説明

リーフレット付包装容器

【課題】
【解決手段】 包装容器(1)であって、折りたたんだ情報担持リーフレット(6)が包装容器の内側面上に配置されており、重ね合わせたラベル(7)、またはその他の糊付けしたシート材料によって保持されている。リーフレットに隣接する包装容器表面(2)にはミシン目が設けられており、容器を開くときにこれを破って、リーフレットを露出させることができる。これを行うときには、包装容器の内側に取付けられた位置に残るラベルによって内容物が保護、強化されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器の製造に関するものである。製品を公に提示する包装容器は、通常は、その外表面に、商標、広告、警告、使用上の指示、などを印刷した情報が記載されている。これは、このような情報を表示する有効な方法であり得る一方で、一定の不利益がある。特に、表示することのできる情報量が包装容器の表面積によって制限されており、例えば、長い指示や、製品案内の詳細が必要な場合は、不適当である。
【0002】
このようなデータを表示する良く知られた代替の方法は、折りたたんだシートまたはリーフレットを包装容器の中に適当に入れておくことである。この方法は、通常、この情報を表示するのに十分広い表面積を提供することができるが、これにもいくつかの欠点がある。最も重要なことは、包装容器を一旦開けると、リーフレットが捨てられたり、なくなったりしやすいことである。更に、このリーフレットは、包装容器を組み立てる間に容器内に挿入して、適当に配置しなければならず、このこと自体が包装プロセスに追加のステップを必要とする。
【0003】
第3の知られている方法は、折りたたんだリーフレットを包装容器の外側に取り付けることであるが、このようなリーフレットはダメージに弱く、不適当な回数開封される傾向にあり、再度きちんと畳むことが難しく、包装容器が扱いにくくなる。
【0004】
本発明の主たる目的は、上述した従来技術に関連する問題を生じることなく、有意な量の情報を提示することができる包装容器を提供することである。
【0005】
EP0873261Bのカートンが知られている。このカートンでは、折りたたんだリーフレットが、取付けたフラップとカートン表面の間に装着されている。フラップを開いて、隣接する面にある開口を介してカートンの内容物を取り出すときに、リーフレットが表面に出てくる。このカートンは便利であり、リーフレットの表示を確実なものにするが、この分野の当業者には理解されるように製造上の不利益がある。このリーフレットは、カートンを作る半製品の外側表面に取付けるので、カートンを作る標準的な手段で半製品を折りたたんで糊付けするときに、リーフレットを取付けることができない。また、完成したカートンは、標準包装ライン上に内容物を入れたときに取り扱いが困難である。なぜなら、取付けたリーフレットを伴う閉じたフラップが、適切に抑えられないためである。
【0006】
本発明によれば、折りたたんだリーフレットがカートンの内側表面に取付けられており、接着剤で被覆したラベルあるいはその他のシート材料などの取付け手段によって正しい位置に保持されている包装容器が提供されている。この取付け手段は、リーフレットの上に重ねて、リーフレットの周辺外側のカートン表面に取付けられている。この取付け手段は、リーフレットに取付けても良く、取付けなくても良い。
【0007】
これらの操作は、この分野の当業者には知られているとおり、折りたたんで糊付けするという標準的な手段によって、カートン製造中に露出しているカートン面上で行われる。従って、これらの操作は製造中にライン上で行うことができる。
【0008】
リーフレットは、カートン表面と、取付け手段との間に完全に保持され、従って、標準的な機械によるカートンの中身を妨げることはない。
【0009】
カートン表面にはミシン目が設けられており、ユーザがカートンを開けるとき、好ましくはこの第1表面に依存している第2表面を開くことによって、第1表面がミシン目に沿って破れて、リーフレットが露出する。
【0010】
この時点で、カートンの内容物は上述のラベルまたはシート材によって保護されており、カートン自体が本来の状態に維持されている。ラベルまたはシート材は、第1表面によって占められていた同じ位置に残る。
【0011】
好ましくは第2表面に取付けられたタブ内に差し込むことによって、カートンを再度閉じるときに、第1表面がリーフレットを保護し、内容物を保持するラベルまたはシート材を強化する位置に戻る。
【0012】
カートンの第1表面には各側部へミシン目が設けられており、このミシン目はカートン折りたたみライン上の第1表面と第2表面間の互いに交差するラインにおいて、又は、更にリーフレットの幅に依存して開始している。これらのミシン目は、少なくともリーフレットと同じ長さである。このミシン目がカートンの折り目ラインの中央寄りの位置にある場合は、ミシン目が閉鎖端部における第1表面をこえて延在し、第2表面またはフラップ内のタックがカートンの全幅に確実に残る。
【0013】
第2表面との交差ラインと反対側のミシン目の端部において、横方向のミシン目、又は折り目、あるいはヒンジを形成するその他の手段がある。ラベルまたはシートはこのヒンジの上に位置してヒンジを強化するようにしても良く、しなくても良い。
【0014】
リーフレットはいろいろな方法で折りたたむことができるが、折りたたんだアコーディオンチェルのように、開いて、再度折りたたむことが容易な方法で折りたたむことが有利である。好ましい折りたたみスタイルは、第1の方向に複数の蛇腹状の折り目と、第2の方向に二つの蛇腹状折り目を有し、開閉が容易なリーフレットとすることである。代替的に、リーフレットを本に置き換えることができる。
【0015】
リーフレットは代替的に、カートン表面2’に糊付けすることもでき、リーフレットに接触するラベルまたはシートの部分には接着剤がないようにする。
【0016】
代替的に、リーフレットはラベルまたは取付けシートと、第1のパネル2’の双方に糊付けして、第1表面の開口がリーフレットを部分的に開くように折りたたむようにしても良い。これによって、消費者がより一層開きやすくなる。代替的に星型に折りたたんだリーフレットを使用しても良く、これは完全に開くであろう。
【0017】
リーフレットを載せるカートンの第1表面は、その中に切り取った窓を設けて、リーフレット上の情報を読めるようにすることができる。この窓は、消費者がカートンのどちらの端部を開くべきかを表示するような形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の特別な実施例を、添付図面を参照して例示の方法でのみ説明する。
【図1】図1は、厚紙でできた半製品を示し、これからカートンが様々な製造ステージで作られる。
【図2】図2は、厚紙でできた半製品を示し、これからカートンが様々な製造ステージで作られる。
【図3】図3は、開いて使用するときの、カートンの完成品を示す斜視図である。
【0019】
図1には、カートンを作る型抜きした厚紙でできた半製品が平面図で示されている。破って開くフラップ2’を形成するカートンの第1表面2のミシン目が符号3で示されている。カートンの第2表面は、フラップ5中に取付けたタックを伴って符号4で示されている。糊付けフラップ10は、半製品のいずれの側に配置しても良い。
【0020】
ミシン目3を除いて、この半製品の一般的な形状は当業者には良く知られている。不正の証拠となるパック、破損防止ベース、あるいはカートンスタイルの折りたたみに関するECMAコードに見られるその他の好適な設計を形成する完全に糊付けしたフラップを有していても良い。
【0021】
図2は、リーフレット6と、ラベル又は糊付けシート7を配置した後の、同じ厚紙でできた半製品1を示す。ミシン目3は明確化のために記載していない。
【0022】
図3は、ヒンジフラップ2’を形成するミシン目に沿って破る第2表面2を伴う完体カートン1の斜視図である。ラベル7は、カートンの側面8及び9に、あるいは表面2に、あるいは双方に選択的に適所に糊付けされて、見られるようになっている。第2表面と閉じたフラップがそれぞれ符号4、5で示されている。リーフレットを見るための追加の成形窓が符号11で示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折りたたみおよび糊付け作業中に最も上側にあるカートン半製品の表面にラベルが取り付けられており、内部が完全なカートンであるカートンにおいて、折りたたんだリーフレットまたはその他の情報担持材料が前記ラベルとカートンの表面の間に保持されており、この情報担持材料へのアクセスが延在する前記カートンの壁の一部を除去することによって提供され、前記壁に隣接するフラップであって、これによってカートンを開けるフラップを具え、この時点で前記ラベルが前記カートンの形状を強化保持し前記カートンの内容物を保持するように作用することを特徴とするカートン。
【請求項2】
請求項1に記載のカートンにおいて、前記ラベルが予め糊付けされており、自己接着することを特徴とするカートン。
【請求項3】
請求項1に記載のカートンにおいて、前記ラベルが当初は糊付けされておらず、二次的糊付け作業によって取り付けられることを特徴とするカートン。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルが全面に渡って糊付けされることを特徴とするカートン。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルがその表面の一部のみが糊付けされることを特徴とするカートン。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルに隣接する一またはそれ以上の前記カートン表面にミシン目が設けられているか、さもなければ、これらの面が全体的にあるいは部分的に除去できるように弱くなっていることを特徴とするカートン。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のカートンにおいて、開いているパネルに隣接する前記カートンの折りたたみラインが折り曲げられているか、部分的にカットされているか、あるいは好適に弱められていることを特徴とするカートン。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記情報担持リーフレットが前記ラベルに取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記情報担持リーフレットが前記カートン表面に取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項10】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記情報担持リーフレットが前記ラベルと前記カートン表面との両方に取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルにパッシブRFIDタグが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルにアクティブRFIDタグが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項13】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記リーフレットにパッシブRFIDタグが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項14】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記リーフレットにアクティブRFIDタグが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項15】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記カートンにパッシブRFIDタグが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項16】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記カートンにアクティブRFIDタグが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項17】
請求項11乃至16のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルに薄型フィルム電池が取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項18】
請求項11乃至16のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記カートンに薄型フィルム電池が取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項19】
請求項11至16のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記情報担持部分またはリーフレットに薄型フィルム電池が取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか1項に記載のカートンにおいて、一またはそれ以上の窓が前記カートン内に設けられており、前記カートンの構成部品のいずれか、あるいはその内容物を視覚的に検査できることを特徴とするカートン。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記カートンにその他の好適な電子情報担持デバイスが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記ラベルにその他の好適な電子情報担持デバイスが取り付けられていることを特徴とするカートン。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれか1項に記載のカートンにおいて、前記情報担持部分またはリーフレットにその他の好適な電子情報担持デバイスが取り付けられていることを特徴とするカートン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−506597(P2008−506597A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520877(P2007−520877)
【出願日】平成17年7月5日(2005.7.5)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002654
【国際公開番号】WO2006/005911
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(507012320)
【Fターム(参考)】