無段階に係止するという二種類の係止態様で支柱5の高さ調節を行ない、支柱5の高さを容易に所望高さに設定でき、好都合である。
又、支柱5の伸縮の微調節は、上支柱11の昇降のみで行ない、測定部3の昇降操作が容易であり、好都合である。
【0007】
本発明は、中支柱10を下支柱9に係止する係止具32を、中支柱10に設けられる下摩擦抵抗体31とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を、上支柱11に設けられる上摩擦抵抗体13とし、下摩擦抵抗体31の摩擦抵抗力を上摩擦抵抗体13の摩擦抵抗力より大きくし、支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なうから、中支柱10の高さを任意な適宜高さに硬目に係止し、支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行ない、測定部31の昇降操作が容易であり、好都合である。
【0008】
本発明は、外側の支柱5の上縁内部に、内側の支柱5の側面に接し内側の支柱5の振れを防止する軟質な縁部材33が設けられるから、縁部材33が、内側の支柱5と外側の支柱5の相互間の隙間を、僅かの摩擦抵抗をもって埋めるため、嵌入している支柱5が横揺れを阻止され振れず、測定部3が確実に支持され測定値が正確となり、好都合である。
又、支柱5のプランジャ12の固定作用を解除した際に、上位側の支柱5が急降下せず、介助者や被測定者が手指その他の部位を怪我する心配がなく安全・安心であり、好都合である。
【0009】
本発明は、長座位体前屈も測定可能なリーチ測定器1に関する発明である。長座位体前屈の測定を行なう時にはデータの信頼性、再現性を高めるため、体格の個人差に関係なく、ベッド30からの測定位置高さを予め決めておく必要がある。例えばベッド30から30センチの高さとする。本発明では色々な高さのベッド30で長座位体前屈測定を実施する時に、物差し等がなくても、測定位置高さが決定できる。
又、本発明は、水平枠2の側壁に計測用符号34を記載し、上支柱11の側壁に計測用符号34に対応しベッド30から測定位置を見込んだ位置にある設定用符号35を記載してなり、長座位前屈測定に際し支柱5の高さを設定する時、支柱5の頂部から垂下した水平枠2の計測用符号34でベッド30の座面高さを調べ、この調べた特定符号と設定用符号35の符号を同符号に合わせて中支柱10の上端縁を止め、上支柱11の高さを設定するから、ベッド30の座面から測定部3までの高さを、物差しで測ることなく最適高さ(=座面上最適な特定距離、例えば30センチ)に、足し算、引き算等の計算をせずに容易に設定でき、好都合である。
又、リーチ測定、長座位体前屈測定共に、測定した時の当接体6の高さを物差しを使わずに知り記録することができ、次回、リーチ測定時に同値に設定して高さを測定すれば、再現性が高く、信頼性の高いリーチ計測データを得ることができ、好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
水平枠2を大幅に容易に上下に移動調節できるリーチ測定器1を提供する目的を、支柱5の頂部に水平枠2を設け該水平枠2に測定部3を設けてなるリーチ測定器1において、立設され伸縮可能な支柱5を、下支柱9と、下支柱9内に挿入される中支柱10と、中支柱10内に挿入される上支柱11の3個支柱で構成し、外側の支柱5と挿入される内側の支柱5との間に係止具32を設け、支柱5の頂部を上限位置から下限位置までの移動範囲を広げその範囲の適宜位置に設定できるリーチ測定器1として、実現した。
【実施例1】
【0011】
図1乃至図4に本発明の実施例1を示しており、該実施例1のリーチ測定器1は、被測定者が、水平枠2に設けられた測定部3を離間方向に押して移動させ、その移動距離から被測定者のバランス能力を測定するものである。
実施例1は、脚枠4と、支柱5と、測定部3と、水平枠2と、当接体6と、表示器15とからなる。
【0012】
脚枠4は、床面8に載置され支柱5を支持する枠体である。
支柱5は、脚枠4の中央に立設される下支柱9と、下支柱9に挿入される中支柱10と、中支柱10に挿入される上支柱11と、外側の支柱5と内側の支柱5との間にそれぞれ設けられる係止具32と、下支柱9及び中支柱10の上縁内部に設けられる縁部材33とからなる。
上支柱11の側壁11aに設定用符号35が記載される。設定用符号35は具体例では数字である。
【0013】
下支柱9に設けられる係止具32は、具体例ではプランジャ12であり、上支柱11に設けられる係止具32は、具体例では摩擦抵抗体13である。
上・中支柱11・10は手動操作により昇降する。
プランジャ12は、中支柱10を上昇させた上限位置で下支柱9に固定するものである。中支柱10を上限位置に上昇させた時プランジャ12の突起15が嵌入する穴41が中支柱10に開けられる。中支柱10が下限位置にある時にも突起15が嵌入する穴41が中支柱10に開けられる。
【0014】
摩擦抵抗体13は、上支柱11に設けられ、上支柱11と中支柱10との間に生じる摩擦抵抗によって上支柱11を中支柱10に無段階に係止固定し、上支柱11の高さを調節するものである。
【0015】
水平枠2は、上支柱11の頂部に水平方向に延接される直線状の枠体である。
バランス測定時には、被測定者の正面に、前後方向(=やや離れた位置から直前位置に迫って来る方向)に位置させる。
水平枠2は、ノブボルト29により水平方向に係止される。又、ノブボルト29を緩めれば、水平枠2の固定が解除でき、解除後には、水平枠2を垂直状態にまで折り曲げることができる。
【0016】
水平枠2の側壁2aに計測用符号34が記載される。計測用符号34は具体例では数字である。計測用符号34は水平枠2を垂下位置にしてベッド30に接近させ、ベッド30の上面の高さを符号で知るものである。
ベッド30を用いて長座位体前屈測定を行なう時に、ベッド30の上面の高さを計測用符号34から知り、その符号と上支柱11の設定用符号35の符号における同符号の位置に、中支柱10の上端縁を合わせ、上支柱11を固定するものである。
【0017】
測定部3は、バランス測定時等に被測定者によって移動させられるものである。測定部3は、水平枠2に摺動可能に載設される。測定部3は、手動操作により水平枠2上を前後に移動する。
測定部3は、水平枠2における測定部3の位置を検出する水平エンコーダ14と、表示器15と、諸電気回路とからなり、バランスを測定するものである。
【0018】
当接体6は、測定部3の左右側壁に左右方向に延設され、左右方向に長尺な所定面積の垂直平面板である。
当接体6は、測定時に被測定者の伸ばした指先で押されるものである。
【0019】
操作部16は、スイッチ群17と、設定器18とを有してなり、これらの部材が操作部16の表面に配設される。
スイッチ群17は、測定を開始する開始スイッチ19と、測定を終了する終了スイッチ20と、表示器15の表示をクリアするクリアスイッチ21と、実施例1の所定の諸電気部品に電力を印加する電源スイッチ22と、確定スイッチ21とでなる。
設定器18は、被測定者の名前、年齢、身長、体重等の測定条件をインプットし設定するものである。
【0020】
図5に記載のブロック図は電気的構成を示す。
電気的構成は、スイッチ群17と、表示器15と、設定器18と、メモリ23と、移動距離計測手段24とからなる。
スイッチ群17は、前述した操作部16に設けられるスイッチの他に、タイマー26を有する。
【0021】
表示器15は、デジタル表示手段25であり、測定部3の上部に載設される。
表示器15は、水平枠2の床面8からの高さ、日付け、設定器18でインプットした種種の値等の測定条件を表示し、又、水平枠2の移動距離値とFR値等の測定結果を表示するものである。
移動距離計測手段24は、水平エンコーダ14と演算部28とでなる。
【0022】
タイマー26は、切換えスイッチ27を自動測定とした場合の測定時に、被測定者が当接体6を移動し終わった時、カウントを開始し、所定時間(=具体例では5秒)が経過すると移動距離計測手段24に測定値の確定信号を入れるものである。
切換えスイッチ27を確定スイッチ42側に投入し手動測定とした時は、1回の測定動作の終了後ごとに介助者が確定スイッチ42を押す。
メモリ23は、予め記憶された比較評価する基準値を記憶し、比較評価時に用いるものであり、又、設定器18でインプットした種種の値を記憶するものである。
【0023】
図 中、36は化粧カバー、37は皿バネ、38は摩擦部材、39は取っ手、40はバネである。
【0024】
リーチ測定器1に係る測定部3は、バランス機能その他の測定を行なう。
被測定者は、床面8に立ち、当接体6に向かう。
介助者は、手動で、脚枠4の位置、支柱5の高さを操作し、当接体6を被測定者にとって好適な位置に設定する。
【0025】
当接体6の上下調節に際し、支柱5を伸縮させる。下支柱9、中支柱10及び上支柱11は所望の伸縮した位置に係止具32で係止固定され、当接体6を所望の高さに設定できる。
先ず、介助者は、中支柱10を上限位置へ移動し、プランジャ12で固定する。
【0026】
上支柱11を昇降させ水平枠2の高さを調節する。摩擦抵抗体13により自在位置に固定(=フリーストップ)できる。
脚枠4を床面8にて動かし水平枠2の方向を、被測定者の正面に対向させて設置する。即ち、水平枠2を被測定者の直近から正面前方に放射状に離れていく態様にして設置する。
【0027】
測定部3及び当接体6を水平枠2の先端(=被測定者に最も接近した位置)に位置させる。
当接体6は前記被測定者の略肩の高さに調節する。
中支柱10は、下支柱9の縁部材33に接触し横揺れを阻止され振れない。同様に、上支柱11も、中支柱10の縁部材33に接触し横揺れを阻止され振れない。
【0028】
次に、脚枠4を左右に移動することによって水平枠2を左右に移動させ、当接体6が上述した被測定者の正面に来る様にする。
バランス測定時には、当接体6を、被測定者の正面であって左右方向に位置させる。
次に、被測定者は直立し、腕及び手を前に伸展し、当接体6に指の先端が当たるように当接体6を位置させて、初期位置とする。
【0029】
上記調節の後、介助者は、開始スイッチ19を投入する。
上記の投入により、当接体6の現位置が測定原点となる。
次に、被測定者は、全身を前傾しながら、右手又は左手のいずれかの片手又は両手の前記指で当接体6を離間方向へ押す。
被測定者は、足を動かさないで、可能な限り前傾し、当接体6を前方向へ継続的に移動させる。
当接体6と同時に測定部3が移動する。
【0030】
被測定者は、前傾限度まで至った時、前傾動作を中止し、当接体6から指を離間し、全身を直立姿勢に立ち直り、元の立位に戻る。
水平エンコーダ14は、測定部3の移動に反応して作動し当該測定部3の移動距離を測る。計測する当接体6の移動距離は前述の測定原点からの移動距離である。
水平エンコーダ14で測定した値を演算部28で演算する。
【0031】
上記前傾動作を複数回(=具体例では3回)行ない、当接体6の移動に係る3個値の「平均値」を、表示器15に表示する。
又、上記平均値からFR値を演算し、その「FR値」を表示器15に表示する。
更に、メモリ23に記憶した標準値と比較した値、或いはメモリ23に記憶した前回測定値と比較した値等の「比較値」も表示できる。
前記の諸値を動的バランス値と称し動的バランス機能の指標となる。
測定部3が有する表示器15は、測定部3の頂部に上方へ突き出た位置から、被測定者及び介助者に向けて、測定結果及び測定条件等を表示する。
【0032】
長座位体前屈測定をする場合は、中支柱10のプランジャ12を引きその固定作用を解除し、中支柱10を下限位置にまで下げ、その位置で中支柱10をプランジャ12で下支柱9に固定する。固定はバネ40力で突起15が穴41に入り自動的に行なわれる。
次に、ノブボルト29を緩め、水平枠2の固定を解除し、水平枠2を垂直状態にまで折り曲げる。
【0033】
垂下状態の水平枠2で、ベッド30の上面の位置と水平枠2の計測用符号34を照合し確認する。即ち、計測用符号34でベッド30の座面高さを調べる。
次に、上支柱11を昇降させ、前述の確認した符号と、上支柱11の設定用符号35と同符号に、中支柱10の上端縁を合わせ当接体6の高さを係止固定する。
この照合設定により、ベッド30面から当接体6までの高さが好適な高さ(=具体例では30センチ)に設定する。
【0034】
バランス測定等の作業を終了し収納する時は、上支柱11を下方へ押し込み、中支柱10のプランジャ12の固定作用を解除し、中支柱10を下方へ押し込み、支柱5を縮小し、水平枠2を折り曲げ、収納状態になす。
【実施例2】
【0035】
実施例2は、実施例1のプランジャ12を、摩擦抵抗体に代えたものである。
実施例2は、中支柱10に下摩擦抵抗体31を設ける。
下摩擦抵抗体31の摩擦抵抗力を、上支柱11の摩擦抵抗体13の摩擦抵抗力より大きく作る。
【0036】
上支柱11を昇降させる時、下摩擦抵抗体31の摩擦抵抗力が大きい故に下支柱9は昇降せず固定状態を維持する。
当接体6の高さを設定する時は、先ず中支柱10で概略の高さを設定し、次に上支柱11で細かく調節し設定する。
【産業上の利用可能性】
【0037】
支柱5の頂部に水平枠2を設け該水平枠2に測定部3を設けてなるリーチ測定器1において、立設され伸縮可能な支柱5を、下支柱9と、下支柱9内に挿入される中支柱10と、中支柱10内に挿入される上支柱11の3個支柱で構成し、外側の支柱5と挿入される内側の支柱5との間に係止具32を設け、支柱5の頂部を上限位置から下限位置までの移動範囲を広げその範囲の適宜位置に設定できるリーチ測定器によって、水平枠を大幅に容易に上下に移動調節でき、その位置に好適に設定できるものに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の支柱を示す部分図である。
【図3】本発明の実施例1の収納状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例1の斜視図である。
【図5】本発明の実施例1の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例2の支柱を示す部分図である。
【符号の説明】
【0039】
1 リーチ測定器
2 水平枠
2a側壁
5 支柱
9 下支柱
10 中支柱
11 上支柱
11a側壁
12 プランジャ
13 摩擦抵抗体
30 ベッド
31 下摩擦抵抗体
32 係止具
33 縁部材
34 計測用符号
35 設定用符号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱5の頂部に水平枠2を設け該水平枠2に測定部3を設けてなるリーチ測定器1において、立設され伸縮可能な支柱5を、下支柱9と、下支柱9内に挿入される中支柱10と、中支柱10内に挿入される上支柱11の3個支柱で構成し、外側の支柱5と挿入される内側の支柱5との間に係止具32を設け、
支柱5の頂部を上限位置から下限位置までの移動範囲を広げその範囲の適宜位置に設定できるリーチ測定器。
【請求項2】
中支柱10を下支柱9に係止する係止具32を下支柱9に設けられるプランジャ12とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を上支柱11に設けられる摩擦抵抗体13とし、
支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なう請求項1記載のリーチ測定器。
【請求項3】
中支柱10を下支柱9に係止する係止具32を、中支柱10に設けられる下摩擦抵抗体31とし、上支柱11を中支柱10に係止する係止具32を、上支柱11に設けられる摩擦抵抗体13とし、下摩擦抵抗体31の摩擦抵抗力を摩擦抵抗体13の摩擦抵抗力より大きいものとし、
支柱5の伸縮の微調節を上支柱11の昇降で行なう請求項1記載のリーチ測定器。
【請求項4】
外側の支柱5の上縁内部に、内側の支柱5の振れを防止する軟質な縁部材33が設けられる請求項1記載のリーチ測定器。
【請求項5】
水平枠2の側壁に計測用符号34を記載し、上支柱11の側壁に計測用符号34に対応しベッド30から測定位置を見込んだ位置にある設定用符号35を記載してなり、長座位前屈測定に際し支柱5の高さを設定する時、支柱5の頂部から垂下した水平枠2の計測用符号34でベッド30の座面高さを調べ、この調べた特定符号と設定用符号35の符号を同符号に合わせて中支柱10の上端縁を止め、上支柱11の高さを設定する請求項1記載のリーチ測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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