説明

一体型内部トレイを備えたロック式容器

さまざまなタイプの持ち運び可能な物品を保持すると共に固定するためのパッケージが開示されている。一体型トレイ(12)を備えた内部スライドカードには物品が配置され、そしてこのカードは外スリーブ(200)に挿入される。受け開口(38)および固定タブ(40)は、トレイ内で物品を保持すると共に固定する。スライドカードあるいはトレイと一体の係合部(42)は、外スリーブと一体のロック部および停止部(240,216)と協働的に係合する。この部分同士の協働的係合によって、任意の子供のいたずら防止機能および任意の脱落防止機能がもたらされる。外スリーブと一体のリリースボタン(224)によって、子供のいたずら防止機能が解除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はツーピースパッケージに関し、このものは、外部スリーブ内に挿入されるよう構成された一体型トレイを備えた内部スライドカード上に持ち運び可能な物品を収容する。このパッケージは、上記スライドカードがスリーブから引き抜かれるのを阻止する一つ以上の内部または外部ロックを有していてもよい。この年配者に好都合なパッケージは、トレイ上の物品にアクセスするために何度でも開閉可能なパッケージにおける、子供のいたずら防止機能および脱落防止機能を備えていてもよい。
【0002】
この出願は、2003年11月19日に出願された係属中の米国仮特許出願第60/523,103号に対する優先権を主張するものである。この先行出願の開示全体は、この引用によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
従来の製薬パッケージングには薬剤運搬デバイスに関する欠点があり、これは製造業者および末端使用者の両方にとって問題を生じる。たとえば、デバイスまたはデバイスコンポーネントの隔離および緩衝のための発泡体あるいはプラスチック小片を含むパッケージングで、注射器、小ビン、アンプル、試験管、および類似形状の長尺品を含むデバイスを配送することが知られている。デバイスを保護するためにそのパッケージング内に発泡体あるいはプラスチック小片を詰め込む製造業者は、ますます多くの原材料を抱え、しかもそのパッケージングを得るために一層複雑な製造システムを採用している。さらに、一般の製造業者は、通常、自動化された手段で詰め込まれる一種類のパッケージと、人手で詰め込まれる他の種類のパッケージとを生産しているが、これによって在庫および生産ラインの数が増大している。
【0004】
さらに、一般の製造業者は薬剤運搬デバイスを、しっかりと、そして(輸送コスト節約の観点から)可能な限り最も効率のよい様式で、身体の自由が制限された末端使用者、たとえば指の関節炎を抱える末端使用者を犠牲にして包装している。そうした既存のパッケージングは、通常、取り出すのが困難な垂直ポジションでデバイスを配向するものであり、そして既存のパッケージングがデバイスを水平ポジションに配置するものである場合、デバイスは通常、互いに上下に直接重ねられる。そうしたデバイスを、それを保持しかつ保護するための手段を使用せずに既存の箱に入れて、ばらで、あるいはばらではあるが個々に包装して配送することも知られている。
【0005】
薬剤運搬デバイスパッケージングの一般的な製造業者は、通常、許されていない取り出しを阻止するための子供のいたずら防止機構、あるいは収容された製品の偶発的な飛び出しを阻止するためのストッパー機能を設けていない。こうした機能が存在する場合、それは手先の不自由な末端使用者でも容易に取り出せるという点を犠牲にしている。公知の薬剤運搬デバイスパッケージングはまた、適当なサイズの図柄の形態の消費者情報、パンプレットまたはミニディスクのようなデータ記録用の一体型ホルダー、あるいは各デバイスに隣接した指示を配するのに十分なスペースを提供しない。また、一般的な製造業者はデバイスを混ぜることをせず、類似のデバイスを一緒に配送するだけである。この慣習のために、複雑な薬剤処方が必要な末端使用者は、彼らの必要性を満たすために、不必要に大量の薬剤運搬デバイスの在庫品を作り出し、それを保有しておくことを求められる。
【0006】
末端使用者は、薬剤運搬デバイスの使用に伴って生じる処分の問題をよく知っている。通常、空になった小ビン、試験管、およびコンポーネントは、安全に処分するために、密封するか、さもなければ安全なものとする必要がある。別体の密封可能でかつ堅牢な容器に入れて針を処分することは知られているが、たとえば空になった容器のような類似のデバイス用の安全処分手段として機能するパッケージングが依然として求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のパッケージング技術を概観すれば、次のようなシステムおよび用具が求められていることは明白である。すなわち、それは、薬剤運搬デバイスおよびその構成要素のような物品を固定すると共に保護し、製造プロセスの改善を可能とし、子供のいたずら防止および飛び出し防止機能を備えることが可能で、末端使用者のニーズに応じてさまざまな物品を収容し、体が不自由な末端使用者でも容易に取り出せるようになっており、図柄および関連情報を担持するのに十分な領域を有し、そして安全な処分手段を提供するようなものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、外スリーブと、この外スリーブ内にリリース可能に保持された一体型トレイを備えた内部スライドカードとを具備してなるパッケージングを提供することによって上記要求が満たされる。ある実施形態では、外スリーブ、およびトレイを備えた内部スライドカードはいずれも、ロック手段、リリース手段、および停止手段を形成するために、他方と協働的に係合するよう構成された係合手段を具備してなる。
【0009】
代表的な実施形態においては、係合手段は、カードと一体化されるかあるいはそれに取り付けられたパネル、タブ、キャッチ、リブ、アバット、縁部、切欠き、開口、および同様の要素を含み、これは外スリーブに関連付けられた係合部用の類似の手段に接続されるようになっており、本明細書では、まとめてロック手段と言う。リリース手段は、外スリーブと一体化されるかあるいはそれに取り付けられたパネル、タブ、リブ、アバット、縁部、切欠き、キャッチ、開口、および同様の要素を含み、これは係合あるいはロックされた要素を分離させるようになっている。ロック手段およびリリース手段によって、本発明は任意の子供のいたずら防止機能を提供する。停止手段は、カードと一体化されるかあるいはそれに取り付けられたパネル、タブ、リブ、キャッチ、アバット、開口、縁部、切欠き、および同様の要素を含み、これは外スリーブに関連付けられた類似の要素と噛み合うよう係合するようになっている。この停止手段によって、本発明は、使用者がトレイを外ケースから完全に引き抜いて分離させてしまうのを阻止するための任意の脱落(飛び出し)防止機能を提供する。
【0010】
実施形態は、デバイスを保持すると共に安全なものとし、取り出しおよび取り替えのためデバイスへの容易なアクセスを可能とし、そして空になったデバイスを回収すると共に収容するトレイ構造を備えたスライドカードを提供することによって、たとえば薬剤運搬デバイスのような運搬可能な物品を保持すると共に守るためのシステムおよび方法を含む。したがって本発明の実施形態は、経皮、経口、あるいは皮下注入投与用の薬剤運搬デバイス(事前充填された注射器、小ビン、アンプル、試験管、パッチ、吸入器、およびその部品、ならびに類似のデバイスを含む)を安全に輸送でき、使用されていないデバイスを安全に保管でき、そして全てのものを、まとめて安全に処分できるまで使用済みデバイスを安全に保管できるシステムおよび用具を提供する。
【0011】
別な実施形態は、順守指示および患者情報文書(PIL)のような製品説明を提供するための用具および方法を含む。ある実施形態では、指示、たとえばこれに限定されるものではないが、時間、曜日、順番、あるいは服用量などがデバイスの近傍に配される。他の実施形態では、使用者が簡単に見ることができるように、情報が内部スライドカードまたは外スリーブの表面あるいはその中に配される。情報を守るためのある実施形態は、外スリーブと一体のポケットを具備してなり、一方、他の実施形態は、コンピューターディスク収容袋を具備してなる。
【0012】
本発明の他の実施形態は、一体型トレイおよび一体係合タブを備えたスライドカードを具備してなり、このものでは、トレイは少なくとも一つの持ち運び可能な物品を収容しかつ保持するよう構成される。トレイを備えたカードを収容する外スリーブは、ロック位置において上記タブと係合するよう構成されたロック縁部を具備してなる。ここで、外スリーブは、カードおよびトレイを収容するよう構成された空洞を形成し、しかもカードの係合手段と係合するための手段を具備してなる。外スリーブはまた、それぞれの係合手段の結合によって形成されるロック手段を解除するよう構成されたリリース手段を具備してなる。
【0013】
本発明のある実施形態の中で守られた物品へのアクセスを阻止する方法は、単に説明のためであって限定のためではない次の順序で提示される、以下のステップを具備してなる。すなわち、一体型トレイおよび係合手段を備えたスライドカードを提供すること。少なくとも一つの受け凹部を具備してなるトレイを提供すると共にこの凹部内に物品を配置すること。開口端部、アクセス可能な空洞、そして上記カードと係合するための手段を備えた外スリーブを提供すること。上記カードと上記開口端部とを整列させると共にロック手段を形成するようそれぞれの係合手段を配すること。上記カードを上記空洞内に完全に差し込み、それぞれの係合手段をリリース可能にロックさせること。
【発明の効果】
【0014】
本発明による実施形態は少なくとも以下の利点をもたらす。すなわち、軽量であり、いたずらを阻止し、子供には開けることができず、取り出しが容易であり、耐久性に優れ、製造および組み立てが容易であり、デバイスを保護でき、保管が容易であり、処分が容易であり、変化に富んだ特殊な形状のデバイスを提供可能であり、そして経済性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
要求事項として、本発明の詳細な実施形態について、ここで説明する。開示される実施形態は、さまざまな、そして代替的形態で構成可能な本発明の代表例に過ぎないことを理解されたい。図は必ずしも一定の率で縮尺したものではなく、ある特徴部は、特定の構成要素の細部を示すために誇張されるかあるいは簡略化されている。別な場合には、本発明が分かり難くなるのを避けるために、公知の材料または手法については詳しく説明していない。それゆえ、本明細書に開示された特定の構造的および機能的細部を限定として解釈すべきではなく、特許請求の範囲の、そして本発明の多種多様な利用を当業者に説明するための基礎として解釈すべきである。
【0016】
図面(その全てについて同じ数字は同じ特徴部を示している)には、本発明の実施形態が図示されている。まず、図1および図2に目を向けると、物品、たとえば薬剤運搬デバイスを受けると共に保持するよう構成された一体型トレイ12を有する内部スライドカードを形成するよう構成されたスライドカードのブランク10が図示されている。
【0017】
本明細書において、「薬剤運搬デバイス」との用語は広い意味で用いており、たとえば人間(ただしこれに限定されない)の身体内に物質を送り込むかあるいは身体から物質を取り出すことに関連して使用される、全てのものおよびその一部を意味する。例として(ただし限定ではない)薬剤運搬デバイスは、ピル、錠剤、坐薬、かみ砕けるもの、エアゾール、吸入器、経皮パッチ、注射可能デバイス、その部品などの形態の(あるいはそれに含まれる)物からなる。注射可能デバイスは、注射器、薬ビン、アンプルなどのコンポーネントからなり、それは、医療専門家が調合薬を用いて患者を治療するのに、あるいは患者が自分自身を治療するのに使用されるであろう。限定ではなく説明のために言うと、図示された実施形態は、注射可能デバイスの形態の薬剤運搬デバイスを収容しかつ保管するよう構成されているが、当業者であれば、このトレイは、いかなる物品をも保持するように構成可能であることを直ちに理解するであろう。
【0018】
図2から最もよく分かるように、図示のブランク10は、ベースパネル14と、背パネル16と、内側天面パネル18と、外側天面パネル20とを具備してなる。天面パネル20は、切断線23および折り曲げ線24によって形成された、一体型の背サポートパネル22を具備してなる。ブランク10はさらに延在パネル26を具備してなる。上記カードを製造するのに使用される素材に応じて、折り曲げ線は、刻み目、切れ目、屈曲、ミシン目、回転ヒンジ、成形ヒンジなどから形成される。延在パネル26は、第1の固定セクション28と、第1の側壁セクション30と、上面セクション32と、第2の側壁セクション34と、第2の固定セクション36とを具備してなる。さらに、側壁セクション30,34は少なくとも一つの受け開口38を具備してなり、一方、上面セクション32は少なくとも一つの固定タブ40を具備してなる。別な受け開口の形状について、トレイに対する固定のための手段を説明するために以下で詳述する。
【0019】
ブランク10はさらに、係合縁部44を有する係合タブ42を具備する。以下で詳しく説明するように、係合タブ42は他の要素と協働的に係合して、子供のいたずら防止機能を創出し、しかもさらに他の要素と係合して、脱落防止機構としても機能する引き抜きストッパーを形成する。ゆえにタブ42は、子供のいたずら防止機能を形成するよう第1の要素と協働的に係合することにより、あるいは脱落防止機能を形成するよう第2の要素と協働的に係合することにより、ロック手段の一部であってかつ/または停止手段の一部である係合手段として機能できる。
【0020】
素材の選択に関して、ブランク10は、紙、ボール紙、厚紙、プラスチック、あるいはそれらを組み合わせたものから形成できる。ブランク10がボール紙からなる場合、漂白クラフト、緻密な無漂白クラフト、あるいはクレーコートのニュースバック(newsback)が、よく知られたデザインの選択である。通常、ボール紙コーティングは、移動する表面にスムーズに塗布される糊または接着剤を含む、たとえばコーティングクレー、炭酸カルシウム、および/または二酸化チタンのような物質の流動性混合物である。一連の高密度化および磨きによって、無機物コート面は上質な図柄プリント面へと仕上がる。カードおよび/またはトレイがプラスチック製である場合、製造技術としては、熱成形、射出成形などを含む、当業者には公知のものが考えられる。スライドカード10がプラスチック製の場合、折り曲げ線24,24bは回転ヒンジとすることができ、あるいはタブ42の係合機能に関して以下で説明するように、折り曲げ線24bは、内部バネ張力を生じるよう上方または下方に突出する形状を備えた成形ヒンジとすることができ、この内部バネ張力は、タブ42が一度、ベースパネル14の上に折り曲げられた後、タブ42を、それが相対的に弛緩した、すなわち水平状態へと戻るよう付勢する。
【0021】
組み立てに関しては、図1から最もよく分かるように、一体型トレイ12を有するスライドカードが形成されるよう、ブランク10を慣用的手法を用いて折り曲げ、そして接合することになる。折り曲げおよび接合の一手順は以下のようなものである(ここでは、図示されたブランク10の見える側を表面とし、反対側を裏面とする)。天面パネル20を折り曲げて、その表面を天面パネル18の表面に張り合わせる。これによって、背サポートパネル22(2枚以上の背サポートを有する特定の実施形態の場合にはパネル群22)の表面は背パネル16の表面と重なり合う。延在パネル26は、一体型トレイを形成するように折り曲げる。この一体型トレイを形成する方法は、第1の固定セクション28の表面をベースパネル14の表面に張り付け、スリーブすなわち端部開放チャネルが形成されるよう、第1の側壁セクション30、上面セクション32、そして第2の側壁セクション34を互いに折り曲げることからなっていてもよい。セクション30および34の表面が互いに向き合うようにした状態で、第2の固定セクション36の表面をベースパネル14の表面に対して同様に接合することになる。さらに、以下で説明するように、係合タブ42は、その表面がベースパネル14の表面と向き合うよう折り曲げられる。
【0022】
組み立て後、図示のトレイ12は、ネックが本体あるいは上端よりも細い形状(この例は説明のためであって限定ではない)となった、薬ビンあるいはアンプル(図示せず)のような注射可能デバイスを収容しかつ保管するための構造となる。このトレイは、丸い受け開口38のようなデバイスを保持するための手段を具備してなる。デバイスは、ネックを受け開口38内に位置させかつ本体を固定パネル28,36の裏面上に載せることを可能とすることによってトレイ内で保持できる。ここで、開口38には丸みが付けられているが、これは、この形状が容器のネックを特定のポジションで保持し、その一方で容易な取り出しを可能とするからである。当業者には、デバイスおよび所望する取り出し易さまたは取り出し難さに依存して、保持手段としての開口38をさまざまな形状とすることが可能である、ということは明白であろう。たとえば、この保持手段は、砂時計形、または「J」または「L」または「G」または「H」形状であってもよく、その全ては、物品に関する、さまざまなレベルの安全性をもたらし、かつアクセスを可能にする。
【0023】
天面パネル32は、開口38に近接して、少なくとも一つの固定タブ40を具備してなり、これはトレイ12内のデバイスと協働的に係合しかつそれを固定するよう構成されている。取り出しに抗する手段として機能するこの固定タブ40は、開口内で物品をロックするか、さもなければ固定するよう構成できる。限定ではなく例として言うと、この取り出しに抗する手段は、開口に近接した固定タブ、開口上あるいはその背後の折り重ね式ロックフラップ、開口上のストラップ、開口内のプラスチックまたはゴムヨークのような異なる素材からなるインサートなどであってもよく、その全てはデバイスの取り出しに抗するよう機能する。
【0024】
当業者には、特許請求の範囲から逸脱せずに、デバイスおよび望まれる取り出し易さまたは取り出し難さに依存して、保持手段としての開口38および取り出しに抗するための手段としての固定タブ40をさまざまな形状とすることができる、ということは明白であろう。この目的のために、トレイで保持されるデバイスの形状およびサイズに依存して、さまざまな形状の保持手段および取り出し防止手段を(この形状が類似のあるいは異なるデバイスを保持するようなものとされても、あるいはされなくとも)延在パネル26に形成してもよく、これによって、関連するトレイは対象デバイスを保持しかつ固定するような構造となる。
【0025】
図4にはカードブランク100の別な実施形態を示す。このブランク100は組み立てられた際、図3に示すような一体型内部トレイ102を備えた内部カードを形成する。図示されたブランク100は、ベースパネル104、背パネル106、内側天面パネル108および外側天面パネル110を具備してなる。天面パネル110は、切断線113および折り曲げ線114によって形成された背サポートパネル112を具備してなる。ブランク100はさらに、第1の延在パネル116および第2の延在パネル118を具備してなる。
【0026】
延在パネル116は、第1の側壁セクション120、上面セクション122、第2の側壁セクション124、および固定セクション126を具備してなる。さらに、側壁セクション124は少なくとも一つの受け開口128を具備してなり、一方、上面セクション122は少なくとも一つの固定タブ130を具備してなる。限定ではなく説明のために言うと、延在パネル116,118は異なる形態のものが示されている。ここで、パネル116は保持のための手段および取り出しに抗する手段の両方を具備してなり、一方、118はいずれも具備していない。当業者には、この実施形態においては、パネル118がパッケージに剛性を付与し、かつパネル116によって保持固定されたデバイスを保護するよう機能する、ということは明白であろう。さらに、パネル118も同様に、保持のための手段および取り出しに抗するための手段を具備してなるよう構成できる、ということも明白であろう。
【0027】
ブランク100はさらに係合縁部133を備えた係合タブ132を具備してなる。先に説明した縁部44を備えた係合タブ42と同様、係合タブ132は子供のいたずら防止機能部を形成するよう他の要素と協働的に係合し、そして脱落防止機構としても機能するプルアウトストッパーを形成するよう、さらに他の要素と協働的に係合する。ゆえにタブ132は、子供のいたずら防止機能を形成するよう第1の要素と協働的に係合することにより、あるいは脱落防止機能を形成するよう第2の要素と協働的に係合することにより、ロック手段の一部であってかつ/または停止手段の一部である係合手段として機能できる。
【0028】
組み立てに関しては、慣用的手法を用いて、ブランク100を折り曲げて接合し、これによって図3から最もよくわかるような、一体型トレイ102を備えたスライドカードを形成する。折り曲げおよび接合の一手順は以下のようなものとなる(ここでは、図示されたブランク100の見える側を表面とし、反対側を裏面とする)。天面パネル110を折り曲げ、その表面を天面パネル108の表面に張り付け、これによって、背サポートパネル112の表面が背パネル106の表面と重なるようにする。延在パネル116,118を折り曲げて、一体型トレイを形成する。一体型トレイを形成するステップは、スリーブすなわち端部開放チャネルを形成するために、第1の側壁セクション120、上面セクション122および第2の側壁セクション124を互いに折り曲げることからなるものであってもよい。セクション120および124の表面が互いに向き合うよう配置された状態で、固定セクション126の表面がベースパネル104の表面に接合されてもよい。その上、以下で説明するように、係合タブ132を、この係合タブ132の表面がベースパネル104の表面と向き合うよう折り曲げてもよい。
【0029】
ここで、トレイ12,102は、保持されかつ保管された物品を容易に取り出すことが可能となっている。限定ではなく説明のために言うと、本用具は、他人の手を煩わすことなく、関節炎などで体の自由が利かないかもしれない末端使用者が、一つのデバイスを取り出すことができるよう構成可能である。たとえば、物品を水平に、そしてその最も幅の広い部分がパネル14,104あるいはセクション28,36,126を横切って広がるように配置すれば、物品の取り出しが最も容易なものとなり、これはある実施形態の望ましい特徴である。そうした水平配置はまた、使用者がデバイスを容易に識別できるよう、それを簡単に見ることができるようにする。さらに、そうした配置は図柄を配するのに十分な面積を提供する。たとえば、日付、および時間を含む投薬処方指示は、上記凹所間の、あるいはそれに隣接したトレイセクションに配することができる。これに代えて、トレイ上で保持される物品は、望むとおりに、ぎっしりと詰め込み、配列することができる。
【0030】
使用者情報、たとえば書き記されるかデジタル形態の順守投与量、警告、前置、患者情報文書(PIL)および類似のデータを、本明細書で説明した数多くのパネルのいずれかの面に見出される十分な掲示スペースを用いて、使用者が容易に見たり、アクセスしたりできるようにすることが可能である。図3および図4に最もよく示されている実施形態には、データ保持手段が示されており、これはデータ媒体を受けかつ保持する。ここでデータ保持手段134は、外側天面パネル110における、半円形の保持切欠き136および保持切り込み線138から形成されている。外側天面パネル110が内側天面パネル108の上に折り込まれ、そして接着されたとき、切欠き136および切り込み線138は、パンフレットまたは電子ディスクに付与されるであろうような情報を収容しかつ保持するための受け溝および保持スリーブを提供する。他のデータ保持手段は、CDまたはmini-DVDのディスクハブを固定する電子ディスクマウントを具備し、それはここで説明したパネルのいずれかに配置されるであろう。
【0031】
図5および図6に目を移すと、一体型トレイ12,102を備えた内部カードを収容するための外スリーブ200、および関連する外スリーブのブランク202が図示されている。図5に最もよく示されているように、図示のブランク202は、側面パネル204,206,208、背パネル210、端面パネル212,214、および延在パネル216を具備してなる。これらのパネルは、個々の隣接する折り曲げ線24および個々の外縁部218によって形成される。延在パネル216は外縁部220を含む。さらに、側面パネル208は切欠き222を備え、この切欠き222は以下で説明するように、側面パネル204に配置されたリリースボタン224を取り囲むか、あるいはそれを避けるよう形成される。リリースボタン224は、切断線23および折り曲げ線24によって形成されている。側面パネル204は、係合手段を形成する、リリースボタン224を形成する切断線23によって形成された、内側係合縁部240をさらに具備してなる。
【0032】
組み立てに関しては、ブランク202を折り曲げると共に慣用手法を用いて接合し、図6に最もよく示されているように、空洞226を有するスリップケースとして外スリーブ200を形成する。ブランク202を折り曲げて接合する一手順は次のようなものとなる(ここでは、図示されたブランク202の見える側を表面とし、反対側を裏面とする)。側面パネル208は折り曲げ線24に沿って、側面パネル206,204の下方に折り曲げ、その後、パネル208の裏面をパネル204の表面に張り付けることができるようパネル204の上に位置させる。この例では、パネル208の切欠き222が、リリースボタン224を取り囲むかあるいはそれを避けるよう、パネル208はパネル204に重ねられかつ張り付けられる。言い換えれば、リリースボタン224はパネル208によって遮蔽されないようになっている。
【0033】
延在パネル216は、空洞226内に延在するよう内側に折り曲げられ、これによって縁部220は、係合手段を形成するよう自由に浮動するようになっており、そして端面パネル212,214は内側に折り曲げられ、これによって、スリップケースの端壁を形成するために一方の端面パネルの表面を他方の裏面に接着できるようになる。ある実施形態では、パネル216の裏面を、それぞれの隣接する側面パネル204,206の裏面に張り付ける。この実施形態では、縁部220はパネル204,206の裏面にじかに隣接しており、しかも、以下で説明するように係合手段として機能する。切欠き230は、パネル216を折り曲げたときに指受け部を形成する。
【0034】
実際には、そして図1および図6を参照すると、一体型トレイ12,102を備えた内カードを外スリーブ200の空洞226内に挿入する前に、物品がトレイ内に配置され、そしてさまざまなパネルおよびタブが折り曲げられることになる。この容器は、物品が使用時に取り出されるまで、それを保持しかつ保護する。単位投薬量を保持する薬剤運搬デバイスの例に関して、図示された単位投薬量パッケージングシステム(UDPS)は、それが使用時に取り出されるまで、それらのデバイスを安全なものとする。限定ではなく説明のため、以下に折り曲げ手順について説明する。天面パネル20はトレイを覆うように折り曲げ、そして背サポートパネル22を、背16のためのサポートを提供するために背16に隣接するよう配置する。図示の実施形態では、いま、天面パネル20の裏面は物品に隣接しかつパネル14と実質的に平行である。さらに、係合タブ42を内側に折り曲げ、このタブ42の表面がベースパネル14の表面に近接するか、あるいは接触するようにする。図6に示すように、折り曲げ線24bによって縁部が形成され、かつタブ42がリリースボタン224と係合するようそれと整列した状態から、上記のとおり内部カードを折り込んだ状態で、それを端部開口を経て空洞226内に挿入する。
【0035】
トレイ12,102を備えたカードは、完全に閉じた状態となる位置まで、外スリーブ202内に完全に挿入可能である。図6から、そして当業者には明白であるように、内側に折り曲げられたタブ42によって生じるバネ張力によって、係合縁部44は、パネル204に沿って空洞226の内側に押し付けられる。空洞の内側に沿った二つの特別な接点に注目されたい。完全に閉じた位置では、タブ縁部44と内側縁部240との係合は、子供のいたずら防止機能を提供する、位置Aにおけるロック手段を形成する。完全に開いた位置では、折り曲げられた延在パネル216の内側とタブ縁部44との係合は、脱落防止機能を提供する、位置Bにおける停止手段を形成する。実施形態を、子供のいたずら防止機能または脱落防止機能のいずれか一方あるいは両方を持たない構成とすることができることは明白である。
【0036】
図示する実施形態においては、リリースのための手段はリリースボタン224を含む。折り曲げられたタブ42によって生じるバネ張力によって、タブ44の前縁は、パネル204の内側縁部240と係合させられる。縁部44と縁部240とが係合した状態では、一体型トレイを備えた内部カードが外スリーブ200内でロックされ、それに手を触れることはできない。つまり、このロック手段は、子供のいたずら防止機能をもたらす。この実施形態の、子供のいたずら防止機能を解除し、これによってトレイを備えたカードをリリースするために、使用者はリリースボタン224を押し下げることになるが、これによってタブ42が押し下げられ、縁部44と縁部240との係合が解除される。
【0037】
任意の子供のいたずら防止機能を解除した後、トレイ12を備えたカードは、完全に開いた位置まで、外スリーブ200から引き出すことができる。図示する実施形態では、タブ42が停止位置Bにおいて、浮動延在パネル216の内側と係合するとき、完全に開いた位置となる。当業者には明らかであるように、折り曲げられたタブ42によってもたらされるバネ張力によって、タブ42は、浮動延在パネル216の内側と係合させられる。いったん係合すると、トレイ12を備えたカードは外スリーブ200からそれ以上動かすことはできないが、もし必要ならば、完全に閉じた位置まで再び差し込むことはできる。このようにして、上記停止手段は脱落防止機構として機能し、トレイ12を備えたカードが外スリーブ200から完全に引き出されてしまうのを防止する。
【0038】
リリース手段、ロック手段および停止手段について、さまざまな実施形態において、さまざまな組み合わせが考えられることは明白である。たとえば、図示する実施形態においては、延在パネル216は側面パネル204に取り付けられていないが、折り曲げられたタブ42を捕まえて、それと係合するよう、空洞226内へ下方に延在させることが可能であり、これによって停止手段が形成される。別な実施形態では、延在パネル216は内側に折り曲げられ、そしてパネル216,204のそれぞれの裏面は、延在パネル縁部220が係合縁部44に当接するよう張り付けられ、これによって停止手段が形成される。図示する実施形態では、リリースボタン224および縁部44は類似の形状、機能を有し、これは、個々の縁部240,44の係合を容易なものとし、かつロック手段を形成する。別な実施形態では、パネル、タブ、切欠き、リブ、分枝、キャッチ、孔、アバット、縁部および類似の要素から構成され、タブ42またはタブ縁部44のような類似の要素と係合する、空洞226内の縁部または突起が、代替ロック手段あるいは代替停止手段を形成する。さらに他の実施形態では、係合手段は延在パネル26,116,118に対して一体化されるか、あるいはそれに対して接続され、ロック手段および停止手段を形成する。
【0039】
使用者は、トレイ12,120を備えたカードを引き出したり、外スリーブ200内に戻すことによって、何度でも容器を開けたり閉じたりできる。図示された実施形態に関して、ロックされた位置Aにおいて、使用者は、側面パネル204,206,208に設けられたアクセス用の切欠き230から、天面パネル18およびベースパネル14(両方とも背パネル16に隣接している)を、つまりトレイ12を備えたカードを把持する。使用者は続いて、ロック手段を係合解除するためにリリースボタン224を押す。ボタン224を押し続けながら、つまんで横方向に引っ張ることで、トレイはスリーブ200から引き出される。停止位置Bにおいて、使用者は、トレイ内に保持された物品を手に取るために、任意の天面パネル20を折り返すことが可能となる。所望の物品を取り出した後、使用者は、天面パネル20をトレイを覆うように折り込み、そして将来の使用のために、トレイ12を備えたカードをスリーブ200内に再び差し込むことになる。
【0040】
使用済みの注入可能医療品と共に処分されるよう意図された形態のものは、赤いプラスチックバッグ(図示しないが本実施形態に備わっている)内に納めることができ、これによって内容物に関する注意が喚起される。限定ではなく例として言うと、処分されるものを、使用済み注射可能医療品と共に安全なものとしかつ密封するための付加的手段としては、密封可能なバッグ、自動密封型外スリーブ、トレイを備えた内部カードを収容するのに十分な大きさの密封可能な外スリーブ、および外スリーブ200が挙げられる。同様に、内容物に関する注意を喚起する赤いテープを用いた外スリーブ内でのカードのテーピングは、別な保護および密封手段である。
【0041】
本発明は、説明した製薬関連物品に限定されるものではなく、数々の、脆弱な、繊細な、あるいは独特の持運び可能な物品に適用できる、ということは明白である。限定ではなく例として言うと、小型電子部品、宝石、食品、高価で貴重な物品、および輸送ならびに保管のために安全で、安定的で、かつ運搬可能な環境を必要とするその他の物品が、本発明の対象として挙げられる。さらに、請求項において規定される本発明の範囲から逸脱することなく、ここに開示された用具および方法に対して、変形、改変、および改良をなし得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】一体型トレイを備えた内部スライドカードの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す内部スライドカードのブランクを示す平面図である。
【図3】一体型トレイを備えた内部スライドカードの他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】図3に示す内部スライドカードのブランクを示す平面図である。
【図5】外スリーブのブランクの一実施形態を示す平面図である。
【図6】組み立てられた状態での本発明の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
10 ブランク
12 一体型トレイ
14 ベースパネル
16 背パネル
18 内側天面パネル
20 外側天面パネル
22 背サポートパネル
23 切断線
24,24b 折り曲げ線
26 延在パネル
28 第1の固定セクション
30 第1の側壁セクション
32 上面セクション
34 第2の側壁セクション
36 第2の固定セクション
38 受け開口
40 固定タブ
42 係合タブ
44 係合縁部
100 ブランク
102 一体型トレイ
104 ベースパネル
106 背パネル
108 内側天面パネル
110 外側天面パネル
112 背サポートパネル
113 切断線
114 折り曲げ線
116 第1の延在パネル
118 第2の延在パネル
120 第1の側壁セクション
122 上面セクション
124 第2の側壁セクション
126 固定セクション
128 受け開口
130 固定タブ
132 係合タブ
133 係合縁部
134 データ保持手段
136 保持切欠き
138 保持切り込み線
200 外スリーブ
202 ブランク
204,206,208 側面パネル
210 背パネル
212,214 端面パネル
216 延在パネル
218,220 外縁部
222 切欠き
224 リリースボタン
226 空洞
230 切欠き
240 係合縁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収容しかつ固定するためのシステムであって、一体型トレイを備えたスライドカードと、外スリーブと、を具備してなり、
前記スライドカードは、
第1の縁部と、隣接する第2の縁部と、前記第1の縁部と対向する第1の遠位折り曲げ線と、前記第2の縁部と対向する第2の遠位折り曲げ線とによって画定されるベースパネルと、
前記第1の折り曲げ線および第3の遠位縁部によって画定される背パネルと、
前記第2の折り曲げ線および第4の遠位縁部によって画定される少なくとも一つの延在パネルであって、全てが隣接する折り曲げ線によって区分された、少なくとも一つの固定セクションと、一対の側壁セクションと、上面セクションとを備えた延在パネルと、を具備してなり、
前記外スリーブは、
第1の縁部および第2の遠位縁部によって画定され、隣接する第1の背パネルに対して取り付けられた第1の側面パネルと、
前記第1の背パネルおよび隣接する第2の背パネルに対して取り付けられた第2の側面パネルと、
前記縁部の一つに取り付けられた少なくとも一つの端面パネルと、を具備してなり、
前記外スリーブが、トレイを備えた前記内部スライドカードを収容するよう構成された空洞を形成していることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記固定セクションは、前記側壁セクションが実質的に互いに平行であるよう、前記ベースパネルに対して取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記カードは、第1の係合部をさらに具備してなることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記外スリーブはさらに、前記第1の係合部にリリース可能に接続されるよう構成された第2の係合部を具備してなり、この接続がロック手段を形成することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記外スリーブはさらに、前記ロック手段を分離させるよう構成されたリリース部を、前記第2の係合部の近傍に具備してなることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記外スリーブはさらに、前記第1の係合部にリリース可能に接続されるよう構成された第3の係合部を具備してなり、この接続が停止手段を形成することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記側壁パネルの少なくとも一つは、物品の少なくとも一部を受けるよう構成された、少なくとも一つの受け開口を有することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記上面セクションは、前記物品を保持するよう構成された少なくとも一つの固定部を、前記開口の近傍に具備してなることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記カードはさらに、前記トレイを覆うよう構成された天面パネルを具備してなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記カードはさらに、前記パネルの一つに取り付けられかつ前記背パネルに隣接配置された背サポートを具備してなることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
さらにデータ保持部を具備してなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
連続したパネル群から形成される一体型トレイを備えた折込み可能なスライドカードであって、
第1の縁部および第1の遠位折り曲げ線によって画定された係合タブと、
前記第1の折り曲げ線と、隣接する第2の縁部と、前記第2の縁部と対向する第2の折り曲げ線と、前記第1の折り曲げ線と対向する第3の折り曲げ線とによって画定されたベースパネルと、
前記第3の折り曲げ線および第4の遠位折り曲げ線によって画定された背パネルと、
前記第2の折り曲げ線と第3の遠位縁部とによって画定された少なくとも一つの延在パネルであって、全てが隣接する折り曲げ線によって区分された、少なくとも一つの固定セクションと、一対の側壁セクションと、上面セクションとを備えた延在パネルと、を具備してなり、
前記係合タブは、トレイを備えた前記折り込まれたカードを収容すると共にリリース可能にロックするよう構成された外スリーブと関連付けられた少なくとも一つの係合部とリリース可能に接続されるよう構成されていることを特徴とするスライドカード。
【請求項13】
前記固定セクションは、前記側壁セクションが実質的に互いに平行であるよう前記ベースパネルに対して取り付けられていることを特徴とする請求項12に記載のカード。
【請求項14】
前記側壁パネルの少なくとも一方は、物品の少なくとも一部を受けるよう構成された少なくとも一つの受け開口を有することを特徴とする請求項13に記載のカード。
【請求項15】
前記上面セクションは、前記物品を保持するよう構成された少なくとも一つの固定部を、前記開口の近傍に有することを特徴とする請求項14に記載のカード。
【請求項16】
前記トレイを覆うよう構成された天面パネルをさらに具備してなることを特徴とする請求項12に記載のカード。
【請求項17】
前記パネルの一つに取り付けられ、かつ前記背パネルに隣接して配置された背サポートをさらに具備してなることを特徴とする請求項16に記載のカード。
【請求項18】
さらにデータ保持部を具備してなることを特徴とする請求項16に記載のカード。
【請求項19】
一体型トレイを備えたスライドカードと、外スリーブと、を具備してなる一体型トレイを備えた容器であって、
前記スライドカードは、
第1の縁部と、隣接する第2の縁部と、前記第1の縁部と対向する第1の遠位折り曲げ線と、前記第2の縁部と対向する第2の遠位折り曲げ線とによって画定されたベースパネルと、
前記第1の折り曲げ線および第3の遠位縁部によって画定された背パネルと、
前記第2の折り曲げ線および第4の遠位縁部によって画定された少なくとも一つの延在パネルであって、全てが隣接する折り曲げ線によって区分された、少なくとも一つの固定セクションと、一対の側壁セクションと、上面セクションとを備えた延在パネルと、を具備してなり、
前記外スリーブは、
第1の縁部および第2の遠位縁部によって画定され、隣接する第1の背パネルに対して取り付けられた第1の側面パネルと、
前記第1の背パネルおよび隣接する第2の背パネルに対して取り付けられた第2の側面パネルと、
前記縁部の一つに取り付けられた少なくとも一つの端面パネルと、を具備してなり、
前記外スリーブが、トレイを備えた前記内部スライドカードを収容するよう構成された空洞を形成していることを特徴とする容器。
【請求項20】
前記固定セクションは、前記側壁セクションが実質的に互いに平行であるよう前記ベースパネルに対して取り付けられていることを特徴とする請求項19に記載の容器。
【請求項21】
前記カードはさらに、第1の係合手段を具備してなることを特徴とする請求項20に記載の容器。
【請求項22】
前記外スリーブは、ロック手段を形成するために前記第1の係合手段とリリース可能に接続されるよう構成された第2の係合手段をさらに具備してなることを特徴とする請求項21に記載の容器。
【請求項23】
前記外スリーブは、前記ロック手段を分離させるよう構成されたリリース手段を、前記ロック手段の近傍にさらに具備してなることを特徴とする請求項22に記載の容器。
【請求項24】
前記外スリーブは、停止手段を形成するために前記第1の係合手段とリリース可能に接続されるよう構成された第3の係合手段をさらに具備してなることを特徴とする請求項21に記載の容器。
【請求項25】
前記側壁パネルの少なくとも一つは、物品の少なくとも一部を保持するための手段を具備してなることを特徴とする請求項20に記載の容器。
【請求項26】
前記上面セクションは、前記物品を固定するよう構成された取り出し阻止手段を、前記保持手段の近傍に具備してなることを特徴とする請求項25に記載の容器。
【請求項27】
データ保持手段をさらに具備してなることを特徴とする請求項19に記載の容器。
【請求項28】
保護および密封のための手段をさらに具備してなることを特徴とする請求項19に記載の容器。
【請求項29】
物品へのアクセスを阻止するための方法であって、
ベースパネルと付属の延在パネルとを具備してなるスライドカードを提供するステップであって、前記延在パネルは、全てが隣接する折り曲げ線によって区分された、少なくとも一つの固定セクションと、一対の側壁セクションと、上面セクションとを具備してなるものであるようなステップと、
前記カードと関連付けられた第1の係合部を付与するステップと、
トレイを備えた前記内部スライドカードを収容するよう構成された、開放端部を備えた空洞を形成する外スリーブを提供するステップと、
前記スリーブに関連付けられた第2の係合部を付与するステップと、
前記側壁セクションが実質的に平行となるよう、前記固定セクションを前記ベースパネルに張り付けるステップと、
前記側壁パネルの一つに少なくとも一つの受け開口を付与するステップと、
前記受け開口内に物品を配置するステップと、
前記カードを前記開口端部と整列させるステップと、
前記第1の係合部を前記第2の係合部に合わせて配するステップと、
前記カードおよびトレイを前記空洞内に完全に差し込むステップと、
前記第1の係合部によって前記第2の係合部をリリース可能にロックするステップと、を具備することを特徴とする方法。
【請求項30】
外スリーブを提供する前記ステップは、前記係合された部位をロック解除するよう構成されたリリース部を、前記係合された部位の近傍に提供することをさらに具備することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記トレイを少なくとも部分的に前記空洞から引き出すために前記リリース部を操作するステップをさらに具備することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記開口から前記物品を引き抜くステップをさらに具備することを特徴とする請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−511439(P2007−511439A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541572(P2006−541572)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/039032
【国際公開番号】WO2005/051801
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(504376810)ミードウエストベコ・コーポレーション (55)
【Fターム(参考)】