説明

レンチキュラーシート及びレンチキュラーシートの製造方法

【課題】高い視覚効果を有するレンチキュラーシートを提供すること。
【解決手段】その表面から一部が突出する突出部12を有する基材21と、基材21の一方の主面に設けられたレンチキュラーレンズ22と、基材21の他方の主面に設けられ、レンチキュラーレンズ22を介して視認することで立体視又は可変視が可能な画像13を有する印刷層23と、を備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンチキュラーレンズを用いて印刷物の視覚効果を得るレンチキュラーシート及びレンチキュラーシートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、複数の画像を印刷した印刷物上に複数のレンチキュラーレンズを設け、当該レンチキュラーレンズを介して画像を視認することで、画像を立体視又は可変視することができるレンチキュラーシートが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
このようなレンチキュラーシートは、透明な樹脂材料により形成されたシートの一方の主面に画像が印刷され、他方の主面にレンチキュラーレンズが設けられる。
【0004】
レンチキュラーシートは、単純な印刷物に比べて高い視覚効果を得ることが可能となることから、商品やサービス等の広告媒体として用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−160212号公報
【特許文献2】特開平9−237055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したレンチキュラーシートでは、以下の問題があった。即ち、レンチキュラーシートは商品やサービス等の広告媒体等に用いられるため、他のレンチキュラーシートとの差別化のためにより高い視覚効果が求められている。
【0007】
そこで、本発明は、高い視覚効果を得ることが可能なレンチキュラーシート及びレンチキュラーシートの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明のレンチキュラーシート及びレンチキュラーシートの製造方法は次のように構成されている。
【0009】
本発明の一態様として、レンチキュラーシートは、その表面から一部が突出する突出部を有する基材と、前記基材の一方の主面に設けられたレンチキュラーレンズと、前記基材の他方の主面に設けられ、前記レンチキュラーレンズを介して視認することで立体視又は可変視が可能な画像を有する印刷層と、を備える。
【0010】
本発明の一態様として、レンチキュラーシートの製造方法は、一方の主面にレンチキュラーレンズを有する基材の他方の主面側に、前記レンチキュラーレンズを介して視認することで立体視又は可変視が可能な画像を有する印刷層を形成し、前記基材の表面から一部が突出する突出部を、前記レンチキュラーレンズ及び前記印刷層を有する前記基材に形成する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高い視覚効果を得ることが可能なレンチキュラーシート及びレンチキュラーシートの製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係るレンチキュラーシートの構成を模式的に示す斜視図。
【図2】同レンチキュラーシートの構成を示す断面図。
【図3】同レンチキュラーシートの製造装置及び製造方法の一例を模式的に示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の第1の実施の形態に係るレンチキュラーシート1の構成及びその製造方法を図1乃至図3を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るレンチキュラーシート1の構成を示す斜視図、図2はレンチキュラーシート1の構成を示す断面図、図3はレンチキュラーシート1の製造装置100の構成、及び、製造装置100を用いたレンチキュラーシート1の製造方法の一例を模式的に示す説明図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、レンチキュラーシート1は、シート10と、第1表示部11と、第2表示部12と、を備えている。レンチキュラーシート1は、第1表示部11及び第2表示部12に、商品又はサービス等の標章、意匠及び情報等を付した画像13を表示することで、当該商品又はサービス等の広告を行う広告媒体であって、例えば、自動販売機の表示パネル等に用いられる。なお、レンチキュラーシート1は、広告媒体以外、例えば販促品や御負け等に用いてもよい。
【0015】
シート10は、図2に示すように、基材21と、レンチキュラーレンズ22と、印刷層23と、を備えている。
【0016】
基材21は、プラスティックフィルム等の樹脂材料で形成されており、熱可塑性を有している。レンチキュラーレンズ22は、基材21と同材料であって、且つ、基材21の一方の主面側に設けられている。なお、図2中、基材21とレンチキュラーレンズ22とは別体となるように表示しているが、基材21及びレンチキュラーレンズ22が一体に形成されていてもよい。例えば、レンチキュラーレンズ22は、基材21の外面をプレス加工等により複数の半円筒状を形成することで、基材21に一体に成形される。なお、本実施の形態においては、基材21は、レンチキュラーレンズ22が一体に成形されたシート、例えば、PACUR社製「Lenticular Sheet」が用いられる。
【0017】
印刷層23は、基材21の他方の主面側に設けられている。印刷層23は、基材21に設けられたレンチキュラーレンズ22から視認可能な画像13である。このような印刷層23は、レンチキュラーレンズ22の成型においてその画像13の劣化等が防止可能な成型用インクを用い、UV印刷及びシルク印刷により形成される。
【0018】
成型用インクは、例えば、株式会社T&K TOKA製「ベストキュアー(登録商標) UV 超 FLC シリーズ」等が用いられる。
【0019】
第1表示部11は、シート10の平面部である。第1表示部11は、当該第1表示部11に位置する基材21に設けられた印刷層23を、レンチキュラーレンズ22を介して視認することで、視覚効果を得ることが可能に形成されている。
【0020】
第2表示部12は、シート10に設けられた突出部であり、第1表示部11から突出する。即ち、第2表示部12は、第1表示部11と高さの異なる表示部を形成する。また、第2表示部12は、当該第2表示部12に位置する基材21に設けられた印刷層23を、レンチキュラーレンズ22を介して視認することで、視覚効果を得ることが可能に形成されている。また、第2表示部12は、必要に応じて部分的に異なる高さに形成されている。
【0021】
なお、シート10は、平面状のシート10(基材21、レンチキュラーレンズ22及び印刷層23)の一部を、製造装置100による成型加工により突出させ、成型されていない平面状の部位が第1表示部11を構成し、突出した部位が第2表示部12を構成する。
【0022】
画像13は、レンチキュラーレンズ22を介して視認することで、立体視又は可変視等が可能となる、複数の画像の集合である。例えば、画像13は、2つの画像の組み合わせであって、レンチキュラーレンズ22の一つの幅において2つの画像の一部がレンチキュラーレンズ22に並列にそれぞれ配置される。
【0023】
製造装置100は、例えば、搬送装置101と、加熱装置102と、成型装置103と、を備えている。搬送装置101は、シート10を加熱装置102及び成型装置103に搬送可能に形成されている。なお、搬送装置101は、ローラを複数用いることでシート10を搬送する構成や、シート10の端部をつまんで搬送するクランプ等によりシート10を搬送する構成等、搬送が可能であれば適宜設定可能である。
【0024】
加熱装置102は、シート10の両方の主面、又は、シート10の印刷層23が設けられた側の主面を加熱可能に形成されている。例えば、加熱装置102は、シート10のいずれか一方の主面及び両方の主面を加熱可能な第1加熱部110及び第2加熱部111を有している。
【0025】
加熱装置102は、第1加熱部110及び第2加熱部111の少なくとも一方を駆動することで、シート10を加熱可能に形成されている。また、加熱装置102は、加熱温度を調整可能に形成されている。
【0026】
成型装置103は、真空成型が可能に形成されている。成型装置103は、型121と、テーブル122と、流量調整弁123と、真空ポンプ124と、流量調整弁123の開閉及び開度を制御する制御部125と、を備えている。型121は、その表面が第2表示部12の外形状に形成された凹部126と、凹部126の一部に設けられた気体の流路127と、を備えている。
【0027】
テーブル122は、一方向に往復動可能に形成されている。テーブル122は、その往復動により、搬送されたシート10に対して型121を往復動させる。流量調整弁123は、真空ポンプ124への気体の流量を調整可能に形成された電磁弁である。真空ポンプ124は、型121の凹部126とシート10との間の気体を吸引可能に形成されている。制御部125は、シート10の成形時間を、流量調整弁123の開閉及び開度を調整することで制御可能に形成されている。
【0028】
次に、このように構成されたレンチキュラーシート1の製造方法について説明する。なお、レンチキュラーシート1は、シート10形成後に、成型装置103により成型加工、例えば真空成型加工によりシート10の一部を突出させることで、第1表示部11及び第2表示部12が成形される。
【0029】
具体的に説明すると、先ず、基材21の、レンチキュラーレンズ22が成形された主面とは他方の主面に印刷層23を形成する。例えば、基材21の他方の主面に、UV印刷及びシルク印刷により成型用インクを用いて印刷層23を印刷する。この印刷により、基材21の一方の主面にレンチキュラーレンズ22を、他方の主面に印刷層23を有する平面状のシート10を成形する。
【0030】
次に、このシート10(レンチキュラーレンズ22及び印刷層23を有する基材21)に、第1表示部11及び第2表示部12を形成する。先ず、シート10を搬送装置101により、加熱装置102へと搬送する。
【0031】
搬送装置101は、シート10のレンチキュラーレンズ22が、型121の凹部126と対向するように、シート10を搬送する。なお、図3において、シート10は、レンチキュラーレンズ22が下方側に、印刷層23が上方側になるように、搬送装置101により搬送される。
【0032】
次に、搬送装置101により加熱装置102に搬送されたシート10は、加熱装置102により加熱される。このシート10の加熱は、シート10が真空成型可能に軟化する温度範囲であって、その温度範囲のうち低温側、例えば一般の真空成型よりも低い温度に加熱される。即ち、シート10は、加熱により、レンチキュラーレンズ22の形状が変形しない程度に軟化する温度に加熱する。
【0033】
本実施の形態においては、シート10は、例えば、300℃〜350℃程度に加熱される。なお、従前の技術において、本シート10と同様の材料で形成されたシートを成型する場合には、400℃程度で加熱される。ここで、従前の技術とは、同一の材料で形成された、レンチキュラーレンズ22を有さないシートの成型方法において用いられる一般的な条件の一例である。
【0034】
また、シート10は、例えば、印刷層23が設けられた側が加熱される。なお、図3においては、上方に位置する第1加熱部110により、シート10が印刷層23側から加熱される。
【0035】
なお、本シート10の加熱において、冬季等の外気温が低い場合等やシート10の厚みが厚い等の場合には、上方の第1加熱部110により印刷層23側からシート10を加熱するとともに、下方の第2加熱部111により、レンチキュラーレンズ22側からシート10を加熱する。
【0036】
但し、レンチキュラーレンズ22側からシート10を加熱する場合には、当該第2加熱部111は、シート10(レンチキュラーレンズ22)が軟化しない温度、例えばガラス転移温度Tgよりも低温で加熱される。
【0037】
なお、従前の技術において、同様の材料で形成されたシートを成型する場合には、シートは、その両面側から第1加熱部110及び第2加熱部111により上述の温度(400℃)で加熱される。
【0038】
また、シート10は、シート10が真空成型可能に軟化する温度範囲のうち低温側の温度範囲で真空成型を行うことから、温度誤差が許容される範囲が狭く、このため、その加熱時間は従前の技術の加熱時間よりも長い時間加熱される。例えば、シート10は、300℃〜350℃程度で第1加熱部110から25秒程度加熱される。なお、従前の技術においては、シートが400℃程度で、約18秒から20秒の間加熱される。
【0039】
シート10の加熱後、シート10は、搬送装置101により成型装置103へと搬送されるとともに、型121の凹部126とシート10の第2表示部12が表示される部位と位置合わせがなされる。
【0040】
位置合わせ終了後、真空ポンプ124が駆動されるとともに、制御部125により流量調整弁123の開度が調整されて、シート10が成型される。
【0041】
具体的には、先ず、位置合わせ終了後、流量調整弁123が閉じられた状態で真空ポンプ124が駆動される。このとき、真空ポンプ124は、その吸引力が約76cmHg〜70cmHgとなるように駆動される。また、テーブル122を駆動することで、位置合わせされたシート10に向かって型121を移動させ、シート10を型121に当接させる。
【0042】
シート10が型121に当接後、制御部125により流量調整弁123を開とし、シート10と凹部126との間の流体(空気)を流路127から吸引し、シート10を真空成型する。このとき、制御部125により流量調整弁123の開度を調整し、流路127を通過する流体の流量又は流速の調整によりシート10の吸引の時間を調整し、ゆっくりとシート10の吸引を行う。ここで、「ゆっくり」とは、シート10の吸引により、シート10の特にレンチキュラーレンズ22が変形しない速度である。また、「レンチキュラーレンズ22が変形しない」とは、レンチキュラーレンズ22の機能を失う程度に変形しない、との意味であり、例えば、第2表示部12が成型される場合に、当該第2表示部12に位置する画像13を、レンチキュラーレンズ22を介して視認することで、視覚効果を得られればよい。
【0043】
なお、シート10の吸引時間は、流量調整弁123により約1.5秒〜1.8秒とし、真空成型完了直前の吸引は、流量調整弁123を全開にして主真空により一気に行う。なお、従前の技術においては、シート10の吸引時間は約0.8秒〜1.0秒であり、真空成型完了直前の吸引は、主真空により一気に行う。
【0044】
シート10の真空成型後、型121にシート10が密着している状態で、シート10の冷却を行う。シート10の冷却は、成型後、金型から脱却する前に送風機等による送風を約22秒〜25秒程度でゆっくりと行い、その後自然冷却を行う。なお、従前の技術においては、冷却は約20秒で行う。
【0045】
冷却後、シート10を型121から取り出すことで、凹部126により形成された第2表示部12を有するレンチキュラーシート1が製造される。
【0046】
このように構成されたレンチキュラーシート1によれば、印刷層23の画像13の表示部として、平面状の第1表示部11及び突出する第2表示部12を有することとなる。また、レンチキュラーシート1は、レンチキュラーレンズ22及び画像13を第1表示部11及び第2表示部12に有する。このため、レンチキュラーシート1は、レンチキュラーレンズ22を介して画像13を視認することで視覚効果を有する第1表示部11及び第2表示部12を備えることとなる。
【0047】
このため、レンチキュラーレンズ22及び画像13による視覚効果と、第1表示部11及び第2表示部12の高さの違い、即ち、シート10の一部が立体に形成されていることよる視覚効果を得ることが可能となる。
【0048】
例えば、レンチキュラーレンズ22及び画像13による視覚効果として、所謂3D効果と呼ばれる画像13を立体視可能な構成である場合には、当該3D効果に加え、第1表示部11及び第2表示部12による立体による視覚効果を合わせることが可能となる。
【0049】
なお、レンチキュラーレンズ22及び画像13による視覚効果は、他の効果、例えば、アニメーション効果や画像が見る角度によって切り替わる効果等の可変視が可能な視覚効果であってもよい。この場合には、可変視による視覚効果と、シート10の一部が立体による視覚効果との組み合わせとなる。
【0050】
このように、レンチキュラーシート1は、レンチキュラーレンズ22及び画像13による視覚効果、及び、第1表示部11及び第2表示部12による視覚効果を有することで、高い視覚効果を得ることが可能となる。
【0051】
また、レンチキュラーシート1は、レンチキュラーレンズ22の機能を低下させることなく、第2表示部12を成型することが可能となる。具体的に説明すると、レンチキュラーシート1は、レンチキュラーレンズ22を有する基材21に印刷層23を印刷後、第2表示部12を真空成型により成型することとなる。
【0052】
ここで、シート10は、加熱装置により加熱され、且つ、真空成型により型121に押し付けられる。上述した従前の技術の条件にてシート10を成型すると、レンチキュラーレンズ22がつぶれ等の変形により、その機能を有さなくなり、レンチキュラーレンズ22及び画像13による視覚効果を得ることができない。
【0053】
しかし、本レンチキュラーシート1は、先ず、加熱装置102により、シート10をその軟化する温度範囲のうち低温側の温度に熱し、その後真空成型を行う。また、シート10は、印刷層23側から当該軟化する温度に加熱するが、レンチキュラーレンズ22側からは当該軟化する温度に加熱しない構成である。
【0054】
このため、加熱処理、及び、加熱後の真空成型において、レンチキュラーレンズ22が変形することを極力防止することが可能となる。
【0055】
また、真空成型における、型121のシート10への当接、及び、シート10の型121への吸引時間をゆっくりと行うことで、型121によりシート10に印加される当接時の荷重等を低減させ、極力レンチキュラーレンズ22が変形することを極力防止することが可能となる。
【0056】
レンチキュラーレンズ22の変形を防止することで、シート10を成型しても、レンチキュラーレンズ22の機能の低下を防止し、レンチキュラーレンズ22による視覚効果を維持することが可能となる。即ち、第2表示部12においても、レンチキュラーレンズ22による視覚効果を有することとなる。
【0057】
このため、レンチキュラーレンズ22及び画像13と、突出部(第2表示部)12との双方により、高い視覚効果を有するレンチキュラーシート1とすることが可能となる。
【0058】
また、印刷層23は、成型用インクを用いることで、シート10を成型しても、その画像13が欠損することがなく、成型後であっても、レンチキュラーレンズ22を介して視認することが可能となる。
【0059】
上述したように本実施の形態に係るレンチキュラーシート1及びレンチキュラーシート1の製造方法によれば、高い視覚効果を得ることが可能となる。
【0060】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、レンチキュラーシート1は、その平面状の部位を第1表示部11とし、その突出する部位を第2表示部12とする構成を説明したが、これに限定されない。例えば、第1表示部11に窪む部位として、第3表示部をさらに有する構成であってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0061】
1…レンチキュラーシート、10…シート、11…第1表示部、12…第2表示部(突出部)、13…画像、21…基材、22…レンチキュラーレンズ、23…印刷層、100…製造装置、101…搬送装置、102…加熱装置、103…成型装置、110…第1加熱部、111…第2加熱部、121…型、122…テーブル、123…流量調整弁、124…真空ポンプ、125…制御部、126…凹部、127…流路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その表面から一部が突出する突出部を有する基材と、
前記基材の一方の主面に設けられたレンチキュラーレンズと、
前記基材の他方の主面に設けられ、前記レンチキュラーレンズを介して視認することで立体視又は可変視が可能な画像を有する印刷層と、
を備えることを特徴とするレンチキュラーシート。
【請求項2】
前記突出部は、真空成型により形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンチキュラーシート。
【請求項3】
前記突出部は、前記レンチキュラーレンズ及び前記印刷層を有する前記基材を、その軟化する温度範囲のうち低温側の温度に熱することを特徴とする請求項2に記載のレンチキュラーシート。
【請求項4】
前記基材は、前記印刷層が設けられた側から前記低温側の温度に加熱されることを特徴とする請求項3に記載のレンチキュラーシート。
【請求項5】
前記突出部は、前記熱した基材をゆっくりと吸引して真空成型することを特徴とする請求項3に記載のレンチキュラーシート。
【請求項6】
前記印刷層は、成型用インクを用いてUV印刷及びシルク印刷により形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンチキュラーシート。
【請求項7】
一方の主面にレンチキュラーレンズを有する基材の他方の主面側に、前記レンチキュラーレンズを介して視認することで立体視又は可変視が可能な画像を有する印刷層を形成し、
前記基材の表面から一部が突出する突出部を、前記レンチキュラーレンズ及び前記印刷層を有する前記基材に形成する
ことを特徴とするレンチキュラーシートの製造方法。
【請求項8】
前記突出部は、真空成型により形成されることを特徴とする請求項7に記載のレンチキュラーシートの製造方法。
【請求項9】
前記基材は、その軟化する温度範囲のうち低温側の温度に加熱されることを特徴とする請求項8に記載のレンチキュラーシートの製造方法。
【請求項10】
前記基材は、前記印刷層が設けられた側から加熱されることを特徴とする請求項9に記載のレンチキュラーシートの製造方法。
【請求項11】
前記突出部は、前記熱した基材をゆっくりと吸引して前記真空成型することを特徴とする請求項9に記載のレンチキュラーシートの製造方法。
【請求項12】
前記印刷層は、成型用インクを用いてUV印刷及びシルク印刷により形成されることを特徴とする請求項7乃至請求項11に記載のレンチキュラーシートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−220562(P2012−220562A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83610(P2011−83610)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(594162973)株式会社トッパンプロスプリント (4)
【Fターム(参考)】