説明

ワイヤレス通信システムにおけるフィードバック・チャネルの多重化

【課題】ワイヤレス通信システムにおいてシグナリングを効率的に送信する。
【解決手段】各フィードバック・チャネルは、少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの異なるサブセットが割り当てられる。加入者局は、第1および第2のフィードバック・チャネルのそれぞれのための時間周波数リソースの第1および第2の部分を含む時間周波数リソースを決定することができる。加入者局は、第1のフィードバック・チャネル上で第1の長さの変調シンボルのベクトルを送信することができ、および/または第2のフィードバック・チャネル上で第2の長さの変調シンボルのベクトルを送信することができる。基地局は、第1および第2のフィードバック・チャネルを受信し、各フィードバック・チャネル上で送信されたシグナリングを回復するために、各フィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本件出願は、2007年3月12日付け の「EFFICIENT MULTIPLEXING OF PRIMARY AND SECONDARY FAST FEEDBACK CHANNELS IN A WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM」という名称の米国仮特許出願第60/894,378号に基づいて優先権を主張するものであって、当該米国出願は、本件出願の出願人に譲渡され、参照によって本件出願の明細書に組み込まれている。
【0002】
本件開示は、一般に通信に関係し、より詳細には、ワイヤレス通信システムにおいてシグナリングを送信するための技術に関係する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、パケット・データ、メッセージング、ブロードキャストなどのような、様々な通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのワイヤレスシステムは、利用可能なシステムリソースを共有することによって複数のユーザーをサポートすることができる多元接続システムであってよい。そのような多元接続のシステムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、および単一搬送波FDMA(SC-FDMA)システムを含んでいる。
【0004】
ワイヤレス通信システムは、ダウンリンクおよびアップリンク上の任意の数の加入者局のための通信をサポートすることができる任意の数の基地局を含んでいてもよい。ダウンリンク(または順方向リンク)とは、基地局から加入者局への通信リンクをいい、アップリンク(または逆方向リンク)とは、加入者局から基地局への通信リンクをいう。ワイヤレス通信システムは、様々なフィードバック・チャネルを利用してシグナリングを送信することができる。シグナリングは、有益ではあるが、システム内の代表的オーバーヘッドでもある。
【0005】
それゆえ、本件技術分野には、ワイヤレス通信システムにおいて効率的にシグナリングを送信する技術に対するニーズがある。
【発明の概要】
【0006】
本件明細書では、ワイヤレス通信システムにおいてシグナリングを効率的に送信するための技術が説明される。本件発明のある態様において、複数のフィードバック・チャネルが、時間周波数リソースを共有することができるよう、多重化されることができる。時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備している。各フィードバック・チャネルは、各タイルにおけるサブキャリアの異なるサブセットを割り当てられることができる。
【0007】
ある設計において、加入者局は、第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを決定することができる(例えば、割り当てメッセージによって、そのような決定をすることができる)。時間周波数リソースの第1および第2の部分は、少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備することができる。加入者局は、時間周波数リソースの第1の部分を使用して第1のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信し、および/または、時間周波数リソースの第2の部分を使用して第2のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信することができる。加入者局は、第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分の上で第1の長さの変調シンボルのベクトルを送信することができる。代替的または追加的に、加入者局は、第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分の上で第2の長さの変調シンボルのベクトルを送信することができる。
【0008】
ある設計において、基地局は、時間周波数リソースの第1および第2の部分の上でそれぞれ第1および第2のフィードバック・チャネルを受信することができる。基地局は、第1のフィードバック・チャネルについて第1の長さの受信シンボルのベクトルを得、第2のフィードバック・チャネルについて第2の長さの受信シンボルのベクトルを得ることができる。基地局は、第1のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第1のセットに基づいて、第1のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうことができる。基地局はまた、第2のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第2のセットに基づいて、第2のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうこともできる。
【0009】
本開示の様々な態様および特徴は、以下においてさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、ワイヤレス通信システムを示す。
【図2】図2は、サブキャリアの部分的使用(PUSC)のためのサブキャリア構造を示す。
【図3】図3は、PUSCのためのタイル構造を示す。
【図4A】図4Aは、プライマリー高速フィードバック・チャネルのためのタイル構造を示す。
【図4B】図4Bは、セカンダリー高速フィードバック・チャネルのためのタイル構造を示す。
【図5】図5は、プライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルを多重化するためのタイル構造を示す。
【図6】図6は、QPSK信号配置(コンステレーション)を示す。
【図7】図7は、シグナリングを送信するためのプロセスを示す。
【図8】図8は、シグナリングを送信するための装置を示す。
【図9】図9は、シグナリングを受信するためのプロセスを示す。
【図10】図10は、シグナリングを受信するための装置を示す。
【図11】図11は、2つの加入者局および1つの基地局のブロック図を示す。
【詳細な説明】
【0011】
本件明細書において説明される技術は、CDMA, TDMA, FDMA, OFDMA およびSC-FDMA システムのような、様々なワイヤレス通信システムのために使用されることができる。本技術は、空間分割多元接続(SDMA)、複数入力複数出力(MIMO)等々をサポートするシステムにも使用されることができる。「システム」および「ネットワーク」の語は、しばしば交換可能な語として使用される。OFDMAシステムは、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、エボルド・ユニバーサル・テレストリアル無線接続(E-UTRA), IEEE 802.20, IEEE 802.16 (WiMAXとも呼ばれる)、IEEE 802.11 (Wi-Fiとも呼ばれる)、またはフラッシュOFDM(登録商標)等々のような、無線技術を実装することができる。これらの様々な無線技術および標準は、本件技術分野において知られている。
【0012】
明瞭さのために、本件技術の様々な態様は、下記においては、WiMAXについて説明される。なお、WiMAXは、IEEE 802.16(タイトル「第16部:固定型および移動型のブロードバンド・ワイヤレス・アクセス・システムのためのエアー・インターフェース」2004年10月1日付)およびIEEE 802.16e(タイトル「第16部:固定型および移動型のブロードバンド・ワイヤレス・アクセス・システムのためのエアー・インターフェース」の修正2「ライセンス・バンドにおける固定型および移動型の組み合わせによるオペレーションのための物理層およびメディア・アクセス・コントロール(MAC)層」2006年2月28日付)においてカバーされている。これらの文献は、一般に利用可能である。本技術は、IEEE 802.16mのために使用されることもできる。これは、WiMAXのために開発中の新しいエアー・インターフェースである。
【0013】
本件明細書において説明される技術は、アップリンクならびにダウンリンクの上でシグナリングを送信するために使用されることができる。明瞭さのために、本技術の様々な態様は、下記においては、アップリンク上でシグナリングを送信する場合について説明される。
【0014】
図1は、多数の基地局(BS)110と多数の加入者局(SS)120とを備えたワイヤレス通信システム100を示す。基地局は、加入者局のための通信をサポートする局であって、加入者局の接続、管理および制御等の機能を実行することができる。基地局は、ノードB、e-ノードB(an evolved Node B)、アクセス・ポイントなどと呼ばれることもある。システム・コントローラー130は、複数の基地局110と連結されていて、これらの基地局のための調整および制御を提供することができる。
【0015】
加入者局120は、システム全体に分散されてもよく、また各加入者局は、静止型でもまたは移動型でもよい。加入者局は、基地局と通信をすることができるデバイスである。加入者局は、移動局、端末、アクセス端末、ユーザー設備、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。加入者局は、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス・デバイス、ワイヤレスモデム、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、コードレスホン等々であってもよい。
【0016】
IEEE 802.16は、ダウンリンクおよびアップリンクのために直交周波数分割多重(OFDM)を利用する。OFDMは、システム帯域幅を複数の(NFFT個の)直交サブキャリアに分割する。このサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。各サブキャリアは、データまたはパイロットを用いて変調されることができる。サブキャリアの数は、システム帯域幅ならびに隣接するサブキャリアの間隔に依存する可能性がある。例えば、NFFTは、128、256、512、1024または2048に等しいものであってよい。NFFT個の全サブキャリアのただ1つのサブセットをデータおよびパイロットの送信のために使用可能とし、それ以外のサブキャリアは、システムがスペクトル・マスク要件を充足することができるよう、ガード・サブキャリアとして役立てられることができる。以下の説明において、データ・サブキャリアとは、データのために使用されるサブキャリアであって、パイロット・サブキャリアとは、パイロットのために使用されるサブキャリアである。各々のOFDMシンボル周期(以下、単にシンボル周期という)においては、1つのOFDMシンボルが送信されうる。各OFDMシンボルは、データを送信するためのデータ・サブキャリアと、パイロットを送信するためのパイロット・サブキャリアと、データまたはパイロットのいずれのためにも使用されないガード・サブキャリアとを含むことができる。
【0017】
図2は、IEEE 802.16におけるアップリンク上のPUSCのためのサブキャリア構造200を示す。使用可能なサブキャリアは、Ntiles個のタイルに分割されることができる。各タイルは、3つのOFDMシンボルの各々において4つのサブキャリアをカバーし、したがって合計12のサブキャリアを含むことができる。
【0018】
図3は、IEEE 802.16におけるアップリンク上でデータおよびパイロットを送信するために使用されるタイル構造300を示す。構造300において、1つのタイルは、タイルの4つのコーナーにおいて4つのパイロット・サブキャリアを含み、タイルの8つの残りの位置において8つのデータ・サブキャリアを含んでいる。データ変調シンボルは、各データ・サブキャリア上で送信されることができ、パイロット変調シンボルは、各パイロット・サブキャリア上で送信されることができる。
【0019】
高速フィードバック・チャネルは、チャネル品質情報(CQI)、肯定応答(ACK)、MIMOモード、MIMO係数等々のような、様々なタイプのシグナリングを搬送するものとして定義され、またそのようなことをするために使用されることができる。高速フィードバック・チャネルは、アップリンク・スロットを割り当てられることができる。このアップリンク・スロットは、高速フィードバック・スロットと呼ばれることもある。アップリンク・スロットは、図2に示されるように、タイル(0)からタイル(5)までのラベルが付けられる6つのタイルを含んでいてもよい。一般に、1つのアップリンク・スロットの6つのタイルは、互いに隣接していてもよく(図2に図示されているように)、またはシステム帯域幅に分散させられていてもよい(図2には図示されていない)。
【0020】
図4Aは、プライマリー高速フィードバック・チャネルのために使用されることができるタイル構造400を示す。図4Aで示されているように、8つの変調シンボルからなる1つのベクトルが、タイル内の8つのサブキャリア上で送信されることができる。これら8つのサブキャリアは、図3に示されるタイル内のデータ・サブキャリアに対応する。タイル内で送信される8つの変調シンボルは、Mn,8m+k(ただし、0 <= k <= 7)のインデックスが付与される。ここで、nは高速フィードバック・チャネルのためのインデックス、mはタイルのためのインデックス、およびkはタイル内で送信される変調シンボルのためのインデックスである。したがって、Mn,8m+kは、n番目の高速フィードバック・チャネルのm番目のタイル内のk番目の変調シンボルのための変調シンボルインデックスである。タイルの4つのコーナーにおける4つのサブキャリア上では、シンボルは送信されない。この4つのサブキャリアは、図3中の4つのパイロット・サブキャリアに対応する。
【0021】
図4Bは、セカンダリー高速フィードバック・チャネルのために使用されることができるタイル構造410を示す。図4Bで示されているように、4つの変調シンボルからなる1つのベクトルが、タイル内の4つのサブキャリア上で送信されることができる。これら4つのサブキャリアは、図3に示されるタイル内のパイロット・サブキャリアに対応する。タイル内で送信される4つの変調シンボルは、Mn,4m+k(ただし、0 <= k <= 3)のインデックスが付与される。ここで、n、mおよびkは、上で定義されたとおりである。タイル内の8つの残りのサブキャリア上では、シンボルは送信されない。この8つのサブキャリアは、図3中の8つのデータ・サブキャリアに対応する。
【0022】
図5は、時間周波数リソースを共有する目的で同じタイル上のプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルを多重化するのに使用することができるタイル構造500の設計を示す。時間周波数リソースは、送信リソース、シグナリング・リソース、無線リソース等と呼ばれることもある。この設計において、プライマリー高速フィードバック・チャネルは、タイル内の8つのサブキャリアを割り当てられる。この8つのサブキャリアは、図3中の8つのデータ・サブキャリアに対応する。セカンダリー高速フィードバック・チャネルは、タイルの4つのコーナーにおける4つのサブキャリアを割り当てられる。この4つのサブキャリアは、図3の中の4つのパイロット・サブキャリアに対応する。プライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルは、こうして、同じタイルにおけるサブキャリアの2つの互いに素なサブセットを割り当てられ、互いに干渉しあうことなく同時に送信されることができる。
【0023】
図5は、同じタイル上のプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルを多重化する1つの設計を示す。一般に、各々の高速フィードバック・チャネルは、任意の数のサブキャリアと、タイル内のサブキャリアのうちの任意の1つとを割り当てられることができる。3以上の高速フィードバック・チャネルも、同じタイル上で多重化されることができる。各々の高速フィードバック・チャネルは、タイル内のサブキャリアの異なるサブセットが割り当てられることができる。同じタイル上で多重化された高速フィードバック・チャネルには、同じ数のサブキャリアが割り当てられてもよく、または異なる数のサブキャリアが割り当てられてもよい。
【0024】
ある設計において、単一の加入者局が、同じタイル上のプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルの両方の上でシグナリングを送信することができる。このことは、加入者局が、これらの高速フィードバック・チャネルのために割り当てられた時間周波数リソースの上で、より多くのシグナリングを送信することを可能にすることができる。
【0025】
別の設計において、2つの加入者局が、同じタイルを共有することができる。一方の加入者局が、タイルの一部の上のプライマリー高速フィードバック・チャネル上でシグナリングを送信し、他方の加入者局が、タイルの別の部分の上のセカンダリー高速フィードバック・チャネル上でシグナリングを送信することができる。この多重化は、2つの加入者局が時間周波数リソースを共有し、より十分にそれを活用することを可能にすることができる。
【0026】
プライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルの両方が、6つのタイルからなる1つのアップリンク・スロット上で送信されることもできる。図5に示されるように、各タイルは、プライマリー高速フィードバック・チャネルのための8つのサブキャリアと、セカンダリー高速フィードバック・チャネルのための4つのサブキャリアとを含むことができる。各タイルにおいて、8つの変調シンボルからなる1つのベクトルが、プライマリー高速フィードバック・チャネルのための8つのサブキャリア上で送信されることができ、また4つの変調シンボルからなる1つのベクトルが、セカンダリー高速フィードバック・チャネルのための4つのサブキャリア上で送信されることができる。各々の変調シンボルは、異なるサブキャリアの上で送信されることができる。
【0027】
プライマリー高速フィードバック・チャネルのために、8つの直交ベクトルv0 ないしv7が形成されることができる。各ベクトルは、8つの変調シンボルを含んでおり、次のように表現されることができる。すなわち、
【数1】

【0028】
ここで、Pi,kは、8エレメント・ベクトルvi中のk番目の変調シンボルであって、" T "は、転置行列を表す記号である。
【0029】
8つのベクトルv0 ないしv7は、互いに直交であり、その結果、次の関係が成立する。
【数2】

【0030】
ここで、" H "は、共役転置行列(a conjugate transpose)を表す記号である。
【0031】
セカンダリー高速フィードバック・チャネルのために、4つの直交ベクトルw0ないしw3が形成されることができる。各ベクトルは、4つの変調シンボルを含んでおり、次のように表現されることができる。
【数3】

【0032】
ここで、Pj,kは、4エレメント・ベクトルwj中のk番目の変調シンボルである。
【0033】
4つのベクトルw0ないしw3は、互いに直交である、その結果、次の関係が成立する。
【数4】

【0034】
図6は、QPSKのための信号配置の一例を示す。QPSK は、IEEE 802.16.において使用される。この信号の配置は、QPSKのための4つの可能な変調シンボルに対応する4つのシグナル・ポイントを含んでいる。各変調シンボルは、xi + jxq形式の複素数である。ここで、xiは、実数部、xqは、虚数部である。実数部xiは、+1.0 または -1.0のいずれかの値であってよく、また虚数部xqも、+1.0 または -1.0のいずれかの値であってよい。4つの変調シンボルは、P0、P1、P2 およびP3と表記される。
【0035】
8つのベクトルv0ないしv7は、QPSK変調シンボルP0、P1、P2 およびP3の8つの異なる順列によって形成されることができる。ここで、Pi,kは、集合{P0, P1, P2 , P3}の1つの要素である。同様に、4つのベクトルw0ないしw3は、QPSK変調シンボルP0、P1、P2およびP3の4つの異なる順列によって形成されることができる。ここで、Pj,kは、集合{P0, P1, P2 , P3}の1つの要素である。ある設計に準拠して、表1の最初の2列(左2列)は、8つのベクトルv0ないしv7の各々における8つの変調シンボルを与える。ある設計に準拠して、表1の最後の2列(右2列)は、4つのベクトルw0ないしw3の各々における4つの変調シンボルを与える。ベクトルv0ないしv7およびベクトルw0ないしw3は、他のやり方で形成されることも可能である。
【表1】

【0036】
プライマリー高速フィードバック・チャネルのためのシグナリング・メッセージは、8エレメント・ベクトルのセットにマップされることができ、8エレメント・ベクトルのこのセットは、メッセージを伝えるために送信されることができる。例えば、4ビット・メッセージまたは6ビット・メッセージは、6つの8エレメント・ベクトルのセットにマップされることができ、8エレメント・ベクトルの各々は、プライマリー高速フィードバック・チャネルのための1つのタイル内の8つのサブキャリアの上で送信されることができる。6つの8エレメント・ベクトルのセットへの4ビットのメッセージのマッピングの一例と、6つの8エレメント・ベクトルのセットへの6ビットのメッセージのマッピングの一例は、前述のIEEE 802.16文献に説明されている。
【0037】
セカンダリー高速フィードバック・チャネルのためのシグナリング・メッセージは、4エレメント・ベクトルのセットにマップされることができ、4エレメント・ベクトルのこのセットは、メッセージを伝えるために送信されることができる。例えば、4ビット・メッセージは、6つの4エレメント・ベクトルのセットにマップされることができ、4エレメント・ベクトルの各々は、セカンダリー高速フィードバック・チャネルのための1つのタイル内の4つのサブキャリアの上で送信されることができる。6つの4エレメント・ベクトルのセットへの4ビットのメッセージのマッピングの一例は、前述のIEEE 802.16文献に説明されている。
【0038】
1つまたは2つの加入者局は、これらの高速フィードバック・チャネルによって共有されるタイル上のプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルの上でシグナリング・メッセージを送信することができる。基地局は、各タイル内の12のサブキャリアから12の受信シンボルを得ることができる。基地局は、(1)プライマリー高速フィードバック・チャネルのための8つのサブキャリアから8つの受信シンボルのベクトルrm,p、および(2)セカンダリー高速フィードバック・チャネルのための4つのサブキャリアから4つの受信シンボルのベクトルrm,sを得るために、各タイルmから12の受信シンボルを多重化解除することができる。基地局は、プライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネル上で送信されたベクトルvmおよびwmを決定するために、ベクトルrm,p および rm,sに対する非同期検波を行なうことができる。非同期検波とは、パイロット基準の援助のない検波をいう。
【0039】
ある設計において、基地局は、各タイルmについての受信ベクトルrm,pを8つの可能なベクトルv0 ないしv7の各々に対して以下のように相関させることによって、プライマリー高速フィードバック・チャネルについての非同期検波を行なうことができる。
【数5】

【0040】
ここで、Mm,iは、タイルm中のベクトルviについての相関結果である。
【0041】
各タイルmについて、基地局は、最大の相関結果を備えたベクトルを以下のように同定することができる。
【数6】

【0042】
各タイルmについて、基地局は、タイルmについての受信ベクトルrm,pに基づいて、ベクトルvm,dがプライマリー高速フィードバック・チャネルのためのタイルmにおいて送信されたことを決定することができる。基地局は、プライマリー高速フィードバック・チャネルのために使用される6つのタイルすべてのための6つの検出ベクトルv0,d ないしv5,dのセットを得ることができ、また6つの検出ベクトルのこのセットに基づいて、プライマリー高速フィードバック・チャネル上で送信されたメッセージを決定することができる。
【0043】
ある設計において、基地局は、各タイルmについての受信ベクトルrm,sを4つの可能なベクトルw0ないしw3の各々に対して以下のように相関させることによって、セカンダリー高速フィードバック・チャネルについての非同期検波を行なうことができる。
【数7】

【0044】
ここで、Mm,j は、タイルm中のベクトルwjについての相関結果である。
【0045】
各タイルmについて、基地局は、最大の相関結果を備えたベクトルを以下のように同定することができる。
【数8】

【0046】
各タイルmについて、基地局は、タイルmについての受信ベクトルrm,sに基づいて、ベクトルwm,eがセカンダリー高速フィードバック・チャネルのためのタイルmにおいて送信されたことを決定することができる。基地局は、セカンダリー高速フィードバック・チャネルのために使用される6つのタイルすべてのための6つの検出ベクトルw0,eないしw5,eのセットを得ることができ、また6つの検出ベクトルのこのセットに基づいて、セカンダリー高速フィードバック・チャネル上で送信されたメッセージを決定することができる。
【0047】
別の設計において、基地局は、プライマリー高速フィードバック・チャネルについての非同期検波を以下のように行なうことができる。
【数9】

【0048】
ここで、vm,cは、メッセージcのためにタイルm内で送信されるべきベクトル、Gmは、タイルmのためのスケーリング・ファクター、およびAcは、プライマリー高速フィードバック・チャネル上のメッセージcのためのメトリックである。
【0049】
方程式(9)において示される設計において、基地局は、プライマリー高速フィードバック・チャネルのために使用される6つのタイルについての6つの受信ベクトルのセットを、プライマリー高速フィードバック・チャネル上で送信されることができる各々の可能なメッセージのための6つのベクトルのセットに対して相関させることができる。基地局は、プライマリー高速フィードバック・チャネル上で受信されたメッセージとして、最良のメトリックAcを備えたメッセージを選択することができる。基地局は、同様の方法でセカンダリー高速フィードバック・チャネルについての非同期検波を行なうことができる。基地局は、他のやり方でプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルについての検波を行なうこともできる。
【0050】
図7は、シグナリングを送信するために、加入者局または他のあるエンティティによって行なわれるプロセス700の設計を示す。加入者局は、第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と、第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを(例えば、割り当てメッセージによって)決定することができる(ブロック712)。第1および第2のフィードバック・チャネルは、IEEE 802.16におけるプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルにそれぞれ対応してもよく、または他のフィードバック・チャネルであってもよい。加入者局は、時間周波数リソースの第1の部分を使用して第1のフィードバック・チャネル上で、および/または時間周波数リソースの第2の部分を使用して第2のフィードバック・チャネル上で、シグナリングを送信することができる(ブロック714)。
【0051】
第1および第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイル(例えば6つのタイル)を具備するものであってよい。各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備するものであってよい。時間周波数リソースの第1および第2の部分は、各タイル内のサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備するものであってよい。ある設計において、各タイルは、3つのシンボル周期の各々において4つのサブキャリアを含む。第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分は、例えば、図5に示されているように、各タイル内の4つのコーナーにおける4つのサブキャリアを除く各タイル内のすべてのサブキャリアを具備することができる。第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分は、例えば、図5に示されているように、各タイルの4つのコーナーにおける4つのサブキャリアを具備することができる。時間周波数リソースの第1および第2の部分は、各タイル内のサブキャリアの他のサブセットを具備することもできる。
【0052】
ある設計において、加入者局が時間周波数リソースの第1の部分を使用して第1のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送り、他の加入者局が時間周波数リソースの第2の部分を使用することもできる。別の設計において、加入者局が時間周波数リソースの第2の部分を使用して第2のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送り、別の加入者局が時間周波数リソースの第1の部分を使用することもできる。さらに別の設計において、加入者局が、時間周波数リソースの第1の部分を使用して第1のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信し、かつ時間周波数リソースの第2の部分を使用して第2のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信することもできる。
【0053】
ブロック714に関し、加入者局は、第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分の上で第1の長さ(例えば8)の変調シンボルのベクトルを送信することができる。代替的または追加的に、加入者局は、第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分の上で第2の長さ(例えば4)の変調シンボルのベクトルを送信することができる。
【0054】
図8は、シグナリングを送信するための装置800の設計を示す。装置800は、第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と、第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを決定するためのモジュール812と、第1のフィードバック・チャネルおよび/または第2のフィードバック・チャネルの上でシグナリングを送信するためのモジュール814とを具備している。
【0055】
図9は、シグナリングを受信するために、基地局または他のあるエンティティによって行なわれるプロセス900の設計を示す。基地局は、時間周波数リソースの第1の部分の上で第1のフィードバック・チャネルを受信し(ブロック912)、時間周波数リソースの第2の部分の上で第2のフィードバック・チャネルを受信することができる(ブロック914)。第1および第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを含み、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを含むことができる。時間周波数リソースの第1および第2の部分は、各タイル内のサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備することができる。第1および第2のフィードバック・チャネルは、IEEE 802.16におけるプライマリーおよびセカンダリーの高速フィードバック・チャネルに対応してもよく、または他のフィードバック・チャネルであってもよい。基地局は、単一の加入者局から、または2つの加入者局から、第1および第2のフィードバック・チャネルを受信することができる。
【0056】
ブロック912に関し、基地局は、第1のフィードバック・チャネルについて第1の長さ(例えば8)の受信シンボルのベクトルを得ることができる。ブロック914に関し、基地局は、第2のフィードバック・チャネルについて第2の長さ(例えば4)の受信シンボルのベクトルを得ることができる。基地局は、第1のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトル(例えば、ベクトルv0ないしv7)の第1のセットに基づいて、第1のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波(例えば非同期検波)を行なうことができる(ブロック916)。基地局は、第2のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトル(例えば、ベクトルw0ないしw3)の第2のセットに基づいて、第2のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうことができる(ブロック918)。ある設計において、各フィードバック・チャネルについて、基地局は、各タイルについて検波を行ない、次に、すべてのタイルについて得られた相関結果に基づいて、当該フィードバック・チャネル上で受信されたシグナリング・メッセージを決定することができる。別の設計において、各フィードバック・チャネルについて、基地局は、可能なシグナリング・メッセージの各々についてすべてのタイルにわたって検波を行ない、次に、すべての可能なメッセージについて得られた相関結果に基づいて、当該フィードバック・チャネル上で受信されたメッセージを決定することができる。
【0057】
図10は、シグナリングを受信するための装置1000の設計を示す。装置1000は、時間周波数リソースの第1の部分の上で第1のフィードバック・チャネルを受信するためのモジュール1012と、時間周波数リソースの第2の部分の上で第2のフィードバック・チャネルを受信するためのモジュール1014と、第1のフィードバック・チャネルについて受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうためのモジュール1016と、第2のフィードバック・チャネルについて受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうためのモジュール1018とを含んでいる。
【0058】
図8および10の中のモジュールは、プロセッサー、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子コンポーネント、論理回路、メモリ等またはこれらのものの任意の組み合わせを具備することができる。
【0059】
図11は、2つの加入者局120xおよび120y、および基地局110から成るある設計のブロック図を示す。これは、図1における2つの加入者局および1つの基地局であってもよい。加入者局120xは単一のアンテナ1132xを装備し、加入者局120yは多数の(T個の)アンテナ1132aないし1132tを装備し、および基地局110は多数の(R個の)アンテナ1152aないし1152rを装備している。一般に、加入者局および基地局は、各々、任意の数のアンテナを装備していてもよい。各アンテナは、物理的アンテナまたはアンテナアレーであってよい。
【0060】
各加入者局120において、送信(TX)データおよびシグナリング・プロセッサー1120は、データ送信装置1112からデータを受信し、そのデータを処理し(例えばフォーマットし、符号化し、インターリーブし、およびシンボル・マップする)、データのための変調シンボル(すなわち単にデータシンボル)を生成する。プロセッサー1120はまた、コントローラー/プロセッサー1140からシグナリング(例えばプライマリーおよび/またはセカンダリー高速フィードバック・チャネルのためのシグナリング)を受信し、そのシグナリングを処理し、シグナリングのための変調シンボル(すなわち単にシグナリングシンボル)を生成する。プロセッサー1120はまた、パイロットシンボルをデータおよびシグナリングシンボルによって生成・多重化することができる。
【0061】
加入者局120yにおいて、TX MIMOプロセッサー1122yは、そのデータ、シグナリング、および/またはパイロットシンボルに対して送信機空間処理を行なう。プロセッサー1122yは、直接MIMOマッピング、プリコーディング、ビームフォーミングなどを行なうことができる。直接MIMOマッピングについては、1つのアンテナから、またはプリコーディングおよびビームフォーミングについては、複数のアンテナから、シンボルが送信されることができる。プロセッサー1122yは、T個のモジュレーター(MOD)1130aないし1130tにT個の出力シンボルストリームを供給する。加入者局120xにおいて、プロセッサー1120xは、変調器1130xに1つの出力シンボルストリームを供給する。各々の変調器1130は、出力チップを得るために、出力シンボルに対して変調(例えばOFDM変調)を行なってもよい。各々の変調器1130は、その出力チップをさらに処理(例えば、アナログへの変換、フィルタリング、増幅、アップコンバージョン)し、アップリンク信号を生成する。加入者局120xにおいて、変調器1130xからの単一のアップリンク信号は、アンテナ1132xによって送信される。加入者局120yにおいて、変調器1130aないし1130tからのT個のアップリンク信号は、T個のアンテナ1132aないし1132tによってそれぞれ送信される。
【0062】
基地局110において、R個のアンテナ1152aないし1152rは、加入者局120xおよび120y、およびたぶん他の加入者局からのアップリンク信号を受信する。各アンテナ1152は、受信した信号をそれぞれの復調器(DEMOD)1154に供給する。各復調器1154は、サンプルを得るために、その受信した信号を処理(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバージョン、およびディジタル化)する。各復調器1154はまた、受信シンボルを得るために、前記サンプルに対して復調(例えばOFDM変調)をさらに行なうことができる。受信(RX) MIMOプロセッサー1160は、受信パイロットシンボルに基づいて、異なる加入者局のためのチャネル応答を推定し、受信データシンボルに対してMIMO検波を行ない、およびデータシンボル推定を提供する。RXデータおよびシグナリング・プロセッサー1170は、次に、前記データシンボル推定を処理(例えば、シンボル逆マッピング、逆インターリービング、および復号)し、復号されたデータをデータ・シンク1172に供給する。プロセッサー1170は、プライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルについて受信シグナリングシンボルに対する検波をさらに実行し、検出されたシグナリングをコントローラー/プロセッサー1180に供給する。
【0063】
基地局110は、加入者局へデータとシグナリングを送信することができる。データ・ソース1190からのデータ、およびコントローラー/プロセッサー1180からのシグナリングは、TXデータおよびシグナリング・プロセッサー1192によって処理され、TX MIMOプロセッサー1194によってさらに処理され、そして次に、R個のダウンリンク信号を生成するために、変調器1154aないし1154rによって処理されることができる。R個のダウンリンク信号は、R個のアンテナ1152aないし1152rによって送信されることができる。各加入者局1110において、基地局110からのダウンリンク信号は、1つまたは複数のアンテナ1132によって受信され、および受信シンボルを得るために、1つまたは複数の復調器1130によって処理されることができる。加入者局120xにおいて、加入者局120xのために基地局110によって送信されたデータおよびシグナリングを回復するために、受信シンボルは、RXデータおよびシグナリング・プロセッサー1136xによって処理されることができる。加入者局120yにおいて、受信シンボルは、RX MIMOプロセッサー1134yによって処理され、および加入者局120yのために基地局110によって送信されたデータおよびシグナリングを回復するために、RXデータおよびシグナリング・プロセッサー1136yによってさらに処理されることができる。
【0064】
コントローラー/プロセッサー1140x、1140yおよび1180は、加入者局120xおよび120yおよび基地局110における様々な処理装置の動作をそれぞれ制御することができる。コントローラー/プロセッサー1140xおよび1140yは、本件明細書記載の技術のために、図7におけるプロセス700および/またはその他のプロセスを実行または指令することができる。コントローラー/プロセッサー1180は、本件明細書記載の技術のために、図9におけるプロセス900および/またはその他のプロセスを実行または指令することができる。メモリ1142x、1142yおよび1182は、加入者局120xおよび120yおよび基地局110のためのデータおよびプログラム命令をそれぞれ格納することができる。スケジューラー1184は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上の送信のために、加入者局をスケジュールすることができる。
【0065】
本件明細書記載の技術は、様々な手段によって実装されることができる。例えば、これらの技術は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはこれらのものの組み合わせによって実装されることができる。ハードウェアによる実装の場合、各々のエンティティ(例えば、加入者局または基地局)は、1つまたは複数の特定用途向けのIC(ASIC)、ディジタル信号プロセッサー(DSP)、ディジタル信号プロセッサーデバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、電子デバイス、その他の電子ユニットであって、本明細書記載の機能を実現するように設計されたもの、コンピュータ、またはこれらのものの組み合わせの内部で実装されることができる。
【0066】
ソフトウェアおよび/またはソフトウェアによる実装の場合、本件技術は、本明細書記載の機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能等)によって実装されることができる。ファームウェアおよび/またはソフトウェア命令は、メモリ(例えば図11の中のメモリ1142x、1142yまたは1182)に格納され、プロセッサー(例えばプロセッサー1140x、1140yまたは1180)によって実行されることができる。メモリは、プロセッサーの内部または外部で実装されることができる。ファームウェアおよび/またはソフトウェア命令は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、不揮発性のランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブル読取専用メモリ(PROM)、電子的消去可能PROM (EEPROM)、FLASHメモリ、コンパクト・ディスク(CD)、磁気または光学データ記憶デバイス等のような他のプロセッサー可読媒体に格納されることもできる。
【0067】
本開示の以上の説明は、どのような当業者も、本開示の発明を製造しまたは使用することができるように提供されている。本開示に対する様々な修正は、当業者にとって直ちに明白であろう。また、本明細書において定義された一般原則は、本開示の要旨または範囲から逸脱することなく、他の変形に対して適用可能である。したがって、本開示は、本件明細書において説明された事例および設計に限定されるよう意図されているものではなく、本件明細書に開示された原則および新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを決定し、および前記第1のフィードバック・チャネル上で、または前記第2のフィードバック・チャネル上で、または前記第1および第2のフィードバック・チャネルの両方の上で、シグナリングを送信するように構成されている少なくとも1つのプロセッサーであって、前記時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備している、少なくとも1つのプロセッサーと、
前記少なくとも1つのプロセッサーに連結されているメモリと
を具備する、ワイヤレス通信のための装置。
【請求項2】
前記時間周波数リソースは、6つのタイルを具備し、各タイルは、3つのシンボル周期の各々において4つのサブキャリアを具備する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
時間周波数リソースの前記第1の部分は、各タイル内の4つのコーナーにおける4つのサブキャリアを除く各タイル内のすべてのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第2の部分は、各タイル内の前記4つのコーナーにおける前記4つのサブキャリアを具備する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、時間周波数リソースの前記第1の部分を使用して前記第1のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信するように構成されており、および時間周波数リソースの前記第2の部分は、別の加入者局によって使用される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、時間周波数リソースの前記第2の部分を使用して前記第2のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信するように構成されており、および時間周波数リソースの前記第1の部分は、別の加入者局によって使用される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、時間周波数リソースの前記第1の部分を使用して前記第1のフィードバック・チャネル上で、および時間周波数リソースの前記第2の部分を使用して前記第2のフィードバック・チャネル上で、シグナリングを送信するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信するために、前記少なくとも1つのプロセッサーは、時間周波数リソースの前記第1の部分の上で第1の長さの変調シンボルのベクトルを送信するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第2のフィードバック・チャネル上でシグナリングを送信するために、前記少なくとも1つのプロセッサーは、時間周波数リソースの前記第2の部分の上で第2の長さの変調シンボルのベクトルを送信するように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1および第2のフィードバック・チャネルは、IEEE 802.16におけるプライマリーおよびセカンダリー高速フィードバック・チャネルに対応する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを決定することと、
ここにおいて、前記時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備している、
前記第1のフィードバック・チャネル上で、または前記第2のフィードバック・チャネル上で、または前記第1および第2のフィードバック・チャネルの両方の上で、シグナリングを送信することと、
を具備する、ワイヤレス通信のための方法。
【請求項11】
シグナリングを前記送信することは、時間周波数リソースの前記第1の部分の上で第1の長さの変調シンボルのベクトルを送信することを具備する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
シグナリングを前記送信することは、時間周波数リソースの前記第2の部分の上で第2の長さの変調シンボルのベクトルを送信することをさらに具備する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを決定するための手段であって、前記時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備している、前記手段と、
前記第1のフィードバック・チャネル上で、または前記第2のフィードバック・チャネル上で、または前記第1および第2のフィードバック・チャネルの両方の上で、シグナリングを送信するための手段と
を具備する、ワイヤレス通信のための装置。
【請求項14】
シグナリングを送信するための前記手段は、時間周波数リソースの前記第1の部分の上で第1の長さの変調シンボルのベクトルを送信するための手段を具備する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
シグナリングを送信するための前記手段は、時間周波数リソースの前記第2の部分の上で第2の長さの変調シンボルのベクトルを送信するための手段をさらに具備する、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第1の部分と第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの第2の部分とを具備する時間周波数リソースを決定するための第1の命令セットであって、前記時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備している、第1の命令セットと、
前記第1のフィードバック・チャネル上で、または前記第2のフィードバック・チャネル上で、または第1および第2のフィードバック・チャネルの両方の上で、シグナリングを送信するための第2の命令セットと
を具備する、命令を内蔵するプロセッサー可読媒体。
【請求項17】
前記第2の命令セットは、時間周波数リソースの第1の部分の上で第1の長さの変調シンボルのベクトルを送信するための第3の命令セットを具備する、請求項16に記載のプロセッサー可読媒体。
【請求項18】
前記第2の命令セットは、時間周波数リソースの第2の部分の上で第2の長さの変調シンボルのベクトルを送信するための第4の命令セットをさらに具備する、請求項17に記載のプロセッサー可読媒体。
【請求項19】
時間周波数リソースの第1の部分の上で第1のフィードバック・チャネルを受信し、および時間周波数リソースの第2の部分の上で第2のフィードバック・チャネルを受信するように構成されている少なくとも1つのプロセッサーであって、前記第1および前記第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備している、プロセッサーと、
前記少なくとも1つのプロセッサーに連結されているメモリと
を具備する装置。
【請求項20】
前記第1および第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、6つのタイルを具備し、各タイルは、3つのシンボル周期の各々において4つのサブキャリアを具備する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの前記第1の部分は、各タイル内の4つのコーナーにおける4つのサブキャリアを除く各タイル内のすべてのサブキャリアを具備し、および前記第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースの前記第2の部分は、各タイル内の前記4つのコーナーにおける前記4つのサブキャリアを具備する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、単一の加入者局から前記第1および第2のフィードバック・チャネルを受信するように構成されている、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、2つの加入者局から前記第1および第2のフィードバック・チャネルを受信するように構成されている、請求項19に記載の装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、前記第1のフィードバック・チャネルについて第1の長さの受信シンボルのベクトルを得、および前記第2のフィードバック・チャネルについて第2の長さの受信シンボルのベクトルを得るように構成されている、請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、前記第1のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第1のセットに基づいて、前記第1のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうように構成されている、請求項19に記載の装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのプロセッサーは、前記第2のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第2のセットに基づいて、前記第2のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうように構成されている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
時間周波数リソースの第1の部分の上で第1のフィードバック・チャネルを受信することと、
時間周波数リソースの第2の部分の上で第2のフィードバック・チャネルを受信することと、
を具備する方法であって、前記第1および第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備する、方法。
【請求項28】
前記第1および第2のフィードバック・チャネルは、単一の加入者局から受信される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1および第2のフィードバック・チャネルは、2つの加入者局から受信される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のフィードバック・チャネルを前記受信することは、前記第1のフィードバック・チャネルについて第1の長さの受信シンボルのベクトルを得ることを具備し、および前記第2のフィードバック・チャネルを前記受信することは、前記第2のフィードバック・チャネルについて第2の長さの受信シンボルのベクトルを得ることを具備する、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第1のセットに基づいて、前記第1のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうことと、
前記第2のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第2のセットに基づいて、前記第2のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうことと
をさらに具備する、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
時間周波数リソースの第1の部分の上で第1のフィードバック・チャネルを受信するための手段と、
時間周波数リソースの第2の部分の上で第2のフィードバック・チャネルを受信するための手段と、
を具備する装置であって、前記第1および第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備する、装置。
【請求項33】
前記第1のフィードバック・チャネルを受信するための前記手段は、前記第1のフィードバック・チャネルについて第1の長さの受信シンボルのベクトルを得るための手段を具備し、および前記第2のフィードバック・チャネルを受信するための前記手段は、前記第2のフィードバック・チャネルについて第2の長さの受信シンボルのベクトルを得るための手段を具備する、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記第1のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第1のセットに基づいて、前記第1のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうための手段と、
前記第2のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第2のセットに基づいて、前記第2のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうための手段と
をさらに具備する、請求項32に記載の装置。
【請求項35】
時間周波数リソースの第1の部分の上で第1のフィードバック・チャネルを受信するための第1の命令セットと、
時間周波数リソースの第2の部分の上で第2のフィードバック・チャネルを受信するための第2の命令セットであって、前記第1および第2のフィードバック・チャネルのための時間周波数リソースは、少なくとも1つのタイルを具備し、各タイルは、少なくとも1つのシンボル周期の各々において少なくとも1つのサブキャリアを具備し、および時間周波数リソースの前記第1および第2の部分は、前記少なくとも1つのタイルの各々におけるサブキャリアの第1および第2の互いに素なサブセットをそれぞれ具備する、第2の命令セットと、
を具備する、命令を内蔵するプロセッサー可読媒体。
【請求項36】
前記第1の命令セットは、前記第1のフィードバック・チャネルについて第1の長さの受信シンボルのベクトルを得るための第3の命令セットを具備し、および前記第2の命令セットは、前記第2のフィードバック・チャネルについて第2の長さの受信シンボルのベクトルを得るための第4の命令セットを具備する、請求項35に記載のプロセッサー可読媒体。
【請求項37】
前記第1のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第1のセットに基づいて、前記第1のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうための第3の命令セットと、
前記第2のフィードバック・チャネルのために使用可能な変調シンボルのベクトルの第2のセットに基づいて、前記第2のフィードバック・チャネルについての受信シンボルのベクトルに対する検波を行なうための第4の命令セットと
をさらに具備する、請求項35に記載のプロセッサー可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−62799(P2013−62799A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−198772(P2012−198772)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【分割の表示】特願2009−553723(P2009−553723)の分割
【原出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】