上下顎関係採得セット
【課題】咬合床を口腔内に挿入して咬合採得することなく、咬合状態を含む上下顎関係を容易に採得できるようにする。
【解決手段】上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイスは、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されているデバイスである。上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスは、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有する。
【解決手段】上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイスは、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されているデバイスである。上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスは、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下顎関係採得を容易に行うことができる上下顎関係採得セット、それを用いた上下顎関係採得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無歯顎の患者の総義歯を作成する手順としては、まず、既製の印象採得トレーを用いて、概形印象を取得し、それを用いて個人用トレーを作成し、この個人用トレーを用いて精密機能印象を取得する。この精密機能印象を用いて作業用模型を作成し、作業模型上に蝋堤を形成して咬合床を作製する。次に、この咬合床を口腔内に挿入し、咬合採得を行う。咬合採得で取得した咬合高径や咬合平面等の情報を、咬合器に装着した咬合床に反映させ、更に人工歯を並べて蝋義歯を作製する。この蝋義歯を、患者の口腔内に試適し、調整した後、口腔内から取り出し、蝋部分を硬化型樹脂に置き換え、硬化させることにより総義歯を作製している(非特許文献1)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】www.sunrise-dental.com/full.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、咬合床を使用する非特許文献1の技術の場合、噛み合わせるべき歯が存在しないため、また、患者毎に口腔の状態が異なるため、適正な咬合状態を咬合床に再現することは、熟練した歯科医であっても非常に難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、咬合床を口腔内に挿入して咬合採得することなく、咬合状態を含む上下顎関係を容易に採得できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、従来にない咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットを使用することにより、上述の目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットであって、
該咬合高径計測デバイスが、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されているデバイスであり、
該咬合印象採得デバイスが、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有するデバイスである
ことを特徴とする上下顎関係採得セットを提供する。
【0008】
また、本発明は、咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットを用いて、被験者の上下顎関係を採得する方法であって、
咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者の口を閉じさせ、上下の口唇が軽く触れた安静位を取らせ、マーキング部材の先端で、鼻頂にマーキングをする工程、
マーキング後、咬合高径計測デバイスを被験者の顔から引き離す工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーの上下顎側にそれぞれ印象材を盛り、被験者の口腔内に挿入する工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーを被験者の口腔内に挿入した状態で、再度、咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者に顎印象トレーを、主スケール部のマーキング部材の先端が鼻頂のマークに丁度重なるように噛み込ませ、その状態を維持させながら印象材を硬化させる工程、及び
印象材が硬化した後、顎印象トレーを口腔外へ取り出す工程
を有する上下顎関係採得方法を提供する。
【0009】
更に、本発明は、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部材の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されている咬合高径計測デバイスを提供する。
【0010】
加えて、本発明は、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有する咬合印象採得デバイスを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上下顎関係採得セット及び上下顎関係採得方法においては、特定の咬合高径計測デバイスと咬合印象採得デバイスとを使用する。ここで、咬合高径計測デバイスは、顎底を鼻頂とにそれぞれにあてがうスケールを有するので、上顎及び下顎の相互の位置関係が、水平面の左右方向・前後方向及び水平面に垂直な垂直面の上下方向のいずれかの方向で適正位置からズレることを防止できる。このようなズレの発生は、従来から行われているノギス計測法(即ち、顎先及び鼻頂の2点を単純にノギスで計測する計測法)の場合には、二点間距離だけが測定対象であるため、防止し難いものである。また、咬合印象採得デバイスは、上下顎側に同時に印象材を盛ることができるので、上下顎関係を一度で採得することができる。しかも、咬合印象採得デバイスの一対の把持部が正中線を挟むように咬合印象採得デバイスに設けられており、しかも咬合高径計測デバイスの主スケールには、被験者の口唇に対応する部分に凹部が形成されているため、咬合印象採得デバイスと咬合印象採得デバイスとが相互に干渉しないで併用することができる。よって、本発明の上下顎関係採得セット及び上下顎関係採得方法によれば、咬合関係を含む上下顎関係を容易に採得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイスを被験者に適用した説明図である。
【図2A】図2Aは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイスの一態様の正面図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの咬合高径計測デバイスの矢印方向から見た側面図である。
【図3】図3は、咬合高径計測デバイスの主スケール部と副スケール部の結合部の部分拡大図である。
【図4A】図4Aは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図4C】図4Cは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図4D】図4Dは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5C】図5Cは、図5Bに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5D】図5Dは、図5Cに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5E】図5Eは、図5Dに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5F】図5Fは、図5Eに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の上下顎関係採得セットは、咬合高径計測デバイスと咬合印象採得デバイスとを有する。先ず、咬合高径計測デバイスから図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1に、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイス100を被験者(義歯を必要とする患者)に適用した場合の側面図を示す。この咬合高径計測デバイス100は、図2Aに示すように、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部10と、主スケール部10の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部20とを有する。主スケール部10には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材30が主スケール部10の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部(A)40が形成されている。
【0015】
主スケール部10及び副スケール20とは、別々の部材で形成されていてもよく、図2Aに示すように、一体的に形成されていてもよい。また、主スケール部10と副スケール部20とが成す角度は、80〜120度、好ましくは90〜110度である。この範囲から適正な角度を選択すれば、被験者の上下顎骨の形状、大きさ、脂肪組織、筋肉組織に相違があっても、被験者の顎先を主スケール部10と副スケール部20との交点近傍に隙間なくあてがうことができ、しかも顎底を副スケール部20にも隙間なくあてがうことが可能となる。
【0016】
主スケール部10に形成される凹部(A)40は、主スケール部10と、後述する咬合印象採得デバイスの顎印象トレーが互いに干渉しないように、口唇と主スケール部10との間に空間を形成するために形成される。また、凹部(A)40と副スケール部20との間には、被験者の頤が入り込むように、凹部(B)50を必要に応じて形成してもよい。また、副スケール20には、被験者の顎底が入り込むように、凹部(C)60を必要に応じて設けてもよい。図示しないが、凹部(A)50と凹部(C)60とを連続するように形成してもよい。
【0017】
マーキング部材30としては、油性ペンなどの各種筆記具、スタンプ、金属棒などを使用することができる。金属棒を使用した場合には、金属棒で押しつけて形成した鼻頂部に形成したマークを、油性ペンで更にマーキングすることが好ましい。
【0018】
マーキング部材30の主スケール部10への装着は、特に制限はなく、主スケール部10の長手方向に移動可能に装着することができる種々の手法を採用することができる。例えば、主スケール部10に広範囲に面ファスナーの一方部材を貼り付け、マーキング部材30に他方部材を貼り付けることを例示することができる。また、図2Bに示すように、主スケール部10に鼻頂方向(図中矢印方向)に平行な複数の貫通孔70を設け、そのいずれかにマーキング部材30を出し入れ可能に差し込むことが例示することができる。
【0019】
また、主スケール部10と副スケール部20とを別部材で構成する場合には、図3に示すように、主スケール部10と副スケール部20とをボルトやネジ80等で固定してもよい。この場合には、ネジ80を緩めれば、主スケール部10と副スケール部20との間の角度を調整可能となる。
【0020】
次に、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスについて説明する。
【0021】
図4Aに示すように、咬合印象採得デバイス200は、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレー210と口腔外に突出するように正中線220を挟んで離隔して設けられた左把持部230及び右把持部240とを有する。顎印象トレー210を馬蹄形にした理由は、舌の干渉を防ぐためである。
【0022】
顎印象トレー210には、印象材を保持するために孔211を設けることが好ましい。孔211の数は、必要に応じて適宜決定することができる。
【0023】
図4Aの顎印象トレー210は、無歯顎用のものであるが、局所欠損顎に適用する場合には、例えば、左下顎奥歯欠損の場合には、図4Bに示すような顎印象トレー215とすることができる。この場合、左側奥歯の位置に印象材が盛れるようになっている。
【0024】
図4Aの顎印象トレー210は、左右一体的に形成された例であるが、図4C、図4Dに示すように、左片側顎印象トレー210aと、右片側顎印象トレー210bとが、顎関節方向(矢印)の幅が可変となるように正中線付近で接続されていることが好ましい。接続自体は、例えば、ボルト締めで行うことができる。
【0025】
本発明の上下顎関係採得セットは、以上説明した咬合高径計測デバイスと咬合印象採得デバイスとから構成され、以下説明する上下顎関係採得方法を実施する際に使用する。この上下顎関係採得方法を図面を参照しながら説明する。
【0026】
先ず、図5Aに示すように、咬合高径計測デバイス100の副スケール部20を被験者の顎底1にあてがい、他方、主スケール部10を鼻頂2にあてがった状態で、被験者の口を閉じさせ、上下の口唇3が軽く触れた安静位を取らせ、マーキング部材30の先端30aで、鼻頂2にマーキングをする。
【0027】
次に、マーキング後、図5Bに示すように、咬合高径計測デバイス100を被験者の顔から引き離す。鼻頂2には、マーク4が形成されている。
【0028】
次に、図5Cに示すように、咬合印象採得デバイス200の顎印象トレー210の上下顎側にそれぞれ印象材250を盛り、この顎印象トレー210を、図5Dに示すように、被験者の口腔内に挿入する。印象材としては、公知の材料を選択して使用することができる。
【0029】
次に、図5Eに示すように、顎印象トレー210を被験者の口腔内に挿入した状態で、再度、咬合高径計測デバイス100の副スケール部20を被験者の顎底1にあてがい、他方、主スケール部10を鼻頂2にあてがった状態で、被験者に顎印象トレー210を、主スケール部10のマーキング部材30の先端30aが鼻頂2のマーク4に丁度重なるように噛み込ませ、その状態を維持させながら印象材を硬化させる。印象材の硬化は従来例と同様に行うことができる。
【0030】
次に、印象材が硬化した後、図5Fに示すように、顎印象トレー210を口腔外へ取り出す。これにより、咬合高径情報を含む上下顎関係情報が記録された印象材250の硬化物250aが得られる。
【0031】
その後、硬化した印象材を付着した顎印象トレーを上顎模型と下顎模型とに挟み込み、全体を咬合器に固定することにより、上顎模型と下顎模型とが良好な噛み合わせとなる位置にセットされる。その後、常法に従って、上下顎関係情報が反映された蝋堤を作製し、その蝋堤を口腔内に挿入し、咬合等を微調整した後に、更に人工歯を並べて蝋義歯を作製する。この蝋義歯を、被験者の口腔内に試適し、調整した後、口腔内から取り出し、蝋部分を硬化型樹脂に置き換え、硬化させることにより噛み合わせが良好な義歯を作製することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の上下顎関係採得セット及び上下顎関係採得方法によれば、咬合関係を含む上下顎関係を容易に採得することができる。よって、総又は部分義歯の作製に有用である。
【符号の説明】
【0033】
1 顎底
2 鼻頂
3 口唇
4 鼻頂に形成されたマーク
10 主スケール部
20 副スケール部
30 マーキング部材
30a マーキング部材の先端
40 凹部(A)
50 凹部(B)
60 凹部(C)
70 貫通孔
80 ネジ
100 咬合高径計測デバイス
200 咬合印象採得デバイス
210、215 顎印象トレー
210a 左片側顎印象トレー
210b 右片側顎印象トレー
211 孔
220 正中線
230 左把持部
240 右把持部
250 印象材
250a 印象材の硬化物
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下顎関係採得を容易に行うことができる上下顎関係採得セット、それを用いた上下顎関係採得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無歯顎の患者の総義歯を作成する手順としては、まず、既製の印象採得トレーを用いて、概形印象を取得し、それを用いて個人用トレーを作成し、この個人用トレーを用いて精密機能印象を取得する。この精密機能印象を用いて作業用模型を作成し、作業模型上に蝋堤を形成して咬合床を作製する。次に、この咬合床を口腔内に挿入し、咬合採得を行う。咬合採得で取得した咬合高径や咬合平面等の情報を、咬合器に装着した咬合床に反映させ、更に人工歯を並べて蝋義歯を作製する。この蝋義歯を、患者の口腔内に試適し、調整した後、口腔内から取り出し、蝋部分を硬化型樹脂に置き換え、硬化させることにより総義歯を作製している(非特許文献1)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】www.sunrise-dental.com/full.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、咬合床を使用する非特許文献1の技術の場合、噛み合わせるべき歯が存在しないため、また、患者毎に口腔の状態が異なるため、適正な咬合状態を咬合床に再現することは、熟練した歯科医であっても非常に難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、咬合床を口腔内に挿入して咬合採得することなく、咬合状態を含む上下顎関係を容易に採得できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、従来にない咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットを使用することにより、上述の目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットであって、
該咬合高径計測デバイスが、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されているデバイスであり、
該咬合印象採得デバイスが、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有するデバイスである
ことを特徴とする上下顎関係採得セットを提供する。
【0008】
また、本発明は、咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットを用いて、被験者の上下顎関係を採得する方法であって、
咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者の口を閉じさせ、上下の口唇が軽く触れた安静位を取らせ、マーキング部材の先端で、鼻頂にマーキングをする工程、
マーキング後、咬合高径計測デバイスを被験者の顔から引き離す工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーの上下顎側にそれぞれ印象材を盛り、被験者の口腔内に挿入する工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーを被験者の口腔内に挿入した状態で、再度、咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者に顎印象トレーを、主スケール部のマーキング部材の先端が鼻頂のマークに丁度重なるように噛み込ませ、その状態を維持させながら印象材を硬化させる工程、及び
印象材が硬化した後、顎印象トレーを口腔外へ取り出す工程
を有する上下顎関係採得方法を提供する。
【0009】
更に、本発明は、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部材の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されている咬合高径計測デバイスを提供する。
【0010】
加えて、本発明は、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有する咬合印象採得デバイスを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上下顎関係採得セット及び上下顎関係採得方法においては、特定の咬合高径計測デバイスと咬合印象採得デバイスとを使用する。ここで、咬合高径計測デバイスは、顎底を鼻頂とにそれぞれにあてがうスケールを有するので、上顎及び下顎の相互の位置関係が、水平面の左右方向・前後方向及び水平面に垂直な垂直面の上下方向のいずれかの方向で適正位置からズレることを防止できる。このようなズレの発生は、従来から行われているノギス計測法(即ち、顎先及び鼻頂の2点を単純にノギスで計測する計測法)の場合には、二点間距離だけが測定対象であるため、防止し難いものである。また、咬合印象採得デバイスは、上下顎側に同時に印象材を盛ることができるので、上下顎関係を一度で採得することができる。しかも、咬合印象採得デバイスの一対の把持部が正中線を挟むように咬合印象採得デバイスに設けられており、しかも咬合高径計測デバイスの主スケールには、被験者の口唇に対応する部分に凹部が形成されているため、咬合印象採得デバイスと咬合印象採得デバイスとが相互に干渉しないで併用することができる。よって、本発明の上下顎関係採得セット及び上下顎関係採得方法によれば、咬合関係を含む上下顎関係を容易に採得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイスを被験者に適用した説明図である。
【図2A】図2Aは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイスの一態様の正面図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの咬合高径計測デバイスの矢印方向から見た側面図である。
【図3】図3は、咬合高径計測デバイスの主スケール部と副スケール部の結合部の部分拡大図である。
【図4A】図4Aは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図4C】図4Cは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図4D】図4Dは、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスの平面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5C】図5Cは、図5Bに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5D】図5Dは、図5Cに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5E】図5Eは、図5Dに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【図5F】図5Fは、図5Eに続く本発明の上下顎関係採得方法の工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の上下顎関係採得セットは、咬合高径計測デバイスと咬合印象採得デバイスとを有する。先ず、咬合高径計測デバイスから図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1に、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合高径計測デバイス100を被験者(義歯を必要とする患者)に適用した場合の側面図を示す。この咬合高径計測デバイス100は、図2Aに示すように、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部10と、主スケール部10の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部20とを有する。主スケール部10には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材30が主スケール部10の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部(A)40が形成されている。
【0015】
主スケール部10及び副スケール20とは、別々の部材で形成されていてもよく、図2Aに示すように、一体的に形成されていてもよい。また、主スケール部10と副スケール部20とが成す角度は、80〜120度、好ましくは90〜110度である。この範囲から適正な角度を選択すれば、被験者の上下顎骨の形状、大きさ、脂肪組織、筋肉組織に相違があっても、被験者の顎先を主スケール部10と副スケール部20との交点近傍に隙間なくあてがうことができ、しかも顎底を副スケール部20にも隙間なくあてがうことが可能となる。
【0016】
主スケール部10に形成される凹部(A)40は、主スケール部10と、後述する咬合印象採得デバイスの顎印象トレーが互いに干渉しないように、口唇と主スケール部10との間に空間を形成するために形成される。また、凹部(A)40と副スケール部20との間には、被験者の頤が入り込むように、凹部(B)50を必要に応じて形成してもよい。また、副スケール20には、被験者の顎底が入り込むように、凹部(C)60を必要に応じて設けてもよい。図示しないが、凹部(A)50と凹部(C)60とを連続するように形成してもよい。
【0017】
マーキング部材30としては、油性ペンなどの各種筆記具、スタンプ、金属棒などを使用することができる。金属棒を使用した場合には、金属棒で押しつけて形成した鼻頂部に形成したマークを、油性ペンで更にマーキングすることが好ましい。
【0018】
マーキング部材30の主スケール部10への装着は、特に制限はなく、主スケール部10の長手方向に移動可能に装着することができる種々の手法を採用することができる。例えば、主スケール部10に広範囲に面ファスナーの一方部材を貼り付け、マーキング部材30に他方部材を貼り付けることを例示することができる。また、図2Bに示すように、主スケール部10に鼻頂方向(図中矢印方向)に平行な複数の貫通孔70を設け、そのいずれかにマーキング部材30を出し入れ可能に差し込むことが例示することができる。
【0019】
また、主スケール部10と副スケール部20とを別部材で構成する場合には、図3に示すように、主スケール部10と副スケール部20とをボルトやネジ80等で固定してもよい。この場合には、ネジ80を緩めれば、主スケール部10と副スケール部20との間の角度を調整可能となる。
【0020】
次に、本発明の上下顎関係採得セットを構成する咬合印象採得デバイスについて説明する。
【0021】
図4Aに示すように、咬合印象採得デバイス200は、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレー210と口腔外に突出するように正中線220を挟んで離隔して設けられた左把持部230及び右把持部240とを有する。顎印象トレー210を馬蹄形にした理由は、舌の干渉を防ぐためである。
【0022】
顎印象トレー210には、印象材を保持するために孔211を設けることが好ましい。孔211の数は、必要に応じて適宜決定することができる。
【0023】
図4Aの顎印象トレー210は、無歯顎用のものであるが、局所欠損顎に適用する場合には、例えば、左下顎奥歯欠損の場合には、図4Bに示すような顎印象トレー215とすることができる。この場合、左側奥歯の位置に印象材が盛れるようになっている。
【0024】
図4Aの顎印象トレー210は、左右一体的に形成された例であるが、図4C、図4Dに示すように、左片側顎印象トレー210aと、右片側顎印象トレー210bとが、顎関節方向(矢印)の幅が可変となるように正中線付近で接続されていることが好ましい。接続自体は、例えば、ボルト締めで行うことができる。
【0025】
本発明の上下顎関係採得セットは、以上説明した咬合高径計測デバイスと咬合印象採得デバイスとから構成され、以下説明する上下顎関係採得方法を実施する際に使用する。この上下顎関係採得方法を図面を参照しながら説明する。
【0026】
先ず、図5Aに示すように、咬合高径計測デバイス100の副スケール部20を被験者の顎底1にあてがい、他方、主スケール部10を鼻頂2にあてがった状態で、被験者の口を閉じさせ、上下の口唇3が軽く触れた安静位を取らせ、マーキング部材30の先端30aで、鼻頂2にマーキングをする。
【0027】
次に、マーキング後、図5Bに示すように、咬合高径計測デバイス100を被験者の顔から引き離す。鼻頂2には、マーク4が形成されている。
【0028】
次に、図5Cに示すように、咬合印象採得デバイス200の顎印象トレー210の上下顎側にそれぞれ印象材250を盛り、この顎印象トレー210を、図5Dに示すように、被験者の口腔内に挿入する。印象材としては、公知の材料を選択して使用することができる。
【0029】
次に、図5Eに示すように、顎印象トレー210を被験者の口腔内に挿入した状態で、再度、咬合高径計測デバイス100の副スケール部20を被験者の顎底1にあてがい、他方、主スケール部10を鼻頂2にあてがった状態で、被験者に顎印象トレー210を、主スケール部10のマーキング部材30の先端30aが鼻頂2のマーク4に丁度重なるように噛み込ませ、その状態を維持させながら印象材を硬化させる。印象材の硬化は従来例と同様に行うことができる。
【0030】
次に、印象材が硬化した後、図5Fに示すように、顎印象トレー210を口腔外へ取り出す。これにより、咬合高径情報を含む上下顎関係情報が記録された印象材250の硬化物250aが得られる。
【0031】
その後、硬化した印象材を付着した顎印象トレーを上顎模型と下顎模型とに挟み込み、全体を咬合器に固定することにより、上顎模型と下顎模型とが良好な噛み合わせとなる位置にセットされる。その後、常法に従って、上下顎関係情報が反映された蝋堤を作製し、その蝋堤を口腔内に挿入し、咬合等を微調整した後に、更に人工歯を並べて蝋義歯を作製する。この蝋義歯を、被験者の口腔内に試適し、調整した後、口腔内から取り出し、蝋部分を硬化型樹脂に置き換え、硬化させることにより噛み合わせが良好な義歯を作製することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の上下顎関係採得セット及び上下顎関係採得方法によれば、咬合関係を含む上下顎関係を容易に採得することができる。よって、総又は部分義歯の作製に有用である。
【符号の説明】
【0033】
1 顎底
2 鼻頂
3 口唇
4 鼻頂に形成されたマーク
10 主スケール部
20 副スケール部
30 マーキング部材
30a マーキング部材の先端
40 凹部(A)
50 凹部(B)
60 凹部(C)
70 貫通孔
80 ネジ
100 咬合高径計測デバイス
200 咬合印象採得デバイス
210、215 顎印象トレー
210a 左片側顎印象トレー
210b 右片側顎印象トレー
211 孔
220 正中線
230 左把持部
240 右把持部
250 印象材
250a 印象材の硬化物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットであって、
該咬合高径計測デバイスが、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されているデバイスであり、
該咬合印象採得デバイスが、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有するデバイスである
ことを特徴とする上下顎関係採得セット。
【請求項2】
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーが、左片側顎印象トレーと、右片側顎印象トレーとを有し、それらが、顎関節方向の幅が可変となるように接続されているものである請求項1記載の上下顎関係採得セット。
【請求項3】
該咬合高径計測デバイスの主スケール部には、鼻頂方向に平行な複数の貫通孔が設けられており、その空洞のいずれかにマーキング部材が脱着可能に差し込まれている請求項1又は2記載の上下顎関係採得セット。
【請求項4】
咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットを用いて、被験者の上下顎関係を採得する方法であって、
咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者の口を閉じさせ、上下の口唇が軽く触れた安静位を取らせ、マーキング部材の先端で、鼻頂にマーキングをする工程、
マーキング後、咬合高径計測デバイスを被験者の顔から引き離す工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーの上下顎側にそれぞれ印象材を盛り、被験者の口腔内に挿入する工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーを被験者の口腔内に挿入した状態で、再度、咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者に顎印象トレーを、主スケール部のマーキング部材の先端が鼻頂のマークに丁度重なるように噛み込ませ、その状態を維持させながら印象材を硬化させる工程、及び
印象材が硬化した後、顎印象トレーを口腔外へ取り出す工程
を有する上下顎関係採得方法。
【請求項5】
被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部材の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されている咬合高径計測デバイス。
【請求項6】
上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有する咬合印象採得デバイス。
【請求項1】
咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットであって、
該咬合高径計測デバイスが、被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されているデバイスであり、
該咬合印象採得デバイスが、上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有するデバイスである
ことを特徴とする上下顎関係採得セット。
【請求項2】
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーが、左片側顎印象トレーと、右片側顎印象トレーとを有し、それらが、顎関節方向の幅が可変となるように接続されているものである請求項1記載の上下顎関係採得セット。
【請求項3】
該咬合高径計測デバイスの主スケール部には、鼻頂方向に平行な複数の貫通孔が設けられており、その空洞のいずれかにマーキング部材が脱着可能に差し込まれている請求項1又は2記載の上下顎関係採得セット。
【請求項4】
咬合高径計測デバイスと、咬合印象採得デバイスとを有する上下顎関係採得セットを用いて、被験者の上下顎関係を採得する方法であって、
咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者の口を閉じさせ、上下の口唇が軽く触れた安静位を取らせ、マーキング部材の先端で、鼻頂にマーキングをする工程、
マーキング後、咬合高径計測デバイスを被験者の顔から引き離す工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーの上下顎側にそれぞれ印象材を盛り、被験者の口腔内に挿入する工程、
咬合印象採得デバイスの顎印象トレーを被験者の口腔内に挿入した状態で、再度、咬合高径計測デバイスの副スケール部を被験者の顎底にあてがい、他方、主スケール部を鼻頂にあてがった状態で、被験者に顎印象トレーを、主スケール部のマーキング部材の先端が鼻頂のマークに丁度重なるように噛み込ませ、その状態を維持させながら印象材を硬化させる工程、及び
印象材が硬化した後、顎印象トレーを口腔外へ取り出す工程
を有する上下顎関係採得方法。
【請求項5】
被験者の鼻頂にあてがわれる主スケール部と、主スケール部材の一端から80〜120度方向に延びた、被験者の顎底にあてがわれる副スケール部とを有し、主スケール部には、鼻頂をマーキングするためのマーキング部材が主スケール部の長手方向に沿って移動可能に装着されており、被験者の口唇に対応する部分には口唇と離隔するための凹部が形成されている咬合高径計測デバイス。
【請求項6】
上顎側及び下顎側のそれぞれに同時に印象材を盛ることができる馬蹄形の顎印象トレーと口腔外に突出するように正中線を挟んで離隔して設けられた左把持部及び右把持部とを有する咬合印象採得デバイス。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【公開番号】特開2013−31525(P2013−31525A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168485(P2011−168485)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【特許番号】特許第4900629号(P4900629)
【特許公報発行日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【出願人】(591233090)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【特許番号】特許第4900629号(P4900629)
【特許公報発行日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【出願人】(591233090)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]