説明

ワイパブレード

【課題】ワイパストリップ支持体を備えたワイパブレードの改善に関する。
【解決手段】ワイパストリップ支持体72が、長手方向90に延びる支持ビーム76を有しており、該支持ビーム76に、バックストリップ20に向けられた面で第1のガイドストリップ78が一体成形されており、該第1のガイドストリップ78が、平行に延びる第2のガイドストリップ80と共に長手方向ギャップを形成しており、第2のガイドストリップ80が、互いに間隔を置いて配置された支持部82によって保持されるようになっており、該支持部82が、支持ビーム76と第2のガイドストリップ80とに長手方向90に対してほぼ横方向で射出成形により固着されていて、長手方向ギャップを跨いでいて、該長手方向ギャップと反対の側の面で、射出成形により固着されたスポイラ形材74を支持している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイパブレードであって、少なくとも1つのワイパストリップと、特にプラスチックから成る弾性的に可撓性のワイパストリップ支持体とが設けられており、該ワイパストリップ支持体が、負荷されていない状態でワイパストリップに向かって凹状の湾曲と、ワイパストリップに対する保持手段とを有しており、ワイパストリップ支持体の中間の領域に接続エレメントが設けられている形式のものから出発する。
【背景技術】
【0002】
英国特許出願公開第1212131号明細書に基づき、ワイパブレードが公知である。この公知のワイパブレードのワイパストリップは、一体化されたフランジで、プラスチックから成るワイパストリップ支持体の、アンダカットされた通路内にガイドされている。択一的には、ワイパストリップ支持体が、天然ゴム、ばね綱、別のフレキシブルな材料またはこれらの組合せから製作されていてよい。たとえば、可塑性の材料が、ばね綱から成る補強体に注型されていてよい。フレキシブルに可撓性のワイパストリップ支持体は、負荷されていない状態で、車両ガラスに向けられた凹状の湾曲を有しており、これによって、ワイパストリップ支持体が負荷下でワイパアームによって適切な力分配を伴って確実に車両ガラスに向かって押圧される。ワイパストリップ支持体の中間の領域には、一体の接続エレメントが一体成形されている。この接続エレメントは、ワイパアームとのジョイント式の結合のために働く。さらに、ワイパストリップ支持体の一部がスポイラとして形成されていてよい。
【0003】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19801058号明細書に基づき、プラスチックから成るワイパストリップ支持体を備えたワイパブレードが公知である。ワイパストリップ支持体は、ワイパストリップに向かって、互いに反対の側に位置する、長手方向に延びる2つの保持レールを有している。両保持レールは相互間に、長手方向ギャップを備えた、横断面図で見てほぼ方形の中間室を形成している。この中間室は、僅かな遊びを備えてワイパストリップのバックストリップを収容している。僅かな遊びは組付けを容易にし、ワイパブレードの反転位置でのワイパリップの傾倒挙動を助成する。1つの構成では、保持レールの上方の中心の中空形材内に、支持エレメントとしての金属製のスプリングストリップが配置されている。このスプリングストリップは爪とエンドクリップとによって長手方向通路内に保持することができる。スプリングストリップのばね特性にワイパストリップ支持体によって可能な限り少なく影響を与えるためには、保持レールおよび/またはスプリングストリップに対する中空形材に横方向スリットが設けられている。
【0004】
問題となるガラス配置事例および高い走行速度において、ガラスに対するワイパストリップの整然とした当付けが確保されているようにするためには、ワイパストリップ支持体にウィンドデフレクタの形のスポイラが結合されている。このスポイラは支持体に適切に起立または懸架した状態で一体成形されている。別の構成では、車両ガラスに向けられた被覆壁が一貫して延びていて、付加スプリングストリップとして形成されている。被覆壁は、その剛性が別の被覆壁の剛性よりも大きいように肉厚にされているかまたはその他の形式で補強されている。プラスチックから成る被覆体が、車両ガラスに相俟って、正負の湾曲を有しているのに対して、金属から成るスプリングストリップは正にしか湾曲させられていない。いま、この金属から成るスプリングストリップが、プラスチックから成る予備成形された被覆体内に導入されると、支持エレメント全てのばね特性が重畳され、これによって、変更された所望のばね特性が得られる。構成に応じて、支持体またはスプリングストリップに接続エレメントが取り付けられている。この接続エレメントによって、ワイパブレードをワイパアームにジョイント式に接続することができる。
【0005】
さらに、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10120467号明細書に基づき、ワイパストリップを備えたワイパブレードが公知である。この公知のワイパブレードのヘッドストリップは、側方の2つの長手方向溝を有している。両長手方向溝は、支持エレメントとして働く2つのスプリングストリップを収容するために働く。また、両長手方向溝には、ガイド溝を備えたスポイラが取り付けられている。このスポイラは、種々異なる材料から成る2つの長手方向領域を有しており、しかも、流過面を備えたスポイラの主な役割を引き受ける長手方向領域は、ベースボディとして働きかつガイドレールでスプリングストリップの外側の部分を取り囲む長手方向領域よりも軟質の材料から製造されている。別の構成では、ベースボディとして働く長手方向領域が、ただ1つのスプリングストリップに対する中心の長手方向通路を有している。この場合、ワイパストリップは、ベースボディの、車両ガラスに向けられた面に加硫固着されている。ワイパストリップを備えた二成分スポイラはその全長にわたって不変のプロファイルを有しているので、二成分スポイラは、いわゆる「多成分押出し成形法」によって廉価に製作することができる。
【0006】
さらに、仏国特許出願公開第2868376号明細書に基づき、ワイパストリップ支持体を備えたワイパブレードが公知である。この場合、スプリングストリップに対する被覆体と、スポイラと、ワイパストリップに対する、長手方向に延びるガイドレールとは、プラスチックから成る一体の構成エレメントを形成している。ワイパブレードの中間の領域では、交換可能な接続エレメントを設けるために、切欠きがスポイラに設けられている。
【0007】
さらに、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10312979号明細書に基づき、ワイパストリップを備えたワイパブレードが公知である。この公知のワイパブレードのヘッドストリップには、スポイラが取り付けられている。このスポイラは、横断面図で見て、支持翼形材を有している。この支持翼形材の、凸状に湾曲させられた表面は、ワイパストリップに向けられていて、支持部を介して爪または鳩尾状結合部によってワイパストリップのヘッドストリップに結合されている。支持部の間の中間室は通流開口を形成している。この通流開口は一方の終端箇所から流れ方向に拡大されている。ワイパブレードは、スプリングストリップとして形成された支持エレメントを有している。この支持エレメントは、ヘッドストリップまたは支持翼形材の、全周にわたって閉じられた長手方向通路内に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】英国特許出願公開第1212131号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許出願公開第19801058号明細書
【特許文献3】ドイツ連邦共和国特許出願公開第10120467号明細書
【特許文献4】仏国特許出願公開第2868376号明細書
【特許文献5】ドイツ連邦共和国特許出願公開第10312979号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の構成によれば、ワイパストリップ支持体が、横断面図で見て、ワイパストリップに向けられた、該ワイパストリップのバックストリップを収容するための長手方向スリットを備えたほぼ方形の中空形材を有しており、ワイパストリップ支持体が、接続エレメントの領域で、該接続エレメントに向かい合って位置する面に切欠きを有しており、該切欠きが、アンダカットされた長手方向側面を有しており、該長手方向側面が、接続エレメントの、対応配置された長手方向溝の、アンダカットされた長手方向側面に適合している。
【0010】
本発明の有利な構成によれば、ワイパストリップ支持体の、接続エレメントに向けられた面に、互いに間隔を置いて支持部が、射出成形により固着されており、該支持部が、射出成形により固着されたシェル状のスポイラ形材を支持しており、ワイパストリップ支持体と支持部とが、スポイラ形材よりも硬質のプラスチックから成っている。
【0011】
本発明の有利な構成によれば、ワイパストリップが、ワイパストリップ支持体に射出成形により固着されている。
【0012】
本発明の有利な構成によれば、ワイパストリップ支持体が、長手方向で分割されており、分割部材が、ワイパストリップに向けられた長手方向面にそれぞれ1つのストリップを有しており、該ストリップが、ワイパストリップのバックストリップとヘッドストリップの残りの部分との間の長手方向溝内に係合しており、接続エレメントに向けられた面でバックストリップの両側に対して、長手方向溝が、アンダカットされた側面を備えており、長手方向溝が、接続エレメントに設けられた、アンダカットされた側面を備えたウェブに適合しており、接続エレメントが、ワイパストリップ支持体の分割部材をブリッジ状に結合している。
【0013】
本発明の有利な構成によれば、ワイパストリップ支持体が、長手方向で分割されており、分割部材が、ワイパストリップに向けられた長手方向面にそれぞれ1つのストリップを有しており、該ストリップが、ワイパストリップのバックストリップとヘッドストリップの残りの部分との間の長手方向溝内に係合しており、接続エレメントに向けられた面でバックストリップの両側に対して、長手方向溝が、アンダカットされた側面を備えており、長手方向溝が、スポイラに設けられた、アンダカットされた側面を備えたウェブに適合している。
【0014】
本発明の有利な構成によれば、スポイラが、スポイラ形材と、ウェブを備えたベースプレートとから成っており、該ベースプレートが、ワイパストリップ支持体と同じ材料またはワイパストリップ支持体に類似の材料から成っているのに対して、スポイラ形材の材料が、より軟質である。
【0015】
本発明の有利な構成によれば、ワイパストリップ支持体が、長手方向に延びる支持ビームを有しており、該支持ビームに、バックストリップに向けられた面で第1のガイドストリップが一体成形されており、該第1のガイドストリップが、平行に延びる第2のガイドストリップと共に長手方向ギャップを形成しており、第2のガイドストリップが、互いに間隔を置いて配置された支持部によって保持されるようになっており、該支持部が、支持ビームと第2のガイドストリップとに長手方向に対してほぼ横方向で射出成形により固着されていて、長手方向ギャップを跨いでいて、該長手方向ギャップと反対の側の面で、射出成形により固着されたスポイラ形材を支持している。
【0016】
本発明の有利な構成によれば、支持ビームと、ガイドレールと、支持部とが、スポイラ形材よりも硬質の材料から成っている。
【0017】
本発明の有利な構成によれば、スポイラ形材と、支持ビームと、支持部との間に開口が設けられており、該開口が、支持部の長手方向で支持ビームから出発して拡幅されている。
【0018】
本発明の有利な構成によれば、支持部が、扁平なスプリングストリップを支持しており、該スプリングストリップが、開口を分割していて、走行風に対する案内面として働くようになっている。
【0019】
本発明の有利な構成によれば、ワイパストリップ支持体が、中間の領域に射出成形により固着された接続エレメントと、より長い面に1つの長手方向中心レベルで射出成形により固着された固定形材とを備えた扁平なスプリングストリップを有している。
【0020】
本発明の有利な構成によれば、固定形材が、T字形の横断面形状を有しており、該横断面形状が、スプリングストリップに対して鏡像対称的に配置されていて、その鉛直な脚部でスプリングストリップに一体に結合されている。
【0021】
本発明によれば、ワイパストリップ支持体が、ワイパストリップに向けられた、このワイパストリップのバックストリップを収容するための長手方向スリットを備えた、横断面図で見てほぼ方形の中空形材を有している。接続エレメントの領域には、ワイパストリップ支持体が、接続エレメントに向かい合って位置する面に切欠きを有している。この切欠きは、アンダカットされた長手方向側面を有している。この長手方向側面は、接続エレメントの、対応配置された長手方向溝の、アンダカットされた長手方向側面に適合している。ワイパストリップ支持体と接続エレメントとの、アンダカットされた長手方向側面は、鳩尾状結合部の形で形成されていてよく、これによって、接続エレメントがワイパストリップ支持体にクリップ結合により被せ嵌められることにより、接続エレメントを容易に組み付けることができる。さらに、ワイパストリップ支持体は、種々異なるワイパアームとのジョイント式の結合に対する種々異なる接続可能性を備えて形成された接続エレメントに組み合わせることができる。
【0022】
さらに、ワイパストリップ支持体はスポイラおよび/またはエンドキャップを有していてよい。本発明の1つの構成によれば、ワイパストリップ支持体の、接続エレメントに向けられた面に、互いに間隔を置いて支持部が、射出成形により固着されており、この支持部が、射出成形により固着されたシェル状のスポイラ形材を支持しており、ワイパストリップ支持体と支持部とが、スポイラ形材よりも硬質のプラスチックから成っていると有利である。支持部と、有利にはゴム弾性的なスポイラ形材とによって、ワイパストリップ支持体の大きなフレキシビリティが達成される。さらに、ワイパストリップを収容するためのガイドスリットを備えたワイパストリップ支持体と、スポイラ形材を備えた支持部とは、1つの射出成形部材を形成しており、これによって、ワイパブレード全体に対して、ほんの僅かな個別部材しか生ぜしめられない。この実情は、接続エレメントおよび/またはワイパストリップが同じくワイパストリップ支持体に射出成形により固着されていることによって改善することができる。
【0023】
本発明の別の構成では、ワイパストリップ支持体が長手方向で分割されている。この場合、分割部材が、ワイパストリップに向けられた長手方向面にそれぞれ1つのストリップを有している。このストリップは、ワイパストリップのバックストリップとヘッドストリップの残りの部分との間の長手方向溝内に係合している。接続エレメントに向けられた面には、バックストリップの両側に対して、アンダカットされた側面を備えた長手方向溝が設けられている。この長手方向溝は、接続エレメントに設けられた、アンダカットされた側面を備えたウェブに適合している。ワイパストリップ支持体の分割部材をブリッジ状に結合する接続エレメントは、長手方向でワイパストリップ支持体に被せられてもよいし、長手方向に対して横方向でクリップ結合により被せ嵌められてもよい。長手方向溝とウェブとの、アンダカットされた側面は、有利には鳩尾状結合部として形成される。場合により、同じくスポイラがワイパストリップ支持体に取り付けられてよい。この場合、スポイラは、スポイラ形材と、一体成形されたベースプレートとを有している。このベースプレートは、アンダカットされた側面を備えた長手方向ウェブを有している。ワイパストリップ支持体もスポイラも1回の押出し成形法で製作することができるのに対して、接続エレメントと、場合により、エンドキャップとは射出成形法で製造することができる。この場合、ベースプレートが、押出し成形により固着された、軟質でフレキシブルなかつゴム弾性的なスポイラ形材よりも剛性的な材料から成っていると有利である。この構成では、鳩尾状結合部によって簡単な組付けが生ぜしめられる。さらに、押出し成形された部材は廉価に製作することができる。さらに、接続エレメントを種々異なる接続可能性によって種々異なるワイパアームに対して使用することができる。
【0024】
本発明の更なる構成では、ワイパストリップ支持体が、長手方向に延びる支持ビームを有している。この支持ビームには、ワイパストリップのバックストリップに向けられた面で第1のガイドストリップが一体成形されている。この第1のガイドストリップは、平行に延びる第2のガイドストリップと共に長手方向ギャップを形成している。この長手方向ギャップ内には、ワイパストリップのウェブが刺し込まれる。このウェブはバックストリップとヘッドストリップの残りの部分との間に設けられている。第2のガイドストリップは支持部によって保持される。この支持部はワイパブレードの長手方向に互いに間隔を置いて配置されていて、支持ビームにも第2のガイドストリップにも射出成形により固着されている。したがって、支持部が長手方向ギャップを跨いでいる。支持部は、長手方向ギャップと反対の側の面に、射出成形により固着されたスポイラ形材を支持している。ワイパストリップとスポイラとに対する、ガイドギャップを備えたワイパストリップ支持体は、ただ1つの射出成形部材を形成している。この場合、有利には、支持ビームと、ガイドレールと、支持部とが、有利にはゴム弾性的な材料から成るスポイラ形材よりも硬質の材料から成っている。ワイパブレードにおける走行風の流れ状況を有利に形成するために、スポイラ形材と、支持ビームと、支持部との間に開口が設けられていると有利である。この開口は、支持部の長手方向に支持ビームから出発して拡幅されている。この場合、支持部は支持ビームに対して横方向に配置されてもよいし、支持ビームの長手方向軸線に対して傾けられて延びていてもよく、これによって、ワイパブレードが車両ガラスにわたる1回の旋回運動時に中間の旋回位置をとる場合に、支持部が、主として、走行風の方向に向けられる。ワイパストリップ支持体のフレキシビリティは、付加的な扁平なスプリングストリップによって変更することができる。このスプリングストリップは、有利には支持部によって支持され、開口を分割している。この場合、スプリングストリップは、開口を通って流れる走行風に対する案内面として働くことができる。これによって、ワイパブレードにおける流れ状況に有利に影響が与えられる。
【0025】
本発明の別の構成によれば、ワイパストリップ支持体が扁平なスプリングストリップを有している。このスプリングストリップは、中間の領域に、射出成形により固着された接続エレメントを有している。より長い面には、1つの長手方向中心レベルで固定形材が射出成形により固着されている。有利には、この固定形材はT字形の横断面を有している。固定形材はスプリングストリップに対して鏡像対称的に配置されていて、その鉛直な脚部でこのスプリングストリップに一体に結合されている。
【0026】
更なる利点は、以下の図面の説明から明らかとなる。図面には、本発明の実施例が示してある。図面、明細書および特許請求の範囲には、数多くの特徴が組み合わされて含まれている。当業者はこれらの特徴を、有利には個々に考慮することもあるし、有利な別の組合せにまとめることもある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるワイパブレードの斜視的な部分図である。
【図2】図1に示した接続エレメントの領域における拡大分解図である。
【図3】スポイラを備えた図1に示したワイパブレードの斜視的な部分図である。
【図4】図3に対する変化形を示す図である。
【図5】図3に対する変化形を示す図である。
【図6】図5に示したVI−VI線に相応の斜視的な部分断面図である。
【図7】エンドキャップなしの図5に示したワイパブレードの一方の端部の斜視的な部分図である。
【図8】図3に示した変化形の斜視的な部分図である。
【図9】図8に示したワイパストリップ支持体を示す図である。
【図10】図9に対する変化形を示す図である。
【図11】図1に示したワイパストリップ支持体に対する変化形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
ワイパブレード10は、主として、ワイパストリップ支持体12と、ワイパストリップ14と、接続エレメント28とから形成されている。ワイパストリップ14はワイパリップ16を有している。このワイパリップ16は傾倒ウェブ24を介してヘッドストリップ18に結合されている。このヘッドストリップ18は2つの長手方向溝を有している。両長手方向溝はウェブ22を形成している。このウェブ22を介して、バックストリップ20がヘッドストリップ18の残りの部分に結合されている。ワイパストリップ支持体12は中空形材26を有している。この中空形材26は、ワイパストリップ14に対して、ウェブ22を収容するための長手方向スリットを有している。組付け時には、ワイパストリップ14のバックストリップ20が端面側で中空形材26内に押し込まれ、これによって、ウェブ22が中空形材の長手方向スリット内にガイドされている。
【0029】
ワイパストリップ支持体の中間の領域では、接続エレメント28に向けられた長手方向縁部に切欠き40が設けられている。この切欠き40は、アンダカットされた長手方向側面42を有している。この長手方向側面42は、接続エレメント28のボトムプレート34に設けられた長手方向溝36の、アンダカットされた長手方向側面38に適合している。切欠き40の、アンダカットされた長手方向側面42と、長手方向溝36の長手方向側面38とは、鳩尾状結合部を形成しており、これによって、接続エレメント28をワイパストリップ支持体12の長手方向に対して横方向でこのワイパストリップ支持体12にクリップ結合により被せ嵌めることができる。接続エレメントは、長手方向溝36と反対の側に向けられた面に鉛直な中間ウェブ30を有している。この中間ウェブ30はジョイントエレメント32、たとえばジョイントピンまたはジョイントハブを有している。このジョイントエレメント32によって、ワイパブレード10がワイパアーム(図示せず)にジョイント式に結合される。ベースプレート34以外では、接続エレメント28が種々異なるワイパアームの全ての接続変化形に適合するようにするために、接続エレメント28をその構造において種々様々に変更することができる。
【0030】
ワイパストリップ支持体12は、スポイラを備えて使用されてもよいし、スポイラなしで使用されてもよい。図3には、スポイラを備えた構成が示してある。この構成では、スポイラ形材46が支持部44を介してワイパストリップ支持体12の上面に一体に結合されている。この場合、ワイパストリップ支持体12と、支持部44と、スポイラ形材とから成る構成部材は、1回の射出成形法で製作される。この場合、スポイラ形材46が、有利にはゴム弾性的な材料から成っているのに対して、ワイパストリップ支持体12は支持体44と共により剛性的なプラスチックから成っている。互いに間隔を置いて配置された支持部44と、ゴム弾性的なスポイラ形材46とによって、ワイパストリップ支持体12の良好な可撓性が得られる。1つのワイパブレード10に対して必要となる構成部材の個数は、接続エレメント28がその材料の射出成形によりワイパストリップ支持体12に固着されることによって一層減少させることができる。さらに、ワイパストリップ14がその材料の射出成形によりワイパストリップ支持体の下面に固着されてよい。この場合、ワイパストリップ支持体12の中空形材26における長手方向スリットは省略される。
【0031】
図5〜図7には、長手方向で分割されたワイパストリップ支持体54が示してある。このワイパストリップ支持体54の分割部材は、それぞれワイパストリップに向けられた長手方向面にストリップ58を有している。このストリップ58は、バックストリップ20とヘッドストリップ18の残りの部分との間の長手方向溝内に係合している。ワイパストリップ支持体の、側方で長手方向溝から突出した部分は、接続エレメント48もしくはスポイラ60に向けられた面に、アンダカットされた側面70を備えた長手方向溝56を有している。この長手方向溝56内には、接続エレメント48のボトムプレート50に設けられた長手方向ウェブ52が係合している。この長手方向ウェブ52も同じく、アンダカットされた側面を有しており、これによって、この側面が、長手方向溝56の、アンダカットされた側面70と共に、組み付けられた状態で鳩尾状結合部を形成している。接続エレメントはワイパストリップ14のバックストリップ20を跨いでいて、ワイパストリップ支持体54の分割部材を結合している。同じく、アンダカットされた側面を備えた長手方向ウェブ66が長手方向溝56内に係合することによって、スポイラがワイパストリップ支持体54に結合されている。スポイラ60は、スポイラ形材62と、ウェブ66を備えたベースプレート64とから成っている。この場合、このベースプレート64が、ワイパストリップ支持体54と同じ材料またはワイパストリップ支持体54に類似の材料から成っているのに対して、スポイラ形材62の材料はより軟質である。接続エレメント48とスポイラ60とは、長手方向90に対して横方向でクリップ結合により被せ嵌められてもよいし、一方の端部からワイパストリップ支持体54に被せられてもよい。このワイパストリップ支持体のスポイラの端部は、それぞれエンドキャップ68によってカバーされている。スポイラ60とワイパストリップ支持体54とが押出し成形法で製作されているのに対して、接続エレメント48とエンドキャップ68とは射出成形法で製造されている。
【0032】
図8〜図10に示したワイパストリップ支持体74は支持ビーム76を有している。この支持ビーム76は長手方向90に延びている。また、支持ビーム76には、ワイパストリップ14に向かって、第1のガイドレール78が一体成形されている。この第1のガイドレール78は第2のガイドレール80と共に、ウェブ22を収容するためのギャップ86を形成している。ウェブ22は、ワイパストリップ14のバックストリップ20をヘッドストリップ18の残りの部分に結合している。第2のガイドレール80は支持ビーム76に支持部82によって一体に結合されている。この支持部82はギャップ86を跨いでいて、ガイドレール78,80ならびにスポイラ形材74と共に構成ユニットを形成している。この場合、スポイラ形材74の流入縁部は支持ビーム76の側に位置しており、流出縁部は第2のガイドレール80の側に位置している。支持ビーム76と、スポイラ形材74と、支持部82との間には、開口84が位置している。この開口84を通って、走行風が流れることができ、これによって、ワイパブレード10における流れ状況が改善される。図10に示した構成では、付加的に扁平なメタルスプリングストリップ88が設けられている。このメタルスプリングストリップ88は支持部82によって支持され、開口84を分割している。メタルスプリングストリップ88は同時に、通流する空気に対する案内面として作用する。これによって、ワイパブレード10における流れ状況を最適化することができる。
【0033】
図11に示したワイパストリップ支持体92は、射出成形により固着された接続エレメント98と、固定形材96とを備えた扁平なスプリングストリップ94を有している。固定形材96は、横断面図で見て、T字形状を有している。この場合、鉛直なウェブはスプリングストリップ94に対して鏡像対称的に1つの長手方向中心レベルでこのスプリングストリップ94に一体に結合されている。
【符号の説明】
【0034】
10 ワイパブレード、 12 ワイパストリップ支持体、 14 ワイパストリップ、 16 ワイパリップ、 18 ヘッドストリップ、 20 バックストリップ、 22 ウェブ、 24 傾倒ウェブ、 26 中空形材、 28 接続エレメント、 30 中間ウェブ、 32 ジョイントエレメント、 34 ボトムプレート、 36 長手方向溝、 38 長手方向側面、 40 切欠き、 42 長手方向側面、 44 支持部、 46 スポイラ形材、 48 接続エレメント、 50 ボトムプレート、 52 長手方向ウェブ、 54 ワイパストリップ支持体、 56 長手方向溝、 58 ストリップ、 60 スポイラ、 62 スポイラ形材、 64 ベースプレート、 66 長手方向ウェブ、 68 エンドキャップ、 70 側面、 72 ワイパストリップ支持体、 74 ワイパストリップ支持体、 76 支持ビーム、 78 ガイドレール、 80 ガイドレール、 82 支持部、 84 開口、 86 ギャップ、 88 メタルスプリングストリップ、 90 長手方向、 92 ワイパストリップ支持体、 94 スプリングストリップ、 96 固定形材、 98 接続エレメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパストリップ支持体(72)が、長手方向(90)に延びる支持ビーム(76)を有しており、該支持ビーム(76)に、バックストリップ(20)に向けられた面で第1のガイドストリップ(78)が一体成形されており、該第1のガイドストリップ(78)が、平行に延びる第2のガイドストリップ(80)と共に長手方向ギャップ(86)を形成しており、第2のガイドストリップ(80)が、互いに間隔を置いて配置された支持部(82)によって保持されるようになっており、該支持部(82)が、支持ビーム(76)と第2のガイドストリップ(80)とに長手方向(90)に対してほぼ横方向で射出成形により固着されていて、長手方向ギャップ(86)を跨いでいて、該長手方向ギャップ(86)と反対の側の面で、射出成形により固着されたスポイラ形材(74)を支持していることを特徴とするワイパブレード。
【請求項2】
支持ビーム(76)と、ガイドレール(78,80)と、支持部(82)とが、スポイラ形材(74)よりも硬質の材料から成っている、請求項1記載のワイパブレード。
【請求項3】
スポイラ形材(74)と、支持ビーム(76)と、支持部(82)との間に開口(84)が設けられており、該開口(84)が、支持部(82)の長手方向で支持ビーム(76)から出発して拡幅されている、請求項1または2記載のワイパブレード。
【請求項4】
支持部(82)が、扁平なスプリングストリップ(94)を支持しており、該スプリングストリップ(94)が、開口(84)を分割していて、走行風に対する案内面として働くようになっている、請求項3記載のワイパブレード。
【請求項5】
ワイパストリップ支持体(92)が、中間の領域に射出成形により固着された接続エレメント(98)と、より長い面に1つの長手方向中心レベルで射出成形により固着された固定形材(96)とを備えた扁平なスプリングストリップ(94)を有している、請求項1記載のワイパブレード。
【請求項6】
固定形材(96)が、T字形の横断面形状を有しており、該横断面形状が、スプリングストリップ(94)に対して鏡像対称的に配置されていて、その鉛直な脚部でスプリングストリップ(94)に一体に結合されている、請求項5記載のワイパブレード。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−49422(P2013−49422A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−245698(P2012−245698)
【出願日】平成24年11月7日(2012.11.7)
【分割の表示】特願2009−523219(P2009−523219)の分割
【原出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】