説明

ロータディスク溶接検査法及びそのための配列

【課題】ロータディスクを結合する溶接における欠陥を検出するための改良された検査法を提供する。
【解決手段】溶接25が、ニッケル合金から形成されておりかつ、ロータディスク10,15の間の半径方向の間隙を充填しておりかつ、ロータディスク10,15のそれぞれと異なる微細構造を有している方法において、a)第1のロータディスク10の内面12又は外面11から第1のロータディスク10内へ部分的に延びた少なくとも1つのスロットを第1のロータディスク10に形成するステップと、b)溶接25の欠陥27を検査するために第1のスロット20から溶接25に検査信号を通過させるステップとを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接検査法及びそのための適切な配列に関する。
【背景技術】
【0002】
特に大型のターボ機械におけるロータは通常複数のディスクを溶接することによって形成されている。これらの機械の運転中に生じる軸方向温度勾配により、ディスクは、ロータ軸線に沿って様々な位置において種々異なる材料から形成されている。例えば、高いクリープ強度が要求されるロータの最も高温のセグメントにおいては、面心立方原子構造を有するニッケル合金と、高比率のクロムとが使用されることができる。例えばモリブデン、タングステン及びバナジウム等のその他の合金元素が、クリープ強度をさらに増大させるために使用されることができる。したがって、この領域におけるロータは、ニッケル合金から形成された溶接によって溶接された複数のニッケル合金ディスクを含むことができる。
【0003】
高い降伏強度及び靭性を備えたより低コストの材料が使用されるであろう低温セグメントにおいて、ロータは、体心立方原子構造を備えたフェライト−マルテンサイト鋼から形成されていてよい。したがって、この領域においてロータは、鋼から形成された溶接によって溶接された複数の鋼ディスクを含むことができる。
【0004】
高温領域と低温領域との間の境界面バリアにおいて、ニッケル合金の溶接は、ニッケル合金のディスクと、鋼のディスクとを溶接するために使用されてよい。
【0005】
特に大型の蒸気タービン又はガスタービンのロータの場合、個々のロータディスクの間の溶接継目の質は、ロータの機械的一体性を保証する場合に決定的である。したがって、溶接の欠陥ができるだけ正確に、できるだけ高い解像度で、超音波検査又は同位体検査等の非破壊検査法を使用して、検査されることが極めて望ましい。これは、結合する溶接に向かって又はこの溶接を通って角度付けられたロータの外面を通って検査信号を通過させることを含む。
【0006】
超音波検査法は同位体検査法と比較して著しい利点を有する。しかしながら、超音波検査信号の減衰は、特に検査信号源から離れた溶接の検査箇所において、検査法の解像度を減じ、検査法を無効にする恐れがある。減衰の多くの原因が存在する。1つの原因は、幾つかの材料、例えばニッケル合金における高い減衰である。反射及び屈折は別の原因であり、超音波が、ニッケル合金から形成された溶接内を横切って、低い減衰特性を有する例えば鋼とは異なる原子構造を備えた2つの材料を超音波が通過する場合に、最も顕著である。さらなる減衰は、原子構造境界を横切るのと同じ程度ではないが、ニッケル合金ディスクとニッケル溶接との間のような微細構造境界面を横切って生じる。
【0007】
ディスク製造中、最適な機械的特性を保証するために、ディスクには、多くの熱処理及び準備ステップが行われる。これに対して、溶接は、ディスクの材料組成と同じ材料組成を有するが、同じ熱処理ステップが行われない。その結果、疑似鍛造−鋳造境界と、結果的な微細構造相違が、ディスクと溶接との間に生ぜしめられ、そこでは溶接金属が"鋳造"の特性を示すのに対し、ディスクは"鍛造"の特性を示す。超音波検査信号がニッケル合金ディスクからニッケル溶接まで通過しながら、減衰が、ディスクと溶接との微細構造境界面において生じる。
【0008】
同位体放射を利用する検査法は、超音波を利用する検査法の同様の減衰及び反射/屈折の問題を生じないが、同位体放射の角度を、検査される溶接の半径方向中心線から数度だけ逸らせることが知られている。その結果、同位体検査法は、あらゆる欠陥の寸法及び深さを決定する能力において制限されている。欠陥のある溶接を修理する通常のプロセスは、欠陥までのみ溶接の部分を除去することであるが、欠陥の不正確な位置決めは、必要以上に溶接を除去することを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ロータディスクを結合する溶接における欠陥を検出するための改良された検査法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は従属請求項に与えられている。
【0011】
本発明は、検査信号源が収容されることができるスロットをロータディスクに提供することによって、溶接の全長を検査するために検査信号が通過しなければならない距離を最小限にするという一般的な概念に基づく。
【0012】
本発明の1つの態様は、ニッケル合金から形成された、ロータの長手方向軸線と同心の内面及び外面を有する第1のロータディスクを、ロータの長手方向軸線と同心の内面及び外面を有する第2のロータディスクに結合する溶接を検査するための方法を提供する。ニッケル合金から形成された溶接は、ロータディスクの間の半径方向間隙を充填しており、ロータディスクのそれぞれと異なる微細構造を有する。この方法は、
a)前記第1のロータディスクの前記内面又は前記外面から第1のロータディスク内へ部分的に延びた少なくとも1つのスロットを第1のロータディスクに形成するステップと、
b)溶接の欠陥を検査するために、第1のスロットから溶接に検査信号を通過させるステップとを含む。
【0013】
スロットは、検査信号がロータの外面から発生する方法と比較して、検査信号経路長さの減少を許容する。検査信号が超音波検査装置である場合、溶接における微細構造境界面反射/屈折と結合された、ディスクのニッケル合金によって生じる検査信号減衰が軽減される。
【0014】
同位体放射用途のために、同位体源は一方のディスクのスロットに配置されることができるのに対し、同位体フィルムは他方のディスクのスロットに又は択一的に他方のディスクの表面に配置されている。この配列において、放射は、同位体源から同位体フィルムへ通過しながら溶接の少なくとも部分を通過し、欠陥の相互参照を可能にし、検査が溶接の半径方向深さを通って行われかつ軸方向成分を有さない場合と比較して、欠陥の位置を特定する能力を向上させることができる。さらに、溶接の半径方向両端部にアクセスする必要がなくなる。このように、一方の溶接端部に同位体源を、他方の溶接端部に同位体フィルムを配置する必要が回避される。これは特に有利である。なぜならば、しばしば、溶接の内側端部にアクセスすることは不可能であるからである。
【0015】
溶接金属の検査の後、スロットは、タービン翼根元部のための取付けチャネル等のロータディスクのその他の特徴に組み込まれることができる。この場合、スロットは、結合溶接の検査の後、ロータの部分的な厚さを回復するために、部分的にのみ溶接で充填されてよく、そうでなければスロットは完全に再充填されてよい。このように、ロータディスクの所要の金属厚さ及び強度は、検査の後に回復されることができ、これにより、運転時性能は、スロット形成によって妥協されない。
【0016】
スロットの深さが大きすぎると、ロータディスクの機械的強度は妥協され、スロットを再充填するために使用される溶接充填材の一体性は、構造的機能を果たすことが要求される。この場合、再充填は、それ自体が検査されなければならない。付加的な検査ステップを回避するために、発明の別の態様においては、各スロットは、スロットが形成されている半径方向ディスク断面深さの半分だけ延びている。
【0017】
別の態様は、第1のロータディスク、第2のロータディスク、又は第1及び第2のロータディスクの両方に複数のスロットを形成することを含む。このような配列は、機械的一体性の懸念が増大する前に、増大されたスロット深さを可能にする。この態様において、複数のスロットは孔の形式である。
【0018】
本発明の別の態様は、ロータの長手方向軸線と同心の内面及び外面を有する第1のロータディスクと、ロータの長手方向軸線と同心の内面及び外面を有する第2のロータディスクと、前記ロータディスクの間の半径方向間隙を充填しかつロータディスクと異なる微細構造を有する溶接とを有する、タービンロータを提供する。
【0019】
タービンロータは、検査信号源を収容するように構成された、ロータディスクの外面又は内面からディスク内へ部分的に延びておりかつそのディスクにおいて終わっている、少なくとも1つのスロットを特徴とし、この場合、溶接の半径方向中間点とスロットとの間の距離は、溶接の半径方向中間点と、あらゆるロータ表面との間の距離よりも小さい。これは、減じられた溶接検査信号の経路長さを可能にし、信号減衰の問題を改良する。
【0020】
本発明のその他の目的及び利点は、添付の図面に関連した以下の説明から明らかになり、図面において、例として本発明の実施形態が示されている。
【0021】
例としての実施形態は以下に図面を参照しながらより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態によるスロットを備えたロータディスクを示す、2つの溶接されたロータディスクの断面図である。
【図2】本発明の実施形態による複数のスロットを備えたロータディスクを示す、2つの溶接されたロータディスクの断面図である。
【図3】超音波によって検査される溶接を示す、図1又は図2のロータディスクの拡大図である。
【図4】同位体放射によって検査される溶接を示す、図1又は図2のロータディスクの拡大図である。
【図5】充填された溶接を示す、本発明の実施形態によるスロットを備えたロータディスクの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
ここで本発明の好適な実施形態が図面を参照しながら説明され、図面において全体を通じて同じ参照符号は同じ部材を表すために使用されている。以下の記述において、説明を目的として、発明の十分な理解を提供するために、幾つかの特定の詳細が示される。しかしながら、発明は、これらの特定の詳細なしに実施されてよいことが明らかであろう。
【0024】
図1は、第2のロータディスク15に溶接された第1のロータディスク10を示しており、溶接25は、2つのロータディスク10,15の間の半径方向の間隙を充填している。第1のロータディスク10及び溶接25は両方ともニッケル合金から形成されているが、製造中における互いに異なる熱処理により、異なる微細構造を有している。第1のロータディスク10は、通常、鍛造によって生じる微細構造を有するのに対し、溶接25は、通常、鋳造によって生じる微細構造を有している。図1はさらに、異なる原子構造を有するロータディスク10,15、例えば第1のロータディスク10がニッケル合金から形成されておりかつ面心立方原子構造を有しておりかつ第2のロータディスク15が鋼合金から形成されておりかつ体心立方原子構造を有している場合を示しているが、両ディスク10,15は、ニッケル合金から形成されていてもよい。
【0025】
第1のロータディスク10は、ロータの長手方向軸線LAと同心の、内面12及び外面11を有している。図1に示された実施形態において、スロット20は第1のロータディスク10に形成されており、このスロット20は、ロータディスク10の深さの途中までのみ延びているように、外面11からロータディスク10内へ延びておりかつロータディスク10において終わっている。スロット20はさらに、ロータディスク10の円周に沿って延びている。しかしながら、スロット20は、内面12から延びていてもよいか、又は、択一的に第1のロータディスク10の内面12及び外面11の両方において延びていてもよく、その際、ロータディスク10の深さ全てに亘って延びておらず、すなわち、ロータディスク10内へ部分的にのみ延びている。
【0026】
第2のロータディスク15も、ロータの長手方向軸線LAと同心の内面17及び外面16を有している。図1に示された実施形態において、スロット22が第2のロータディスク15に形成されており、このスロットは、ディスク15の深さに亘って部分的にのみ延びるように、外面16からロータディスク15内へ延びており、ロータディスク15において終わっている。スロット22はさらに、ロータディスク15の円周に沿って延びている。しかしながら、スロット2は、内面17に形成されていてもよく、又は、択一的に第2のロータディスク15の内面17及び外面16の両方において形成されていてもよく、その際、ロータディスク15の深さ全体に亘って延びていない。
【0027】
溶接25は、2つのロータディスク10,15の間の半径方向間隙を充填することによって、第1のロータディスク10と第2のロータディスク15とを結合しており、最も高い温度のクラスを備えるディスク10,15と同様のニッケル合金から形成されている。
【0028】
溶接25が、ニッケル合金から形成されていて、超音波及びスロット20によって検査され、2つのロータディスク10,15がそれぞれニッケル合金及び鋼によって形成されている場合、スロット20は、好適には第1のロータディスク10だけに形成されている。この配列において、超音波32は、スロット22が第2のロータディスク15に形成されており、超音波32が、第2のロータディスク15の鋼と溶接25のニッケル合金との間に形成された原子構造の境界を横切る必要がある場合に生じるであろう減衰のレベルを生じない。
【0029】
図2は、互いに溶接された、図1の2つのロータディスク10,15を示している。図2は、さらに、別の実施形態による、ロータディスクに形成されたスロット20,22を示している。第1のロータディスク10及び第2のロータディスク15の外面11,16に形成されたスロット20,22は、ロータディスク10,15の周囲に沿って分配された、ロータディスク10,15の外面11,16からロータディスク10,15内へ延びた複数の孔から成っている。スロット20,22は、ロータディスク10,15の外面11,16から延びているように示されているが、複数のスロット20,22は、内面12,17に形成されていてもよいか、又は、択一的に、ロータディスク10,15の深さ全体に亘って延びることなく、ロータディスク10,15の内面12,17及び外面11,16の両方に形成されていてもよい。
【0030】
溶接の欠陥27を検出するために使用される検査法の要求に応じて、孔の形式のスロット20は、ロータディスク10,15の一方だけに形成されていてもよい。これは、例えば検査装置が、発生源と検出器とを有する超音波検査装置30である場合に当てはまる。
【0031】
図3は、発明の実施形態の第1のロータディスク20におけるスロットに挿入された超音波検査装置30を示している。超音波検査装置30から発生された超音波32は、スロット20から溶接25へ伝達される。超音波検査装置30は、半径方向溶接深さWDを横切る超音波32の反射によって、溶接の欠陥27を検出する。
【0032】
図4は、第1のロータディスク10のスロット20に挿入された同位体源35と、第2のロータディスク15のスロット22に挿入された同位体フィルム37とを示している。さらに、同位体源35から溶接25を通って、第2のディスク15のスロット22に挿入された同位体フィルム37への同位体放射38の放射による、溶接25の欠陥27の検査が示されている。
【0033】
図5は、溶接25を検査した後に充填されたスロット24を示している。
【0034】
それぞれの典型的な実施形態において、スロットの深さSDは、スロット20,22が形成されている断面において、ロータディスク10,15の半径方向の深さの半分以下であることが好適である。これは、スロット20,22がディスク10,15の一体性に対して大きな材料効果を有さないことを保証する。さらに、好適には、検査信号の減衰を最小限にするためにスロット20,22は溶接25の近傍に配置されているが、スロットは、溶接の一体性を妨害することができるほど溶接25の近くに配置されていない。典型的な実施形態において、これは、溶接半径方向中間点26とスロット20,22との間の距離が、溶接半径方向中間点26といずれかのロータ面との間の距離よりも小さいことによって達成されている。これにより、信号減衰という問題を改善することによって、溶接検査信号の経路長さが減じられる。さらに、スロット20,22は、キャビティ、穴、溝を含むあらゆる適切な形状であってよく、全ての場合に、同位体源35又は超音波検査装置30及び/又は同位体フィルム37等の検査信号フィルム等の、検査信号源を受容することができるように構成されている。
【0035】
本発明は、最も実用的かつ好適な実施形態であると考えられるものにおいて示されかつ説明されたが、発明の範囲において逸脱が行われることができることが認められ、発明は、ここで説明された詳細に限定されず、あらゆる及び全ての均等の装置を包含するために、添付された請求項の完全な範囲に従う。例えば、発明は、特に蒸気タービンに適用可能である。なぜならば、蒸気タービンは、比較的厚いロータを有するからである。発明の特徴は、その他の機械、例えばガスタービンのロータにも適用されることができる。
【符号の説明】
【0036】
10 第1のロータディスク、 11 外面、 12 内面、 15 第2のロータディスク、 16 外面、 17 内面、 20 スロット、 22 スロット、 24 スロット、 25 溶接、 26 溶接半径方向中間点、 27 欠陥、 30 超音波検査装置、 32 超音波、 35 同位体源、 37 同位体フィルム、 38 同位体放射

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニッケル合金から形成されておりかつ、ロータの長手方向軸線(LA)と同心の内面(12)及び外面(11)を有する第1のロータディスク(10)を、ロータの長手方向軸線(LA)と同心の内面(17)及び外面(16)を有する第2のロータディスク(15)に結合する溶接(25)を検査するための方法であって、
該溶接(25)が、ニッケル合金から形成されておりかつ、前記ロータディスク(10,15の間の半径方向の間隙を充填しておりかつ、前記ロータディスク(10,15)のそれぞれと異なる微細構造を有している方法において、
a)前記第1のロータディスク(10)の前記内面(12)又は前記外面(11)から第1のロータディスク(10)内へ部分的に延びた少なくとも1つのスロット(20)を第1のロータディスク(10)に形成するステップと、
b)前記溶接(25)の欠陥(27)を検査するために前記第1のスロット(20)から前記溶接(25)に検査信号を通過させるステップとを特徴とする、溶接を検査するための方法。
【請求項2】
前記第1のロータディスク(10)と前記第2のロータディスク(15)との原子構造が異なっている、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ステップa)がさらに、前記第2のロータディスク(15)の前記内面(17)又は前記外面(16)のいずれかから第2のロータディスク(15)内へ部分的に延びた少なくとも1つのスロット(22)を第2のロータディスク(15)に形成することを含む、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記第1のロータディスク(10)、前記第2のロータディスク(15)、又は第1のロータディスク(10)及び第2のロータディスク(15)の両方に、複数のスロット(20,22)が形成されている、請求項1又は3記載の方法。
【請求項5】
ステップb)の後に、それぞれのスロット(20,22)を溶接充填材で少なくとも部分的に再充填するステップを含む、請求項1又は4記載の方法。
【請求項6】
それぞれのスロット(20,22)が、半径方向溶接深さ(WD)の半分以下だけ延びている、請求項1又は4記載の方法。
【請求項7】
前記検査信号が超音波である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記第1のロータディスク(10)が、面心立方原子構造を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記第2のロータディスク(15)が、体心立方原子構造を有している、請求項1又は8記載の方法。
【請求項10】
前記ロータディスク(10,15)が、蒸気タービンのロータディスク(10,15)である、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
タービンロータであって、
第1のロータディスク(10)が設けられており、該第1のロータディスクが、ロータの長手方向軸線(LA)と同心の、内面(12)及び外面(11)を有しており、
第2のロータディスク(15)が設けられており、該第2のロータディスクが、ロータの長手方向軸線(LA)と同心の、内面(17)及び外面(16)を有しており、
前記ロータディスク(10,15)の間の半径方向間隙を充填する溶接(25)が設けられており、該溶接が、前記ロータディスク(10,15)と異なる微細構造と、半径方向深さ(WD)とを有する形式のものにおいて、
前記内面及び外面(12,17,11,16)の1つからディスク内へ部分的に延びておりかつ検査信号源(30,35)を収容するように構成された少なくとも1つのスロット(20,22)が設けられており、溶接の半径方向中間点(26)までのスロットの距離が、前記内面及び外面(12,16,11,16)のいずれかと、溶接の半径方向中間点(26)との間の距離よりも小さいことを特徴とする、タービンロータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−101884(P2010−101884A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−229413(P2009−229413)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5401 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】