説明

ワイヤレスジョイスティック装置

【課題】従来、家庭用ゲーム機用ワイヤレスコントローラとゲーム機本体とのデータ転送中に発生するフレーム落ちを検出するためにあらかじめICチップに搭載された入力データリトライシークエンスを用いて検出を行っていた。しかしながら、現在のワイヤレス環境下では使用環境における影響を受けるため通信が成立しない場合が多く正常な入力を未入力として処理されてしまう場合が多いという課題がある。
【解決手段】そこで、この課題を解決するために、本発明は入力された操作データを一時的に保持し、一度送信した操作データに対するAcknowledgementが受信できない場合には、一時的に保持した操作データを再度送信する機能を備えるワイヤレスジョイスティック装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーム落ちが発生することなくワイヤレス通信を行うことが可能なワイヤレスジョイスティック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭用ゲーム機用ワイヤレスコントローラとゲーム機本体とのデータ転送中に発生するフレーム落ちを検出するためにあらかじめICチップに搭載された入力データリトライシークエンスを用いて検出を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許4234728号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
あらかじめ備えられた入力データリトライシークエンスとは次のようなシークエンスである。(1)ジョイスティックにてキーの押下を検知する。(2)ゲーム機本体側に備えられた受信ユニットにジョイスティックで押下されたキーのデータを送信する。(3)受信ユニットはキーのデータを受信するとジョイスティックに対してAcknowledgementを送信する。(4)ジョイスティックがAcknowledgementを受信できない場合には、未入力とし、入力待ち状態に戻す。受け取った場合にはデータの送信が完了したと判断する。という具合のシークエンスである。
【0005】
しかしながら、現在のワイヤレス環境下では使用環境における影響を受けるため通信が成立しない場合が多く正常な入力を未入力として処理されてしまう場合が多いという課題がある。
【0006】
これにより、入力された操作のデータが正しく受信ユニットへ送信することができずに破棄されてフレーム落ちとして処理されてしまう場合が多くなるため、例えば格闘ゲームなどの瞬間的な入力を検知する必要があるゲームをプレイする際には家庭用ゲーム機用ワイヤレスコントローラでプレイすることに不都合であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、この課題を解決するために、本発明は入力された操作データを一時的に保持し、一度送信した操作データに対するAcknowledgementが受信できない場合には、一時的に保持した操作データを再度送信する機能を備えるワイヤレスジョイスティック装置を提供する。具体的には、以下のようなジョイスティック装置である。
【0008】
第1発明では、操作信号を出力する出力部と、出力される操作信号を将来的に再利用可能にキャッシュするキャッシュ部と、を有するジョイスティック装置を提供する。
【0009】
第2発明では、第1発明を基本としてキャッシュされている操作信号の再利用要求を受け付ける再利用要求受付部と、再利用要求が受け付けられた場合に、キャッシュ部にキャッシュされている操作信号を出力部に出力させる制御部と、を有するジョイスティック装置を提供する。
【0010】
第3発明では、第1発明又は第2発明を基本として出力部は、1操作に対応して操作信号を2回以上繰り返し出力するリピーター手段を有するジョイスティック装置を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、コントローラと受信ユニットとのワイヤレス通信においてフレーム落ちすることなく操作データの送信を行うことが可能となる。これにより、格闘ゲームなどの瞬間的な入力を検知する必要があるゲームをプレイする際にも家庭用ゲーム機用ワイヤレスコントローラで不都合なくプレイすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置における概略図
【図2】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置における機能的構成の一例を示した図
【図3】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置におけるジョイスティック装置本体の一例を示した図
【図4】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置における操作信号の一例を示した図(1)
【図5】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置における操作信号の一例を示した図(2)
【図6】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置における操作信号の一例を示した図(3)
【図7】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置がリピータ手段を備える場合における機能的構成の一例を示した図
【図8】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置におけるキャッシュ順識別手段を説明するための一例を示した図
【図9】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置における具体例の概略図を示した図
【図10】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置におけるジョイスティック装置の具体例を示した図
【図11】実施形態1のワイヤレスジョイスティック装置におけるジョイスティック装置及び受信ユニット間における操作信号を生成し通信する動作フローの一例を示した図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0014】
実施形態1は主に請求項1、2、3について説明する。
【0015】
≪実施形態1≫
【0016】
<実施形態1 概要>
【0017】
本実施形態のジョイスティック装置は、図1に示すようにゲーム機(0101)が備える受信ユニット若しくはゲーム機に接続された受信ユニットと通信を行い、ジョイスティック装置(0102)で入力された操作信号を受信ユニットを介してゲーム機本体に送信するジョイスティック装置である。
【0018】
<実施形態1:構成>
【0019】
図2は、本実施形態のジョイスティック装置(0202)における特徴的な部分についての機能的構成の一例を示した図である。本実施形態のジョイスティック装置(0202)は、操作信号を出力する「出力部」(0203)と、操作信号をキャッシュするための「キャッシュ部」(0204)と、キャッシュを再利用するための再利用要求を受付ける「再利用要求受付部」(0205)と、再利用要求を受付けることによって操作信号を再出力させるための「制御部」(0206)とを備えている。
【0020】
本実施形態のジョイスティック装置は、ユーザの操作によって生成された操作信号を「キャッシュ部」にキャッシュすると共に、「出力部」から操作信号を出力する。さらに、キャッシュ部にキャッシュされた操作信号を再利用するための再利用要求を「再利用要求受付部」で受け付けることにより、これをトリガとして「制御部」は、キャッシュ部にキャッシュされている操作信号を出力部に出力し、「出力部」操作信号を出力する。
【0021】
≪ジョイスティック装置本体≫
【0022】
「ジョイスティック」(0202)は、本実施形態のジョイスティック装置における本体である。具体的には、図3に示すようにジョイスティック本体の一面にゲームを操作するためのスティック(0307)と各種ボタン(0308)が配置されている。また、後に詳述するが、本体内部には「出力部」や、「キャッシュ部」、「再利用要求受付部」、「制御部」が備えられている。
【0023】
このように、本実施形態におけるジョイスティック装置は、ユーザがこれらのボタン(0308)及びスティック(0307)を操作することによって操作信号を生成し、「キャッシュ部」に生成した操作信号をキャッシュすると共に「出力部」からゲーム機本体が備える受信ユニットもしくはゲーム機本体に接続された受信ユニットに送信する。
【0024】
また、「再利用要求受付部」が、再利用要求を受付けた場合には、再利用要求を受付けたことをトリガとして、「制御部」は、「出力部」に対して「キャッシュ部」にキャッシュされている操作信号を出力させる制御を行い、「出力部」より「キャッシュ部」にキャッシュされている操作信号の送信を行う。
【0025】
ここで、本実施例では図3に示すようにアーケードゲーム機に備えられるコントローラを模したジョイスティック装置の一例を挙げたが「出力部」など本発明を構成する構成要件を備えるものであればその形態に限定されない。例えば、PlayStation(登録商標)に使用されるコントローラである構成であってもよいし、Nintendo Wii(登録商標)に使用されるコントローラであってもよい。
【0026】
≪出力部≫
【0027】
「出力部」(0203)は、操作信号を出力する。具体的には、ジョイスティック装置に備えられた各種ボタンやスティックを操作することで生成される操作信号をゲーム機本体が備える受信ユニットもしくはゲーム機本体に接続された受信ユニットに送信する。
【0028】
ここで、操作信号とは本実施形態のジョイスティック装置をユーザが操作(スティックを傾倒することや、配置されたボタンの押下)することによって生成される信号である。具体的には、図4に示すような操作信号(データ)を出力するという具合である。本図に示す操作信号は(データ)は、ビット列で構成されたデータである。このビット列の各桁にはそれぞれ各種ボタンやスティックの各方向が割り当てられており、ユーザが操作することでそれに対応した各桁のビットにフラグをたてたデータが生成される。例えば、ビット列が左から順番に上方向、下方向、左方向、右方向、○ボタン、×ボタン、□ボタン、△ボタン、L1ボタン、L2ボタン、R1ボタン、R2ボタン、STARTボタン、SELECTボタンのように割り当てられた14桁のビット列である場合、上方向の操作が検知された場合には、10000000000000のビット列が操作信号として出力されるという具合である。なお操作信号には、他の情報が含まれる構成であってもよい。例えば、操作信号にリトライフラグを含む構成が考えられる。これにより、リトライフラグを含む操作信号を受信ユニットが受信した場合、このリトライフラグを判断しすでに受信済みの操作信号であるかを判断することが可能となる。この場合には、ジョイスティック装置には操作信号がリトライしたものである場合にフラグを付与するための「リトライフラグ付与部」を備え、受信ユニット側には、受信した操作信号に含まれるリトライフラグを判断するための「リトライフラグ判断部」を備える構成などが考えられる。
【0029】
また、本例では操作信号をビット列で構成されるものとして説明したが、実際にはそれだけに限定されない。例えば、図5に示すように2進数表示されたビット列を10進数に変換したうえで変換した10進数データを送信する構成であってもよい。この場合には「進数変換手段」を備えることが好ましい。また、図6に示すように、桁数と同じだけの要素をもった配列を準備し、各桁番号に該当する要素番号に一致する要素の配列にビットデータを格納し、出力する構成であってもよい。この場合には、「配列格納手段」を備えることが好ましい。
【0030】
「出力部」は、1操作に対応して操作信号を2回以上繰り返し出力する機能を備えていてもよい。この場合には「出力部」が「リピーター手段」を備える構成が考えられる。これにより、操作信号を複数回出力することが可能となり、通信状態が良くない場合においても操作信号を出力することが可能となる。この場合には、図7に示すように「ジョイスティック装置」(0702)が「リピーター手段」(0709)を備える構成となることが考えられる。
【0031】
さらに、「出力部」は送信する操作信号を分割して送信する構成を備えていてもよいし、複数の操作信号を同時に送信する構成を備えていてもよい前者の場合には、「出力部」が「分割出力手段」を備える構成が考えられる。後者の場合には、「出力部」が「複数同時出力手段」を備える構成が考えられる。
【0032】
≪キャッシュ部≫
【0033】
「キャッシュ部」(0204)は、出力される操作信号を将来的に再利用可能にキャッシュする機能を有する。具体的には、「出力部」(0203)で出力される操作信号をキャッシュし、後に詳述する「制御部」(0206)からの要求に応じて「出力部」(0203)に引き渡せるようキャッシュする。
【0034】
ここでキャッシュ部は、一つの操作信号をキャッシュ可能な構成であってもよいし、複数の操作信号をキャッシュ可能な構成であってもよい。複数の操作信号をキャッシュ可能な構成である場合には、操作信号がキャッシュされた順番(FIFO)に処理することができる構成を備えることが好ましい。例えば図8に示すように操作信号をキャッシュ時に識別番号などと関連付けてキャッシュするための「キャッシュ順識別手段」を備えるなどという具合である。
【0035】
また、キャッシュ部は、複数備えられる構成であってもよい。これにより、複数のキャッシュ部を連動させて処理させることにより、キャッシュ部にかかる負担を減らすことが可能となる。さらには、例えば一つのキャッシュ部が破損したとしても残るキャッシュ部で処理を行うことができるため、耐久性の向上を図ることも可能となる。
【0036】
さらにキャッシュ部は、キャッシュ部にキャッシュされた操作信号を消去する機能を備える構成であってもよい。例えば、操作信号の送信が正しく完了した場合に送信が完了した操作信号をキャッシュ部から削除する「送信完了削除手段」を備える構成や、操作信号の送信がリトライ限界回数を超えても送信できなかった場合にはその操作信号をキャッシュ部から削除する「エラー削除手段」を備える構成などが考えられる。さらには、キャッシュ部にキャシュされている送信が完了した操作信号や送信できなかった操作信号に対して新たに出力された操作信号を上書きする「操作信号上書手段」を備える構成なども考えられる。これにより、キャッシュ部にキャッシュされた不要な操作信号を削除することが可能となる。
【0037】
そして本実施形態のキャッシュ部は、ユーザの操作に基づいてキャッシュ部に記憶されている情報をクリアする機能を備えていてもよい。この場合には、例えばジョイスティック装置がクリアボタンのような「ボタン部」を備え、またボタン部での入力に基づいて、キャッシュ部が「全削除手段」を備える構成などが考えられる。
【0038】
≪再利用要求受付部・制御部≫
【0039】
「再利用要求受付部」(0205)は、キャッシュされている操作信号の再利用要求を受付ける機能を有する。具体的には、前記キャッシュ部にキャッシュされている操作信号を再度出力部から出力させるために、再利用要求を受付ける。
【0040】
「制御部」(0206)は、再利用要求が受け付けられた場合に、キャッシュ部にキャッシュされている操作信号を出力部に出力させる機能を有する。具体的には、「再利用要求受付部」が再利用要求を受付けたことをトリガとしてキャシュ部にキャッシュされている操作信号を出力部に再度出力するように制御する。
【0041】
本実施形態における「再利用要求受付部」(0205)と、「制御部」(0206)によって、「再利用要求受付部」(0205)が操作信号の再利用要求を受付けたことをトリガとして、「制御部」(0206)は、「キャッシュ部」(0204)にキャッシュされている操作信号を出力部より出力させることが可能となる。
【0042】
ここで、本実施形態のジョイスティック装置は、ジョイスティック装置本体に文字などを表示するための「ディスプレイ部」を備える構成であってもよい。例えば、小型液晶ディスプレイやLEDなどである。これにより、「ディスプレイ部」に対して様々な情報を出力させることが可能となる。
【0043】
これを利用することで、ジョイスティックと受信ユニットとの通信状態を出力させる(通信状態を%で表示させることや、携帯電話に採用されているようなアンテナの本数を表示させることで通信状態を表示させるなど)ことが考えられる。これにより、ユーザに通信状態を示唆することが可能となる。この場合には、ジョイスティック装置が「通信状態取得部」を備え、「ディスプレイ部」が取得した通信状態を出力させる「通信状態出力手段」を備える構成が考えられる。
【0044】
また、操作信号の送信ログを採取することで操作信号送信時にリトライ回数が多い場合にはこれを警告する表示を行うことが可能となる。これにより、通信状態をユーザに対して示唆することができる。この場合には、ジョイスティック装置が「送信ログ取得部」と「警告判断部」を備え、ディスプレイ部が、「警告出力手段」を備える構成が考えられる。
【0045】
<実施形態1:具体例>
【0046】
≪概略≫
【0047】
本実施形態の、ジョイスティック装置及び受信ユニットの具体例を以下に説明する。
【0048】
図9は、本実施形態における具体例の概略図の一例を示したものである。本具体例は、に示すようにユーザが操作するためのジョイスティック装置(0902)と、ゲーム機本体(0901)とで構成されている。本ジョイスティック装置(0902)と、ゲーム機本体(0901)が備える受信ユニットとの間で無線通信を行い、ジョイスティック装置からゲーム機本体に対して操作信号を送信する。そして、操作信号を受信した受信ユニットは、ゲーム機本体に対して操作信号を引き渡す。
【0049】
≪ハードウェア一例≫
【0050】
ゲーム機本体に備えられている受信ユニットは、ジョイスティック装置から送信される操作信号を受信し、ゲーム機に対して操作信号に基づく操作内容を引き渡す機能を備えている。なお、本実施形態の受信ユニットは、ゲーム機本体に備えられる構成をとっているが、実際にはそれだけに限定されない。具体的には、本実施形態の受信ユニットは受信機としてゲーム機本体に接続されている構成であってもよい。
【0051】
図10は、図9に記載のジョイスティック装置(0902)の一例を示したものである。図10に示すように本具体例のジョイスティック装置は、その一面(上面)には、ゲームを操作するための各種ボタン(1007)とスティック(1008)が配置されている。また、ジョイスティック装置内には、操作信号を受信ユニットに送信するための送信ユニット(1003)や、制御基盤(1010)が備えられている。
【0052】
本具体例の送信ユニット(1003)は、後に詳述する制御基板(1010)より引き渡された操作信号を受信ユニットに対して無線で送信する機能を有する部品である。
【0053】
ここで、ジョイスティック装置がそなえる送信ユニットとゲーム機が備える受信ユニットとの通信手段として、電波を用いた通信が好ましいが、実際にはそれだけに限定されない。具体的には、光通信であってもよいし、音波を用いた通信であってもよい。
【0054】
本具体例の制御基板(1010)は、ジョイスティックとしての一般的な機能を実現するための回路(電子部品を含む)が備えられていると共に、その制御基板上にユーザの操作を検知して操作信号を生成し、送信ユニットへ操作信号を引き渡すとともに基板上に備えられたメモリにキャッシュするための機能を実現するための回路や、受信ユニットに対して送信した送信信号が正しく送信されていないことを検知した場合には、メモリにキャッシュされた操作信号を送信ユニットに引き渡し再度送信する機能を実現するための回路(電子部品を含む)なども備えられている。
【0055】
≪動作内容≫
【0056】
図11は、本具体例のジョイスティック装置及び受信ユニット間における操作信号の生成し通信する動作のフローを示したものである。
【0057】
まず、本具体例のジョイスティック装置の動作について説明する。
【0058】
ここで、ユーザが本具体例のジョイスティック装置を操作したとする。ジョイスティック装置の操作を検知する(S1101)と、検知したジョイスティックの操作内容(キーデータ)をジョイスティック装置内に備えられているメモリにキャッシュする(S1102)。キャッシュが行われると、キャッシュされた操作内容(キーデータ)を取得する(S1103)。操作内容(キーデータ)の取得が行われると、取得した操作内容(キーデータ)を受信ユニットへ送信(出力)する(S1104)。
【0059】
操作内容(キーデータ)が受信ユニットへ送信されると、受信ユニットからの応答(ACK:Acknowledgement)を受付けるために待機する(S1105)(なお、本具体例では253μs間待機する。)
【0060】
ここで、受信ユニットからの応答(ACK:Acknowledgement)を受付けることができず、待機時間(本具体例の場合には235μs)が経過すると、ジョイスティック装置はジョイスティック装置内に備えられるメモリに記憶されているリトライ回数を取得し更新を行う(S1106)(具体的には、リトライ回数に1回加算する)。
【0061】
リトライ回数を更新すると、ゲーム機に接続されているコントローラの台数に応じて待機する(本具体例では、接続台数×4ms)(S1107)。更新したリトライ回数があらかじめ定められている限界回数未満であるかを判断する(本具体例における限界回数は7回)(S1108)。リトライ回数が限界回数未満であるとの判断結果である場合には、操作内容(キーデータ)を再度送信(出力)する(S1104)。リトライ回数が限界回数と等しいとの判断結果である場合には、ジョイスティック装置内に備えられたメモリにキャッシュされている操作内容(キーデータ)の削除を行う(S1109)。
【0062】
ここで、待機時間中に受信ユニットから応答(ACK:Acknowledgement)を受付けたとする。 受信ユニットから、応答(ACK:Acknowledgement)を受付けるとジョイスティック装置内に備えられたメモリにキャッシュされている操作内容(キーデータ)の削除を行う(S1109)。
【0063】
次に受信ユニットの動作について説明する。
【0064】
まず、受信ユニットが受信待機状態であると仮定し説明する(S1110)。ここで、ジョイスティック装置が送信したキーデータ(S1104)を受信する。キーデータを正しく受信する(S1111)と受信ユニットは、ジョイスティック装置に対して(ACK:Acknowledgement)の送信を行う(S1112)。そして、受信したキーデータをゲーム機本体に引き渡しキーデータ処理を行う(S1113)。
【0065】
なお、キーデータをジョイスティック装置より受信した際(S1104)において、データを正常に受け取れなかった場合には、(NAK: Negative Acknowledgement)をジョイスティック装置に対して送信する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0066】
0101 ゲーム機
0102 ジョイスティック装置
0203 出力部
0204 キャッシュ部
0205 再利用要求受付部
0206 制御部
0307 スティック
0308 ボタン
0709 リピーター手段
1010 制御基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作信号を出力する出力部と、
出力される操作信号を将来的に再利用可能にキャッシュするキャッシュ部と、
を有するジョイスティック装置。
【請求項2】
キャッシュされている操作信号の再利用要求を受け付ける再利用要求受付部と、
再利用要求が受け付けられた場合に、キャッシュ部にキャッシュされている操作信号を出力部に出力させる制御部と、
を有する請求項1に記載のジョイスティック装置。
【請求項3】
出力部は、1操作に対応して操作信号を2回以上繰り返し出力するリピーター手段を有する請求項1または2に記載のジョイスティック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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