説明

三次元無線コントローラ

【課題】人差し指によって回転可能な回転制御デバイスを提供することによって格別な制御能力を生じる無線コントローラを提供する。
【解決手段】人の手で握るための把持部12を有し、上面および下面を有するボディ11と、ボディ11の上面に設けられ、且つ人の手で握る際の親指の位置に対応する位置にある押圧制御デバイス21と、回転可能な方式でボディ11の下面に設けられ、且つ人の手で握る際の人差し指の腹の位置に対応する位置にある回転制御デバイス31と、ボディ11に設けられ、ボディ11の移動状態を探知して電子信号に変換するための重力センサ41と、ボディ11内に設けられ、電源を提供するための電源ユニット51と、押圧制御デバイス21、回転制御デバイス31、および重力センサ41に電気的に接続され、それらの電子信号を無線方式で外に伝えるための無線通信モジュール61と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コントローラに関し、特に、三次元無線コントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のコントローラについて、市場でよく見られるPlay Station II(登録商標)の場合、そのコントローラは、主に十字ボタンを有し、ユーザは、この十字ボタンを押すことによって制御を行う。この種の周知のコントローラは、一般に、配線によって本体に接続される。また、無線周波数(RF)インターフェースまたはBluetoothインターフェースによって本体に接続できる無線モジュールもある。
【0003】
近年、任天堂(登録商標)はWii(登録商標)ゲーム機を展開した。Wiiゲーム機のコントローラは、人の手の動きを感知する機能を有しており、人は、コントローラを振ることによって制御効果を得ることができる。特許文献1は、任天堂が出願したWiiゲーム機のコントローラの構成を開示している。このコントローラの重要な点は、コントローラの上面に親指ボタンを、下面に人差し指ボタンをそれぞれ設けたことにある。しかしながら、この周知のコントローラは、人差し指を収める空間を設ける必要があるうえ、人差し指による押圧機能を提供するに過ぎないので、機能上、なお改善の余地を残している。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0066394号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、三次元無線コントローラであって、人差し指を収める空間を設ける必要がなく、且つ人差し指によって回転可能な回転制御デバイスを提供することによって格別な制御能力を生じる無線コントローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、上述の目的を達成するため、本発明にしたがって提供される三次元無線コントローラは、人の手で握るための把持部を有し、上面および下面を有するボディと、上記ボディの上面に設けられ、且つ人の手で握る際の親指の位置に対応する位置にある押圧制御デバイスと、回転可能な方式で上記ボディの下面に設けられ、且つ人の手で握る際の人差し指の腹の位置に対応する位置にある回転制御デバイスと、上記ボディに設けられ、上記ボディの移動状態を探知して電子信号に変換するための重力センサと、上記ボディ内に設けられ、電源を提供するための電源ユニットと、上記押圧制御デバイス、上記回転制御デバイス、および上記重力センサに電気的に接続され、上記押圧制御デバイス、上記回転制御デバイス、および上記重力センサの電子信号を無線方式で外に伝えるための無線通信モジュールと、を有する。こうして、人差し指によって回転可能な回転制御デバイスによって格別な制御機能を生じることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の構造および特徴を詳しく説明するため、好ましい実施形態をここに挙げ、図面に基づいて以下で説明する。
(一実施形態)
図1から図4に、本発明の一実施形態を示す。三次元無線コントローラ10は、主に、ボディ11と、押圧制御デバイス21と、回転制御デバイス31と、重力センサ41と、電源ユニット51と、無線通信モジュール61とによって構成される。
【0008】
ここで、ボディ11は、人の手で握るための把持部12を有し、ボディ11は、上面および下面を有する。
押圧制御デバイス21は、ボディ11の上面に設けられ、その位置は、人の手で握る際の親指の位置に対応する。押圧制御デバイス21は、本実施形態では十字ボタンであり、これは、操作者が親指で押圧することによって制御効果を達成するために使用される。
【0009】
回転制御デバイス31は、回転可能な方式で上記ボディ11の下面に枢設され、その位置は、人の手で握る際の人差し指の腹の位置に対応する。回転制御デバイス31は、本実施形態では回転ボタンであり、操作者は、このボタンを人差し指の腹で回転させるだけでなく、押圧することもできる。
重力センサ41は、ボディ11に設けられ、ボディ11の移動状態を探知して電子信号に変換するために使用することができる。
【0010】
電源ユニット51は、本実施形態では電池モジュールであり、ボディ11内に設けられ、電源を提供するために使用される。
無線通信モジュール61は、押圧制御デバイス21、回転制御デバイス31、および重力センサ41に電気的に接続され、押圧制御デバイス21、回転制御デバイス31、および重力センサ41の電子信号を無線方式で外に伝えるために使用される。
【0011】
ボディ11上において、回転制御デバイス31の左側および右側にそれぞれ位置する左側面14および右側面15は、回転制御デバイス31とともに曲面を形成することによって、人の手で握る際の人差し指の湾曲した形状に対応している。ここで、回転制御デバイス31は、左側面14および右側面15に対して所定の距離だけ突出することによって、人の手の人差し指による操作を可能にしている。左側面14および右側面15が、回転制御デバイス31とともに曲面を形成することによって、人の手で握る際の快適性および操作の際の利便性を高めることができる。
【0012】
図5に示されるように、本実施形態の操作の際に、ユーザは、手で把持部12を握る。このとき、親指は、押圧制御デバイス21上に位置し、人差し指の腹は、回転制御デバイス31の前方に位置する。操作の際、親指で行われるボタン押圧動作、または人差し指で回転制御デバイス31に対して行われる回転動作、または人差し指で回転制御デバイス31に対して行われるボタン押圧動作は、いずれも、上記無線通信モジュール61(図4に示される)を通して外に伝えられ、制御の目的が達成される。
【0013】
以上からわかるように、本発明によって達成される効果および作用は、以下の点にある。
(1)人差し指を収める空間を設ける必要がない。本発明は、周知のコントローラ(従来技術のうち、特許文献1で開示されている)のように人差し指を収める空間を設ける必要がなく、回転制御デバイス上に人差し指を直接置くことができる形態を形成している。
【0014】
(2)人差し指によって回転可能な回転制御機能を提供する。回転制御デバイスを設けることによって、人差し指の腹で回転させられ、回転制御の効果を達成することができ、より慣れたユーザに、人差し指の部位によるより多くの機能を提供することができる。
(3)把持および操作がより快適である。ボディにおいて、回転制御デバイスの左側および右側に位置する左側面および右側面は、回転制御デバイスとともに曲面を形成し、その曲面を人差し指の湾曲した形状に対応させている。こうして、把持および操作における接触がより完璧にされ、ユーザは、より快適さを感じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による三次元無線コントローラの側面図である。
【図2】本発明の一実施形態による三次元無線コントローラの平面図である。
【図3】本発明の一実施形態による三次元無線コントローラの斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態による三次元無線コントローラの分解図である。
【図5】本発明の一実施形態による三次元無線コントローラの操作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0016】
10:三次元無線コントローラ、11:ボディ、12:把持部、14:左側面、15:右側面、21:押圧制御デバイス、31:回転制御デバイス、41:重力センサ、51:電源ユニット、61:無線通信モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の手で握るための把持部を有し、上面および下面を有するボディと、
前記ボディの上面に設けられ、且つ人の手で握る際の親指の位置に対応する位置にある押圧制御デバイスと、
回転可能な方式で前記ボディの下面に設けられ、且つ人の手で握る際の人差し指の腹の位置に対応する位置にある回転制御デバイスと、
前記ボディに設けられ、前記ボディの移動状態を探知して電子信号に変換するための重力センサと、
前記ボディ内に設けられ、電源を提供するための電源ユニットと、
前記押圧制御デバイス、前記回転制御デバイス、および前記重力センサに電気的に接続され、前記押圧制御デバイス、前記回転制御デバイス、および前記重力センサの電子信号を無線方式で外に伝えるための無線通信モジュールと、
を備えることを特徴とする三次元無線コントローラ。
【請求項2】
前記回転制御デバイスは、押圧して使用可能であることを特徴とする請求項1に記載の三次元無線コントローラ。
【請求項3】
前記回転制御デバイスは、回転ボタンであることを特徴とする請求項2に記載の三次元無線コントローラ。
【請求項4】
前記電源ユニットは、電池モジュールであることを特徴とする請求項1に記載の三次元無線コントローラ。
【請求項5】
前記押圧制御デバイスは、十字ボタンであることを特徴とする請求項1に記載の三次元無線コントローラ。
【請求項6】
前記ボディ上において、前記回転制御デバイスの左側に位置する左側面および右側に位置する右側面は、前記回転制御デバイスとともに曲面を形成することによって、人の手で握る際の人差し指の湾曲した形状に対応しており、
前記回転制御デバイスは、前記左側面および前記右側面に対して所定の距離だけ突出することによって、人の手の人差し指による操作を可能にしていることを特徴とする請求項1に記載の三次元無線コントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−48599(P2009−48599A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−243580(P2007−243580)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(502426175)泰碩電子股▲分▼有限公司 (9)
【Fターム(参考)】