説明

レシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム

【課題】 レシートが不要な場合にレシートを出力しないレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 顧客が所有する個人端末装置30と、管理センターサーバ20と、店舗内に設置される店舗内POS端末システム10とがインターネット100を介して接続されるレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムにおいて、店舗内POS端末システム10において精算処理が終了する前に、レシート不要の操作があった場合、前記レシートを出力せずに処理を終了する。顧客があらかじめ会員登録していて、会員であることを示す会員カードを持っている場合、管理センターサーバ20に顧客がレシートが必要であるか否かという情報を記憶させておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムに関し、特に、レシートを必要としないレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムで買い物をすると、何を買ったかとか、いくらだったかなどの情報が記載されたレシートが出力され、おつりなどとともに手渡されていた。
【0003】
レシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムに関する従来技術を示す文献を以下に示す。
【0004】
特許文献1には、取引ごとに入力した取引データをレシートに編集出力するPOSレジスタにおいて、レシート出力の要不要の入力を受け付け、レシートの出力を要とする場合に限って、取引データを編集し、レシートを出力するレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、購入商品又は提供サービス代金の清算処理を行うホスト装置から受信したレシートデータをレシート印刷用データ及び/又は電子レシートデータとして選択的に出力するレシートデータの出力制御装置が開示されている。
【0006】
さらに、特許文献3には、店舗における購入金額の精算時に、精算内容を領収書データとして生成したレジ装置から携帯通信端末に送信する送受信ステップを含む領収書データ送受信方法であって、携帯通信端末が送受信ステップにおいて領収書データを受信するためのアプリケーションプログラムを起動する起動指令を、レジ装置から送信する起動指令ステップを含み、送受信ステップにおいては、起動指令に応答して、携帯通信端末において起動されたアプリケーションプログラムにより領収書データを受信する領収書データ送受信方法が開示されている。
【特許文献1】特開2001−291167号公報
【特許文献2】特開2002−312853号公報
【特許文献3】特開2004−21607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来技術では、以下の点で困難があった。
【0008】
特許文献1に開示される技術では、会員カードを利用しておらず、事前に登録されている情報を利用することができなかった。
【0009】
また、特許文献2に開示される技術では、レシート出力を紙以外に行うことが前提となっているので、レシート出力の選択を行うことができなかった。
【0010】
また、特許文献3に開示される技術では、レシートに関しては言及されておらず、レシート出力の選択を行うことができなかった。
【0011】
そこで、本発明は、レシートが不要な場合にレシートを出力しないレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムを提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、会員カードにレシートが要不要の情報を書き込むことにより、レシートが要不要の選択を省くことができるレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、顧客が所有する個人端末装置と、管理センターサーバと、店舗内に設置される店舗内POS端末システムとがネットワークを介して接続されるレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムにおいて、前記店舗内POS端末システムにおいて精算処理が終了する前に、レシート不要の操作があった場合、前記レシートを出力せずに処理を終了することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記顧客があらかじめ会員登録していて、会員であることを示す会員カードを持っている場合、前記管理センターサーバに前記顧客がレシートが必要であるか否かという情報を記憶させておくことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、前記管理センターサーバは、前記個人端末装置に前記精算処理の結果を送信することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記個人端末装置は、過去の精算処理の結果も、要求することで受け取ることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、顧客が所有する個人端末装置と、管理センターサーバと、店舗内に設置される店舗内POS端末システムとがネットワークを介して接続されるレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムにおいて、前記店舗内POS端末システムに、精算処理が終了する前に、顧客がレシートを必要とするか否かを受け付けるレシート不要操作部が接続されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、会員登録している前記顧客が所有する会員カードを読み取るためのカード読み取り装置が、前記店舗内で店舗POS端末システムと接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、レシート用紙の資源の有効利用がはかれる。
【0020】
また、インターネットを介して買い物情報をやりとりすることにより、商品個々の産地情報や生産日等の付加価値情報を同時に送ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の実施の形態を説明する。
【0022】
[構成の説明]
図1は、本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態は、店舗内に設置される店舗POS端末システム10と、管理センターサーバ20と、顧客が所有する個人端末装置30とを備えており、各々インターネット100を介して接続されている。
【0024】
また、店舗POS端末システム10には、顧客側のレシート不要操作部11と、顧客レシート印刷部12と、店舗用ジャーナル印刷部13と、カード読み取り装置14と、が接続されている。
【0025】
店舗POS端末システム10は、コンビニや各店舗に保有されているPOS端末であり以下の機能を有する。
【0026】
(1)レジ精算までに顧客が顧客側のレシート不要操作部11(顧客用LCDタッチパネルのレシート不要ボタンを触れること)を操作することにより、顧客用レシートの出力を行わず、現金またはカードの精算のみを行う。
【0027】
(2)事前に会員登録されたカードを利用することにより、精算情報をインターネット100を経由して、管理センターサーバ20に接続することによりレシートの印刷はおこなわず、精算情報を管理センターサーバ20内の情報に基づき個人端末装置30に精算情報を送信する。
【0028】
管理センターサーバ20は各個人情報の管理及び各店舗情報を管理し以下の機能を有する。図2は、管理センターサーバ20の構成を示すブロック図である。
【0029】
(1) 個人情報としてメールアドレス、送信して欲しいデータ形式の指定、送信して欲しいデータ種類の管理をする。
【0030】
(2) 各店舗情報として送信可能データの種類を管理する。
【0031】
(3) 個人認証、店舗認証を管理する。
【0032】
図2に示すように、管理センターサーバ20は、利用者管理ブロック202と、店舗情報管理ブロック203と、個人情報管理ブロック204とを備えている。
【0033】
図6は、管理センターサーバで管理される利用者管理ブロックの内容を示す図である。
【0034】
サービス利用番号、店舗名や顧客名が各々対応付けられて記載されている。
【0035】
図7は、管理センターサーバで管理される店舗情報管理ブロックの内容を示す図である。
【0036】
商品管理番号、商品名、金額及び付加価値情報がサービス利用番号に各々対応付けられている。
【0037】
図8は、管理センターサーバで管理される個人情報管理ブロックの内容を示す図である。
【0038】
サービス利用番号に対応して、店舗名、商品名、金額及び付加価値情報が、サービス利用番号に各々対応付けられている。
【0039】
個人端末装置30は、会員登録された個人端末であり以下の機能を有する。
【0040】
(1) 管理センターサーバ20に対して受信したい、精算情報を設定する。
【0041】
(2) 各店舗端末装置10からの精算情報の受信を行う。
【0042】
(3) 管理センターサーバ20に接続し、精算情報の確認及び欲しい情報の編集とダウンロードを行う。
【0043】
[動作の説明]
図3は、本発明の一実施の形態における会員カードがない場合の動作を示すフローチャートである。
【0044】
図3に示すように、店舗にて客が買い物を終了し精算処理をするために、通常のレジ操作をする(ステップS101)。
【0045】
レジ操作が終了する前に(ステップS102/No)、レシート不要操作部11(LCD画面上のレシート不要タッチパネル又は、連動しているスイッチを押す)にて不要のスイッチを押すことができる(ステップS103/Yes)。レジにて買い物金額を合計する(ステップS104)。
【0046】
レシート不要操作部11にて不要のスイッチを押していたならば(ステップS105/Yes)、店舗情報などが含まれるジャーナル情報をジャーナル印刷部13に出力して(ステップS107)、処理は終了する。
【0047】
レシート不要操作部11にて不要のスイッチが押されていなければ(ステップS105/No)、レシートを印刷して(ステップS106)、ジャーナル情報をジャーナル印刷部13に出力して(ステップS107)、処理は終了する。
【0048】
図4は、本発明の一実施の形態における会員カードがある場合の動作を示すフローチャートである。
【0049】
図4に示すように、顧客からカードを受け取り店舗POSシステム10に付属するカード読み取り装置14で情報を読み取り(ステップS201)、インターネット100を介して管理センターサーバ20にサービス利用番号(カード番号)を通知する(ステップS202)。
【0050】
管理センターサーバ20は、通知されたサービス利用番号をもとに個人認証を確認し(ステップS205)、個人認証が登録情報と認証できたとき(ステップS205/Yes)、該当個別ユーザが事前に登録している、通知して欲しい情報に基づき個別通知データを作成し(ステップS206)、個人認証が登録情報と認証できた旨の通知をする(ステップS208)。
【0051】
また、管理センターサーバ20は、個人情報が登録情報と認証できなかったとき(ステップS205/No)、サービス利用番号がないことになるので(ステップS207)、サービスを利用できる権限がない旨の通知をする(ステップS208)。図9は、サービスを利用できる権限がない旨の画面である。
【0052】
上記の認証作業をしている間に、店舗POSシステム10では、レジ操作が行われており(ステップS203)、レジ操作が終了する前に(ステップS203/No)、レシート不要操作部11(LCD画面上のレシート不要タッチパネル又は、連動しているスイッチを押す)にて不要のスイッチを押すことができる(ステップS204)。レジにて買い物金額を合計する(ステップS209)。
【0053】
顧客登録情報に基づき、レシートの要/不要を判断し(ステップS210)、不要登録がされ(ステップS210/Yes)、レシート不要操作部11にて不要のスイッチが押されていたならば(ステップS211/Yes)、レシートを印刷せずに、ジャーナルを印刷して(ステップS213)、精算情報を管理センターサーバ20に通知する(ステップS214)。
【0054】
精算情報を受信した管理センターサーバ20は、個別精算情報を個人端末装置30に送信する(ステップS215)。
【0055】
受け取った精算情報を確認してから保存し、必要な情報を編集し自由に利用することを可能とする(ステップS216)。
【0056】
個人端末装置30から管理センターサーバ20に接続認証を要求し(ステップS217)、個人認証(ステップS218)の後、過去の情報をまとめて必要なデータを自由に抽出し(ステップS219)、個人端末装置30にダウンロードする(ステップS220)ことによりデータを加工することができる(ステップS221)。
【0057】
図5は、管理センターサーバにおける個人認証を確認する方法を詳細に示すフローチャートである。
【0058】
図5に示すように、店舗内POSシステム10からサービス利用番号が通知されると(ステップS301)、図6に示す利用者管理ブロックを参照して、利用者管理ブロックに該当するサービス利用番号を検索する(ステップS302)。
【0059】
サービス利用番号があれば(ステップS302/Yes)、その顧客の個別に通知するデータを検索し(ステップS303)、その個別通知データを通知する(ステップS304)。
【0060】
サービス利用番号がなければ(ステップS302/No)、サービス利用番号なしを通知する(ステップS305)。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】管理センターサーバ20の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態における会員カードがない場合の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態における会員カードがある場合の動作を示すフローチャートである。
【図5】管理センターサーバにおける個人認証を確認する方法を詳細に示すフローチャートである。
【図6】管理センターサーバで管理される利用者管理ブロックの内容を示す図である。
【図7】管理センターサーバで管理される店舗情報管理ブロックの内容を示す図である。
【図8】管理センターサーバで管理される個人情報管理ブロックの内容を示す図である。
【図9】サービスを利用できる権限がない旨を示す画面である。
【符号の説明】
【0062】
10 店舗POS端末システム
11 レシート不要操作部
12 顧客レシート印刷部
13 店舗用ジャーナル印刷部
14 カード読み取り装置
20 管理センターサーバ
30 個人端末装置
100 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が所有する個人端末装置と、管理センターサーバと、店舗内に設置される店舗内POS端末システムとがネットワークを介して接続されるレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムにおいて、
前記店舗内POS端末システムにおいて精算処理が終了する前に、レシート不要の操作があった場合、前記レシートを出力せずに処理を終了することを特徴とするレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム。
【請求項2】
前記顧客があらかじめ会員登録していて、会員であることを示す会員カードを持っている場合、前記管理センターサーバに前記顧客がレシートが必要であるか否かという情報を記憶させておくことを特徴とする請求項1記載のレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム。
【請求項3】
前記管理センターサーバは、前記個人端末装置に前記精算処理の結果を送信することを特徴とする請求項1又は2記載のレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム。
【請求項4】
前記個人端末装置は、過去の精算処理の結果も、要求することで受け取ることを特徴とする請求項3記載のレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム。
【請求項5】
顧客が所有する個人端末装置と、管理センターサーバと、店舗内に設置される店舗内POS端末システムとがネットワークを介して接続されるレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システムにおいて、
前記店舗内POS端末システムに、精算処理が終了する前に、顧客がレシートを必要とするか否かを受け付けるレシート不要操作部が接続されることを特徴とするレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム。
【請求項6】
会員登録している前記顧客が所有する会員カードを読み取るためのカード読み取り装置が、前記店舗内で店舗POS端末システムと接続されていることを特徴とする請求項5記載のレシート不要機能付きPOS商品トレース管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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