説明

レーダ装置、注目物標検出方法及び注目物標検出プログラム

【課題】画像データから特定の注目物標の検出を精度よく行うことを可能にするレーダ装置、注目物標検出方法及び注目物標検出プログラムを提供する。
【解決手段】記憶部14に、鳥エコー信号の特性に基づいて生成された鳥のテンプレート画像データ14Bを記憶する。画像処理部133は、受信したエコー信号に基づいて生成した入力画像データと、記憶部14に記憶されたテンプレート画像データ14Bとのパターンマッチングを行い、入力画像データから鳥が含まれた領域を抽出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信された信号が物標で反射してなるエコー信号に基づいて生成された画像データから、注目物標を検出するレーダ装置、注目物標検出方法及び注目物標検出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、探知領域に電波信号を送信して、探知領域の物標探知を行う様々なレーダ装置等がある。レーダ装置は、送信した電波信号が物標により反射してなるエコー信号を受信することで探知領域に対する探知画像を形成する。そして、レーダ装置は、形成した探知画像を、表示装置に表示する。これにより、ユーザは、探知画像から、探知領域における物標検知を行うことができる。このレーダ装置を船舶に搭載し、船舶の周囲を探知する場合、レーダ装置は、例えば陸地、鳥、他の船舶、堤防又はブイなど様々な物標に反射したエコー信号、又はノイズ信号を受信する。このため、船員(ユーザ)は、探知画像に表示された画像が、本来認識した物標であるか、又はノイズであるかを区別することが難しい場合がある。
【0003】
特許文献1には、レーダによる大気観測を行う際に、多数の鳥が上空を通過することにより生じる異常エコー信号を除去し、風速計測などの大気観測を正確に行うレーダ信号処理装置が開示されている。特許文献1では、鳥により生じる異常エコー信号を除去する例として、比較的容易に識別できる地形で反射したエコー信号以外を鳥に反射した異常エコー信号とみなし除去している。これにより、ユーザは、大気観測に関する情報のみを取得することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3794361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のように、識別し易いエコー信号以外を不要として除去した場合、ユーザが情報を所望する物標で反射したエコー信号も一緒に除去されるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、画像データから特定の注目物標の検出を精度よく行うことを可能にするレーダ装置、注目物標検出方法及び注目物標検出プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて生成された画像データから、注目物標を検出するレーダ装置において、注目物標に係るエコー信号の特性に基づいて生成されたテンプレート画像データを記憶する記憶手段と、前記画像データと前記テンプレート画像データとのパターンマッチングを行う手段と、パターンマッチングの結果、前記画像データから注目物標を検出した場合、前記テンプレート画像データに係る注目物標が含まれる前記画像データにおける領域を特定する特定手段とを備える。
【0008】
この構成では、複数の物標に係るエコー信号から画像データが生成された場合であっても、画像データとテンプレート画像データとのパターンマッチングにより注目物標のみを検出することを可能となる。また、テンプレート画像データは、注目物標に係るエコー信号の特性に基づいて生成されているため、パターンマッチングにより注目物標を検出する精度が向上する。
【0009】
本発明に係るレーダ装置において、テンプレート画像データは、注目物標に係るエコー信号のパルス幅と、信号強度と、前記入力信号に対して前記注目物標に係るエコー信号が占める割合を示す占有度とに基づいて生成されたものを含む。
【0010】
この構成では、テンプレート画像データを生成する、注目物標に係るエコー信号の特性についての具体例を示す。
【0011】
本発明に係るレーダ装置において、前記テンプレート画像データは、注目物標の大きさと、前記注目物標に反射したエコー信号に基づいて画像データが生成される場合の前記画像データの明度と、前記画像データが前記入力信号に基づいて生成された画像データに対して占める割合を示す粒度との組み合わせに基づいて生成されたものを含む。
【0012】
この構成では、テンプレート画像データが、注目物標の大きさ、画像データの明度及び粒度によって生成されている具体例を示す。
【0013】
本発明に係るレーダ装置において、前記注目物標が所定サイズより小さい飛翔体である場合、前記テンプレート画像データは、前記画像データの明度を閾値より小さく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より大きくして生成されたものを含む。
【0014】
この構成では、注目物標が所定サイズより小さい飛翔体、例えば鳥や風船、雹(氷の粒)である場合のテンプレート画像データの例を示す。所定サイズは、レーダ装置の用途に応じて、実験値や経験則から設定される値である。閾値は、飛翔体の種別に応じて、実験値や経験則から設定される値である。なお、飛翔体には、複数の飛翔体からなる群をも含んでいる。
【0015】
本発明に係るレーダ装置において、前記注目物標が所定サイズより小さい動物である場合、前記テンプレート画像データは、前記画像データの明度を閾値より小さく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より大きくして生成されたものを含む。
【0016】
この構成では、注目物標が動物、鳥や小動物である場合のテンプレート画像データの例を示す。所定サイズは、レーダ装置の用途に応じて、実験値や経験則から設定される値である。閾値は、動物の種別に応じて、実験値や経験則から設定される値である。
【0017】
本発明に係るレーダ装置において、前記注目物標が不動体である場合、前記テンプレート画像データは、前記画像データの明度を閾値より大きく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より小さくして生成されたものを含む。
【0018】
この構成では、注目物標が不動体、例えば陸地である場合のテンプレート画像データの例を示す。閾値は、不動体の種別に応じて、実験値や経験則から設定される値である。
【0019】
本発明に係るレーダ装置において、前記注目物標が所定サイズより大きい人工動体である場合、前記テンプレート画像データは、前記画像データの明度を閾値より大きく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より大きくして生成されたものを含む。
【0020】
この構成では、注目物標が人工動体、例えば船舶や飛行機である場合のテンプレート画像データの例を示す。所定サイズは、レーダ装置の用途に応じて、実験値や経験則から設定される値である。閾値は、人工動体の種別に応じて、実験値や経験則から設定される値である。
【0021】
本発明に係るレーダ装置は、削除手段を有する。削除手段は、生成した画像データから、前記特定手段が特定した領域を削除する。
【0022】
この構成では、画像データから注目物標を含む領域を削除することで、画像データを表示した場合に注目物標を表示させないようにできる。
【0023】
本発明に係るレーダ装置において、削除手段は、前記特定手段が特定した領域の画像データの輝度を調整する調整手段と、前記領域から輝度調整後の画像データを減算する手段とを有する。
【0024】
この構成では、画像データから注目物標を削除した際に、削除領域に生じる不自然さを抑制できる。
【0025】
本発明に係るレーダ装置において、前記削除手段は、前記特定手段が特定した領域の画像データを平滑化する手段をさらに有し、前記調整手段は、平滑化後の画像データの輝度を調整する。
【0026】
この構成では、画像データから注目物標を削除する際に平滑化することで、削除領域に生じる不自然さを抑制できる。
【0027】
本発明に係るレーダ装置は、パターンマッチングの結果、注目物標を複数検出し、前記特定手段が特定する領域内に複数の注目物標が含まれる場合、前記領域内に含まれる複数の注目物標から代表点を設定する手段と、設定された代表点の数を、群集度として計測する計測手段と、該計測手段が計測した群集度に基づいて、注目物標の分布データを生成する分布データ生成手段とを備える。
【0028】
この構成では、複数の注目物標の分布状態を認識し易くするために、分布データを生成する例を示す。
【0029】
本発明に係るレーダ装置は、画像データ生成手段が生成した画像データ、及び前記分布データ生成手段が生成した分布データを合成した画像データを生成する手段を備える。
【0030】
この構成では、エコー信号に基づいて生成した画像データと分布データとを合成した画像データを生成することで、注目物標の分布状態をより認識し易くできる。
【0031】
本発明に係るレーダ装置は、代表点の数が閾値以下の場合、前記群集度を異なる値に変更する手段を備える。
【0032】
この構成では、無駄な処理を省くために、代表点の数が少ない場合には、分布データを生成しないようにする。
【0033】
本発明に係るレーダ装置は、代表点が一次元状に分布している場合、前記群集度を異なる値に変更する手段を備える。
【0034】
この構成では、注目物標が自然物(動物など)とした場合、代表点が一次元状に分布しているときには人工物である可能性が高いため、分布データを生成しないようにして、無駄な処理を省くことが可能となる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、複数の物標に係るエコー信号から画像データが生成された場合であっても、画像データとテンプレート画像データとのパターンマッチングにより注目物標のみを検出することを可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】物標毎のエコー信号の特徴を示す模式図である。
【図3】生成したテンプレート画像データの一例を示す図である。
【図4】画像処理部が有する機能を模式的に示すブロック図である。
【図5】エコー信号に基づいて生成された入力画像データに係る画像の例を示す図である。
【図6】入力画像データから抽出した鳥の画像データに係る画像を示す図である。
【図7】出力画像データに係る画像を示す図である。
【図8】画像処理部において実行される処理手順を示すフローチャートである。
【図9】画像処理部が有する機能を模式的に示すブロック図である。
【図10】入力画像データから抽出された鳥の画像データに係る画像を示す図である。
【図11】鳥マップ生成部が生成した鳥マップを示す図である。
【図12】鳥マップを合成した出力画像データの一例を示す図である。
【図13】鳥マップを合成した出力画像データの一例を示す図である。
【図14】画像処理部において実行される処理手順を示すフローチャートである。
【図15】鳥でない物標に係るエコー信号を排除する一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明に係るレーダ装置、注目物標検出方法及び注目物標検出プログラムの好適な実施形態について図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態では、本発明に係るレーダ装置が船舶に搭載された場合について説明する。また、本発明に係る飛翔体及び動物は、「鳥」として説明する。本発明に係る不動体は、「陸地」として説明する。本発明に係る人工動体は、「船舶」として説明する。
【0038】
なお、本発明に係るレーダ装置は、船舶のレーダ装置以外に、空港などにおける監視装置にも適用することも可能である。また、本発明に係る注目物標は、動物又は草木など、レーダ装置の用途に応じて適宜変更可能である。例えば、本発明に係る飛翔体は、鳥以外に、雹や風船などであってもよい。本発明に係る動物は、キツネやイタチなどの「小動物」としてもよいし、本発明に係る不動体は、「建造物」としてもよい。また、本発明に係る人工動体は、「飛行機」としてもよい。
【0039】
(実施形態1)
本実施形態に係るレーダ装置は、自身が搭載された船舶(以下、自船という)の周囲を探知領域として、方位を順次変えながら波長の短い電波を周囲方向に対して放射し、探知領域にある物標、例えば、陸地、海上の他船又は鳥などに反射した反射波を受信する。レーダ装置は、受信した反射波から、探知領域に対する画像を生成すると共に、生成した画像から鳥を検出し、画像から鳥を除去する。これにより、鳥が除去された画像を視認したユーザは、陸地又は海上の他船など、航行に必要な物標の情報を把握することができる。
【0040】
図1は、実施形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。レーダ装置1は、送信部10、サーキュレータ11、アンテナ12、受信処理部13、記憶部14及び表示部15などを備える。記憶部14は、例えばROM(Read Only Memory)などであり、レーダ装置1を動作させるのに必要なプログラム14A及び各種データ、例えば後述のテンプレート画像データ14Bなどを格納する。
【0041】
送信部10は、所定のタイミングでパルス信号を出力するように制御されており、基準周波数信号を用いて、設定されたタイミングでパルス信号をサーキュレータ11へ出力する。
【0042】
サーキュレータ11は、送信部10から出力されたパルス信号をアンテナ12へ伝送する。アンテナ12は、自船に配備されており、水平面上を所定の回転速度で回転しながら、サーキュレータ11を介して入力されたパルス信号を所定の指向性で外部へ放射する。また、アンテナ12は、自身が放射したパルス信号が探知領域内の物標に反射してなるエコー信号を受信し、サーキュレータ11へ出力する。サーキュレータ11は、アンテナ12から出力されたエコー信号を受信処理部13へ伝送する。
【0043】
受信処理部13は、例えばマイクロコンピュータであって、記憶部14に格納されるプログラム14Aを実行することで、サーキュレータ11を介して入力されたエコー信号(入力信号)の検波を行い、探知領域に対する画像データを生成する。この受信処理部13は、増幅部130、A/D変換部131、受信データ記憶部132、及び画像処理部133などを備える。なお、記憶部14は、受信処理部13が備えていてもよい。
【0044】
増幅部130は、サーキュレータ11を介してアンテナ12から入力されたエコー信号を増幅する。増幅部130は、増幅したエコー信号をA/D変換部131へ出力する。A/D変換部131は、増幅部130が増幅したエコー信号を、所定のサンプリングタイムでアナログ−デジタル変換して、所定ビット数からなる受信データを形成し、受信データ記憶部132へ出力する。
【0045】
受信データ記憶部132は、所謂スイープメモリを備える。受信データ記憶部132は、A/D変換部131によりデジタル変換された1スイープ分の受信データを実時間で記憶し、次に得られる受信データが再び書き込まれるまでに、この1スイープ分の受信データを記憶する。より具体的には、受信データ記憶部132は、順次入力される受信データを近距離側から遠距離側へ並ぶように、すなわち自船を基準として距離方向に並ぶように、順次1スイープ分だけ記憶する。この際、受信データ記憶部132は、方位方向に並ぶ複数スイープの受信データを記憶できるように、複数のスイープメモリを備えている。
【0046】
画像処理部133は、受信データ記憶部132から受信データを随時読み出して画像データを生成する。また、画像処理部133は、生成した画像データから鳥に対応する画像データを削除して、削除後の画像データを表示部15へ出力する。画像処理部133に関しては、後に詳述する。
【0047】
表示部15は、画像処理部133から出力された画像データを、探知領域内の物標探知結果として表示する。このとき、表示部15は、探知領域内から鳥が削除された画像を表示する。なお、表示部15は、レーダ装置1とは別途に設けられていてもよい。
【0048】
次に、画像処理部133について詳述する。
【0049】
画像処理部133は、アンテナ12が受信したエコー信号に基づいて生成した画像データ(以下、入力画像データという)と、記憶部14に記憶されたテンプレート画像データ14Bとのパターンマッチングを行う。テンプレート画像データ14Bは、鳥の画像データのテンプレートである。画像処理部133は、パターンマッチングを行うことで、入力画像データから鳥が含まれた領域を抽出(特定)する。そして、画像処理部133は、抽出した領域を、入力画像データから削除した画像データ(以下、出力画像データという)を生成し、表示部15へ出力する。これにより、表示部15には、探知領域内から鳥が削除された画像が表示される。
【0050】
以下に、記憶部14に記憶されている鳥のテンプレート画像データ14Bについて詳述する。
【0051】
鳥のテンプレート画像データ14Bは、物標毎に異なるエコー信号の特徴(特性)に基づいて生成される。以下では、陸地、船舶及び鳥それぞれに反射してなるエコー信号を、陸エコー信号、船エコー信号及び鳥エコー信号という。
【0052】
図2は、物標毎のエコー信号の特徴を示す模式図である。図2の上側は、陸エコー信号、鳥エコー信号、船エコー信号及びノイズ信号に基づいて生成した同サイズの画像を示す。なお、図2の鳥エコー信号に基づいて生成した画像は、鳥の群集に反射してなるエコー信号に基づいて生成した画像を示している。また、図2の下側は、物標の大きさ、画像データの明度及び粒度の特徴量を示す。
【0053】
物標の大きさは、アンテナ12が受信するエコー信号のパルス幅によって決まり、鳥の大きさは、陸地及び船舶よりも小さい。画像データの明度は、アンテナ12が受信するエコー信号の信号強度のピーク値であり、鳥の画像データの明度は、陸地及び船舶よりも小さい。画像データの粒度は、一定サイズの画像データに対して、物標に対応する領域(画素)が占める割合(密度)であり、密度(占有度)が小さくなるにつれて高くなる。例えば、図2において黒部分は物標が存在しない領域を示しているが、陸地は鳥より大きいため、陸地の画像データの場合、鳥の画像データの場合よりも黒部分は少ない。
【0054】
このため、鳥の画像データの粒度は、陸地よりも大きくなる。なお、粒度は、一定領域における、エコー信号の占める割合としてもよい。例えば、陸地は鳥よりも非常に大きいため、アンテナ12は、鳥エコー信号よりも陸エコー信号を多く受信する。従って、鳥の場合のエコー占有度は、陸地の場合よりも低くなる。
【0055】
鳥のテンプレート画像データ14Bは、図2で説明したエコー信号の特徴を用いて生成される。下記の式(1)は、一般的な二次元ガウス分布を示す式である。下記式(1)で示す(x、y)は、二次元画像データにおける画素の位置であり、σは標準偏差である。
【0056】
【数1】

【0057】
鳥のテンプレート画像データ14Bを生成するために、図2で説明した鳥エコー信号の特徴に近づけるように、上記式(1)を変形した式が下記式(2)である。
【0058】
【数2】

【0059】
式(2)において、オフセット(Ofs)及びピーク値(Lvp)は、生成したい鳥のテンプレート画像データ14Bにおける粒度及び明度である。オフセット(Ofs)を閾値より大きくすることで、図2の画像の黒部分を多くして粒度を上げることができ、ピーク値(Lvp)を閾値より下げることで、明度を下げることができる。オフセット(Ofs)及びピーク値(Lvp)に対する閾値は、実験値や経験値によって鳥に最適な値が設定される。
【0060】
また、式(2)において、MAX、MINは、画素値の最大及び最小レンジ(0〜255)に収めることを目的としている。テンプレート画像データ14Bは、鳥エコー信号に基づいて画像データが生成され、さらに、ガウス関数を用いた上記式(2)の二次元ガウス分布の数値が利用されて生成される。
【0061】
図3は、生成したテンプレート画像データ14Bの一例を示す図である。図3の右図は、鳥エコー信号に基づいて画像データが生成された画像のガウス分布を示す。図3の左図は、図3の右図を用いて、画像の大きさを(11×11pic)、オフセットを30、ピーク値を270として、上記式(2)から得られたテンプレート画像データ14Bを示す。
【0062】
なお、テンプレート画像データ14Bは、予め生成されて記憶部14に記憶されてもよいし、レーダ装置1の初期動作などにおいて、画像処理部133が生成して記憶部14に記憶するようにしてもよい。また、後述のパターンマッチングをより最適にするために、式(2)のパラメータを変更して定期的にテンプレート画像データ14Bを生成するようにしてもよい。レーダ装置1においてテンプレート画像データ14Bを生成する場合、図示しないレーダ装置1の操作部からパラメータを入力できるようにしてもよい。
【0063】
図4は、画像処理部133が有する機能を模式的に示すブロック図である。画像処理部133は、入力画像生成部21、テンプレート取得部22、パターンマッチング部(特定手段)23、画像調整部24及び出力画像生成部25などの機能を有する。
【0064】
入力画像生成部21は、アンテナ12が受信したエコー信号に基づいて入力画像データを生成する。図5は、エコー信号に基づいて生成された入力画像データに係る画像の例を示す図である。図5に示す画像は、ノイズ信号を含み、自船の周囲にある物標に反射したエコー信号から生成されており、陸地(図中領域A)、鳥(領域B)、船舶(領域C)及びノイズ(領域D)などを含んでいる。
【0065】
テンプレート取得部22は、記憶部14に記憶されているテンプレート画像データ14B(図3参照)を取得する。
【0066】
パターンマッチング部23は、入力画像生成部21が生成した入力画像データ、及びテンプレート取得部22が取得したテンプレート画像データ14Bのパターンマッチングを行い、入力画像データから鳥の画像データを抽出する。より詳しくは、パターンマッチング部23は、入力画像データにテンプレート画像データ14Bを重ね相関係数を計算し、さらに、テンプレート画像データ14Bの重ねる位置を1画素ずらして再度相関係数を計算する。パターンマッチング部23は、この計算を繰り返し、相関係数が最大になる領域を検出し、斯かる領域を鳥の画像データとする。
【0067】
図6は、入力画像データから抽出した鳥の画像データに係る画像を示す図である。図6に示す画像は、図5で表れていた陸地、船舶及びノイズなどの画像が抑えられて、ほぼ鳥のみを示している。
【0068】
なお、パターンマッチング部23は、1画素ずつずらしながらではなく、2画素ずつずらしながらパターンマッチングを行うようにしてもよい。この場合、パターンマッチングの処理量を削減することができ、パターンマッチング部23の処理速度を向上させることが可能となる。
【0069】
画像調整部24は、パターンマッチング部23により抽出された鳥の画像データ(図6参照)に対してマスキング処理を行う。鳥のテンプレート画像データ14Bが入力画像データの鳥の画像データよりも小さい場合、入力画像データから鳥のテンプレート画像データ14Bを単に減算しただけでは、減算した領域の輪郭が不自然に浮き上がる場合がある。
【0070】
そこで、画像調整部24は、図6に示す画像内の鳥の輪郭を、画素ごとの濃度値の細かい変化を少なくすることで滑らかにする平滑化を行う。平滑化を行う範囲については、実験又は経験則などに基づいて決定でき、適宜変更可能である。次に、画像調整部24は、平滑化により低下した各画素の輝度を調整(例えば、輝度を2倍)する。
【0071】
出力画像生成部25は、図5の入力画像データから、画像調整部24が調整を行った図6の画像データを減算して、出力画像データを生成する。出力画像生成部25が生成した出力画像データは、表示部15に出力され、画面表示される。
【0072】
図7は、出力画像データに係る画像を示す図である。図7は、図5に示す画像との対比において、領域B近傍の鳥の画像が抑えられた画像となっている。
【0073】
次に、レーダ装置1において実行される動作について説明する。図8は、画像処理部133において実行される処理手順を示すフローチャートである。
【0074】
画像処理部133は、受信データ記憶部132に受信データが記憶されたか否かを判定する(S1)。受信データが記憶されていない場合(S1:NO)、画像処理部133は、本処理を終了する。受信データが記憶された場合(S1:YES)、画像処理部133は、受信データ記憶部132から受信データを随時取得して、入力画像データ(図5参照)を生成する(S2)。そして、画像処理部133は、記憶部14に記憶されている鳥のテンプレート画像データ14B(図3参照)を取得する(S3)。
【0075】
画像処理部133は、入力画像データ及びテンプレート画像データ14Bのテンプレートマッチングを行い(S4)、入力画像データに鳥の画像データが検出されたか否かを判定する(S5)。検出されない場合(S5:NO)、画像処理部133は、本処理を終了する。この場合、画像処理部133は、入力画像データをそのまま出力画像データとして、表示部15へ出力する。入力画像データに鳥の画像データが検出された場合(S5:YES)、画像処理部133は、図6に示すように、入力画像データから鳥の画像データを抽出する(S6)。
【0076】
画像処理部133は、抽出した鳥の画像データの画像調整を行う(S7)。詳しくは上述したように、画像処理部133は、抽出した鳥の画像データに含まれる鳥の輪郭における画素ごとの濃度値の細かい変化を少なくし、滑らかにする平滑化を行い、平滑化により低下した輝度を調整する。そして、画像処理部133は、入力画像データから、S7で画像調整を行った画像データを減算して、出力画像データを生成し(S8)、本処理を終了する。
【0077】
以上説明したように、本実施形態では、入力画像データと、鳥のテンプレート画像データ14Bとのパターンマッチングを行うことで、表示すべき探知領域の画像から、不要とみられる鳥を除去することができる。この結果、ユーザは、他の船舶及び陸地など本来認識すべき物標の位置、又は自船からの距離等を、表示された画像から把握することができる。また、テンプレート画像データ14Bは、鳥エコー信号の特徴に基づいて生成されているため、テンプレートマッチングにおいて、鳥の画像データを検出する精度を向上させることができる。
【0078】
なお、本実施形態では、入力画像データから平滑化した鳥の画像データを減算して、入力画像データから鳥を削除しているが、入力画像データから鳥の領域を検出し、斯かる領域の輝度を、周囲の領域の輝度に合わせて調整することで、入力画像データから鳥を削除するようにしてもよい。例えば、図5において、領域Bの輝度を、周囲の輝度と同じにして、領域B内の鳥を削除するようにしてもよい。
【0079】
(実施形態2)
本実施形態に係るレーダ装置は、入力画像データから鳥を検出する点で実施形態1と同じであるが、検出した鳥が群集となっているかを判断し、鳥の分布マップを、入力画像データに合成して、鳥の群集をユーザに把握し易くさせる点で実施形態1と相違する。ユーザは、鳥の群集を把握することで、魚群を予測できる場合がある。以下、実施形態1との相違点について説明する。
【0080】
図9は、画像処理部133が有する機能を模式的に示すブロック図である。画像処理部133は、実施形態1で説明した、入力画像生成部21、テンプレート取得部22、パターンマッチング部23及び出力画像生成部25などの機能に加え、群集度算出部26及び鳥マップ生成部27の機能を有する。
【0081】
群集度算出部26は、パターンマッチング部23により入力画像データから抽出された鳥の画像データに対して、閾値(検出場所や時期などによって適宜変更可能)に基づいて二値化し、二値化したデータに対してラベリング処理を行う。ラベリング処理とは、画像の各画素における色情報を分析し、連結している画素に同一ラベルを付加することで複数の領域を一グループとして分類する処理である。
【0082】
図10は、ラベリング処理を行った鳥の画像データに係る画像示す図である。なお、図10に示す画像は、鳥のテンプレート画像データ14Bに基づいて抽出されているが、鳥以外に、テンプレート画像データ14Bに類似した、例えば海上のブイ又は堤防、あるいはノイズなどを含んでいる。群集度算出部26は、ラベリング処理の結果から、分類した一グループを代表点(図中の白点)とし、一定領域内(図中の白枠)に含まれる代表点の数をカウントし、カウント結果を鳥の群集度とする。
【0083】
群集度算出部26は、領域内の代表点の分布によって、算出した群集度を変更とする。例えば、図10の領域Aの場合、代表点が一次元状に分布しているため、群集度算出部26は、堤防など人工性のものの可能性が高いと判定する。この場合、群集度算出部26は、群集度を「0」とする。また、領域Bの場合代表点の数が閾値(例えば5)より少ないため、群集度算出部26は、ノイズ又は1羽程度の鳥である可能性が高いと判定し、群集度を「0」とする。領域Cの場合、二次元状に代表点が分布しているため、群集度算出部26は、鳥の群集の可能性が高いと判定し、代表点数のカウント結果を群集度とする。なお、群集度算出部26は、図10に示す画像の端から順に領域を形成して、代表点をカウントしてもよいし、代表点が密集した部分を検出し、その部分の周囲に領域を形成して、代表点をカウントして、その結果を群集度としてもよい。
【0084】
鳥マップ生成部27は、群集度算出部26が算出した群集度に基づいて、鳥マップを生成する。鳥マップとは、鳥の画像データ内の群集度が高い領域の輝度を大きくした画像データであり、鳥の分布データである。鳥マップ生成部27は、例えば、上述した式(2)を用いて算出した輝度に群集度を乗じた結果を、その群集度を算出した領域における輝度として鳥マップを生成する。図11は、鳥マップ生成部27が生成した鳥マップを示す図である。図11に示すように、輝度が高い領域は、鳥の群集度が高い、すなわち鳥が多い領域を示している。
【0085】
出力画像生成部25は、入力画像生成部21が生成した入力画像データ、及び鳥マップ生成部27が生成した鳥マップを合成して、出力画像データを生成する。図12及び図13は、鳥マップを合成した出力画像データの一例を示す図である。出力画像生成部25は、図12に示すように、入力画像データで鳥の群集がいる領域の輝度を高くした出力画像データを生成してもよい。また、出力画像生成部25は、図13に示すように、入力画像データ及び鳥マップを合成した結果を、アニメーションにした出力画像データを生成してもよい。
【0086】
次に、レーダ装置1において実行される動作について説明する。図14は、画像処理部133において実行される処理手順を示すフローチャートである。
【0087】
画像処理部133は、受信データ記憶部132に受信データが記憶されたか否かを判定する(S11)。受信データが記憶されていない場合(S11:NO)、画像処理部133は、本処理を終了する。受信データが記憶された場合(S11:YES)、画像処理部133は、受信データ記憶部132から受信データを随時取得して、入力画像データ(図5参照)を生成する(S12)。そして、画像処理部133は、記憶部14に記憶されている鳥のテンプレート画像データ14B(図3参照)を取得する(S13)。
【0088】
画像処理部133は、入力画像データ及びテンプレート画像データ14Bのテンプレートマッチングを行い(S14)、入力画像データに鳥の画像データが検出されたか否かを判定する(S15)。検出されない場合(S15:NO)、画像処理部133は、本処理を終了する。この場合、画像処理部133は、入力画像データを出力画像データとして、表示部15へ出力する。入力画像データに鳥の画像データが検出された場合(S15:YES)、画像処理部133は、図6に示すように、入力画像データから鳥の画像データを抽出する(S16)。
【0089】
画像処理部133は、抽出した鳥の画像データから群集度を算出する(S17)。詳しくは、上述したように、画像処理部133は、ラベリング処理などにより画像データにおける代表点を算出し、その代表点の数をカウントし、そのカウント結果を群集度とする。なお、画像処理部133は、S17において、代表点が一次元状に分布している場合、又は代表点の数が少ない場合、算出した群集度を変更する。次に、画像処理部133は、算出した群集度に基づいて、図11に示す鳥マップを生成する(S18)。画像処理部133は、入力画像データ及び鳥マップを合成した出力画像データを生成し(S19)、本処理を終了する。
【0090】
以上説明したように、本実施形態では、入力画像データと、鳥のテンプレート画像データ14Bとのパターンマッチングを行うことで、鳥を検出し、表示すべき探知領域の画像に、鳥の群集を把握し易くした画像データを生成する。この結果、ユーザは、鳥の群集を把握して、魚群を予測できる場合がある。
【0091】
以上、本発明の好適な実施形態について、具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施形態に限定されることはない。例えば、上述の実施形態において、画像処理部133は、生成した入力画像データに対して各処理を行っているが、入力画像データをサイズ又は解像度を小さくし、その画像データに対して各処理を行うようにしてもよい。
【0092】
また、画像処理部133は、パターンマッチング処理と組み合わせて、ラベリング処理等でエコー信号のアスペクト比(縦横比)に基づいて、鳥でない可能性が高いエコー信号を排除するようにしてもよい。図15は、鳥でない物標に係るエコー信号を排除する一例を説明するための図である。アスペクト比はRW(半径方向幅)÷θW(方位方向幅)で表される(又はθW÷RW)。鳥は非常に小さいので、アスペクト比はRW=パルス長、θW=電波方位分となり、そのアスペクト比から大きく離れているエコー信号は、鳥エコー信号でない可能性が高いとして排除する。例えば、図15において、鳥はアスペクト比がほぼ1.0であり、堤防又は船舶は1.0よりも大きくなっている。この場合、画像処理部133は、堤防又は船舶に係るエコー信号を排除する。
【符号の説明】
【0093】
1−レーダ装置、12−アンテナ、14−記憶部(記憶手段)、14B−テンプレート画像データ、21−入力画像生成部、23−パターンマッチング部(特定手段、抽出手段)、24−画像調整部、25−出力画像生成部(削除手段)、26−群集度算出部(計測手段)、27−鳥マップ生成部(分布データ生成手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて生成された画像データから、注目物標を検出するレーダ装置において、
注目物標に係るエコー信号の特性に基づいて生成されたテンプレート画像データを記憶する記憶手段と、
前記画像データと前記テンプレート画像データとのパターンマッチングを行う手段と、
パターンマッチングの結果、前記画像データから注目物標を検出した場合、前記テンプレート画像データに係る注目物標が含まれる前記画像データにおける領域を特定する特定手段と
を備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のレーダ装置であって、
前記テンプレート画像データは、
注目物標に係るエコー信号のパルス幅と、信号強度と、前記入力信号に対して前記注目物標に係るエコー信号が占める割合を示す占有度とに基づいて生成されたものを含む
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のレーダ装置であって、
前記テンプレート画像データは、
注目物標の大きさと、前記注目物標に反射したエコー信号に基づいて画像データが生成される場合の前記画像データの明度と、前記画像データが前記入力信号に基づいて生成された画像データに対して占める割合を示す粒度との組み合わせに基づいて生成されたものを含む
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のレーダ装置であって、
前記注目物標が所定サイズより小さい飛翔体である場合、
前記テンプレート画像データは、
前記画像データの明度を閾値より小さく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より大きくして生成されたものを含む
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のレーダ装置であって、
前記注目物標が所定サイズより小さい動物である場合、
前記テンプレート画像データは、
前記画像データの明度を閾値より小さく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より大きくして生成されたものを含む
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項6】
請求項3乃至5の何れか一つに記載のレーダ装置であって、
前記注目物標が不動体である場合、
前記テンプレート画像データは、
前記画像データの明度を閾値より大きく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より小さくして生成されたものを含む
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項7】
請求項3乃至6の何れか一つに記載のレーダ装置であって、
前記注目物標が所定サイズより大きい人工動体である場合、
前記テンプレート画像データは、
前記画像データの明度を閾値より大きく、かつ、前記画像データの粒度を閾値より大きくして生成されたものを含む
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか一つに記載のレーダ装置であって、
生成した画像データから、前記特定手段が特定した領域を削除する削除手段
をさらに備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項9】
請求項8に記載のレーダ装置であって、
前記削除手段は、
前記特定手段が特定した領域の画像データの輝度を調整する調整手段と、
前記領域から輝度調整後の画像データを減算する手段と
を有することを特徴とするレーダ装置。
【請求項10】
請求項9に記載のレーダ装置であって、
前記削除手段は、
前記特定手段が特定した領域の画像データを平滑化する手段
をさらに有し、
前記調整手段は、
平滑化後の画像データの輝度を調整する
ことを特徴とするレーダ装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか一つに記載のレーダ装置であって、
パターンマッチングの結果、注目物標を複数検出し、前記特定手段が特定する領域内に複数の注目物標が含まれる場合、
前記領域内に含まれる複数の注目物標から代表点を設定する手段と、
設定された代表点の数を、群集度として計測する計測手段と、
該計測手段が計測した群集度に基づいて、注目物標の分布データを生成する分布データ生成手段と
をさらに備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項12】
請求項11に記載のレーダ装置であって、
生成した画像データ、及び前記分布データ生成手段が生成した分布データを合成した画像データを生成する手段
をさらに備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載のレーダ装置であって、
前記計測手段は、
前記代表点の数が閾値以下の場合、前記群集度を異なる値に変更する手段
をさらに備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項14】
請求項11乃至13の何れか一つに記載のレーダ装置であって、
前記代表点が一次元状に分布している場合、前記群集度を異なる値に変更する手段
をさらに備えることを特徴とするレーダ装置。
【請求項15】
送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて生成された画像データから、注目物標を検出するレーダ装置で実行する注目物標検出方法において、
記憶手段に記憶された、注目物標に係るエコー信号の特性に基づいて生成されたテンプレート画像データと、前記画像データとのパターンマッチングを行うステップと、
パターンマッチングの結果、前記画像データから注目物標を検出した場合、前記テンプレート画像データに係る注目物標が含まれる前記画像データにおける領域を特定するステップと
を備えることを特徴とする注目物標検出方法。
【請求項16】
送信された信号が物標で反射してなるエコー信号を含む入力信号に基づいて生成された画像データから、注目物標を検出するコンピュータで実行する注目物標検出プログラムにおいて、
コンピュータを、
注目物標に係るエコー信号の特性に基づいて生成されたテンプレート画像データを記憶する記憶手段、
前記画像データと前記テンプレート画像データとのパターンマッチングを行う手段、及び、
パターンマッチングの結果、前記画像データから注目物標を検出した場合、前記テンプレート画像データに係る注目物標が含まれる前記画像データにおける領域を特定する特定手段
として機能させることを特徴とする注目物標検出プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図3】
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【図11】
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【図12】
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