説明

ログ蓄積装置およびログ蓄積プログラム

【課題】 機器の動作プロセス部にエラーが発生したとき、エラーに係る必要なログ情報を効率よく取得できるようにする。
【解決手段】 動作プロセス部1、3は機器を動作させる。エラー監視部5は動作プロセス部1、3を監視してエラーを検出する。ログ記憶部13は動作プロセス部1、3のログ情報を記憶する。ログ管理部11は、エラー監視部5が動作プロセス部1、3のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部1、3からの動作情報からログ情報を抽出し、そのログ情報をログ記憶部13に記憶管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムに係り、例えば複合機(MFP:Multi Function Peripheral)等の電子機器に搭載して好適するログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機その他の電子機器は、ソフトウエアプログラムの動作によって種々の機能を提供するようになっており、保守点検を容易にする観点から、ソフトウエアプログラムの動作状況の記録をログ情報として出力、蓄積することが行われている。
【0003】
ところが、複合機等にあっては、ソフトウエアプログラムで動作する箇所が多く、それら全ての動作箇所のログ情報を取得するには大きな記憶容量を必要とするうえ、本来の処理動作に支障を来す心配もある。
【0004】
そのような状況を解消するため、従来から種々の工夫がなされており、例えば特開2006−23631号公報(特許文献1)が提案されている。
【0005】
この特許文献1は、起動時や設定変更など動作に影響を与える可能性の高い状態では詳細なログ情報を収集し、定常状態で安定稼動している状態では必要最低限のログ情報を収集することにより、装置のログファイルを格納するためのリソース又は本体機能を圧迫せずに、必要なログ情報を収集できるようにしたものである。
【特許文献1】特開2006−23631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1は、エラーの発生し易い箇所からのログ情報を取得しているものの、何も障害が発生していない定常稼働状態においても必要なログ情報を収集しており、依然として大きな記憶容量を必要としたり本来の処理動作に支障を来す心配がある。
【0007】
しかも、定常稼働時にログ情報が逐次蓄積されるので、障害が発生した場合に障害箇所の特定や解析に時間がかかる難点もある。
【0008】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、エラー発生時の必要なログ情報を効率よく取得可能なログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのような課題を解決するために本発明に係るログ蓄積装置は、機器を動作させる動作プロセス部と、この動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視部と、その動作プロセス部のログ情報を記憶するログ記憶部と、そのエラー監視部が動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報としてそのログ記憶部に記憶管理するログ管理部とを具備している。
【0010】
また、本発明に係るログ蓄積装置は、機器を動作させる動作プロセス部と、この動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視部と、その動作プロセス部のログ情報を記憶するログ記憶部と、その動作プロセス部に応じて当該動作情報からそのログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、そのエラー監視部がその動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部の動作情報からその標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報を上記ログ情報として抽出するとともに、それらログ情報を上記ログ記憶部に記憶管理するログ管理部とを具備している。
【0011】
本発明のログ蓄積装置では、上記ログ管理部が、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部に応じて動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成も可能である。
【0012】
本発明のログ蓄積装置では、上記ログ管理部が、そのエラーに係る動作プロセス部の動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部に記憶管理する構成も可能である。
【0013】
本発明のログ蓄積装置では、上記エラー監視部が、所定の周期でエラーを監視する構成も可能である。
【0014】
本発明に係るログ蓄積プログラムは、機器を動作させる動作プロセス部の動作時におけるエラーに係るログ情報を蓄積制御するコンピュータに対し、その動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視処理と、このエラー監視処理でその動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報としてログ記憶部に記憶して管理するログ管理処理とを実行させるものである。
【0015】
また、本発明に係るログ蓄積プログラムは、機器を動作させる動作プロセス部の動作時におけるエラーに係るログ情報を蓄積制御するコンピュータに対し、その動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視処理と、その動作プロセス部に応じて当該動作情報からそのログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、そのエラー監視処理がその動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部の動作情報からその標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報をそのログ情報として抽出するとともに、それらログ情報をログ記憶部に記憶して管理するログ管理処理とを実行させるものである。
【0016】
本発明のログ蓄積プログラムでは、上記ログ管理処理が、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部からの動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成も可能である。
【0017】
本発明のログ蓄積プログラムでは、上記ログ管理処理が、そのエラーに係る動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部に記憶管理する構成も可能である。
【0018】
本発明のログ蓄積プログラムでは、上記エラー監視処理が、所定の周期でそのエラーを監視する構成も可能である。
【発明の効果】
【0019】
このような本発明に係るログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムでは、機器を動作させる動作プロセス部をエラー監視部が監視してエラーを検出し、そのエラー監視部がその動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報として抽出してログ記憶部に記憶して管理するから、エラー発生時の必要なログ情報を効率よく取得可能となる。
【0020】
また、本発明に係るログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムでは、機器を動作させる動作プロセス部をエラー監視部が監視してエラーを検出し、そのエラー監視部がその動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部の動作情報から上記標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報をそのログ情報として抽出してログ記憶部に記憶して管理するから、エラー発生時の詳細なログ情報を効率よく取得可能となる。
【0021】
本発明において、その動作プロセス部からの動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成では、更に一層、その動作プロセス部に応じたログ情報を効率よく取得可能となる。
【0022】
本発明において、そのエラーに係る動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部に記憶管理する構成では、エラー発生時のログ情報の取り漏れが防ぐことが可能となる。
【0023】
本発明において、所定の周期でそのエラーを監視する構成では、機器の動作又は動作プロセス部の動作の負担になり難い状態で、動作プロセス部に応じたログ情報を効率よく取得可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明に係るログ蓄積プログラムは本発明に係るログ蓄積装置を説明する過程で説明する。
【0025】
図1は本発明に係るログ蓄積装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【0026】
図1において、動作プロセス部1、3は、例えば後述する複合機15においてソフトウエアプログラムの動作によって種々の機能、例えば印刷機能、画像読取機能、通信機能等を実行する構成要素であり、各々モジュールAとB、モジュールCとDを有し形成されるとともに、これらを単独又は連結して動作制御している。なお、複合機15における動作プロセス部1、3の具体例は後述する。
【0027】
モジュールA〜Dは、ソフトウエアプログラムを形成するとともに複合機15の動作機能を実現する単位プログラムの集合であり、複合機15の本来の動作機能を実現するものである。
【0028】
動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dは、動作プロセス部又はモジュール自身の識別符号である動作プロセスIDやモジュールID、更に正常動作上の動作情報に加えて、動作プロセス部自身又はモジュール自身の動作上のエラーを検知したエラー情報を出力する機能を有しており、エラー監視部5のエラー解析部7およびログ蓄積部9のログ管理部11に接続されている。
【0029】
なお、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dとエラー監視部5(エラー解析部7)との接続状態の図示は簡略化されている。
【0030】
エラー監視部5は、所定の周期で又は常時、動作プロセス部1、3および個々のモジュールA〜Dの動作状況を監視して確認する機能を有している。
【0031】
エラー監視部5は、動作プロセス部1、3又はモジュールA〜Dからエラー情報を入力したとき、エラー解析部7によってエラー信号を解析し、エラーの発生した動作プロセス部1、3又はモジュールA〜Dを特性とするとともに、特定した動作プロセス部1、3又はモジュールA〜Dに係る動作プロセスIDやモジュールIDを含むエラー検出情報を、エラー解析部7のログ管理部11に出力する機能を有している。
【0032】
ログ蓄積部9のログ管理部11は、常時、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dから動作情報を取得しており、エラー解析部7(エラー監視部5)が動作プロセス部1、3のモジュールA〜Dにおけるエラーを検出したとき出力されたエラー検出情報を取得し、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dに応じてログ情報をランク(粒度)分けし、ランク分けしたログ情報を蓄積するか否か判別管理するとともに、ログ記憶部13に記憶する機能を有している。
【0033】
動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dに応じたログ情報のランク分けは、
予め設定されたランクに基づき、動作プロセス部およびモジュールA〜Dに応じて動作情報から抽出する前記ログ情報の細かさをランク分けするもので、例えばモジュールAについては詳細な全てのログ情報を抽出し、モジュールB、Cについては概略的なログ情報を抽出し、モジュールDについてはログ情報を抽出しないといったランク付け判別管理である。なお、主要項目についての概略的なログ情報を、便宜上、標準ログ情報とする
【0034】
ログ管理部11は、エラーに係る動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dの詳細ログ情報をそのままログ記憶部13に記憶するよう形成可能である。
【0035】
ログ記憶部13は、ログ管理部11から出力されたログ情報を読み書き可能に記憶するメモリである。
【0036】
このような本発明に係るログ蓄積装置は複合機15に搭載可能であるから、複合機15の説明を介してログ蓄積装置の動作を説明する。
【0037】
図2は本発明に係るログ蓄積装置を搭載した複合機15を示すブロック図である。
【0038】
図2において、複合機15は、主制御部17を主体として画像読取部19、記憶部21、出力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27および通信部29その他を有して構成されている。なお、主制御部17の機能は後述する。
【0039】
画像読取部19は、主制御部17の制御の下、例えば印刷された複数頁の原稿から画像を光学的に読み込み、フィルタ処理等をして電子的原稿データを印刷ジョブとして生成する公知のスキャナ等であり、生成した原稿データが原稿の頁毎に記憶部21に順次記憶されるようになっている。
【0040】
記憶部21は、主制御部17の制御の下、画像読取部19で読み取られた原稿データ、通信部29で受けた原稿データ、上述したログ情報、ランク付情報を記憶する他、主制御部17の動作プログラムを格納する例えばハードディスク(HDD)等である。すなわち、記憶部21は上述したログ記憶部13としての機能を有している。
【0041】
出力ポート部23は、図示しない例えばUSBメモリ等の外部記憶部に対し、種々の情報を読み書き可能に入出力ドライブする公知のインターフェース部である。
【0042】
操作パネル部25は、図示しない装置本体ケースの上部に配置された例えばタッチスイッチ入力部と液晶タイプの表示部等も兼ねており、複合機15の動作状態を表示するとともに、上述したエラー情報の表示が可能であるうえ、上述したランク設定や変更入力を受付け、主制御部17に出力する機能を有している。
【0043】
印刷部27は、主制御部17の制御の下、記憶部21に記憶された原稿データ、エラー情報やログ情報その他を印刷用紙に印刷して排紙する白黒又はカラー印刷エンジンであり、公知のものであるから詳細な説明および図示は省略する。
【0044】
通信部29は、主制御部17の制御の下、通知先として公衆通信回線、インターネット又は社内LAN等のネットワーク31に対し、所定のプロトコルに従い画像データ等を送受信する公知のインターフェース部である。
【0045】
主制御部17は、CPU、このCPUの動作プログラムを格納したROM、処理情報の一時的格納部であるRAM、入出力インターフェース(いずれも図示せず。)を有し、画像読取部19、記憶部21、出力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27および通信部29を制御し、それらの機能の一部を担って複合機15の主要機能を実行する他、以下の機能を有している。
【0046】
すなわち、主制御部17は、画像読取部19、出力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27又は通信部29を制御する過程でそれらの動作状態を監視してエラーを検出するエラー監視部5(エラー解析部7)としての機能を有している。
【0047】
さらに、主制御部17は、エラー監視部5が画像読取部19、出力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27又は通信部29のエラーを検出したとき、そのエラー検出情報に基づき、当該エラーに係る動作情報からログ情報として記憶部(ログ記憶部)21(13)に記憶管理するログ管理部11(ログ蓄積部9)としての機能を有している。
【0048】
従って、画像読取部19、出力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27および通信部29は、複合機15において主制御部17の制御の下、ソフトウエアプログラムによって動作する状態で、何れも上述した動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に該当している。
【0049】
次に、上述した本発明に係るログ蓄積装置の動作を図3、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、図3はエラー監視部5の動作を、図4はログ蓄積部9における動作を示すフローチャートである。
【0050】
図3において、プログラムが開始されると、ステップS1にてエラー監視部5が動作プロセス部1、3の状態を確認処理し、ステップS2にてエラー監視部5がモジュールA〜Dの状態を確認処理し、ステップS3にてエラー監視部5がエラーの有無を判別する。
【0051】
エラーがなくてステップS3がNOであれば終了し、エラーがあってステップS3がYESであればステップS4にてエラー監視部5がエラー検出情報を作成し、ステップS5にてそのエラー検出情報をログ蓄積部9へ通知し、ステップS6にてエラー監視部5が全プロセスの確認終了の有無を判別する。
【0052】
全プロセス部の確認が終了せずにステップS6がNOであればステップS1に戻ってステップS1〜6を繰返し、全プロセス部の確認が終了してステップS6がYESになると終了する。
【0053】
図4において、ステップS11にログ管理部11が動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dの動作状態を確認処理し、ステップS12にてログ管理部11がエラー監視部5からのエラー検出情報(図3のステップS5)の有無を判別する。
【0054】
エラー情報がなくてステップS12がNOであれば終了し、エラー情報があってステップS12がYESであればログ管理部11がステップS13にてログランク(粒度)の設定を判別する。
【0055】
エラー情報に対するログランク設定が「標準」であれば、ステップS14にてログ管理部11が標準ログ情報を抽出しログ記憶部13に記憶して終了し、ログランク設定が「詳細」であれば、ステップS15にてランクに対応した詳細ログ情報を抽出し記憶して終了する。
【0056】
このような処理手順が本発明に係るログ蓄積プログラムに相当する。
【0057】
このように本発明のログ蓄積装置は、機器を動作させる動作プロセス部1、3と、この動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)を監視してエラーを検出するエラー監視部5と、その動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のログ情報を記憶するログ記憶部13と、それら動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じて当該動作情報からログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、そのエラー監視部5が動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のエラーを検出したとき、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じて動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、当該エラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)の動作情報からその標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報をそのログ情報として抽出するとともに、それらのログ情報をそのログ記憶部13に記憶管理するログ管理部11とを具備している。
【0058】
そのため、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)にエラーが発生したとき、そのエラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)の動作情報から動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じたランクのログ情報を自動的に抽出してログ記憶部13に蓄積可能となり、エラー発生時の必要なログ情報を効率よく取得することで、ログ情報を蓄積するために大きな記憶容量をあまり必要としないうえ、機器本来の処理動作に支障を来す心配も少ない。
【0059】
特に、エラー発生時の詳細ログ情報が自動的、かつ確実に蓄積され易いから、ユーザ側で機器に障害が発生した場合等おいて、その原因の究明に寄与する。
【0060】
しかも、そのエラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報をそのままログ記憶部13に記憶管理すれば、エラー発生時の詳細ログ情報の取り漏れが防ぐことが可能となる。
【0061】
さらに、エラー監視部5が所定の周期でそのエラーを監視するから、機器の動作又は動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)の動作の負担になり難い状態で、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じたログ情報を効率よく取得可能となる。
【0062】
そして、本発明においては、エラー検出情報を検出しなくとも、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じて標準ログ情報を蓄積する構成も可能である。
【0063】
ところで、本発明のログ蓄積装置では、通常、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じて動作情報からログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、エラー監視部5が動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のエラーを検出したとき、詳細ログ情報を抽出する構成に限定されない。
【0064】
すなわち、本発明のログ蓄積装置では、エラー監視部5が動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報をログ情報としてログ記憶部13に記憶管理する構成も可能であり、これに合わせてログ管理部11を形成すれば良い。
【0065】
なお、上述した実施の形態では、動作プロセス部1、3とこれを形成するモジュールA〜Dを分けて説明したが、本発明における動作プロセス部1、3はこれ自体およびこれを形成する構成要素を含むものである。
【0066】
このような本発明に係るログ蓄積プログラムに付き言及すれば、本発明に係るログ蓄積プログラムは、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)を監視してエラーを検出するエラー監視処理と、それら動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に応じて当該動作情報からそのログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、そのエラー監視処理がその動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)の動作情報からその標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報をそのログ情報として抽出するとともに、それらログ情報をログ記憶部13に記憶して管理するログ管理処理とをコンピュータに実行させるものである。
【0067】
このような本発明に係るログ蓄積プログラムにおいても、ログ管理処理が、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じた詳細ログ情報を抽出して記憶管理する構成、そのエラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部13に記憶管理する構成も可能であるし、エラー監視処理が所定の周期でそのエラーを監視する構成することにより、上述したログ蓄積装置と同様な効果を得ることが可能である。
【0068】
しかも、本発明に係るログ蓄積プログラムにおいても、エラー監視処理によって動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のエラーを検出したとき、当該エラーに係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報をログ情報として記憶管理する構成も可能である。
【0069】
また、本発明は、上述した複合機15に限らず、プリンタ、パソコンその他、ソウフトウエアで動作する電子機器において広く応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係るログ蓄積装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るログ蓄積装置を実施する複合機を示す外観図である。
【図3】本発明に係るログ蓄積装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明に係るログ蓄積装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0071】
1、3 動作プロセス部
5 エラー監視部
7 エラー解析部
9 ログ蓄積部
11 ログ管理部
13 ログ記憶部
15 複合機
17 主制御部(ログ蓄積部)
19 画像読取部(動作プロセス部)
21 記憶部(動作プロセス部)
23 出力ポート部(動作プロセス部)
25 操作パネル部(動作プロセス部)
27 印刷部(動作プロセス部)
29 通信部(動作プロセス部)
31 ネットワーク
A、B、C、D モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を動作させる動作プロセス部と、
この動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視部と、
前記動作プロセス部のログ情報を記憶するログ記憶部と、
前記エラー監視部が前記動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る前記動作プロセス部からの動作情報を前記ログ情報として前記ログ記憶部に記憶管理するログ管理部と、
を具備することを特徴とするログ蓄積装置。
【請求項2】
機器を動作させる動作プロセス部と、
この動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視部と、
前記動作プロセス部のログ情報を記憶するログ記憶部と、
前記動作プロセス部に応じて当該動作情報から前記ログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、前記エラー監視部が前記動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る前記動作プロセス部の動作情報から前記標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報を前記ログ情報として抽出するとともに、前記ログ情報を前記ログ記憶部に記憶管理するログ管理部と、
を具備することを特徴とするログ蓄積装置。
【請求項3】
前記ログ管理部は、予め設定されたランク情報に基づき、前記動作プロセス部に応じて前記動作情報から抽出する前記ログ情報の細かさをランク分けし、前記動作情報から当該ランクに応じた前記ログ情報を抽出して記憶管理する請求項1又は2記載のログ蓄積装置。
【請求項4】
前記ログ管理部は、前記エラーに係る前記動作プロセス部の前記動作情報を前記ログ情報としてそのまま前記ログ記憶部に記憶管理する請求項1又は2記載のログ蓄積装置。
【請求項5】
前記エラー監視部は、所定の周期で前記エラーを監視する請求項1〜4いずれか1記載のログ蓄積装置。
【請求項6】
機器を動作させる動作プロセス部の動作時におけるエラーに係るログ情報を蓄積制御するコンピュータに対し、
前記動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視処理と、
このエラー監視処理で前記動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る前記動作プロセス部からの動作情報を前記ログ情報としてログ記憶部に記憶して管理するログ管理処理と、
を実行させることを特徴とするログ蓄積プログラム。
【請求項7】
機器を動作させる動作プロセス部の動作時におけるエラーに係るログ情報を蓄積制御するコンピュータに対し、
前記動作プロセス部を監視してエラーを検出するエラー監視処理と、
前記動作プロセス部に応じて当該動作情報から前記ログ情報として所定の標準ログ情報を抽出し、前記エラー監視処理が前記動作プロセス部のエラーを検出したとき、当該エラーに係る前記動作プロセス部の動作情報から前記標準ログ情報より詳細な詳細ログ情報を前記ログ情報として抽出するとともに、前記ログ情報をログ記憶部に記憶して管理するログ管理処理と、
を実行させることを特徴とするログ蓄積プログラム。
【請求項8】
前記ログ管理処理は、予め設定されたランク情報に基づき、前記動作プロセス部からの前記動作情報から抽出する前記ログ情報の細かさをランク分けし、前記動作情報から当該ランクに応じた前記ログ情報を抽出して記憶管理する請求項6又は7記載のログ蓄積プログラム。
【請求項9】
前記ログ管理処理は、前記エラーに係る前記動作プロセス部からの前記動作情報を前記ログ情報としてそのまま前記ログ記憶部に記憶管理する請求項6又は7記載のログ蓄積プログラム。
【請求項10】
前記エラー監視処理は、所定の周期で前記エラーを監視する請求項6〜9いずれか1記載のログ蓄積プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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