説明

ロール体用収納設備

【課題】ロール体を効率よく収納することができるロール体用収納設備を提供する。
【解決手段】収納棚1に、大径ロール体R1を支持する大径用収納支持具9を1つ備えた大径用収納部2aと、小径ロール体R2を支持する小径用収納支持具10を棚前後方向に一対並べて備えた小径用収納部2bとを設け、搬送装置5に、棚前後方向に出退自在なフォーク装置20に、大径ロール体R1及び小径ロール体R2を支持する共用搬送支持具21と、その共用搬送支持具21より収納棚1側に位置して小径ロール体R2を支持する小径用搬送支持具22とを備え、大径用収納支持具9と走行経路4との間隔xを、手前側の小径用収納支持具10aと走行経路との間隔yより広く且つ奥側の小径用収納支持具10bと走行経路との間隔より狭い間隔に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で収納する収納部を備えた収納棚と、入庫用又は出庫用の荷受台と、前記収納棚の前方側に形成される走行経路を棚横幅方向に沿って走行して前記収納部と前記荷受台との間でロール体を搬送する搬送装置とが設けられているロール体用収納設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかるロール体用収納設備は、印刷原紙やフィルム原反等のシート材が巻回されて構成されるロール体を収納するものでる。このようなロール体用収納設備の従来例として、搬送装置が、棚前後方向に出退自在なフォーク装置に、ロール体を支持する搬送支持具を備えて構成され、収納棚が、収納部にロール体を支持する支持具を備えてロール体を1つ収納するように構成されていたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−027836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなロール体用収納設備の収納棚に、従来から収納していたロール体(大径ロール体と称する)に加えて、この大径ロール体より径が小さな小径のロール体を収納する場合、大径ロール体を収納していた収納部に小径ロール体を大径ロール体と同じように収納すると、収納部に無駄な空スペースが生じてしまい、小径ロール体を効率よく収納棚に収納できない。
【0005】
そこで、収納棚に、収納部として、大径ロール体を収納する大径用収納部と、小径ロール体を収納する小径用収納部とを設けて構成し、大径用収納部は、大径ロール体を支持する大径用収納支持具を1つ備えて大径ロール体を1つ収納可能に構成し、小径用収納部は、小径ロール体を支持する小経用収納支持具を棚前後方向に2つ並べて小径ロール体を棚前後方向に2つ並べた状態で収納可能に構成して、小径ロール体を効率よく収納棚に収納することが考えられる。
また、この場合、収納棚を棚前後方向に大型化させない又は大型化を抑えるために、大径用収納支持具と走行経路との間隔は、一対の小径用収納支持具のうち走行経路側に位置する手前側の小径用収納支持具と走行経路との間隔より広く且つ一対の小径用収納支持具のうち走行経路側とは反対側に位置する奥側の小径用収納支持具と走行経路との間隔より狭い間隔に設定して、2つの小径ロール体の一方を大径ロール体より手前側に収納し、他方を大径ロール体より奥側に収納することが望ましい。
【0006】
しかしながら、上述した収納棚では、奥側の小径用収納支持具が、大径用収納支持具より収納棚の奥側に位置しているため、フォーク装置にて奥側の小径用収納具に対して小径用ロール体を搬送する場合では、フォーク装置の出退量を大きくする必要があり、これに伴ってフォーク装置の段数を多くする等、フォーク装置の大型化を招くものであった。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、フォーク装置の大型化を招くことなく、大径ロール体と小径ロール体とを効率よく収納することができるロール体用収納設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかるロール体用収納設備は、ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で収納する収納部を備えた収納棚と、入庫用又は出庫用の荷受台と、前記収納棚の前方側に形成される走行経路を棚横幅方向に沿って走行して前記収納部と前記荷受台との間でロール体を搬送する搬送装置とが設けられているものであって、その第1特徴構成は、
前記ロール体として、大径ロール体と、この大径ロール体より径が小さな小径ロール体とがあり、前記搬送装置が、上下方向に移動自在で且つ棚前後方向に出退自在なフォーク装置に、前記大径ロール体及び前記小径ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で支持する共用搬送支持具と、その共用搬送支持具より前記収納棚側に位置して前記小径ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で支持する小径用搬送支持具とを備えて構成され、前記収納棚が、前記収納部として、前記大径ロール体を支持する大径用収納支持具を1つ備えて前記大径ロール体を1つ収納可能な大径用収納部と、前記小径ロール体を支持する小径用収納支持具を棚前後方向に一対並べて前記小径ロール体を棚前後方向に2つ並べた状態で収納可能な小径用収納部とを設けて構成され、前記大径用収納支持具と前記走行経路との間隔が、前記一対の小径用収納支持具における前記走行経路側に位置する手前側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より広く且つ前記一対の小径用収納支持具における前記走行経路側とは反対側に位置する奥側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より狭い間隔に設定され、前記荷受台が、前記大径ロール体及び前記小径ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で支持する共用荷受支持具を備えて構成され、前記共用荷受支持具と前記走行経路との間隔が、前記手前側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より広く且つ前記奥側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より狭い間隔に設定されている点にある。
【0009】
すなわち、搬送装置を走行経路に沿って走行させ且つフォーク装置を昇降及び出退させて、荷受台の共用荷受支持具又は大径用収納部の大径用収納支持具の一方に支持されている大径ロール体をフォーク装置の共用搬送支持具にて掬い取り、その大径ロール体を荷受台の共用荷受支持具又は大径用収納部の大径用収納支持具の他方に降ろすことで、大径ロール体をフォーク装置の共用搬送支持具に支持した状態で荷受台の共用荷受支持具と大径用収納部の大径用収納支持具との間で搬送することができる。
【0010】
大径用収納支持具と走行経路との間隔及び共用荷受支持具と走行経路との間隔は、いずれも手前側の小径用収納支持具と走行経路との間隔より広く且つ奥側の小径用収納支持具と走行経路との間隔より狭い間隔に設定されているため、荷受台の共用荷受支持や大径用収納部の大径用収納支持具に対して大径ロール体を降ろす場合や掬い取る場合に、フォーク装置を同じ量又は略同じ量だけ出退させることで大径ロール体を搬送することができる。
【0011】
また、搬送装置を走行経路に沿って走行させ且つフォーク装置を昇降及び出退させて、荷受台の共用荷受支持具又は小径用収納部の手前側の小径用収納支持具の一方に支持されている小径ロール体をフォーク装置の共用搬送支持具にて掬い取り、その小径ロール体を荷受台の共用荷受支持具又は小径用収納部の手前側の小径用収納支持具の他方に降ろすことで、小径ロール体をフォーク装置の共用搬送支持具に支持した状態で荷受台の共用荷受支持具と小径用収納部の手前側の小径用収納支持具との間で搬送することができる。
【0012】
小径用収納部における手前側の小径用収納支持具と走行経路との間隔は、大径用収納部における大径用収納支持具と走行経路との間隔より狭い間隔に設定されているため、大径ロール体を搬送する場合に比べて、フォーク装置を小さく出退させることで小径ロール体を搬送することができる。ちなみに、小径ロール体をフォーク装置の小径用搬送支持具に支持した状態で、当該小径ロール体を荷受台の共用荷受支持具と小径用収納部の手前側の小径用収納支持具との間で搬送することで、フォーク装置の出退量をより小さくできる。
【0013】
そして、小径用収納部の手前側の小径用収納支持具又は奥側の小径用収納支持具の一方に支持されている小径ロール体をフォーク装置の小径用搬送支持具にて掬い取り、その小径ロール体を小径用収納部の手前側の小径用収納支持具又は奥側の小径用収納支持具の他方に降ろすことで、小径ロール体を小径用搬送支持具に支持した状態で小径用収納部の手前側の小径用収納支持具と奥側の小径用収納支持具との間で移動させることができる。
【0014】
小径用搬送支持具は共用搬送支持具より収納棚側に位置しているため、小径用搬送支持具を用いて奥側の小径用収納支持具との間で小径ロール体を搬送する場合では、共用搬送支持具を用いて奥側の小径用収納支持具との間で小径ロール体を搬送する場合に比べて、フォーク装置の小さな出退量で小径ロール体を搬送することができる。
【0015】
このように、2つの小径ロール体の一方を大径ロール体より手前側に収納し、他方を大径ロール体より奥側に収納することで、収納棚に大径ロール体と小径ロール体とを効率よく収納することができながら、フォーク装置に、共用搬送支持具に加えて、その共用搬送支持具より収納棚側に小径用搬送支持具を備えることで、共用搬送支持具のみを用いて小径ロール体を奥側の小径用収納支持具に搬送する場合に比べて、フォーク装置の出退量を小さくすることができる。従って、フォーク装置の大型化を招くことなく、大径ロール体と小径ロール体とを効率よく収納することができるロール体用収納設備を提供することができるに至った。
【0016】
本発明にかかるロール体用収納設備の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記収納棚が、前記走行経路に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対設けられ、前記フォーク装置が、棚前後方向の両側に出退自在に構成され、且つ、前記共用搬送支持具に対して棚前後方向の両側に位置する状態で前記小径用搬送支持具を一対備えて構成されている点にある。
【0017】
すなわち、走行経路に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対の収納棚を設けることで数多くのロール体を収納することができ、フォーク装置を、棚前後方向の両側に出退自在に構成し、且つ、共用搬送支持具に対して棚前後方向の両側に位置する状態で小径用搬送支持具を一対備えて構成することで、一対の収納棚に対してフォーク装置の小さな出退量でロール体を搬送することができる。
【0018】
本発明にかかるロール体用収納設備の第3特徴構成は、第2特徴構成において、前記搬送装置の作動を制御する制御手段が、前記共用搬送支持具にて前記大径ロール体を支持した状態で、当該大径ロール体を前記荷受台の前記共用荷受支持具と前記大径用収納部の前記大径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する大径ロール体搬送処理と、前記共用搬送支持具にて前記小径ロール体を支持した状態で、当該小径ロール体を前記荷受台の前記共用荷受支持具と前記小径用収納部の前記手前側の小径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する小径ロール体手前側搬送処理と、前記一対の小径用搬送支持具のうちの前記荷受台が存在する側の前記小径用搬送支持具にて前記小径ロール体を支持した状態で、当該小径ロール体を前記荷受台の前記共用荷受支持具と前記荷受台が存在する側の前記小径用収納部における前記奥側の小径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する小径ロール体奥側搬送処理と、前記一対の小径用搬送支持具のうちの前記荷受台が存在する側とは反対側の前記小径用搬送支持具にて前記小径ロール体を支持した状態で、当該小径ロール体を前記荷受台が存在する側とは反対側の前記小径用収納部において前記手前側の小径用収納支持具と前記奥側の小径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する小径ロール体移動処理とを実行するように構成されている点にある。
【0019】
すなわち、制御手段が、大径ロール体搬送処理を実行することで、大径ロール体が荷受台の共用荷受支持具と大径用収納部の大径用収納支持具との間で搬送され、小径ロール体手前側搬送処理を実行することで、小径ロール体が荷受台の共用荷受支持具と小径用収納部の手前側の小径用収納支持具との間で搬送される。
【0020】
そして、小径ロール体奥側搬送処理を実行することで、小径ロール体が荷受台の共用荷受支持具と荷受台が存在する側の小径用収納部における奥側の小径用収納支持具との間で搬送される。このように、走行経路に対して荷受台と同じ側に位置する小径用収納部との間で物品を搬送する場合では、荷受台が存在する側の小径用搬送支持具にて小径ロール体を支持した状態で搬送されるため、共用荷受支持具との間や奥側の小径用収納支持具との間で小径ロール体を搬送するときに、共用搬送支持具や荷受台が存在する側とは反対側の小径用搬送支持具にて支持した状態で搬送した場合に比べて、フォーク装置の出退量が小さくてよいため、搬送のためのフォーク装置の出退が短時間で行え、小径ロール体が荷受台の共用荷受支持具と荷受台が存在する側の小径用収納部における奥側の小径用収納支持具との間での搬送を素早く搬送できる。
【0021】
また、小径ロール移動処理を実行することで、小径ロール体が小径用収納部における手前側の小径用収納支持具と奥側の小径用収納支持具との間で搬送される。つまり、小径ロール体手前側搬送処理の後に小径ロール体移動処理を実行する、又は、小径ロール体移動処理の後に小径ロール体手前側搬送処理を実行することで、小径ロール体が荷受台の共用荷受支持具と荷受台が存在する側とは反対側の小径用収納部における奥側の小径用収納支持具との間で搬送される。そして、小径ロール体移動処理において、手前側の小径用収納支持具と奥側の小径用収納支持具との間で小径ロール体を搬送するときは小径ロール体が小径用搬送支持具に支持されているため、共用搬送支持具にて支持した状態で奥側の小径用収納支持具との間で小径ロール体を搬送する場合に比べて、フォーク装置の出退量を小さくできる。
【0022】
本発明にかかるロール体用収納設備の第4特徴構成は、第2又は第3特徴構成において、前記フォーク装置に設けられた一対の小径用搬送支持具が、前記小径用収納部に設けられた前記一対の小径用収納支持具の間隔と同じ間隔で設けられている点にある。
【0023】
すなわち、フォーク装置に設けられた一対の小径用搬送支持具が、小径用収納部に設けられた一対の小径用収納支持具の間隔と同じ間隔で設けられているので、2本の小径ロール体を一対の小径用搬送支持具に支持させた状態で、一対の収納棚の一方と他方との間で2本の小径ロール体を纏めて搬送することができる。
【0024】
そして、このように一対の収納棚の一方と他方との間で2本の小径ロール体を纏めて搬送することで、小径用収納部の奥側に収納されていた小径ロール体と手前側に収納されていた小径ロール体との位置を短時間で入れ替えることができ、また、2本の小径ロール体の位置を入れ替えることで、奥側に収納されていた小径ロール体を手前側に入れ替えることで、奥側に収納されていた小径ロール体を荷受台に搬送することができる。
【0025】
本発明にかかるロール体用収納設備の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれか1つにおいて、前記収納部が、前記ロール体の中心に挿入されたシャフトの長手方向の両端部を支持する状態で前記ロール体を収納するように構成され、前記ロール体から抜出された前記シャフトを支持するシャフト支持台が設けられ、前記搬送装置が、前記シャフトを前記シャフト支持台と前記収納部との間で搬送可能に構成されている点にある。
【0026】
すなわち、ロール体から抜出したシャフトをロール体が収納されていない収納部に収納することができるため、抜出したシャフトを必要以上に収納棚外に保管しておく必要がなく、省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】ロール体用収納設備の平面図
【図2】ロール体用収納設備の側面図
【図3】ロール体用収納設備の正面図
【図4】支持具と走行経路との間隔を示す図
【図5】制御ブロック図
【図6】荷受台と異なる側の収納棚に対する大径ロール体搬送処理の作用図
【図7】荷受台と同じ側の収納棚に対する小径ロール体手前側搬送処理の作用図
【図8】荷受台と異なる側の収納棚に対する小径ロール体手前側搬送処理の作用図
【図9】小径ロール体奥側搬送処理の作用図
【図10】ロール体移動処理の作用図
【図11】2本ロール体移動処理の作用図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ロール体用収納設備には、ロール体Rをその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で収納する収納部2を備えた収納棚1と、入出庫用の荷受台3と、収納棚1の前方側に形成される走行経路4を棚横幅方向に沿って走行して収納部2と荷受台3との間でロール体Rを搬送する搬送装置としてのスタッカークレーン5とが設けられている。尚、収納棚1には、収納部2が上下方向及び棚横幅方向に複数備えられている。
【0029】
図2に示すように、ロール体Rは、軸心部に位置する円筒形状のコアaに印刷原紙や各種フィルム原反等のシート材bを巻回して構成されており、コアaはシート材bから軸心方向の両側に突出している。また、ロール体Rは、コアaにシャフトcを挿抜可能に構成されており、コアaに挿通されたシャフトcは、その両端部がコアaから突出している。
また、ロール体Rとして、大径ロール体R1と、この大径ロール体R1より径が小さな小径ロール体R2とがあり、本実施形態では、大径ロール体R1は、直径が1100mmであり、小径ロール体R2は、直径が500mmとしている。
【0030】
収納棚1は、走行経路4に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対設けられている。また、荷受台3は、走行経路4の棚前後方向の一方側に設けられており、その荷受台3が設けられた側には、荷受台3に支持されたロール体Rに対してシャフトcを挿抜するシャフト挿抜装置6、及び、ロール体Rに挿入するシャフトc又はロール体Rから抜出したシャフトcを支持するシャフト支持台7が設けられている。
【0031】
次に、収納棚1について説明を加える。
収納棚1は、収納部2として、大径ロール体R1を支持する大径用収納支持具9を1つ備えて大径ロール体R1を1つ収納可能な大径用収納部2aと、小径ロール体R2を支持する小径用収納支持具10を棚前後方向に一対並べて小径ロール体R2を棚前後方向に2つ並べた状態で収納可能な小径用収納部2bとを設けて構成されている。
【0032】
説明を加えると、収納部2の夫々には、大径ロール体R1を支持する1つの大径用収納支持具9と、小径ロール体R2を支持する一対の小径用収納支持具10とが備えられている。そして、このように大径用収納支持具9と小径用収納支持具10とを備えることで、収納部2は、1つの大径用収納支持具9に大径ロール体R1を支持させて大径用収納部2aとして用いることができ、且つ、小径用収納支持具10に小径ロール体R2を支持させて小径用収納部2bとして用いることができるように構成されている。つまり、1つの収納部2が、大径用収納部2aと小径用収納部2bとに兼用されている。
【0033】
一対の小径用収納支持具10は、大径用収納支持具9に対して棚前後方向の両側に位置する状態で備えられており、この一対の小径用収納支持具10は、一対の小径用収納支持具10の夫々に小径ロール体R2を支持可能なように棚前後方向に間隔を隔てた状態で備えられている。
このように大径用収納支持具9と一対の小径用収納支持具10をと備えることで、図4に示すように、大径用収納支持具9と走行経路4(具体的には、走行経路4の棚前後方向の中央)との間隔xが、一対の小径用収納支持具10における走行経路4側に位置する手前側の小径用収納支持具10aと走行経路4との間隔yより広く且つ一対の小径用収納支持具10における走行経路4側とは反対側に位置する奥側の小径用収納支持具10bと走行経路4との間隔zより狭い間隔に設定されている。
【0034】
また、一対の小径用収納支持具10の間隔は、これら一対の小径用収納支持具10に支持された2本の小径ロール体R2の間隔が大径ロール体R1の直径より小さく、1つの収納部2に大径ロール体R1と小径ロール体R2とを同時に収納できないようになっている。ちなみに、一対の小径用収納支持具10に支持された2本の小径ロール体R2の間隔は小径ロール体R2の直径より小さくなっている。また、手前側の小径用収納支持具10aと大径用収納支持具9との間隔と、奥側の小径用収納支持具10bと大径用収納支持具9との間隔は同じ間隔に設定されている。
【0035】
図2に示すように、大径用収納支持具9は、棚横幅方向に間隔を隔てた状態で設けられた一対の収納支持部材にてシャフトcの両端部を支持する形態で大径ロール体R1を支持するように構成されている。また、小径用収納支持具10も同様に、棚横幅方向に間隔を隔てた状態で設けられた一対の収納支持部材にてシャフトcの両端部を支持する形態で小径ロール体R2を支持するように構成されている。ちなみに、大径用収納支持具9を構成する収納支持部材と小径用収納支持具10を構成する収納支持部材とは同形状に形成されている。
【0036】
次に、荷受台3、シャフト支持台7及びシャフト挿抜装置6について説明を加える。
図1及び図3に示すように、荷受台3は、大径ロール体R1及び小径ロール体R2を棚横幅方向に沿う姿勢で支持する共用荷受支持具13を備えて構成されている。
共用荷受支持具13は、棚横幅方向に間隔を隔てた状態で設けられた一対の荷受支持部材にてコアaの両端部を支持する形態で大径ロール体R1及び小径ロール体R2を支持するように構成されている。尚、一対の荷受支持部材の間隔は、一対の収納支持部材の間隔より狭い間隔に設定されている。
そして、図4に示すように、共用荷受支持具13と走行経路4との間隔x’が、大径用収納支持具9と走行経路4との間隔xと同じ間隔に設定されており、手前側の小径用収納支持具10aと走行経路4との間隔yより広く且つ奥側の小径用収納支持具10bと走行経路4との間隔zより狭い間隔に設定されている。
【0037】
図1及び図3に示すように、シャフト支持台7は、シャフトcのみを棚横幅方向に沿う姿勢で支持するシャフト支持具15を備えて構成されている。そして、シャフト支持具15と走行経路4との間隔が、大径用収納支持具9と走行経路4との間隔xや共用荷受支持具13と走行経路4との間隔x’と同じ間隔に設定されている。
【0038】
シャフト支持具15は、棚横幅方向に間隔を隔てた状態で設けられた一対のシャフト支持部材にてシャフトcの両端部を支持する形態で空のシャフトcを支持するように構成されている。尚、一対のシャフト支持部材の間隔は、一対の収納支持部材の間隔と同じ間隔に設定されている。
【0039】
シャフト挿抜装置6についての詳細な説明は省略するが、シャフト挿抜装置6は、シャフト支持具15に支持されているシャフトcを荷受台3に支持されているロール体Rに挿入させる挿入作動、及び、荷受台3に支持されているロール体Rから抜出させたシャフトcをシャフト支持台7に降ろす抜出作動が可能に構成されている。
【0040】
次にスタッカークレーン5について説明を加える。
図1及び図3に示すように、スタッカークレーン5は、床面上に設置された走行レール17上を棚横幅方向に沿って走行する走行台車18と、走行台車18に立設された支柱に沿って昇降する昇降台19と、昇降台19に支持されて棚前後方向の両側に出退可能なフォーク装置20とを備えて構成されている。そして、スタッカークレーン5は、走行台車18の走行作動、昇降台19の昇降作動及びフォーク装置20の出退作動により、収納部2と荷受台3との間でロール体Rを搬送し且つ収納部2とシャフト支持台7との間で空のシャフトcを搬送するように構成されている。ちなみに、フォーク装置20は、昇降する昇降台19に支持することで上下方向に移動自在に構成されている。
【0041】
フォーク装置20には、大径ロール体R1及び小径ロール体R2を棚横幅方向に沿う姿勢で支持する共用搬送支持具21と、小径ロール体R2を棚横幅方向に沿う姿勢で支持する小径用搬送支持具22とを備えて構成されている。そして、小径用搬送支持具22は、共用搬送支持具21に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対備えられており、このようにして小径用搬送支持具22が、その共用搬送支持具21より収納棚1側に位置するように備えられている。
【0042】
一対の小径用搬送支持具22は、一対の小径用搬送支持具22の夫々に小径ロール体R2を支持可能な間隔を隔てた状態で棚前後方向に並設されている。また、共用搬送支持具21は、フォーク装置20の棚前後方向の中央に備えられており、フォーク装置20を昇降台19側に引退させた状態では共用搬送支持具21が走行経路4の棚前後方向の中央に位置するように備えられている。そして、一対の小径用搬送支持具22と共用搬送支持具21とは、収納部2における一対の小径用収納支持具10と大径用収納支持具9との間隔と同じ間隔で備えられている。
【0043】
共用搬送支持具21は、棚横幅方向に間隔を隔てた状態で設けられた一対の搬送支持部材にてシャフトcの両端部を支持する形態で大径ロール体R1又は小径ロール体R2を支持するように構成されている。また、小径用搬送支持具22も同様に、棚横幅方向に間隔を隔てた状態で設けられた一対の搬送支持部材にてシャフトcの両端部を支持する形態で小径ロール体R2を支持するように構成されている。ちなみに、共用搬送支持具21の搬送支持部材と小径用搬送支持具22の搬送支持部材とは同形状に形成されている。また、一対の搬送支持部材の間隔は、一対の収納支持部材の間隔より狭く、一対の荷受支持部材の間隔より広い間隔に設定されている。
【0044】
そして、図4に示すように、共用荷受支持具13と走行経路4との間隔x’が、大径用収納支持具9と走行経路4との間隔xと同じ間隔に設定されているため、荷受台3の共用荷受支持具13にて支持されている大径ロール体R1又は小径ロール体R2を共用搬送支持具21にて掬い取る場合や共用搬送支持具21にて支持されている大径ロール体R1又は小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13に降ろす場合(図6〜図8に実線で示すフォーク装置20を参照)、収納部2の大径用収納支持具9にて支持されている大径ロール体R1を共用搬送支持具21にて掬い取る場合や共用搬送支持具21にて支持されている大径ロール体R1を収納部2の大径用収納支持具9に降ろす場合(図6に仮想線で示すフォーク装置20を参照)は、いずれの場合でも、同じ突出量(以下、通常突出量と称する)だけフォーク装置20を突出させることでロール体Rの搬送を行う。
【0045】
また、図4に示すように、一対の小径用搬送支持具22と共用搬送支持具21との間隔が、収納部2における一対の小径用収納支持具10と大径用収納支持具9との間隔と同じ間隔に設定されているため、収納部2の奥側の小径用収納支持具10bにて支持されている小径ロール体R2を搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて掬い取る場合や搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて支持されている小径ロール体R2を収納部2の奥側の小径用収納支持具10bに降ろす場合(図9の仮想線で示すフォーク装置20、図10(b),図11(a)(b)に示すフォーク装置20を参照)、収納部2の手前側の小径用収納支持具10aにて支持されている小径ロール体R2を搬送対象の収納棚1とは反対側の小径用搬送支持具22にて掬い取る場合や搬送対象の収納棚1とは反対側の小径用搬送支持具22にて支持されている小径ロール体R2を収納部2の手前側の小径用収納支持具10aに降ろす場合(図11(a)(b)に示すフォーク装置20を参照)は、いずれの場合でも、通常突出量だけフォーク装置20を突出させることでロール体Rの搬送を行う。
【0046】
また、収納部2の手前側の小径用収納支持具10aにて支持されている小径ロール体R2を搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて掬い取る場合や搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて支持されている小径ロール体R2を収納部2の手前側の小径用収納支持具10aに降ろす場合(図10(a)のフォーク装置20を参照)は、通常突出量より一対の小径用搬送支持具22の間隔分短い突出量だけフォーク装置20を突出させることで行なえるように構成されている。
また、荷受台3の共用荷受支持具13に支持されている小径ロール体R2を荷受台3側の小径用搬送支持具22にて掬い取る場合や荷受台3側の小径用搬送支持具22にて支持されている小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13に降ろす場合(図7及び図8の仮想線で示すフォーク装置20を参照)は、通常突出量より小径用搬送支持具22と共用搬送支持具21との間隔分短い突出量だけフォーク装置20を突出させることで行えるように構成されている。
【0047】
次に、スタッカークレーン5の作動を制御する制御手段Hについて説明する。
制御手段Hは、上位のコントローラCからの指令情報に基づいて、走行台車18を走行させる走行用電動モータ18aや昇降台19を昇降させる昇降用電動モータ19aやフォーク装置20を出退させる出退用電動モータ20aを制御して、走行台車18の走行作動、昇降台19の昇降作動、フォーク装置20の出退作動等のスタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
【0048】
制御手段Hは、大径ロール体R1を搬送する場合、共用搬送支持具21にて大径ロール体R1を支持した状態で、当該大径ロール体R1を荷受台3の共用荷受支持具13と収納部2の大径用収納支持具9との間で搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する大径ロール体搬送処理を実行するように構成されている。
【0049】
つまり、制御手段Hは、荷受台3の共用荷受支持具13から収納部2の大径用収納支持具9に大径ロール体R1を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、大径ロール体搬送処理を実行して、図6に示すように荷受台3の共用荷受支持具13から収納部2の大径用収納支持具9に大径ロール体R1を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
また、制御手段Hは、収納部2の大径用収納支持具9から荷受台3の共用荷受支持具13に大径ロール体R1を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、大径ロール体搬送処理を実行して、収納部2の大径用収納支持具9から荷受台3の共用荷受支持具13に大径ロール体R1を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
【0050】
また、制御手段Hは、小径ロール体R2を搬送する場合、小径ロール体手前側搬送処理、小径ロール体奥側搬送処理、小径ロール体移動処理、及び、小径ロール体2本搬送処理を実行するように構成されている
【0051】
小径ロール体手前側搬送処理は、共用搬送支持具21にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13と収納部2の手前側の小径用収納支持具10aとの間で搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
小径ロール体奥側搬送処理は、一対の小径用搬送支持具22のうちの荷受台3が存在する側の小径用搬送支持具22にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13と荷受台3が存在する側の収納部2における奥側の小径用収納支持具10bとの間で搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
小径ロール体移動処理は、一対の小径用搬送支持具22のうちの荷受台3が存在する側とは反対側の小径用搬送支持具22にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3が存在する側とは反対側の収納部2において手前側の小径用収納支持具10aと奥側の小径用収納支持具10bとの間で搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
小径ロール体2本搬送処理は、一対の小径用搬送支持具22にて2本の小径ロール体R2を支持した状態で、当該2本の小径ロール体R2を荷受台3が存在する側の収納部2における一対の小径用収納支持具10と荷受台3が存在する側とは反対側の収納部2における一対の小径用収納支持具10との間で搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
【0052】
つまり、制御手段Hは、荷受台3の共用荷受支持具13から収納部2の手前側の小径用収納支持具10aに小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体手前側搬送処理を実行して、図7や図8に示すように荷受台3の共用荷受支持具13から収納部2の手前側の小径用収納支持具10aに小径ロール体R2を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
また、制御手段Hは、収納部2の手前側の小径用収納支持具10aから荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体手前側搬送処理を実行して、収納部2の手前側の小径用収納支持具10aから荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
【0053】
また、制御手段Hは、荷受台3の共用荷受支持具13からその荷受台3と同じ側に位置する収納部2の奥側の小径用収納支持具10bに小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体奥側搬送処理を実行して、図9に示すように荷受台3の共用荷受支持具13からその荷受台3と同じ側に位置する収納部2の奥側の小径用収納支持具10bに小径ロール体R2を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
また、制御手段Hは、収納部2の奥側の小径用収納支持具10bからその収納部2と同じ側に位置する荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体奥側搬送処理を実行して、収納部2の奥側の小径用収納支持具10bからその収納部2と同じ側に位置する荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
【0054】
また、制御手段Hは、荷受台3の共用荷受支持具13からその荷受台3と異なる側に位置する収納部2の奥側の小径用収納支持具10bに小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体手前側搬送処理を実行して、図8に示すように荷受台3の共用荷受支持具13からその荷受台3と異なる側に位置する収納部2の手前側の小径用収納支持具10aに小径ロール体R2を搬送した後、小径ロール体移動処理を実行して、図10に示すように収納部2の手前側の小径用収納支持具10aから奥側の小径用収納支持具10bに小径ロール体R2を移動させるべく、スタッカークレーン5の作動を制御する。
また、制御手段Hは、収納部2の奥側の小径用収納支持具10bからその収納部2と異なる側に位置する荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体移動処理を実行して、図10に示すように収納部2の奥側の小径用収納支持具10bから手前側の小径用収納支持具10aに小径ロール体R2を移動させた後、小径ロール体手前側搬送処理を実行して、図9に示すように収納部2の手前側の小径用収納支持具10aからその収納部2と異なる側に位置する荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
【0055】
また、制御手段Hは、小径ロール体R2が一対の小径用収納支持具10の夫々に支持されている収納部2の奥側の小径用収納支持具10bから荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送することが上位のコントローラCから指令されると、小径ロール体2本搬送処理を実行して図11に示すように収納部2からその収納部2と異なる側の収納部2に2本の小径ロール体R2を搬送した後、小径ロール体手前側搬送処理を実行して、図7及び図8に示すように収納部2の手前側の小径用収納支持具10aから荷受台3の共用荷受支持具13に小径ロール体R2を搬送するべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
【0056】
このように、本実施形態では、収納棚1が、小径ロール体R2を収納部2に棚前後方向に2つ並べた状態で収納可能に構成されており、収納棚1に小径ロール体R2を効率よく収納することができるものでありながら、その収納棚1に小径ロール体R2を搬送する場合、特に、収納部2の奥側に小径ロール体R2を搬送する又は収納部2の奥側から小径ロール体R2を搬送する場合に、そのときのフォーク装置20を出退量が、大径ロール体R1を収納部2に搬送するときのフォーク装置20の出退量よりも大きくならないので、フォーク装置20の大型化を回避することができる。
【0057】
〔別実施形態〕
(1) 上記実施形態では、収納部2に大径用収納支持具9と小径用収納支持具10とを備えて、1つの収納部2にて大径用収納部2aと小径用収納部2bとを兼用したが、大径用収納支持具9のみを備えた大径用収納部2aと小径用収納支持具10のみを備えた小径用収納部2bとを備えて、1つの収納部2にて大径用収納部2aと小径用収納部2bとを兼用しないようにしてもよい。
【0058】
(2) 上記実施形態では、入庫用と出庫用とを兼用する荷受台3を設けたが、入庫用の荷受台3と出庫用の荷受台3とを設けてもよい。また、荷受台3を走行経路4に対して棚前後方向の一方側に設けたが、荷受台3を走行経路4に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対設けてもよい。
【0059】
(3) 上記実施形態では、収納棚1を、走行経路4に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対設けたが、収納棚1を、走行経路4に対して棚前後方向の一方側にのみ位置する状態で設けてもよい。ちなみに、この場合、フォーク装置20を、棚前後方向の収納棚1が位置する側にのみ出退自在に構成してもよく、また、小径用搬送支持具22を共用搬送支持部21に対して棚前後方向の収納棚1が位置する側にのみ設けてもよい。
また、収納棚1を走行経路4に対して棚前後方向の一方側に位置する状態で設ける場合、荷受台3と同じ側に設けてもよく、また、荷受台3と異なる側に設けてもよい。
【0060】
(4) 上記実施形態では、手前側の小径用搬送支持具22と共用搬送支持具21との間隔と奥側の小径用搬送支持具22と共用搬送支持具21との間隔とを同じ間隔に設定したが、これらの間隔を異なる間隔に設定してもよい。また、上記実施形態では、一対の小径用搬送支持具22の間隔と、一対の小径用収納支持具10の間隔とを同じ間隔に設定したが、これらの間隔を異なる間隔に設定してもよい。
【0061】
(5) 上記実施形態では、荷受台3の共用荷受支持具13とその荷受台3と同じ側の小径用収納部2bの手前側の小径用収納支持具10aとの間で小径ロール体R2を搬送する場合、共用搬送支持具21にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13と小径用収納部2bの手前側の小径用収納支持具10aとの間で搬送したが、搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13と小径用収納部2bの手前側の小径用収納支持具10aとの間で搬送してもよい。
【0062】
(6) 上記実施形態では、荷受台3の共用荷受支持具13とその荷受台3と異なる側の小径用収納部2bの奥側の小径用収納支持具10bとの間で小径ロール体R2を搬送する場合、共用搬送支持具21にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13と小径用収納部2bの手前側の小径用収納支持具10aとの間で搬送し、搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を小径用収納部2bの手前側の小径用収納支持具10aと奥側の小径用収納支持具10bとの間で搬送したが、共用搬送支持具21にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を荷受台3の共用荷受支持具13と大径用収納部2aの大径用収納支持具9との間で搬送し、搬送対象の収納棚1側の小径用搬送支持具22にて小径ロール体R2を支持した状態で、当該小径ロール体R2を大径用収納部2aの大径用収納支持具9と奥側の小径用収納支持具10bとの間で搬送してもよい。
【0063】
(7) 上記実施形態では、シャフト支持台7を設け、収納部2にシャフトcを収納するようにしたが、シャフト支持台7を設けず、収納部2にシャフトcを収納しないようにしてもよい。また、シャフト挿抜装置6を設けなくてもよい。また、上記実施形態では、大径用収納支持具9、小径用収納支持具10、共用搬送支持具21、及び、小径用搬送支持具22にて、ロール体Rに挿入させたシャフトcを支持するように構成したが、これら支持具にて、ロール体Rのコアa又はそれに巻回されたシート材bを支持するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 収納棚
2 収納部
2a 大径用収納部
2b 小径用収納部
3 荷受台
4 走行経路
5 搬送装置
7 シャフト支持台
9 大径用収納支持具
10 小径用収納支持具
10a 手前側の小径用収納支持具
10b 奥側の小径用収納支持具
13 共用荷受支持具
20 フォーク装置
21 共用搬送支持具
22 小径用搬送支持具
c シャフト
H 制御手段
R ロール体
R1 大径ロール体
R2 小径ロール体
x 大径用収納支持具と走行経路との間隔
x’ 共用荷受支持具と走行経路との間隔
y 手前側の小径用収納支持具と走行経路との間隔
z 奥側の小径用収納支持具と走行経路との間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で収納する収納部を備えた収納棚と、
入庫用又は出庫用の荷受台と、
前記収納棚の前方側に形成される走行経路を棚横幅方向に沿って走行して前記収納部と前記荷受台との間でロール体を搬送する搬送装置とが設けられているロール体用収納設備であって、
前記ロール体として、大径ロール体と、この大径ロール体より径が小さな小径ロール体とがあり、
前記搬送装置が、上下方向に移動自在で且つ棚前後方向に出退自在なフォーク装置に、前記大径ロール体及び前記小径ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で支持する共用搬送支持具と、その共用搬送支持具より前記収納棚側に位置して前記小径ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で支持する小径用搬送支持具とを備えて構成され、
前記収納棚が、前記収納部として、前記大径ロール体を支持する大径用収納支持具を1つ備えて前記大径ロール体を1つ収納可能な大径用収納部と、前記小径ロール体を支持する小径用収納支持具を棚前後方向に一対並べて前記小径ロール体を棚前後方向に2つ並べた状態で収納可能な小径用収納部とを設けて構成され、
前記大径用収納支持具と前記走行経路との間隔が、前記一対の小径用収納支持具における前記走行経路側に位置する手前側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より広く且つ前記一対の小径用収納支持具における前記走行経路側とは反対側に位置する奥側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より狭い間隔に設定され、
前記荷受台が、前記大径ロール体及び前記小径ロール体をその軸心方向が棚横幅方向に沿う姿勢で支持する共用荷受支持具を備えて構成され、
前記共用荷受支持具と前記走行経路との間隔が、前記手前側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より広く且つ前記奥側の小径用収納支持具と前記走行経路との間隔より狭い間隔に設定されているロール体用収納設備。
【請求項2】
前記収納棚が、前記走行経路に対して棚前後方向の両側に位置する状態で一対設けられ、
前記フォーク装置が、棚前後方向の両側に出退自在に構成され、且つ、前記共用搬送支持具に対して棚前後方向の両側に位置する状態で前記小径用搬送支持具を一対備えて構成されている請求項1記載のロール体用収納設備。
【請求項3】
前記搬送装置の作動を制御する制御手段が、
前記共用搬送支持具にて前記大径ロール体を支持した状態で、当該大径ロール体を前記荷受台の前記共用荷受支持具と前記大径用収納部の前記大径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する大径ロール体搬送処理と、
前記共用搬送支持具にて前記小径ロール体を支持した状態で、当該小径ロール体を前記荷受台の前記共用荷受支持具と前記小径用収納部の前記手前側の小径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する小径ロール体手前側搬送処理と、
前記一対の小径用搬送支持具のうちの前記荷受台が存在する側の前記小径用搬送支持具にて前記小径ロール体を支持した状態で、当該小径ロール体を前記荷受台の前記共用荷受支持具と前記荷受台が存在する側の前記小径用収納部における前記奥側の小径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する小径ロール体奥側搬送処理と、
前記一対の小径用搬送支持具のうちの前記荷受台が存在する側とは反対側の前記小径用搬送支持具にて前記小径ロール体を支持した状態で、当該小径ロール体を前記荷受台が存在する側とは反対側の前記小径用収納部において前記手前側の小径用収納支持具と前記奥側の小径用収納支持具との間で搬送するべく、前記搬送装置の作動を制御する小径ロール体移動処理とを実行するように構成されている請求項2記載のロール体用収納設備。
【請求項4】
前記フォーク装置に設けられた一対の小径用搬送支持具が、前記小径用収納部に設けられた前記一対の小径用収納支持具の間隔と同じ間隔で設けられている請求項2又は3記載のロール体用収納設備。
【請求項5】
前記収納部が、前記ロール体の中心に挿入されたシャフトの長手方向の両端部を支持する状態で前記ロール体を収納するように構成され、
前記ロール体から抜出された前記シャフトを支持するシャフト支持台が設けられ、
前記搬送装置が、前記シャフトを前記シャフト支持台と前記収納部との間で搬送可能に構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のロール体用収納設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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