説明

レバースイッチ装置

【課題】コストの低廉化を図ることができるとともに、リード線の良好な組付性を得ることができるレバースイッチ装置を提供する。
【解決手段】レバー軸9aを内蔵する操作レバー2と、レバー軸9aに沿って並列するロータリスイッチ3,4と、一方のロータリスイッチ3のスイッチ動作を回動操作によって実行する第1操作ノブ5と、第1操作ノブ5よりも操作レバー2のレバー取付側に近い位置に配置され、他方のロータリスイッチ4のスイッチ動作を回動操作によって実行する第2操作ノブ6と、第2操作ノブ6を挿通し、第1操作ノブ5の回動操作によって回動するノブ回動軸7とを備え、ノブ回動軸7は、その外周囲に他方のロータリスイッチ4が、また他方のロータリスイッチ4の第1操作ノブ5側と反対側に一方のロータリスイッチ3がそれぞれ配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバースイッチ装置に関し、特に複数のロータリスイッチを備えたレバースイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のレバースイッチ装置には、複数のロータリスイッチをノブ操作によって切り換え可能な操作ノブを有する操作レバーを備えたものがある(例えば特許文献1)。
【0003】
このレバースイッチ装置は、レバー軸を有する操作レバーと、この操作レバーのレバー軸に沿って配置されたアッパロータリスイッチ,ロアロータリスイッチと、アッパロータリスイッチを回動操作によってアッパロータリスイッチ動作を実行するアッパロータリノブと、ロアロータリスイッチを回動操作によってロアロータリスイッチ動作を実行するロアロータリノブとを備えている。
【0004】
操作レバーは、アッパノブボディ及びロアノブボディを有し、ステアリングコラムにベースを介してレバー操作可能に配置されている。アッパノブボディは、ロアノブボディにレバー軸を介して装着され、全体がアッパロータリノブ側に開口する筒状部材によって形成されている。ロアノブボディは、ベースに回動可能に保持され、アッパノブボディ側に開口する筒状部材によって形成されている。
【0005】
アッパロータリスイッチは、アッパロータリスイッチ用の固定コンタクト及びアッパロータリスイッチ用の可動コンタクトを有し、アッパロータリスイッチ用のインシュレータとアッパロータリスイッチ用のコンタクトホルダとの間に配置されている。アッパロータリスイッチ用の固定コンタクトはアッパロータリスイッチ用のインシュレータに配置されている。アッパロータリスイッチ用の可動コンタクトはアッパロータリスイッチ用のコンタクトホルダに弾性変形可能に配置されている。
【0006】
アッパロータリスイッチ用のコンタクトホルダはアッパロータリノブ内に、またアッパロータリスイッチ用のインシュレータはアッパノブボディに内にそれぞれ固定されている。
【0007】
ロアロータリスイッチは、ロアロータリスイッチ用の固定コンタクト及びロアロータリスイッチ用の可動コンタクトを有し、ロアロータリスイッチ用のインシュレータとロアロータリノブとの間に配置されている。ロアロータリスイッチ用の固定コンタクトはロアロータリスイッチ用のインシュレータに配置されている。ロアロータリスイッチ用の可動コンタクトはロアロータリノブに弾性変形可能に保持されている。
【0008】
ロアロータリスイッチ用のインシュレータはロアノブボディ内に配置されている。
【0009】
アッパロータリノブは、アッパノブボディのベース側とは反対側にレバー軸の回りに回動可能に配置されている。そして、アッパロータリノブは、回動操作によってアッパロータリスイッチ用のコンタクトホルダと共に回動するように構成されている。
【0010】
ロアロータリノブは、アッパロータリノブのベース側(操作レバーの取付側)でアッパノブボディにレバー軸の回りに回動可能に配置されている。そして、ロアロータリノブは、回動操作によってロアロータリスイッチ用の可動コンタクトと共に回動するように構成されている。
【0011】
以上の構成により、アッパロータリノブを回動操作することによりアッパロータリスイッチがスイッチオフ状態からスイッチオン状態に、またスイッチオン状態からスイッチオフ状態にそれぞれ切り換えられる。
【0012】
一方、ロアロータリノブを回動操作することによりロアロータリスイッチがスイッチオフ状態からスイッチオン状態に、またスイッチオン状態からスイッチオフ状態にそれぞれ切り換えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平11−329162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1に示すレバースイッチ装置によると、アッパロータリスイッチがロアロータリスイッチよりも操作レバーの取付側から遠い位置に配置されているため、アッパロータリスイッチ用のリード線がロアロータリスイッチ用のリード線よりも長くなり、コストが嵩むという問題があった。
【0015】
また、特許文献1に示すレバースイッチ装置によると、アッパロータリスイッチ用のリード線をそのコネクタ側への組付時にアッパノブボディ及びロアロータリノブを挿通させる必要が生じ、リード線の組付性が悪くなるという問題があった。
【0016】
従って、本発明の目的は、コストの低廉化を図ることができるとともに、リード線の良好な組付性を得ることができるレバースイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜(3)のレバースイッチ装置を提供する。
【0018】
(1)レバー軸を内蔵し、収容空間を有する操作レバーと、前記操作レバーの前記収容空間に収容され、前記レバー軸に沿って並列する少なくとも2つのロータリスイッチと、前記少なくとも2つのロータリスイッチのうち一方のロータリスイッチのスイッチ動作を回動操作によって実行する第1操作ノブと、前記第1操作ノブよりも前記操作レバーのレバー取付側に近い位置に配置され、前記少なくとも2つのロータリスイッチのうち他方のロータリスイッチのスイッチ動作を回動操作によって実行する第2操作ノブと、前記第2操作ノブを挿通し、前記第1操作ノブの回動操作によって回動するノブ回動軸とを備え、前記ノブ回動軸は、その外周囲に前記他方のロータリスイッチが、また前記他方のロータリスイッチの前記第1操作ノブ側と反対側に前記一方のロータリスイッチがそれぞれ配置されている。
【0019】
(2)上記(1)に記載のレバースイッチ装置において、前記ノブ回動軸は、前記第1操作ノブを装着するフランジを外周面に有する筒状部材からなり、前記レバー軸の外周囲に回動可能に配置されている。
【0020】
(3)上記(1)又は(2)に記載のレバースイッチ装置において、前記少なくとも2つのロータリスイッチは、前記一方のロータリスイッチがヘッドランプスイッチであり、前記他方のロータリスイッチがフォグランプスイッチである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、コストの低廉化を図ることができるとともに、リード線の良好な組付性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の取付例を説明するために示す平面図。
【図2】本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の全体を説明するために示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[実施の形態]
〔レバースイッチ装置の全体構成〕
図1はレバースイッチ装置の取付状態を示す。図2はレバースイッチ装置を示す。図1に示すように、自動車用のレバースイッチ装置1は、ステアリングホイール100のインストルメントパネル101側であって、ステアリングコラム102の左側(自動車用座席から見て左側)に配置されている。
【0024】
そして、レバースイッチ装置1は、図2に示すように、回動支軸Oの回りに回動操作可能な操作レバー2と、この操作レバー2内で並列するロータリスイッチ3,4と、これらロータリスイッチ3,4のうち一方のロータリスイッチ3のスイッチ動作を実行する第1操作ノブ5と、他方のロータリスイッチ4のスイッチ動作を実行する第2操作ノブ6と、この第2操作ノブ6等を挿通して第1操作ノブ5と共に回動するノブ回動軸7とから大略構成されている。
【0025】
(操作レバー2の構成)
操作レバー2は、アッパノブボディ8及びロアノブボディ9を有し、ステアリングコラム102(図1に示す)にレバー操作可能に配置されている。そして、操作レバー2は、レバー回動操作によって矢印a,a方向に回動し、ターンシグナルスイッチ(図示せず)のスイッチ動作を実行するように構成されている。この場合、操作レバー2が中立軸線(位置)Nから矢印a方向への操作によって左折指示位置Lに移動すると、左折指示ランプスイッチ(図示せず)がスイッチオン状態となる。また、操作レバー2が中立軸線(位置)Nから矢印a方向への操作によって右折指示位置Rに移動すると、右折指示ランプスイッチ(図示せず)がスイッチオン状態となる。
【0026】
アッパノブボディ8は、ロアノブボディ9に装着され、全体がノブ回動軸7を挿通させる環状部材によって形成されている。また、アッパノブボディ8は、フランジ7a(後述)との間にノブ回動軸7の回動動作に節度を付与する第1節度付与機構10が、また第2操作ノブ6との間にその回動動作に節度を付与する第2節度付与機構11がそれぞれ配置されている。
【0027】
第1節度付与機構10は、フランジ7aに設けられた節度面10a、この節度面10aを押圧するボール10b、及びこのボール10bに押圧力を付与するスプリング10cから構成されている。第2節度付与機構11は、アッパノブボディ8に設けられた節度面11a、この節度面11aを押圧するボール11b及びこのボール11bに押圧力を付与するスプリング11cから構成されている。
【0028】
アッパノブボディ8には、操作レバー2の取付側(図2右方)に突出し、かつ周方向に所定の間隔をもって並列する複数のガイド片8aが設けられている。また、アッパノブボディ8には、操作レバー2の取付側とは反対側に開口し、第1節度付与機構10のボール10bの一部及びスプリング10cを収容する収容孔8bが設けられている。
【0029】
ロアノブボディ9は、その外部に一部が露出するレバー軸9aを内蔵し、アッパノブボディ8側に開口する収容空間9bを有し、全体が略ヘ字状の部材によって形成されている。
【0030】
(ロータリスイッチ3,4の構成)
一方のロータリスイッチ3は、固定コンタクト3a及び可動コンタクト3bを有する例えばヘッドランプスイッチからなり、ヘッドランプスイッチ用のインシュレータ12とヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ13との間に介在してノブ回動軸7のロアノブボディ9側(ロータリスイッチ4の第1操作ノブ5側と反対側)に配置されている。
【0031】
固定コンタクト3aはヘッドランプスイッチ用のインシュレータ12上に配置されている。可動コンタクト3bはヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ13に弾性変形可能に保持されている。
【0032】
ヘッドランプスイッチ用のインシュレータ12は、レバー軸9aの外周面に固定され、かつロアノブボディ9の収容空間9bに収容されている。ヘッドランプスイッチ用のインシュレータ12には、固定コンタクト3aに接続するリード片12aが配置されている。リード片12aは、ヘッドランプスイッチ用のリード線14を介してコネクタ(図示せず)に接続されている。
【0033】
ヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ13は、ノブ回動軸7の外周面に固定され、かつロアノブボディ9の収容空間9bにフォグランプスイッチ用のインシュレータ15のレバー取付側で収容されている。そして、ヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ13は、ノブ回動軸7と共に回動するように構成されている。
【0034】
他方のロータリスイッチ4は、固定コンタクト4a及び可動コンタクト4bを有する例えばフォグランプスイッチからなり、フォグランプスイッチ用のインシュレータ15と第2操作ノブ6との間に介在してノブ回動軸7の外周囲に配置されている。
【0035】
固定コンタクト4aはフォグランプスイッチ用のインシュレータ15上に配置されている。可動コンタクト4bは第2操作ノブ6のロアノブボディ9側に弾性変形可能に保持されている。
【0036】
フォグランプスイッチ用のインシュレータ15は、ノブ回動軸7の外周囲に配置され、かつロアノブボディ9の内面にヘッドランプスイッチ用のインシュレータ12のアッパノブボディ8側で固定されている。ヘッドランプスイッチ用のインシュレータ15には、固定コンタクト4aに接続するリード片15aが配置されている。リード片15aは、フォグランプスイッチ用のリード線16を介してコネクタ(図示せず)に接続されている。
【0037】
(第1操作ノブ5の構成)
第1操作ノブ5は、ロアノブボディ9側に開口するキャップ状のアッパロータリノブからなり、アッパノブボディ8の外周面に回動可能に配置され、かつノブ回動軸7のアッパロータリノブ側端部に装着されている。そして、第1操作ノブ5は、ノブ回動操作によってノブ回動軸7と共に矢印b,b方向に回動し、ロータリスイッチ3のスイッチ動作を実行するように構成されている。この場合、第1操作ノブ5の矢印b方向への回動によって固定コンタクト3aに可動コンタクト3bが接触すると、ロータリスイッチ3がスイッチオン状態となる。また、第1操作ノブ5の矢印b方向への回動によって固定コンタクト3aから可動コンタクト3bが離間すると、ロータリスイッチ3がスイッチオフ状態となる。
【0038】
第1操作ノブ5の底面には、アッパノブボディ8側に開口する凹孔50aを有する突起部5aが一体に設けられている。
【0039】
(第2操作ノブ6の構成)
第2操作ノブ6は、ノブ回動軸7を挿通させる環状のロアロータリノブからなり、アッパノブボディ8の外周囲に回動可能に配置されている。そして、第2操作ノブ6は、ノブ回動操作によって矢印b,b方向に回動し、ロータリスイッチ4のスイッチ動作を実行するように構成されている。この場合、第1操作ノブ6の矢印b方向への回動によって固定コンタクト4aに可動コンタクト4bが接触すると、ロータリスイッチ4がスイッチオン状態となる。また、第2操作ノブ6の矢印b方向への回動によって固定コンタクト4aから可動コンタクト4bが離間すると、ロータリスイッチ4がスイッチオフ状態となる。
【0040】
第2操作ノブ6には、複数のガイド片8aを挿通させ、かつ周方向に所定の間隔をもって並列する複数の挿通孔6aが設けられている。複数の挿通孔6aは、その周方向寸法がガイド片8aの周方向寸法よりも大きい寸法に設定されている。また、第2操作ノブ6には、操作レバー2の取付側とは反対側(第1操作ノブ5側)に開口し、かつ第2節度付与機構11のボール11bの一部及びスプリング11cを収容する複数の収容孔6bが設けられている。
【0041】
(ノブ回動軸7の構成)
ノブ回動軸7は、レバー軸9aの外周囲に回動可能に配置され、かつ第1操作ノブ5における突起部5aの凹孔50a内に装着され、全体が第2操作ノブ6,アッパノブボディ8,ヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ13及びフォグランプスイッチ用のインシュレータ15を挿通する筒状部材によって形成されている。そして、ノブ回動軸7は、第1操作ノブ5の回動操作によって矢印b,b方向に回動するように構成されている。
【0042】
これにより、第1操作ノブ5によるロータリスイッチ3の遠隔操作が可能となるため、ロータリスイッチ3をロアノブボディ9の収容空間9bに収容してロータリスイッチ4よりも操作レバー2の取付側すなわちコネクタ側に近い位置に配置することができ、ヘッドランプスイッチ用のリード線14を従来の場合と比べて短縮することができる。
【0043】
また、本実施の形態においては、第2操作ノブ6のコネクタ側にロータリスイッチ3,4を集中させて配置することができ、ヘッドランプスイッチ用のリード線14をそのコネクタ側への組付時にアッパノブボディ8及び第2操作ノブ6を挿通させる必要がなくなる。
【0044】
ノブ回動軸7の外周面には、その径方向に突出し、かつ第1操作ノブ5を装着するフランジ7aが一体に設けられている。これにより、第1操作ノブ5を補強することができ、第1操作ノブ5の剛性を高めることができる。
【0045】
〔レバースイッチ装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の動作につき、図2を用いて説明する。
【0046】
本実施の形態に示すレバースイッチ装置の動作は、「ターンシグナルスイッチ」,「ヘッドランプスイッチ」及び「フォグランプスイッチ」の各動作であるため、これら各動作について説明する。
【0047】
「ターンシグナルスイッチ」
図2に示すように、操作レバー2を矢印a,a方向に回動操作すると、操作レバー2が矢印a,a方向に回動し、ターンシグナルスイッチのスイッチ動作が実行される。この場合、操作レバー2が中立位置Nから矢印a方向への操作によって左折指示位置Lに移動すると、左折指示ランプスイッチがスイッチオン状態となり、左折指示ランプ(図示せず)が点灯される。また、操作レバー2が中立位置Nから矢印a方向への操作によって右折指示位置Rに移動すると、右折指示ランプスイッチがスイッチオン状態となり、右折指示ランプ(図示せず)が点灯される。
【0048】
「ヘッドランプスイッチ」
図2に示すように、第1操作ノブ5を矢印b,b方向に回動操作すると、第1操作ノブ5がノブ回動軸7と共に矢印b,b方向に回動し、これに伴いヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ13が可動コンタクト3bと共に矢印b,b方向に回動し、ヘッドランプスイッチ(ロータリスイッチ3)のスイッチ動作が実行される。この場合、第1操作ノブ5の矢印b方向への回動によって固定コンタクト3aに可動コンタクト3bが接触すると、ロータリスイッチ3がスイッチオン状態となり、ヘッドランプ(図示せず)が点灯される。また、第1操作ノブ5の矢印b方向への回動によって固定コンタクト3aから可動コンタクト3bが離間すると、ロータリスイッチ3がスイッチオフ状態となり、ヘッドランプが消灯される。
【0049】
「フォグランプスイッチ」
図2に示すように、第2操作ノブ6を矢印b,b方向に回動操作すると、第2操作ノブ6が矢印b,b方向に回動し、これに伴い可動コンタクト4bが矢印b,b方向に回動し、フォグランプスイッチ(ロータリスイッチ4)のスイッチ動作が実行される。この場合、第1操作ノブ6の矢印b方向への回動によって固定コンタクト4aに可動コンタクト4bが接触すると、ロータリスイッチ4がスイッチオン状態となり、フォグランプ(図示せず)が点灯される。また、第2操作ノブ6の矢印b方向への回動によって固定コンタクト4aから可動コンタクト4bが離間すると、ロータリスイッチ4がスイッチオフ状態となり、フォグランプが消灯される。
【0050】
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
【0051】
(1)ロータリスイッチ3をロアノブボディ9の収容空間9bに収容してロータリスイッチ4よりも操作レバー2の取付側に近い位置に配置することができるため、ヘッドランプスイッチ用のリード線14を従来の場合と比べて短縮することができ、コストの低廉化を図ることができる。
【0052】
(2)第2操作ノブ6のコネクタ側にロータリスイッチ3,4を集中させて配置することができるため、ヘッドランプスイッチ用のリード線14をそのコネクタ側への組付時にアッパノブボディ8及び第2操作ノブ6を挿通させる必要がなくなり、リード線14の良好な組付性を得ることができる。
【0053】
以上、本発明のレバースイッチ装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
【0054】
(1)上記実施の形態では、レバースイッチ装置1がステアリングコラム102の左側に配置されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、ステアリングコラムの右側にレバースイッチ装置を配置してもよい。
【0055】
(2)上記実施の形態では、操作レバー2がその回動操作によってターンシグナルスイッチのスイッチ動作を実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、ディマスイッチのスイッチ動作やワイパスイッチのスイッチ動作を実行する操作レバーであってもよい。
【0056】
(3)上記実施の形態では、ロアノブボディ9が略へ字状の部材によって屈曲する操作レバー2に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、ロアノブボディが屈曲しない操作レバーにも適用することができる。
【0057】
(4)上記実施の形態では、第1操作ノブ5がヘッドランプスイッチのスイッチ動作を、また第2操作ノブ6がフォグランプスイッチのスイッチ動作をそれぞれ実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、他のコントロールスイッチのスイッチ動作を実行する操作ノブであっても勿論よい。
【0058】
(5)上記実施の形態では、自動車に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、他の車両にも上記実施の形態の場合と同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0059】
1…レバースイッチ装置、2…操作レバー、3…ロータリスイッチ、3a…固定コンタクト、3b…可動コンタクト、4…ロータリスイッチ、4a…固定コンタクト、4b…可動コンタクト、5…第1操作ノブ、5a…突起部、50a…凹孔、6…第2操作ノブ、6a…挿通孔、7…ノブ回動軸、7aフランジ、8…アッパノブボディ、8a…ガイド片、9…ロアノブボディ、9a…レバー軸、9b…収容空間、10…第1節度付与機構、10a…節度面、10b…ボール、10c…スプリング、11…第2節度付与機構、11a…節度面、11b…ボール、11c…スプリング、12…ヘッドランプスイッチ用のインシュレータ、12a…リード片、13…ヘッドランプスイッチ用のコンタクトホルダ、14…ヘッドランプスイッチ用のリード線、15…フォグランプスイッチ用のインシュレータ、15a…リード片、16…フォグランプスイッチ用のリード線、100…ステアリングホイール、101…インストルメントパネル、102…ステアリングコラム、N…中立位置、L…左折指示位置、R…右折指示位置、O…回動支軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レバー軸を内蔵し、収容空間を有する操作レバーと、
前記操作レバーの前記収容空間に収容され、前記レバー軸に沿って並列する少なくとも2つのロータリスイッチと、
前記少なくとも2つのロータリスイッチのうち一方のロータリスイッチのスイッチ動作を回動操作によって実行する第1操作ノブと、
前記第1操作ノブよりも前記操作レバーのレバー取付側に近い位置に配置され、前記少なくとも2つのロータリスイッチのうち他方のロータリスイッチのスイッチ動作を回動操作によって実行する第2操作ノブと、
前記第2操作ノブを挿通し、前記第1操作ノブの回動操作によって回動するノブ回動軸とを備え、
前記ノブ回動軸は、その外周囲に前記他方のロータリスイッチが、また前記他方のロータリスイッチの前記第1操作ノブ側と反対側に前記一方のロータリスイッチがそれぞれ配置されている
レバースイッチ装置。
【請求項2】
前記ノブ回動軸は、前記第1操作ノブを装着するフランジを外周面に有する筒状部材からなり、前記レバー軸の外周囲に回動可能に配置されている請求項1に記載のレバースイッチ装置。
【請求項3】
前記少なくとも2つのロータリスイッチは、前記一方のロータリスイッチがヘッドランプスイッチであり、前記他方のロータリスイッチがフォグランプスイッチである請求項1又は2に記載のレバースイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−150948(P2011−150948A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12600(P2010−12600)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】