説明

不織布、不織布からなる物品、および不織布の製造法

簡潔に記述すると、本開示の実施形態は、不織布、不織布を製造する方法、不織布からなる物品などを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2005年10月3日に出願された出願番号60/723,197を有する「嵩高性/伸長性織物」のタイトルの米国仮特許出願の優先権を主張し、それは引用することにより本明細書に全体が組み込まれる。
【0002】
本発明の開示は、一般的に不織布およびより高い嵩特性を示す不織布に関する。
【背景技術】
【0003】
衛生、医療用織物、拭取布などに関する適用で使用される不織布の要求は増大し続けている。さらに、有用性、経済性および審美性がしばしば同時に満足されなければならない。向上した特性および改善された柔らかさまたは嵩高さを有する、ポリオレフィン系繊維およびそれらから作成された品目に対する市場は拡大し続けている。
【0004】
不織布材料用のポリマー繊維の生産は、通常、少なくとも1つのポリマーと安定剤、色素、酸中和剤などの添加物のわずかな量との混合物の使用を含む。混合物は、従来の商用プロセスを使用して、溶融押出し、加工されて繊維および繊維製品にされる。不織布は、ウェブを作り、次いで繊維どうしを熱接着することにより製造することができる。例えば、ステープル繊維は、例えば梳綿機を使用して不織布に変換され、カーディング(梳毛)処理された(carded)織物は熱接着される。熱接着は、ホットローラーとの加熱、熱風および超音波溶接の使用による加熱を含む様々な加熱技術を使用して達成することができる。
【0005】
繊維はまた、様々な他の方法で製造され、不織布へと結合することができる。例えば、繊維と不織布は、スパンボンディング(spunbonding)もしくはメルトブローイング(meltblowing)のプロセスまたはその組み合わせによって作成することができる。さらに、結合プロセスは、ニードルパンチング、通風熱接着(through−air thermal bonding)、超音波溶接および水流交絡(hydroentangling)を含むことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の熱接着不織布などの多くの不織布は、ある最終用途のための十分な嵩高さおよび伸長性を示さない。したがって、十分な嵩高性および伸長性を示す不織布に対する要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
要約
簡潔に記載すると、本開示の実施形態は、不織布、不織布の製造法および不織布からなる物品などを含む。
【0008】
特に、織物の1実施形態は、少なくとも第1繊維および第2繊維を有する不織布を含む。第1繊維は第1繊維収縮率を有し、第2繊維は第2繊維収縮率を有する。第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差は、少なくとも8%である。
【0009】
特に、織物の1実施形態は、少なくとも収縮第1領域および収縮第2領域を有する不織布を含む。第1領域および第2領域は、収縮の区別された領域を画定する。不織布は、少なくとも第1繊維および第1収縮性繊維を含む。
【0010】
特に、物品の1実施形態は、本明細書に記載された不織布を含み、物品は清掃用拭取布、おむつ、伸縮性織物部品、失禁ケア製品、女性用ケア製品、フェルトおよびフィルタから選択される。
【0011】
不織布を製造する方法の1実施形態は、特に、第1繊維および第2繊維を含む不織布を供給し、第1繊維は第1繊維収縮率を有し、および第2繊維は第2繊維収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2繊維収縮率の差は少なくとも8%であり;少なくとも収縮の第1領域および収縮の第2領域を形成し、第1領域および第2領域は、収縮の区別された領域を画定し、第1繊維の一部および第1領域中の第2繊維の一部は接着されており;および不織布を第2繊維の活性化温度へ加熱し、第2繊維は収縮して第1繊維を集合させ第2領域における不織布の厚さを増加させることを含む。
【0012】
不織布を形成する方法の1実施形態は、特に、第1繊維および第2繊維を含む不織布を供給し、第1繊維は第1繊維収縮率を有し、および第2繊維は第2繊維収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差が少なくとも8%であり;および不織布を第2繊維の活性化温度に加熱し、第2繊維は収縮して第1繊維を集合させ、不織布の厚さを増加させることを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
詳細な説明
本開示の実施形態は、特に断りのない限り、当該分野の技術内にある織物、化学などの技術を使用する。そのような技術は、文献中で十分に説明されている。
【0014】
以下の例は、本明細書で開示され、請求された方法を如何にして実施するか、また組成物および化合物を如何にして使用するかについての完全な開示および記述でもって当業者に提供するように記述される。数字(例えば量、温度など)に関して正確性を保証する努力がなされたが、いくらかの誤差および偏差は計算に入れるべきである。特に断りのない限り、部は重量部であり、温度は摂氏(℃)であり、また、圧力は大気圧またはその付近である。標準温度と圧力は25℃および1気圧として定義される。
【0015】
本開示の実施形態を詳細に記述する前に、特に断りのない限り、本開示は特定の材料、試薬、反応物質、製造工程などは変動し得るので限定されないことを理解すべきである。また、ここで使用される用語は特定の実施形態だけについて記述するためのものであり、限定するようには意図されないことを理解すべきである。本開示ではまた、論理上可能な場合には、工程は異なる順番で実施することができる。
【0016】
本明細書および添付された特許請求の範囲中で使用されるように、単数形「1つの(a)」「1つの(an)」および「その(the)」は、もし文脈が明白に他のものを指していなければ、複数の指示物を含むことに留意しなければならない。したがって、例えば、「1つの支持体(a support)」への言及は、複数の支持体を含む。以下の本明細書および特許請求の範囲では、もし反対の意図が明白でなければ、以下の意義を有するとして定義される多くの用語が参照される。
【0017】
比率、濃度、量および他の数値データは、本明細書では範囲形式で表現され得ることに留意すべきである。そのような範囲形式は、便宜と簡潔さのために使用され、したがって、範囲の限界として明示的に記載された数値のみならず、あたかも数値および下位範囲がそれぞれ明示的に記載されているかのように、その範囲内に包含される個々の数値または下位範囲をすべて含むように柔軟な方法で解釈されるべきであることを理解すべきである。例示すれば、「約0.1%から5%」の濃度範囲は、約0.1wt%から約5wt%の明示的に記載された濃度のみならず、示された範囲内の個々の濃度(例えば1%、2%、3%、および4%)および下位範囲(例えば0.5%、1.1%、2.2%、3.3%、および4.4%)を含むものと解釈すべきである。
【0018】
定義
開示された主題について記載し、請求する際には、次の用語は以下に記載される定義に従って使用される。
【0019】
本明細書で使用される用語「不織の」織物、シートまたはウェブは、機械的に相互に係合された繊維(それは織られていない、または編まれていない繊維)の規則的なパターンとは対照的に、一定方向または任意方向に配向し、互いに摩擦および/または粘着、および/または接着により相互作用する個々の繊維、フィラメント、または糸の織物構造を意味する。不織布および不織布ウェブの例としては、カ−ディング処理されたウェブ、スパンボンドされた長繊維ウェブ、メルトブローンウェブ、エアレイドウェブおよびウエットレイドウェブが挙げられるが、これらに限定されない。適切な接着方法として、熱接着、化学薬品または溶剤接着、樹脂接着、機械的ニードリング、水圧式ニードリング、ステッチ接着、それらの組み合わせなどが挙げられる。本開示の例示的な、非限定的実施形態は、カ−ディング処理された熱接着不織布を含む。
【0020】
用語「接着された」または「接着すること」は、本明細書では不織布中で生じるもののほかに、繊維間接着または交絡を有する不織布の領域を記述するために使用される。
【0021】
用語「嵩高さ」または「ロフト」は、与えられた面積密度に対する不織布の嵩比容積を表示するものとして使用される。用語「嵩高さ」または「ロフト」は、一般に互換的に使用される。そのため、用語「嵩高さ」は、「嵩高さ」および「ロフト」の両方について記述するために使用される。嵩比容積は、不織布サンプルの嵩容積をその質量で割ることにより得ることができる。嵩高い不織布は、圧縮されたものよりもむしろ比較的密ではない。面積密度は単位面積当たりの質量であり、1平方メートル当たりのグラム(gsm)として一般に報告されている。面積密度は、しばしば「坪量」として言及されるが、その用語は等価である。
【0022】
繊維に関して使用される用語「収縮する」、「収縮」、「収縮性」は、熱機械分析(TMA)によって測定される繊維の長さの縮小を指す。収縮を測定する代表的な計器は、TA Instruments製のモデルQ400である。収縮の議論は、「Thermal Characterization of Polymeric Materials」、Academic Press(1981)pp.736−743に見ることができ、それは参照によって本明細書に組み込まれる。図1Aおよび1Bは、収縮性繊維および非収縮性繊維のグラフを示す。
【0023】
不織布に関して使用される用語「伸長性」は、織物がストレス負荷により大きな伸びを示す能力を指す。
【0024】
用語「弾力性」は、ストレスの解除により、伸長性の不織布がストレス前状態に本質的に戻る能力を指す。
【0025】
用語「活性化」は、不織布形成の後に、嵩を増加させるために使用されるプロセスを指す。
【0026】
一般的な議論
簡潔に記載すると、本開示の実施形態は、不織布、不織布の製造法、不織布からなる物品などを含む。本開示の不織布は、他の不織布と比較して、改善された効果(例えば、増大した嵩高さ、調整可能な生地の肌ざわり、改善された他の粒子の捕捉、増大した面積密度など)を有している。
【0027】
さらに、不織布は、他の不織布に比べて高度に伸長可能である。伸びの程度は、活性化温度、織物構造、接着様式などに依存する。ある条件下では、順次、活性化温度、織物構造、接着様式などに依存するある程度の弾力性が存在し得る。
【0028】
不織布は、清掃用拭取布、おむつ、伸縮性織物部品、失禁ケア製品、女性用ケア製品、フェルトおよびフィルタなどの物品に含まれることができるが、これらに限定されない。不織布は、着陸用の場所の物品、捕捉/分配層、伸縮性補聴器、トップシート、バックシートなどに使用することができる。
【0029】
不織布は、予め定められた嵩高さ、柔らかさ/粗さ、面積密度などを有するように、不織布(例えば繊維)の成分、不織布を処理するためのパラメータ、接着様式などの選択により、調整することができる。換言すれば、不織布は、表面を清浄化(例えば柔い表面または粗い表面)すること;液体を捕捉、分配または送達すること;快適さを付加すること;液体、気体または粉末を濾過すること;音響を弱めること;および/またはそれらの組み合わせなどの多くの応用のために設計することができるが、これらに限定されない。
【0030】
一般的に、不織布は1つまたはそれ以上の不織布層を含み、そこでは不織布層(複数を含む)は少なくとも第1繊維および第2繊維を含む。第1繊維および第2繊維は、ある条件下(例えば、繊維を収縮させるための活性化温度および時間、ならびに変寸に対する制約の程度)での収縮の異なるレベルまたは割合を有する。活性化の際、第2繊維は収縮し、第2繊維のサイズが収縮するにつれて、それはいくつかの第1繊維を一緒に引きつけて、増加した嵩高の1つまたはそれ以上の領域を作り出す。
【0031】
不織布は、活性化されていない不織布の嵩高さに対して、嵩高さを約20から500%、約30から450%、および約50から350%、増加することができる。不織布は、活性化されていない不織布の厚さに比べて、厚さを約30から650%、約45から550%、および約60から500%増加することができる。
【0032】
不織布に適用される活性化条件(例えば、温度および時間または変寸に対する制約の程度)は、少なくとも一部分は、繊維組成、所望の収縮量、所望の不織布の肌ざわり(ソフト感からザラザラ感)、所望の嵩張り量、所望の伸長性および弾力性のレベルなどに依存する。不織布中の繊維の活性化は、繊維がリラックス状態(例えば、収縮性繊維によって発生した力に対して、縦方向または横方向への緊張がほとんどないか、全くない状態)にある間に、典型的に行なわれる。別の実施形態では、収縮はテンターフレーム(tenter frame)プロセス、サンフォライジング(sanforizing)プロセス、クレーピング(creping)プロセス、アライド(allied)プロセス、およびこれらの組み合わせなどの制御された変寸プロセス(これらに限定されない)を使用して、縦方向および/または横方向に制御することができる。活性化条件、繊維の種類、不織布中の不織布層の数などは、所望の効果(例えば、嵩高さ、肌ざわり、およびそれらの組み合わせ)を産みだすように選択される。収縮もまた、横方向に配向した繊維の数に対する縦方向に配向した繊維の数の割合を制御することによって、縦方向および/または横方向に制御することができる。
【0033】
一般に、第2繊維の活性化温度(例えば、オーブンあるいは他の熱源の)は、ポリマーの融点より下である。したがって、活性化条件は、第2繊維として使用されるポリマー繊維の種類に少なくとも一部は依存する。例えば、第2繊維がポリプロピレンである場合、活性化温度は、約10秒から1分の時間の間、125℃から150℃である。活性化温度は、加熱ガス、赤外線熱源、オーブンなど(これらに限定されない)を用いるプロセスにより達成することができる。当業者は、温度および時間の条件の1つまたは両方を修正して所望の結果を達成することができる。
【0034】
別の実施形態では、不織布は、収縮の区別された領域のパターンを含んでいる。収縮の区別された領域は、第1領域および第2領域の接着パターン(下記に述べる)によって画定される。収縮の第1領域は、接着されている不織布の面積(例えば、第1繊維の一部および第2繊維が互いに接着されている)として定義され、一方、収縮の第2領域は、不織布が接着されていない面積として定義される。活性化条件下の第1領域の収縮は、活性化条件下の第2領域の収縮に比べて非常に小さい。
【0035】
第1繊維および第2繊維は、第1領域および第2領域の両方に含まれており、繊維の部分は両方の領域にあってもよい。上記したように、第1繊維および第2繊維は、ある条件下(例えば、繊維を収縮するための活性化温度および時間)での収縮について異なる割合を有する。不織布を活性化条件に暴露すると、第2繊維はその長さが収縮する。第2繊維が収縮するにつれて、第2繊維は第1繊維を第2繊維と一緒に引っ張る。第2繊維の収縮は、第1繊維をして第2領域の部位に集合させ、これは不織布の嵩を増加させることができる。不織布がパターン接着されると、嵩の増加が向上して接着された部位が第1繊維と第2繊維とのもつれの解きほぐしを防止する。
【0036】
1例示的実施形態では、不織布は、第1繊維と第2繊維の混合物を含む単一の不織布層を含む。不織布は、不織布の第1領域を接着(第1接着領域)させて、他の部分は未接着(第2接着領域)のままにすることにより生じる収縮の区別された領域のパターンを有している。1実施形態では、第1繊維は非収縮性繊維(下記で定義)であり、第2繊維は収縮性繊維である。非収縮性繊維および収縮性繊維は、ある活性化条件下での収縮の異なる割合を有する。不織布は、活性化条件に曝されて収縮性繊維を収縮させるが、一方、非収縮性繊維は実質的には収縮しない(下記するように)。収縮性繊維は、非収縮性繊維を第2領域に集めて不織布の嵩高を増加させる。
【0037】
別の例示的実施形態では、不織布は、第1繊維を含む第1不織布層、第2繊維を含む第2不織布層、および第1繊維を含む第3不織布層を含む。不織布は、不織布の第1領域を接着(例えば、第1、第2および第3不織布層を接着)し、他の部分は未接着(第2接着領域)のままにすることにより生じる収縮の区別された領域のパターンを有する。1実施形態では、第1繊維は非収縮性繊維(下記で定義)であり、および第2繊維は収縮性繊維である。非収縮性繊維および収縮性繊維は、ある活性化条件下では収縮の異なる度合いを有する。不織布は、活性化条件に暴露されて収縮性繊維を収縮させるが、一方、非収縮性繊維は実質的には収縮しない(下記するように)。第2不織布層の収縮性繊維は、第1および第3不織布層の非収縮性繊維を第2領域に集めて不織布の嵩高を増加させる。
【0038】
不織布
上記したように、不織布は少なくとも第1繊維と第2繊維を含むが、これに限定されない。1実施形態では、不織布は、第1繊維、第2繊維、および第3繊維を含む。他の実施形態は、4つまたはそれ以上の繊維(例えば、第1繊維、第2繊維、・・・および第n繊維)を含んでもよい。繊維に関する詳細がここに記述される。
【0039】
不織布は、1つまたはそれ以上の不織布層(例えば、第1不織布層、第2不織布層、・・・および第n不織布層)を含むことができる。本開示の実施形態は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の不織布層を含むことができる。各不織層は、第1繊維および/または第2繊維と同様に付加的な繊維も含むことができるが、これに限定されない。1実施形態では、不織布層は、第1繊維を含む不織布層と第2繊維を含む不織布層との間で交絡している。1実施形態では、不織布層は、非収縮性繊維を含む不織布層と収縮性繊維を含む不織布層の間で交絡している。不織布の代表的な実施形態は、本明細書に記載されるが、一方、収縮の異なるレベルまたは割合を有する少なくとも第1繊維および第2繊維を有する他の実施形態はまた、本開示の範囲内に含まれる。
【0040】
1実施形態では、不織布は1つの不織布層を含む。不織布層は、少なくとも第1繊維および第2繊維を含む。別の実施形態では、不織布層は、第1繊維、第2繊維、および1つまたはそれ以上の付加的な繊維を含む。
【0041】
1実施形態では、不織布は、第1不織布層および第2不織布層を含む。第1不織布層は、第2不織布層上に配置される。1実施形態では、第1不織布層は、第1繊維から作成されており、第2不織布層は第2繊維から作成されている。別の実施形態では、第1不織布層は、第1繊維および第2繊維で作成されており、第2不織布層は、第1繊維、第2繊維、第3繊維、またはそれらの任意の組み合わせから作成されている。
【0042】
1実施形態では、不織布は第1不織布層、第2不織布層および第3不織布層を含む。1実施形態では、第1不織布層および第3不織布層は、第1繊維から作成されているが、一方、第2不織布層は第2繊維から作成されている。別の実施形態では、第1不織布層は、第1繊維から作成されており、第2不織布層は、第2繊維から作成されており、そして第3不織布層は、第3繊維から作成されている。別の実施形態では、先の実施形態で記載した不織布のいずれもが、第1繊維、第2繊維、第3繊維、および/または1つまたはそれ以上の他の繊維の組み合わせを含むことができる。
【0043】
不織布の実施形態の各々において、繊維の種類および繊維の組み合わせ(例えば、同じまたは異なる層において)は、特定の不織布に所望される特定の特徴(例えば、不織布の嵩、不織布の1つまたはそれ以上の表面の生地など)に従って選択することができる。不織布が接着され、活性化される条件と同様に収縮の区別された領域のパターンは、不織布の特性を調整するために使用することができることは注目すべきことである。
【0044】
不織布は1つまたはそれ以上のプロセスを使用して形成することができる。不織布はカーディング処理熱接着(carded thermal bond)、カーディング処理水流交絡法(carded spun lace)、カーディング処理エアスルー接着(carded through−air bond)、湿式レイイング(wet laying)、カーディング処理ニードルパンチ(carded needlepunch)、スパン接着(spun bond)、メルトブローイング(melt blowing)、およびそれらの組み合わせなどの方法を用いて形成することができ、それらの各々は当該分野における不織布に代表的に帰属する意味を有する。1実施形態では、カーディング処理熱接着プロセスを使用して形成される。不織布の実施形態に関する付加的な詳細については、実施例に記載される。
【0045】
上記したように、不織布は収縮の区別された領域のパターンを有する。収縮の区別された領域のパターンは、既知のパターン(例えば、Andritz Kuesters GmbH & Co.KG(ドイツ)などの任意の不織布ローラー製造業者によって供給されることができる)を使用して、または同様に他のパターンを使用しても作成することができる。パターンは、パターンローラーによるカレンダー接着、水流交絡におけるパターンジェット、パターン化ニードルパンチングなどおよびそれらの組み合わせによるプロセスを使用して作成することができる。
【0046】
不織布の繊維が、活性化条件に付されて嵩高を形成した後、不織布は後処理することができる。後処理には、コロナ処理、プラズマ処理、防汚処理、難燃剤処理、抗菌処理,柔軟剤処理など、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0047】
繊維
第1繊維は、天然繊維または天然から由来する繊維(以下、「天然繊維」と称する)、熱可塑性ポリマー繊維、および熱硬化性および高性能ポリマー繊維を含むことができるが、これらに限定されない。第2繊維は、ポリマー繊維(例えば、熱可塑性ポリマ−繊維)を含むことができるが、これらに限定されない。付加的な繊維(例えば、第3繊維など)は、天然繊維、ポリマー繊維、および熱硬化性および高性能繊維を含むことができるが、これらに限定されない。第1繊維および第2繊維は、ポリマーブレンド繊維、2成分繊維(例えば、化学構造/特性が異なる2つの異なるポリマーから成る繊維)、および2構成要素繊維(例えば、押出しプロセスの前に接着した2つ以上の相違する繊維から成る繊維)を含むことができるが、これらに限定されない。第1繊維および第2繊維は、同じプロセスまたは異なるプロセスにより作成することができる。
【0048】
天然繊維は、植物性繊維、野菜繊維、および動物/昆虫繊維を含むことができるが、これらに限定されない。天然繊維は、動物の毛皮およびカイコ繭の繊維、ならびに植物種子、葉、茎などの繊維に由来する。典型的な天然繊維は、羊毛、綿、絹、リンネル、ラミー、麻、およびジュートを含むが、これらに限定されない。1実施形態では、天然繊維は、レーヨン、リヨセル、ポリ乳酸、ダイズ豆タンパク質およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0049】
熱硬化性および高性能ポリマーは、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアラミド繊維、これらの組み合わせなどを含むが、これらに限定されない。
【0050】
ポリマー繊維および熱可塑性ポリマー繊維は、コポリマー、ターポリマー、およびより高分子のポリマーから作成することができる。用語「コポリマー」は、同じポリマー鎖中に2つ以上のモノマーを含むことに留意すべきである。ポリマー繊維および熱可塑性ポリマー繊維は、単一成分または多成分であり得る。
【0051】
ポリマー繊維および熱可塑性ポリマー繊維は、下記の各々のポリマーブレンドまたはコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、酢酸ポリビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルウレタン、酢酸ポリビニル、およびそれらの組み合わせなどの熱可塑性ポリマーを含むことができるが、これらに限定されない。
【0052】
1実施形態では、ポリマー繊維および熱可塑性ポリマー繊維は、下記の各々のポリマーブレンドまたはコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、酢酸ポリビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコールおよびエチレンアクリル酸、それらの組み合わせなどの材料から作成することができるが、これらに限定されない。
【0053】
1実施形態では、ポリマー繊維および熱可塑性ポリマー繊維は、ポリオレフィンおよびポリオレフィンを含むブレンドなどの紡糸可能なポリマー材料を含むことができる(例えば、米国特許第5,733,646号、第5,888,438号、第5,431、994号、第5,318,735号、第5,281、378号、第5,882,562号および第5,985,193号を参照されたい。それらの開示は参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる)
【0054】
1実施形態では、ポリマーは、ポリプロピレンまたはポリプロピレンを含むブレンドである。ポリプロピレンは、紡糸可能なポリプロピレンを含むことができる。ポリプロピレンは、アタクチック、ヘテロタクチック、シンジオタクチック、アイソタクチックおよびステレオブロックポリプロピレン含有の部分的または完全なアイソタクチック、または少なくとも実質的に完全なアイソタクチックポリプロピレンを含むことができる。
【0055】
用語ポリマー(例えば、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)は、ホモポリマーおよびヘテロポリマー(例えば、コポリマーおよびターポリマー)、ならびにそれらの混合物(個別のバッチを混合すること、またはインサイチュでブレンドを形成することにより生産されるブレンドおよびアロイを含む)を含む。例えば、ポリマーは、プロピレンなどのオレフィンのコポリマーを含むことができ、これらのコポリマーは、様々な成分を含むことができる。
【0056】
本明細書で使用されるように、ポリプロピレンは、その通常の商用的意味で利用され、ポリプロピレンは本質的に直鎖状の分子である。さらに、本明細書で使用されるように、ポリプロピレン組成物は、直鎖のポリプロピレンの広範囲の分子量分布を含む材料を含み、優れた紡糸特性および熱接着特性を有する繊維およびフィラメントを得ることを可能にする。
【0057】
従来のポリマー繊維は、ポリプロピレンステープル繊維を含む。これらの繊維は、さらにポリプロピレンの様々な組み合わせまたはポリエチレンなどの他のポリマー材料の組み合わせを含む2成分系繊維を含んでもよい。不織布のウェブまたは織物を生産するのに通常使用される特別に興味のあるポリマー繊維は、米国特許第5,281、378号に記述された高熱接着強度のスパンメルト繊維であり、この特許は参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0058】
1実施形態では、ポリプロピレンは、約3×10から約5×10の平均分子量、約7から約50dg/minのスパンメルトフローレートMFR(ASTM D−1238−86(条件L;230/2.16)に準拠して測定され、それは参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)、および/または約220から315℃、約240から300℃、および約255から285℃の範囲のスピン温度を有することができる。
【0059】
1実施形態では、ポリプロピレンは、米国特許第4,626,467号(参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されているように、直鎖状または分枝状であることができ、好ましいのは直鎖状である。さらに、繊維にされるポリプロピレンは、米国特許第5,629,080号、第5,733,646号および第5,888,438号ならびに欧州特許出願番号0552013号(それは参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる)で教示されるポリプロピレン組成物を含むことができる。さらに、米国特許第5,882,562号および欧州特許出願番号0719879号(それらは参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる)に開示されているポリマーブレンドもまた利用することができる。
【0060】
第1および第2の繊維は、同じまたは異なるサイズおよび/または断面積を有することができる。第1繊維および第2繊維は、1本のフィラメント当たり約0.1から50デニールのデニールを有することができる。第1繊維および第2繊維は、長さ約1mmから250mmの連続的またはステープルであることができる。
【0061】
メルトフローレート(MFR)は、繊維が作成されるポリマーの種類に依存し、したがって、MFRはどの繊維が各特定用途に選択されるかによって変動することができる。1実施形態では、第1ポリオレフィン繊維および第2ポリオレフィン繊維は、約10から400dg/minのメルトフローレート(ASTM D−1238−86(条件L;230/2.16)に準拠して測定され、それは参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)を有することができるが、MFRは、繊維の化学組成に依存する。
【0062】
1実施形態では、第1繊維は、第1繊維収縮率(TMAを使用して測定)を有し、および第2繊維は第2繊維収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差が、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、または少なくとも約15%である。1実施形態では、第1繊維は収縮せず、長さが増加しないかもしれないことに注目すべきである。
【0063】
1実施形態では、第1繊維は、約10%未満、約8%未満、約6%未満、約3%未満、または約1%未満の第1繊維収縮を有し、そこでは各々が同じ条件(例えば、対象の繊維の活性化温度の近くの温度)で測定され、「非収縮性繊維」として参照されてもよい。
【0064】
非収縮性繊維は、ポリプロピレン、ポリエステルおよびそれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。非収縮性繊維がポリプロピレンで作成されている1実施形態では、繊維収縮は約140℃で約10%未満である。1実施形態では、非収縮性繊維は収縮せず、長さが増加しないかもしれないことに注目すべきである。
【0065】
第2繊維は、約9%超、約10%超、約11%超、約12%超、約13%超の繊維収縮を有し、「収縮性繊維」と呼ばれてもよい。
【0066】
収縮性繊維は、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、およびそれらから作成された2成分系繊維を含むことができるが、これらに限定されない。非収縮性繊維がポリプロピレンで作成される1実施形態では、繊維収縮は140℃で約9から40%である。
【0067】
不織布の材料用のポリマー繊維の製造は、少なくとも1つのポリマーと添加物(例えば抗酸化剤、安定剤、色素、酸中和剤、加工助剤などであるが、これらに限定されない)のわずかな量との混合物の使用を含むことができる。したがって、ポリマーまたはポリマーブレンドは、様々な添加物、例えば、これらに限定されないが、溶融安定剤、抗酸化剤、色素、酸中和剤、静電気防止助剤、乳化剤、防腐剤および加工助剤などを含むことができる。添加物の種類、同一性および量は、製品の要件を考慮して当業者によって決定することができる。
【0068】
様々な仕上げは、繊維に親水性または疎水性を維持するために、あるいは付与するために適用することができる。親水性の仕上げまたは疎水性の仕上げを含む仕上げ用組成物は、装置の特性および製造される製品の必要に従って当業者によって選択され得る。
【0069】
また、1つまたはそれ以上の成分は、例えば繰り返しの湿潤性を供給したり、静電気の蓄積を防止また減じるなどの繊維の表面特性を修正するために、ポリマーブレンド中に含ませることができる。疎水性の仕上げ用組成物は好ましくは、静電気防止助剤を含む。親水性の仕上げ剤もまたそのような薬剤を含んでもよい。
【0070】
不織布の実施形態に関するさらなる詳細は実施例に記載される。
【実施例】
【0071】
実施例
本開示の実施形態について今まで記述してきたが、一般的に、実施例は本開示のいくつかの付加的な実施形態について記述する。本開示の実施形態は、実施例および対応する本文ならびに図面と関連して記述されているが、本開示の実施形態をこれらの記述に限定する意図はない。これに反して、その意図するところは、本開示の実施形態の趣旨および範囲内に含まれる代替、修正、および均等物のすべてを包括することにある。
【0072】
図3に示される表1は、繊維NS1、NS2、NS3、NS4、NS5、S1およびS2の組み合わせを有する不織布AからGのいくつかの例示的実施形態を説明する。実施例は、織物重量、構成、繊維組成、繊維の種類、不織布層の数、織物形成の方法などにわたる多くの実施形態を提供する。
【0073】
図2Aおよび2Bは、表1中のAの不織布の断面図の顕微鏡写真を示す。図2Aは、熱による嵩高にする工程によっては活性化されなかった、嵩高の不織布の生産のために使用される不織布の1実施形態を説明する。図2Bは、活性化されて嵩高の不織布ウェブを生産する不織布ウェブを説明する。
【0074】
本開示の上記した実施形態は、単なる実施可能例であり、開示の原理を明確に理解するためにのみ記載されていることが強調されるべきである。多くの変更および修正が、開示の趣旨および原理から本質的に逸脱することなく、上記した開示の実施形態にされてもよい。そのような修正および変更はすべて、この開示の範囲内で本明細書中に含まれ、以下の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【0075】
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照してよりよく理解することができる。図面中の要素は、必ずしも一定の比率であるというわけではなく、その代わりに、本開示の原理を明確に例示することに重点を置いた。さらに、図面中で、同じ参照番号は、いくつかの図面にわたって対応する部分を示している。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1A及び1Bは、収縮性繊維のグラフ(図1A)及び非収縮性繊維のグラフ(図1B)を示す。
【図2】図2A及び2Bは、本開示の不織布ウェブの断面図の顕微鏡写真を示す。図2Aは、加熱して嵩張らせる工程により活性化されなかった嵩高い不織布を製造するために使用される不織布ウェブの実施形態を説明する。図2Bは、活性化されて嵩高い不織布ウェブを製造する不織布ウェブを説明する。
【図3】表1を示し、それは本開示の不織布の多くの実施形態を記載する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1繊維および第2繊維を有する不織布からなり、第1繊維は第1繊維収縮率を有し、および第2繊維は第2繊維収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差が少なくとも約8%である織物。
【請求項2】
不織布が、少なくとも収縮第1領域および収縮第2領域を含み、第1領域および第2領域が収縮の区別された領域を画定する、請求項1に記載の織物。
【請求項3】
第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差が少なくとも約10%である、請求項1に記載の織物。
【請求項4】
第1繊維が非収縮性繊維であり、該非収縮性繊維が約5%未満の第1繊維収縮率を有する、請求項1に記載の織物。
【請求項5】
第1繊維が非収縮性繊維であり、該非収縮性繊維が約3%未満の第1繊維収縮率を有する、請求項1に記載の織物。
【請求項6】
第1繊維が、以下の各々のポリマーブレンドまたはコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、酢酸ポリビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルウレタン、酢酸ポリビニル、およびそれらの組み合わせ;から選択されるポリマーから作成される熱可塑性ポリマー繊維であり、第2繊維が、以下の各々のポリマーブレンドまたはコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、酢酸ポリビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルウレタン、酢酸ポリビニル、およびそれらの組み合わせから選択される熱可塑性繊維である、請求項1に記載の織物。
【請求項7】
第1繊維が、羊毛、綿、絹、リンネル、ラミー、麻、ジュート、およびそれらの組み合わせから選択される材料から作成される天然繊維であり、第2繊維が以下の各々のポリマーブレンドまたはコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、酢酸ポリビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルウレタン、酢酸ポリビニル、およびそれらの組み合わせから選択されるポリマー繊維である、請求項1に記載の織物。
【請求項8】
第1繊維が、レーヨン、リヨセル、ポリ乳酸、大豆タンパク質およびそれらの組み合わせから選択される天然材料由来の繊維であり;第2繊維が以下の各々のポリマーブレンドおよびコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、酢酸ポリビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルウレタン、酢酸ポリビニル、およびそれらの組み合わせから選択されるポリマー繊維である、請求項1に記載の織物。
【請求項9】
第1繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアラミド繊維、それらの組み合わせから選択される繊維であり;第2繊維が以下の各々のポリマーブレンドおよびコポリマー:ポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、酢酸ポリビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルウレタン、酢酸ポリビニル、およびそれらの組み合わせから選択されるポリマー繊維である、請求項1に記載の織物。
【請求項10】
不織布が少なくとも第1不織布層を含み、第1繊維および第2繊維が第1不織布層に含まれる、請求項1に記載の織物。
【請求項11】
不織布が、第3繊維収縮率を有する第3繊維を含み、第3繊維収縮率および第2繊維収縮率の差が少なくとも約8%であり、不織布は少なくとも第1不織布層を含み、第1繊維、第2繊維、および第3繊維が第1不織布層に含まれる、請求項1に記載の織物。
【請求項12】
不織布が少なくとも2つの不織布層を含み、第1不織布層が第2不織布層上に配置され、および第1繊維が第1不織布層にあり、および第2繊維が第2不織布層にある、請求項1に記載の織物。
【請求項13】
不織布が少なくとも3つの不織布層を含み、第1不織布層が第2不織布層上に配置され、第3不織布層が第1不織布層と反対側の側面の第2不織布層上に配置され、第1繊維が第1不織布層および第3不織布層にあり、および第2繊維が第2不織布層にある、請求項1に記載の織物。
【請求項14】
第1繊維および第2繊維がポリマーブレンド繊維、2成分繊維、2構成要素繊維およびそれらの組み合わせからそれぞれ選択される、請求項1に記載の織物。
【請求項15】
少なくとも第1繊維および第2繊維を有する不織布からなる物品であって、第1繊維は第1繊維収縮率を有し、および第2繊維は第2繊維収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差が少なくとも約8%であり、清掃用拭取布、おむつ、伸縮性織物部品、失禁ケア製品、女性用ケア製品、フェルトおよびフィルタから選択される物品。
【請求項16】
少なくとも収縮第1領域および収縮第2領域を有する不織布からなる織物であって、第1領域および第2領域が、収縮の区別された領域を画定し、および不織布は少なくとも第1繊維および第1収縮性繊維を含む織物。
【請求項17】
第1繊維が、第1ポリプロピレン繊維であり、および第1収縮性繊維が第2ポリプロピレン繊維であり、第1ポリプロピレン繊維および第2ポリプロピレン繊維が少なくとも約8%の収縮率の差を有する、請求項16に記載の織物。
【請求項18】
不織布を形成する方法であって、
第1繊維および第2繊維を含む不織布を供給し、第1繊維は第1繊維収縮率を有し、および第2繊維は第2繊維収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2収縮率との差が少なくとも約8%であり;
少なくとも収縮の第1領域および収縮の第2領域を形成し、第1領域および第2領域が、収縮の区別された領域を画定し、第1繊維の一部および第1領域中の第2繊維の一部が接着されており;および
不織布を第2繊維の活性化温度へ加熱し、第2繊維が収縮して第1繊維を集合させて第2領域における不織布の厚さを増加させる、
ことを含む方法。
【請求項19】
不織布を形成する方法であって、
第1繊維および第2繊維を含む不織布を供給し、第1繊維は第1繊維収縮率を有し、および第2繊維は第2収縮率を有し、第1繊維収縮率と第2繊維収縮率との差が少なくとも約8%であり;および
不織布を第2繊維の活性化温度へ加熱し、第2繊維が収縮して第1繊維を集合させて不織布の厚さを増加させる、
ことを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−510278(P2009−510278A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533789(P2008−533789)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/038747
【国際公開番号】WO2007/041620
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(508086977)ファイバービジョンズ・デラウェア・コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】