説明

ループアンテナ、アンテナ基板、アンテナ一体モジュールおよび通信機器

【課題】小型・薄型で広帯域な偏波共用ループアンテナ、アンテナ基板、アンテナ一体モジュールおよび通信機器を提供すること。
【解決手段】ループアンテナは、帯状の第1の開口と、該第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体と、該アンテナ導体の縁部において、前記第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、該アンテナ導体の給電回路とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話や無線LAN、UWB(Ultra Wide Band)、テレビジョン受像機等の無線通信機器、その他の各種通信機器等に使用されるループアンテナ、アンテナ基板、アンテナ一体モジュールおよび通信機器に関するものであり、特に、広帯域の送受信に有効なループアンテナ、アンテナ基板、アンテナ一体モジュールおよび通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
送受信用のループアンテナ、特に、携帯電話や無線LAN等の無線通信機器、その他の各種通信機器等において使用される広帯域のループアンテナとして、図10に平面図で示す板状のループアンテナが知られている。図10において、111は中央部に帯状の開口112を有する平面状のアンテナ導体、121は開口112の長手方向(Y方向)の延長上に位置するようにしてアンテナ導体の縁部に形成された給電回路である。
【0003】
図10に示す広帯域のループアンテナ110は、図11に示す従来のいわゆる1波長線状導体のループアンテナ130を広帯域化させたものである。図11に示すループアンテナ130においては、アンテナ導体131の1周の長さが約1波長に当たる周波数で共振する。図10に示す広帯域のループアンテナ110は、1周の長さの異なる複数の1波長線状導体のループアンテナが、一つの平面状のアンテナ導体に包含されたものとみなすことができる。すなわち、ループアンテナ110においては、各1波長線状導体のループアンテナの1周の長さが、開口112の周囲の長さに相当する比較的短いものから、アンテナ導体111の外周の長さに相当する比較的長いものまでと範囲を持ったものとなり、その長さに対応する周波数も範囲を持ったものとなって広帯域特性を有する。電流分布は図11に示されたループアンテナ130と同様であることから、ループアンテナ110は、偏波がX方向の電波を送受信することができ、指向性はYZ面内において無指向性である。また、このとき開口112に沿って開口112を貫く磁界が生じる。
【0004】
しかし、図10に示すような広帯域の送受信が可能な板状のループアンテナ110は、偏波がX方向の電波を送受信することはできるが、偏波がY方向の電波を送受信できず、送受信する電波の偏波が一定でない移動体通信においては、電波の送受信の効率が悪い。
【0005】
そこで、偏波の方向が異なる2つの電波を双方送受信可能にする方法、すなわち偏波共用化の手法として、図10に示すループアンテナ110を、図12に示すように互いに90°回転させた位置関係で、平行方向に並べる手法が知られている。図12の構成によれば、第1のループアンテナ110Aは、偏波がX方向の電波を送受信でき、第2のループアンテナ110Bは偏波がY方向の電波を送受信できるため、X方向、Y方向双方の偏波の電波を送受信可能、すなわち偏波共用可能となる。
【0006】
また、他の偏波共用化の手法として、1波長線状導体のループアンテナの場合と同様に(例えば、特許文献1参照)、図10に示すループアンテナ110を、図13に示すように互いに90°回転させた位置関係で、垂直方向に並べる手法が知られている。図13の構成によれば、第1のループアンテナ110Aは、偏波がX方向の電波を送受信でき、第2のループアンテナ110Bは偏波がY方向の電波を送受信できるため、X方向、Y方向双方の偏波の電波を送受信可能、すなわち偏波共用可能となる。
【特許文献1】特開平10−126149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図12に示す構成により偏波共用化を行う場合、ループアンテナを2個平行に並べる必要があるため、アンテナの実装面積が大きくなり、ループアンテナを搭載する機器の大型化を招くという問題を誘発する。
【0008】
また、図13に示す構成により偏波共用化を行なう場合、第1のループアンテナ100と第2のループアンテナ200の距離hが、使用する周波数の半波長以下であると、互いのアンテナ同士が干渉しあい、アンテナ特性が劣化するという問題を誘発する。また、アンテナ特性の劣化を防ぐために、第1のループアンテナ100と第2のループアンテナ200の距離hを使用する周波数の半波長以上にすると、アンテナの垂直方向の長さ(高さ)が大きくなり、ループアンテナを搭載する機器の大型化を招くという問題を誘発する。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、小型で広帯域な偏波共用ループアンテナを提供すること、およびそのようなループアンテナを有するアンテナ基板、アンテナ一体モジュールおよび通信機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1のループアンテナは、帯状の第1の開口と、該第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体と、該アンテナ導体の縁部において、前記第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、該アンテナ導体の給電回路とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、上記第1のループアンテナにおいて、好ましくは、前記アンテナ導体は、正方形状であり、前記第2の開口は、前記第1の開口に対して該第1の開口の長手方向における中央部で垂直に交わる。
【0012】
本発明の第2のループアンテナは、帯状の第1の開口と、該第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体を一方向に分割して得られた複数の部分アンテナ導体と、該複数の部分アンテナ導体の1つの縁部において、前記第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、該アンテナ導体の給電回路とを備えたループアンテナであって、前記複数の部分アンテナ導体は、前記アンテナ導体が折り畳まれたように配置された、対向する複数の平面導体と隣接する該各平面導体を接続する接続導体とからなり、前記複数の平面導体は、平面透視したときに、該各平面導体における開口の形状が一致することを特徴とする。
【0013】
また、上記第2のループアンテナにおいて、好ましくは、前記複数の部分アンテナ導体は、前記第2の開口が前記第1の開口に対して該第1の開口の長手方向における中央部で垂直に交わる正方形状のアンテナ導体を一方向に分割して得られる。
【0014】
本発明のアンテナ基板は、上記いずれかのループアンテナが誘電体基板表面または誘電体基板内に形成されて成ることを特徴とする。
【0015】
本発明の第1のアンテナ一体モジュールは、上記アンテナ基板に、外部から入力された信号を高周波信号に変換して前記給電回路に出力する高周波回路が搭載されて成ることを特徴とする。
【0016】
また、上記第1のアンテナ一体モジュールにおいて、好ましくは、前記高周波回路は、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないように搭載されている。
【0017】
本発明の第2のアンテナ一体モジュールは、前記第1のアンテナ一体モジュールにおいて、前記アンテナ基板に、外部から入力された信号を処理して前記高周波回路に出力する信号処理回路が搭載されてなることを特徴とする。
【0018】
また、上記第2のアンテナ一体モジュールにおいて、好ましくは、前記高周波回路および信号処理回路は、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されている。
【0019】
本発明の第3のアンテナ一体モジュールは、前記第2のアンテナ一体モジュールにおいて、前記アンテナ基板に、前記信号処理回路に接続されたセンサーモジュールが搭載されてなることを特徴とする。
【0020】
また、上記第3のアンテナ一体モジュールにおいて、好ましくは、前記高周波回路、信号処理回路およびセンサーモジュールは、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されている。
【0021】
本発明の第4のアンテナ一体モジュールは、前記第3のアンテナ一体モジュールにおいて、前記アンテナ基板に、前記高周波回路、前記信号処理回路、および前記センサーモジュールに対して電力をそれぞれ供給する電源が搭載されてなることを特徴とする。
【0022】
また、上記第4のアンテナ一体モジュールにおいて、好ましくは、前記高周波回路、前記信号処理回路、前記センサーモジュールおよび前記電源は、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されている。
【0023】
本発明の第1の通信機器は、上記いずれかのループアンテナが搭載されて成ることを特徴とする。
【0024】
本発明の第2の通信機器は、上記アンテナ基板が搭載されて成ることを特徴とする。
【0025】
本発明の第3の通信機器は、上記いずれかのアンテナ一体モジュールが搭載されて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明のループアンテナは、帯状の第1の開口と、第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体と、アンテナ導体の縁部において、第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、アンテナ導体の給電回路とを備えることを特徴とすることから、アンテナ導体は、全体として板状であるので広帯域特性を有する。また同時に、第1の開口に沿って、第1の開口を貫く磁界が生じ、第1の開口に垂直な方向に電界が生じるとともに、第2の開口に沿って、第2の開口を貫く磁界が生じ、第2の開口に垂直な方向に電界が生じる。したがって、互いに45乃至90度の角度差を持った偏波の電波の送受信が可能で、偏波共用化が可能である。また、偏波共用化のために、同形状のアンテナ導体を2個用いる必要がないため、小型の偏波共用アンテナを実現することができる。
【0027】
また、上記ループアンテナにおいて、アンテナ導体が正方形状であり、第2の開口が、第1の開口に対して第1の開口の長手方向における中央部で垂直に交わる場合には、互いに垂直な偏波の電波の送受信が可能で、より効率のよい偏波共用化が可能である。
【0028】
本発明のループアンテナは、帯状の第1の開口と、第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体を一方向に分割して得られた複数の部分アンテナ導体と、複数の部分アンテナ導体の1つの縁部において、第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、アンテナ導体の給電回路とを備えたループアンテナであって、複数の部分アンテナ導体は、アンテナ導体が折り畳まれたように配置された、対向する複数の平面導体と隣接する各平面導体を接続する接続導体とからなり、複数の平面導体は、平面透視したときに、各平面導体における開口の形状が一致することを特徴とすることから、基本構造となるアンテナ導体は、全体として板状であるので広帯域特性を有する。また、複数の部分アンテナ導体は、アンテナ導体が折り畳まれたように配置された、対向する複数の平面導体と隣接する各平面導体を接続する接続導体とからなることから、平面視したときに、対向する複数の平面導体が重なり、平面視したときの面積を小さく抑えることができる。また、複数の平面導体は、平面透視したときに、各平面導体における開口の形状が一致することから、第1および第2の開口を貫いて生じた磁界が、アンテナ導体の各平面部位によってさえぎられることがなく、互いに45乃至90度の角度差を持った偏波の電波の送受信が可能である。
【0029】
また、上記ループアンテナにおいて、複数の部分アンテナ導体が、第2の開口が第1の開口に対して第1の開口の長手方向における中央部で垂直に交わる正方形状のアンテナ導体を一方向に分割して得られる場合には、互いに垂直な偏波の電波の送受信が可能である。
【0030】
本発明のアンテナ基板は、上記のいずれかに記載のループアンテナが誘電体基板表面または誘電体基板内に形成されて成ることを特徴とすることから、誘電体基板の誘電率による波長短縮効果によってアンテナの寸法を小型化することができる。
【0031】
本発明のアンテナ一体モジュールは、上記アンテナ基板に、外部から入力された信号を高周波信号に変換して給電回路に出力する高周波回路が搭載されて成ることを特徴とすることから、高周波回路と給電回路との間の配線をアンテナ基板上に最短経路で形成することができ、高周波回路と給電回路との間で伝送される高周波信号の伝送損失を小さくすることができる。またアンテナ基板と高周波回路とを一体とすることができるので、モジュールの小型化が可能である。
【0032】
また、上記アンテナ一体モジュールにおいて、高周波回路が、アンテナ基板を平面透視したときに、第1および第2の開口と重ならないように搭載されている場合には、、高周波回路と給電回路との間の配線をアンテナ基板上に最短経路で形成することができ、高周波回路と給電回路との間で伝送される高周波信号の伝送損失を小さくすることができる。またアンテナ基板と高周波回路とを一体とすることができるので、モジュールの小型化が可能である。さらに、第1および第2の開口を貫いて生じた磁界が、高周波回路によってさえぎられることがなく、アンテナ特性の劣化を抑えることができる。
【0033】
本発明のアンテナ一体モジュールは、上記アンテナ一体モジュールにおいて、アンテナ基板に、外部から入力された信号を処理して高周波回路に出力する信号処理回路が搭載されてなることから、アンテナ基板、高周波回路および信号処理回路を一体とすることができるので、モジュールの小型化が可能である。
【0034】
また、上記アンテナ一体モジュールにおいて、高周波回路および信号処理回路が、アンテナ基板を平面透視したときに、第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されている場合には、アンテナ基板、高周波回路および給電回路を一体とすることができるので、モジュールの小型化が可能である。さらに、第1および第2の開口を貫いて生じた磁界が、高周波回路および信号処理回路によってさえぎられることがなく、アンテナ特性の劣化を抑えることができる。
【0035】
本発明のアンテナ一体モジュールは、上記アンテナ一体モジュールにおいて、アンテナ基板に、信号処理回路に接続された、センサーモジュールが搭載されてなることを特徴とすることから、アンテナ基板、高周波回路、信号処理回路およびセンサーモジュールを一体とすることができるので、モジュールの小型化が可能である。
【0036】
また、上記アンテナ一体モジュールにおいて、高周波回路、信号処理回路およびセンサーモジュールが、アンテナ基板を平面透視したときに、第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されている場合には、第1および第2の開口を貫いて生じた磁界が、高周波回路、信号処理回路およびセンサーモジュールによってさえぎられることがなく、アンテナ特性の劣化を抑えることができる。
【0037】
本発明のアンテナ一体モジュールは、上記アンテナ一体モジュールにおいて、アンテナ基板に、高周波回路、信号処理回路、およびセンサーモジュールに対して電力をそれぞれ供給する電源が搭載されてなることを特徴とすることから、アンテナ基板、高周波回路、信号処理回路、センサーモジュールおよび電源を一体とすることができるので、モジュールの小型化が可能である。
【0038】
また、上記アンテナ一体モジュールにおいて、高周波回路、信号処理回路、センサーモジュールおよび電源が、アンテナ基板を平面透視したときに、第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されている場合には、第1および第2の開口を貫いて生じた磁界が、高周波回路、信号処理回路、センサーモジュールおよび電源によってさえぎられることがなく、アンテナ特性の劣化を抑えることができる。
【0039】
本発明の通信機器は、上記のいずれかのループアンテナが搭載されて成ることを特徴とすることから、広帯域、偏波共用で小型の通信が可能な通信機器を提供することができる。
【0040】
本発明の通信機器は、上記のアンテナ基板が搭載されて成ることを特徴とすることから、広帯域、偏波共用でさらに小型の通信が可能な通信機器を提供することができる。
【0041】
本発明の通信機器は、上記のいずれかのアンテナ一体モジュールが搭載されて成ることを特徴とすることから、広帯域、偏波共用でさらに小型の通信が可能な通信機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態によるループアンテナの構成例を示す平面図である。図1において、10はループアンテナ、11は帯状の第1の開口12Aと、第1の開口12Aに対して90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口12Bとを有する正方形状のアンテナ導体、21は、アンテナ導体11の縁部において、第1の開口12Aの長手方向(Y方向)の延長線上に位置するように形成された、アンテナ導体11の給電回路である。ここで、2つの開口12A、12Bは、形状および寸法がそれぞれ同一である。
【0044】
給電回路21は、アンテナ導体11が所定の電波を送信するために必要な電流を供給する供給用端子として機能する。また、給電回路21は、アンテナ導体11によって受信された電波により生じる電流を外部の電気回路に供給するための供給用端子としても機能する。
【0045】
開口12A,12Bは長方形状等の長細い形状であり、その長手方向とは、開口12の中心を通って開口の縁部の一点から他点まで最も長く延在する線分の延在方向長手方向の中心軸の方向をいう。この開口12A,12Bは、平面状の導体を、送受信可能なループアンテナとして機能させるためのものである。開口12Aの長手方向に垂直な偏波成分および開口12Bの長手方向に垂直な偏波成分のみを得るためには、開口12A,12Bは、アンテナ導体11の中央部に設けることが望ましい。
【0046】
次に、本実施の形態によるループアンテナ11の特性について説明する。広帯域のループアンテナとして機能し得るか否かは反射特性(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)により検証することができる。高周波信号を扱う機器にはこの数値ができる限り低いことが要求される。ここで、図2(a)は、本実施の形態によるループアンテナ10のVSWRの周波数特性を示すグラフであり、(b)は、図10に示す従来のループアンテナ110のVSWRの周波数特性を示すグラフである。図2(a),(b)に示されるように、従来のループアンテナ110のVSWR及び本実施の形態によるループアンテナ10のVSWRは、4GHzを中心に約1.5GHzに亘って2以下を示しており、本実施の形態によるループアンテナ10は、従来のループアンテナ110と同程度の広帯域特性を有していることが分かる。
【0047】
また、図3(a)は、本実施の形態によるループアンテナ10のX方向およびY方向偏波の平均利得GxおよびGyを示すグラフであり、図3(b)は、従来のループアンテナ110のX方向およびY方向偏波の平均利得GxおよびGyを示すグラフである。図3(b)のグラフにおいて、Gxは0dBi以上、Gyは0dBi以下であり、従来のループアンテナ110の偏波はX方向であることが分かる。一方、図4(a)のグラフにおいて、Gxは、3〜5GHzで0dBi以上であり、Gyは、3〜4.5GHzで0dBi以上である。これにより、本実施の形態によるループアンテナ10の構成によれば、特に3〜4.5GHzの周波数帯域において、X方向、Y方向双方の偏波の送受信が可能となり、偏波共用化が実現できることがわかる。
【0048】
上述したように、本実施の形態によるループアンテナ10は、3〜5GHzの周波数帯域において、VSWRが低く、かつ偏波共用化を実現できる。よって、実施の形態1によるループアンテナ10は、UWB通信において利用される周波数帯域(3〜5GHz)内で優れた特性を有することから、UWB通信用のアンテナとして適用することが可能である。
【0049】
なお、上述のループアンテナ10は、直行する2つの開口12A,12Bを有する正方形状のアンテナ導体11を有するが、アンテナ導体11の形状は平面状であればこれに限らない。また、アンテナ導体11に設けられる開口12A,12Bは、必ずしも垂直に交わらなくてよく、一方の開口12A,12Bが他方の開口12B,12Aに対して45乃至90度の角度で交わっていればよい。さらに、2つの開口12A、12Bは、形状および寸法が同一である必要はなく、形状および寸法の少なくとも一方が異なっていてもよい。
【0050】
本実施の形態1によるループアンテナ10は、帯状の第1の開口12Aと、第1の開口12Aに対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口12Bとを有する平面状のアンテナ導体11と、アンテナ導体11の縁部において、第1の開口12Aの長手方向の延長線上に位置するように形成された、アンテナ導体の給電回路21とを設けている。この構成により、アンテナ導体11は、全体として板状であるので広帯域特性を有する。すなわち、アンテナ導体11は複数の1波長線状導体から成るとみなすことができ、その1波長線状導体の1周の長さは、開口12Aの周囲に当たる比較的短いものから、アンテナ導体11の外縁部に当たる比較的長いものまでと範囲を持ったものとなるため、その長さに対応する周波数も範囲を持ったものとなって広帯域特性を有することができる。また同時に、第1の開口12Aに沿って、第1の開口12Aを貫く磁界が生じるため、第1の開口12Aに垂直な方向に電界が生じるとともに、第2の開口12Bに沿って、第2の開口12Bを貫く磁界が生じ、第2の開口12Bに垂直な方向に電界が生じる。したがって、互いに45乃至90度の角度差を持った偏波の電波の送受信が可能で、偏波共用化が可能である。また、偏波共用化のために、同形状のアンテナ導体を2個用いる必要がないため、小型の偏波共用アンテナを実現することができる。
【0051】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態によるループアンテナの構成例を示す斜視透視図であり、図5は、図4に示すループアンテナの基本構造となる板状のループアンテナの平面図である。なお、この場合の基本構造とは、折畳まれることにより図4に示すループアンテナとなる構造を意味する。
【0052】
図4及び図5に示されるように、ループアンテナ30は、複数の部分アンテナ導体31T,31B,31Sから成る平面状のアンテナ導体31を備える。アンテナ導体31は、第1の開口32Aと、第1の開口32Aに対して90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口32Bとを有する。また、第1の開口32Aは、部分アンテナ導体31Tに位置する開口32ATと部分アンテナ導体31Bに位置する開口32ABとから成り、第2の開口32Bは、部分アンテナ導体31Tに位置する開口32BTと部分アンテナ導体31Bに位置する開口32BBとから成る。さらに、ループアンテナ30は、部分アンテナ導体31Tの縁部において、第1の開口12Aの長手方向の延長線上に位置するように形成された、アンテナ導体11の給電回路41を備える。なお、開口32A、32Bは、形状および寸法がそれぞれ同一である。
【0053】
図4に示されるように、アンテナ導体31は、アンテナ導体31が折り畳まれたように配置された、対向する複数の部分アンテナ導体31T、31Bと隣接する各部分アンテナ導体31T,31Bを接続する接続導体31Sとからなる。また、複数の部分アンテナ導体31T,31Bは、平面透視したときに、各部分アンテナ導体31T,31Bにおける開口の形状が一致するように配置される。すなわち、図5に示された例では、開口32ATと開口32BBの形状、並びに開口32BTと開口32ABの形状がそれぞれ一致する。ここで、部分アンテナ導体31T,31Bは、平面導体をそれぞれなし、部分アンテナ導体31Sは、隣接する平面導体を接続する接続導体をなす。
【0054】
本実施の形態によるループアンテナ30は、基本構造となるアンテナ導体11が全体として板状であるので広帯域特性を有する。すなわち、アンテナ導体31は複数の1波長線状導体から成るとみなすことができ、その1波長線状導体の1周の長さが、各開口32A,32Bの周囲の長さに相当する比較的短いものから、アンテナ導体31の外周の長さに相当する比較的長いものまでと範囲を持ったものとなるため、その長さに対応する周波数も範囲を持ったものとなって広帯域特性を有することができる。また、アンテナ導体31は、アンテナ導体11が折り畳まれたように配置された、対向する複数の部分アンテナ導体31T、31Bと隣接する各部分アンテナ導体31T,31Bを接続する接続導体31Sとからなるため、平面視したときに、部分アンテナ導体31T、31Bが重なり、平面視したときの面積を小さく抑えることができる。また、複数の部分アンテナ導体31T,31Bは、平面透視したときに、各部分アンテナ導体31T,31Bにおける開口の形状が一致することから、第1および第2の開口32A、32Bを貫いて生じた磁界が、アンテナ導体11の各平面部位31Tおよび31Bによってさえぎられることがなく、互いに45乃至90度の角度差を持った偏波の電波の送受信が可能である。
【0055】
なお、図4に示すループアンテナは、便宜上、図5に示すようなループアンテナが折畳まれたものとして説明しているが、必ずしも、いったん平面状に形成されたアンテナ導体31に折畳みの加工が施されて形成されたものである必要はない。例えば、個別に作製された複数の平面導体31Tおよび31Bが、接続導体31Sを介して電気的、機械的に接続されて形成されたものでもよい。
【0056】
次に、第2の実施の形態によるループアンテナ30の特性について説明する。図6は、本実施の形態2によるループアンテナ30のVSWRの周波数特性を示すグラフである。図6において、VSWRは4GHzよりも低周波側にシフトしてはいるものの、2.5GHzから4GHzに亘って3以下を示しており、広帯域特性を有していることが分かる。
【0057】
また、図7は、本実施の形態によるループアンテナ30のX方向およびY方向偏波の平均利得GxおよびGyを示すグラフである。図7のグラフにおいて、Gxについては、3〜5GHzで約0dBiであり、Gyについては、3〜3.5GHzで0dBi以上である。これにより、本実施の形態2によるループアンテナ30の構成により、X方向、Y方向双方の偏波の送受信が可能となり、偏波共用化が実現できることがわかる。
【0058】
上述したように、本実施の形態によるループアンテナ30は、3〜5GHzの周波数帯域において、VSWRが低く、かつ偏波共用化を実現できる。よって、本実施の形態2によるループアンテナ30は、UWB通信のアンテナとして適用することが可能である。
【0059】
なお、上述のループアンテナ30は、直行する2つの開口32A,32Bを有する正方形状のアンテナ導体31を有するが、アンテナ導体31の形状はこれに限らない。また、アンテナ導体31に設けられる開口32A,32Bは、必ずしも垂直に交わらなくてよく、一方の開口32A,32Bが他方の開口32B,32Aに対して45乃至90度の角度で交わっていればよい。
【0060】
以上のように、帯状の第1の開口と、第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体を一方向に分割して得られた複数の部分アンテナ導体と、複数の部分アンテナ導体の1つの縁部において、第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、アンテナ導体の給電回路とを備えたループアンテナであって、複数の部分アンテナ導体は、アンテナ導体が折り畳まれたように配置された、対向する複数の平面導体と隣接する各平面導体を接続する接続導体とからなり、複数の平面導体は、平面透視したときに、各平面導体における開口の形状が一致することで、広帯域特性を有し、また、平面視したときに、対向する複数の平面導体が重なり、平面視したときの面積を小さく抑えることができ、また互いに45乃至90度の角度差を持った偏波の電波の送受信が可能なループアンテナを実現できる。
【0061】
また、上述のループアンテナ10,30を、誘電体基板(図示せず)の露出表面や内部に構成してもよく、誘電体基板の誘電率による波長短縮効果によってアンテナの寸法を小型化することができる。また、その際、誘電体基板およびアンテナ導体11,31は、以下のような高周波用配線基板に使用される種々の材料から成るものを使用することができる。
【0062】
例えば、誘電体基板の誘電体(絶縁体)材料としては、例えばアルミナセラミックス(アルミナ質焼結体),ムライトセラミックス等のセラミック材料やガラスセラミックス等の無機材料、あるいは四フッ化エチレン−エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;ETFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂、ポリイミド等の樹脂材料等が用いられる。また、誘電体基板の形状や寸法(厚み、幅、長さ)は、使用される高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
【0063】
また、アンテナ導体11,31は、高周波信号伝送用の金属材料から成る導体層、例えばCu層、Mo−Mnのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Cr−Cu合金層、Cr−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、TaN層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を被着させたもの、Ti層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの、またはNi−Cr合金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等を用いて形成され、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成法やメッキ法等により形成される。
【0064】
このように、誘電体基板にループアンテナを構成すると、給電回路に接続される高周波回路などを誘電基板上に実装可能になるため、通信機器のより一層の小型化や低背化に対して有効である。
【0065】
上述のループアンテナ10,30は、例えば、ガラスセラミックから成る誘電体基板の表面や内部に形成されるものである場合、以下のようにして作製される。まず、未焼成のガラスセラミックスをシート状に成形して成るガラスセラミックスグリーンシートを準備する。その後、スクリーン印刷法によりアンテナ導体11,31となる導体ペースト層のパターンを印刷塗布する。次に、850〜1000℃で焼成を行ない、最後に各導体層の露出表面にNiメッキおよびAuメッキを施す。
【0066】
また、開口12A,12B,32A,32Bは、例えば、アンテナ導体11,31を導体ペーストの印刷により形成する場合、印刷用の製版に、開口12A,12B,32A,32Bに対応した非印刷部を設けておくことにより形成することができる。また、いったん四角形状等のパターンで導体パターンを印刷した後、その外縁部にレーザー加工や機械的な加工で研削を施して、所定パターンの開口12A,12B,32A,32Bを形成することもできる。
【0067】
このループアンテナが送信や受信用の装置として搭載されることにより、携帯電話や無線LAN、テレビ等の無線通信機器、その他の各種の通信機器が製作される。
【0068】
この通信機器によれば、上記本発明のループアンテナが搭載されていることから、偏波共用のためのアンテナ導体が不要なため、小型の通信機器を提供することができる。
【0069】
図9は、本発明のアンテナ一体モジュールの一例を示すブロック図である。図10は、図8に示されたアンテナ一体モジュールの構成例を示す平面図である。図9では、図1に示したループアンテナ10を有するアンテナ一体モジュールの構成例を示している。図8,図9に示されたアンテナ一体モジュールでは、センサモジュールでセンシングした、通信機器の姿勢や外界温度等のデータが信号処理回路に送られる。信号処理回路は、センサモジュールから出力されたデータを処理した後、その処理結果を高周波回路に出力される。高周波回路は、信号処理回路から出力されたデータを高周波信号に変換してアンテナに出力する。アンテナは、入力された高周波信号を電波として出力する。電源は、高周波回路、信号処理回路、センサーモジュールに電力をそれぞれ供給する。
【0070】
図8に示すアンテナ一体モジュールにおいて、高周波回路、信号処理回路、センサーモジュールおよび電源は、アンテナ基板11を平面透視したときに、2つの開口12A,12Bと重ならないようにそれぞれ搭載されていることから、2つの開口12A,12Bを貫いて生じた磁界が、高周波回路、信号処理回路、センサーモジュールおよび電源によってさえぎられることがなく、アンテナ特性の劣化を抑えることができる。
【0071】
なお、本発明は上記実施の形態の例に限定されず、本発明の要旨の範囲内であれば種々の変更を施すことができる。
【0072】
たとえば、アンテナ導体11や開口12は長方形状や楕円形状としてもよく、機器の筐体形状に合せた構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態1によるループアンテナの構成例を示す平面図である。
【図2】(a)は、実施の形態1によるループアンテナのVSWRの周波数特性を示すグラフであり、(b)は、図10に示す従来のループアンテナのVSWRの周波数特性を示すグラフである。
【図3】(a)は、実施の形態1によるループアンテナのX方向およびY方向偏波の平均利得GxおよびGyを示すグラフであり、(b)は、図10に示す従来のループアンテナのX方向およびY方向偏波の平均利得GxおよびGyを示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2によるループアンテナの構成例を示す斜視透視図である。
【図5】図4に示すループアンテナの基本構造となる板状のループアンテナの平面図である。
【図6】実施の形態2によるループアンテナのVSWRの周波数特性を示すグラフである。
【図7】本実施の形態2によるループアンテナのX方向およびY方向偏波の平均利得GxおよびGyを示すグラフである。
【図8】本発明のアンテナ一体モジュールの一例を示すブロック図である。
【図9】図8に示されたアンテナ一体モジュールの構成例を示す平面図である。
【図10】従来の第1のループアンテナの構成例を示す平面図である。
【図11】従来の第2のループアンテナの構成例を示す平面図である。
【図12】従来の第1の偏波共用アンテナを示す平面図である。
【図13】従来の第2の偏波共用アンテナを示す透視斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
10・・・ループアンテナ
11・・・アンテナ導体
12A・・・第1の開口
12B・・・第2の開口
21・・・給電回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の第1の開口と、該第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体と、該アンテナ導体の縁部において、前記第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、該アンテナ導体の給電回路とを備えることを特徴とするループアンテナ。
【請求項2】
前記アンテナ導体は、正方形状であり、前記第2の開口は、前記第1の開口に対して該第1の開口の長手方向における中央部で垂直に交わることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
【請求項3】
帯状の第1の開口と、該第1の開口に対して45乃至90度の角度で交わり、一端が開放した第2の開口とを有する平面状のアンテナ導体を一方向に分割して得られた複数の部分アンテナ導体と、該複数の部分アンテナ導体の1つの縁部において、前記第1の開口の長手方向の延長線上に位置するように形成された、該アンテナ導体の給電回路とを備えたループアンテナであって、前記複数の部分アンテナ導体は、前記アンテナ導体が折り畳まれたように配置された、対向する複数の平面導体と隣接する該各平面導体を接続する接続導体とからなり、前記複数の平面導体は、平面透視したときに、該各平面導体における開口の形状が一致することを特徴とするループアンテナ。
【請求項4】
前記複数の部分アンテナ導体は、前記第2の開口が前記第1の開口に対して該第1の開口の長手方向における中央部で垂直に交わる正方形状のアンテナ導体を一方向に分割して得られることを特徴とする請求項3に記載のループアンテナ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のループアンテナが誘電体基板表面または誘電体基板内に形成されて成ることを特徴とするアンテナ基板。
【請求項6】
請求項5に記載のアンテナ基板に、外部から入力された信号を高周波信号に変換して前記給電回路に出力する高周波回路が搭載されて成ることを特徴とするアンテナ一体モジュール。
【請求項7】
前記高周波回路は、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないように搭載されていることを特徴とする請求項6に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項8】
前記アンテナ基板に、外部から入力された信号を処理して前記高周波回路に出力する信号処理回路が搭載されてなることを特徴とする請求項6に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項9】
前記高周波回路および信号処理回路は、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項10】
前記アンテナ基板に、前記信号処理回路に接続されたセンサーモジュールが搭載されてなることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項11】
前記高周波回路、信号処理回路およびセンサーモジュールは、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されていることを特徴とする請求項10に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項12】
前記アンテナ基板に、前記高周波回路、前記信号処理回路、および前記センサーモジュールに対して電力をそれぞれ供給する電源が搭載されてなることを特徴とする請求項10に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項13】
前記高周波回路、前記信号処理回路、前記センサーモジュールおよび前記電源は、前記アンテナ基板を平面透視したときに、前記第1および第2の開口と重ならないようにそれぞれ搭載されていることを特徴とする請求項12に記載のアンテナ一体モジュール。
【請求項14】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のループアンテナが搭載されて成ることを特徴とする通信機器。
【請求項15】
請求項5に記載のアンテナ基板が搭載されて成ることを特徴とする通信機器。
【請求項16】
請求項6乃至請求項13のいずれかに記載のアンテナ一体モジュールが搭載されて成ることを特徴とする通信機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−109561(P2008−109561A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−292381(P2006−292381)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】