説明

ワイヤーロープ衝撃吸収及び張力保持装置

【課題】 ワイヤーロープの衝撃荷重緩和による衝撃破断強度の向上と温度によるワイヤーロープの弛緩防止。
【解決手段】
架設ワイヤーロープの中間部に弾性体をワイヤーロープで挟んだ構造の衝撃緩和装置を取り付ける。ワイヤーロープに衝撃荷重が作用するとワイヤーロープに作用した張力の分散荷重が弾性体を圧縮し、ワイヤーロープの延長を助けるため衝撃を緩和する。又、ワイヤーロープが気温の寒暖差で張力減退を起こす防止装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ワイヤーロープを用いる業種全般に使用する。
【背景技術】
【0002】
ここでは落石災害防止につき説明する。落石防止網工のポケット式ロックネットは格子状に架設したワイヤーロープに金網を張り巡らし法面上からの転石をその架設内に呼び込み道路上の通行車両等に及ぼす落石災害を予防するものである。又ワイヤーロープ掛工においては落石をワイヤーロープの張力で法面に押し付けて、転落を防ぐ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記工法のポケット式ロックネットでは呼び込んだ落石をワイヤーロープと金網の強度で落石のエネルギーを吸収して安全を確保する。本案は本来の仕様を変更することなく、落石の吸収エネルギー値を大きく出来ないかとの問題点の解決策である。
又ワイヤーロープ掛工においては夏冬の寒暖差でワイヤーロープに緩みが生じ、法面に押し付ける効果が減退するための解決策となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本案はポケット式ロックネットにおいては、添付図面の様にワイヤーロープで弾性体を挟んだ形状として、ワイヤーロープの張力の分散荷重が弾性体を変形させ衝撃荷重が掛かった場合の緩衝装置として作用する構造としている。又、ワイヤーロープ掛工においてはワイヤーロープに予め掛けられた張力が温度変化と共に緩み、落石の保持効果が減退する弱点をカバーしている。
【発明の効果】
【0005】
落石防止網工、特にポケット式ロックネットにおいては吊ロープに掛かる衝撃荷重が緩和されることによりワイヤーロープの破断荷重が大幅に向上し、金網その他の部品がより経済的なものに変更できる為、経済性の向上が大きい。又、ワイヤーロープ掛工においてはワイヤーロープの弛緩防止に効果を発揮し、季節を問わず一定の緊張力を保持出来る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本案の装置状況図(衝撃荷重なし)
【図2】本案の装置状況図(衝撃荷重作用時)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図2に示す様にワイヤーロープに衝撃的張力が掛かると弾性体2、に圧縮力がかかり変形することにより衝撃荷重を緩和すると共に、予め掛けられた張力により弾性体2、が変形し元に戻ろうとする反力を利用し、張力を保持する構造の衝撃吸収及び張力保持装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−197527(P2009−197527A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−42314(P2008−42314)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000174345)
【Fターム(参考)】