説明

ワイヤボンディング装置用キャピラリ

【課題】複数のパッド層及びLow−Kパッケージ,即ち金属酸化物のレイヤー層の厚さが非常に薄く,低い抵抗値を示すパッケージなどのワイヤボンディング工程に効果的に適用できる,ワイヤボンディング装置用キャピラリを提供する。
【解決手段】ストレート部100と,キャピラリの先端から第1段差103まで延接された8〜12゜の第1テーパーを有し,キャピラリの先端から第1段差103までの第1高さが0.1〜0.5mmであるテーパー状の第1ボトルネック部101と,第1ボトルネック部101の第1段差103からストレート部100に接する第2段差103’まで延接された10〜15゜の第2テーパーを有し,キャピラリの先端から第2段差103’までの第2高さが1.5〜5.0mmであるテーパー状の第2ボトルネック部102とを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,複数のパッド層(Pad Layer)及びLow−K(低誘電率)パッケージ,即ち金属酸化物のレイヤ層の厚さが非常に薄く,低い抵抗値を示すパッケージなどのワイヤボンディング工程に効果的に適用できる,ワイヤボンディング装置用キャピラリに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の電子装備は,集積回路が上部に取り付けられる印刷回路基板により構成される。集積回路と基板とを連結する公知の技術には,ワイヤボンディング,テープ自動ボンディング,フリップ−チップ技術などがあり,これらの中で最も一般的な技術はワイヤボンディングである。
【0003】
図1を参照して,ワイヤボンディング装置に使用されるキャピラリを,さらに詳細に説明する。通常使用されるキャピラリの外形は,キャピラリの先端部の形状及びボトルネックの有無によってA型,B型,C型,及びD型に区分される。キャピラリの内部には,非常に小さい直径の微細孔が形成されており,この微細孔によってワイヤを導きながらワイヤボンディングの作業を行う。
【0004】
キャピラリの先端部の形状をさらに具体的に説明すれば,図1に示すように,キャピラリのストレート部から先端まで一定のテーパー,たとえば,20°,30°,又は50゜のテーパーで形成されるA型を,当業界では通常,ノーマルキャピラリと称する。ストレート部から所定の高さの段差までは一定のテーパー,たとえば,20°,30°,又は50゜のテーパーで形成され,その段差から先端までは,たとえば,8〜10゜のテーパーと0.1〜0.4mmの高さとを有する形状からなるB型,C型,及びD型を,当業界では通常,ボトルネック型キャピラリと称する。
【0005】
A型の先端部を有するノーマルキャピラリは,ワイヤボンディング部の面積が比較的大きく,ボンディング部の間隔が比較的十分に余裕のあるパッケージのワイヤボンディング時に使用される。通常,キャピラリの先端部の直径が約0.15〜0.25mmで,合金細線の直径が約0.025〜0.038mmのものが使用される。
【0006】
B型,C型,及びD型の先端部の形状を有するボトルネック型キャピラリは,ワイヤボンディング部の面積が小さく,ボンディング部の間隔が非常に稠密な場合に使用される。最近では,回路の集積化が急速に進むにつれ,ボトルネック型キャピラリが主に使用されている。通常,キャピラリの先端部の直径が約0.05〜0.15mmで,合金細線の直径が約0.020〜0.025mmのものが使用される。
【0007】
最近,回路の集積化によりワイヤボンディング部の面積が縮小し,相互隣接するボンディング部の間隔が非常に稠密になる傾向がある。したがって,キャピラリ先端部の直径を減少させなければ,ワイヤボンディングの過程で隣接ボンディング部間の干渉現象が発生する。さらに隣接ワイヤとキャピラリとの間で干渉現象が不可避的に発生するのを防止するため,キャピラリ先端部の形状をボトルネック型に製作する。
【0008】
また,同一平面上に限定した集積化は,ワイヤボンディング部の間隔を縮小することで達成可能であるが,一方では高さ方向にも集積化が進む。高さ方向に集積化が進むことで,ボンディング部の間隔を縮小させると共に,ボンディング部の配列を格子状とする。このような場合,ボンディングされたワイヤに高さ方向への干渉現象が発生し,キャピラリもまた高さ方向への微細化が必要であるため,キャピラリのボトルネックの高さを増加させなければならない。
【0009】
前述のように,集積化を達成するためにボンディング部の面積を縮小させ,それと同時に,ワイヤボンディングの最終結果であるボンディング部の剪断強度,及び引張強度の値に対する要求信頼度は十分に確保しなければならない。すなわち,ワイヤボンディングの本来の技術が超音波熱圧着である点を考慮すれば,ワイヤボンディングの工程中にキャピラリに付加するボンディングフォース,超音波パワーもまた最適の状態に維持しなければならない。また,キャピラリの構造も,このような条件を十分に満足できるように製造しなければならない。
【0010】
図3を参照して,一例として3段パッド層デバイスのワイヤボンディングにおいて,従来の技術によるキャピラリを適用した場合に,工程中に発生する問題点を考えてみる。図3の写真は,キャピラリ先端部の直径を,ボンディング部の面積に対してボンディング可能な大きさに縮小したキャピラリを使用してボンディングを行った場合の問題点を示す。この場合,ボトルネックの高さが十分でないために,ワイヤボンディングの過程で,ボンディングが完了した隣接ワイヤにキャピラリの先端が接触し,既に形成されたワイヤの形状が変形している。このような問題点が発生すれば,ワイヤの形態を修正する工程がさらに必要になる。
【0011】
このような問題点を克服するための従来の技術としては,キャピラリとボンディングワイヤとの接触を避けるため,キャピラリの先端部に形成されたボトルネックの高さを増加させるものがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし,一次的にキャピラリ内部の構造的な限界により,ボトルネックの高さを過度に増加させた場合,ワイヤボンディングの工程中にボトルネック部分が切断される問題点が発生する。また,ワイヤボンディングの工程中に付加される諸条件により,ボンディングフォース,超音波パワーの値が急激に増加し,ワイヤボンディングが困難になる場合もある。それにより,ワイヤボンディングを進めても過度に付与されたボンディングフォース及び超音波パワーにより,目標とするボンディング部の形態安定性,引張強度,及び剪断強度の値を得ることができなくなる。
【0013】
また,ボンディングフォースと超音波パワーの値の増加は,キャピラリの使用寿命に大きく影響する等,見過ごしてはならない問題点がある。
【0014】
そこで,本発明は,上記問題に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,ワイヤボンディングの工程中,従来に比べ低いボンディングフォース(Force)及び超音波パワーが付加されることで,キャピラリ先端部での振幅が増加されることにより,ボンディング部の形態安定性,引張強度,及び剪断強度の値を増大させることが可能な,新規かつ改良されたワイヤボンディング装置用キャピラリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,2段ハイボトルネック型のワイヤボンディング装置用キャピラリにおいて,ストレート部と,キャピラリの先端から第1段差まで延接された8〜12゜の第1テーパーを有し,キャピラリの先端から第1段差までの第1高さが0.1〜0.5mmであるテーパー状の第1ボトルネック部と,第1ボトルネック部の第1段差からストレート部に接する第2段差まで延接された10〜15゜の第2テーパーを有し,キャピラリの先端から第2段差までの第2高さが1.5〜5.0mmであるテーパー状の第2ボトルネック部とを含むことを特徴とする,ワイヤボンディング装置用キャピラリが提供される。
【0016】
また,第1ボトルネック部は,0.3mmの第1高さ及び10゜の第1テーパーを有し,第2ボトルネック部は,4.5mmの第2高さ及び15゜の第2テーパーを有するようにしてもよい。
【0017】
また,第1ボトルネック部は,0.3mmの第1高さ及び10゜の第1テーパーを有し,第2ボトルネック部は,2.5mmの第2高さ及び15゜の第2テーパーを有するようにしてもよい。
【0018】
また,第1ボトルネック部は,0.3mmの第1高さ及び10゜の第1テーパーを有し,第2ボトルネック部は,4.5mmの第2高さ及び12゜の第2テーパーを有するようにしてもよい。
【0019】
また,第1ボトルネック部は,0.3mmの第1高さ及び10゜の第1テーパーを有し,第2ボトルネック部は,2.5mmの第2高さ及び12゜の第2テーパーを有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明のワイヤボンディング装置用キャピラリによれば,ワイヤボンディングの工程中,従来に比べ低いボンディングフォース(Force)及び超音波パワーが付加されることで,キャピラリ先端部での振幅が増加されることにより,ボンディング部の形態安定性,引張強度,及び剪断強度の値を増大させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
図4は,本発明の好適な実施形態に係るワイヤボンディング装置用キャピラリを示す図面である。
【0023】
本実施形態に係るワイヤボンディング装置用キャピラリは,ストレート部100と,キャピラリの先端に形成された第1ボトルネック部101と,ストレート部100と第1ボトルネック部101との間に形成された第2ボトルネック部102とからなる。さらに,第1ボトルネック部101と,第2ボトルネック部102の間には第1段差103が設けられ,ストレート部100と第2ボトルネック部102との間には第2段差103’が設けられる。すなわち,本実施形態に係るワイヤボンディング装置用キャピラリの先端部は,キャピラリの先端から第1段差103までテーパー状で形成される第1ボトルネック部101と,第1段差103から第2段差103’までの間にテーパー状で形成される第2ボトルネック部102からなる。
【0024】
ここで,キャピラリの先端から第1段差103まで8〜12゜の第1テーパーで形成されるテーパー状の第1ボトルネック部101は,キャピラリの先端から第1段差まで0.1〜0.5mmの第1高さを有する。また,第1ボトルネック部101の第1段差103からストレート部100に接する第2段差103’まで10〜15゜の第2テーパーで形成されるテーパー状の第2ボトルネック部は,キャピラリの先端から第2段差まで1.5〜5.0mmの第2高さを有する。
【0025】
また,超音波ホーンは基本的に4つの形態を有し,各ホーンの両端の面積比が一定であっても,ホーンの形態により段差型,カテノイダル型,エキスポーネンシャル型,コニカル型の順に先端部の振幅の拡大率が高い。この事実に基づいて,本実施形態に係るキャピラリの先端部は,キャピラリの先端から1.5〜5.0mmの高さ及び12〜15゜のテーパーを有するように形成した。したがって,通常の単一ボトルネックに加え,2段のハイボトルネックを有するキャピラリを提供することが可能である。
【0026】
これは既存のキャピラリのボトルネックの高さを大幅に増加させる効果を有し,また完成したキャピラリの先端部の形態を段差型に変更することで超音波伝達の効果を倍加させる。
【0027】
したがって,複数のパッド層パッケージのワイヤボンディングの工程中に,ボンディングされたワイヤとキャピラリとが接触し,既に完了したワイヤループを損ねる問題点を根本的に除去し,キャピラリ先端のボトルネックの高さを変更しなくてもボトルネックの高さを大幅に増加させる効果を提供することで,従来の技術の問題点を解消した。その結果,従来に比べワイヤボンディングフォース及び超音波パワーの値を減少させながらもワイヤボンディングを行うことができるキャピラリを提供することができる。
【0028】
また,図4を参照すれば,キャピラリの先端から所定の高さ,たとえば1.5〜5.0mmの高さを有する第2ボトルネック部とストレート部を有する本実施形態に係るキャピラリは,超音波ホーンの形態の中で段差型に該当する。段差型の入力端と出力端との振幅の比は両端の直径の2乗に比例するため,これはエキスポーネンシャル型,カテノイダル型,及びコニカル型の超音波ホーンに比べてかなり大きい。
【0029】
したがって,本実施形態に係るキャピラリは第2ボトルネック部の形態が段差型になっているので,キャピラリ先端からストレート部までのテーパーが20°,30°,50゜であるコニカル型の通常のキャピラリに比べ,振幅比において大きな差を有する。
【0030】
また,キャピラリとワイヤとの接触を避けるために,通常のキャピラリにおいてボトルネック部の長さを過度に増加させれば,キャピラリに超音波を伝達する機能を行うワイヤボンダのトランスデューサとキャピラリの共振特性に不一致が生じて,ボンディングフォース,超音波パワーが急激に増加する。そのため,ワイヤボンディングを円滑に行うことができない。この事実に基づいて,通常のキャピラリ先端のボトルネック部の長さは変更せずに,キャピラリとワイヤの接触問題を解決するために,キャピラリの先端からたとえば1.5〜5.0mmの高さ,及びたとえば10〜15゜のテーパーを有する第2ボトルネック部を有するキャピラリを製作した。
【0031】
上記のように,本実施形態にかかるワイヤボンディング用キャピラリは,キャピラリの先端から第1段差まで0.1〜0.5mmの高さと8〜12゜のテーパーとを有する第1ボトルネック部と,キャピラリの先端から第2段差まで約1.5〜5.0mmの高さと10〜15゜のテーパーとを有する第2ボトルネック部を備える2段ハイボトルネックになっているので,従来に比べてボトルネックの高さを大幅に増加させることで,複数のパッド層パッケージなどのワイヤボンディングの過程で,キャピラリによるワイヤの接触及びワイヤの変形を防止することができる。また,既存のコニカル状のキャピラリを2つの段差を有する段差型に変更することで,ワイヤボンディングの工程中,従来に比べ低いボンディングフォース及び超音波パワーが付加されて,キャピラリ先端部での振幅が増加されることにより,ボンディング部の形態安定性,引張強度,及び剪断強度の値を増大させることができる。
【0032】
以上に説明した本発明の実施形態に係るワイヤボンディング用キャピラリは,以下の実施例を通じてさらに詳細に説明するが,本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0033】
(実施例1)
キャピラリの先端から0.3mmの高さと10゜のテーパーを有する第1ボトルネック部101を形成し,この第1ボトルネック部101からストレート部100に連結する第2ボトルネック部102を形成する。この第2ボトルネック部102はキャピラリの先端から第2段差103’まで4.5mmの高さを有し,15゜のテーパーで形成した。この際,キャピラリの先端の直径は0.063mmで,キャピラリを貫通するワイヤ案内孔の直径は0.028mmである。このように製作したキャピラリをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングの工程を実施した。
【0034】
(実施例2)
キャピラリの先端から第2段差103’まで2.5mmの高さを有し,15゜のテーパーを有する第2ボトルネック部102以外は,実施例1と同一形状のキャピラリを製作した。その後,このキャピラリをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングの工程を実施した。
【0035】
(実施例3)
キャピラリの先端から第2段差103’まで4.5mmの高さを有し,12゜のテーパーを有する第2ボトルネック部102以外は,実施例1と同一形状のキャピラリを製作した。その後,このキャピラリをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングの工程を実施した。
【0036】
(実施例4)
キャピラリの先端から第2段差103’まで2.5mmの高さを有し,12゜のテーパーを有する第2ボトルネック部102以外は,実施例1と同一形状のキャピラリを製作した。その後,このキャピラリをワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングの工程を実施した。
【0037】
(比較例1)
キャピラリの先端から0.15mmの高さを有し,10゜のテーパーを有するボトルネック部を形成し,このボトルネック部からストレート部に連結し,50゜のテーパーを有するキャピラリ(通常のボトルネック型キャピラリ)を製作した後,ワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングの工程を実施した。
【0038】
(比較例2)
キャピラリの先端から0.3mmの高さを有し,10゜のテーパーを有するボトルネック部を形成し,このボトルネック部からストレート部に連結し,50゜のテーパーを有するキャピラリを製作した後,ワイヤボンダに取り付けてワイヤボンディングの工程を実施した。
【0039】
ボトルネックをキャピラリ先端から0.3mmの高さで形成した理由は,前述のように,ボトルネックの高さを増加させることで,ワイヤボンディングの過程における,キャピラリと隣接ワイヤとの接触問題を解決するためである。
【0040】
実施例1〜4と比較例1と2とを比較して,3段パッド層(3−tier pad layer)パッケージにワイヤボンディングの工程を実施した結果を表1に示す。
【表1】

【0041】
表1から,比較例1のキャピラリは通常のボトルネック型キャピラリとして,ワイヤボンディングの変数値及びワイヤの引張強度,剪断強度などの値は正常な状態を示しているが,キャピラリによる隣接ワイヤの接触がほぼ100%発生する問題が見られる。これを改善するために,ボトルネックの高さを0.15mmから0.3mmに上昇させた比較例2の場合は,キャピラリによる隣接ワイヤへの接触問題は解決したが,表1に示すように,ボンディングの変数値が急激に増加し,ボンディング工程の遂行が困難な状態となり,ボンディングを遂行した後,ワイヤ引張強度及びワイヤ剪断強度の値が顕著に低下して,ボールリフトの不良が多発していた。
【0042】
これに対して,本実施形態に係るキャピラリの実施例1〜4の場合,ボンディングの変数値は正常な状態を示している。また,実施例1及び3においてフォースの値は同一であるが,キャピラリに付加される超音波パワーの値は著しく低下し,キャピラリの使用寿命が延長されるとともに,超音波パワーの値が上昇することにより発生するボールリフトの不良を防止することができる。さらに,表1に示すように,実施例1〜4の場合は,第2ボトルネック部102によってボトルネックの十分な高さを確保しており,キャピラリによって隣接ワイヤが変形するワイヤ干渉現象を根本的に防止することができる。
【0043】
以上のように,本実施形態によればワイヤボンディング用ツールであるキャピラリの先端から第2段差103’まで1.5〜5.0mmの高さと10〜15゜のテーパーとを有する第2ボトルネック部102を備えることで,キャピラリに付加される超音波の振幅拡大率を増加させる効果がある。また,ボトルネックの高さを十分に増加させる効果を提供することで,低いボンディングフォース及び低いボンディングパワーでも,目標とするボンディング部の引張強度と剪断強度を得ることができ,ボンディングの過程における,キャピラリの隣接ワイヤへの接触を防止し,ボンディングが完了したワイヤの形態変形の問題を完全に解決できる。
【0044】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】従来のキャピラリを示す図面である。
【図2】従来のキャピラリを利用したワイヤボンディング工程を示す概略図である。
【図3】従来のキャピラリを利用して行ったワイヤボンディング時に発生する問題点を示す写真である。
【図4】本発明の好適な実施形態に係るキャピラリを示す図面である。
【符号の説明】
【0046】
100 ストレート部
101 第1ボトルネック部
102 第2ボトルネック部
103 第1段差
103’ 第2段差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2段ハイボトルネック型のワイヤボンディング装置用キャピラリにおいて:
ストレート部と;
前記キャピラリの先端から第1段差まで延接された8〜12゜の第1テーパーを有し,前記キャピラリの先端から前記第1段差までの第1高さが0.1〜0.5mmであるテーパー状の第1ボトルネック部と;
前記第1ボトルネック部の前記第1段差から前記ストレート部に接する第2段差まで延接された10〜15゜の第2テーパーを有し,前記キャピラリの先端から前記第2段差までの第2高さが1.5〜5.0mmであるテーパー状の第2ボトルネック部と;
を含むことを特徴とする,ワイヤボンディング装置用キャピラリ。
【請求項2】
前記第1ボトルネック部は,0.3mmの前記第1高さ及び10゜の前記第1テーパーを有し,前記第2ボトルネック部は,4.5mmの前記第2高さ及び15゜の前記第2テーパーを有することを特徴とする,請求項1に記載のワイヤボンディング装置用キャピラリ。
【請求項3】
前記第1ボトルネック部は,0.3mmの前記第1高さ及び10゜の前記第1テーパーを有し,前記第2ボトルネック部は,2.5mmの前記第2高さ及び15゜の前記第2テーパーを有することを特徴とする,請求項1に記載のワイヤボンディング装置用キャピラリ。
【請求項4】
前記第1ボトルネック部は,0.3mmの前記第1高さ及び10゜の前記第1テーパーを有し,前記第2ボトルネック部は,4.5mmの前記第2高さ及び12゜の前記第2テーパーを有することを特徴とする,請求項1に記載のワイヤボンディング装置用キャピラリ。
【請求項5】
前記第1ボトルネック部は,0.3mmの前記第1高さ及び10゜の前記第1テーパーを有し,前記第2ボトルネック部は,2.5mmの前記第2高さ及び12゜の前記第2テーパーを有することを特徴とする,請求項1に記載のワイヤボンディング装置用キャピラリ。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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