説明

ロール収納ケースカバー

【課題】ラップフィルムやアルミロール等のロール体を収納する任意のケース全長幅のみのカットではなく半分の大きさに簡単にカットできるラップカッターつきロール収納ケースカバーを提供する。
【解決手段】本体2の蓋部を覆うように背面部が天部と連結した状態で開閉し下面が開口状態となった箱状のカバー1と、背面部左右側辺にそれぞれ設けられケース本体2に差込み固定する挿入片と、カバー1の前面部中央付近で軸止めされたガイド体3と、該ガイド体3側辺に設けられた補助カッター刃4とにより構成され、ガイド体3をケース本体のカッター刃5と交差する位置にした状態でロールシートを左右に分断できるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カッター付ロール収納ケースカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ラップフィルムやアルミ等のロール状に回転可能に収納する任意のケース本体の蓋部には、ケース本体カッター刃が取り付けてあり、ラップフィルム等を収納ケースの幅で切り離されるが、ラップフイルムを左右に分断する機能はない。
また、ラップフィルムを左右に分断するものには、実開昭57−156422公報がある。これは、ラップフィルムを左右に分断するもので、ロール状に回転可能に収納する任意のケースの蓋部にガイド体と補助カッター刃が取り付けてある構成を有するものである。
【0003】
【特許文献1】 実開昭57−156422号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ラップフィルムやアルミ等のロール状に回転可能に収納する任意のケースには、ケース本体カッター刃が取り付けてあり、ラップフィルム等を収納ケースの幅で切り離される。小鉢や茶碗、果物をカットしたときなどの小さなものにラップフィルム等の収納ケースの幅のままラップフィルム等を使用する場合、大きすぎ無駄になることがよくある。30センチの長幅のものの場合など特に半分の大きさにしたい時、鋏などで、ラップフィルム等を切り離そうとしても綺麗に切ることは容易ではない。このように試している人は多く、誰しも経験があるように思われる。ラップフィルム等は、15センチ幅のものや22センチ幅のものが、市販されているが割高の値段となっており、消費者にとっては不経済となる。ラップフィルム等の無駄を削減することは、ゴミが削減されるメリットになる。そこで、ラップフィルムを使うのに無駄がなく、小さなものにかけるには半分の幅にカットできて使用できるものが必要となった。しかしながら、このような従来構造のラップフィルム等収納ケースにおいては、既存のケース本体カッター刃以外のラップフィルム等をカットできるカッター刃の機能はなく、鋏等の別の道具によりカットするしか方法がなかった。しかも、鋏では柔らかなラップフィルムは思ったように切ることが困難であった。
また、実開昭57−156422公報においては、ガイド体の位置調整ができないことや新たに購入したラップフィルムやアルミ等のロール状に回転可能に収納する任意のケースにはその機能がないため、ラップフィルムを左右に分断できない問題があった。そこで本発明の目的は、新たに購入したラップフィルムやアルミ等のロール状に回転可能に収納する任意のケースにも取り付けられ、ガイド体の位置調整が出来、綺麗にラップフィルムを左右に分断できるロール収納ケースカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、課題を解決するための手段として、本発明は、ラップフィルムやアルミロール等のロール体を収納する任意のケース本体の蓋部を覆うように背面部が天部と連結した状態で開閉し下面が開口状態となった箱状のカバーと、背面部左右側辺にそれぞれ設けられ前記ケース本体に差込み固定する挿入片と、前記カバーの前面部中央付近で軸止めされたガイド体と、該ガイド体側辺に設けられた補助カッター刃とにより構成され、前記ガイド体をケース本体のカッター刃と交差する位置にした状態でロールシートを左右に分断できるものである。
【0006】
本発明は、箱状のカバー内面に任意のケース本体との隙間を調整するスポンジやゴム等のクッション材を具備していることを特徴としている。
【0007】
さらに本発明は、ガイド体回動時に任意角度で位置調整するための位置調整機構を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明において、幅の長いフィルムラップ等でも、当補助カッターの使用により、半分の長さに簡単に、しかも綺麗にカット出来、無駄を省き、必要なだけ必要な時に使用できる。ゴミの減量化にもなる。幅の長いフィルムラップを1本で使用する時は、当ロール収納ケースカバーを取り付けたり、外したりして使用し、2本で使用すれば、長い幅のものはそのままケース本体の状態で使用し、半分の長さで使用したいときは、当ロール収納ケースカバーを取り付けたものを使用することで、幅を長くして使いたい時、幅を短くして使いたい場合の両方に取替えの必要なく対応出来、便利に使用できる。
【0009】
さらに、従来構造のラップフィルム等収納ケースは、幅30cmのものでもメーカーにより、収納ケースの大きさは微妙な違いがある。そのため、任意のケースとの隙間を調整するためのクッション材が当ロール収納ケースカバーには取り付けられていて、収納ケースの微妙な大きさの違いがあっても固定が出来、作業に支障をきたすことがない。
【0010】
また、補助カッターを使用する場合は、ラップフィルムを手前に強く引き、分断するため、ガイド体の回動位置が動くようでは綺麗にラップフィルムを分断することができない。そのため、ガイド体が固定される必要がある。そこで、当ロール収納ケースカバーに取り付けられたガイド体は、任意角度で位置調整し、止まることが出来るのでラップフィルムを手前に強く引いても綺麗にラップフィルムを分断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の第一実施の形態について図1から図11を用いて説明する。図1は本発明の使用状態図、図2は本発明の使用状態図、図3は本発明の使用説明図、図4は本発明の補助カッター刃使用説明図、図5は本発明の補助カッター刃使用説明図、図6は本発明の補助カッター刃使用説明図、図7は本発明の分解説明図である。図8は本発明の断面図、図9は本発明の分解説明図、図10は本発明の展開説明図、図11は本発明の使用説明図である。
【0012】
本発明は、ロール収納ケースカバー1と、ガイド体3と、補助カッター刃4から構成される。
【0013】
ロール収納ケースカバー1は、図9に示すように横長長方形の天部13に、背面部12、左右の側面部14、前面部15が折り曲げられるように延設されている。背面部12の左右側辺には折り曲げ部を介して挿入片11がそれぞれ設けられている。また、前面部15の左右側辺には折り曲げ部を介して側面接着部16が設けられている。側面接着部16のそれぞれの折り曲げ部を折り、組み立て、側面部14と側面接着部16を貼り合わせることにより、下面が開口状態となった箱状に出来る。ロール収納ケースカバー1は本目的を果たす箱を形成するものであり、厚紙、或いは、ポリプロピレン、スチール等に限定するものではない。ロール収納ケースカバー1の背面側部両脇には挿入片11が設けられている。挿入片11は ロール収納ケース本体2背面側部両脇の隙間に差し込むもので、差込易くするために、先端が三角或いは三角の頂点が丸くなった形である。これにより、このロール収納ケースカバー1と、ロール収納ケース本体2との固定がしっかり出来ることとなる。クッション材10は、ロール収納ケース本体2とロール収納ケースカバー1の隙間を調整するためのものである。クッション材10の素材はスポンジやゴムその他隙間と隙間を埋める役割を果たすものであればこれらの素材に限定するものではない。クション材10は何度でも貼り付け、取り外し可能な粘着テープ付きであり、取り付け位置は図10に示すように、ロール収納ケースカバー1の裏面の前面部と背面部に取り付けるが、個数及び取り付け位置を厳密に限定するものではない。挿入片11と クション材10には、ロール収納ケース本体2が、若干の大きさの異なる任意のケース本体の大きさのずれがあるため、それを補い、固定する機能を持つ。尚、任意の限定されたロール収納ケースに使用する場合は、ファンクション材を省くことも可能である。
【0014】
ガイド体3は、図5、図6に示すように固定板17と可動板18からなり、固定板17が前記カバーの前面部中央付近で軸止め部6により、軸止め或いは、貼り付けられている。図4に示すように該ガイド体の可動板18側辺に設けられた補助カッター刃4は、前記ガイド体の可動板をケース本体のカッター刃と交差する位置にした状態でロールシートを左右に分断できるものである。該ガイドは、従来の回転規定等に用いられる相互部材の凹凸形状の組合せ等のように、回動時に任意角度で位置調整するための位置調整機構を備えている。
【0015】
該ガイドの素材は、利用目的に耐える硬度であり、厚紙、或いは、ポリプロピレン、スチール等に限定するものではない。
【0016】
以下、その使い方に関して説明する。本発明を使用するときは、図11に示すように、ロール収納ケースカバー1の天面部13とロール収納ケース本体2の天部を合わせ、背面部左右側辺にそれぞれ設けられた差込み固定する挿入片11を、ロール収納ケース本体2の背面部左右側辺に差込挿入する。
【0017】
図11のaのようにロール収納ケース本体2をロール収納ケースカバー1に取り付ける時、その隙間を調整するスポンジやゴム等のクッション材をロール収納ケース本体2に押さえつけ固定する。このロール収納ケースカバー1はロール体を使い終わるまで固定され、使い終わると次に買い換えた新たなロール収納ケース本体に装着、固定でき、何度でも繰り返し使用出来るものである。
【0018】
また、従来どおりロール収納ケース本体2は上下に開口でき、使用に支障をきたすものではない。そして、ロール収納ケースカバー1が取り付けられたロール収納ケース本体2を手前から回転させ、起こし、ラップフィルムを引っ張れるような体勢にする。
【0019】
次に、ロール収納ケースカバー1の前面部中央付近で軸止めされている軸止め部6により、ガイド体3の可動板18をケース本体のカッター刃と交差する位置にするため、ガイド体回動時に任意角度で位置調整するための位置調整機構6を手で押さえながら、ガイド体側辺に設けられた補助カッター刃4とガイド体3の可動板18を図4、図6のように開き、中央まで移動させ、図2で示すようにロール収納ケース本体2からラップフィルム7を引き出す。
【0020】
次に図1で示すように、ラップフィルム7を7a,7bの状態にガイド体3の可動板18を中央まで引っ張り出し、ガイド体の可動板18に接着している補助カッター刃4に引き出したラップフィルムを沿わせながらカットし、左右に分断できるものである。分断されて残ったラップフィルム7bは次の小さなものをラップする機会にまた使用することが出来る。
【0021】
また、半分に残ったカットしていないラップはそのままロール収納ケースカバー1が取り付けられたロール収納ケース本体2に巻きつけるなどして保管ができる。
【0022】
さらに、2つのロール収納ケース本体があればロール収納ケース本体の幅の長さと同じ長さのラップフィルムと左右半分の長さに分断されるものとどちらの選択も出来、全く不都合はない。
【0023】
本発明は、以上述べた実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】 本発明の使用状態図
【図2】 本発明の使用状態図
【図3】 本発明の使用説明図
【図4】 本発明の補助カッター刃使用説明図
【図5】 本発明の補助カッター刃使用説明図
【図6】 本発明の補助カッター刃使用説明図
【図7】 本発明の分解説明図
【図8】 本発明の断面図
【図9】 本発明の分解説明図
【図10】 本発明の展開説明図
【図11】 本発明の使用説明図
【符号の説明】
【0025】
1 ロール収納ケースカバー
2 ロール収納ケース本体
3 ガイド体
4 補助カッター刃
5 ケース本体カッター刃
6 軸止め部
7,7a,7b ラップフィルム
10 クッション材
11 挿入片
12 背面部
13 天部
14 側面部
15 前面部
16 側面接着部
17 固定板
18 可動板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラップフィルムやアルミロール等のロール体を収納する任意のケース本体の蓋部を覆うように背面部が天部と連結した状態で開閉し下面が開口状態となった箱状のカバーと、背面部左右側辺にそれぞれ設けられ前記ケース本体に差込み固定する挿入片と、前記カバーの前面部中央付近で軸止めされたガイド体と、該ガイド体側辺に設けられた補助カッター刃とにより構成され、前記ガイド体をケース本体のカッター刃と交差する位置にした状態でロールシートを左右に分断できるものであることを特徴とするロール収納ケースカバー。
【請求項2】
箱状のカバー内面に任意のケース本体との隙間を調整するスポンジやゴム等のクッション材を具備したことを特徴とする請求項1に記載のロール収納ケースカバー。
【請求項3】
ガイド体回動時に任意角度で位置調整するための位置調整機構を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロール収納ケースカバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−150107(P2008−150107A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−357259(P2006−357259)
【出願日】平成18年12月16日(2006.12.16)
【出願人】(501226011)
【Fターム(参考)】