説明

レコーダ管理システム、レコーダ管理装置、レコーダ管理方法、及びプログラム

【課題】複数のレコーダを効率良く使用するためのレコーダ管理システムを提供する。
【解決手段】
レコーダ管理装置20は、レコーダ10からの通知により、レコーダ10の状態を監視する状態監視部202と、状態監視部202により監視されているレコーダ10の状態に基づき、録画動作を実行させるレコーダ10を選択するレコーダ選択部210と、レコーダ選択部210により選択されたレコーダ10に、通信ネットワーク30を介して録画動作の指示を出す指示部212とを有してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レコーダ管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、装置内に搭載され、所定の記憶領域を有する内蔵記録装置と、録画を指示されたコンテンツを前記内蔵記録装置に録画する録画部と、前記内蔵記憶装置に記憶された個々のコンテンツに対してロック指定の有無、「削除可」、「移動可」が設定されたコンテンツ管理情報記憶部と、電子番組表からの録画予約操作またはキー操作により新たなコンテンツの録画予約が指示された場合、前記電子番組表またはキー操作により取得された前記コンテンツの録画時間と予め設定された録画ビットレートとから録画に必要なコンテンツの録画容量を計算する計算部と、前記計算部により計算された録画容量と前記内蔵記憶装置の空き領域とを比較して前記録画容量を超える空き領域が確保されているか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定の結果、前記内蔵記憶装置に前記録画容量を超える空き領域が確保されない場合に、前記コンテンツ管理情報記憶部を参照してロック無指定でかつ「削除可」のコンテンツを削除して前記内蔵記憶装置の空き領域を増加する削除部と、前記削除部により「削除可」のコンテンツが削除された場合でも、前記録画容量を超える空き領域を前記内蔵記憶装置に確保できない場合に外部記憶装置の接続の有無とその空き領域の有無をチェックする外部記憶装置チェック部と、前記外部記憶装置チェック部による前記外部記憶装置のチェックの結果、接続されている前記外部記憶装置に空き領域が存在する場合に、前記コンテンツ管理情報記憶部を参照して、「移動可」と設定されている前記内蔵記憶装置のコンテンツを、前記録画容量を超える空き領域が確保されるまで前記外部記憶装置へ移動する移動部とを具備することを特徴とするコンテンツ録画装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−9668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、複数のレコーダを連携して制御するためのレコーダ管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るレコーダ管理装置は、レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視部と、前記状態監視部により監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させるレコーダを選択するレコーダ選択部と、前記レコーダ選択部により選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示部とを有する。
【0006】
好適には、前記状態監視部により監視される前記レコーダの状態は、少なくとも電波の受信レベルと、前記通信ネットワークの回線速度と、前記通信ネットワークの回線品質と、該レコーダの起動状態とを含み、前記レコーダ選択部は、前記状態監視部により監視される受信レベル、回線速度及び回線品質の少なくとも一つに基づいて、録画動作を実行させるレコーダを選択する。
好適には、前記状態監視部により監視される前記レコーダの状態は、さらに前記レコーダのスペックを含み、前記レコーダ選択部は、前記状態監視部により監視されるレコーダのスペックに基づいて、録画動作を実行させるレコーダを選択する。
好適には、前記状態監視部は、監視対象のレコーダに関して、状態を監視し、前記指示部は、前記状態監視部により監視されている前記レコーダのうち、常時、少なくとも1台が、録画指示の受付準備ができている状態となるように、監視されているレコーダに対して、通信ネットワークを介して起動の指示を出す。
好適には、前記指示部は、前記レコーダ選択部により選択された前記レコーダに、電子番組表に基づいて、録画対象となる番組が始まる前に通信ネットワークを介して起動の指示を出す。
好適には、前記レコーダから送信されてくる録画データを記憶媒体に蓄積する録画データ蓄積部と、前記状態監視部により監視される前記レコーダの状態に基づき、録画データを送信させる該レコーダを切り替える切り替え部とをさらに有し、前記録画データ蓄積部は、前記切り替え部により切り替えられた先の前記レコーダから、切り替え時のタイムラグにより生じた録画データの欠損部分を受信し、受信した録画データの欠損分を蓄積する。
【0007】
本発明に係るレコーダ管理システムは、放送番組を録画するレコーダと、レコーダ管理装置とを含むレコーダ管理システムであって、前記レコーダは、該レコーダの状態を前記レコーダ管理装置に通知する状態通知部と、前記レコーダ管理装置の通信ネットワークを介した指示に従って、該レコーダの録画動作を制御する制御部とを有し、前記レコーダ管理装置は、前記レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視部と、前記状態監視部により監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させる該レコーダを選択するレコーダ選択部と、前記レコーダ選択部により選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示部とを有する。
【0008】
本発明に係るプログラムは、レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視機能と、前記状態監視機能により監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させる該レコーダを選択するレコーダ選択機能と、前記レコーダ選択機能により選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示機能とをコンピュータに実現させる。
【0009】
本発明に係るレコーダ管理方法は、レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視ステップと、前記状態監視ステップにより監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させる該レコーダを選択するレコーダ選択ステップと、前記レコーダ選択ステップにより選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示ステップとを有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のレコーダを連携して制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】レコーダ管理システムの全体構成を例示する図である。
【図2】レコーダ制御プログラム100及びレコーダ管理プログラム200の機能構成を例示する図である。
【図3】レコーダDB204を例示する図である。
【図4】録画処理S10のフローチャートである。
【図5】変形例4における、レコーダ制御プログラム300及びレコーダ管理プログラム400の機能構成を例示する図である。
【図6】変形例4における、レコーダの切り替えを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0012】
図1は、レコーダ管理システム1の全体構成を例示する図である。
図1に例示するように、レコーダ管理システム1は、レコーダ10a、10b、及び10c(以下、「レコーダ10a〜c」と表記する。)と、レコーダ管理装置20とを有している。レコーダ10a〜cは、それぞれ通信ネットワーク30を介してレコーダ管理装置20に接続している。なお、通信ネットワーク30は、特に限定するものではなく、インターネット、携帯電話通信網、CATV網、又はLAN(Local Area Network)などであればよい。
以下、本図に示される各構成について説明する。
【0013】
レコーダ10a〜cは、電波又はCATV網などにより配信される画像データを受信する機器である。レコーダ10a〜cは、受信した画像データを一旦記録してもよいし、直ちにレコーダ管理装置20に転送してもよい。
本例では、レコーダ10a〜cは、後述するレコーダ制御プログラム100をインストールされ、主にレコーダの状態をレコーダ管理装置20に通知したり、レコーダ管理装置20の指示に従って録画動作などを実行したりする。
【0014】
レコーダ管理装置20は、通信ネットワーク30を介してレコーダ10a〜cの状態に応じて、レコーダ10a〜cの動作を制御する。
本例では、レコーダ管理装置20は、後述するレコーダ管理プログラム200をインストールされ、主にレコーダ10a〜cから通信されるレコーダの状態に応じて、録画動作を実行させるレコーダを選択したり、通信ネットワーク30を介してレコーダ10a〜cに指示を出し、レコーダ10a〜cの録画動作などを制御したりする。
【0015】
以上説明した構成によれば、ユーザは、レコーダ管理装置20を用いて、遠隔にあるレコーダ10a〜cの状態に応じて、レコーダ10a〜cの動作を連携して制御することができる。
【0016】
図2は、レコーダ制御プログラム100及びレコーダ管理プログラム200の機能構成を例示する図である。
図2に例示するように、レコーダ制御プログラム100は、状態通知部102と、制御部104とを有する。
レコーダ管理プログラム200は、状態監視部202と、表示部206と、入力部208と、レコーダ選択部210と、指示部212とを有する。また、レコーダ管理プログラム200は、レコーダデータベース(レコーダDB)204の読み書きを行う。
なお、レコーダ制御プログラム100及びレコーダ管理プログラム200の一部又は全部の構成部は、ASIC等のハードウェアにより実現されてもよい。
以下、本図に示される各構成について説明する。
【0017】
レコーダ制御プログラム100における状態通知部102は、レコーダ10の状態をレコーダ管理装置20に通知する。ここで、「通知」とは、自立的かつ一方的にレコーダがレコーダ管理装置に通知する形態と、レコーダ管理装置からの要求(ポーリング)に応じてレコーダが返答する形態とを含む概念である。
本例では、状態通知部102は、レコーダ10の状態として、電波の受信レベルと、レコーダ10からレコーダ管理装置20までの通信ネットワーク30の回線速度及び回線品質と、レコーダ10の装置状態とを、レコーダIDに関連付けて通信ネットワーク30を介して定期的にレコーダ管理装置20に通知する。
なお、レコーダ10の状態には、静的なものだけでなく、環境などに応じて動的に変更するものも含まれる。
【0018】
制御部104は、レコーダ10の各種動作を制御する。
本例では、制御部104は、レコーダ管理装置20の通信ネットワーク30を介した指示に従って、レコーダ10の録画動作を制御する。
【0019】
レコーダ管理プログラム200における状態監視部202は、レコーダ10からの通知により、レコーダ10の状態を監視する。ここで、レコーダの状態とは、電波(放送波など)の受信状態、レコーダが接続するネットワーク回線(LAN回線など)の状態を示す回線状態、及び、レコーダ自身の装置状態、を含む概念である。さらに、装置状態とは、レコーダの電源ON又はOFFなどを示す電源状態、及び、録画指示の受付準備ができているか否かを示す状態を含む。なお、録画指示の受付準備ができているか否かを示す状態とは、レコーダに設けられた全チューナが使用中であるか否かを示す使用状態と、故障しているか否かを示す故障状態と、電源状態とからなる。
本例では、状態監視部202は、レコーダ制御プログラム100における状態通知部102から、通信ネットワーク30を介してレコーダ10の状態を受信する。そして、状態監視部202は、受信したレコーダ10の状態を、レコーダDB204に格納する。
【0020】
レコーダDB204は、図3に例示するように、データ項目として、レコーダIDと、受信レベルと、回線速度と、回線品質と、起動状態とを有する。
レコーダIDは、状態を通知するレコーダ10を特定するための識別情報である。例えば、レコーダIDは、文字、数字、及び記号などの組み合わせにより表わされる。
受信レベルは、受信状態の一例であり、レコーダ10の電波の受信レベルを表わす。本例では、受信レベルは、高、中、及び低の3段階で表わされる。
回線速度は、回線状態の一例であり、レコーダ10とレコーダ管理装置20とを結ぶ通信ネットワーク30の単位時間あたりの送受信可能な通信量を表わす。本例では、回線速度は、「bps」という単位を用いて、1秒あたりの通信量(ビット単位)で表わされる。
回線品質は、レコーダ10とレコーダ管理装置20とを結ぶ通信ネットワーク30における通信エラーの発生頻度の大きさにより表わされる。本例では、回線品質は、優、良、及び可の3段階で表わされる。
ステータスは、装置状態の一例であり、例えば、レコーダ管理装置20の起動の有無(電源状態)、故障の有無(故障状態)、又は、使用状態を表わす。本例では、起動状態は、「ON」又は「OFF」により起動の有無を表わし、「Trouble」により故障していることを表わし、「Busy」により「搭載されている全チューナが使用中であること」を表わす。
【0021】
表示部206は、レコーダ10の状態を表示する。
本例では、表示部206は、レコーダDB204に格納されている情報を表示する。
【0022】
入力部208は、ユーザの入力をキーボード、マウス、タッチパネル、又はボタンなどの各種入力手段により受け付ける。
本例では、入力部208は、ユーザによる録画動作を指定する入力を受け付ける。なお、録画動作を指定する入力には、例えば、録画予約若しくは取り消し、録画予約一覧表示、録画番組一覧表示、又は録画番組削除などがある。
【0023】
レコーダ選択部210は、状態監視部202により監視されているレコーダ10の状態に基づき、録画動作を実行させるレコーダ10を選択する
本例では、レコーダ選択部210は、入力部208により受け付けたユーザの入力に応じて、レコーダDB204に格納されているレコーダ10の状態に基づき、録画動作を実行させるレコーダ10を選択する。例えば、録画する番組の画質が最高品質の場合、レコーダ選択部210は、受信レベルが良く、回線速度が速く、さらに回線品質が良いレコーダ10を選ぶ。また、例えば、あるレコーダの起動状態が「Busy」の場合、レコーダ選択部210は、起動状態が「ON」で、かつ「Busy」ではない他のレコーダを選択する。
【0024】
指示部212は、レコーダ選択部210により選択されたレコーダ10に、通信ネットワーク30を介して録画動作の指示を出す。
本例では、指示部212は、レコーダ制御プログラム100における制御部104に、通信ネットワーク30を介して録画動作の指示を出す。
【0025】
図4は、録画処理S10のフローチャートである。
図4に例示するように、ステップ100(S100)において、入力部208は、録画動作を指定するユーザの入力を受け付けたか否かを判定する。レコーダ管理プログラム200は、ユーザの入力を受け付けた場合、S102に移行し、ユーザの入力を受け付けていない場合、S100を繰り返す。
【0026】
ステップ102(S102)において、レコーダ選択部210は、レコーダDB204に格納されているレコーダ10の状態を参照する。
【0027】
ステップ104(S104)において、レコーダ選択部210は、S102で参照したレコーダ10の状態に基づき、録画動作を実行させるレコーダ10を選択する。
【0028】
ステップ106(S106)において、指示部212は、S104で選択されたレコーダ10に、通信ネットワーク30を介して録画動作の指示を出す。
【0029】
以上説明した構成及び動作によれば、レコーダ管理システム1は、複数のレコーダ10を連携させることで、1台のレコーダ10のチューナ数以上の録画予約を同時期に受け付けることができる。また、ユーザは、レコーダ管理装置20を用いて、1つの画面から複数のレコーダ10の制御を行うことができる。また、レコーダ管理システム1は、ユーザの録画要求に応じて、録画するための最適なレコーダ10を選択することができる。
【0030】
[変形例1]
上記実施例では、レコーダDB204は、データ項目として、レコーダIDと、受信レベルと、回線速度と、回線品質と、起動状態とを有していたが、さらにスペックを有してもよい。
スペックは、レコーダ10の仕様又は性能などを表わす。例えば、スペックは、フルハイビジョンの高画質での録画が可能か否かなどを表わす。
【0031】
[変形例2]
指示部212は、平常時、状態監視部202により監視されているレコーダ10に対して、監視下にあるレコーダの少なくとも一台が録画指示の受付準備ができている状態となるように、通信ネットワーク30を介して起動の指示を出してもよい。
これにより、レコーダ管理装置20は、ユーザの入力に応じて、起動しているレコーダ10に即時録画を実行させることができる。
【0032】
[変形例3]
指示部212は、レコーダ選択部210により選択されたレコーダ10に、電子番組表に基づいて、録画対象となる番組が始まる前に通信ネットワーク30を介して起動の指示を出してもよい。なお、電子番組表は、レコーダ管理装置20により放送電波又はインターネットなどを通じて取得されればよい。
これにより、レコーダ管理装置20は、録画時間になるまでに、選択されたレコーダ10を起動させ、録画時間になると、起動させたレコーダ10に即時録画を実行させることができる。
【0033】
[変形例4]
図5は、変形例4における、レコーダ制御プログラム300及びレコーダ管理プログラム400の機能構成を例示する図である。
図5に例示するように、レコーダ制御プログラム300は、図2に示したレコーダ制御プログラム100に録画データ送信部306と、バッファリング部308とを追加したものである。
レコーダ管理プログラム400は、図2に示したレコーダ管理プログラム200に録画データ蓄積部414と、切り替え部416とを追加したものである。
以下、本図に示した各構成において、図2の構成と異なる部分について説明する。
【0034】
レコーダ制御プログラム300における録画データ送信部306は、録画データを通信ネットワーク30を介してレコーダ管理装置20に送信する。
本例では、録画データ送信部306は、制御部104により実行された録画動作において生成される録画データを、通信ネットワーク30を介して、レコーダ管理プログラム400における録画データ蓄積部414に送信する。
【0035】
バッファリング部308は、自身が切り替え先のレコーダ10となる場合、別の選択されたレコーダ10が録画している映像の録画データをバッファリングする。
本例では、バッファリング部308は、制御部104の指示に従って、指定された映像の録画データのバッファリングを開始する。そして、選択されたレコーダ10の故障などにより自身が録画動作をするように切り替わったとき、バッファリング部308は、制御部104の指示に従って、バッファリングした録画データのうち、切り替え時のタイムラグにより生じた録画データの欠損部分を、通信ネットワーク30を介して、レコーダ管理プログラム400における録画データ蓄積部414に送信する。
【0036】
レコーダ管理プログラム400における録画データ蓄積部414は、通信ネットワーク30を介して、レコーダ10から受信した録画データを記憶媒体に記録する。
本例では、録画データ蓄積部414は、切り替え時において、先の選択されたレコーダ10の録画データに、切り替え後のレコーダ10でバッファリングされていた録画データを連結し、引き続いて、切り替え後のレコーダ10から受信した録画データを記憶媒体に記録する。
【0037】
切り替え部416は、故障などにより録画動作できなくなったレコーダ10に代わり、録画動作を実行するレコーダ10に、通信ネットワーク30を介して録画動作の指示を出す。
本例では、切り替え部416は、通信ネットワーク30を介して、切り替え先となるレコーダ制御プログラム300における制御部104に切り替え動作の指示を出す。なお、切り替え部416は、状態監視部202からの通知によりレコーダ10の故障などの異常を検知する。
【0038】
図6は、変形例4における、レコーダの切り替えを説明する図である。
図6に例示するように、ステップ1では、レコーダ10aは、レコーダ管理装置20の指示に従って、録画データ500をレコーダ管理装置20に送信する。
【0039】
ステップ2では、レコーダ管理装置20は、レコーダ10aから受信した録画データを記憶媒体に記録する。
【0040】
ステップ3では、レコーダ管理装置20は、レコーダ10aで録画されている映像の録画データをバッファリングするようにレコーダ10bに指示を出す。
【0041】
ステップ4では、レコーダ10bは、レコーダ管理装置20の指示に従って、バッファリングデータ510(バッファリングされた録画データ)を記憶媒体に記録する。
【0042】
ステップ5では、レコーダ管理装置20は、レコーダ10aの異常を検知する。
【0043】
ステップ6では、レコーダ管理装置20は、切り替え先となるレコーダ10bに切り替えの指示を出す。
【0044】
ステップ7では、レコーダ10bは、バッファリングデータ510のうち、切り替え時のタイムラグにより生じた録画データの欠損部分を、レコーダ管理装置20に送信する。レコーダ管理装置20は、受信したバッファリングデータ510をレコーダ10aから受信した録画データ500に連結する。
【0045】
ステップ8では、レコーダ10bは、引き続いて録画動作を実行し、録画データ520をレコーダ管理装置20に送信する。レコーダ管理装置20は、レコーダ10bから受信した録画データ520を、録画データ500及びバッファリングデータ510に連結する。
【0046】
以上説明した構成及び動作によれば、レコーダ管理システム1は、録画データの欠損を出さずに、レコーダ10を切り替えることができる。なお、本変形例では、レコーダ間で録画動作を引き継ぐ形態を説明したが、これに限定されるものではなく、レコーダ管理システム1は、複数のレコーダ10に同一の番組を録画させ(録画動作の二重化)、メインとなる一つのレコーダで番組の録画が成功したことを条件として、他のレコーダの録画データを消去させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 レコーダ管理システム
10 レコーダ
20 レコーダ管理装置
30 通信ネットワーク
100 レコーダ制御プログラム
102 状態通知部
104 制御部
200 レコーダ管理プログラム
202 状態監視部
204 レコーダDB
206 表示部
208 入力部
210 レコーダ選択部
212 指示部
300 レコーダ制御プログラム(変形例4)
306 録画データ送信部
308 バッファリング部
400 レコーダ管理プログラム
414 録画データ蓄積部
416 切り替え部
500 録画データ(切り替え前)
510 バッファリングデータ
520 録画データ(切り替え後)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視部と、
前記状態監視部により監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させるレコーダを選択するレコーダ選択部と、
前記レコーダ選択部により選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示部と
を有するレコーダ管理装置。
【請求項2】
前記状態監視部により監視される前記レコーダの状態は、少なくとも電波の受信レベルと、前記通信ネットワークの回線速度と、前記通信ネットワークの回線品質と、該レコーダの起動状態とを含み、
前記レコーダ選択部は、前記状態監視部により監視される受信レベル、回線速度及び回線品質の少なくとも一つに基づいて、録画動作を実行させるレコーダを選択する
請求項1に記載のレコーダ管理装置。
【請求項3】
前記状態監視部により監視される前記レコーダの状態は、さらに前記レコーダのスペックを含み、
前記レコーダ選択部は、前記状態監視部により監視されるレコーダのスペックに基づいて、録画動作を実行させるレコーダを選択する
請求項2に記載のレコーダ管理装置。
【請求項4】
前記状態監視部は、監視対象のレコーダに関して、状態を監視し、
前記指示部は、前記状態監視部により監視されている前記レコーダのうち、常時、少なくとも1台が、録画指示の受付準備ができている状態となるように、監視されているレコーダに対して、通信ネットワークを介して起動の指示を出す
請求項1に記載のレコーダ管理装置。
【請求項5】
前記指示部は、前記レコーダ選択部により選択された前記レコーダに、電子番組表に基づいて、録画対象となる番組が始まる前に通信ネットワークを介して起動の指示を出す
請求項1に記載のレコーダ管理装置。
【請求項6】
前記レコーダから送信されてくる録画データを記憶媒体に蓄積する録画データ蓄積部と、
前記状態監視部により監視される前記レコーダの状態に基づき、録画データを送信させる該レコーダを切り替える切り替え部と
をさらに有し、
前記録画データ蓄積部は、前記切り替え部により切り替えられた先の前記レコーダから、切り替え時のタイムラグにより生じた録画データの欠損部分を受信し、受信した録画データの欠損分を蓄積する
請求項1に記載のレコーダ管理装置。
【請求項7】
放送番組を録画するレコーダと、レコーダ管理装置とを含むレコーダ管理システムであって、
前記レコーダは、
該レコーダの状態を前記レコーダ管理装置に通知する状態通知部と、
前記レコーダ管理装置の通信ネットワークを介した指示に従って、該レコーダの録画動作を制御する制御部と
を有し、
前記レコーダ管理装置は、
前記レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視部と、
前記状態監視部により監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させる該レコーダを選択するレコーダ選択部と、
前記レコーダ選択部により選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示部と
を有する
レコーダ管理システム。
【請求項8】
レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視機能と、
前記状態監視機能により監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させる該レコーダを選択するレコーダ選択機能と、
前記レコーダ選択機能により選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示機能と
をコンピュータに実現させるプログラム。
【請求項9】
レコーダからの通知により、該レコーダの状態を監視する状態監視ステップと、
前記状態監視ステップにより監視されている前記レコーダの状態に基づき、録画動作を実行させる該レコーダを選択するレコーダ選択ステップと、
前記レコーダ選択ステップにより選択された前記レコーダに、通信ネットワークを介して録画動作の指示を出す指示ステップと
を有するレコーダ管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−15926(P2012−15926A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152547(P2010−152547)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000136136)株式会社PFU (354)
【Fターム(参考)】