説明

ワーク搬送装置およびその搬送制御方法

【課題】装置自体がコンパクトで場所を取らず、構成部品を減らして、設備コストを抑制可能なワーク搬送装置を提供する。
【解決手段】加工前ワークW1を搬送して加工ステーションに投入すると共に、加工ステーションから加工済ワークW2を取出して送り出すワーク搬送装置20である。
ワーク搬送装置20は、基体21に、加工前ワークW1を投入するべく搬送する第1の搬送機構22と、加工済ワークW2を取出し、搬送する第2の搬送機構23とを備える。
これら第1、第2搬送機構22、23は、基体21に固設した共用雄ねじ24に、ねじ対偶で、それぞれ制御移動可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク搬送装置およびその搬送制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、加工すべきワークを、直動送り機構等の搬送手段により、加工ステーションまで送り、加工終了後、加工済のワークを取出して、次工程へ搬送手段により、送り出すようにした装置が提案されている(特許文献1)。
すなわち、特許文献1における搬送手段では、搬送方向に沿って配され、ワークであるシートを滑らせるレール部と、シートを把持するグリッパと、グリッパをレール部に沿って往復直線移動させる直線移動機構とを具備している。
かかる搬送手段では、シートを加工ステーションであるプレス手段に受け渡した後には、シートを放し、直線移動機構の作動によって、シート供給手段からのシートの受け渡し位置まで後退させられるようになっている。
直線移動機構は、モータによって回転させられるボールネジと、ボールネジに螺合するナットと、ナットに固定されグリッパを搭載するスライダとから構成されている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−52693号公報
【0004】
その他、従来では、例えば図7に示す搬送装置1は、加工前ワーク投入用として、第1の雄ねじ2と、第1雄ねじ2に螺入した第1の雌ねじ3と、第1雌ねじ3を固定した第1のパレット4と、雌ねじ駆動用に第1の駆動部5と、第1駆動部5を制御する第1制御部6とで、実質的に構成している。
一方、加工済ワーク取出し用として、第2の雄ねじ7と、第2雄ねじ7に螺入した第2の雌ねじ8と、第2雌ねじ8を固定した第2のパレット9と、雌ねじ駆動用に第2の駆動部10と、第2駆動部10を制御する第2の制御部11とで、実質的に構成している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の搬送装置1では、第1パレット4の停止位置と第2パレット9の停止位置が異なるため、加工ステーションへのワーク搬送は投入時と取出し時とで停止位置を変える必要がある。
また、搬送装置1では、加工前ワーク投入用と加工済ワーク取出し用として、それぞれの搬送機構は、例えば第1、第2雄ねじ2、7と対応する第1、第2雌ねじ3、8と、第1、第2駆動部5、10とで構成されるため,構成部品が多くなり、装置自体が大型化し、設備コストの上昇は避けられないものとなる。
本発明は、以上のような課題を改善するために提案されたものであって、装置自体がコンパクトで場所を取らず、構成部品を減らして、設備コストを抑制可能な搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を達成するために、請求項1に記載の発明では、加工前ワーク(W1)を投入して加工ステーションまで搬送すると共に、加工ステーションから加工済ワーク(W2)を取出して送り出すワーク搬送装置(20)であって、装置本体(21)と、この装置本体(21)に設けた、加工前ワーク(W1)を投入し、搬送するワーク投入側搬送機構(22)と、加工済ワーク(W2)を取出し、搬送するワーク取出し側搬送機構(23)とを備え、これらワーク投入側搬送機構(22)、およびワーク取出し側搬送機構(23)は、装置本体(21)に支持した共用雄ねじ(24)に、ねじ対偶で、それぞれ制御移動可能に構成したことを特徴とする。
【0007】
これにより、装置本体(21)に支持した共用雄ねじ(24)上を、ワーク投入側搬送機構(22)と、ワーク取出し側搬送機構(23)とを、それぞれ、適宜移動させて、加工前ワーク(W1)を投入し、搬送する動作と、加工済ワーク(W2)を取出し送り出す動作を実行することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、ワーク投入側搬送機構(22)、ワーク取出し側搬送機構(23)は、共用雄ねじ(24)に、それぞれ螺入した第1の雌ねじ(25)、第2の雌ねじ(28)と、これら第1雌ねじ(25)、第2雌ねじ(28)をそれぞれ回動可能に支持する第1のパレット(26)、第2のパレット(31)と、第1雌ねじ(25)、第2雌ねじ(30)を、それぞれ回転駆動する第1の駆動部(27)、第2の駆動部(32)と、これら第1駆動部(27)、第2駆動部(32)を制御する制御部(35)とを備えたことを特徴とする。
【0009】
これにより、ワーク投入側搬送機構(22)、ワーク取出し側搬送機構(23)を、一つの制御部(35)により、共用雄ねじ(24)上を、それぞれ第1駆動部(27)、第2駆動部(32)を適宜、制御して、加工前ワーク(W1)の投入、搬送、加工済ワーク(W2)の取出し搬送を行うことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、ワーク投入側搬送機構(22)により、加工前ワーク(W1)を投入して加工ステーションまで搬送する他、ワーク取出し側搬送機構(23)により、加工ステーションから加工済ワーク(W2)を取出して後工程へ送り出すにあたり、共用化した搬送路上で、加工前ワーク(W1)を投入し、搬送する一方、加工済ワーク(W2)を取出し、搬送する動作を、独立的、または関連付けて実行することを特徴とする。
【0011】
これにより、ワーク投入側搬送機構(22)とワーク取出し側搬送機構(23)の搬送路を共通化しても、ワーク投入側搬送機構(22)による加工前ワーク(W1)を投入し、搬送する動作と、ワーク取出し側搬送機構(23)による加工済ワーク(W2)を取出し、搬送する動作を、互いに支障なく実行することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、加工前ワーク(W1)を、ワーク投入側搬送機構(22)における第1パレット(26)に移載し、ワーク投入側搬送機構(22)における第1駆動部(27)を駆動して、共用雄ねじ(24)上を移動し、第1パレット(26)を、順次、各加工ステーション(S1、S2、S3)に搬送して、加工に供し、加工前ワーク(W1)の搬送投入が終了した第1パレット(26)を、第1駆動部(27)を逆転駆動して、第1パレット(26)を、加工前ワーク(W1)をストックする前ワーク受取位置(Apre)に戻し、前ワーク受取位置(Apre)から第1パレット(26)に加工前ワーク(W1)を移載する一方、ワーク取出し側搬送機構(23)における第2駆動部(32)を駆動し、第2パレット(31)を加工が終了した加工ステーションの位置にもたらして、第2パレット(31)に加工済ワーク(W2)を移載し、加工前ワーク(W1)を移載した第1パレット(26)を加工ステーションの位置に搬送する一方、加工済ワーク(W2)を移載した第2パレット(31)を、ワーク送出し位置(Aaf)に搬送して、後工程に送り込む状態とすることを特徴とする。
【0013】
これにより、加工ステーションにおいて、ワーク投入側搬送機構(22)側の第1パレット(26)と、ワーク取出し側搬送機構(23)側の第2パレット(31)は、同時にもたらされることはなく、共用雄ねじ(24)上で、加工前ワーク(W1)の加工ステーションへの投入と、加工済ワーク(W2)の取出し、搬送を、関連付けて行うことができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、加工前ワーク(W1)が来ない場合、ワーク取出し側搬送機構(23)側のみを動作させて、第2パレット(31)を加工が終了した加工ステーションの位置にもたらして、加工済ワーク(W2)の取出しと、加工済ワーク(W2)を後工程に送り込む動作を実行することを特徴とする。
【0015】
これにより、加工前ワーク(W1)の加工ステーションへの投入がないときは、ワーク取出し側搬送機構(23)側のみを動作させ、第2パレット(31)を加工が終了した加工ステーションの位置にもたらして、加工済ワーク(W2)の取出しと、加工済ワーク(W2)を後工程に送り込む動作を実行するため、動作の空白を無くすことができる。
【0016】
さらに請求項6に記載の発明は、加工済ワーク(W2)を送出すことができなく、加工ステーション側が空の場合には、ワーク投入側搬送機構(22)における第1駆動部(27)のみを駆動して、第1パレット(26)を加工ステーション側に移動させ、加工前ワーク(W1)の投入を行うことを特徴とする。
【0017】
これにより、加工ステーションでの加工の空白時間を減らすことができ、次の、加工前ワーク(W1)の投入と、加工済ワーク(W2)の取出し、搬送動作の連係動作につながる。
【0018】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1に、一実施形態にかかるワーク搬送装置20を模式的に示す。
このワーク搬送装置20は、加工前ワークW1を投入して、所定の加工を施す加工ステーションまで搬送すると共に、加工ステーションから加工済みのワークW2を取出して送り出す構成のものである。
すなわち、このワーク搬送装置20は、装置本体である基体21に、ワーク投入側搬送機構22とワーク取出し側搬送機構23とを組み込んで構成している。
これらワーク投入側搬送機構22、ワーク取出し側搬送機構23は、基体21に、図中長手方向に固定した共用雄ねじ24を基に、直動ガイドGをガイドとして、互いに移動可能に構築されている。
【0020】
ワーク投入側搬送機構22は、共用雄ねじ24に螺入した第1の雌ねじ25と、この第1雌ねじ25を回転可能に支持する第1のパレット26と、第1雌ねじ25を駆動する第1の駆動部27とを具備している。第1駆動部27は、第1雌ねじ25を支持する第1パレット26に搭載され、第1雌ねじ25に対し、回転動力を伝達するために、第1駆動部27の出力軸に取着したプーリ28と、第1雌ねじ25に固定したプーリ28とに対し、タイミングベルト29を掛け渡している。この場合、第1駆動部27の回転動力が、そのまま第1雌ねじ25に伝達されるように、第1雌ねじ25に固定したプーリ28は、第1駆動部27の出力軸に取着したプーリ28と同径としている。
【0021】
一方、ワーク取出し側搬送機構23は、実質的にはワーク投入側搬送機構22と同構成であり、共用雄ねじ24に螺入した第2の雌ねじ30と、第2雌ねじ30を回転可能に支持する第2のパレット31と、第2雌ねじ30を回転駆動する第2の駆動部32とを具備している。
かかるワーク取出し側搬送機構23においても、第2駆動部32と第2雌ねじ30とは、第2駆動部32の回転動力が、そのまま第2雌ねじ30に伝達されるように、第2駆動部32および第2雌ねじ30にそれぞれ設けた同径のプーリ33を介し、タイミングベルト34を掛け渡している。
【0022】
そしてワーク搬送装置20は、ワーク投入側搬送機構22における第1駆動部27と、ワーク取出し側搬送機構23における第2駆動部32とを制御する、制御部35を備えている。なお、制御部35では、ワーク投入側搬送機構22において、第1雌ねじ25に固定したプーリ28と、第1駆動部27の出力軸に取着したプーリ28と同径としたことにより、第1駆動部27の回転量から第1雌ねじ25の移動量を把握することができるようにしている。
勿論、第1雌ねじ25に固定したプーリ28と、第1駆動部27の出力軸に取着したプーリ28とが同径でなくても、各プーリの径の大きさの比を制御部35に記憶しておくことで、第1駆動部27の回転量から第1雌ねじ25の移動量を把握することもできる。
一方、ワーク取出し側搬送機構23においても、第2駆動部32および第2雌ねじ30にそれぞれ同径のプーリ33を用いたことにより、第2駆動部32の回転量から第2雌ねじ30の移動量を把握することができるようにしている。
【0023】
ワーク搬送装置20は、以上のように構成されるものであり、次に、このワーク搬送装置20を、実例として加工ステーションを3箇所(S1、S2、S3)備えた製造ラインPLを示し、製造ステップを説明する。なお、これら加工ステーションでは、同一の加工を行う設定することができ、あるいは、異種の加工を施す設定でもよい。
この製造ラインPLは、この製造ラインPLで一連の加工を施す以前の、加工前ワークW1を待機させておく前ワーク受取位置Apreと、第1、第2、第3加工ステーションS1、S2、S3と、これら第1〜第2加工ステーションS1、S2、S3において加工後の加工済ワークW2を、後続する製造ラインに送り出すための後ワーク送出し位置Aafで構成され、かかるラインに即して、前述のワーク搬送装置20を敷設している。そして、以下の製造ステップは、ワーク搬送装置20の、ワーク投入側搬送機構22における第1駆動部27と、ワーク取出し側搬送機構23における第2駆動部32とを制御する、制御部35に格納されたプログラムに基づいて実行される設定である。
【0024】
当初、前ワーク受取位置Apreに待機、ストックされた加工前ワークW1を、図示しないローダ等により、ワーク投入側搬送機構22における第1パレット26に移載する。
次に第1駆動部27を駆動して、第1駆動部27の回転動力を、第1駆動部27の出力軸に取着したプーリ28からタイミングベルト29を通じて、第1雌ねじ25に固定したプーリ28を介し、第1雌ねじ25を回転させることができる。第1雌ねじ25は、所定の回転量で回転し、共用雄ねじ24上を移動し、これにより、第1パレット26を、順次、各加工ステーションS1、S2、S3に搬送し、加工を行うことができる。なお、以下の搬送、動作手順では、加工ステーションS1で加工を行う場合の搬送、動作手順を説明する。他の加工ステーションS2、S3においても同じ搬送、動作手順であり、加工ステーションS2、S3で加工を行う場合の搬送、動作手順はここでは省略する。
【0025】
加工前ワークW1の搬送投入が終了した第1パレット26を、第1駆動部27を逆転駆動して、第1駆動部27のプーリ28からタイミングベルト29を通じて、第1雌ねじ25のプーリ28を介し、第1雌ねじ25を逆回転させ、共用雄ねじ24上を移動し、第1パレット26を、前ワーク受取位置Apreに戻すことができる。
このとき、ワーク取出し側搬送機構23は、制御部35に格納されたプログラムに基づいて、ワーク取出し側搬送機構23における第2駆動部32を駆動し、第2パレット31を第2雌ねじ30が回転して、共用雄ねじ24上を移動し、加工が終了した第1加工ステーションS1の位置に第2パレット31を移動させることができる(図3参照)。
【0026】
前ワーク受取位置Apreに戻した、ワーク投入側搬送機構22における第1パレット26には、前ワーク受取位置Apreから加工前ワークW1を、図示しないローダ等により移載することができる。
一方、第1加工ステーションS1の位置にもたらした、ワーク取出し側搬送機構23における第2パレット31には、加工済ワークW2を移載することができる(図4参照)。
【0027】
次に、加工済ワークW2を移載した第2パレット31を、ワーク取出し側搬送機構23における第2駆動部32を駆動して、第2雌ねじ30を回転させ、共用雄ねじ24上を移動させると共に、前ワーク受取位置Apreから加工前ワークW1を移載した第1パレット26を第1加工ステーションS1の位置に移動させる(図5参照)。
【0028】
そして、第1パレット26から加工前ワークW1を第1加工ステーションS1に投入する一方、第2パレット31から、加工済ワークW2をワーク送出し位置Aafに移載して、後工程に送り込む状態とすることができる(図6参照)。
【0029】
なお、かかる製造ラインPL前の製造ラインから、加工前ワークW1が来ない場合は、ワーク取出し側搬送機構23側のみを動作させて、第2パレット31を移動させ、加工済ワークW2の取出しと、加工済ワークW2をワーク送出し位置Aafに移載して、後工程に送り込む動作を実行する。
【0030】
一方、後続する製造ラインにおける後工程が一杯で送れない場合で、第1〜第3加工ステーションS1〜S3が空の場合には、ワーク投入側搬送機構22における第1駆動部27のみを駆動して、第1パレット26を移動させ、加工前ワークW1の投入を行うことができる。
【0031】
以上のように、ワーク搬送装置20では、一つの動作指令手段である一台の制御部35に設定した動作プログラムを基に、ワーク投入側搬送機構22、ワーク取出し側搬送機構23における第1駆動部27、第2駆動部32を、関連付けてまたは独立的に制御して、第1、第2パレット26、31を移動動作させるため、異常があった場合でも、互いの動作が干渉することなく、動作制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明にかかるワーク搬送装置の一実施形態の概略的構成を示す、模式的な側面図である。
【図2】図1に示すワーク搬送装置を用いた、製造ラインの動作ステップを説明するための、模式的な状態説明図である。
【図3】図1に示すワーク搬送装置を用いた、製造ラインの動作ステップを説明するための、模式的な状態説明図である。
【図4】図1に示すワーク搬送装置を用いた、製造ラインの動作ステップを説明するための、模式的な状態説明図である。
【図5】図1に示すワーク搬送装置を用いた、製造ラインの動作ステップを説明するための、模式的な状態説明図である。
【図6】図1に示すワーク搬送装置を用いた、製造ラインの動作ステップを説明するための、模式的な状態説明図である。
【図7】従来のワーク搬送装置の一例の概略的構成を示す、模式的な側面図である。
【符号の説明】
【0033】
20 ワーク搬送装置
21 基体
22 ワーク投入側搬送機構
23 ワーク取出し側搬送機構
24 共用雄ねじ
25 第1雌ねじ
26 第1パレット
27 第1駆動部
28 プーリ
29 タイミングベルト
30 第2雌ねじ
31 第2パレット
32 第2駆動部
33 プーリ
34 タイミングベルト
35 制御部
W1 加工前ワーク
W2 加工済ワーク
PL 製造ライン
S1 第1加工ステーション
S2 第2加工ステーション
S3 第3加工ステーション
Apre 前ワーク受取位置
Aaf 後ワーク送出し位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工前ワーク(W1)を投入して加工ステーションまで搬送すると共に、加工ステーションから加工済ワーク(W2)を取出して送り出すワーク搬送装置(20)であって、
装置本体(21)と、
この装置本体(21)に設けた、加工前ワーク(W1)を投入し、搬送するワーク投入側搬送機構(22)と、
加工済ワーク(W2)を取出し、搬送するワーク取出し側搬送機構(23)とを備え、
これらワーク投入側搬送機構(22)、およびワーク取出し側搬送機構(23)は、前記装置本体(21)に支持した共用雄ねじ(24)に、ねじ対偶で、それぞれ制御移動可能に構成したことを特徴とするワーク搬送装置。
【請求項2】
前記ワーク投入側搬送機構(22)、ワーク取出し側搬送機構(23)は、前記共用雄ねじ(24)に、それぞれ螺入した第1の雌ねじ(25)、第2の雌ねじ(28)と、
これら第1雌ねじ(25)、第2雌ねじ(28)をそれぞれ回動可能に支持する第1のパレット(26)、第2のパレット(31)と、
前記第1雌ねじ(25)、第2雌ねじ(30)を、それぞれ回転駆動する第1の駆動部(27)、第2の駆動部(32)と、
これら第1駆動部(27)、第2駆動部(32)を制御する制御部(35)と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のワーク搬送装置。
【請求項3】
ワーク投入側搬送機構(22)により、加工前ワーク(W1)を投入して加工ステーションまで搬送する他、ワーク取出し側搬送機構(23)により、加工ステーションから加工済ワーク(W2)を取出して後工程へ送り出すにあたり、
共用化した搬送路上で、加工前ワーク(W1)を投入し、搬送する一方、加工済ワーク(W2)を取出し、搬送する動作を、独立的、または関連付けて実行することを特徴とするワーク搬送装置における搬送制御方法。
【請求項4】
加工前ワーク(W1)を、ワーク投入側搬送機構(22)における第1パレット(26)に移載し、ワーク投入側搬送機構(22)における第1駆動部(27)を駆動して、共用雄ねじ(24)上を移動し、前記第1パレット(26)を、順次、各加工ステーション(S1、S2、S3)に搬送して、加工に供し、
加工前ワーク(W1)の搬送投入が終了した第1パレット(26)を、第1駆動部(27)を逆転駆動して、前記第1パレット(26)を、加工前ワーク(W1)をストックする前ワーク受取位置(Apre)に戻し、前ワーク受取位置(Apre)から前記第1パレット(26)に加工前ワーク(W1)を移載する一方、
ワーク取出し側搬送機構(23)における第2駆動部(32)を駆動し、第2パレット(31)を加工が終了した加工ステーションの位置にもたらして、前記第2パレット(31)に加工済ワーク(W2)を移載し、
前記加工前ワーク(W1)を移載した第1パレット(26)を加工ステーションの位置に搬送する一方、前記加工済ワーク(W2)を移載した第2パレット(31)を、ワーク送出し位置(Aaf)に搬送して、後工程に送り込む状態とすることを特徴とするワーク搬送装置における搬送制御方法。
【請求項5】
前記加工前ワーク(W1)が来ない場合、前記ワーク取出し側搬送機構(23)側のみを動作させて、第2パレット(31)を加工が終了した加工ステーションの位置にもたらして、前記加工済ワーク(W2)の取出しと、前記加工済ワーク(W2)を後工程に送り込む動作を実行することを特徴とする請求項3に記載のワーク搬送装置における搬送制御方法。
【請求項6】
前記加工済ワーク(W2)を送出すことができなく、加工ステーション側が空の場合には、前記ワーク投入側搬送機構(22)における第1駆動部(27)のみを駆動して、第1パレット(26)を加工ステーション側に移動させ、加工前ワーク(W1)の投入を行うことを特徴とする請求項3に記載のワーク搬送装置における搬送制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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