説明

レンズ、及びレンズアレイ、並びにそれらの製造方法

【課題】絞りを一体に有するレンズ、及びその集合体のレンズアレイにおいて、温度変化による光学性能の低下を抑制する。
【解決手段】レンズは、耐熱性の樹脂で形成され、前記レンズの表面上に該レンズと一体に設けられた絞りを備え、前記絞りは、耐熱性かつ遮光性の樹脂を前記表面に塗布してなる塗布層である。レンズアレイは、複数の前記レンズが一次元又は二次元状に配列されて相互に連結された状態に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ、及びレンズアレイ、並びにそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の電子機器に搭載される撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子上に被写体像を結像する光学系とを備え、光学系には、像の明るさを調節するための絞りが組み込まれている。
【0003】
そして、電子機器の回路基板への撮像ユニットの実装には、一般に、リフロー処理が採用されている。リフロー処理とは、回路基板板上で電子部品を接続する個所にあらかじめハンダを配置し、そこに電子部品を配置してから加熱して、ハンダを溶融させた後冷却することによって、電子部品をハンダ付けする手法を言う。
【0004】
特許文献1には、レンズとは別に絞りを設け、絞りを光軸上に配置して構成された光学系が記載されている。リフロー処理で高温環境にさらされることから、絞りは、一般に、ステンレス等の金属で形成される。
【0005】
特許文献2には、絞りを一体に有するレンズで構成された光学系が記載されている。レンズは、ガラスや樹脂で形成された透明基板の表面に金属を蒸着し、その金属蒸着膜で絞りを形成し、その上に樹脂で形成されたレンズ部材を積層して構成されている。絞りは、透明基板と、レンズ部材とで構成されるレンズ本体の内部に設けられている。
【0006】
特許文献2の構成によれば、撮像ユニットの組み立てにおいて絞りの位置決めが不要となり、生産性の向上が図られる。しかし、絞りを形成する金属と、レンズ本体を形成する樹脂とでは、一般に、線膨張係数が大きく異なる。よって、リフロー処理等の温度変化に伴い、両者の熱膨張量に差が生じ、それに起因して歪が生じる。それにより、レンズ本体や絞りの変形、両者の剥離が生じ、レンズの光学性能が低下する虞がある。また、絞りを形成する金属蒸着膜の成膜は、コストがかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3926380号公報
【特許文献2】特開2009−301061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、絞りを一体に有するレンズ、及びその集合体のレンズアレイにおいて、温度変化による光学性能の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)耐熱性の樹脂で形成され、表面上に絞りが一体に設けられており、前記絞りは、耐熱性かつ遮光性の樹脂を前記表面に塗布してなる塗布層であるレンズ。
(2)上記のレンズを複数備え、前記複数のレンズが一次元又は二次元状に配列されて相互に連結された状態に構成されたレンズアレイ。
(3)一次元又は二次元状に配列された複数のレンズと、前記複数のレンズを相互に連結する基板部とを有するレンズアレイを耐熱性の樹脂で形成し、前記レンズアレイの表面上に、耐熱性かつ遮光性の樹脂を塗布し、前記各レンズの少なくとも一部を露呈させる遮光層を形成するレンズアレイの製造方法。
(4)上記のレンズアレイの製造方法により製造される前記レンズアレイの前記基板部を切断し、前記レンズアレイを個々のレンズに分割するレンズの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、レンズ、及び絞りは、いずれも耐熱性の樹脂で形成されている。リフロー処理等の温度変化に伴う両者の熱膨張量の差は、一方が樹脂、他方が金属で形成される場合に比べて低減され、歪の発生が抑制される。よって、リフロー処理等の温度変化による光学性能の低下を抑制することができる。そして、絞りは、遮光性の樹脂をレンズ部の表面に塗布してなる塗布層であり、製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態を説明するための、撮像ユニットの一例を示す図。
【図2】本発明の実施形態を説明するための、レンズアレイの一例を示す図。
【図3】図2におけるIII-III線断面図。
【図4】図2のレンズアレイのレンズアレイ本体を形成する成形型の一例を示す図。
【図5】図4の成形型を用いたレンズアレイ本体の形成過程の一例を示す図。
【図6】図2のレンズアレイの遮光層を形成する塗布装置の一例を示す図。
【図7】図6の塗布装置を用いた遮光層の形成過程の一例を示す図。
【図8】図1の撮像ユニットの製造方法の一例を示す図。
【図9】図8の撮像ユニットの製造方法の変形例を示す図。
【図10】図1の撮像ユニットの製造方法の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、撮像ユニットの一例を示す。
【0013】
図1に示す撮像ユニット1は、固体撮像素子22を含むセンサ2と、レンズ3と、を備えている。
【0014】
センサ2は、ウエハ片21を備えている。ウエハ片21は、例えばシリコンなどの半導体で形成されており、その略中央部には固体撮像素子22が設けられている。固体撮像素子22は、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどであり、ウエハ片21に対して周知の成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、不純物添加工程、等を繰り返し、ウエハ片21上に受光領域、電極、絶縁膜、配線、等を形成して構成されている。
【0015】
レンズ3は、レンズ本体30と、絞り31とを備えている。レンズ本体30は、レンズ部32と、フランジ部33とで構成されている。レンズ部32と、フランジ部33とは耐熱性かつ透光性の樹脂で一体に形成されている。レンズ部32は、光学的に機能する部分であって、透過する光線束を収束させ、又は発散させる。レンズ部32の表裏には、光学面34がそれぞれ形成されている。光学面34は、図示の例ではいずれも凸形状の球面であるが、用途に応じて、凸形状の球面、凹形状の球面、非球面、又は平面の種々の組み合わせを採り得る。フランジ部33は、レンズ部32の外周に鍔状に広がり、レンズ部32を包囲している。
【0016】
絞り31は、レンズ本体30の一方の面(図示の例では、図中上側の面であり、以下、上面という。)に設けられている。絞り31は、耐熱性かつ遮光性の樹脂をレンズ本体30の上面に塗布してなる塗布層で構成されたおり、レンズ3に入射する光線束の一部が該レンズ3を透過するのを遮断する。図示の例では、絞り31は、レンズ本体30の上面にあるレンズ部32の光学面34全体を露呈させ、フランジ部33を覆っており、迷光を遮断する所謂迷光絞りとなる。また、絞り31は、レンズ部32の光学面34の一部(外周縁部)を覆う場合もある。その場合には、絞り31は、レンズ3の有効径を規定する所謂開口絞りとなる。
【0017】
レンズ3は、そのレンズ本体30のフランジ部33と、センサ2のウエハ片21との間にスペーサ35を介在させてセンサ2に積層されている。レンズ3は、固体撮像素子22の受光領域に被写体像を結像させる。なお、図示の例では、センサ2に積層されるレンズ3が一つであるが、センサ2に複数のレンズ3が積層される場合もある。
【0018】
スペーサ35は、センサ2上でレンズ3が安定する限り、その形状は特に限定されないが、好ましくは、固体撮像素子22を包囲する枠状とされる。スペーサ35を枠状とすれば、センサ2とレンズ3との間の空間を外より隔絶することができる。それにより、センサ2とレンズ3との間の空間への塵などの異物の進入を阻止し、異物が固体撮像素子22や光学面34に付着することを防止することができる。さらに、この場合に、スペーサ35を遮光性のものとすれば、結像に不要な光がセンサ2とレンズ3との間から固体撮像素子22に入射することを遮断することができる。
【0019】
以上のように構成された撮像ユニット1は、一般に、リフロー処理によって電子機器の回路基板に実装される。即ち、回路基板には、撮像ユニット1が実装される位置に予めペースト状の半田が印刷され、そこに撮像ユニット1が載せられる。そして、この撮像ユニット1を含む回路基板に赤外線の照射や熱風の吹付けといった加熱処理が施され、それにより半田を溶かして撮像ユニット1は回路基板に実装される。
【0020】
図2及び図3は、レンズアレイの一例を示す。
【0021】
図2及び図3に示すレンズアレイ5は、レンズアレイ本体36と、遮光層37と、を備えている。レンズアレイ本体36は、複数のレンズ部32と、基板部38とで構成されている。
【0022】
複数のレンズ部32は、図示の例では、行列状に配列されており、基板部38は、これらのレンズ部32の間を埋めて、これらのレンズ部32を相互に連結している。複数のレンズ部32と、基板部38とは、耐熱性かつ透光性の樹脂で一体に形成されている。
【0023】
基板部38は、ウエハ状(円板状)をなし、その直径は、典型的には6インチ、8インチ、又は12インチとされる。そして、上記のサイズの基板部38に対し、典型的には数千個のレンズ部32が配列される。なお、基板部38は、ウエハ状のものに限られず、例えば矩形状のものであってもよい。また、複数のレンズ部32の配列は、行列状に限られず、例えば放射状、同心の円環状、その他の二次元の配列であってもよく、また、一次元の配列であってもよい。
【0024】
遮光層37は、レンズアレイ本体36の一方の面(図示の例では、図中上側の面であり、以下、上面という。)に設けられている。遮光層37は、耐熱性かつ遮光性の樹脂をレンズアレイ本体36の上面に塗布してなる塗布層である。図示の例では、遮光層37は、レンズアレイ本体36の上面にある各レンズ部32の光学面34全体を露呈させ、基板部38を覆っている。また、遮光層37は、各レンズ部32の光学面34の一部(外周縁部)を覆う場合もある。
【0025】
上述のレンズ3(図1参照)は、レンズアレイ5の基板部38を切断し、各々一つのレンズ部32を含むようにレンズアレイ5を分割して得られる。換言すれば、レンズアレイ5は、上述のレンズ3の集合体である。基板部38が分割されてなる小片は、個々のレンズ3のフランジ部33となり、また、遮光層37が分割されてなる小片は、個々のレンズ3の絞り31となる。
【0026】
レンズアレイ本体36を形成する樹脂としては、例えばエネルギー硬化性の樹脂組成物を用いることができる。エネルギー硬化性の樹脂組成物は、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、等の熱により硬化する樹脂組成物、あるいはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、等の活性エネルギー線(例えば紫外線)の照射により硬化する樹脂組成物のいずれであってもよい。
【0027】
レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物は、モールド形状の転写適性等、成形性の観点から硬化前には適度な流動性を有していることが好ましい。具体的には常温で液体であり、粘度が1000〜50000mPa・s程度のものが好ましい。
【0028】
また、レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物は、硬化後にはリフロー工程を通しても熱変形しない程度の耐熱性を有していることが好ましい。該観点から、硬化物のガラス転移温度は250℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましい。樹脂組成物にこのような高い耐熱性を付与するためには、分子レベルで運動性を束縛することが必要であり、有効な手段としては、(1)単位体積あたりの架橋密度を上げる手段、(2)剛直な環構造を有する樹脂を利用する手段(例えばシクロヘキサン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン等の脂環構造、ベンゼン、ナフタレン等の芳香環構造、9,9’−ビフェニルフルオレン等のカルド構造、スピロビインダン等のスピロ構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平9−137043号公報、同10−67970号公報、特開2003−55316号公報、同2007−334018号公報、同2007−238883号公報等に記載の樹脂)、(3)無機微粒子など高Tgの物質を均一に分散させる手段(例えば特開平5−209027号公報、同10−298265号公報等に記載)等が挙げられる。これらの手段は複数併用してもよく、流動性、収縮率、屈折率特性など他の特性を損なわない範囲で調整することが好ましい。
【0029】
また、レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物は、形状転写精度の観点からは硬化反応による体積収縮率が小さい樹脂組成物が好ましい。樹脂組成物の硬化収縮率としては10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが特に好ましい。硬化収縮率の低い樹脂組成物としては、例えば(1)高分子量の硬化剤(プレポリマ−など)を含む樹脂組成物(例えば特開2001−19740号公報、同2004−302293号公報、同2007−211247号公報等に記載、高分子量硬化剤の数平均分子量は200〜100,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜50,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜20,000の場合である。また該硬化剤の数平均分子量/硬化反応性基の数で計算される値が、50〜10,000の範囲にあることが好ましく、100〜5,000の範囲にあることがより好ましく、200〜3,000の範囲にあることが特に好ましい。)、(2)非反応性物質(有機/無機微粒子,非反応性樹脂等)を含む樹脂組成物(例えば特開平6−298883号公報、同2001−247793号公報、同2006−225434号公報等に記載)、(3)低収縮架橋反応性基を含む樹脂組成物(例えば、開環重合性基(例えばエポキシ基(例えば、特開2004−210932号公報等に記載)、オキセタニル基(例えば、特開平8−134405号公報等に記載)、エピスルフィド基(例えば、特開2002−105110号公報等に記載)、環状カーボネート基(例えば、特開平7−62065号公報等に記載)等)、エン/チオール硬化基(例えば、特開2003−20334号公報等に記載)、ヒドロシリル化硬化基(例えば、特開2005−15666号公報等に記載)等)、(4)剛直骨格樹脂(フルオレン、アダマンタン、イソホロン等)を含む樹脂組成物(例えば、特開平9−137043号公報等に記載)、(5)重合性基の異なる2種類のモノマーを含み相互貫入網目構造(いわゆるIPN構造)が形成される樹脂組成物(例えば、特開2006−131868号公報等に記載)、(6)膨張性物質を含む樹脂組成物(例えば、特開2004−2719号公報、特開2008−238417号公報等に記載)等を挙げることができ、本発明において好適に利用することができる。また上記した複数の硬化収縮低減手段を併用すること(例えば、開環重合性基を含有するプレポリマーと微粒子を含む樹脂組成物など)が物性最適化の観点からは好ましい。
【0030】
また、レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物は、高−低2種類以上のアッベ数の異なる樹脂の混合物が望まれる。高アッベ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。低アッベ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が30以下であることが好ましく、より好ましくは25以下であり特に好ましくは20以下である。屈折率(nd)は1.60以上であることが好ましく、より好ましくは1.63以上であり、特に好ましくは1.65以上である。このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’−ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開第2006/095610号パンフレット、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
【0031】
また、レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物には、屈折率を高めたり、アッベ数を調整したりするために、無機微粒子をマトリックス中に分散させることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。特に上記高アッベ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
【0032】
樹脂組成物に微粒子を均一に分散させるためには、例えばマトリックスを形成する樹脂モノマーとの反応性を有する官能基を含む分散剤(例えば特開2007−238884号公報実施例等に記載)、疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体(例えば特開2007−211164号公報に記載)、あるいは高分子末端又は側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂(例えば特開2007−238929号公報、特開2007−238930号公報等に記載)等を適宜用いて微粒子を分散させることが望ましい。
【0033】
また、レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物には、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有化合物等の公知の離型剤やヒンダードフェノール等の酸化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
【0034】
また、レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物には、必要に応じて硬化触媒又は開始剤を配合することができる。具体的には、例えば特開2005−92099号公報(段落番号〔0063〕〜〔0070〕)等に記載の熱又は活性エネルギー線の作用により硬化反応(ラジカル重合あるいはイオン重合)を促進する化合物を挙げることができる。これらの硬化反応促進剤の添加量は、触媒や開始剤の種類、あるいは硬化反応性部位の違いなどによって異なり一概に規定することはできないが、一般的には硬化反応性樹脂組成物の全固形分に対して0.1〜15質量%程度が好ましく、0.5〜5質量%程度がより好ましい。
【0035】
レンズアレイ本体36を形成する樹脂組成物は、上記成分を適宜配合して製造することができる。この際、液状の低分子モノマー(反応性希釈剤)等に他の成分を溶解することができる場合には別途溶剤を添加する必要はないが、このケースに当てはまらない場合には溶剤を用いて各構成成分を溶解することにより硬化性樹脂組成物を製造することができる。該硬化性樹脂組成物に使用できる溶剤としては、組成物が沈殿することなく、均一に溶解又は分散されるものであれば特に制限はなく適宜選択することができ、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、水等を挙げることができる。硬化性組成物が溶剤を含む場合には溶剤を乾燥させた後にモールド形状転写操作を行うことが好ましい。
【0036】
遮光層37を形成する樹脂としては、レンズアレイ本体36を形成する樹脂として上記したエネルギー硬化性の樹脂組成物を母材とし、そこにカーボンブラック等の黒色顔料を分散させて遮光性としたものを用いることができる。レンズアレイ本体36と、遮光層37とは、いずれも樹脂で形成されており、リフロー処理等の温度変化に伴う両者の熱膨張量の差は、一方が樹脂、他方が金属で形成される場合に比べて低減され、歪の発生が抑制される。
【0037】
好ましくは、レンズアレイ本体36を形成する樹脂の線膨張係数と、遮光層37を形成する樹脂の線膨張係数との差は、1×10−5/℃以下である。そこで、遮光層37を形成する樹脂には、レンズアレイ本体36を形成する樹脂と同一の樹脂を母材として、そこにカーボンブラック等の耐熱性の黒色顔料を分散させて遮光性としたものを用いるのが好ましい。これによれば、レンズアレイ本体36を形成する樹脂の線膨張係数と、遮光層37を形成する樹脂の線膨張係数とは、実質的に等しいものとなる。
【0038】
以下、図2のレンズアレイの製造方法の一例を説明する。
【0039】
図4は、図2のレンズアレイのレンズアレイ本体を形成する成形型の一例を示す。
【0040】
図4に示す成形型50は、上型51と、下型52とを備えている。
【0041】
上型51の成形面53には、レンズ部32の一方の光学面34を反転した形状のレンズ成形部54が、レンズアレイ本体36における複数のレンズ部32と同じ並びで複数設けられている。また、下型52の成形面55には、レンズ部32の他方の光学面34を反転した形状のレンズ成形部56が、レンズアレイ本体36における複数のレンズ部32と同じ並びで複数設けられている。
【0042】
レンズアレイ本体36を形成する樹脂として上記のエネルギー硬化性の樹脂組成物を用いる場合に、上型51、及び下型52の材料は、樹脂組成物に応じて適宜選択される。即ち、樹脂組成物として熱硬化のものを用いた場合には、型の材料は、例えばニッケル等の熱伝導率に優れる金属材料や、ガラス等の赤外線を透過する材料が用いられる。また、樹脂材料として紫外線硬化のものを用いた場合には、型の材料は、例えばガラス等の紫外線を透過する材料が用いられる。
【0043】
図5は、図4の成形型を用いたレンズアレイ本体の形成過程の一例を示す。
【0044】
まず、下型52の成形面55上にレンズアレイ本体36を形成するために必要な量の樹脂M1を供給する(FIG.5A)。
【0045】
次いで、上型51を降下させる。上型51の降下に伴い、樹脂M1は、上型51の成形面53と、下型52の成形面55との間で加圧され、両成形面53、55に倣って変形されながら両成形面53、55の間で広がる(FIG.5B)。
【0046】
上型51が降下しきって成形型50が閉じられた状態で、上型51の成形面53と、下型52の成形面55との間は、樹脂M1によって充填される。この状態で、硬化のためのエネルギーEを適宜加えて樹脂M1を硬化させる。それにより、レンズアレイ本体36が形成される(FIG.5C)。
【0047】
図6は、図2のレンズアレイの遮光層を形成する塗布装置の一例を示す。
【0048】
図6に示すように、塗布装置60は、ステージ61と、ニードル62と、シリンジ63とを備えている。ステージ61の上面には、成形型50の下型52に保持されてその上面を露呈させたレンズアレイ本体36が載置される。ステージ61は、駆動手段64によって、その上面と平行なX軸の方向に移動される。
【0049】
ニードル62は、ステージ61の上方に配置されており、駆動手段65によって、ステージ61の上面と平行で、かつX軸に直交するY軸の方向に移動される。シリンジ63は、遮光層37を形成する樹脂をニードル62に供給する。ステージ61のX軸方向の移動、及びニードル62のY軸方向の移動により、ニードル62は、ステージ61の上面に載置されたレンズアレイ本体36の上面を走査する。この走査に同期して、シリンジ63は、ニードル62に樹脂を供給する。樹脂は、ニードル62から射出され、レンズアレイ本体36の上面に塗布される。
【0050】
図7は、図6の塗布装置を用いた遮光層の形成過程の一例を示す。
【0051】
まず、ニードル62によってレンズアレイ本体36の上面を走査し、この走査に同期してシリンジ63からニードル62に樹脂M2を供給し、レンズアレイ本体36の上面の所定箇所に樹脂を塗布する(FIG.7A)。
【0052】
次いで、硬化のためのエネルギーEを適宜加えて樹脂M2を硬化させる。それにより、レンズアレイ本体36の上面に遮光層37が形成される(FIG.7B)。図示の例では、遮光層37は、レンズアレイ本体36の上面にある各レンズ部32の光学面34全体を露呈させ、基板部38を覆っている。
【0053】
レンズアレイ本体36の上面において、遮光層37で覆う領域(遮光領域)は、それ以外の領域(透光領域)に比べて、樹脂M2に対する濡れ性が高いことが好ましい。それによれば、遮光層37を精度良く形成することができる。上述の例では、基板部38は、光学面34に比べて濡れ性が高く、それによれば、光学面34への樹脂M2の濡れ広がりを防止して、光学面34全体を確実に露呈させることができる。遮光領域の濡れ性を高める方法としては、例えば、遮光領域を、透光領域に比べて粗面とする方法が挙げられる。
【0054】
なお、遮光層37を形成する樹脂M2の塗布は、図6の塗布装置を用いたものに限定されない。インクジェット、スプレー、あるいはスピンコートも適用可能である。なお、スプレーやスピンコートのように、塗布方式自体にパターンニング機構がない場合でも、レンズアレイ本体36の上面において、透光領域に撥液性膜を形成し、透光領域におけるレンズアレイ本体36の上面と樹脂M2との接触角を90度以上とすることによって、透光領域に樹脂M2が残ることを防止することができる。そして、レンズアレイ本体36の上面における透光領域は、各レンズ部32の光学面34であることから、撥液性膜を反射防止膜とするのが好ましい。
【0055】
また、上述の遮光層37は、各レンズ部32の光学面34全体を露呈させ、基板部38を覆い、迷光を遮断するものである。迷光を遮断するにあたり、所謂二色成形により、複数のレンズ部32を透光性の樹脂で、基板部38を遮光層37と同様の遮光性の樹脂で、一体に形成した構成とすることもできる。また、レンズ部32、及び基板部38を透光性の樹脂で一体に形成し、基板部38にレーザーを照射し、基板部38の表層を炭化させて遮光性とした構成とすることもできる。
【0056】
以上のようにして製造されるレンズアレイ5は、その基板部38をカッターなどで切断され、個々にレンズ部32を含んだ複数のレンズ3に分割される。レンズ3は、上述のとおり、センサ2との組み合わせにおいて撮像ユニット1(図1参照)を構成する。
【0057】
図8は、図1の撮像ユニットの製造方法の一例を示す。
【0058】
まず、行列状に配列された複数のレンズ部32の行間、列間を延びる切断ラインLに沿って基板部38を切断する。それにより、レンズアレイ5は、各々一つのレンズ部32を含んだ複数のレンズ3に分割される(FIG.8A)。
【0059】
次いで、個々のレンズ3を、スペーサ35を介してセンサ2に積層する。以上により、撮像ユニット1を得る(FIG.8B)。
【0060】
図9は、図8の撮像ユニットの製造方法の変形例を示す。図9に示す例では、センサ2には2つのレンズ3が積層される。
【0061】
まず、レンズアレイ5における複数のレンズ部32と同じ並びで複数のスペーサ35が配列され、これらのスペーサ35が相互に連結されたスペーサアレイ9を介して二枚のレンズアレイ5積層し、レンズアレイ積層体6を構成する(FIG.9A)。
【0062】
次いで、切断ラインLに沿って積層体6に含む二枚のレンズアレイ5の基板部38、及びスペーサアレイ9を一括して切断する。それにより、レンズアレイ積層体6を、各々二つのレンズ3が積層されてなる複数のレンズ積層体7に分割する(FIG.9B)
【0063】
次いで、個々のレンズ積層体7を、スペーサ35を介してセンサ2に積層する。以上により、撮像ユニット1を得る(FIG.9C)。
【0064】
このように、複数のレンズ3を予め積層したレンズ積層体7をセンサ2に積層するようにすれば、それらのレンズ3をセンサ2に順次積層する場合に比べて、撮像ユニット1の生産性を向上させることができる。
【0065】
図10は、図1の撮像ユニットの製造方法の他の例を示す。図10に示す例は、レンズアレイ5をセンサアレイ4に積層して複数の撮像ユニット1の集合体である素子アレイ積層体8を構成し、その後に素子アレイ積層体8を複数の撮像ユニット1に分割するようにしたものである。
【0066】
センサアレイ4は、シリコンなどの半導体材料で形成されたウエハ20を有しており、ウエハ20には、レンズアレイ5における複数のレンズ部32と同じ並びで、複数の固体撮像素子22が配列されている。典型的には、ウエハ20の直径は、6インチ、8インチ、又は12インチとされ、そこに数千個の固体撮像素子22が配列される。
【0067】
スペーサアレイ9を介してレンズアレイ5をセンサアレイ4に積層し、素子アレイ積層体8を構成する。そして、切断ラインLに沿って素子アレイ積層体8に含むセンサアレイ4のウエハ20、及びレンズアレイ5の基板部38、並びにスペーサアレイ9を一括して切断する。以上により、素子アレイ積層体8は、各々レンズ部32及び固体撮像素子22を含む複数の撮像ユニット1に分割される。
【0068】
このように、一枚以上のレンズアレイ5をセンサアレイ4に積層し、その後に、センサアレイ4のウエハ20、及びレンズアレイ5の基板部38を一括して切断して複数の撮像ユニット1に分割するようにすれば、レンズ3又はそれらの積層体7をセンサ2に組み付ける場合に比べて、撮像ユニット1の生産性を一層向上させることができる。
【0069】
以上説明したように、本明細書には、耐熱性の樹脂で形成され、表面上に絞りが一体に設けられており、前記絞りは、耐熱性かつ遮光性の樹脂を前記表面に塗布してなる塗布層であるレンズが開示されている。
【0070】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記絞りが、前記樹脂を前記表面にインクジェット塗布してなる塗布層である。
【0071】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記表面において、前記絞りで覆われる領域が、それ以外の領域に比べて、前記絞りを形成する前記樹脂に対する濡れ性が高い。
【0072】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記表面において、前記絞りで覆われる領域が、それ以外の領域に比べて粗面である。
【0073】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記表面において、前記絞りで覆われる領域以外の領域に、撥液性膜が形成されている。
【0074】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記撥液性膜が、反射防止膜である。
【0075】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記レンズを形成する樹脂、及び前記絞りを形成する樹脂が、いずれもエネルギー硬化性の樹脂である。
【0076】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記レンズを形成する樹脂のガラス転移点、及び前記絞りを形成する樹脂のガラス転移点が、いずれも250℃以上である。
【0077】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記レンズを形成する樹脂の線膨張係数と、前記絞りを形成する樹脂の線膨張係数の差が、1×10−5/℃以下である。
【0078】
また、本明細書に開示されたレンズは、前記絞りを形成する樹脂が、前記レンズを形成する樹脂に黒色顔料を分散させたものである。
【0079】
また、本明細書には、上記のレンズを複数備え、前記複数のレンズが一次元又は二次元状に配列されて相互に連結された状態に構成されたレンズアレイが開示されている。
【0080】
また、本明細書には、一次元又は二次元状に配列された複数のレンズと、前記複数のレンズを相互に連結する基板部とを有するレンズアレイを耐熱性の樹脂で形成し、レンズアレイの表面上に、耐熱性かつ遮光性の樹脂を塗布し、前記各レンズの少なくとも一部を露呈させる遮光層を形成するレンズアレイの製造方法が開示されている。
【0081】
また、本明細書には、上記のレンズアレイの製造方法により製造されるレンズアレイの前記基板部を切断し、前記レンズアレイを個々のレンズに分割するレンズの製造方法が開示されている。
【符号の説明】
【0082】
1 撮像ユニット
2 センサ
3 レンズ
4 センサアレイ
5 レンズアレイ
6 レンズアレイ積層体
7 レンズ積層体
8 素子アレイ積層体
9 スペーサアレイ
20 ウエハ
21 ウエハ片
22 固体撮像素子
30 レンズ本体
32 レンズ部
33 フランジ部
34 光学面
35 スペーサ
36 レンズアレイ本体
37 遮光層
38 基板部
50 成形型
51 上型
52 下型
53 成形面
54 レンズ成形部
55 成形面
56 レンズ成形部
60 塗布装置
61 ステージ
62 ニードル
63 シリンジ
64 駆動手段
65 駆動手段
M1 樹脂
M2 樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性の樹脂で形成され、表面上に絞りが一体に設けられており、
前記絞りは、耐熱性かつ遮光性の樹脂を前記表面に塗布してなる塗布層であるレンズ。
【請求項2】
請求項1に記載のレンズであって、
前記絞りは、前記樹脂を前記表面にインクジェット塗布してなる塗布層であるレンズ。
【請求項3】
請求項1に記載のレンズであって、
前記表面において、前記絞りで覆われる領域は、それ以外の領域に比べて、前記絞りを形成する前記樹脂に対する濡れ性が高いレンズ。
【請求項4】
請求項3に記載のレンズであって、
前記表面において、前記絞りで覆われる領域は、それ以外の領域に比べて粗面であるレンズ。
【請求項5】
請求項3に記載のレンズであって、
前記表面において、前記絞りで覆われる領域以外の領域に、撥液性膜が形成されているレンズ。
【請求項6】
請求項5に記載のレンズであって、
前記撥液性膜が、反射防止膜であるレンズ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のレンズであって、
前記レンズを形成する樹脂、及び前記絞りを形成する樹脂は、いずれもエネルギー硬化性の樹脂であるレンズ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のレンズであって、
前記レンズを形成する樹脂のガラス転移点、及び前記絞りを形成する樹脂のガラス転移点は、いずれも250℃以上であるレンズ。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のレンズであって、
前記レンズを形成する樹脂の線膨張係数と、前記絞りを形成する樹脂の線膨張係数の差が、1×10−5/℃以下であるレンズ。
【請求項10】
請求項9に記載のレンズであって、
前記絞りを形成する樹脂は、前記レンズを形成する樹脂に黒色顔料を分散させたものであるレンズ。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のレンズを複数備え、前記複数のレンズが一次元又は二次元状に配列されて相互に連結された状態に構成されたレンズアレイ。
【請求項12】
一次元又は二次元状に配列された複数のレンズと、前記複数のレンズを相互に連結する基板部とを有するレンズアレイを耐熱性の樹脂で形成し、
前記レンズアレイの表面上に、耐熱性かつ遮光性の樹脂を塗布し、前記各レンズの少なくとも一部を露呈させる遮光層を形成するレンズアレイの製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載のレンズアレイの製造方法により製造される前記レンズアレイの前記基板部を切断し、前記レンズアレイを個々のレンズに分割するレンズの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−197479(P2011−197479A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65214(P2010−65214)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】