説明

ローヤルゼリー含有カプセル剤及びローヤルゼリー含有カプセル剤の製造方法

【課題】一定容量当たりのローヤルゼリーの量が高濃度化したカプセル入りのローヤルゼリーを提供する。
【解決手段】ローヤルゼリーと、油脂と、蜜蝋と、界面活性剤とを含む

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローヤルゼリー含有カプセル剤及びその製造方法に関し、特に、一定容量のカプセル中に、ローヤルゼリーを高濃度に含有させた、ローヤルゼリー含有カプセル剤及びローヤルゼリー含有カプセル剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ローヤルゼリーは、王乳ともいわれ、働き蜂が頭の部分にある咽頭腺から分泌する物質で、女王蜂の餌として巣箱の中の王台という部分に貯えられている。これは働き蜂が花の蜜を集めて巣房に蓄えるハチミツとはまったく別のものであって、タンパク質のほかビタミン類や各種のミネラルなどを含んでおり、人の健康維持に必要な栄養成分がバランスよく含まれている。
【0003】
また、ローヤルゼリーの成分は、水分62〜70%、粗タンパク質12〜15%、粗脂肪3〜5%、炭水化物約15%、灰分約1.5%で、外観は白色糊状の流動体で、刺激的な酸味を持っている。微量成分としては各種のアミノ酸、リン酸結合体、ビタミン類、脂肪酸、ミネラル類が含まれている(平成4年3月25日、同文書院発行、第6版第8刷、桜井芳人編「ポシェット総合食品辞典」、第1020頁)。
【0004】
このように、ローヤルゼリーは健康維持に有用であるため、健康食品として幅広く使用されている。
【0005】
しかしながら、ローヤルゼリーは、空気中においては含有成分の一部が酸化されることによって、茶色から褐色に変色してその品質が経時的に劣化するのを防ぐことを目的としたり、また、摂取する際のローヤルゼリーの味や臭いの問題をなくすことを目的として、ローヤルゼリーをカプセルに封入することが提案されている。
【0006】
このようなカプセル入りのローヤルゼリーは、従来、凍結乾燥ローヤルゼリー粉末と、油脂とを混合し、これを内容物として被覆材(ゼラチン)で覆うことで製造されている。
【非特許文献1】桜井芳人編「ポシェット総合食品辞典」、第1020頁、同文書院発行、平成4年3月25日、第6版第8刷
【特許文献1】特公平5−87216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来は、カプセル内のローヤルゼリーの高濃度化が困難であり、1カプセル当たりのローヤルゼリーの量を多くするには、カプセルの内容量を大きくしなければならない、という問題があった。
【0008】
その一方、カプセルの内容量を大きくすると、必然的に、カプセルが大きくなり、服用が困難になるという問題があり、カプセルを大きくすることなく、カプセル内のローヤルゼリーの量を増やす技術の開発が望まれている。
【0009】
即ち、本発明は、一定容量当たりのローヤルゼリーの量が高濃度化したカプセル入りのローヤルゼリー及びそのようなカプセル入りのローヤルゼリーの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、同じ容量のカプセル中に、ローヤルゼリーの含有量を多くする技術の開発に、長年、従事しており、カプセルの内容物中に卵黄レシチンを加えた場合、従来の内容物に比べ、同容量中、油脂の量を減らし、ローヤルゼリーの量を増やすことができ、且つ、カプセルにそのような内容物を収容した後においても、変色せず、分離も生じないことを見出し、鋭意、努力した結果、本発明を完成するに至った。
【0011】
請求項1に記載のローヤルゼリー入りカプセルは、ローヤルゼリーと、油脂と、蜜蝋と、界面活性剤とを含む。
【0012】
ここで、本明細書で用いる用語、「界面活性剤」は、食用のものであり、乳化剤と規定してもよい。
【0013】
請求項2に記載のローヤルゼリー入りカプセルは、請求項1に記載のローヤルゼリー入りカプセルの、ローヤルゼリー、油脂、蜜蝋及び界面活性剤の各々の配合割合が、ローヤルゼリー100重量部に対し、油脂が50重量部以上100重量部以下、蜜蝋が3重量部以上6重量部以下、及び、界面活性剤が3重量部以上10重量部以下である。
【0014】
ここで、ローヤルゼリー、油脂、蜜蝋及び界面活性剤の各々の配合割合中、ローヤルゼリーの配合割合は、凍結乾燥ローヤルゼリー粉末の重量を基準にして規定している。
【0015】
請求項3に記載のローヤルゼリー入りカプセルは、請求項1に記載のローヤルゼリー入りカプセルが、ローヤルゼリーを、0.5mg/cm以上0.7mg/cm以下の密度で含有する。
【0016】
ここで、上記ローヤルゼリーの密度は、内容物中に含まれる凍結乾燥ローヤルゼリー粉末の密度を意味する。
【0017】
請求項4に記載のローヤルゼリー入りカプセルは、請求項1〜3のいずれかに記載のローヤルゼリー入りカプセルで用いる、界面活性剤が、ホスファチジルコリンである。
【0018】
ここで、「ホスファチジルコリン」は、レシチン、より具体的には、卵黄レシチン又は大豆レシチンである。また、カプセル充填後の内容物を明度の高い黄色に保持したり、内容物が分離したりしないようにするためには、卵黄レシチンを用いるのが、好ましい。
【0019】
請求項5に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法は、ローヤルゼリーと、油脂と、蜜蝋と、界面活性剤とを混合する混合物を準備する工程と、混合物の所定量を皮膜材で皮膜する工程とを備える。
【0020】
ここで、カプセルの皮膜は、ハードカプセルであってもよく、また、ソフトカプセルであっても良いが、カプセル内のローヤルゼリーの色を明度の高い黄色に保持するためには、外気に対する密閉性の良い、ソフトカプセルの方が、好ましい。
【0021】
また、カプセルの皮膜は、動物性ゼラチンその他のゼラチンを用いるが、安全性を考慮した場合は、魚由来のゼラチンを用いるのが好ましい。
【0022】
請求項6に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法は、請求項5に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法の、混合物中の、ローヤルゼリー、前記油脂、前記蜜蝋及び前記界面活性剤の各々の配合割合が、ローヤルゼリー100重量部に対し、油脂が50重量部以上100重量部以下、蜜蝋が3重量部以上6重量部以下、及び、界面活性剤が3重量部以上10重量部以下である。
【0023】
請求項7に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法は、請求項5に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法において製造されるローヤルゼリー入りカプセルが、ローヤルゼリーを、0.5mg/cm以上0.7mg/cm以下の密度で含有する。
【0024】
請求項8に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法は、請求項5〜7のいずれかに記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法で用いる、界面活性剤が、ホスファチジルコリンである。
【0025】
ここで、「ホスファチジルコリン」は、レシチン、本発明では、卵黄レシチン又は大豆レシチンである。また、カプセル充填後の内容物を明度の高い黄色に保持したり、内容物が分離したりしないようにするためには、卵黄レシチンを用いるのが、好ましい。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法によって製造されるローヤルゼリー入りカプセルは、カプセル中に、ローヤルゼリーを高濃度に含有させることができる。
【0027】
即ち、本発明によれば、服用し易い大きさで、且つ、ローヤルゼリーを高濃度に含有するローヤルゼリー入りカプセルを市場に供給できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法の一例を図面を参照しながら、更に、詳しく説明する。
【0029】
本発明者等は、カプセル中に収容する内容物の配合成分の組成について種々の材料をスクリーニングした結果、下記に示す実施例1のように、カプセル内に収容する内容物中に卵黄レシチンを加えた場合、従来の内容物に比べ、同容量中、油脂の量を減らし、ローヤルゼリーの量を増やすことができ、且つ、カプセルにそのような内容物を収容した後においても、変色せず、分離も生じないことを見出した。
【0030】
(実施例1)
まず、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの内容物となる、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)と、油脂(この例では、植物油、より特定的に説明すると、オリーブ油)と、蜜蝋と、界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)とを準備した。
【0031】
次に、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)、油脂(この例では、植物油)、蜜蝋及び界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)の各原料を所定の配合割合になるように秤量する。
【0032】
この例では、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)、蜜蝋及び界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)として、100メッシュ(目開き寸法:149μm)のふるい(メッシュ皿)を用い、ふるい分けすることで、149μm以下の粒子のものを使用した。
【0033】
また、この例では、ローヤルゼリー入りカプセルの内容量を、450mgにすることを前提に、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)を267mg、油脂(この例では、植物油)を160mg、蜜蝋を18mg、及び、界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)を5mgとし、これらの原料が、合計で450mgになるように調整した。
【0034】
次に、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)、油脂(この例では、植物油)、蜜蝋及び界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)を混合機を用い混合した。この混合液中には、界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)が配合されているので、所定時間、混合液を混合することで、混合液全体が、乳化した状態になった。また、混合液中に含まれる空気を抜くため、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)、油脂(この例では、植物油)、蜜蝋及び界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)を混合する工程は、減圧下で行った。
【0035】
次に、以上の工程において得た、混合液を研磨し、混合液中に含まれる各原料の粒子を小さくした。
【0036】
また、この例では、カプセルの皮膜となる皮膜材料は、ゼラチンと、グリセリンと、水とを所定の配合割合で混ぜ、加温して液状にしたものを準備した。
【0037】
尚、本実施例では、ゼラチンとして、魚由来のゼラチンを使用した。
【0038】
図1は、この例で使用した、ソフトカプセル成形機を模式的に示す断面図である。
【0039】
このソフトカプセル成形機1は、内容物を収容するタンク2と、一対のダイロール3、3と、タンク2内に収容された内容物を、一対のダイロール3、3へ供給する供給・熱圧着手段4とを備える。
【0040】
供給・熱圧着手段4は、タンク2内に収容されている、カプセル内に充填する内容物の充填量を調整する充填量調整バルブ(定量ポンプ手段)5と、ヒートシーラ手段6とを備える。
【0041】
尚、図1中、8で示す手段は、ノズル手段を示している。
【0042】
また、このソフトカプセル成形機1は、皮膜材収容タンク(図示せず。)を備えている。そして、このソフトカプセル成形機1では、皮膜材収容タンク(図示せず。)に収容した皮膜材が、図1に示すように、シート状(板状)の皮膜材7、7になって、一対のダイロール3、3の間へ供給されるようになっている。
【0043】
一対のダイロール3、3の各々は、その側周面に、カプセルCpを成形するための臼3a・・・を備える。
【0044】
一対のダイロール3、3の各々に設けられた臼3a・・・の各々は、カプセルCpの形状の半体の形状を有しており、カプセル成形位置P1において、一対のダイロール3、3の各々に設けられた臼3a、臼3a同士が、鋳型を形成するようになっている。
【0045】
また、シート状(板状)の皮膜材7、7は、一対のダイロール3、3の各々の外方位置から、カプセル成形位置P1において、ダイロール3aと、ダイロール3aとの間を通され、ヒートシーラ手段6により、熱圧着されるようになっている。
【0046】
また、このソフトカプセル成形機1では、カプセルCp取り出し位置P2において、余分な皮膜材が取り除かれ、皮膜Cp1中に内容物Cp2が充填されたカプセルが製造されるようになっている。
【0047】
次に、このソフトカプセル成形機1のタンク2内に、上述した、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)、油脂(この例では、植物油、より特定的に説明すると、オリーブ油)、蜜蝋及び界面活性剤(この例では、卵黄レシチン)の混合物を収容し、また、皮膜材収容タンク(図示せず。)に、上述した皮膜材料を収容し、充填量調整バルブ(定量ポンプ手段)5を調整し、ヒートシーラ手段6を所定の温度に加熱・保持し、シート状(板状)の皮膜材7、7を所定の割合で、一対のダイロール3、3に供給し、一対のダイロール3、3を所定の回転速度で回転させ、余分な皮膜材を取り除くことで、その内容量が450mgのローヤルゼリー入りカプセルを製造した。
【0048】
その後、ソフトカプセル成形機1により製造したローヤルゼリー入りカプセルを、乾燥機(この例では、タンブラー乾燥機)を用い、乾燥させ、最終製品としてのローヤルゼリー入りカプセルを製造した。
【0049】
以上の工程により製造されたローヤルゼリー入りカプセルは、その中に、生換算値で、800mgのローヤルゼリーを含有しており、安定性試験の結果、茶色から褐色に変色してその品質が経時的に劣化することがなく、また、内容物中に、原材料の分離というような現象も生じないことが判った。
【0050】
次に、ローヤルゼリー、油脂、蜜蝋及び界面活性剤の各々の配合割合を変える以外は、上記した工程により、ローヤルゼリー入りカプセルを製造した。
【0051】
その結果、ローヤルゼリー、油脂、蜜蝋及び界面活性剤の各々の配合割合を、凍結乾燥ローヤルゼリー粉末の重量を基準にした場合、ローヤルゼリー100重量部に対し、油脂が50重量部以上100重量部以下、蜜蝋が3重量部以上6重量部以下、及び、界面活性剤が3重量部以上10重量部以下の範囲であれば、生換算値で、600mgを超える量のローヤルゼリーを含有したローヤルゼリー入りカプセルを製造でき、このようなローヤルゼリー入りカプセルは、いずれも、安定性試験の結果、茶色から褐色に変色してその品質が経時的に劣化することがなく、また、内容物中に、原材料の分離というような現象も生じないことが判った。
【0052】
また、以上の工程により、ローヤルゼリーを、0.5mg/cm以上0.7mg/cm以下の密度で含有するローヤルゼリー入りカプセルが製造できることが、判った。
(比較例1)
まず、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの内容物となる、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)と、油脂(この例では、植物油)と、蜜蝋とを準備した。
【0053】
次に、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)、油脂(この例では、植物油)及び蜜蝋の各原料を所定の配合割合になるように秤量する。
【0054】
この例では、ローヤルゼリー入りカプセルの内容量を、450mgにすることを前提に、ローヤルゼリー(この例では、乾燥凍結ローヤルゼリー粉末)を200mg、油脂(この例では、植物油)を220mg、及び、蜜蝋を30mgとし、これらの原料が、合計で450mgになるように調整した。
【0055】
以下、実施例1と同様にして、ローヤルゼリー入りカプセルを製造した。
【0056】
以上の工程により製造されたローヤルゼリー入りカプセルは、その中に、生換算値で、600mgのローヤルゼリーを含有しており、安定性試験の結果、茶色から褐色に変色してその品質が経時的に劣化することがなく、また、内容物中に、原材料の分離というような現象も生じないことが判った。
【0057】
次に、ローヤルゼリー、油脂及び蜜蝋の各々の配合割合を変える以外は、上記した工程により、ローヤルゼリー入りカプセルの製造を試みた。
【0058】
しかしながら、比較例1の方法では、生換算値で、カプセル内の容量を同じ容量にした場合、ローヤルゼリー、油脂及び蜜蝋の混合物の粘度が高くなるために、600mg以上のローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー入りカプセルの製造することができなかった。
【0059】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法によって製造されるローヤルゼリー入りカプセルは、カプセル中に、ローヤルゼリーを高濃度に含有させることができる。
【0060】
即ち、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法によって製造されるローヤルゼリー入りカプセルには、カプセルの大きさを大きくすることなく、ローヤルゼリーを高濃度に含有させることができる。
【0061】
この結果、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法によって製造されるローヤルゼリー入りカプセルには、服用する際のコンプライアンスが良く、高濃度のローヤルゼリーを摂取したい人の要望に応えることができる。
【0062】
また、実施例1と比較例1との比較からも明らかなように、本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法によって製造されるローヤルゼリー入りカプセルでは、卵黄レシチンを用いると、油脂(植物油)の量を低減しても、カプセルの大きさを大きくすることなく、ローヤルゼリーを高濃度に含有するローヤルゼリー入りカプセルを製造できるので、1カプセル当たりのカロリーを低減できる、という効果もある。
【0063】
また、実施例1では、界面活性剤として、卵黄レシチンを用いているので、実施例1により製造されたローヤルゼリー入りカプセルには、安全性に優れ、且つ、服用者の血中のコレステロールを低下させることが期待できる、という効果もある。
【0064】
尚、実施例1では、界面活性剤として、卵黄レシチンを用いた例を示しているが、界面活性剤は、乳化剤として規定しても良く、「ホスファチジルコリン」として規定してもよく、レシチンとして規定してもよく、また、大豆レシチンである。但し、カプセル充填後の内容物を明度の高い黄色に保持したり、内容物が分離したりしないようにするためには、卵黄レシチンを用いるのが、好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明に係るローヤルゼリー入りカプセル及び本発明に係るローヤルゼリー入りカプセルの製造方法によって製造されるローヤルゼリー入りカプセルは、カプセル中に、ローヤルゼリーを高濃度に含有させることができ、服用し易い大きさで、且つ、ローヤルゼリーを高濃度に含有するローヤルゼリー入りカプセルを市場に供給できるので、産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】ソフトカプセル成形機を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ソフトカプセル成形機
2 タンク
3 ダイロール
3a 臼
4 供給・熱融着手段
5 充填量調整バルブ(定量ポンプ手段)
6 ヒートシーラ手段
7 シート状(板状)の皮膜材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローヤルゼリーと、
油脂と、
蜜蝋と、
界面活性剤とを含む、ローヤルゼリー入りカプセル。
【請求項2】
前記ローヤルゼリー、前記油脂、前記蜜蝋及び前記界面活性剤の各々の配合割合が、ローヤルゼリー100重量部に対し、油脂が50重量部以上100重量部以下、蜜蝋が3重量部以上6重量部以下、及び、界面活性剤が3重量部以上10重量部以下である、請求項1に記載のローヤルゼリー入りカプセル。
【請求項3】
前記ローヤルゼリーを、0.5mg/cm以上0.7mg/cm以下の密度で含有する、請求項1に記載のローヤルゼリー入りカプセル。
【請求項4】
前記界面活性剤が、ホスファチジルコリンである、請求項1〜3のいずれかに記載のローヤルゼリー入りカプセル。
【請求項5】
ローヤルゼリーと、油脂と、蜜蝋と、界面活性剤とを混合する混合物を準備する工程と、
前記混合物の所定量を皮膜材で皮膜する工程とを備える、ローヤルゼリー入りカプセルの製造方法。
【請求項6】
前記混合物中の、ローヤルゼリー、前記油脂、前記蜜蝋及び前記界面活性剤の各々の配合割合が、ローヤルゼリー100重量部に対し、油脂が50重量部以上100重量部以下、蜜蝋が3重量部以上6重量部以下、及び、界面活性剤が3重量部以上10重量部以下である、請求項5に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法。
【請求項7】
前記ローヤルゼリーを、0.5mg/cm以上0.7mg/cm以下の密度で含有する、請求項5に記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法。
【請求項8】
前記界面活性剤が、ホスファチジルコリンである、請求項5〜7のいずれかに記載のローヤルゼリー入りカプセルの製造方法。

【図1】
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